JP4250787B2 - 車両用乗員保護システム及びその衝突判定装置 - Google Patents

車両用乗員保護システム及びその衝突判定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に装備したエアバッグシステムやシートベルト用プリテンショナ等の車両用乗員保護システム及びその衝突判定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車用エアバッグシステムにおいては、加速度センサ1を、図11にて示すごとく、自動車の前後方向及び左右方向の双方の中央部、例えば、当該自動車の車室内床のうちコンソールポックス近傍に配設して、この加速度センサ1により当該自動車の加速度を検出し、この検出加速度を単一の閾値と比較することで、当該自動車の衝突の有無を判定し、衝突との判定時には起動装置によりエアバッグを展開させて乗員を衝突による衝撃から保護するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記エアバッグシステムでは、上述のように、単に、検出加速度を単一の閾値と比較することで衝突の有無を判定するのみ故、当該自動車の衝突形態がどのような衝突形態かまでは判定することができない。
このため、例えば、当該自動車がその低速時に対向車両に正面衝突した場合と当該自動車がその中速時にポールと衝突した場合とを区別して判定することができず、その結果、ポールに衝突した場合の判定時期が結果として遅れるという不具合がある。
【0004】
ここで、上記不具合の発生原因を詳細に検討してみると、当該自動車の上記正面衝突の場合、検出加速度の積分値(以下、速度変化量という)は、時間の経過に伴い図12にて曲線L1により示すごとく変化する。一方、当該自動車の上記ポール衝突の場合、速度変化量は、時間の経過に伴い図12にて曲線L2により示すごとく変化する。
【0005】
このため、上記正面衝突及びポール衝突の各場合において、上述のごとく単一の閾値でもって衝突の有無の判定を行うと、両曲線L1、L2の変化状態を比較すれば分かる通り、ポール衝突の判定時期が正面衝突の判定時期よりも遅れる。その結果、当該自動車がポールに衝突した場合には、エアバッグの展開時期が遅延して乗員の保護を適正に行うことができない。
【0006】
これに対し、本発明者等は、自動車の衝突時にその複数箇所に生ずる各加速度の間の相関関係及びこの相関関係と当該自動車の衝突形態との関係につき調べてみた。
ここで、当該自動車(以下、自動車Aという)の衝突形態には、主として、正面衝突、斜め衝突、オフセット衝突、アンダーライド衝突及びポール衝突がある(図10参照)。
【0007】
ここで、正面衝突とは、自動車Aが、その前端部の幅方向全体にて、対向車両Wの前部幅方向中央に、図10にて示すごとく、同一方向にて衝突する形態をいう。この正面衝突では、自動車Aの骨組みAaが、その前端側両フレームにて、対向車両Wの前部幅方向中央に衝突する。なお、骨組みAaは剛性の高い金属材料からなるのが通常である。
【0008】
また、オフセット衝突とは、自動車Aが、例えば、その前端部の幅方向右側部にて、図10にて示すごとく、同一方向にて対向車両Wの前部幅方向右側部に衝突することをいう。このオフセット衝突では、自動車Aの骨組みAaが、その前端側両フレームのうち右側フレームにて、対向車両Wの前部幅方向右側部に衝突する。
【0009】
また、ポール衝突とは、自動車Aが、その前端部幅方向中央部にて、図10にて示すごとく、ポールPに衝突することをいう。このポール衝突では、自動車Aの骨組みAaの前端側両フレームの間にポールPが入り込む。なお、自動車Aのうち骨組みAaの前端側両フレームの間の部分は、骨組みAaに比べて非常に剛性が低い。
【0010】
しかも、骨組みAaの前端側両フレームの間に位置するエンジン等の各構成部材の挙動を調べてみたところ、これら各構成部材はポール衝突の過程において互いにぶつかり合い複雑な挙動を示すことが分かった。
また、アンダーライド衝突とは、自動車Aが、その前端部にて、図10にて示すごとく、対向車両Wに代わる先行車両Wの後部の下側へ同一方向にて入り込むように衝突することをいう。なお、斜め衝突とは、自動車Aが、その前端部にて、対向車両Wの前部に斜めに衝突することをいう。
【0011】
また、上述した複数の加速度センサとしては3つの加速度センサを用いた。そして、一つの加速度センサ(以下、加速度センサaという)を自動車Aの前後方向及び左右方向の双方の中央部に配設し、残りの二つの加速度センサ(以下、加速度センサbという)を自動車Aの左右方向両側部にて加速度センサaよりも前側に配設した。
【0012】
そして、自動車Aの衝突時における上記各加速度センサの検出加速度の積分値、即ち、速度変化量の間にどのような相関関係があるかにつき調べてみたところ、次のような結果が得られた。
即ち、自動車Aの衝突が上記正面衝突の場合、二つの加速度センサbの各検出加速度の積分値である速度変化量は共にほぼ同様であり、これら各速度変化量は、上記正面衝突ごの同一時期において、加速度センサaの検出加速度の積分値である速度変化量に比べて大きい。
【0013】
また、自動車Aの衝突が上記オフセット衝突及び斜め衝突の一方の場合、例えば、自動車Aがその右側部にてオフセット衝突或いは斜め衝突した場合には、二つの加速度センサbのうち右側の加速度センサによる検出加速度の速度変化量は左側の加速度センサbによる検出加速度の速度変化量よりも大きい。しかも、左側の速度変化量は、加速度センサaによる検出加速度の速度変化量とほぼ同一である。
【0014】
また、自動車Aの衝突が上記ポール衝突及びアンダーライド衝突の一方である場合には、二つの加速度センサbによる各検出加速度の速度変化量は、加速度センサaによる検出加速度の速度変化量に近い値をとりながら、共に、複雑に変化する。これは、ポール衝突及びアンダーライド衝突の一方の場合における上述のようなエンジン等の構成部材の複雑な挙動によるものと考えられる。
【0015】
そこで、本発明は、以上のようなことに着目して、車両の衝突時の加速度に対する複数の加速度センサの各検出出力の相関関係を利用して、当該車両の衝突形態を適正に判定するようにした車両用乗員保護システム、その衝突形態判定装置及び衝突形態判定方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題の解決にあたり、請求項1に記載の発明によれば、車両の衝突に伴い乗員を保護する乗員保護システムに採用される衝突判定装置であって、車両の衝突時にこの車両の幅方向両側部に生ずる車両の前後方向の両加速度を検出するように幅方向両側部に配設される第1の両加速度センサ(40L、40R)と、車両の前後方向及び幅方向の双方の略中央部に配設されて車両の衝突時に略中央部に生ずる車両の前後方向の加速度を検出する第2加速度センサ(30)と、第1の両加速センサの各検出加速度をそれぞれ積分し積分出力として発生する第1積分手段(52b、52c)と、第2加速度センサの検出加速度を積分し積分出力として発生する第2積分手段(52a)と、第2積分手段の積分出力第1積分手段の両積分出力の一方とにより、両者を縦横軸の一方と他方とし第1積分手段の両積分出力の一方を第2積分手段の積分出力との関係で示されるグラフにおける線の長さを算出する手段(53a乃至53c、54a乃至54c、55a乃至55c、56a、56b、57a、57b、58a、58b)と、第2積分手段の積分出力に定数を乗じて乗算出力として発生する定数乗算手段(59)と、算出された線の長さと乗算出力との差を算出する差算出手段(60a、60b)と、第1積分手段の両積分出力位相差を算出する位相差算出手段(65、66)と、相差算出手段の算出位相差がなくかつ差算出手段の算出差が第2閾値(THa、THb)より大きいとき衝突がポール衝突及びアンダーライド衝突の一方であると判定する衝突形態判定手段(61a、61b、62a、62b、63、67、68、70)と、第2加速度センサの検出加速度に基づいて車両の衝突の有無を判定するものであって、衝突形態判定手段によって衝突がポール衝突及びアンダーライド衝突の一方であると判定されているときには、他の衝突形態の場合よりも衝突の有無の判定閾値を低くして車両の衝突の有無を判定する衝突判定手段(Sb)とを備える車両用乗員保護システムの衝突判定装置が提供される。
【0017】
このように、位相差算出手段の算出位相差及び差算出手段の算出差に基づき当該車両の衝突形態を判定するので、ポール衝突及びアンダーライド衝突の一方を他の衝突の形態から正しく区別してタイミングよく判定することが可能となる。その結果、ポール衝突及びアンダーライド衝突の一方に合致した車両用乗員保護システムによる乗員の保護がタイミングよく適正になされ得る。
【0018】
ここで、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明において、線の長さを算出する手段は、第1積分手段の両積分出力の一方を遅延させる第1遅延手段(53b、53c)と、第1遅延手段の遅延出力を第1積分手段の両積分出力の一方から減算する第1減算手段(54b、54c)と、第1減算手段の減算出力を二乗し二乗出力として発生する第1二乗手段(55b、55c)と、第2積分手段の積分出力を遅延させる第2遅延手段(53a)と、第2遅延手段の遅延出力を第2積分手段の積分出力から減算する第2減算手段(54a)と、第2減算手段の減算出力を二乗し二乗出力として発生する第2二乗手段(55a)と、第1、第2二乗手段のそれぞれの二乗出力の和の平方根を算出し平方根出力として発生する平方根算出手段(57a、57b)と、平方根出力を分し分出力を発生する第3積分手段(58a、58b)と備えて、この第3積分手段の積分出力線の長さとする。
【0019】
た、請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明において、衝突形態判定手段は、位相差算出手段の算出位相差の絶対値を第1閾値(THc)と比較して比較出力を発生する第1比較手段(67、68)と、差算出手段の算出差を第2閾値と比較して比較出力を発生する第2比較手段(61a、61b、62a、62b)と、第1比較手段の比較出力が、算出位相差の絶対値が第1閾値以下であることを表し、かつ第2比較手段の比較出力が、差算出手段の算出差が第2閾値よりも大きいことを表すとき衝突がポール衝突及びアンダーライド衝突の一方であると判定する判定回路(70)とを備える。
【0020】
た、請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の発明において、衝突判定手段(Sb)は、第2加速度センサの検出加速度の積分値を判定閾値としての第3閾値(THd、THe、THf、THg)と比較して車両の衝突の有無を判定するものであって、衝突形態判定手段によって衝突がポール衝突及びアンダーライド衝突の一方であると判定されているときには、第3閾値を低くして車両の衝突の有無を判定する。
【0021】
また、請求項5乃至8に記載に発明によれば、請求項1乃至4に記載の上記した衝突判定装置を備えた車両用乗員保護システムが提供される。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、自動車用エアバッグシステムに本発明が適用された一実施形態を示している。
当該エアバッグシステムは、エアバッグ装置Bと、判定装置Sとにより構成されている。
【0027】
エアバッグ装置Bは、起動装置10と、この起動装置10の起動により展開される運転席用エアバッグ20とにより構成されている。なお、エアバッグ20は、当該自動車の運転席の着座乗員を、当該自動車の障害物との衝突から保護する。起動装置10は、判定装置Sの出力に応じてエアバッグ20を展開させる。
判定装置Sは、加速度センサ30及び両加速度センサ40L、40Rを備えている。なお、以下、加速度センサはGセンサという。
【0028】
Gセンサ30は、図2にて示すごとく、当該自動車の前後方向及び幅方向の双方の略中央部に位置するように、その車室内底壁に固着されており、このGセンサ30は、その固着位置にて、当該自動車の障害物との衝突時に生ずる加速度を検出し加速度信号を発生する。なお、Gセンサ30の固着位置としては、例えば、車室内底壁のうちコンソールボックスの下側部分が挙げられる。また、Gセンサ30の固着位置を上述のように選定したのは、当該自動車の衝突による加速度の周波数成分のうち低周波数成分をGセンサ30により主体的に検出するためである。
【0029】
両Gセンサ40L、40Rは、Gセンサ30よりも当該自動車の左右前側にて、車室内の左右の各ダッシュパネルの裏面下部にそれぞれ固着されている。なお、上記各ダッシュパネルは剛性の高い金属板により形成されている。
そして、これら両加速度センサ40L、40Rは、それぞれ、その各固着位置にて、当該自動車の障害物との衝突時に生ずる加速度を検出する。なお、両加速度センサ40L、40Rの固着位置は、上記左右のダッシュパネルに限ることなく、Gセンサ30の左右両側部(即ち、当該自動車の左右両側部)であって剛性の高い部分であればよい。
【0030】
また、上述のように両Gセンサ40L、40Rの固着位置を選定したのは、当該自動車の衝突による加速度の周波数成分のうち高周波数成分を両Gセンサ40L、40Rにより主体的に検出するためである。なお、図2にて符号Hは当該自動車のステアリングホイールを示す。
また、判定装置Sは、Gセンサ30、40L、40Rに接続した衝突形態判定回路Saと、Gセンサ30に接続した衝突判定回路Sbと、衝突形態判定回路Sa及び衝突判定回路Sbに接続した判定出力回路Scとを備えている。
【0031】
衝突形態判定回路Saは、図3にて示すごとく、3個のA−D変換器51a乃至51bを備えている。
A−D変換器51aは、Gセンサ30の検出加速度をディジタル変換し積分器52aに出力する。また、各A−D変換器51b、51cは、それぞれ、各Gセンサ40L、40Rの検出加速度をディジタル変換し各積分器52b、52cに出力する。
【0032】
積分器52aはA−D変換器51aの出力加速度を積分し、積分器52bはA−D変換器51bの出力加速度を積分し、また、積分器52cはA−D変換器51cの出力加速度を積分する。
遅延器53aは積分器52aの積分出力を遅延させ、遅延器53bは積分器52bの積分出力を遅延させ、また、遅延器53cは積分器52cの積分出力を遅延させる。
【0033】
減算器54aは積分器52aの積分出力から遅延器53aの遅延出力を減算し、減算器54bは積分器52bの積分出力から遅延器53bの遅延出力を減算し、また、減算器54cは積分器52cの積分出力から遅延器53cの遅延出力を減算する。
二乗器55aは減算器54aの減算出力を二乗し、二乗器55bは減算器54bの減算出力を二乗し、また、二乗器55cは減算器54cの減算出力を二乗する。
【0034】
加算器56aは両二乗器55a、55bの各二乗出力を加算し、また、加算器56bは両二乗器55a、55cの各二乗出力を加算する。平方根算出器57aは加算器56aの加算出力の平方根を算出し、また、平方根算出器57bは加算器56bの加算出力の平方根を算出する。積分器58aは平方根算出器57aの平方根出力を分し、また、積分器58bは平方根算出器57bの平方根出力を分する。
【0035】
定数乗算器59は積分器52aの積分出力に定数「2」の平方根を乗算する。なお、定数「2」は適宜変更してもよい。減算器60aは積分器58aの線積分出力から定数乗算器59の乗算出力を減算し、また、減算器60bは積分器58bの分出力から定数乗算器59の乗算出力を減算する。
【0036】
比較器61aは、減算器60aの減算出力を閾値設定器62aの設定閾値THaと比較する。そして、比較器61aは、減算器60aの減算出力が閾値設定器62aの設定閾値THaよりも大きいときハイレベルにて比較出力を発生する。また、減算器60aの減算出力が閾値設定器62aの設定閾値THaよりも低いとき、比較器61aの比較出力はローレベルになる。
【0037】
本第1実施形態では、比較器61aの比較出力がハイレベルのとき当該自動車の衝突が積分器58aにより分過程が複雑な過程をとるような衝突である場合に対応し、比較器61aの比較出力がローレベルのとき当該自動車の衝突が積分器58aにより分過程が単純な過程をとるような衝突である場合に対応するように設定閾値THaが定められている。
【0038】
また、比較器61bは、減算器60bの減算出力を閾値設定器62bの設定閾値THb(=THa)と比較する。そして、比較器61bは、減算器60bの減算出力が閾値設定器62bの設定閾値THbよりも大きいときハイレベルにて比較出力を発生する。また、減算器60bの減算出力が閾値設定器62bの設定閾値THbよりも低いとき、比較器61bの比較出力はローレベルになる。
【0039】
本第1実施形態では、比較器61bの比較出力がハイレベルのとき当該自動車の衝突が積分器58bにより分過程が複雑な過程をとるような衝突である場合に対応し、比較器61bの比較出力がローレベルのとき当該自動車の衝突が積分器58bにより分過程が単純な過程をとるような衝突である場合に対応するように設定閾値THbが定められている。
【0040】
ORゲート64は、両比較器61a、61bの各比較出力の論理和を算出する。タイマ64はORゲート64のハイレベルの論理和出力に基づき計時し、エアバッグ20の展開の要否を判断するに要する時間の間ハイレベルにて計時出力を発生する。
減算器65は、積分器52bの積分出力から積分器52cの積分出力を減算する。絶対値回路66は減算器65の減算出力の絶対値を算出する。
【0041】
比較器67は絶対値回路66の絶対値出力を閾値設定器68の設定閾値THcと比較する。そして、比較器67は、絶対値回路66の絶対値出力が閾値設定器68の設定閾値THcよりも大きいときハイレベルにて比較出力を発生する。また、絶対値回路66の絶対値出力が閾値設定器68の設定閾値THcよりも小さいとき比較器67の比較出力はローレベルとなる。
【0042】
本第1実施形態では、比較器67の比較出力がハイレベルのとき当該自動車の衝突が斜め衝突或いはオフセット衝突である場合に対応し、比較器67の比較出力がローレベルのとき当該自動車の衝突が正面衝突、ポール衝突或いはアンダーライド衝突である場合に対応するように設定閾値THcが定められている。
タイマ69は、比較器67のハイレベルの比較出力に基づき計時し、エアバッグ20の展開の要否を判断するに要する時間の間ハイレベルにて計時出力を発生する。
【0043】
ANDゲート70は、タイマ64の計時出力とタイマ69の計時出力の反転入力との論理積を算出する。
ここで、タイマ64の計時出力がハイレベルでタイマ69の計時出力がローレベルのときANDゲート70の出力がハイレベルとなる。このハイレベルは、当該自動車の衝突がポール衝突及びアンダーライド衝突の一方を表す。なお、ANNDゲート70の出力がローレベルのときはポール衝突及びアンダーライド衝突以外の衝突形態に対応する。
【0044】
衝突判定回路Sbは、図4にて示すごとく、両積分器71a、71bを備えており、これら両積分器71a、71bは、それぞれ、A−D変換器51aのディジタル出力を区間積分する。
また、衝突判定回路Sbは、両閾値設定器72a、72bと、切り換えスイッチ72とを備えている。閾値設定器72aは当該自動車の正面衝突、オフセット衝突或いは斜め衝突を表す閾値THdを設定する。一方、閾値設定器72bは当該自動車のポール衝突或いはアンダーライド衝突を表す閾値THeを設定する。ここで、閾値THeは、ポール衝突或いはアンダーライド衝突に対しては他の衝突形態に比べてエアバッグ20を早期にタイミングよく展開させるように、閾値THdよりも小さい値に設定されている。
【0045】
切り換えスイッチ72は、ANDゲート70の論理積出力に基づき、第1或いは第2の切り換え状態に切り換えられて、その第1切り換え状態にて、閾値設定器72aの設定閾値THdを比較器73の負側入力端子に出力し、また、その第2切り換え状態にて、閾値設定器72bの設定閾値THeを比較器73の負側入力端子に出力する。
【0046】
なお、切り換えスイッチ72の第1切り換え状態は、当該切り換えスイッチ72の切り換え接点72cの固定接点72dへの投入状態に相当し、また、切り換えスイッチ72の第2切り換え状態は、当該切り換えスイッチ72の切り換え接点72cの固定接点72eへの投入状態に相当する。
比較器73は、積分器71aの積分出力を切り換えスイッチ72からの設定閾値と比較する。そして、比較器73は、積分器71aの積分出力が切り換えスイッチ72からの設定閾値よりも大きいときハイレベルにて比較出力を発生する。また、積分器71aの積分出力が切り換えスイッチ72からの設定閾値よりも小さいとき比較器73の比較出力はローレベルとなる。
【0047】
また、衝突判定回路Sbは、両閾値設定器74a、74bと、切り換えスイッチ74とを備えている。閾値設定器74aは当該自動車の正面衝突、斜め衝突或いはオフセット衝突を表す閾値THfを設定する。一方、閾値設定器72bは当該自動車のポール衝突或いはアンダーライド衝突を表す閾値THgを設定する。ここで、閾値THgは、ポール衝突或いはアンダーライド衝突に対しては他の衝突形態に比べてエアバッグ20を早期にタイミングよく展開させるように、閾値THfよりも小さい値に設定されている。
【0048】
切り換えスイッチ74は、ANDゲート70の論理積出力に基づき、第1或いは第2の切り換え状態に切り換えられて、その第1切り換え状態にて、閾値設定器74aの設定閾値THfを比較器75の負側入力端子に出力し、また、その第2切り換え状態にて、閾値設定器74bの設定閾値THgを比較器75の負側入力端子に出力する。
【0049】
なお、切り換えスイッチ74の第1切り換え状態は、当該切り換えスイッチ74の切り換え接点74cの固定接点74dへの投入状態に相当し、また、切り換えスイッチ74の第2切り換え状態は、当該切り換えスイッチ74の切り換え接点74cの固定接点74eへの投入状態に相当する。
比較器75は、積分器71bの積分出力を切り換えスイッチ74からの設定閾値と比較する。そして、比較器75は、積分器71bの積分出力が切り換えスイッチ74からの設定閾値よりも大きいときハイレベルにて比較出力を発生する。また、積分器71bの積分出力が切り換えスイッチ74からの設定閾値よりも小さいとき比較器75の比較出力はローレベルとなる。
【0050】
判定出力回路ScはORゲート76からなるもので、このORゲート76は、両比較器73、75の各比較出力の論理和を演算して起動装置に出力する。
以上のように構成した本第1実施形態において、当該自動車がその前方に位置する障害物に衝突すると、Gセンサ30及び両Gセンサ40L、40Rが、その各固着位置にて、上記衝突に伴い当該自動車に生ずる加速度をを検出する。
【0051】
これに伴い、A−D変換器51aがGセンサ30の検出加速度をディジタル変換し、A−D変換器51cがGセンサ40Lの検出加速度をディジタル変換し、また、A−D変換器51bがGセンサ40Rの検出加速度をディジタル変換する。
ついで、積分器52aがA−D変換器51aの変換出力を積分して遅延器53a及び減算器54aに出力し、積分器51aがA−D変換器52cの変換出力を積分して遅延器53c及び減算器54cに出力し、また、積分器52bがA−D変換器52bの変換出力を積分して遅延器53b及び減算器54bに出力する。
【0052】
ここで、積分器52aの積分出力が遅延器53aにより遅延されて減算器54aに出力され、積分器52cの積分出力が遅延器53cにより遅延されて減算器54cに出力され、また、積分器52bの積分出力が遅延器53bにより遅延されて減算器54bに出力される。
すると、減算器54aが積分器52aの積分出力から遅延器53aの遅延出力を減算し、減算器54cが積分器52cの積分出力から遅延器53cの遅延出力を減算し、また、減算器54bが積分器52bの積分出力から遅延器53bの遅延出力を減算する。
【0053】
このような減算後、二乗器55aが減算器54aの減算出力を二乗し、二乗器55cが減算器54cの減算出力を二乗し、また、二乗器55bが減算器54bの減算出力を二乗する。
ついで、加算器56aが両二乗器55a、55bの各二乗出力を加算するとともに、加算器56bが両二乗器55a、55cの各二乗出力を加算する。
【0054】
そして、平方根算出器57aが加算器56aの加算出力の平方根を算出するとともに、平方根算出器57bが加算器56bの加算出力の平方根を算出する。これに伴い、積分器58aが平方根算出器57aの算出出力を分するとともに、積分器58bが平方根算出器57bの算出出力を分する。また、上述のように各積分器52a乃至52cの積分後、定数乗算器59が積分器52aの積分出力に定数「2」を乗算する。
【0055】
また、減算器65が積分器52bの積分出力から積分器52cの積分出力を減算する。すると、絶対値回路66が減算器65の減算出力の絶対値を算出する。これに伴い、絶対値回路66の絶対値出力が比較器67により閾値設定器68の設定閾値THcと比較される。
この比較において、絶対値回路66の出力が設定閾値THcよりも大きければ、比較器67はハイレベルにて比較出力を発生する。これに伴い、タイマ69が比較器67の比較出力の計時を開始し、当該比較出力のハイレベルの期間中ハイレベルにて計時出力を発生する。
【0056】
一方、絶対値回路66の出力が設定閾値THcよりも小さければ、比較器67はローレベルにて比較出力を発生する。このとき、タイマ69は計時を開始せずその出力はローレベルのままである。
以上のようにして両積分器58a、58bの各積分処理及び定数乗算器59の乗算処理が終了すると、減算器60aが積分器58aの積分出力から定数乗算器59の乗算出力を減算するとともに、減算器60bが積分器58bの積分出力から定数乗算器59の乗算出力を減算する。
【0057】
すると、減算器60aの減算出力が比較器61aにより閾値設定器62aの設定閾値THaと比較される。
この比較において、減算器60aの減算出力が設定閾値THaよりも大きければ、比較器61aはハイレベルにて比較出力を発生する。一方、減算器60aの減算出力が設定閾値THaよりも小さければ、比較器61aはローレベルにて比較出力を発生する。
【0058】
一方、減算器60bの減算出力は比較器61bにより閾値設定器62bの設定閾値THbと比較される。
この比較において、減算器60bの減算出力が設定閾値THbよりも大きければ、比較器61bはハイレベルにて比較出力を発生する。一方、減算器60bの減算出力が設定閾値THbよりも小さければ、比較器61bはローレベルにて比較出力を発生する。
【0059】
両比較器61a、61bの比較処理が上述のように終了すると、ORゲート63が両比較器61a、61bの比較出力の論理和を演算してタイマ64に出力する。
すると、ORゲート63の論理和出力がハイレベルのときタイマ64はORゲート63の論理和出力を計時しハイレベルにて計時出力を発生する。一方、ORゲート63の論理和出力がローレベルのときタイマ64は計時を開始せずその出力はローレベルのままである。
【0060】
ついで、タイマ64の出力及びタイマ64の反転出力の論理積がANDゲート70により演算される。
ここで、タイマ64の出力及びタイマ64の反転出力が共にハイレベルのときANDゲート70はハイレベルにて論理積出力を発生する。この論理和出力は、自動車Aの衝突がポール衝突或いはアンダーライト衝突である場合に対応する。また、タイマ64の出力及びタイマ64の反転出力の少なくとも一方がローレベルのときANDゲート70はローレベルにて論理積出力を発生する。この論理和出力は、自動車Aの衝突が正面衝突、オフセット衝突或いは斜め衝突である場合に対応する。
【0061】
換言すれば、例えば、当該自動車の衝突が正面衝突の場合には、積分器52bの積分出力である速度変化量ΔVL 及び積分器52cの積分出力である速度変化量ΔVR は、上記正面衝突後、図5にて各曲線PL 、PR により示すように略同一の値をとりながら変化する。また、図5により分かるように、両速度変化量ΔVL 、ΔVR は積分器52aの積分出力である速度変化量ΔVC よりも大きい値をとりながら変化する。
【0062】
このことは、上記正面衝突の場合には、両Gセンサ40L、40Rの各検出加速度がGセンサ30の検出加速度よりも早く衝突形態の判定に作用し、かつ、両積分器52b、52cの各積分出力の位相差がないことを意味する。
また、当該自動車の衝突が斜め衝突及びオフセット衝突の一方である場合において、例えば、当該自動車が右側部から衝突した場合には、積分器52bの積分出力である速度変化量ΔVR (図6にて図示曲線QR 参照)が、図6にて示すごとく、積分器52cの積分出力である速度変化量ΔVL (図6にて図示曲線QL 参照)よりも大きい値をとりながら変化する。また、この速度変化量ΔVL は、図6から分かるように、積分器52aの積分出力である速度変化量ΔVC とほぼ等しい値をとりながら変化する。
【0063】
このことは、上述のように右側からの斜め衝突及びオフセット衝突の一方の場合には、Gセンサ40Rの検出加速度が他のGセンサの検出加速度よりも早く衝突形態の判定に作用し、かつ、両積分器52b、52cの各積分出力の位相差があることを意味する。
また、当該自動車の衝突がポール衝突及びアンダーライド衝突の一方である場合には、積分器52bの積分出力である速度変化量ΔVL 及び積分器52cの積分出力である速度変化量ΔVR は、共に、図7にて示すように、各曲線TL 、TR に従い、積分器52cの積分出力である速度変化量ΔVL の近辺の値をとりながら複雑に変化する。
【0064】
このことは、上記ポール衝突及びアンダーライド衝突の一方である場合には、両積分器52b、52cの各積分出力の位相差がない状態で各速度変化量ΔVL、ΔVR の線積分は複雑な積分過程をとることを意味する。よって、ポール衝突及びアンダーライド衝突の一方がANDゲート70の出力のレベルにより他の衝突形態と明確に区別してタイミングよく判定されることとなる。
【0065】
また、上記線積分の複雑さを表す複雑さ評価量を時間の経過との関係で表せば、図8にて示すような各曲線U1 、U2 、U3 のようになる。ここで、曲線U1はポール衝突及びアンダーライド衝突の一方の場合を表し、曲線U2 は斜め衝突及びオフセット衝突の一方の場合を表し、また、曲線U3 は正面衝突の場合を表す。
【0066】
これら各曲線U1 、U2 、U3 によれば、複雑さ評価量は、ポール衝突及びアンダーライド衝突の一方の場合に、他の衝突形態に比べて複雑な量となっていることが分かる。
よって、上述のように、ANDゲート70の論理積出力がローレベルのとき、
切り換えスイッチ72が第1切り換え状態にて閾値設定器72aの設定閾値THdを比較器73に出力するとともに切り換えスイッチ74が第1切り換え状態にて閾値設定器74aの設定閾値THfを比較器75に出力する。
【0067】
また、ANDゲート70の論理積出力がハイレベルのとき、切り換えスイッチ72が第2切り換え状態にて閾値設定器72bの設定閾値THeを比較器73に出力するとともに切り換えスイッチ74が第2切り換え状態にて閾値設定器74bの設定閾値THgを比較器75に出力する。
すると、ORゲート76が両比較器73、75の各比較出力の論理和を演算し起動装置10に出力する。
【0068】
これにより、起動装置10は、上記各衝突形態に合致した展開量にてエアバッグBを展開し、運転者を適正に保護する。また、衝突判定装置Scにおける設定閾値THe、THgは、上述のごとく、それぞれ、設定閾値THd、THeよりも小さく設定されているから、ポール衝突及びアンダーライド衝突の一方の場合には、他の衝突形態の場合よりも早期にタイミングよくエアバッグBを展開できる。
【0069】
図9は上記実施形態の変形例を示している。
この変形例においては、平均回路80が、上記実施形態にて述べたGセンサ30に代えて、採用されており、この平均回路80は、両Gセンサ40L、40Rの各検出加速度の平均値を算出してA−D変換器51aに出力する。その他の構成は上記実施形態と同様である。
【0070】
この変形例によれば、Gセンサ30を平均回路80の採用でもって廃止できる。その他の作用効果は上記実施形態と同様である。
なお、本発明の実施にあたり、ポール衝突及びアンダーライド衝突の一方のみ判定を行う場合には、両Gセンサ40L、40Rの一方を当該自動車の左右方向中央部に固着して、他のGセンサ及びGセンサ30を廃止してもよい。
【0071】
また、本発明の実施にあたり、衝突形態判定回路Sa及び衝突判定回路Sbの各回路素子は、アナログ素子で構成してもよい。これにより、A−D変換器51a乃至51cの廃止が可能となる。
また、本発明の実施にあたり、自動車に限ることなく一般に車両に本発明を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すブロック回路を示す図である。
【図2】図1の各Gセンサの自動車に対する配設状態を示す平面図である。
【図3】図1のブロック回路の詳細回路図の一部である。
【図4】図1のブロック回路の詳細回路図の一部である。
【図5】正面衝突の場合における両速度変化量ΔVL 、ΔVR を速度変化量ΔVC との関係で示すグラフである。
【図6】斜め衝突及びオフセット衝突の一方の場合における両速度変化量ΔVL 、ΔVR を速度変化量ΔVC との関係で示すグラフである。
【図7】ポール衝突及びアンダーライド衝突の一方の場合における両速度変化量ΔVL 、ΔVR を速度変化量ΔVC との関係で示すグラフである。
【図8】各衝突形態における複雑さ評価量と時間の経過との関係を示すグラフである。
【図9】上記実施形態の変形例を示すブロック回路図である。
【図10】自動車の衝突形態を説明する模式図である。
【図11】従来のエアバッグシステムにおけるGセンサの自動車に対する配置図である。
【図12】従来のエアバッグシステムに正面衝突及びポール衝突の場合の速度変化量の時間的変化を表すグラフである。
【符号の説明】
B…エアバッグ装置、30、40L、40R…Gセンサ、
52a乃至52c、58a、58b…積分器、
54a乃至54c、60a、60b、65…減算器、
55a乃至55c…二乗器、56a、56b…加算器、
57a、57b…平方根算出器、59…定数乗算器、66…絶対値回路、
61a、61b、67…比較器、62a、62b、63…ORゲート、
68…閾値設定器、70…ANDゲート。

Claims (8)

  1. 車両の衝突に伴い乗員を保護する乗員保護システムに採用される衝突判定装置であって、
    車両の衝突時にこの車両の幅方向両側部に生ずる車両の前後方向の両加速度を検出するように前記幅方向両側部に配設される第1の両加速度センサ(40L、40R)と、
    車両の前後方向及び幅方向の双方の略中央部に配設されて車両の衝突時に前記略中央部に生ずる車両の前後方向の加速度を検出する第2加速度センサ(30)と、
    前記第1の両加速センサの各検出加速度をそれぞれ積分し積分出力として発生する第1積分手段(52b、52c)と、
    前記第2加速度センサの検出加速度を積分し積分出力として発生する第2積分手段(52a)と、
    前記第2積分手段の積分出力前記第1積分手段の両積分出力の一方とにより、両者を縦横軸の一方と他方とし前記第1積分手段の両積分出力の一方を前記第2積分手段の積分出力との関係で示されるグラフにおける線の長さを算出する手段(53a乃至53c、54a乃至54c、55a乃至55c、56a、56b、57a、57b、58a、58b)と、
    前記第2積分手段の積分出力に定数を乗じて乗算出力として発生する定数乗算手段(59)と、
    前記算出された線の長さと前記乗算出力との差を算出する差算出手段(60a、60b)と、
    前記第1積分手段の両積分出力位相差を算出する位相差算出手段(65、66)と、
    記位相差算出手段の算出位相差がなくかつ前記差算出手段の算出差が第2閾値(THa、THb)より大きいとき前記衝突がポール衝突及びアンダーライド衝突の一方であると判定する衝突形態判定手段(61a、61b、62a、62b、63、67、68、70)と
    前記第2加速度センサの検出加速度に基づいて車両の衝突の有無を判定するものであって、前記衝突形態判定手段によって前記衝突が前記ポール衝突及びアンダーライド衝突の一方であると判定されているときには、他の衝突形態の場合よりも衝突の有無の判定閾値を低くして車両の衝突の有無を判定する衝突判定手段(Sb)とを備える車両用乗員保護システムの衝突判定装置
  2. 前記線の長さを算出する手段は、
    前記第1積分手段の両積分出力の一方を遅延させる第1遅延手段(53b、53c)と、
    前記第1遅延手段の遅延出力を前記第1積分手段の両積分出力の一方から減算する第1減算手段(54b、54c)と、
    前記第1減算手段の減算出力を二乗し二乗出力として発生する第1二乗手段(55b、55c)と、
    前記第2積分手段の積分出力を遅延させる第2遅延手段(53a)と、
    前記第2遅延手段の遅延出力を前記第2積分手段の積分出力から減算する第2減算手段(54a)と、
    前記第2減算手段の減算出力を二乗し二乗出力として発生する第2二乗手段(55a)と、
    前記第1、第2二乗手段のそれぞれの二乗出力の和の平方根を算出し平方根出力として発生する平方根算出手段(57a、57b)と、
    前記平方根出力を分し分出力を発生する第3積分手段(58a、58b)と備えて、
    この第3積分手段の積分出力を前記線の長さとすることを特徴とする請求項1に記載の車両用乗員保護システムの衝突判定装置
  3. 前記衝突形態判定手段は、
    前記位相差算出手段の算出位相差の絶対値を第1閾値(THc)と比較して比較出力を発生する第1比較手段(67、68)と、
    前記差算出手段の算出差を前記第2閾値と比較して比較出力を発生する第2比較手段(61a、61b、62a、62b)と、
    前記第1比較手段の比較出力が、前記算出位相差の絶対値が前記第1閾値以下であることを表し、かつ前記第2比較手段の比較出力が、前記差算出手段の算出差が前記第2閾値よりも大きいことを表すとき前記衝突がポール衝突及びアンダーライド衝突の一方であると判定する判定回路(70)とを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用乗員保護システムの衝突判定装置
  4. 前記衝突判定手段(Sb)は、前記第2加速度センサの検出加速度の積分値を前記判定閾値としての第3閾値(THd、THe、THf、THg)と比較して車両の衝突の有無を判定するものであって、前記衝突形態判定手段によって前記衝突が前記ポール衝突及びアンダーライド衝突の一方であると判定されているときには、前記第3閾値を低くして車両の衝突の有無を判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の車両用乗員保護システムの衝突判定装置。
  5. 車両に搭載された乗員保護装置であってその作動に応じて乗員を保護する乗員保護装置(B)と、
    車両の衝突時にこの車両の幅方向両側部に生ずる車両の前後方向の両加速度を検出するように前記幅方向両側部に配設される第1の両加速度センサ(40L、40R)と、
    車両の前後方向及び幅方向の双方の略中央部に配設されて車両の衝突時に前記略中央部に生ずる車両の前後方向の加速度を検出する第2加速度センサ(30)と、
    前記第1の両加速センサの各検出加速度をそれぞれ積分し積分出力として発生する第1積分手段(52b、52c)と、
    前記第2加速度センサの検出加速度を積分し積分出力を発生する第2積分手段(52a)と、
    前記第2積分手段の積分出力前記第1積分手段の両積分出力の一方とにより、両者を縦横軸の一方と他方とし前記第1積分手段の両積分出力の一方を前記第2積分手段の積分出力との関係で示されるグラフにおける線の長さを算出する手段(53a乃至53c、54a乃至54c、55a乃至55c、56a、56b、57a、57b、58a、58b)と、
    前記第2積分手段の積分出力に定数を乗じて乗算出力として発生する定数乗算手段(59)と、
    前記算出された線の長さと前記乗算出力との差を算出する差算出手段(60a、60b)と、
    前記第1積分手段の両積分出力位相差を算出する位相差算出手段(65、66)と、
    記位相差算出手段の算出位相差がなくかつ前記差算出手段の算出差が第2閾値(THa、THb)より大きいとき前記衝突がポール衝突及びアンダーライド衝突の一方であると判定する衝突形態判定手段(61a、61b、62a、62b、63、67、68、70)と
    前記第2加速度センサの検出加速度に基づいて車両の衝突の有無を判定するものであって、前記衝突形態判定手段によって前記衝突が前記ポール衝突及びアンダーライド衝突の一方であると判定されているときには、他の衝突形態の場合よりも衝突の有無の判定閾値を低くして車両の衝突の有無を判定する衝突判定手段(Sb)と、
    この衝突判定手段による衝突との判定に基づき記乗員保護装置を作動するように当該乗員保護装置を駆動する駆動手段(Sc)とを備えるようにした車両用乗員保護システム。
  6. 前記線の長さを算出する手段は、
    前記第1積分手段の両積分出力の一方を遅延させる第1遅延手段(53b、53c)と、
    前記第1遅延手段の遅延出力を前記第1積分手段の両積分出力の一方から減算する第1減算手段(54b、54c)と、
    前記第1減算手段の減算出力を二乗し二乗出力として発生する第1二乗手段(55b、55c)と、
    前記第2積分手段の積分出力を遅延させる第2遅延手段(53a)と、
    前記第2遅延手段の遅延出力を前記第2積分手段の積分出力から減算する第2減算手段(54a)と、
    前記第2減算手段の減算出力を二乗し二乗出力として発生する第2二乗手段(55a)と、
    前記第1、第2二乗手段のそれぞれの二乗出力の和の平方根を算出し平方根出力として発生する平方根算出手段(57a、57b)と、
    前記平方根出力を分し分出力を発生する第3積分手段(58a、58b)と備えて、
    この第3積分手段の積分出力を前記線の長さとすることを特徴とする請求項5に記載の車両用乗員保護システム。
  7. 前記衝突形態判定手段は、
    前記位相差算出手段の算出位相差の絶対値を第1閾値(THc)と比較して比較出力を発生する第1比較手段(67、68)と、
    前記差算出手段の算出差を前記第2閾値と比較して比較出力を発生する第2比較手段(61a、61b、62a、62b)と、
    前記第1比較手段の比較出力が、前記算出位相差の絶対値が前記第1閾値以下であることを表し、かつ前記第2比較手段の比較出力が、前記差算出手段の算出差が前記第2閾値よりも大きいことを表すとき前記衝突がポール衝突及びアンダーライド衝突の一方であると判定する判定回路(70)とを備えることを特徴とする請求項5又は6に記載の車両用乗員保護システム。
  8. 前記衝突判定手段(Sb)は、前記第2加速度センサの検出加速度の積分値を前記判定閾値としての第3閾値(THd、THe、THf、THg)と比較して車両の衝突の有無を判定するものであって、前記衝突形態判定手段によって前記衝突が前記ポール衝突及びアンダーライド衝突の一方であると判定されているときには、前記第3閾値を低くして車両の衝突の有無を判定することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1つに記載の車両用乗員保護システム。
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