JP4250372B2 - 放射線撮影装置、放射線撮影方法、放射線画像用システム、プログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体 - Google Patents

放射線撮影装置、放射線撮影方法、放射線画像用システム、プログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は医療分野における放射線撮影装置、放射線撮影方法、放射線画像用システム、プログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線に代表される放射線の物質透過能力を用いて、その透過強度分布を画像化する技術は、近代医療技術発展の基本となるものである。X線発見以来、その強度分布の画像化は、X線強度分布を蛍光体により可視光に変換した後、銀塩フィルムで潜像を作り現像するという方法が取られてきた。近年、X線画像をデジタル化する際は輝尽性蛍光体を用い、X線照射による輝尽性蛍光体上の蓄積エネルギ分布としての潜像をレーザ光で励起して読み出し、デジタル画像化する、いわゆるイメージングプレートを用いる方法が一般化してきた。さらに、半導体技術の進歩により人体の大きさをカバーできる大判の固体撮像素子、いわゆるフラットパネルディテクタも開発され、潜像をつくることなく直接X線画像をデジタル化し、効率のよい診断が行えるようになって来た。
【0003】
また一方、光電子増倍管(イメージインテンシファイア)に代表される高感度の撮像素子により微弱なX線による蛍光を画像化し、人体内部の動態を観察することも可能であり、一般に用いられてきている。そして、最新のフラットパネルディテクタはそのイメージインテンシファイアにも匹敵する感度を持ち、人体の広範囲における動態を撮影することが可能になってきている。
【0004】
医療用のX線撮影で最も有効であるのは人体の胸部撮影である。腹部を含む胸部の広範囲を撮影すれば、肺疾患を含む多くの疾病の発見に役立つため、通常の健康診断では胸部X線撮影は不可欠なものになっている。また、近年健康診断のために撮影された膨大な量の胸部X線画像を効率よく診断するため、胸部デジタルX線画像に対し、計算機を用いて画像解析を行い、医師の初期診断を補助するいわゆる計算機支援診断(Computer−Aided Diagnosis,CAD)も実用化しつつある。
【0005】
そして、近年、人体胸部全体を撮影できるような大きさのフラットパネルディテクタを用いて、人体の呼吸動態を観察することにより、さらに診断精度の向上を図ることができるようになりつつあり、また、その膨大な画像データを効率よく処理する動態CAD技術も開発されつつある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
呼吸動態のCADは、主に肺野部分の呼吸による動態を観察するものであるが、一般撮影で撮影されるのは肺野部分だけでなく、それを覆う肋骨などが同時に写り込む。肋骨などの呼吸に伴う動きは肺野部分に比べれば少ないものであるが、当然呼吸とともに移動する。この肋骨の移動は目的とする肺野の動きとは必ずしも一致しないため、計算機により肺野(肺門理)の移動過程を追跡する場合に、肋骨の動きはいわゆるノイズとなる。
【0007】
そこで、本発明は、エネルギサブトラクション処理の適用により、安定した肺野部動態の把握が可能な放射線撮影装置、放射線撮影方法、放射線画像用システム、プログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための放射線撮影装置は、第1のエネルギのX線で撮像された複数の画像データと、第1のエネルギと異なる第2のエネルギで撮像された複数の画像データとを、対応付ける第1の手段と、
前記第1の手段で対応付けられた画像データ間でエネルギサブトラクション演算を行う第2の手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するためのプログラムは、コンピュータを、
第1のエネルギのX線で撮像された複数の画像データと、第1のエネルギと異なる第2のエネルギで撮像された複数の画像データとを、対応付ける第1の手段と、
前記第1の手段で対応付けられた画像データ間でエネルギサブトラクション演算を行う第2の手段として機能させることを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するための放射線撮影方法は、第1の手段が、第1のエネルギのX線で撮像された複数の画像データと、第1のエネルギと異なる第2のエネルギで撮像された複数の画像データとを、対応付ける工程と、
第2の手段が、前記第1の手段で対応付けられた画像データ間でエネルギサブトラクション演算を行う工程と、
を備えることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
本実施形態では、2つのエネルギのX線を用いて撮影することにより、呼吸動態を表す複数フレームで構成される2組の動画像を得、エネルギサブトラクション技術を用いて、当該2組の動画像から、肋骨などの骨部組織が除去された、肺野のみの動きを表す1組の動画像を作成することにより、上述の課題を解決した。
【0021】
エネルギサブトラクションは、人体中のカルシューム成分の多い骨部と、それ以外のいわゆる軟部組織ではX線に対する透過率が異なり、またX線エネルギ変化に対する透過率の変化量も異なる性質を利用して、2つ以上のエネルギのX線で撮影された複数の画像間の演算により骨部もしくは軟部を分離する技術である。
【0022】
たとえば、あるX線エネルギE1の時の、骨部のX線透過率をμ厚みをT、軟部のX線透過率をμ厚みをTとし、入射X線量をH1とすると、透過するX線量H2は
H2=H1exp(−Tμ−Tμ) ・・・・(式1)
また、あるX線エネルギE2の時の、骨部のX線透過率をμ厚みをT 、軟部のX線透過率をμ厚みをTとし、入射X線量をH3とすると、透過するX線量H4は
H4=H3exp(−Tμ−Tμ) ・・・・(式2)
これらH2、H4は画素値として現れるが、この(式1)と(式2)それぞれの対数を計算すると以下になる。
【0023】
ln(H2)=ln(H1)−Tμ−Tμ ・・・・(式3)
ln(H4)=ln(H3)−Tμ−Tμ ・・・・(式4)
ここで、(式3)と(式4)から骨部の情報であるTと軟部の情報であるTをそれぞれ独立して求めることができる。
【0024】
たとえば、(式3)をμ倍、(式4)をμ倍して、差分をとると軟部組織の情報Tは消去され、出力される画像情報は骨部のみになる。一般にこの両者にかける係数は物理的に求まりにくく、最適な値を試行錯誤して求める場合が多い。すなわち、まとめると、対数変換された2つのエネルギで取得された画像I1とI2があった場合、あらたな画像I3は
I3=K1・I1−K2・I2 ・・・・(式5)
で計算でき、K1、K2を適当に選択すると、骨部もしくは軟部組織のみの画像を得ることができる。このK1、K2は撮影条件、被写体の厚みなどに左右されるため、画像内でも一定でない場合もある。
【0025】
また、エネルギサブトラクションの特徴の一つとして、良性腫瘍と悪性腫瘍との判別が行える可能性があることを挙げることができる。良性腫瘍と悪性腫瘍とではX線エネルギの変化に対する放射線透過率の変化率が異なる場合があるからである。
【0026】
以下、本発明の好ましい実施形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0027】
(第1の実施形態)
図1は本発明を実施した第1の形態を模式的に示すブロック図であり、1はX線発生装置(X線源)を表し、図で示す破線の矢印の方向へX線を放射する。このX線発生装置は外部からのコントロール入力に従って少なくとも2種類のエネルギを持つX線を発することが可能であり、瞬時にそのX線管球電圧を切り替えることが可能に構成されている。2は被写体である人体(患者)を示し、この場合胸部の撮影をするため背面よりX線を入射し胸部の画像を撮影する。3はX線強度分布を画像化するフラットパネルディテクタであり、受像面に画像を構成する複数の画素に対応する複数の受像素子(単に画素ともいう)がマトリックス状に配置されている。通常このマトリックス状の画素は100μm〜200μmピッチの等間隔に配置さている。4は人体へ放射されるX線量が最適なX線量になるようにコントロールするため、人体を透過したX線量をモニタするフォトタイマと呼ばれる装置である。フラットパネルディテクタから出力される各画素値は初期段階ではアナログ電圧信号であるため、5で示すA/D変換器で数値であるデジタル値に変換される。通常、少なくともこのA/D変換器はフラットパネルディテクタと同筐体に内蔵され、外見的にはフラットパネルディテクタから直接デジタル値(画像データ)が出力されるように認識される。6および7は画像データを一旦格納するバッファメモリであり、それぞれいわゆるダブルバッファとして働き、片側が読み込み中はもう一方は読み出しを行う構成で、読み出し処理の連続性を保つ働きをスイッチ16を用いて行う。9は差分器であるが、あらかじめメモリ8に記憶されたX線を放射せずにセンサから取得された画像データ(オフセット画像)を実際の被写体の画像データから差し引く機能を有する。具体的にはスイッチ17をB側に倒し、X線を放射せずに画像データをメモリ8に格納し、実際の使用時にはスイッチ17をA側に倒して用いる。10は参照テーブル(Look Up Table)であり、画像データ値を値変換する機能を有する。具体的にはこの参照テーブルは入力値をその対数値に比例した値に変換するように設定される。11のブロックは差分器であり、あらかじめ被写体を置かずに、X線のみを放射して取得され、対数値に変換された画像データを12−1もしくは12−2のメモリに格納し、当該画像データを実際の被写体の画像から差し引き、フラットパネルディテクタの画素ごとのゲインのばらつきを補正するためのものである。具体的には被写体が無い状態で放射線を放射し、スイッチ17をA側、スイッチ18をB側に倒して、メモリ12−1もしくは12−2へゲインばらつきを表す画像データを格納し、実際の被写体画像の場合にはスイッチ17、スイッチ18それぞれA側に倒して用いる。12−1、12−2の2つのメモリは、エネルギの異なるX線によるゲインばらつきのそれぞれに対応している。すなわち、エネルギE1のX線によるゲインばらつきをメモリ12−1に格納し、エネルギE2のX線によるゲインばらつきをメモリ12−2に格納する。一般にフラットパネルディテクタのX線に対する感度はX線のエネルギに依存するものであるため、このように2つのゲイン補正用メモリを設けている。そして、使用するX線のエネルギに応じて、スイッチ21をA側もしくはB側に設定して両者のメモリの出力を使い分ける。尚、この両者がほぼ同じである場合、メモリ12−1及び12−2を一つのメモリでまかなうことも可能である。19は欠陥画素を補正する機能を有するブロックであり、20で示すメモリにあらかじめ記憶された、使用されるフラットパネルセンサの欠陥画素について、そのデータを回りの正常な画素データから推測し、欠陥画素補正を行うためのものである。この補正には一般に周りの正常な画素データ値の平均値が用いられる。このようにして各種の補正がなされた画像は一旦画像メモリ13に格納され、ついで14のファイリング装置に記録される。このようにして得られた複数の画像データは22で示されるプログラムおよび計算機システムからなる画像解析・表示装置で読み出され、後述される画像解析がなされる。画像解析・表示装置22は、放射線撮影装置内に設けられることも、まったく別の外部の計算機システムとして構成されることも可能である。画像解析・表示装置22は、一般の計算機システムを用いて構成することができる。
【0028】
15で示されるブロックは撮影の制御を行うコントローラ(制御機構)を表し、所定のタイミングでフラットパネルディテクタ3を駆動すると共に、X線発生装置1へX線パルスの放射タイミングのトリガおよびX線のエネルギ制御信号を出力する。
【0029】
図2は撮影順序を図示するものであり、左のAの列は被写体である患者の動作、中央のBの列は操作者である放射線技師の動作、Cの列はX線撮影装置のモードを表す。最初の(A1)の時点で患者は操作者の指示に従って、撮影台の前(図1の2の位置)に立つ。次の(B1)の時点で操作者は息を吸い込むように指示し、ついで(B2)の時点から息をゆっくり吐き出すように指示を出す。患者はその指示に従って息を吸い込んだ(A2)後、ゆっくりと息を吐き出す(A3)が、操作者は図1の撮影装置を操作し、患者の呼吸動態を連続的に撮影する(C1)。この撮影間隔は秒あたり3〜10画像程度になる。操作者は患者の様子を見ながら適当な時間(数秒)経過したあとに、今度はゆっくりと息を吸い込むように指示を出す(B3)。この時点でも、連続的なX線撮影は継続している。操作者は患者の様子をみながら、患者が息を吸いきった時点で、撮影終了を告げる(B4)。そして、呼吸動態を表す連続的な画像データの収集が終了する(C2)。
【0030】
図3はこのときの状態を模式的に表すタイミングチャートであり、上段がX線パルス、下段がフラットパネルディテクタ3を含むセンサシステムの動きを表す。患者が操作者の指示に従って呼気もしくは吸気を行う間、A1及びA2で示すX線パルスが発せられる。このA1とA2に対応するX線パルスは異なるエネルギ(たとえば管球電圧120KVpと100KVp)を持つものである。このA1のパルスとA2のパルスの間隔T1は約50mSecと比較的短く設定する。このT1の期間にX線の強度分布をフラットパネルディテクタへ蓄積し、読み出す動作を行う。この蓄積に要する時間は3〜4mSec程度で、残りの時間でフラットパネルディテクタからデータを読み取る。すなわちフラットパネルディテクタは、X線パルスが発せられている間は画像情報を蓄積し、次にそれを読み取る。このA1もしくはA2のパルス幅は、規定の一定値を用いてもよく、また、図1にあるフォトタイマ4を用いて制御することも可能である。この場合、フォトタイマ4で計測される総X線量(積分値)が所定の設定値になった時点で、コントローラ15はX線放射停止信号をX線発生装置1に送出し、X線放射を止める(パルスを停止する)。また、図3に示されるように、次のサイクルの撮影までの時間間隔T2を約300mSec程度の比較的長い時間に設定する。通常、ゆっくり呼吸する場合に必要な時間サンプリング間隔は秒あたり3〜10フレーム程度であり、ここでは患者に比較的ゆっくり呼吸してもらい、秒あたり3フレーム程度の撮影を行うものとしている。
【0031】
上述の操作により、深呼吸をゆっくりするだけの従来の健康診断とあまり変わらない動作を患者に行ってもらうことで、呼吸動態撮影が行える。
【0032】
本実施形態の呼気・吸気の順、回数は上述のものに限られるものではない。
【0033】
このような操作により、患者の呼吸の各位相に対応した複数のフレームからなる動画像が得られる。
【0034】
以下、図1の画像解析・表示装置22で行われる動作を説明する。
【0035】
一般に呼吸による肺野部の動きは肺の動きがほとんどであり、肋骨はほとんど移動しない。したがって、図3のT1(50mSec)間隔で撮影された2枚の画像においては肺の動きは多少あるものの、肋骨はほとんど移動していないと考えられる。ここでは、前述の(式5)に従って、最適な係数K1、K2を用いて、それぞれの呼吸位相における2組の異なるエネルギで撮影された画像から軟部組織である肺のみを抽出する。この場合、図1の参照テーブル10によりすでに対数値の画像になっているため、そのままで係数をかけて差分を取る演算を行うことが可能である。このとき肺自体には多少の動きがあるが、それほど問題にはならない。これは、300mSecの時間間隔でサンプリングされる中50mSec隔たった2つの画像を平均化したような結果になるためである。これは時間アパーチャすなわちX線の蓄積時間が50mSecになったようなものである。もし問題がある場合には、画像間で近似するブロックを見出すことにより、画像間の移動ベクトルを見つけ、その後ワーピング処理を行って画像間の動きを補償してから上述のエネルギサブトラクションを行えばよい。
【0036】
このようにして求められた、軟部組織のみの動き画像を観察するか、もしくは、当該動画像フレーム間の動きベクトルを演算することにより、肋骨等に邪魔されない呼吸動態の診断が容易に行える。
【0037】
(第2の実施形態)
第2の実施形態でも第1の実施形態と同様の図1の構成を用いるが、患者の呼吸動態画像中から肺が同一の呼吸位相状態の画像を見出し、エネルギサブトラクション演算を行う点が第1の実施形態とは異なる。
【0038】
図4は、一例として、呼吸動態を観察するためのF1〜F16の16枚の画像を示し、F1が最大吸気、F8およびF9が最大呼気の状態である。この息を吐きながらの状態と息を吸い込みながらの2つの状態から肺が同一状態となる2つの画像を見出せれば、その2画像間でエネルギサブトラクションが可能になる。同図でF1〜F8の8枚の区間はエネルギE1で撮影され、F9〜F16の8枚の区間はエネルギE2で撮影される。F1及びF16からF1’で示されるエネルギサブトラクション画像としての軟部組織画像を得る。同様に、F2とF15からF2’、F3とF14からF3’、F4とF13からF4’、F5とF12からF5’、F6とF11からF6’、F7とF10からF7’、F8とF9からF8’の、肺の各状態に対応した8枚のエネルギサブトラクション画像を得る。最大呼気であるF8とF9の期間は、患者にその状態を少し長めに保持するように指示することが望ましい。
【0039】
肺が同一の状態(単に呼吸の位相ともいう)を的確に見出すことは一般に困難であるが、次のような各種手法を提案することができる。患者に伸縮可能なベローズを通して呼吸してもらい、このベローズの長さを基準として、同一呼吸位相を見出す方法、患者の体軸方向の人体インピーダンスを連続的にモニタし、インピーダンス値に基づいて、同一呼吸位相を見出す方法等が考えられる。
【0040】
図5は図1の構成に、23で示されるベローズ等を追加したもので、当該ベローズを介して患者に呼吸してもらい、その長さ情報を不図示の装置で読み取り、同一長さ時点を同一呼吸位相として、2つの時点でX線撮影が行われるように構成されるシステムを模式的に示すものである。
【0041】
図6は24で示される人体のインピーダンス測定装置により、人体のインピーダンスを連続的にモニタしながら、同一インピーダンス値であるときを同一呼吸位相として、2つの時点でX線撮影が行われるように構成されるシステムを模式的に示している。
【0042】
本実施形態では、呼気状態と吸気状態をそれぞれ異なるエネルギで撮影したが、患者の呼気状態及び吸気状態を2回ずつ撮影する場合には、呼気状態及び吸気状態をそれぞれ2つのエネルギで撮影可能なため、呼気状態もしくは吸気状態の画像どうしでエネルギサブトラクション演算を行うことが可能となる。
【0043】
また画像間に多少のずれがある場合には、前述のワーピング処理により画像間のずれを補償することも可能である。
【0044】
(他の実施形態)
本発明を、複数の装置(例えば、1以上の画像処理装置、1以上のインターフェース、1以上の放射線撮影装置、及び1以上のX線発生装置、等)から構成されるシステム、又は画像処理装置及び放射線撮影装置を統合した構成等のいずれにも適用可能であることは言うまでもない。
【0045】
また、本発明の目的は、上述の実施の形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPU又はMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0046】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述の実施の形態の機能を実現することとなり、当該プログラムコード、及び当該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することとなる。
【0047】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、ROM、フロッピー(R)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等を用いることができる。
【0048】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述の実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述の実施の形態の機能が実現される場合も本発明を構成することは言うまでもない。
【0049】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された拡張機能ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニット等に備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニット等に備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述の実施の形態の機能が実現される場合も本発明を構成することは言うまでもない。
【0050】
以上説明したように、本実施形態によれば、エネルギサブトラクション処理を適用して骨部情報を除去することにより、より安定した肺野部の動態を観察・解析できるようになった。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、エネルギサブトラクション処理の適用により、安定した肺野部動態の把握が可能な放射線撮影装置、放射線撮影方法、放射線画像用システム、プログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブロック図
【図2】撮影シーケンスの一例を表す図
【図3】撮影に係るタイミングチャート
【図4】同一呼吸位相の2画像間でエネルギサブトラクションを行う模式図
【図5】呼吸検知をベローズを用いて行う場合のブロック図
【図6】呼吸検知を人体インピーダンス測定により行う場合の模式図
【符号の説明】
3 フラットパネルディテクタ
15 コントローラ

Claims (6)

  1. 第1のエネルギのX線で撮像された複数の画像データと、第1のエネルギと異なる第2のエネルギで撮像された複数の画像データとを、呼吸位相に応じて対応付ける第1の手段と、
    前記第1の手段で対応付けられた画像データ間でエネルギサブトラクション演算を行う第2の手段とを備え、
    呼気状態と吸気状態とで異なるエネルギを用いて撮影を行うように構成されていることを特徴とする放射線撮影装置。
  2. 前記第1の手段は、撮影時間に応じて対応付けることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影装置。
  3. 前記複数の画像は、呼吸状態にある被写体を時系列に撮像してえられた画像データであることを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線撮影装置。
  4. 前記エネルギサブトラクション演算の対象となる画像間の動きを補償する動き補償手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影装置。
  5. 前記呼吸状態を検出する呼吸状態検出手段を更に備え前記呼吸状態検出手段の出力に基づいて前記呼吸位相が求められることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影装置。
  6. コンピュータを、
    第1のエネルギのX線で撮像された複数の画像データと、第1のエネルギと異なる第2のエネルギで撮像された複数の画像データとを、呼吸位相に応じて対応付ける第1の手段と、
    前記第1の手段で対応付けられた画像データ間でエネルギサブトラクション演算を行う第2の手段として機能させ、
    呼気状態と吸気状態とで異なるエネルギを用いて撮影を行うように機能させることを特徴とするプログラム。
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