JP4227348B2 - X線発生装置の制御方法、プログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体 - Google Patents

X線発生装置の制御方法、プログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は医療分野における放射線撮影装置、放射線画像用システム、プログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線に代表される放射線の物質透過能力を用いて、その透過強度分布を画像化する技術は、近代医療技術発展の基本となるものである。X線発見以来、その強度分布の画像化は、X線強度分布を蛍光体により可視光に変換した後、銀塩フィルムで潜像を作り現像するという方法が取られてきた。近年、X線画像をデジタル化する際は輝尽性蛍光体を用い、X線照射による輝尽性蛍光体上の蓄積エネルギ分布としての潜像をレーザ光で励起して読み出し、デジタル画像化する、いわゆるイメージングプレートを用いる方法が一般化してきた。さらに、半導体技術の進歩により人体の大きさをカバーできる大判の固体撮像素子、いわゆるフラットパネルディテクタも開発され、潜像をつくることなく直接X線画像をデジタル化し、効率のよい診断が行えるようになって来た。
【0003】
また一方、光電子増倍管(イメージインテンシファイア)に代表される高感度の撮像素子により微弱なX線による蛍光を画像化し、人体内部の動態を観察することも可能であり、一般に用いられてきている。そして、最新のフラットパネルディテクタはそのイメージインテンシファイアにも匹敵する感度を持ち、人体の広範囲における動態を撮影することが可能になってきている。
【0004】
医療用のX線撮影で最も有効であるのは人体の胸部撮影である。腹部を含む胸部の広範囲を撮影すれば、肺疾患を含む多くの疾病の発見に役立つため、通常の健康診断では胸部X線撮影は不可欠なものになっている。また、近年健康診断のために撮影された膨大な量の胸部X線画像を効率よく診断するため、胸部デジタルX線画像に対し、計算機を用いて画像解析を行い、医師の初期診断を補助するいわゆる計算機支援診断(Computer−Aided Diagnosis,CAD)も実用化しつつある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
健康診断で何らかの疾病の疑いがあるとの所見が得られた場合は、いわゆる精密診断により確定診断が行われる。この確定診断では、多くの場合CT、MRスキャンといった通常のX線撮影より数倍の診断コストがかかる機器が用いられるが、精密診断の結果、何の疾病も発見されない場合も多く、このことが医療費高騰の一因ともなっている。これを防ぐには、初期診断である健康診断の正確度を向上させることが有効である。コスト上昇を抑えて正確度を向上させるには、前述の大判のフラットパネルディテクタを用い、呼吸などにより動態を示す胸部動画像を取得し、動態観察を行うことが有効と考えられるが、被写体である被検者(患者)の撮影時の負担を考慮しなければならない。
【0006】
そこで本発明は、被写体の負担の増加を極力抑えつつ、診断に有用な画像情報を取得することのできる放射線撮影装置、プログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】
上記目的を達成するため第1の発明は、画素がマトリクス状に配置され、X線を画像に変換するためのフラットパネルディテクタで取得された画像を用いて前記X線を照射しているX線発生装置の制御方法であって、
前記フラットパネルディテクタが、被写体が呼吸を繰り返している呼吸動態の画像を複数取得する工程と、
画像処理部が、前記取得された画像から関心領域の特徴量を計算する工程と、
前記画像処理部が、前記特徴量に基づいて、前記被写体が吸気して保持している状態を静止画として前記フラットパネルディテクタで撮像する際のX線発生装置が発生するX線量を定める工程と、
X線発生装置が、前記定められたX線量で前記被写体を撮像する工程と、
を有することを特徴とする。
【0008】
第2の発明は、前記固体撮像素子は少なくとも前記人体胸部の全体を一度に撮影可能な撮影領域を有することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影装置である。
【0009】
第3の発明は、前記所定の呼吸の位相は前記人体胸部における肺が最大吸気状態となる位相であることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影装置である。
【0010】
第4の発明は、前記静止画撮影を行う際の放射線の制御にフォトタイマを用いることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影装置である。
【0011】
第5の発明は、前記呼吸動態を撮影する場合と前記静止画撮影の場合とで放射線量を異ならせることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影装置である。
【0012】
第6の発明は、前記静止画撮影を1回行う際の放射線量が、前記呼吸動態を撮影する際の1フレーム分の放射線量より多いことを特徴とする請求項5に記載の放射線撮影装置である。
【0013】
第7の発明は、前記呼吸動態を撮影する際にフォトタイマを用いて放射線量の制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影装置である。
【0014】
第8の発明は、前記呼吸動態を撮影する場合と前記静止画撮影を行う場合とで、前記固体撮像素子による空間サンプリングピッチを異ならせることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影装置である。
【0015】
第9の発明は、前記呼吸動態を撮影する場合より前記静止画撮影を行う場合の方が、前記空間サンプリングピッチが小さいことを特徴とする請求項8に記載の放射線撮影装置である。
【0016】
第10の発明は、前記固体撮像素子の画素を間引いて利用することにより、前記空間サンプリングピッチを変化させることを特徴とする請求項8に記載の放射線撮影装置である。
【0017】
第11の発明は、前記固体撮像素子の隣接する画素の出力を加算又は平均化することにより、前記空間サンプリングピッチを変化させることを特徴とする請求項8に記載の放射線撮影装置である。
【0018】
第12の発明は、前記呼吸動態を撮影する場合と前記静止画撮影を行う場合とで、前記固体撮像素子が前記放射線を検出するダイナミックレンジを異ならせることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影装置である。
【0019】
第13の発明は、前記呼吸動態を撮影する場合より前記静止画撮影を行う場合の方が、前記ダイナミックレンジが大きいことを特徴とする請求項12に記載の放射線撮影装置である。
【0020】
第14の発明は、前記呼吸動態を撮影する際の前記フォトタイマの動作に基づいて、前記静止画撮影を行う際の放射線量を決定することを特徴とする請求項7に記載の放射線撮影装置である。
【0021】
第15の発明は、前記呼吸動態を撮影して得られた画像データを解析することにより、前記静止画撮影を行う際の放射線量を決定することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影装置である。
【0022】
第16の発明は、呼吸状態にある人体胸部を透過した放射線を固体撮像素子により周期的に検出し、前記人体胸部の呼吸動態を撮影する放射線撮影装置において、前記呼吸動態を撮影して得られた画像データを実質的にリアルタイムで表示する表示手段を有することを特徴とする放射線撮影装置である。
【0023】
第17の発明は、前記呼吸動態を撮影しつつ、所定の呼吸の位相において静止画撮影を行う撮影手段と、
操作者が前記静止画撮影の開始を指示すための指示手段とを更に有することを特徴とする請求項16に記載の放射線撮影装置である。
【0024】
第18の発明は、複数の装置が互いに通信可能に接続されてなる放射線画像用システムであって、請求項1乃至17のいずれか1項に記載の放射線撮影装置を構成する各要素を有することを特徴とする放射線画像用システムである。
【0025】
第19の発明は、コンピュータを所定の手段として機能させるためのプログラムであって、前記所定の手段は、請求項1乃至17のいずれか1項に記載の放射線撮影装置の各手段を含むことを特徴とするプログラムである。
【0026】
第20の発明は、請求項19に記載のプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体である。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
本発明の好ましい実施形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0028】
図1は本発明を実施した第1の形態を模式的に示すブロック図であり、1はX線発生装置(X線源)を表し、図で示す破線の矢印の方向へX線を放射する。2は被写体である人体(患者)を示し、この場合胸部の撮影をするため背面よりX線を入射し胸部の画像を撮影する。3はX線強度分布を画像化するフラットパネルディテクタであり、受像面に画像を構成する複数の画素に対応する複数の受像素子(単に画素ともいう)がマトリックス状に配置されている。通常このマトリックス状の画素は100μm〜200μmピッチの等間隔に配置さている。4は人体へ放射されるX線量が最適なX線量になるようにコントロールするため、人体を透過したX線量をモニタするフォトタイマと呼ばれる装置である。フラットパネルディテクタから出力される各画素値は初期段階ではアナログ電圧信号であるため、5で示すA/D変換器で数値であるデジタル値に変換される。通常、少なくともこのA/D変換器はフラットパネルディテクタと同筐体に内蔵され、外見的にはフラットパネルディテクタから直接デジタル値(画像データ)が出力されるように認識される。6および7は画像データを一旦格納するバッファメモリであり、それぞれいわゆるダブルバッファとして働き、片側が読み込み中はもう一方は読み出しを行う構成で、読み出し処理の連続性を保つ働きをスイッチ16を用いて行う。9は差分器であるが、あらかじめメモリ8に記憶されたX線を放射せずにセンサから取得された画像データ(オフセット画像)を実際の被写体の画像データから差し引く機能を有する。具体的にはスイッチ17をB側に倒し、X線を放射せずに画像データをメモリ8に格納し、実際の使用時にはスイッチ17をA側に倒して用いる。10は参照テーブル(Look Up Table)であり、画像データ値を値変換する機能を有する。具体的にはこの参照テーブルは入力値をその対数値に比例した値に変換するように設定される。11のブロックは差分器であり、あらかじめ被写体を置かずに、X線のみを放射して取得され、対数値に変換された画像データをメモリ12に格納し、当該画像データを実際の被写体の画像から差し引き、フラットパネルディテクタの画素ごとのゲインのばらつきを補正するためのものである。具体的には被写体が無い状態で放射線を放射し、スイッチ17をA側、スイッチ18をB側に倒して、メモリ12へゲインばらつきを表す画像データを格納し、実際の被写体画像の場合にはスイッチ17、スイッチ18それぞれをA側に倒して用いる。19は欠陥画素を補正する機能を有するブロックであり、20で示すメモリにあらかじめ記憶された、使用されるフラットパネルセンサの欠陥画素について、そのデータを回りの正常な画素データから推測し、欠陥画素補正を行うためのものである。この補正には一般に周りの正常な画素データ値の平均値が用いられる。このようにして各種の補正がなされた画像は一旦画像メモリ13に格納され、ついで14のファイリング装置に記録される。また、この画像データは不図示の外部の記録装置、表示装置、画像処理装置などへ伝えられ、医療診断に用いられる。15で示されるブロックは撮影の制御を行うコントローラ(制御機構)を表し、所定のタイミングでフラットパネルディテクタ3を駆動すると共に、X線発生装置1へX線パルスの放射タイミングのトリガを出力する。
【0029】
図2は撮影順序を図示するものであり、左のAの列は被写体である患者の動作、中央のBの列は操作者である放射線技師の動作、Cの列はX線撮影装置のモードを表す。最初の(A1)の時点で患者は操作者の指示に従って、撮影台の前(図1の2の位置)に立つ。次の(B1)の時点で操作者は息を吸い込むように指示し、ついで(B2)の時点から息をゆっくり吐き出すように指示を出す。患者はその指示に従って息を吸い込んだ(A2)後、ゆっくりと息を吐き出す(A3)が、操作者は図1の撮影装置を操作し、患者の呼吸動態を連続的に撮影する(C1)。この撮影間隔は秒あたり3〜10画像程度になる。操作者は患者の様子を見ながら適当な時間(数秒)経過したあとに、今度はゆっくりと息を吸い込むように指示を出す(B3)。この時点でも、連続的なX線撮影は継続している。操作者は患者の様子をみながら、患者が息を吸いきった時点で、患者にそのままの状態を保持するように指示を出す(B4)。そして、呼吸動態を表す連続的な画像データの収集が終了する(C2)。そして、患者が吸気して保持している状態を静止画として撮影する(C3)。
【0030】
図3はこのときの状態を模式的に表すタイミングチャートであり、上段が患者の状態、中段がX線パルス、下段がフラットパネルディテクタ3を含むセンサシステムの動きを表す。患者が操作者の指示に従って呼気もしくは吸気を行う時点では、Aの大きさのX線パルスが発せられる。センサシステムは、X線パルスが発せられている間は画像情報を蓄積し、残りの時間でそれを読み取る。そして、吸気を保持しているBの時点では、従来と同様の安定した高画質の画像を得る必要があるため、Aよりも多い量のX線パルスを発し、画像情報を読み取る。このBの時点では、図1にある4のフォトタイマを用いて撮影することも可能であり、この場合、フォトタイマで計測される総X線量(積分値)が所定の値になった時点で、コントローラ15はX線放射停止信号をX線発生装置1へ送出し、X線放射を止める。
【0031】
さらに、フォトタイマ4は静止画用のみではなく、呼吸動態像の各々のフレームごとに用いることも可能であり、この場合、フォトタイマを、動画取得時には小さなX線量で停止信号を出力し、静止画取得時には大きなX線量で停止信号を出力するように設定する。
【0032】
上述の操作により、深呼吸をゆっくりするだけの従来の健康診断とあまり変わらない動作を患者に行ってもらうだけで、呼吸動態撮影と静止画撮影との両方が行える。
【0033】
本実施形態の呼気・吸気の順、回数は上述したものに限られるものではない。また、静止画撮影のタイミングも最後ではなく、最初の呼気の直前の時点(場合によりその他の時点)で行っても良い。また、X線の量も静止画撮影時に特別多くする必要が無い場合もある。例えば、動態撮影用の弱い線量での画像でも十分である場合もある。
【0034】
(第2の実施形態)
本実施形態は、呼吸動態を表す動画と胸部の詳細な部分を観察するための静止画とを合わせて取得するものであるが、動態を表す動画と静止画では要求される画質、画像情報が異なるため、その撮影の手法を異ならせることが可能である。前述の第1の実施形態では、X線量を異ならせた。X線画像の画質はX線量で支配されるため、ノイズの少ない良質の静止画を得るため、静止画撮影時のX線強度を増している。これとは別にX線センサの駆動形態を異ならせることで、さらに効率よく要求される画像を得ることも考えられる。ここでは、駆動形態のパラメータの一例として、空間サンプリングピッチとダイナミックレンジをあげる。
【0035】
(空間サンプリングピッチ)
動画部分は、呼吸動態を把握できれば良いため、粗いサンプリングピッチの小さな画像サイズを用いた方が、取得に要するコスト、表示に要するコストを抑えることができる。図4はフラットパネルディテクタ内部の一例の内部を模式的にブロック図として表したものであり、31で示す多数のブロックは画素を表し、ここでは縦N画素、横M画素のマトリックスである。画素は光電変換素子を含み、上部から選択信号が入力されると右側の信号線へ、画素データを表す電気信号を出力する。横方向に伸びる信号線は選択制御信号用の信号線1〜Nであり、この信号が入力されると横方向の画素が一斉に出力状態になり、1ラインのデータが出力される。縦方向に伸びる信号線は出力信号用の信号線であり、出力信号線1〜Mが各列ごとに存在する。33で示す複数のブロックは、出力用信号を一次保存する容量素子を含むブロックであり、各出力信号は一旦ここに保存される。また、この容量素子にはリセット信号を入力することも可能である。この容量素子の信号は34で示すマルチプレクサに入力され、不図示のマルチプレクサの入力線選択信号により選択されて、32に示す出力信号として出力される。このようにして、複数あるマトリックス状に配置された画素信号を走査して出力できる。
【0036】
ここで、動画像を撮影する場合、粗い画素サンプリングピッチでよいため、次のようなさまざまな走査方法が可能になる。
【0037】
1)画素を間引く
たとえば、選択制御信号を1,2,3…というように順に連続して選択するのではなく、1,3,5・・・というように飛び飛びに行うと、副走査方向にサンプリングを間引くことができる。また、マルチプレクサの入力線選択信号をやはり飛び飛びに与えることにより、主走査方向にも間引くことが可能になる。このように、主走査及び/又は副走査を間引くことにより、動画像の時には粗く空間サンプリングすることが可能になる。
【0038】
2)画素を加算する
図4で選択制御信号1,2を同時に入力するか、連続して入力し、その間で出力用の容量のリセット信号を入力しなければ、33に示す出力用容量には2ライン分の電気信号が加算されて蓄積されることになる。更に、マルチプレクサ出力については、不図示の加算器などで、隣接する画素信号を加算すれば、主走査・副走査方向に隣接する4画素を加算することが可能になる。このようにして、動画時には粗くサンプリングしながら、複数画素の加算されたより広いアパーチャをもった画素信号を得ることができる。この場合、加算するという前提であるが、隣接する画素の平均化処理と同等であることは明白である。
【0039】
以上のような操作により、動画像取得時には粗い空間サンプリングピッチを実現し、より少ないデータ量で効率の良い画像取得を行い、静止画に切り替えた場合には、1画素ずつ正確にサンプリングして、より精度の高い高画質の画像を得る。
【0040】
(ダイナミックレンジ)
フラットパネルディテクタの画素信号は電荷で蓄積され、電圧値で出力される。 この場合、用いる電圧値は、熱雑音などの不要ノイズの影響を少なくするため、大きければ大きいほどよい。そして、その電圧値は図4で言えば、出力用容量33の容量値もしくは、各画素内に蓄積容量が存在すれば、その容量で規定されるものになる。
【0041】
通常動画撮影時は、患者への被曝量を最小限度に収めるため、非常に弱いX線を用いる場合がほとんどであり、各画素の蓄積される電荷量は非常に少ないものになる。よって、十分に高い電圧値を得るためには、出力用の容量は小さなものにしなければならない。この容量値は、扱える信号のダイナミックレンジを表すため、弱いX線を用いる場合ダイナミックレンジは小さなものになる。また、静止画を受像する場合には、比較的大きなX線量を用いるため、大きな容量が必要になり、ダイナミックレンジも向上する。
【0042】
容量の切り替えは、並列に複数の容量を並べ、それぞれを電子的なスイッチで結び、そのスイッチのオンオフにより、全体の容量値を変化させ、ダイナミックレンジを変更することができる。このような構成により、動画撮影時には小さなダイナミックレンジで画像を取得し、静止画撮影時には大きなダイナミックレンジで画像を取得することができる。
【0043】
(第3の実施形態)
先の第1の実施形態では、静止画の画質を安定化させるため、フォトタイマ4を用いた。しかし、前段の動画撮影時にすでに特定のX線量で画像が得られているため、その画像データから、後段の静止画撮影用に最適なX線量を把握すれば、フォトタイマ4は不要になる。この処理の流れは図5のようになる。
【0044】
この処理はコンピュータにより構成される不図示の画像処理部により実行される。まず、画像処理部は呼吸動態の動画像を取得する(工程51)。次いで、取得された1乃至複数の動画像から所定の関心領域の特徴量を計算する(工程52)。続いて、計算された特徴量から静止画撮影用のX線量を決定する(工程53)。決定されたX線量となるようにコントローラ15を用いてX線発生装置を1を制御して、静止画を取得する(工程54)。
【0045】
また、各動画フレーム取得時にフォトタイマを用いた場合、そのフォトタイマによる遮断時間から、静止画取得時の遮断時間を比較的容易に推定することができる。この場合、図5の画像解析工程52は不要になり、決定工程53は上記の推定により行われる。
【0046】
(第4の実施形態)
図6は第4の実施形態を模式的に示すブロック図である。図1とほぼ同様であるが、符号30で示される画像表示装置が備えられている。
【0047】
この表示装置30により、本システムの操作者は実質的にリアルタイムで、患者の呼吸動態を観察することができる。
【0048】
操作者は患者の呼吸動態を動画像として略リアルタイムで観察できるため、静止画を撮影するのに最も適した瞬間を捕らえることができ、最も適した瞬間に至ったと認識したときに、不図示の指示手段により、コントローラ15に対して静止画撮影開始コマンドを送出することができる。
【0049】
本実施形態は、呼吸動態を記録しない場合、すなわち通常の静止画のみの撮影を行う場合でも、患者の呼吸動態に応じた最適なタイミングで静止画撮影を行う目的にも使用することができる。
【0050】
(他の実施形態)
本発明を、複数の装置(例えば、1以上の画像処理装置、1以上のインターフェース、1以上の放射線撮影装置、及び1以上のX線発生装置、等)から構成されるシステム、又は画像処理装置及び放射線撮影装置を統合した構成等のいずれにも適用可能であることは言うまでもない。
【0051】
また、本発明の目的は、上述の実施の形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPU又はMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0052】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述の実施の形態の機能を実現することとなり、当該プログラムコード、及び当該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することとなる。
【0053】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、ROM、フロッピー(R)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等を用いることができる。
【0054】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述の実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述の実施の形態の機能が実現される場合も本発明を構成することは言うまでもない。
【0055】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された拡張機能ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニット等に備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニット等に備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述の実施の形態の機能が実現される場合も本発明を構成することは言うまでもない。
【0056】
本発明が上述のプログラムコード及びコンピュータ可読記憶媒体に適用される場合において、当該プログラムコードは、例えば、上述の実施の形態において記述された図5で示されるフローチャートに対応するプログラムコードであり、また当該記憶媒体は、例えば、当該フローチャートに対応するプログラムコードを格納する。
【0057】
以上説明したように、本実施形態によれば、肺野の動的な状態から疾病の発見・診断を行うために呼吸動態を撮影する際、所定の呼吸位相において従来の静止画像を撮影できるように構成したことにより、患者に余計な負担を与えることなく、従来と同様の画像情報を含むより有用な画像情報を得ることが可能になった。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、被写体の負担の増加を極力抑えつつ、診断に有用な画像情報を取得することのできる放射線撮影装置、放射線画像用システム、プログラム、及びコンピュータ可読記憶媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブロック図
【図2】撮影シーケンスの一例を表す図
【図3】タイミングチャート
【図4】フラットパネルディテクタのブロック図
【図5】静止画撮影時の撮影条件の決定に係るフローチャート
【図6】X線撮影装置のブロック図
【符号の説明】
3 フラットパネルディテクタ
15 コントローラ

Claims (5)

  1. 画素がマトリクス状に配置され、X線を画像に変換するためのフラットパネルディテクタで取得された画像を用いて前記X線を照射しているX線発生装置の制御方法であって、
    前記フラットパネルディテクタが、被写体が呼吸を繰り返している呼吸動態の画像を複数取得する工程と、
    画像処理部が、前記取得された画像から関心領域の特徴量を計算する工程と、
    前記画像処理部が、前記特徴量に基づいて、前記被写体が吸気して保持している状態を静止画として前記フラットパネルディテクタで撮像する際のX線発生装置が発生するX線量を定める工程と、
    X線発生装置が、前記定められたX線量で前記被写体を撮像する工程と、
    を有することを特徴とするX線発生装置の制御方法。
  2. 前記呼吸動態の画像を複数取得する工程と前記定められたX線量で前記被写体を撮像する工程とで、前記フラットパネルディテクタの駆動を切り換える制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のX線発生装置の制御方法。
  3. 前記呼吸動態の画像を複数取得する工程と前記定められたX線量で前記被写体を撮像する工程とで、前記フラットパネルディテクタによる空間サンプリングピッチを異ならせることを特徴とする請求項1のX線発生装置の制御方法。
  4. 画素がマトリクス状に配置され、X線を画像に変換するためのフラットパネルディテクタと、
    前記X線を照射しているX線発生装置と、において用いられるプログラムであって、
    コンピュータに
    前記フラットパネルディテクタが、被写体が呼吸を繰り返している呼吸動態の画像を複数取得する工程と、
    画像処理部が、前記取得された画像から関心領域の特徴量を計算する工程と、
    前記画像処理部が、前記特徴量に基づいて、前記被写体が吸気して保持している状態を静止画として前記フラットパネルディテクタで撮像する際のX線発生装置が発生するX線量を定める工程と、
    X線発生装置が、前記定められたX線量で前記被写体を撮像する工程と、
    を実行させるためのプログラム。
  5. 請求項4に記載のプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
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