JP4250370B2 - 有機化合物、電界発光素子及び表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光素子用の新規な有機化合物と平面光源や平面状ディスプレイ等に使用される有機発光素子(有機エレクトロルミネッセンス素子、あるいは有機EL素子とも言う)に関する。
【0002】
特に前記一般式(1)及び(2)で示される発光素子用の新規な有機化合物と、前記一般式(3)で示される有機化合物を用いた電界発光素子に関するものである。さらに、前記一般式(3)で示される有機化合物を発光層材料として用いた電界発光素子に関するものである。
【0003】
【背景技術】
有機発光素子は、古くはアントラセン蒸着膜に電圧を印加して発光させた例(Thin Solid Films,94(1982) 171)等がある。しかし近年、無機発光素子に比べて大面積化が容易であることや、各種新材料の開発によって所望の発色が得られることや、また低電圧で駆動可能であるなどの利点や、さらには高速応答性や高効率の発光素子として、材料開発を含めて、デバイス化のための応用研究が精力的に行われている。
【0004】
例えば、Macromol.Symp.p.125,1〜48(1997)に詳述されているように、一般に有機EL素子は透明基板上に形成された、上下2層の電極と、この間に発光層を含む有機物層が配置された構成を持つ。
【0005】
また最近では、従来の励起一重項状態から基底状態に遷移するときの蛍光を利用した発光素子だけでなく、次の文献1および文献2に代表される励起三重項状態を経由した燐光発光を利用する素子の検討もなされている。
文献1:Improved energy transfer in electrophosphorescent device(D.F.O’Brienら、Applied Physics Letters Vol 74,No3p422(1999))、
文献2:Very high−efficiency green organic light−emitting devices basd on electrophosphorescence(M.A.Baldoら、Applied Physics Letters Vol 75,No1 p4(1999))である。
【0006】
これらの文献では4層構成の有機層が主に用いられている。それは、陽極側からホール輸送層、発光層、励起子拡散防止層、電子輸送層等の諸材料から構成されている。用いられている材料は、下記に示すキャリア輸送材料と燐光発光性材料Ir(ppy)3である。
【0007】
【外4】
【0008】
また、蛍光性有機化合物の種類を変えることにより、紫外から赤外までの発光が可能であり、最近では様々な化合物の研究が活発に行われている。
【0009】
さらに、上記のような低分子材料を用いた有機発光素子の他にも、共役系高分子化合物を用いた有機EL素子が、ケンブリッジ大学のグループ(Nature,347,539(1990))により報告されている。この報告ではポリフェニレンビニレン(PPV)を基板上に塗付方式で成膜することにより、単層で発光を確認している。
【0010】
このように有機発光素子における最近の進歩は著しく、その特徴は低電圧で駆動でき、高輝度、発光波長の多様性、高速応答性、薄型、軽量の発光素子が可能であることから、広汎な用途への可能性を示唆している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現状ではCPTなどと比べて輝度や信頼性が劣り、素子の発光輝度を高めること、及びそのために発光物質の発光量子効率を高めること、また素子の変換効率を高めることなどが必要とされている。また、長時間の使用による経時変化や、酸素や湿気などによる劣化等、耐久性の面でも未だ多くの問題がある。さらにはフルカラーディスプレイ等への応用を考えた場合、色純度の良い青、緑、赤の発光波長を示すことが必要であるが、これらの問題に関してもまだ多くの改良を重ねることが期待されている。
【0012】
また、電子輸送層や発光層などに用いる蛍光性有機化合物としては、芳香族化合物や縮合多環芳香族化合物が数多く研究されているが、発光輝度や耐久性が十分に満足できるものは得られていない。
【0013】
【課題を解決するための手段】
よって本発明は、以下の電界発光素子を提供する。
基板上に設けられた一対の電極間に、少なくとも一種の有機化合物を含む発光層を備える電界発光素子であって、前記有機化合物が下記一般式(2)で表わされる有機化合物であることを特徴とする電界発光素子。
【外2】
{式中R 2 およびR 7 はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、トリアルキルシリル基(該アルキル基はそれぞれ独立して炭素原子数1から8の直鎖状または分岐状のアルキル基である。)、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基、−NRR’(RおよびR’は互いに独立して炭素原子数1から10の直鎖状または分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよいアリ−ル基または置換基を有していてもよい複素環基を示し、RとR’が結合していてもよい。)、置換基を有していてもよいアリ−ル基または置換基を有していてもよい複素環基から選ばれる。また、YはC=O,CR 9 R 10 またはC=C(CN) 2 を示す。ここでR 9 およびR 10 は互いに独立して水素原子、フッ素原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよいアリ−ル基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。上記R 2 、R 7 、R 9 およびR 10 の少なくとも1つが炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基である場合、該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基は置換基を有していてもよいアリ−レン基または置換基を有していてもよい2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
また、上記アリ−レン基、2価の複素環基、アリ−ル基および複素環基の置換基はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1から10の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基中の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、−NR”R’’’(R”およびR’’’は互いに独立して水素原子、炭素原子数1から10の直鎖状または分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよいアリ−ル基または置換基を有していてもよい複素環基を示し、R”とR’’’が結合していてもよい。)、置換基を有していてもよいアリ−ル基または置換基を有していてもよい複素環基[該置換基はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1から10の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基中の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)を示す。]から選ばれる。
上記R、R’、R”およびR’’’少なくとも1つが炭素原子数1から10の直鎖状または分岐状のアルキル基である場合、該アルキル基中のNに隣接しないメチレン基の内の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
ただし、R 4 は−NRR’または置換基を有していてもよいアリ−ル基または置換基を有していてもよい複素環基である。また、R 2 およびR 7 が水素原子でR 4 がフルオレン −9−イルである場合、R 2 またはR 7 のどちらか一方がエチル基で他方が水素原子でR 4 がフルオレン−9−イルである場合、R 2 およびR 7 が水素原子でR 4 がフェニルである場合を除く。}
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明で利用できる公知の発光素子構成を図1(a)(b)(C)に示した。
【0023】
図1に示したように、一般に電界発光素子(あるいはここでは有機EL素子とも言う)は、透明基板15上に、50〜200nmの膜厚を持つ透明電極14と、複数層の有機膜層と、及びこれを挟持するように金属電極11より形成される。
【0024】
図1(a)では、有機層が発光層12とホール輸送層13からなる例を示した。透明電極14としては、仕事関数が大きなITOなどが用いられ、透明電極14からホール輸送層13へホール注入しやすくしている。金属電極11には、アルミニウム、マグネシウムあるいはそれらの合金など仕事関数の小さな金属材料を用い、有機層への電子注入をしやすくしている。
【0025】
発光層12には、本発明の化合物を用いているが、ホール輸送層13には、例えばトリフェニルジアミン誘導体、代表例としては前記α−NPDなど、電子供与性を有する材料も適宜用いることができる。
【0026】
以上の構成した素子は電気的整流性を示し、金属電極11を陰極に透明電極14を陽極になるように電界を印加すると、金属電極11から電子が発光層12に注入され、透明電極15からはホールが注入される。
【0027】
注入されたホールと電子は、発光層12内で再結合してエネルギーの高い状態(これを励起子という)が生じ、基底状態へ遷移する過程で発光が起こる。この時ホール輸送層13は電子のブロッキング層の役割を果たしており、注入された電子を発光層内に閉じ込めて有効に使うために、発光層12とホール輸送層13の間の界面における再結合効率が上がり、発光効率が上がる。
【0028】
さらに図1(b)では、図1(a)の金属電極11と発光層12の間に、電子輸送層16が設けられている。発光機能と電子及びホール輸送機能を分離して、より効果的なキャリアブロッキング構成にすることで、発光効率を上げている。電子輸送層16としては、例えばオキサジアゾール誘導体などを用いることができる。
【0029】
また図1(C)に示すように、陽極である透明電極14側から、ホール輸送層13、発光層12、励起子拡散防止層17、電子輸送層16、及び金属電極11からなる4層構成とすることも望ましい形態である。
【0030】
本発明の有機化合物はフルオレン環の4-位または5-位の少なくとも一方が-NRR'または置換基を有していてもよいアリ−ル基または置換基を有していてもよい複素環基で置換されていることを特徴としている。本発明の有機化合物は導入する置換基によりホ−ル輸送材料、電子輸送材料、発光材料、発光材料を分散させるホスト材料、励起子拡散防止材料、電荷注入材料などに使用でき、電界発光素子の構成部材として有用である。
【0031】
これら嵩高い置換基の導入により、立体障害効果により、隣接する分子との分子間相互作用が抑制され、また各有機物質層の内部における結晶化が抑制されて、アモルファス性が高まり、素子の発光効率の増加や素子の耐久性の向上が期待できる。
【0032】
以下本発明に用いられる有機化合物の具体的な構造式を、上記一般式(2)を基にして表1〜表7に示す。但し、これらは、代表例を例示しただけで、本発明は、これに限定されるものではない。表1〜表7で使用している環構造の略号Ph1〜1Prの構造を以下に示す。
【0033】
【外8】
【0034】
なお、表中の略号Ph1H〜1PrHおよび9CzH は環構造Ph1〜1Prおよび9CzのR11が水素原子であることを示す。また、2FLHはR11およびがR12メチル基でR13が水素原子である場合を示し、4FLHはR11およびがR12メチル基でR13が水素原子である場合を示し、9FLHはR11、 R12およびR13が水素原子である場合を示し、9FLMHはR11がメチル基でR12およびR13が水素原子である場合を示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【表5】
【0040】
【表6】
【0041】
【表7】
【0042】
【実施例】
実施例1〜12で本発明で用いられる有機化合物の合成例を示す。
【0043】
<実施例1>(例示化合物No.1の合成)
【外9】
【0044】
【外10】
【0045】
東京化成製フルオレノン5.00g(27.7mmole)、乾燥テトラヒドロフラン30mlを200mlの3つ口フラスコに入れて溶かし、氷-食塩浴で冷攪拌下、内温を−12〜−6℃に保って四塩化チタン4.6ml(41.8 mmole)をゆっくり滴下した。さらにこの滴下ロ−トを乾燥テトラヒドロフラン5mlで洗い込んだ。次に、亜鉛末5.43g(83.1 mmole)をテトラヒドロフラン30mlに懸濁させ、内温を10℃以下に保ってゆっくり滴下した。さらにこの滴下ロ−トを乾燥テトラヒドロフラン5mlで洗浄した。その後、内温を−4.5〜11.5℃に保って2時間20分攪拌を行った。反応物を10%炭酸ナトリウム水溶液100ml中に注入し、トルエンで抽出し、有機層を食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧乾固した。残渣にヘキサンを加え、析出した結晶を濾取した。この結晶をトルエン約100mlで再結晶し、9,9'−ジヒドロキシ−9,9'−ビフルオレニルの白色結晶4.22g(収率83.9%)を得た。
【0046】
9,9'−ジヒドロキシ−9,9'−ビフルオレニル4.10g(11.3mmole)、酢酸95mlを200mlの3つ口フラスコに入れ、室温で攪拌しながら濃硫酸3.2mlをゆっくり滴下した。その後、1時間15分還流攪拌を行った。反応物を冷却し、析出した結晶を濾取し、メタノ−ル、蒸留水、アセトンで順次洗浄し、10−(2,2'−ビフェニルイレン)−9−フェナントロンの結晶3.11g(収率79.8%)を得た。
【0047】
【外11】
【0048】
10−(2,2'−ビフェニルイレン)−9−フェナントロン3.00g(8.71mmole)、エタノ−ル200mlを500mlの3つ口フラスコに入れ、室温で攪拌しながら水酸化ナトリウム1.80g(45.0mmole)を蒸留水15mlに溶かして加えた。その後1時間10分還流攪拌を行った。反応物を氷冷し、濃塩酸4.5mlをゆっくり滴下した。析出した塩化ナトリウムを濾去し、濾液に蒸留水200mlを加えた。析出した結晶を濾取し、アセトン−メタノ−ル混合溶媒で再結晶し、2'−(9−フルオレニル)−ビフェニル−2−カルボン酸の白色結晶2.84g(収率90.0%)を得た。
【0049】
【外12】
【0050】
50mlの3つ口フラスコに五酸化リン10.0g(70.5mmole)を入れ、冷却攪拌下85%リン酸6.5ml(95.3mmole)をゆっくり滴下した。滴下終了後120℃の油浴中で五酸化リンが溶解するまで加熱攪拌した。放冷後2'−(9−フルオレニル)−ビフェニル−2−カルボン酸2.80g(7.73mmole)を加え、160〜170℃に保った油浴中で5時間15分加熱攪拌を行った。反応終了後放冷し、氷を加えて析出した結晶を濾取し、水洗後にアセトンで再結晶した。得られた結晶をアルミナカラムマト(溶離液:トルエン/酢酸エチル=10/1)で精製し、酢酸エチルで再結晶しての黄色の9−オキソ−4,9'−ビフルオレニル1.28g(収率48.1%)を得た。MALDI-TOF MS(マトリックス支援イオン化−飛行時間型質量分析) によりこの化合物のM+である344.1を確認した。
【0051】
<実施例2>
(例示化合物No.81の合成)
【外13】
【0052】
実施例1で得た9−オキソ−4,9'−ビフルオレニルはLatorya D. Hicks et al.,Tetrahedron Letters,2000,41,7817-7820に記載の方法により、酢酸中で次亜リン酸とヨウ素により4,9'−ビフルオレニルに還元される。
【0053】
<実施例3>
(例示化合物No.162の合成)
【外14】
【0054】
特表平11-510535の32ぺ−ジの実施例1と同様にしてヨウ化メチルと4,9'−ビフルオレニルから9,9,9'−トリメチル−4,9'−ビフルオレニルが得られる。
【0055】
<実施例4>
【外15】
【0056】
Kimberiyd. Stigers et al.,J. Org. Chem.,2000,65,3858-3860に記載の方法により、フルオレンから2,7−ジ−tert−ブチルフルオレンを合成した。
【0057】
【外16】
【0058】
300mLの3つ口フラスコにフルオレン10.00g(60.2mmole)、二硫化炭素40ml、無水塩化第二鉄0.98g(6.0mmole)を入れ、窒素気流下氷冷攪拌しながらtert−ブチルクロリド13.8ml(127mmole)を15分間かけて滴下した。滴下終了後室温で2時間50分攪拌した。反応終了後、反応物に水40mlを加えて攪拌し、この混合物を1N−塩酸40mlに注入した。クロロホルムで抽出し、有機層を炭酸水素ナトリム飽和水溶液、食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧乾固し、残渣をアセトン−メタノ−ル混合溶媒で再結晶し、2,7−ジ−tert−ブチルフルオレン10.44g(収率62.3%)を得た。
【0059】
Shoji Kajigaeshi et al.,Bull. Chem. Soc. Jpn.,1986,59,97-103に記載の方法により、2,7−ジ−tert−ブチルフルオレンから2,7−ジ−tert−ブチル−4−ブロモフルオレンを合成した。100mLの3つ口フラスコに2,7−ジ−tert−ブチルフルオレン7.20g(25.9mmole)、 クロロホルム35ml、還元鉄0.15gを入れ、氷−食塩浴で冷却攪拌下臭素のクロロホルム溶液12.0ml(29.1mmole)(臭素2.50mlをクロロホルムで20mlに希釈して調製した溶液。)を内温0〜3.5℃で滴下した。滴下終了後室温で3時間30分攪拌した。反応終了後、反応物を水240mlに注入した。酢酸エチル300mlを加えて抽出し、有機層を10%水酸化ナトリム水溶液、食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧乾固し、残渣をエタノ−ルで再結晶し、2,7−ジ−tert−ブチル−4−ブロモフルオレン6.90g(収率74.7%)を得た。
【0060】
この2,7−ジ−tert−ブチル−4−ブロモフルオレンと1−ピレニイルボロン酸のテトラキス−(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を触媒として用いたSuzuki-coupling反応で2,7−ジ−tert−ブチル−4−(1−ピレニイル)フルオレン(例示化合物No.154)を合成できる。
【0061】
実施例3と同様にしてヨウ化メチルと反応させることにより2,7−ジ−tert−ブチル−9,9−ジメチル−4−(1−ピレニイル)フルオレン(例示化合物No.234)を合成できる。
【0062】
<実施例5>
(例示化合物No.25)
【外17】
【0063】
Y.Sprinzak ,J. Am. Chem. Soc. Jpn.,1958,80,5449に記載の方法により、Aldrich社製の2,7−ジブロモフルオレンから2,7−ジブロモフルオレノンを合成した。300mLの3つ口フラスコに2,7−ジブロモフルオレン8.00g(24.7mmole),ピリジン120ml,Triton B(水酸化トリメチルアンモニウム) 40%メタノ−ル溶液1.0mlを入れ、室温攪拌下24時間10分空気を吹き込んだ。反応終了後、反応物にメタノ−ル300mlを加えて冷却し、析出した結晶を濾取後、トルエンで再結晶して、2,7−ジブロモフルオレノンの黄色結晶5.74g(収率68.8%)を得た。
【0064】
【外18】
【0065】
Irving J. Borowitz et al.,J. Org. Chem.,1971,36,553-560に記載の方法により、2,7−ジブロモフルオレノンと亜リン酸トリエチルを反応させて10−(4,4'−ジブロモ−2,2'−ビフェニルイレン)−2,7−ジブロモ−9−フェナントロンを合成できる。
【0066】
【外19】
【0067】
この10−(4,4'−ジブロモ−2,2'−ビフェニルイレン)−2,7−ジブロモ−9−フェナントロンから実施例1と同様にして9−オキソ−2,7,2',7'−テトラブロモ−4,9'−ビフルオレニル(例示化合物No.25)を合成できる。
【0068】
【外20】
【0069】
この9−オキソ−2,7,2',7'−テトラブロモ−4,9'−ビフルオレニルをToshihide Yamamoto et al.,Tetrahedron Letters,1998,39,2367-2370に記載の方法で、カルバゾ−ルと反応させて9−オキソ−2,7,2',7'−テトラ(9−カルバゾリル)−4,9'−ビフルオレニル(例示化合物No.27)が合成できる。
【0070】
【外21】
【0071】
<実施例6>
(例示化合物No.107の合成)
実施例5の9−オキソ−2,7,2',7'−テトラ(9−カルバゾリル)−4,9'−ビフルオレニルは実施例2と同様にして、2,7,2',7'−テトラ(9−カルバゾリル)−4,9'−ビフルオレニルに還元される。
【0072】
<実施例7>
(例示化合物No.188の合成)
【外22】
【0073】
実施例6の2,7,2',7'−テトラ(9−カルバゾリル)−4,9'−ビフルオレニルは実施例3と同様にして2,7,2',7'−テトラ(9−カルバゾリル)−9,9,9'−トリメチル−4,9'−ビフルオレニルにできる。
【0074】
<実施例8>
(例示化合物No.259)
実施例5のカルバゾ−ルの代わりにジフェニルアミンを用い、同様にして9−オキソ−2,7,2',7'−テトラブロモ−4,9'−ビフルオレニルに反応させて、9−オキソ−2,7,2',7'−テトラジフェニルアミノ−4,9'−ビフルオレニル(例示化合物No.259)が合成できる。さらに実施例6および実施例7と同様にして2,7,2',7'−テトラジフェニルアミノ−4,9'−ビフルオレニル(例示化合物No.260)および2,7,2',7'−テトラジフェニルアミノ−9,9,9'−トリメチル−4,9'−ビフルオレニル(例示化合物No.261)が順次合成できる。
【0075】
<実施例9>
実施例5のカルバゾ−ルの代わりにフェニル−1−ナフチルアミンを用い、同様にして9−オキソ−2,7,2',7'−テトラブロモ−4,9'−ビフルオレニルに反応させて、9−オキソ−2,7,2',7'−テトラ(フェニル−1−ナフチルアミノ)−4,9'−ビフルオレニル(例示化合物No.262)が合成できる。さらに実施例6および実施例7と同様にして2,7,2',7'−テトラ(フェニル−1−ナフチルアミノ)−4,9'−ビフルオレニル(例示化合物No.263)および2,7,2',7'−テトラ(フェニル−1−ナフチルアミノ)−9,9,9'−トリメチル−4,9'−ビフルオレニル(例示化合物No.264)が順次合成できる。
【0076】
<実施例10>
(例示化合物No.5)
【外23】
【0077】
実施例5と同様にしてAldrich社製の2−ブロモフルオレンから2−ブロモフルオレノンを合成できる。
【0078】
【外24】
【0079】
同様にして2−ブロモフルオレノンと亜リン酸トリエチルを反応させて10−(4−ブロモ−2,2'−ビフェニルイレン)−2−ブロモ−9−フェナントロンおよび10−(4−ブロモ−2,2'−ビフェニルイレン)−7−ブロモ−9−フェナントロンを合成できる。
【0080】
【外25】
【0081】
実施例5と同様にして10−(4−ブロモ−2,2'−ビフェニルイレン)−7−ブロモ−9−フェナントロンから9−オキソ−2,2'−ジブロモ−5,9'−ビフルオレニル(例示化合物No.5)を合成できる。
【0082】
【外26】
【0083】
また同様にして、10−(4−ブロモ−2,2'−ビフェニルイレン)−2−ブロモ−9−フェナントロンから9−オキソ−2,2'−ジブロモ−4,9'−ビフルオレニル(例示化合物No.9)を合成できる。
【0084】
【外27】
【0085】
実施例5と同様にしてToshihide Yamamoto et al.,Tetrahedron Letters,1998,39,2367-2370に記載の方法で、9−オキソ−2,2'−ジブロモ−5,9'−ビフルオレニルとカルバゾ−ルを反応させて、9−オキソ−2,2'−ジ(9−カルバゾリル)−5,9'−ビフルオレニル(例示化合物No.7)が合成できる。
【0086】
【外28】
【0087】
同様にして9−オキソ−2,2'−ジブロモ−4,9'−ビフルオレニルから9−オキソ−2,2'−ジ(9−カルバゾリル)−4,9'−ビフルオレニル(例示化合物No.11)を合成できる。
【0088】
<実施例11>
(例示化合物No.87)
【外29】
【0089】
9−オキソ−2,2'−ジ(9−カルバゾリル)−5,9'−ビフルオレニルおよび9−オキソ−2,2'−ジ(9−カルバゾリル)−4,9'−ビフルオレニルはそれぞれ実施例2と同様にして、酢酸中で次亜リン酸とヨウ素により2,2'−ジ(9−カルバゾリル)−5,9'−ビフルオレニル(例示化合物No.87)と2,2'−ジ(9−カルバゾリル)−4,9'−ビフルオレニル(例示化合物No.91)に還元される。
【0090】
<実施例12>
実施例3と同様にして2,2'−ジ(9−カルバゾリル)−5,9'−ビフルオレニルと2,2'−ジ(9−カルバゾリル)−4,9'−ビフルオレニルをそれぞれヨウ化メチルと反応させ、2,2'−ジ(9−カルバゾリル)−9,9,9'−トリメチル−5,9'−ビフルオレニル(例示化合物NO.168)と2,2'−ジ(9−カルバゾリル)−9,9,9'−トリメチル−4,9'−ビフルオレニル(例示化合物No.172)がそれぞれ得られる。
【0091】
【外30】
【0092】
<実施例13>
本実施例では、素子構成として、図1(C)に示す有機層が4層の素子を作成した。ここでは図2に示すような単純マトリクス方式の表示装置を作成した。1.1mm厚の無アルカリガラス基板(透明基板15)上に、100nm厚で透明電極ITOをスパッタ法にて成膜し、100μm幅で電極間幅10μm(電極ピッチ110μm)のストライプITO(透明電極14)を、定法に従って100本パターニングした。
【0093】
この上にホール輸送層13として、前記α−NPDを10- 4Pa程度の真空度で膜厚40nmの厚みに抵抗加熱法により真空蒸着した。その上に有機発光層12として、本発明化合物No.176をホスト材料とし、ゲストの発光材料として前記金属配位化合物Ir(ppy)3を重量比8重量%になるような条件で、膜厚30nmで共蒸着した。さらに励起子拡散防止層17として、BCPを10nmの厚みで真空蒸着した。次に電子輸送層16として、前記Alq3を10- 4Paの真空度で抵抗加熱蒸着を行ない、膜厚30nmの有機膜を得た。
【0094】
対向する側には陰極として、先ず金属電極層11の下引き層としてAlLi合金を15nm配置し、さらに金属電極11として、100nmの膜厚のアルミニウムAl膜を真空蒸着した。その後ストライプ電極形状にパターニングした。電極幅は100μm、電極間幅10μm(つまり110μmピッチ)で100本パターニングし、各20(ITO)×15(Al)本の電極を束ねて表示電極面積が3mm2になるようにした。
【0095】
X方向の配線には走査信号ドライバーを接続し、30Hzの周期で走査信号を与えた。Y方向の配線には、前記走査信号ドライバーを接続した。図3に駆動波形を示すが、走査信号ドライバーからの走査信号に同期して、情報信号ドライバーから各画素の情報信号が与えられ、所定の発光が得られる。
【0096】
EL素子の特性は、電流電圧特性をヒューレッドパッカード社製・微小電流計4140Bで測定し、発光輝度は、トプコン社製BM7で測定した。本実施例の素子は良好な整流性を示した。
【0097】
電圧12V印加時に、本電界発光素子から8500cd/m2の発光を確認した。
【0098】
また、ITO電極を陽極、Al電極を陰極として12ボルトの直流電圧を印加して通電耐久試験を行なった。初期の発光輝度を1000cd/m2にセットし、輝度が半減するまでの駆動時間を求めたが、半減時間は850時間であった。
【0099】
比較例として本発明化合物No.176の代わりに下記構造式で表されるCBPをホスト材料として用いる以外は全く同様にして、電界発光素子を作成し、同じ条件で通電耐久試験を行なった。発光輝度が半減するまでの時間は350時間であった。
【0100】
<実施例14>
上記比較例のα−NPDの代わりに本発明化合物No.267を用いる以外は全く同様にして、電界発光素子を作成し、同じ条件で通電耐久試験を行なった。発光輝度が半減するまでの時間は680時間であった。
【0101】
<実施例15>
次の手順で図2に示す単純マトリクス型有機EL素子を作成した。
【0102】
縦100mm、横100mm、厚さ1.1mmのガラス基板上に透明電極(陽極側)として約100nm厚のITO膜をスパッタ法にて形成後、単純マトリクス電極としてLine /Space=100μm/40μmの間隔で100ラインをパターニングした。つぎに実施例13と同様の条件で、同じ有機材料を用いて4層から成る有機化合物層を作成した。続いて透明電極と直交するように、マスク蒸着にて、Line /Space=100μm/40μmでパターニングしたAl電極を100ライン分束ねて形成した。このときの条件は、真空度2.7×10- 3Paの条件で真空蒸着法にて成膜した。金属電極はAl/Li合金(Li:1.3wt%)を膜厚10nm,つづいてAlを150nmの膜厚で形成した。
【0103】
この100x100の単純マトリクス型有機EL素子を、窒素雰囲気で満たしたグローブボックス中にて、図3に示す10ボルトの走査信号と±3ボルトの情報信号を用いて、7ボルトから13ボルトの電圧で、単純マトリクス駆動をおこなった。フレーム周波数30Hzでインターレス駆動したところ、各々発光画像が確認できた。
【0104】
以上本発明の新規フルオレン化合物を発光層のホスト材料として用いて、電界発光素子を形成した例を説明してきたが、本化合物自体が発光する可能性を否定するものではない。先に述べたように、本発明の化合物は特に大きな置換基を有する場合、その立体障害効果によって隣接する分子を遠ざける効果をもつと考えている。そのために、本化合物自体がゲストである発光物質となる場合にも、同様な効果が期待できるので、本発明の範囲は上記実施例に限定されるものではない。
【0105】
画像表示装置への応用では上記単純マトリクス方式に加えて、薄膜トランジスタ(TFTという)アクティブマトリクス方式の駆動回路を用いた素子も極めて有用である。
【0106】
本発明は、スイッチング素子に特に限定はなく、単結晶シリコン基板やMIM素子、ポリシリコンp−Si型TFTでも容易に応用することができる。
【0107】
【発明の効果】
以上説明のように、本発明の有機化合物を用いた発光素子は高効率・高輝度で耐久性が高い。本発明の有機化合物を用いた画像表示装置により、画質が良好で、長時間表示にも安定な信頼性の高い電界発光素子を提供することが可能になった。本発明で示した電界発光素子は表示装置のほか、照明装置やプリンターの光源、液晶表示装置のバックライトなど省エネルギーや高輝度が必要な製品に応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願で使用した電界発光素子の構成を説明図である。
(a)有機層が2層の場合、b)有機層が3層の場合、(c)有機層が4層の場合
【図2】本願で使用した単純マトリクス型電界発光素子の構成を示す図である。
【図3】上記単純マトリクス型電界発光素子に印加する駆動波形の説明図である。
【図4】上記電界発光素子に走査信号ドライバーと情報信号ドライバー、及び電流供給源を接続した画像表示装置の説明図である。
【符号の説明】
11 金属電極
12、17、24 発光層
13、18、25 ホール輸送層
14 透明電極
15 透明基板
16、22 電子輸送層
23 励起子拡散防止層
Claims (3)
- 基板上に設けられた一対の電極間に、少なくとも一種の有機化合物を含む発光層を備える電界発光素子であって、前記有機化合物が下記一般式(2)で表わされる有機化合物であることを特徴とする電界発光素子。
【外1】
{式中R 2 およびR 7 はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、トリアルキルシリル基(該アルキル基はそれぞれ独立して炭素原子数1から8の直鎖状または分岐状のアルキル基である。)、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基、−NRR’(RおよびR’は互いに独立して炭素原子数1から10の直鎖状または分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよいアリ−ル基または置換基を有していてもよい複素環基を示し、RとR’が結合していてもよい。)、置換基を有していてもよいアリ−ル基または置換基を有していてもよい複素環基から選ばれる。また、YはC=O,CR 9 R 10 またはC=C(CN) 2 を示す。ここでR 9 およびR 10 は互いに独立して水素原子、フッ素原子、炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよいアリ−ル基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。上記R 2 、R 7 、R 9 およびR 10 の少なくとも1つが炭素原子数1から20の直鎖状または分岐状のアルキル基である場合、該アルキル基の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、また、1つもしくは2つ以上のメチレン基は置換基を有していてもよいアリ−レン基または置換基を有していてもよい2価の複素環基で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
また、上記アリ−レン基、2価の複素環基、アリ−ル基および複素環基の置換基はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1から10の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基中の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)、−NR”R’’’(R”およびR’’’は互いに独立して水素原子、炭素原子数1から10の直鎖状または分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよいアリ−ル基または置換基を有していてもよい複素環基を示し、R”とR’’’が結合していてもよい。)、置換基を有していてもよいアリ−ル基または置換基を有していてもよい複素環基[該置換基はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1から10の直鎖状または分岐状のアルキル基(該アルキル基中の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)を示す。]から選ばれる。
上記R、R’、R”およびR’’’少なくとも1つが炭素原子数1から10の直鎖状または分岐状のアルキル基である場合、該アルキル基中のNに隣接しないメチレン基の内の1つもしくは隣接しない2つ以上のメチレン基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−で置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
ただし、R 4 は−NRR’または置換基を有していてもよいアリ−ル基または置換基を有していてもよい複素環基である。また、R 2 およびR 7 が水素原子でR 4 がフルオレン−9−イルである場合、R 2 またはR 7 のどちらか一方がエチル基で他方が水素原子でR 4 がフルオレン−9−イルである場合、R 2 およびR 7 が水素原子でR 4 がフェニルである 場合を除く。} - 前記一般式(2)においてYがC=OまたはCR 9 R 10 であり、前記R 2 、R 4 およびR 7 ががそれぞれ独立して置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基、チエニル基、フルオレニル基、チアナフチル基、ベンゾフラニル基、アセナフテニル基、アントラニル基、フェナンスレニル基、ピレニル基、カルバゾリル基、ジフェニルアミノ基、フェニルナフチルアミノ基、ジナフチルアミノ基(該芳香環基を構成するCH基の1個または2個は窒素原子に置き換えられてもよい。)から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の電界発光素子。
- 請求項1ないし2のいずれか一項に記載の電界発光素子と、前記電界発光素子に電気信号を供給する駆動手段とを具備した画像表示装置。
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