JP4249002B2 - 排水の処理装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、オゾンと紫外線を用いる促進酸化法を利用してダイオキシン類などの有機化合物を含む排水を処理するための方法及び装置に関する。
近年、上水、下水、工場排水などの排水について、トリハロメタンやダイオキシンなど有機化合物による汚染が問題となっている。こうした有機化合物を分解する方法として、一般にオゾンと紫外線などを組み合わせて排水中の有機化合物を酸化分解する促進酸化法が知られている。
たとえば、特開2000−51875号公報(特許文献1)には、オゾン処理反応槽で原水にオゾンを添加した後、紫外線照射槽で紫外線照射することによって有機化合物を分解する装置が開示されている。この装置は、紫外線照射槽から排水される処理水の水質を水質計の測定値と設定値との差に基づいて、オゾン発生量を所定の値に制御すると同時に、紫外線強度計の測定値と設定値の差、及び紫外線処理前後に設けた溶存オゾン計の測定値と設定値の差に基づいて、紫外線ランプ出力を制御するものである。
しかし、この装置は、高価な溶存オゾン計及び紫外線強度計を用いるために設備コストが高くなるという問題を有する。
一方、オゾンの添加によって原水が攪拌され、原水中に溶存している揮発性有機物が揮発し、原水中に溶解しきれなかったオゾンと共に気相中に放出される。このオゾンや揮発性有機化合物を含むガスをそのまま排気することは望ましくない。このガスには揮発性有機物のほかに気相のオゾンも含まれているので、揮発性有機物の分解には、液体の処理と同様に紫外線を照射した促進酸化法により行うことができそうである。
特開2000−51875号公報
しかし、上記の各装置では、気相で促進酸化反応を行う場合、液相の反応状況により気相中のオゾン濃度が変動することにより、揮発性有機物を含む気相の分解条件が変化するため、装置の設定などの反応条件を一定にしておくと気相中の有機物が十分に分解されないという問題があった。
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、オゾンと紫外線を利用した排水中に含まれる難分解性有機化合物の促進酸化法において、排気の反応条件を制御して常に高い効率で気相分解するための方法及び装置を提供することである。
本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成の排水処理装置を提供する。
本発明の第1態様にかかる排水処理装置は、揮発性有機化合物を含む分解質を含んだ被処理排水にオゾンを添加するオゾン槽と、
前記オゾン添加された被処理排水に紫外線を照射する第1紫外線ランプを有し、前記分解質を促進酸化処理された処理排水として排出する液相UV槽と、
前記オゾン槽から気相中に排出された揮発性有機化合物を含むガスに紫外線を照射する第2紫外線ランプを有し、前記揮発性有機化合物を促進酸化処理する気相分解器と、
被処理排水または処理排水中の過酸化水素濃度を測定する第1濃度計と、
気相分解器に送り込まれる前記ガス中のオゾン濃度を測定する第2濃度計と、
前記第1濃度計で測定された過酸化水素濃度に基づいて、オゾン添加量及び前記第1紫外線ランプの出力のうち少なくとも一方を制御し、前記第2濃度計で測定されたオゾン濃度に基づいて、前記第2紫外線ランプの出力を制御する制御装置とを備えることを特徴とする。
難分解性有機物を含む排水を促進酸化法で処理する場合において、有機物の分解やオゾン、過酸化水素、紫外線等の相互作用により、排水中に過酸化水素が生成され、系内に蓄積される。本出願の発明者は、促進酸化法において、系内に高濃度に過酸化水素が蓄積した場合、紫外線の遮断により光化学反応が阻害され、また、低濃度であってもラジカルスカベンジャーとして働くため、反応効率が低下することを見出した。
これにより、液中の過酸化水素濃度を濃度計により検出し、その結果に基づいてオゾン添加量と被処理排水に照射される紫外線ランプの紫外線量のうち少なくとも一方を適正に制御することにより、過酸化水素の生成を抑えることができる。具体的には、連続処理の場合は、過酸化水素濃度に応じてオゾン添加量または第1紫外線ランプの出力を対応させて調整する。一方、回分処理の場合は、過酸化水素濃度の閾値を予め設定しておき、当該設定値を超えないようにオゾン添加量または第1紫外線ランプの出力を調整する。
このとき、オゾン添加量の変化に伴い、気相分解器に送り込まれるガスの成分組成が変化する。したがって、この気相分解器での変化に応じて反応条件を変化させる。具体的には、気相分解器に送り込まれるガス中のオゾン濃度を第2濃度計により測定し、この濃度に応じて記相UV槽の第2紫外線ランプの紫外線照射量を制御する。
上記構成によれば、処理排水については、分解効率の低下を抑え、短時間で高い効率で有機物の分解処理を行うことができる。また、気相については、液相の反応条件により変化した気相の分解効率を制御することができ、短時間で高い効率で揮発性有機化合物の分解を行うことができる。したがって、ランニングコストを低く抑えることができる。
本発明の排水処理装置は、具体的には以下のように種々の態様で構成することができる。
好ましくは、前記制御装置は、前記第1濃度計によって測定された過酸化水素濃度に対し、オゾン添加量を逆比例制御する。
また、好ましくは、制御装置は、前記第1濃度計によって測定された過酸化水素濃度に対し、前記第1紫外線ランプの紫外線照射量を比例制御する。
上記各構成において、過酸化水素は、第1紫外線ランプからの紫外線を遮蔽し、光化学反応の阻害要因となることから、この発生を抑えることが必要となる。過酸化水素の生成機構は次の化学式の通りであることから、オゾンの供給を減少させ、また、紫外線の出力を増加させることにより、過酸化水素の発生を抑え、また、蓄積した過酸化水素を積極的に分解することにより液中の過酸化水素濃度を少なくすることができる。紫外線の出力は、点灯させる紫外線ランプの数及び紫外線ランプに印加する電力などにより調整することができる。
Figure 0004249002
式(3)においてRは有機化合物を示す。
好ましくは、制御装置は、前記第2濃度計によって測定されたオゾン濃度に対し、前記第2紫外線ランプの紫外線照射量を比例制御する。
上記構成において、オゾンは、揮発性有機化合物の分解に用いられる酸化物として機能することから、上述のように、紫外線照射量を多くすることにより、有機化合物の分解が促進される。したがって、第2濃度計によって検出されたオゾン濃度に応じて第2紫外線ランプの紫外線照射量を制御することにより有機化合物の分解の効率を高くすることができる。
また、好ましくは、前記制御装置は、回分処理を行う場合において、前記第1濃度計によって測定された過酸化水素濃度が所定値を超える場合は、オゾン添加量を減少する。
また、好ましくは、前記制御装置は、回分処理を行う場合において、前記第1濃度計によって測定された過酸化水素濃度が所定値を超える場合は、前記第1紫外線ランプの紫外線照射量を増加する。
また、好ましくは、前記制御装置は、回分処理を行う場合において、前記第2濃度計によって測定されたオゾン濃度が所定値を超える場合は、前記第2紫外線ランプの紫外線照射量を増加する。
好ましくは、前記濃度計として可視紫外線分光光度計を用いることにより、溶存オゾン濃度及び有機汚濁物質濃度も測定する。
上記構成によれば、可視紫外線分光光度計を用いることで過酸化水素濃度を容易に測定することができ、また、装置をコンパクトに構成することができ、設備コストも少なくすることができる。また、同時に溶存オゾン濃度及び有機汚濁物質(COD)濃度の測定も可能であるため、これらの値を用いて、オゾン添加量または紫外線ランプの出力の制御などの分解処理の制御を行うことができ、有機汚濁物質濃度についてのフィードバック制御が可能となるため処理排水の水質安定性が向上する。
上記構成において、好ましくは、前記制御装置は、回分処理を行う場合において、前記濃度計によって測定された過酸化水素濃度が所定値以下であって、溶存オゾン濃度が所定値を超える場合は、オゾン添加量を減少する。
また、本発明は、オゾンを添加した被処理排水に紫外線を照射し処理排水とすると共に、前記被処理排水から気相中に揮発した揮発性有機化合物を紫外線照射により分解処理を行う排水処理方法において、前記被処理排水または処理排水中の過酸化水素濃度を測定し、前記オゾン添加により前記オゾンと共に気相中に揮発した揮発性有機化合物を紫外線照射により分解処理した気相中のオゾン濃度を測定し、当該測定された過酸化水素濃度及び気相中のオゾン濃度に基づいて、オゾン添加量、被処理排水に照射される紫外線照射量、前記揮発性有機化合物に照射される紫外線照射量の少なくとも一つを制御することを特徴とする排水の処理方法を提供する。
以下、本発明の一実施形態に係る排水処理装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる排水処理装置の構成図である。図1に示すように、被処理排水は、配管51を通って、オゾン塔10へ貯留される。配管51は、バルブ(図示なし)などの手段が設けられ、被処理排水の流量を変更することができる。
オゾン塔10では、オゾナイザー12によって発生したオゾンが被処理排水に添加される。オゾナイザー12は、電源の電圧に応じて発生させるオゾン量を調整することができ、後述するように、制御装置15によって当該電圧が調整され、オゾンの添加量を変更することができる。
オゾン塔10によってオゾン(オゾンが高濃度に含有した空気)が添加された被処理排水は配管52によってUV塔11に送られる。UV塔11は、2重筒形の本体の内筒内に紫外線ランプを複数本配置した構成であり、被処理排水は当該内筒と外筒との間を流動する。被処理排水へは、紫外線ランプから所定量の紫外線が照射され、後述するような反応機構により、被処理排水中に含まれる難分解性有機化合物を促進酸化法により分解する。紫外線ランプからの紫外線の照射量は、後述するように制御装置15によって制御されるUV調整器13により、紫外線ランプの点灯本数及び/又は紫外線ランプに印加される電圧に応じて変更することができる。
UV塔11内を流動する被処理排水の一部又は全部は、配管53に示すようにオゾン塔10へ返還され、オゾン塔10及びUV塔11を繰り返し流動する。この間に後述するように被処理排水中の有機化合物の大部分が分解される。
UV塔11で大部分の有機物が分解された処理排水は、配管54を通って外部に排出される。配管54は途中に可視紫外線分光光度計からなる濃度計14を備えており、処理排水中の各種成分を分析する。
オゾン塔10において、被処理排水に添加され、被処理排水中に溶解しきれなかったオゾンの一部は、気相としてオゾン塔10から排出される。このとき、被処理排水中に存在する揮発性有機化合物(例えば、トリクロロエチレンなど。)が気相オゾンによる被処理排水の攪拌により揮発し、気相オゾンと共にオゾン塔10から排出される。この揮発性有機化合物とオゾンを含むをガスそのまま排気すると、汚染などの問題があるため、当該揮発性有機化合物を紫外線照射により分解するためにUV分解器16が設けられている。
UV分解器16は、揮発性有機化合物とオゾンを含むガスに紫外線を照射して、気相反応により、揮発性有機化合物を分解するための装置である。UV分解器16には、図示しない紫外線ランプが設けられており、当該紫外線ランプの照射量は、UV調整器13によって変更可能に設けられている。
濃度計14は、可視紫外線分光光度計からなり、処理排水中の過酸化水素、オゾン、有機汚濁物質の濃度、オゾン塔10から排出された揮発性有機化合物とオゾンを含むガスのオゾン濃度を同時に測定することができる。濃度計によって測定された各成分の値の情報は、制御装置15に送信される。なお、本実施形態においては、濃度計14によって、UV分解器から排出される揮発性有機化合物の濃度を測定することとしている。
制御装置15は、オゾナイザー12及びUV調整器13に接続されており、濃度計によって測定された各成分の値の情報に基づいて、オゾナイザー12に印加される電圧を制御してオゾン発生量を変更し、UV調整器13を制御することによって点灯する紫外線ランプの数及び/又は照射紫外線量を変更する。
次に本実施形態にかかる排水処理装置を用いた排水処理方法について説明する。本排水処理装置は、被処理排水のオゾン塔10への供給及び被処理排水の排出を制御して、回分式処理及び連続的処理の双方で、有機化合物の分解処理を行うことができる。被処理排水がオゾン塔10に導入されると、オゾナイザー12から供給配管55を通ってオゾンが添加される。被処理排水中のオゾンは溶解し、オゾンを含んだ被処理排水がUV塔11に導入される。被処理排水に溶解しきれなかったオゾンガスは、配管56を通ってオゾン塔10の外に排出される。
UV塔11では、紫外線ランプ11aからオゾンを含む被処理排水に紫外線が照射され、オゾンと水とが反応することにより過酸化水素と酸素が発生する。この過酸化水素は分解されてOHラジカルとなり、被処理排水中の有機化合物が酸化分解に用いられる。この反応機構は以下に示す化学式(1)乃至(3)の通りである。
Figure 0004249002
式(3)においてRは有機化合物を示す。
UV塔11内で紫外線照射された被処理排水の一部は配管53を通って再びオゾン塔10へ返還され、ここでオゾンの再供給を受ける。
また、UV塔11で紫外線照射された被処理排水の残りは、配管54を通って処理排水として、排出される。この処理排水について濃度計14によって過酸化水素などの濃度が測定され、その結果が制御装置15に送信される。
図2は、回分式で処理を行う場合の制御装置における処理の流れを示すフロー図である。図2に示すように、濃度計によって測定された過酸化水素濃度が所定値以上であるか否かが判断される(#1)。過酸化水素濃度が設定値以上である場合は、過酸化水素が過剰であるので、制御装置15は、オゾナイザーの電圧を制御し、オゾン塔10内へのオゾンの添加量を減少(#11)させると共に、UV調整器13を制御して、紫外線量を増加(#12)させて過酸化水素の分解を促進する。
このように過酸化水素の量に応じてオゾンの添加量及び紫外線の照射量を制御するのは、以下の理由による。すなわち、排水中の過酸化水素は、紫外線を遮蔽し、OHラジカルを無効消費する効果があり、紫外線が排水中に透過されないことから、上記化学式(3)の反応が進行しないため、有機化合物の分解が行われない。したがって、オゾンの供給を減少させて過酸化水素の発生を抑え、処理液内の過酸化水素量を少なくすることにより、有機物の反応を促進することができる。
一方、過酸化水素濃度が設定値以内である場合は、オゾン濃度が設定値以上であるか否かが判断される(#2)。オゾン濃度が設定値以上である場合は、制御装置15は、オゾナイザーの電圧を制御し、オゾン塔10内へのオゾンの添加量を減少(#21)させる。必要に応じて紫外線ランプの照射量を増大させてもよい。このように、処理を行うことにより、化学式(1)の反応を進行させ、オゾンの分解に伴うOHラジカルの生成(化学式(2))を促進する。
ステップ#2においてオゾン濃度が設定値以下である場合は、現在の制御をそのまま継続する。
また、気相に関しては、上記の液相による濃度測定とは別に、オゾン塔10から排出される揮発性有機化合物及びオゾンを含むガスのオゾン濃度を測定し、オゾン濃度が設定値以上であるか否かを測定する(#7)。オゾン濃度が設定値以上である場合は、有機化合物を分解するために必要なオゾンが過剰であることから、当該含まれるオゾンをより有効に使用するために紫外線照射量を多くするように制御する(#71)。一方、オゾン濃度が設定値以下である場合は、そのまま制御を継続する(#72)。
なお、回分式処理の場合は、目的である有機汚濁物質濃度が設定値以上であるか否かが適当なタイミングで判断される(#3)。有機汚濁物質濃度が設定値以上であるかはCODを基準に判断される。有機汚濁物質濃度が設定値以上である場合は、オゾンを供給し、現制御をそのまま継続する(#31)。一方、有機汚濁物質濃度が設定値より低くなった場合は、有機化合物が十分に分解できたとして、処理を終了させる(#32)。
同様に、気相についても、UV分解器16から排出される揮発性有機化合物の濃度が設定値以上であるかどうかについて判断され、設定値以上であればUV分解器16の紫外線照射量を多くして揮発性有機化合物の分解を促進することとしてもよい。
このように促進酸化法を制御することにより、常に過酸化水素を過剰に発生させることがないため、有機化合物の分解効率を高めることができる。したがって、短時間で処理を行うことができ、ランニングコストを抑えることができる。また、オゾンを吹き込むことにより発生する揮発性有機化合物を含むガスに関しても、紫外線照射量を制御することにより、効率よく分解することができる。
次に連続処理により有機化合物を分解する場合の制御処理について説明する。図3に連続処理で処理を行う場合の制御装置における処理の流れを示す。連続式処理においては、所定のタイミングで連続して、過酸化水素濃度、有機汚濁物質濃度、オゾン濃度、気相オゾン濃度の測定がなされ、これらそれぞれのパラメータにより、濃度に変動があった場合にオゾン添加量およびUV照射量を調整する。
過酸化水素濃度については、過酸化水素濃度が変動(#4)すると、オゾンの添加量および紫外線の照射量を調整する(#41、#42)。具体的な制御例を図4に示す。図4に示すように、連続処理において、過酸化水素濃度が増大すると、オゾン添加量を減少し、紫外線照射量を増加させるように制御する。また、過酸化水素濃度が減少すると、オゾン添加量と紫外線照射量を増加させるように制御する。一方、濃度の変動がない場合は、現在の制御をそのまま継続する(#43)。
オゾン濃度については、同様に、オゾン濃度が変動すると、オゾンの添加量を調整する(#51)。具体的な制御例を図5に示す。図5に示すように、連続処理において、オゾン濃度が増大すると、オゾン添加量を減少させるように制御する。また、オゾン濃度が減少すると、オゾン添加量を増加させるように制御する。一方、濃度の変動がない場合は、現在の制御をそのまま継続する(#52)。なお、オゾン濃度の変動に合わせて液相中の紫外線照射量も調整するように制御してもよい。このときの制御は、図4に示すように、比例制御とする。
有機汚濁物質濃度、すなわち、被処理排水の有機化合物の濃度については、この変動に応じてオゾン濃度を調整する(#61)。具体的な制御例を図6に示す。図6に示すように、連続処理において、有機汚濁物質濃度が増大すると、オゾン添加量を増加させるように制御する。また、有機汚濁物質濃度が減少すると、オゾン添加量を減少させるように制御する。一方、濃度の変動がない場合は、現在の制御をそのまま継続する(#62)。なお、有機汚濁物質濃度の変動に合わせて紫外線照射量も調整するように制御してもよい。
気相中のオゾン濃度、すなわち、オゾン塔から排出される揮発性有機化合物及びオゾンを含むガス中のオゾンの濃度については、この変動に応じてUV分解器16の紫外線照射量を調整する(#81)。具体的な制御例を図7に示す。図7に示すように、連続処理において、気相中のオゾン濃度が増大すると、紫外線照射量を増加させるように制御する。また、気相中のオゾン濃度が減少すると、紫外線照射量を減少させるように制御する。一方、濃度の変動がない場合は、現在の制御をそのまま継続する(#82)。
なお、液相における上記3成分(過酸化水素度運度、液相オゾン濃度、COD)の濃度測定において、測定値の変動に伴いオゾン添加量が制御されることとなるが、このオゾン量の変化に伴い、気相オゾン濃度も変動するため、上記液相の3成分の濃度測定により、オゾン添加量の調整(#41、#51、#61)が行われてから気相オゾン濃度を測定するように制御することが好ましい。
オゾン塔から排出されるオゾン及び揮発性有機化合物(トリクロロエチレン)を含むガスに紫外線を照射させて、揮発性有機化合物の分解特性を調べるために以下の実験を行った。
図1に示す排水処理装置を用いて、ダイオキシン等の難分解性有機物を含む排水の分解試験を実施した。このときの液相の分解条件が濃度計により処理液中の過酸化水素濃度がほぼ一定の濃度を維持するようにオゾン注入量及び紫外線ランプ照度を制御しながら運転した。試験として20lの回分処理を用い、オゾン塔10から排出されるガスに含まれるオゾン濃度と、分解器から排出されるガス中のトリクロロエチレンの濃度との関係について測定した。なお、実験条件としては、UV分解器16の容量は、500ml、ガス流域は、600ml/min、UVランプとしては、セン特殊光源 U−6 ワット数6W,UV強度1.3Wとし、オゾン濃度が0ppmの場合と5000〜6000ppmになるように制御した場合それぞれについて、トリクロロエチレンの濃度がどのように変化しているかについて検討した。結果を表1に示す。
Figure 0004249002
表1に示すように、オゾン濃度を5〜6000ppmとなるように制御し、紫外線照射により促進酸化分解を行った場合は、より高い分解効率を得ることができた。すなわち、オゾン濃度を制御せず、オゾン濃度が不足している場合においては、紫外線照射により有機化合物を酸化させるOHラジカルの生成量が少なく、分解効率が低くなる傾向があることが判明した。
以上説明したように、本実施形態にかかる排水処理装置によれば、処理の途中で分解効率が低下することなく、終盤における処理を迅速に行うことができる。したがって、処理のためのランニングコストを抑えることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。
たとえば、UV塔の構成は、本実施形態にかかるものに関わらず、処理する有機化合物や処理条件などに応じて適宜別の構成のものを用いることができる。たとえば、特開2002−119982号公報に開示された分解装置などを用いることができる。
本発明の実施形態にかかる排水処理装置の構成図である。 回分式で処理を行う場合の制御装置における処理の流れを示すフロー図である。 連続処理で処理を行う場合の制御装置における処理の流れを示すフロー図である。 連続処理で処理を行う場合の過酸化水素濃度に対する制御例である。 連続処理で処理を行う場合のオゾン濃度に対する制御例である。 連続処理で処理を行う場合の有機汚濁物質濃度に対する制御例である。 連続処理で処理を行う場合の気相オゾン濃度に対する制御例である。
符号の説明
1 排水処理装置
10 オゾン塔
11 UV塔
11a 紫外線ランプ
12 オゾナイザー
13 UV調整器
14 濃度計
15 制御装置
16 UV分解器

Claims (17)

  1. 揮発性有機化合物を含む分解質を含んだ被処理排水にオゾンを添加するオゾン槽と、
    前記オゾン添加された被処理排水に紫外線を照射する第1紫外線ランプを有し、前記分解質を促進酸化処理された処理排水として排出する液相UV槽と、
    前記オゾン槽から気相中に排出された揮発性有機化合物を含むガスに紫外線を照射する第2紫外線ランプを有し、前記揮発性有機化合物を促進酸化処理する気相分解器と、
    前記分解質の分解途中の被処理排水または前記処理排水中の過酸化水素濃度を測定する第1濃度計と、
    前記気相分解器に送り込まれる前記ガス中のオゾン濃度を測定する第2濃度計と、
    前記第1濃度計で測定された過酸化水素濃度に基づいて、前記オゾン槽に添加するオゾン添加量及び前記第1紫外線ランプの出力のうち少なくとも一方を制御し、前記第2濃度計で測定されたオゾン濃度に基づいて、前記第2紫外線ランプの出力を制御する制御装置と
    を備えることを特徴とする、排水処理装置。
  2. 前記制御装置は、前記第1濃度計によって測定された過酸化水素濃度に対し、オゾン添加量を逆比例制御することを特徴とする、請求項1に記載の排水処理装置。
  3. 前記制御装置は、前記第1濃度計によって測定された過酸化水素濃度に対し、前記第1紫外線ランプの紫外線照射量を比例制御することを特徴とする、請求項1又は2に記載の排水処理装置。
  4. 前記制御装置は、前記第2濃度計によって測定されたオゾン濃度に対し、前記第2紫外線ランプの紫外線照射量を比例制御することを特徴とする、請求項1から3のいずれか1つに記載の排水処理装置。
  5. 回分処理を行う場合において、前記制御装置は、前記第1濃度計によって測定された過酸化水素濃度が所定値を超える場合は、オゾン添加量を減少することを特徴とする、請求項1に記載の排水処理装置。
  6. 回分処理を行う場合において、制御装置は、前記第1濃度計によって測定された過酸化水素濃度が所定値を超える場合は、前記第1紫外線ランプの紫外線照射量を増加することを特徴とする、請求項1又は5に記載の排水処理装置。
  7. 回分処理を行う場合において、前記制御装置は、前記第2濃度計によって測定されたオゾン濃度が所定値を超える場合は、前記第2紫外線ランプの紫外線照射量を増加することを特徴とする、請求項1、5、6のいずれか1つに記載の排水処理装置。
  8. 前記第1及び第2濃度計として可視紫外線分光光度計を用いることにより、溶存オゾン濃度及び有機汚濁物質濃度測定することを特徴とする、請求項1から7のいずれか1つに記載の排水処理装置。
  9. 回分処理を行う場合において、前記制御装置は、前記第1濃度計によって測定された過酸化水素濃度が所定値以下であって、溶存オゾン濃度が所定値を超える場合は、オゾン添加量を減少することを特徴とする、請求項8に記載の排水処理装置。
  10. 揮発性有機化合物を含む分解質を含んだ被処理排水にオゾンを添加し、オゾンを添加した前記被処理排水に紫外線を照射し処理排水とすると共に、前記被処理排水から気相中に揮発した揮発性有機化合物を紫外線照射により分解処理を行う排水処理方法において、
    前記分解質の分解途中の被処理排水または前記処理排水中の過酸化水素濃度を測定し、測定された前記過酸化水素濃度に基づいて、オゾン添加量、オゾンを添加した前記被処理排水に照射される紫外線照射量の少なくとも一つを制御し、
    前記被処理排水へのオゾン添加により揮発した気相中のオゾン濃度を測定し、測定された気相中の前記オゾン濃度に基づいて、気相中の前記揮発性有機化合物に照射される紫外線照射量制御することを特徴とする排水処理方法。
  11. 前記測定された過酸化水素濃度に対し、前記被処理排水に添加されるオゾン添加量を逆比例制御することを特徴とする、請求項10に記載の排水処理方法。
  12. 前記測定された過酸化水素濃度に対し、前記被処理排水に照射される紫外線照射量を比例制御することを特徴とする、請求項10又は11に記載の排水処理方法
  13. 前記測定された気相中のオゾン濃度に対し、揮発性有機化合物に照射される紫外線照射量を比例制御することを特徴とする、請求項10から12のいずれか1つに記載の排水処理方法
  14. 回分処理を行う場合において、測定された過酸化水素濃度が所定値を超える場合は、前記被処理排水に添加されるオゾン添加量を減少することを特徴とする、請求項10に記載の排水処理方法。
  15. 回分処理を行う場合において、前記測定された気相中のオゾン濃度が所定値を超える場合は、前記揮発性有機化合物に照射される紫外線照射量を増加することを特徴とする、請求項10に記載の排水処理方法。
  16. 前記過酸化水素濃度の測定に可視紫外線分光光度計を用いることにより、溶存オゾン濃度及び有機汚濁物質濃度も測定することを特徴とする、請求項10から15のいずれか1つに記載の排水処理方法。
  17. 回分処理を行う場合において、測定された過酸化水素濃度が所定値以下であって、溶存オゾン濃度が所定値を超える場合は、オゾン添加量を減少することを特徴とする、請求項16に記載の排水処理方法。
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