JP4248651B2 - 平型柔軟ケーブル用コネクタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は平型柔軟ケーブル(FFC:フレキシブルフラットケーブル、FPC:フレキシブルプリント基板が含まれる)の接続端部を接続できるようにした平型柔軟ケーブル用コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、平型柔軟ケーブルの接続端部を接続できるようした電気コネクタは、平型柔軟ケーブルの接続端部を受け入れるための受入空洞を有する絶縁性のハウジングを有し、この受入空洞に複数のターミナルを所定のピッチで並べて装着している。また、電気コネクタは、ハウジングに平型柔軟ケーブルの挿抜方向に沿ってスライドできるように係合されるスライダを備えている。
【0003】
このスライダを上方位置に位置させた状態で平型柔軟ケーブルを受入空洞内の正規位置まで挿入した後、スライダを下降させることにより、スライダに備えられたブレードによって、平型柔軟ケーブルの接続端部をターミナルのコンタクト部に押圧し、平型柔軟ケーブルが抜けないようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、平型柔軟ケーブルを挿入する際に、平型柔軟ケーブルは受入空洞内で多少傾くことがある。このとき、上方位置にあるスライダのブレードとコンタクト部との間の隙間が狭いと、平型柔軟ケーブルの挿入側の端縁がコンタクト部の上向きの傾斜面に当接するため、平型柔軟ケーブルを正規の挿入位置まで挿入し難いという問題があった。
【0005】
そこで、ブレードとコンタクト部との隙間を広く設定することも考えられるが、この場合、スライダが下方位置にある状態で、平型柔軟ケーブルをコンタクト部へ押圧する力が弱くなり、その結果、電気コネクタに接続された平型柔軟ケーブルが不必要に抜けてしまうおそれがある。
そこで、本願発明者は、スライダを平型柔軟ケーブルの挿抜方向に対して斜めにスライドするようにすることを提案する。すなわち、スライダを上昇させた状態でブレードとコンタクト部との間の挿入空間を広く確保して、平型柔軟ケーブルを容易に挿入できるようにし、しかも、スライダを下降させた状態ではブレードによって平型柔軟ケーブルをコンタクト部へ強く押圧して、確実な平型柔軟ケーブルの接圧と抜け止めを達成するわけである。
【0006】
ところで、斜めスライドを案内するために設けられる案内窓等は平型柔軟ケーブルの挿抜方向である上下方向に対して斜めに形成することが好ましいが、実際には樹脂成形されるハウジングやスライダの型抜き性を考慮して、案内窓等は上下方向に沿って形成される。このため、案内窓は対向する一対の内縁のうちの一方のみが、対応する係合突起を案内するようになる。いわゆる片側ガイドであり、係合突起と案内窓の他方の内縁との間には遊びができている。この遊びがあるため、上方位置においてスライダががたつき傾くおそれがある。スライダが傾くとブレードも傾くため、ブレードに沿って挿入される平型柔軟ケーブルの接続端部も斜めに挿入されることになり、平型柔軟ケーブルを正規の挿入位置まで挿入し難くなってしまう。
【0007】
このように平型柔軟ケーブルの装着容易性と、接続された平型柔軟ケーブルの抜け止め性とを両立するべく、斜めスライドを採用しているにもかかわらず、斜めスライドが原因となって装着容易性が阻害されるおそれがあることになる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、平型柔軟ケーブルを確実に容易に装着することができ、しかも接続された平型柔軟ケーブルが不必要に抜けることのない平型柔軟ケーブル用コネクタを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための課題解決手段として、請求項1記載の発明の態様は、平型柔軟ケーブルの接続端部を受け入れるための受入空洞を有し、この受入空洞に複数のターミナルを配置している絶縁性のハウジングと、上記受入空洞内に進入してターミナルのコンタクト部との間に平型柔軟ケーブル用の挿入空間を区画するブレードを有するスライダとを備え、上記ハウジングは、上記スライダが平型柔軟ケーブルの受入空洞への挿抜を許容する上方位置と平型柔軟ケーブルの抜き出しを抑制する下方位置との間で挿抜方向に対して斜めにスライドするように、スライダを案内する案内手段と、上方位置にあるスライダに係合して、ハウジングに対してスライダが傾斜するのを防止する傾斜防止用係合部とを含み、上記案内手段は、下方位置に移動するスライダのブレードがコンタクト部側へ近づく方向にスライダを案内するように斜め上方に向く第1の案内面と、上方位置に移動するスライダのブレードがコンタクト部から遠ざかる方向にスライダを案内するように斜め下方に向く第2の案内面とを含み、上記スライダは、上記第1の案内面によって案内される斜め下方に向く第1の被案内面と、上記第2の案内面によって案内される斜め上方に向く第2の被案内面とを含むことを特徴とするものである。
【0009】
本態様では、スライダを上昇させた状態で挿入空間を広くできるので、平型柔軟ケーブルが多少傾いても、これを容易に挿入することができ、しかも、スライダを下降させた状態で挿入空間を狭くすることができるので、確実な平型柔軟ケーブルの抜け止めを達成することができる。特に、上方位置にあるスライダが傾斜することを傾斜防止用係合部によって防止できるので、スライダの傾斜が原因で平型柔軟ケーブルが装着し難くなるようなことがない。ここで、上方位置と下方位置の間で斜めにスライドするようにスライダを案内するとは、上方位置と下方位置の間の少なくとも一部でスライダを斜めに案内すれば良いという趣旨である。
【0010】
請求項2記載の発明の態様は、請求項1において、上記第1及び第2の案内面はハウジングの対向する壁部にそれぞれ形成されたものを含むことを特徴とするものである。本態様では、案内面を含む凹溝や突起等を通例、樹脂成形されるハウジングの壁部に形成することが可能であり、製造コストを安くすることができる。
【0011】
請求項3記載の発明の態様は、請求項2において、ハウジングの長手方向に対向する一対の側壁部に、上方位置にあるスライダに係合してスライダ抜脱を防止する抜け止め用係合部をそれぞれ設け、各抜け止め用係合部は、上記第の案内面を含むことを特徴とするものである。本態様では、スライダの長手方向の両端部でスライダの斜めスライドを案内することになり、スライダを安定して案内することができる。
【0012】
請求項4記載の発明の態様は、請求項1,2又は3において、上記スライダは上方位置において下方位置よりも第1の方向へ移動し、上記傾斜防止用係合部は上方位置にあるスライダの上記第1の方向への傾斜を防止するように、ハウジングの上記第1の方向とは反対方向である第2の方向側の壁部に形成されていることを特徴とするものである。本態様では、例えばスライダが上方位置で下方位置よりも前方へ移動する場合、ハウジングの後壁部に設けた傾斜防止用係合部によって、スライダの前方への傾斜の防止を効果的に達成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の一実施の形態の平型柔軟ケーブル用コネクタ(以下、単にコネクタとも言う)の正面図であり、図2はコネクタの平面図であり、図3はコネクタの側面図であり、図4はコネクタの分解斜視図であり、図5はコネクタの一部破断分解斜視図であり、図6は図1のVI−VI線に沿う断面図である。
【0014】
図1〜図4を参照して、本コネクタ1は、絶縁性のハウジング2と、このハウジング2にスライド可能に係合されたスライダ3と、ハウジング2にそれぞれ複数個装着された2種類のターミナル4,5とで構成されている。
ハウジング2は絶縁性のプラスチックを箱型に成形してなるもので、上面部6、並びにこの上面部6からそれぞれ下方へ延びる前壁部7、後壁部8及び一対の側壁部9,10を備えている。また、ハウジング2には、略中央の長手方向に沿って平型柔軟ケーブルとしてのFPC14の接続端部15(図7参照)を受け入れるための受入空洞11が形成され、この受入空洞11はハウジング2の上面部6及び底面部12に開口している。
【0015】
上面部6の開口部13はFPC14の接続端部15を受入空洞11内に挿入するようにするためのものであり、また、底面部12の開口部16は、ターミナル4,5をハウジング2に装着するためのものである。受入空洞11の対向する内壁には、下部でU字状に連なる一対の仕切り壁17がそれぞれ所定のピッチで形成され、ハウジング2の長手方向に隣接して相対向する仕切り壁17間がターミナル装着溝18とされている。49は、ハウジング2の受入空洞11内の正規位置に挿入されたFPC14の後述する引っ掛け部48に係合してFPC14の抜け止めをするロック爪である。ロック爪49は、受入空洞11の後側の内壁の幅方向端部の上部に形成された係合突起により構成されている。
【0016】
図3及び図4を参照して、各側壁部9,10の上部の略中央には、スライダ3の上方位置を規定するストッパとして働く係合突起19がそれぞれ形成されている。各係合突起19は、後述するスライダ3の斜め移動を案内する案内面20を含んでいる。21は各側壁部9,10において上下に延びる突条であり、その上下端は、スライダ3の対応する側壁部27,28に係合してスライダ3のスライド状態を仮保持するための保持段部を構成している。
【0017】
図1〜図4を参照して、スライダ3は絶縁性のプラスチックを成形してなるもので、上記ハウジング2の上面部6を覆う大きさとした上面部24と、この上面部24からそれぞれ下方へ延びる前壁部25、後壁部26及び一対の側壁部27,28を備えている。これら前壁部25、後壁部26及び一対の側壁部27,28が対応するハウジング2の前壁部7、後壁部8及び一対の側壁部9,10を覆いながらこれらに摺接して上下にスライドできるようにしてある。
【0018】
上面部24の中央部には、長手方向に延びてFPC14を挿通可能とする開口部29がハウジング2の開口部13と対向させて形成してある。この開口部29の一側縁に沿うようにしてブレード30が下方に延びており、このブレード30がハウジング2の受入空洞11内に進入するようにしてある。
また、図3及び図4を参照して、各側壁部27,28の中央部には上端から下方へ延びる長尺の案内窓31が形成されている。案内窓31内にはハウジング2の係合突起19が嵌め入れられ、係合突起19が案内窓31の内縁部に係合することにより、上記したようなスライダ3の抜け止め用のストッパの機能と、スライダ3のスライドを案内する機能を果たす。特に、案内窓31の内縁部の下部には、係合突起19の第の案内面としての案内面20に係合する傾斜状の被案内面32が形成されている。
【0019】
各側壁部27,28には、案内窓31の下半部を挟んだ両側位置で、下端から高さ方向中央部まで延びる一対のスリット33,34が形成されており、これらスリット33,34間に区画される領域が外側へ(側方へ)弾性的に拡がることのできる弾性舌片35を構成している。弾性舌片35はスライダ3をハウジング2に被せる際に一旦外側へ弾性的に拡がることにより、係合突起19が案内窓31に導入されることを許容する。36は係合突起19の下面からなるストッパ面であり、37は案内窓31の内縁下部からなる当接面である。ストッパ面36が当接面37に当接することにより、スライダ3の上方位置が規定されると共に抜け止めされる。
【0020】
スライダ3はハウジング2に対して、図6及び図10に示す下方位置と、図8および図9に示す上方位置との間を上下に沿ってスライドするが、FPC14の挿抜方向(すなわち上下方向X1,X2)に対して斜めにスライドするようにハウジング2に係合されている。すなわち、持ち上げられたスライダ3が上方位置に近づくときに上方X1及び前方Y1に斜め移動し、また、引き降ろされたスライダ3が下方位置に近づくときに下方X2及び後方Y2に斜め移動するようにしてある。
【0021】
これを実現するための具体的な係合構造としては下記である。すなわち、図3及び図4に示すように、前壁部7の左右の端部には、それぞれ上下に延びる凹溝22が形成されている(図4では右端部の凹溝22のみを示してある。)。各凹溝22の溝底面の上部はスライダ3の斜め移動を案内する第2の案内面としての傾斜状の案内面23を含んでいる。図5及び図6に示すように、スライダ3の前壁部25の対応する下端部の内面には、凹溝22に係合する係合突起50が形成されている。係合突起50の上面は案内面23に対応する被案内面57を含んでいる。スライダ3を下方位置から上方位置に移動させるときに、上記被案内面57がハウジング2の案内面23によって案内されることにより、スライダ3が前斜め上方へ移動するようになっている。
【0022】
また、図5及び図6を参照して、ハウジング2の後壁部8には、上下に延びる第1及び第2の凹溝51,52が上下に所定間隔をあけて並んで形成されている。第1の凹溝51は上方へ開放しており、その内壁の下部は第1の案内面としての傾斜状の案内面53を含んでいる。また、第2の凹溝52は下方に開放しており、その内壁の上部は傾斜防止用係合部としてのストッパ55を含んでいる。このストッパ55は、スライダ3の後壁部26の対応する下端部の内面に形成された係合突起54を係合させる当接面からなる。
【0023】
また、スライダ3の後壁部26の内面は、係合突起54の上方に所定の間隔をあけて傾斜状の被案内面56を有している。スライダ3を上方位置から下方位置へ移動させるときに、上記被案内面56がハウジング2の案内面53によって案内されることにより、スライダ3が後ろ斜め下方へ移動するようになっている。
図6を参照して、2種類のターミナル4,5は、受入空洞11の内壁に対向するように形成されたターミナル装着溝18の一方に列に装着するターミナル4と、他方の列に装着するターミナル5とで、それぞれ形状を異ならせて板金から打ち抜かれたものである。一方のターミナル4は、ターミナル装着溝18に係止される本体部38の下端にリード部39が直角状に連続していると共に、本体部38の上端から折り返すように略U字状のコンタクト部40が連続している。
【0024】
他方のターミナル5は、ターミナル装着溝18に係止される本体部41の下端にリード部42が直角状に連続していると共に、本体部41の上端から略くの字形形状をなすコンタクト部43が連続している。両ターミナル4,5のコンタクト部40,43はFPC14の装着方向に沿って所定の距離をあけた状態で直線的に配置されている。
【0025】
スライダ3のブレード30は、受入空洞11に進入するときに、図6に示すようにターミナル4側のターミナル装着溝18のための仕切り壁17に隣接して進入する位置に設けられている。上記のように直線的に配置されたコンタクト部43,40は受入空洞11内に進入したブレード30の一側面44に臨んで対向する。受入空洞11内にFPC14が挿入されない状態では、図6に示すように、各コンタクト部43,4はその弾性によりブレード30の一側面44に略当接する状態となっている。
【0026】
図7はFPC14の接続端部15に形成されている導電性部材としての接続パッド45,46を示したものである。FPC14は片面に導電ラインを設けた、いわゆる片面FPCであって、各導電ラインの接続パッド45,46が接続端部15において、FPC14の長手方向で二段に配置されている。両接続パッド45,46間の距離はコンタクト部43,40間の距離と一致するようにしてある。また、FPC14は、接続端部15の先端側を幅広とすることにより、接続端部15の各側縁47に、ロック爪49に引っ掛け係合するための引っ掛け部48をそれぞれ設けている。
【0027】
FPC14の接続端部15をコネクタ1に接続するにあたっては、スライダ3を図6に示す下方位置から図8及び図9に示す上方位置へとスライダ3を持ち上げ、スライダ3の側壁部27,28の下端縁をハウジング2の側壁部9,10の突条21の上端の保持段部に係合させて、引き上げ状態に維持する。
図8及び図9に示すように、上方位置へと持ち上げられるスライダ3は、上方位置に近づいたときに、スライダの傾斜状の被案内面57が、ハウジング2の第2の案内面としての傾斜状の案内面23によって案内されると共に、スライダ2の案内窓31の被案内面32が第2の案内面としての傾斜状の案内面20によって案内されることにより、前斜め上方へスライドする。これにより、図8に示すように、スライダ3のブレード30の一側面44と上側のコンタクト部43との間にFPC14の接続端部15を挿入するための十分な広さを持つ挿入空間Sが形成される。また、このとき、図9に示すように、スライダ3の係合突起54がストッパ55に当接することにより、スライダ3の前方への傾斜が確実に防止される。
【0028】
次いで、図11及び図12(a)に示すように、受入空洞11内の正規の挿入位置まで、FPC14の接続端部15を挿入する。受入空洞11内には、十分な広さの挿入空間Sが確保されているので、FPC14の接続端部15を正規位置まで容易に挿入することができる。スライダ3が上方位置にある状態で、この正規の挿入位置にあるFPC14の接続端部15の引っ掛け部48がロック爪49の前下方に位置する。接続端部15はコンタクト部43,40[図11及び図12(a)ではコンタクト部43のみを示してある。]によって前方Y1へ付勢されているので、引っ掛け部48はロック爪49に係合していない。
【0029】
次に、図10及び図12(b)に示すようにスライダ3を下方位置へ降ろすと、スライダ3が後方Y2へ所定量(FPC14の接続端部15の厚み程度で十分であり、例えば0.3〜0.4mmに設定される。)移動される。これにより、ブレード30が両コンタクト部43,40と対向する位置となり、ブレード30がFPC14の接続端部15をコンタクト部43,40側に押し付ける。この結果、各ターミナル4,5のコンタクト部40,43を弾性変形させた状態で、コンタクト部40,43と接続パッド45,46が、それぞれ1対1の関係で弾性接触して電気的接続が確保される。
【0030】
また、図12(b)に示すように、下方位置にあるスライダ3のブレード30がFPC14の接続端部15を、コンタクト部40,43の弾性反発力に抗して上記の所定量に相当する所定量dだけ後方Y2へ移動させることにより、FPC14の接続端部15の引っ掛け部48がロック爪49の下方に入り、FPC14の抜け止めロックが達成される。
【0031】
逆に、装着されているFPC14をハウジング2から取り外すときには、上記の逆の動作で、スライダ3を図12(b)に示す下方位置から図12(a)に示す上方位置へ引き上げると、ブレード30が前方Y1へ移動するので、FPC14の接続端部15がコンタクト部40,43の弾性反発力によって、上記の所定量dだけ前方Y1へ押し出され、その結果、図12(a)に示すようにFPC14の引っ掛け部48とロック爪49との係合が解除されて、FPC14を受入空洞11から抜き出すことが可能となる。
【0032】
本実施の形態では、スライダ3を引き上げた状態で挿入空間Sを広く確保できるので、FPC14を容易に挿抜することができ、しかも、スライダ3を下降させた状態では、ブレード30によってFPC14の接続端部15をコンタクト部40,43に確実に押圧して、確実な電気的接続と共に確実なFPC14の抜け止めを達成することができる。また、従来、ブレードを無理嵌めして下方へスライドするため、FPC14の下部が座屈するおそれがあったが、これを略解消することができる。
【0033】
特に、上方位置にあるスライダ3が傾斜することを傾斜防止用係合部としてのストッパ55によって防止できるので、スライダ3の傾斜が原因でFPC14が装着し難くなるようなことがない。
また、案内面23を含む凹溝22や、案内面53を含む凹溝51を、樹脂成形されるハウジング2の前壁部7及び後壁部8に一体に形成することが可能であり、製造コストを安くすることができる。
【0034】
また、ハウジング2の各側壁部9,10の抜け止め用の係合突起19に案内面20を形成してあるので、スライダ3の長手方向の両端部でスライダ3の斜めスライドを案内することになる結果、スライダ3を安定して案内することができる。
また、スライダ3が上方位置で下方位置よりも前方へ移動するが、ハウジング2の後壁部8に設けたストッパ55によって、スライダ3の前方への傾斜を防止するので、傾斜防止を効果的に達成することができる。
【0035】
さらに、正規の挿入位置に挿入されたFPC14が下方位置にあるスライダ3のブレード30により押されて、FPC14の接続端部15の側縁47の引っ掛け部48がロック爪に係合するので、FPC14が正規の挿入位置にロックされ、絶対抜けないようになる。
また、スライダ3を引き上げたときに、コンタクト部40,43の弾性反発力を用いて、FPC14の引っ掛け部48とロック爪49との引っ掛け係合を自動的に解除することができるので、ロック解除を確実且つワンタッチで行うことができると共に、部品点数の削減を通じて製造コストを安価にすることができる。
【0036】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、例えば、上記の実施の形態では、FPC14の接続パッド45,46との接圧をとるためのコンタクト部40,43を用いて、ロック爪49のロック解除を実施したが、ロック解除用として専用の弾性部材を設けるようにしても良い。この場合、コンタクト部としては接続パッド45,46に損傷を与えることのない相対的に弱い弾性を有するものとし、弾性部材としては、ロック解除を確実に行うことのできる相対的に強い弾性を有するものとすることができる。なお、弾性部材は一部のコンタクト部と同様の形状のものコンタクト部が装着されるコンタクト装着溝に配置しておけば良いので、他の部品を設計変更する必要がなく、製造コストを安くすることができる。その他、本発明の範囲で種々の変更を施すことができる。
【0037】
【発明の効果】
請求項1記載の発明では、スライダを上昇させた状態で挿入空間を広くできるので、平型柔軟ケーブルが多少傾いても、これを容易に挿入することができ、しかも、スライダを下降させた状態で挿入空間を狭くすることができるので、確実な平型柔軟ケーブルの抜け止めを達成することができる。特に、上方位置にあるスライダが傾斜することを傾斜防止用係合部によって防止できるので、スライダの傾斜が原因で平型柔軟ケーブルが装着し難くなるようなことがない。
【0038】
請求項2記載の発明では、案内面を含む凹溝や突起等を通例、樹脂成形されるハウジングの壁部に形成することが可能であり、製造コストを安くすることができる。
請求項3記載の発明では、スライダの長手方向の両端部でスライダの斜めスライドを案内することになり、スライダを安定して案内することができる。
【0039】
請求項4記載の発明では、例えばスライダが上方位置で下方位置よりも前方へ移動する場合、ハウジングの後壁部に設けた傾斜防止用係合部によって、スライダの前方への傾斜の防止を効果的に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の平型柔軟ケーブル用コネクタの正面図である。
【図2】コネクタの平面図である。
【図3】コネクタの側面図である。
【図4】コネクタの分解斜視図である。
【図5】コネクタの一部破断分解斜視図である。
【図6】図1のVI−VI線に沿う断面図であり、スライダが下方位置にある状態を示している。
【図7】FPCの接続端部の平面図である。
【図8】スライダが上方位置にある状態のコネクタの断面図である。
【図9】スライダが上方位置にある状態のコネクタの一部破断側面図である。
【図10】FPCの接続端部を装着したコネクタの断面図である。
【図11】FPCの接続端部及びハウジングの要部の一部破断斜視図である。
【図12】(a)及び(b)は挿入されたFPCの接続端部の抜け止めが達成される状態を順次に示す概略断面図であり、ハッチングを省略したものである。
【符号の説明】
1 コネクタ
2 ハウジング
3 スライダ
4,5 ターミナル
11 受入空洞
14 FPC(平型柔軟ケーブル)
15 接続端部
19 係合突起(抜け止め用係合部)
20 案内面(第2の案内面)
22 凹溝
23 案内面(第2の案内面)
30 ブレード
40,43 コンタクト部
45,46 接続パッド(導電性部材)
50 係合突起
51 第1の凹溝
52 第2の凹溝
53 案内面(第1の案内面)
54 係合突起
55 ストッパ(傾斜防止用係合部)
56,57 被案内面
S 挿入空間

Claims (4)

  1. 平型柔軟ケーブルの接続端部を受け入れるための受入空洞を有し、この受入空洞に複数のターミナルを配置している絶縁性のハウジングと、
    上記受入空洞内に進入してターミナルのコンタクト部との間に平型柔軟ケーブル用の挿入空間を区画するブレードを有するスライダとを備え、
    上記ハウジングは、上記スライダが平型柔軟ケーブルの受入空洞への挿抜を許容する上方位置と平型柔軟ケーブルの抜き出しを抑制する下方位置との間で挿抜方向に対して斜めにスライドするように、スライダを案内する案内手段と、上方位置にあるスライダに係合して、ハウジングに対してスライダが傾斜するのを防止する傾斜防止用係合部とを含み、 上記案内手段は、下方位置に移動するスライダのブレードがコンタクト部側へ近づく方向にスライダを案内するように斜め上方に向く第1の案内面と、上方位置に移動するスライダのブレードがコンタクト部から遠ざかる方向にスライダを案内するように斜め下方に向く第2の案内面とを含み、
    上記スライダは、上記第1の案内面によって案内される斜め下方に向く第1の被案内面と、上記第2の案内面によって案内される斜め上方に向く第2の被案内面とを含むことを特徴とする平型柔軟ケーブル用コネクタ。
  2. 上記第1及び第2の案内面はハウジングの対向する壁部にそれぞれ形成されたものを含むことを特徴とする請求項1記載の平型柔軟ケーブル用コネクタ。
  3. ハウジングの長手方向に対向する一対の側壁部に、上方位置にあるスライダに係合してスライダ抜脱を防止する抜け止め用係合部をそれぞれ設け、各抜け止め用係合部は、上記第の案内面を含むことを特徴とする請求項2記載の平型柔軟ケーブル用コネクタ。
  4. 上記スライダは上方位置において下方位置よりも第1の方向へ移動し、上記傾斜防止用係合部は上方位置にあるスライダの上記第1の方向への傾斜を防止するように、ハウジングの上記第1の方向とは反対方向である第2の方向側の壁部に形成されていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の平型柔軟ケーブル用コネクタ
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