JP3705407B2 - 慣性ロックコネクタ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、雄型と雌型の両コネクタを嵌合させる際に一方のコネクタの可撓性の部分が他方のコネクタに突き当たることで、作業者が力を込めて大きな慣性力で両コネクタを嵌合させる慣性ロックコネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は従来の慣性ロックコネクタを示すものである。
この慣性ロックコネクタ61はワイヤハーネス相互の接続に使用されるものであり、各ワイヤハーネス(複数本の電線64,65)の端末に配設された雄型のコネクタ62と雌型のコネクタ63とで構成されている。本明細書ではコネクタ嵌合室66を有する側を雌型のコネクタ63と定義する。
【0003】
雄型のコネクタ62は、可撓性のロックアーム67を有する合成樹脂製の雄型のコネクタハウジング68と、コネクタハウジング68内に収容される電線付きの複数の雌型の端子69とで構成されている。また、雌型のコネクタ63は、ロックアーム67に対する係合突起70をコネクタ嵌合室66内に有する合成樹脂製の雌型のコネクタハウジング71と、コネクタ嵌合室66内にタブ部72を突出させた電線付きの複数の雄型の端子73とで構成されている。
【0004】
ロックアーム67は長さ方向中間部に大きめのロック突起74を有し、ロック突起74は、垂直よりも少し後方に傾斜した前側の突き当て面74aと、突き当て面74aとほぼ平行に形成された後側の係止面74bとを有している。ロックアーム67の後部には可撓性の湾曲片76が一体に形成され、ロックアーム67が湾曲片76でコネクタハウジング68に支持されて、ある程度の撓みにくさを有している。係合突起70はロック突起74に対向して位置し、コネクタハウジング71の前端と同一面に前側の垂直な突き当て面70aを有し、コネクタ嵌合室66内に後側の係合面70bを有している。
【0005】
雄・雌両端子69,73は各コネクタハウジング68,71内の可撓性の係止ランス77,78で一次係止され、各コネクタハウジング68,71の後部に装着された合成樹脂製のリヤホルダ79,80で二次係止されている。各端子69,73の後部には電線64,65が圧着接続されている。雌型の端子69は、雄型の端子73のタブ部72に対する接触ばね片81を内蔵する箱状の電気接触部82を有している。
【0006】
図5の状態から雄型のコネクタ62を雌型のコネクタ63に嵌合させる際に、ロック突起74が係合突起70に突き当たり、嵌合方向の移動が一瞬停止し、作業者が力を入れて両コネクタ62,63を嵌合方向に押圧し、その力が一定以上になった時に傾斜状の突き当て面74aがアーム撓み方向に滑って、ロックアーム67が撓んで、両突起70,74の突き当てが解除され、大きな慣性力で両コネクタ62,63が嵌合される。嵌合と同時にロックアーム67が復元してロック突起74が係合突起70の後端側に係合する。
【0007】
両突起70,74の突き当て時に両端子69,73は初期挿入段階ないしは未挿入段階にあり、突き当て解除時の慣性力を利用して複数の雄雌両端子69,73が相互に接続される。雄雌両コネクタハウジング68,71のみの嵌合に要する力は僅かなものであり、複数の端子69,73を相互に確実に接続させるために、ロックアーム67の突き当て解除時の慣性力を利用している。慣性を利用して両コネクタ62,63を嵌合ロックさせるので慣性ロックコネクタ61と称している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の慣性ロックコネクタ61にあっては、雄型のコネクタハウジング68に特殊な形状のロック突起74や湾曲片76を有するロックアーム67を形成する必要があるために、例えば図6に示す如く、ジャンクションブロック(電気接続箱)といった機器83に直付けされた雌型のコネクタ84にワイヤハーネス85側のコネクタ86を嵌合接続する場合に、慣性ロック機構のない機器直付け用の既存の雄型のコネクタ86を使用することができなくなり、新たに成形金型を起こして雄型のコネクタハウジング86を作り直さなければならず、コスト高になるという問題があった。また、図5の如く、特殊な形状のロック突起74や湾曲片76を有する両持ち支持のロックアーム67によって成形金型が複雑化し、コスト高になるという問題もあった。
【0009】
また、機器直付け式の雌型のコネクタ84(図6)に、特殊な形状のロック突起74や湾曲片76を有する雄型のコネクタ68を接続させる場合には、雌型のコネクタ84が固定されており、ワイヤハーネス相互接続用の雌型のコネクタ63(図5)のように手で嵌合しやすい姿勢に自由に持ち替えることができないために、雄型のコネクタ62の嵌合作業性が悪く、また、大型のロック突起74によりロックアーム67の撓み量が比較的大きいために、コネクタ構造が大型化するという問題があった。
【0010】
本発明は、上記した点に鑑み、ワイヤハーネス相互の接続用のみならず、機器直付けタイプのコネクタにも容易に且つ低コストで適用でき、嵌合作業性が良く、しかも構造の肥大化を抑制できる慣性ロックコネクタを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る慣性ロックコネクタは、雌型のコネクタハウジングの内壁に弾性板が該内壁と同一面で且つ該雌型のコネクタハウジングの底部に向けて形成され、該弾性板の該底部寄りの自由端に、雄型のコネクタハウジングに対する突き当て突部が設けられ、該内壁とは180゜反対側の対向する壁部に、該雄型のコネクタハウジングのロックアームのロック突起に対する係合部が形成され、コネクタ初期嵌合時に該弾性板と該ロックアームとが180゜反対側に位置した状態で、該ロック突起が該係合部に当接すると同時に、該雄型のコネクタハウジングが該突き当て突部に当接することを特徴とする
請求項2に係る慣性ロックコネクタは、請求項1記載の慣性ロックコネクタにおいて、前記雌型のコネクタハウジングの底壁に可撓性のガイド板が突設され、該ガイド板に対する突き当て段部が前記雄型のコネクタハウジングに形成され、前記弾性板と該ガイド板と前記係合部を有する前記壁部とが並列に配置され、前記ロック突起と該係合部、及び該雄型のコネクタハウジングと前記突き当て突部、及び該ガイド板と該突き当て段部とがそれぞれ同時に当接することを特徴とする。
【0012】
以下に上記構成に基づく作用を説明する。
請求項1記載の構成においては、コネクタ初期嵌合時に雄型のコネクタハウジングが雌型のコネクタハウジングの弾性板の突き当て突部に突き当たり、その状態でコネクタ嵌合方向に力を込めて押圧することで、弾性板が外側に撓んで突き当てが解除され、雄型のコネクタ(雄型のコネクタハウジング内に端子を収容したもの)が雌型のコネクタに大きな慣性力で嵌合する。弾性板は内壁と同一面に位置するから、コネクタ嵌合に際して雄型のコネクタハウジングの外壁は内壁と弾性板とに同時に接触する。コネクタ嵌合後に弾性板が復元方向に雄型のコネクタハウジングを押圧する。
また、雄型のコネクタハウジングが突き当て突部に突き当たり、且つコネクタ嵌合方向の押圧力を作用させた際に、弾性板には引張方向と外方向(回動方向)の力が同時に作用する。さらに、コネクタ初期嵌合時にロックアームのロック突起が係合部に突き当たると同時に、ロック突起とは180°反対側で雄型のコネクタハウジングが弾性板の突き当て突部に突き当たる。
また、請求項記載に構成においては、雄型のコネクタハウジングが突き当て突部に突き当たると同時に、ガイド板が突き当て段部に突き当たり、両者によって一層大きな慣性力が発揮される。ガイド板は一定以上の押圧力で撓んで突き当て段部から外れ、それにより雄型のコネクタが嵌合方向に移動可能となる。押圧時の弾性板の撓み動作ガイド板の撓み動作とは同時に起こることが好ましく、そのように弾性板とガイド板の撓み力を設定する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態の具体例を図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図2は、本発明に係る慣性ロックコネクタの一実施形態を示し、図3〜図4は、慣性ロックコネクタにおける雌型のコネクタハウジングをそれぞれ示すものである。
【0014】
この慣性ロックコネクタ1は、図1〜図2の如く、ジャンクションブロック(電気接続箱)といった機器のケース4に一体に設けられた雌型のコネクタ3と、ワイヤハーネス(組電線)5の端末に設けられた雄型のコネクタ2とで構成される。
【0015】
雄型のコネクタ2は、ロックアーム6を有する合成樹脂製の雄型のコネクタハウジング9と、コネクタハウジング9の二段の端子収容室10内に挿入係止された電線付きの複数の雌型の端子11(図2)とで構成されている。
【0016】
ロックアーム6(図1)はコネクタハウジング9の外壁12に片持ち支持されたものであり、ロック突起7も一般的な前側の傾斜ガイド面7a(図2)と後側のほぼ垂直な係止面7bとを有した小さめのものである。ロックアーム6の長手方向中間部にロック突起7が位置し、ロックアーム6の後端部にロック解除用の操作突部8が形成されている。
【0017】
ロックアーム6の両側においてコネクタハウジング9の外壁12に保護用兼案内用のリブ13(図1)が立設され、外壁12の両側に、雌型のコネクタ3に対する嵌合ガイド用のリブ14が立設されている。コネクタハウジング9の両側の壁部15には嵌合操作用の滑り止め突起16が形成され、ロックアーム6とは反対側の壁部18(図2)の後端に離脱操作用の鍔部17が形成されている。コネクタハウジング9内の端子11は係止ランス(図示せず)で一次係止され、壁部18の開口(図示せず)から挿入される合成樹脂製のスペーサ(図示せず)で二次係止される。
【0018】
雌型のコネクタ3は、合成樹脂製のケース4から一体に突出形成された雌型のコネクタハウジング20と、コネクタハウジング20の底壁21(図2)からコネクタ嵌合室22内に突出した雄型の端子(タブ部)23とで構成され、コネクタ嵌合室22を構成する垂直方向の一つの内壁24に、前記雄コネクタ2に対する爪状の突き当て突部25を有する弾性板26が一体に形成されたことを特徴とするものである。
【0019】
コネクタ嵌合室22は略長方形に形成され、弾性板26を有する内壁24はコネクタ嵌合室22の長辺側の壁部に相当する。内壁24に対向する反対側の壁部27には、ロックアーム6のロック突起7に対する係合部28(図2)がコネクタ嵌合室22の入口側に設けられると共に、前記ロックアーム6と保護壁13に対する収容凹部29と、前記ガイド用のリブ14に対する係合溝30とがそれぞれコネクタ嵌合方向に形成されている。
【0020】
弾性板26は両側にスリット状の切欠部31を介して内壁24から分離され、且つ内壁24と同一平面上に位置し、コネクタ嵌合室22の入口寄りに基部を有して内壁24と一体に続き、コネクタ嵌合室22の奥側(底部寄り)に自由端を有し、自由端において突き当て突部25が内向きに且つ弾性板26の全幅に渡ってコネクタ嵌合室22の入口と平行に水平方向に延長形成され、突き当て突部25はコネクタ嵌合室22内に突出し、弾性板26は板厚方向外向きに撓み可能である。
【0021】
突き当て突部25は弾性板24と直交する上側の水平な突き当て面25aと、弾性板26と平行な短い垂直な頂面25b(図2)と、下側の傾斜面25c(図2)とで構成されている。なお、上下の定義は本実施形態に対するものであり、実使用状態においてはコネクタの嵌合方向が必ずしも上下方向になるとは限らず、上下が反転したり、前後又は左右方向になったりする場合もある。
【0022】
突き当て突部25の突き当て面25aは雄型のコネクタハウジング9の前端32、正確には端子収容室10の前部開口(図示せず)の外側の枠状部分に対向しており、この前端32を突き当て面25aに突き当て可能となっている。前端32が突き当て面25aに当接した時点で、ロックアーム6のロック突起7の傾斜面7a(図2)の始端33が係合部28(図2)の前端28aに当接するように位置設定されている。これにより、コネクタ嵌合開始時(初期嵌合時)の押圧力が前側のロック突起7と後側の突き当て突部25とにバランスよく分散され、雄型のコネクタ2の姿勢が安定し、傾き等が防止される。
【0023】
突き当て突部25の奥側(下側)において内壁24には大きく切欠された開口34が形成され、開口34は底壁21側の開口35(図2,図3)に続いている。図2の如く、突き当て突部25はコネクタ嵌合室22の高さ方向中間部に位置し、突き当て突部25よりも高く雄端子23が突出している。弾性板26の外側にはコネクタハウジング30の外壁36が位置し、外壁36と内壁24との間に弾性板26に対する撓み空間37が構成されている。内壁24と外壁36とはコネクタハウジング20の前端の短い壁部38で繋がっている。外壁36は弾性板26に対する保護壁として、且つ外部から開口34への塵や水の侵入防止壁として作用する。外壁36はケース4に直交して続いている。
【0024】
コネクタハウジング20の底壁21には複数の挿通孔39(図3)が設けられ、各挿通孔39にケース4内のバスバー等に続く雄端子23が挿通されている。底壁21の中央には、雄コネクタ2に対する嵌合用のガイド板40が立設されて、雄端子23よりも高く突出している。ガイド板40は中央にスリット状の溝41を有し、両側に段部42(図3)を有している。
【0025】
雄型のコネクタハウジング9には、前端32からコネクタ嵌合方向に、ガイド板40に対する矩形スリット状の係合孔42(図2)が設けられている。係合孔42の両側にガイド板40の先端両側40a(図3)を突き当てる突き当て段部43(図2)が設けられ、コネクタハウジング9の前端32を前記突き当て突部25に突き当てると同時に、ガイド板40の先端両側40aを突き当て段部43に突き当てて、より大きな慣性力を得るようになっている。ガイド板40は中央の溝41内に撓んで縮幅し、係合孔42の奥側に進入可能となる。
【0026】
雌型のコネクタハウジング20の係合部28は、壁部27の内面側にコネクタ嵌合方向の溝部45を形成し、溝部45とハウジング前端28aとの間に壁部27を一部残存させることで構成されている。溝部45は底壁21の型抜き孔46(図2)に続いている。雌型のコネクタハウジング20と雄端子23とで雌型のコネクタ3が構成され、雄型のコネクタハウジング9と雌型の端子11とで雄型のコネクタ2が構成され、両コネクタ2,3で慣性ロックコネクタ1が構成されている。
【0027】
図3(雌型のコネクタハウジング20の平面図),図4(図3のB−B相当断面図)において、48は、底壁21寄りにおいて両側壁49に設けられた突状の段部であり、段部48にはコネクタ完全嵌合時に雄型のコネクタハウジング9(図1)の側壁15の凹溝50の終端51が当接する。25は弾性板26の突き当て突部、35は開口、39は雄端子23(図2)に対する挿通孔、40はガイド板、28は係合部,45は溝部、51(図4)はコネクタ嵌合室22の入口である。図3のA−A相当断面を図2に示している。
【0028】
図2において、雄型のコネクタ2を雌型のコネクタ3に初期嵌合させた時点で、雄型のコネクタハウジング9の前端32が雌型のコネクタハウジング20の弾性板26の突き当て突部25に突き当たる。それと同時に雄型のコネクタハウジング9のロックアーム6(図1)のロック突起7が雌型のコネクタハウジング20の係合部28の前端28aに当接して、雄型のコネクタ2が180°方向の二点で雌型のコネクタ3に安定に支持される。
【0029】
この状態から作業者が力を強めて雄型のコネクタ2を嵌合方向に押圧することで、弾性板26が外側に撓んで突き当てが解除され、雄型のコネクタ2が強い慣性力で雌型のコネクタ3に確実に嵌合し、不完全嵌合が防止される。雄型のコネクタ2が嵌合方向に押圧された際に、ロックアーム6は一旦撓んで、ロック突起7が係合部28の後端側の溝部45に係合すると同時に復元し、両コネクタ2,3がロックされる。
【0030】
突き当て突部25は雄型のコネクタハウジング9の壁部18の外面に接し、弾性板26は撓んだままとなり、復元方向の弾性力で雄コネクタハウジング9の壁部18を押圧して、雄コネクタ2のコネクタ嵌合直交方向のガタ付きを防止する。雌型のコネクタハウジング20の両側の段部48(図4)に雄コネクタハウジング9の段部51(図1)が当接して雄型のコネクタ2が停止する。
【0031】
また、コネクタ初期嵌合に際して、雌型のコネクタハウジング20のガイド板40の前半部が雄型のコネクタハウジング9の係合孔42内に進入し、ガイド板40の先端両側40a(図3)が係合孔42内の中間の段部43に突き当たる。その状態で上記の如く力を強めて雄型のコネクタ2をコネクタ嵌合方向に押圧することで、ガイド板40が内側の溝41(図3)内に撓んで、突き当てが解除され、上記突き当て突部25の作用と合わせてコネクタ嵌合時の慣性力が倍加される。
【0032】
ガイド板40は雌型のコネクタハウジング20の中央に位置するから、雄型のコネクタ9を押圧した際の力がバランスよく均等に作用し、スムーズなコネクタ嵌合が可能となる。前記突き当て突部25を有する弾性板26だけでも慣性ロックは可能であるが、端子11の極数が多くて、より大きな慣性力を必要とする場合や、コネクタ嵌合力を一層均等に作用させたい場合にガイド板40による慣性ロックを併用することが有効である。
【0033】
なお、上記実施形態の慣性ロック構造は機器直付けのコネクタ3に限らず、ワイヤハーネス相互の接続用のコネクタ(図示せず)にも適用可能である。また、突き当て突部25を有する弾性板26をロックアームとして作用させることも可能であり、その場合には、突き当て突部25に対する係合溝(図示せず)を雄型のコネクタハウジング9の壁部18に設け、弾性板26のロックを解除させるための治具挿通孔(図示せず)を雌型のコネクタハウジング20に設ける。また、上記実施形態では弾性板26を下向きに、すなわちコネクタ嵌合方向に設けたが、弾性板26を上向きに設けることも可能であり、その場合、突き当て突部25の上端面を水平な突き当て面とする。
【0034】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1記載の発明によれば、突き当て突部を有する弾性板を雌型のコネクタハウジングに設けたから、雄側のコネクタハウジングに特殊な形状のロック突起を含むロックアームを設ける必要がなく、既存の雄側のコネクタハウジングを流用できて経済的である。また、弾性板が内壁と同一面に位置し、従来のロックアームのように大きく出っ張ることがなく、構造が簡単であり、しかもコネクタ嵌合時に弾性板が外側に撓むから、従来のように撓み空間をコネクタハウジング側に設定する必要がなく、それらによりコネクタ構造がコンパクト化・低コスト化される。また、コネクタ嵌合後に撓んだ弾性板が復元方向に雄型のコネクタを押圧することで、雄型のコネクタのコネクタ嵌合直交方向のガタ付きが防止される。
【0036】
また、雄型のコネクタハウジングが弾性板の突き当て突部に突き当たった際に、弾性板がコネクタ嵌合方向に引っ張られるから、弾性板に座屈等の変形や破損が起こらず、且つ弾性板が撓む際の押圧力にばらつきが生じることがなく、突き当て突部に必要十分な押圧力が作用した時点で弾性板が確実に撓んで、十分な慣性力を得ることができる。
【0037】
また、コネクタ嵌合に際して雄型のコネクタハウジングが弾性板の突き当て突部に突き当たると同時に、弾性板とは180°反対側でロックアームのロック突起が係合部に突き当たることで、雄型のコネクタハウジングが雌型のコネクタハウジングに対して180°方向の二点で安定に支持され、それにより押圧時の雄型のコネクタの傾きが防止されると共に、押圧力がコネクタ嵌合方向に真直に作用して、雄型のコネクタが嵌合作業性良くスムーズに雌型のコネクタに嵌合する。
【0038】
また、請求項記載の発明によれば、雄型のコネクタハウジングが突き当て突部に突き当たると同時に、ガイド板が突き当て段部に突き当たることで、コネクタ嵌合時の慣性力が倍加され、端子数の多い多極コネクタにも対応可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る慣性ロックコネクタの一実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】同じく慣性ロックコネクタにおける雄型のコネクタの側面と雌型のコネクタの断面(図3のA−A相当断面)をそれぞれ示すものである。
【図3】雌型のコネクタハウジングを示す平面図である。
【図4】雌型のコネクタハウジングを示す図1,図3のB−B相当断面図である。
【図5】従来例を示す断面図である。
【図6】機器直付けタイプのコネクタにワイヤハーネス側のコネクタを嵌合させる状態を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 慣性ロックコネクタ
4 ケース
6 ロックアーム
7 ロック突起
9 雄型のコネクタハウジング
20 雌型のコネクタハウジング
21 底壁
24 内壁
25 突き当て突部
26 弾性板
27 壁部
28 係合部
40 ガイド板
43 突き当て段部

Claims (2)

  1. 雌型のコネクタハウジングの内壁に弾性板が該内壁と同一面で且つ該雌型のコネクタハウジングの底部に向けて形成され、該弾性板の該底部寄りの自由端に、雄型のコネクタハウジングに対する突き当て突部が設けられ、該内壁とは180゜反対側の対向する壁部に、該雄型のコネクタハウジングのロックアームのロック突起に対する係合部が形成され、コネクタ初期嵌合時に該弾性板と該ロックアームとが180゜反対側に位置した状態で、該ロック突起が該係合部に当接すると同時に、該雄型のコネクタハウジングが該突き当て突部に当接することを特徴とする慣性ロックコネクタ。
  2. 前記雌型のコネクタハウジングの底壁に可撓性のガイド板が突設され、該ガイド板に対する突き当て段部が前記雄型のコネクタハウジングに形成され、前記弾性板と該ガイド板と前記係合部を有する前記壁部とが並列に配置され、前記ロック突起と該係合部、及び該雄型のコネクタハウジングと前記突き当て突部、及び該ガイド板と該突き当て段部とがそれぞれ同時に当接することを特徴とする請求項1記載の慣性ロックコネクタ。
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