JP4248255B2 - 無機ポリシラザン含有防汚コーティング液 - Google Patents

無機ポリシラザン含有防汚コーティング液 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、自動車、電車、航空機などの車体・ホイール、入れ歯、墓石、住宅内外装、トイレ、台所、洗面所、浴槽などの水まわり製品、看板、標識、プラスチック製品、ガラス製品などの表面をコーティングすることにより、優れた防汚機能を有する親水性被膜を形成することのできる防汚コーティング液に関する。
【0002】
【背景技術】
従来から、物品の表面の汚染を防止するために各種の対策が講ぜられている。例えば、自動車車体は、塵埃や排気ガスなどの燃焼生成物等により汚れやすく、このため自動車車体にワックスを塗布し、車体表面にワックス被膜を形成して車体の汚染を防止している。これは、車体表面を撥水性とすることにより、車体表面に水が接したとき水が水滴となって車体表面を転がり落ち、これにより水の中に存在する汚れ成分が車体表面に付着、残留することがなくなり、またワックス被膜により車体表面に汚れ成分が付着し難くなるとともに、付着した場合にも汚れ成分が水により除去され易くなるというものである。
【0003】
また、浴槽、台所のシンク、洗面台などの水まわり製品は、使用時、水の他に油、油性成分を含む石鹸液、洗顔剤、染髪剤等種々のものと接するが、これらのうち油性物質や石鹸のカルシウム塩である石鹸カスなどが埃などと共に表面に付着して汚れとなると考えられている。そこで、これら製品の汚れを防止するために、製品表面に形成されているガラス質をなす釉薬面を例えばワックス、フッ素含有材料などにより撥水処理加工し、汚れが釉薬面に残留しないようにすることもなされつつある。住宅内外装、トイレの便器、水まわり製品、看板、標識、墓石などにおいても、撥水処理を施すことにより汚れの付着を防止することが試みられている。
【0004】
一方、界面活性剤を基材表面に塗布することで表面を親水性に改質することは古くから知られており、界面活性剤にポリアクリル酸やポリビニルアルコールなどの水溶性有機高分子を添加・配合することで、親水性の持続性を上げることが特開昭52−101680号公報等に記載されている。さらに、疎水性ポリマーよりなる多孔質膜の表面および内部にポリビニルアルコールと酢酸ビニルの共重合体の被覆を介して、セルロースやグリコール類およびグリセリンなどの親水性物質を被覆固定化する方法が特公平5−67330号公報等で知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の撥水性ワックスなどの撥水処理では、撥水効果が十分であるとまではいえないか、あるいは当初十分な撥水処理がなされたとしても、その効果は短期間でなくなり、長期かつ十分な防汚防止効果が発揮されるとまでは言えないものであった。さらに、従来の親水性コーティングは、一時的もしくは短時間の間だけ親水性を付与するのみであり、親水効果の十分な持続性は期待し難いばかりでなく、水膜が均一となり難く、透視像や反射像が歪み、上記製品等においては実用化において問題があった。
【0006】
更に、入れ歯の防汚および臭いの発生の防止に関しても、フッ素処理など種々検討がなされているが、一度の処理により、長期間に亘り充分な効果が得られるとまで言えるものではなかった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、基体との密着性に優れ、塗布後強固で緻密な被膜を形成し、かつ長期にわたり持続する親水効果及び防汚効果を物品表面に付与することができる防汚コーティング液を提供することを目的とするものであり、これにより自動車車体、自動車ホイール、入れ歯、墓石、住宅内外装、トイレ、台所、洗面所、浴槽などの水を使う個所で用いる水まわり製品、便器、看板、標識、プラスチック製品、ガラス製品などに親水性防汚コーティングを形成し、物品表面の優れた防汚を図るものである。
【0008】
また、本発明は、コーティング液が塗布される製品により、コーティング後の均一透明性などの外観性、乾燥性、臭い、安全性、基体へのダメージなど要求される特性が異なるため、各種使用用途に応じ適切な防汚コーティング液を提供することをも目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の特徴を有する防汚コーティング液に関する。
(1)無機ポリシラザン、少なくともミネラルスピリットを含む希釈溶剤及び触媒を含有することを特徴とする防汚コーティング液。
(2)上記(1)の防汚コーティング液において、希釈溶剤に、さらにキシレン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンのうち1種または2種以上の溶剤が含まれることを特徴とする防汚コーティング液。
(3)上記(1)または(2)の防汚コーティング液において、無機ポリシラザンの濃度が0.5〜10重量%であることを特徴とする防汚コーティング液。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの防汚コーティング液において、触媒を無機ポリシラザン純分に対して0.5〜10重量%含むことを特徴とする防汚コーティング液。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかの防汚コーティング液において、触媒として、4,4’−トリメチレンビス(1−メチルピペリジン)を用いることを特徴とする防汚コーティング液。
【0010】
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の防汚コーティング液は、無機ポリシラザン、希釈溶剤及び触媒を必須の成分として含有するものであるが、本発明の防汚コーティング液に用いられる無機ポリシラザンとしては、一般式:
【化1】
Figure 0004248255
で表される繰り返し単位を有し、溶媒に可溶なものを挙げることができる。
本発明において用いられる上記一般式で示される繰り返し単位を有し、溶媒に可溶な無機ポリシラザンは、従来知られた方法によって製造されたいずれのものであってもてよい。
【0011】
上記一般式で示される繰り返し単位を有し、溶媒に可溶な無機ポリシラザンを製造する方法としては、従来知られた方法を含め任意の方法を採用すれば良い。このような方法の一つとして、例えば、一般式SiH22(式中Xはハロゲン原子)で示されるジハロシランと塩基とを反応させてジハロシランのアダクツを形成させた後、該ジハロシランのアダクツとアンモニアとを反応させることにより合成する方法が挙げられる。一般にハロシランは酸性であり、塩基と反応してアダクツを形成することができる。このアダクツの形成速度及びアダクツとしての安定性は、ハロシランの酸性の強さと塩基性物質の塩基性の強さや立体因子等に依存するため、ハロシランの種類と塩基の種類を適宜選択することにより、安定で且つアンモニアとの反応により容易に無機ポリシラザンを製造することのできるアダクツを形成すればよい。この場合のアダクツの安定性は、必ずしも、アダクツとして単離できる程度の安定性を意味するものではなく、溶媒中で安定に存在する場合のみならず、実質的に反応中間体として機能するすべての場合を包含する。
【0012】
ハロシランとしては、その取り扱い性や反応性の観点から、一般式SiH22(X=F、Cl、Br、又はI)で表されるジハロシランを選択することが好ましく、反応性及び原料価格等の観点から、特にジクロロシラン使用することが好ましい。
【0013】
アダクツを形成するために用いられる塩基は、ハロシランとアダクツを形成する反応以外の反応をしない塩基であればよく、例えば、ルイス塩基、3級アミン類(トリアルキルアミン)、ピリジン、ピリコン及びこれらの誘導体、立体障害性の基を有する2級アミン類、フォスフィン、アルシン及びこれらの誘導体等(例えば、トリメチルフォスフィン、ジメチルエチルフォスフィン、メチルジエチルフォスフィン、トリメチルアルシン、トリメチルスチビン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、チエフェン、フラン、ジオキサン、セレノフェン等)が好ましいものとして挙げられ、特にピリジン及びピコリンが取扱上及び経済上から好ましい。使用する塩基の量は、特に厳密である必要はなく、アダクツ中のアミンを含めて、シランに対して化学量論的量、即ちアミン:シラン=2:1より過剰に存在すれば足りる。なお、アダクツ生成反応は溶媒中で行われる。
【0014】
アダクツを経由する無機ポリシラザンの合成においては、上記アダクツとアンモニアとを非反応性溶液中で反応させることにより無機ポリシラザンが形成されるが、その際のアンモニアの量はシランに対して過剰量であればよく、また反応条件としては、反応温度が通常−78℃〜100℃、好ましくは−40℃〜80℃であればよく、反応時間、反応圧力に特に制限されない。また、無機ポリシラザンの重合反応は不活性ガス雰囲気下に行うのが好ましく、不活性ガスとしては窒素又はアルゴンが好適である。
【0015】
本発明においては、無機ポリシラザンは、上記一般式で示される繰り返し単位を含む、溶剤に可溶性のものであればよいが、通常600〜3000の範囲の数平均分子量を有するものが好ましく用いられる。また、無機ポリシラザンは、コーティング液全重量に対して0.5〜10重量%で用いることが好ましい。
【0016】
一方、本発明で用いられる触媒は、無機ポリシラザンを常温でシリカに転化する機能を有するものである。本発明の触媒として好ましいものを具体的に示すと、1−メチルピペラジン、1−メチルピペリジン、4,4’−トリメチレンジピペリジン、4,4’−トリメチレンビス(1−メチルピペリジン)、ジアザビシクロ−[2,2,2]オクタン、シス−2,6−ジメチルピペラジン、4−(4−メチルピペリジン)ピリジン、ピリジン、ジピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、ピペリジン、ルチジン、ピリミジン、ピリダジン、4,4’−トリメチレンジピリジン、2−(メチルアミノ)ピリジン、ピラジン、キノリン、キノクサリン、トリアジン、ピロール、3−ピロリン、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、1−メチルピロリジンなどのN−ヘテロ環状化合物;メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、トリプロピルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、ペンチルアミン、ジペンチルアミン、トリペンチルアミン、ヘキシルアミン、ジヘキシルアミン、トリヘキシルアミン、ヘプチルアミン、ジヘプチルアミン、オクチルアミン、ジオクチルアミン、トリオクチルアミン、フェニルアミン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミンなどのアミン類;更にDBU(1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]7−ウンデセン)、DBN(1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]5−ノネン)、1,5,9−トリアザシクロドデカン、1,4,7−トリアザシクロノナンなどが挙げられる。これら触媒は、無機ポリシラザン純分に対して0.5〜10%配合することが好ましい。
【0017】
更に、本発明の防汚コーティング液に用いられる希釈溶剤としては、無機ポリシラザン及び触媒を溶解することができるものであればいずれのものであってもよい。貯蔵安定性を考えた場合には、無機ポリシラザン及び触媒に対して持続的な溶解力を有するものが好ましく、また、長期間の使用においても、シラン、水素、アンモニアなどのガスの発生がなく安定性のある溶媒であることが好ましい。本発明の防汚コーティング液において用いられる希釈溶剤としては、ミネラルスピリットなどの石油溶剤、パラフィン系溶剤、芳香族系溶剤、環式脂肪族系溶剤などが挙げられる。これら溶剤あるいは溶剤の成分を具体的に示すと、パラフィン系溶剤あるいは溶剤成分としては、例えば、C8のオクタン、2,2,3−トリメチルペンタン、C9のノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、C10のデカン、C11のn−ウンデカンなどが、芳香族系溶剤あるいは溶剤成分としては、例えば、C8のキシレン、C9のクメン、メシチレン、C10のナフタレン、テトラヒドロナフタレン、ブチルベンゼン、p−シメン、ジエチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、C11のペンチルベンゼンなどが、環式脂肪族系溶剤あるいは溶剤成分としては、例えば、C7のメチルシクロヘキサン、C8のエチルシクロヘキサン、C10のp−メンタン、α−ピネン、ジペンテン、デカリンなどが挙げられる。なお、これら各溶剤は、単に参考のために例示されたにすぎず、溶剤あるいは溶剤成分がこれら具体的に例示されたものに限定されるものではない。また、これら各溶剤あるいは溶剤成分は、単独で、あるいは混合物として用いられる。
【0018】
本発明の防汚コーティング液は、自動車車体、自動車ホイール、入れ歯、墓石、住宅内外装、トイレ、台所、洗面所、浴槽などの水を使う個所で用いる水まわり製品、便器、看板、標識、プラスチック製品、ガラス製品などの表面に塗布することにより、これら製品表面に緻密で親水性の被膜を形成することができる。本発明の防汚コーティング液を塗布する方法としては、液体の塗布法として知られた方法であればいずれのものでもよい。本発明の防汚コーティング液を塗布する方法を具体的に挙げると、例えば、布拭き法、スポンジ拭き法、スプレーコート、フローコート、ローラーコート、ディップコート等の方法が挙げられるが、塗布法がこれら具体的に例示したものに限定されるものではない。本発明の防汚コーティング液を塗布する方法として好ましい方法は、コーティング液が適用される製品の形状、大きさ、量など種々の条件により異なり、例えば、自動車の車体や墓石などの場合は、布拭き法、スポンジ拭き法、スプレー法が施工上の観点から好ましく、また、住宅内外装などの場合は、ローラーコート、スプレーコートが好ましい。更に、入れ歯などの場合には、スプレーコート、ディップコートが好ましい。コーティング液の塗布量は、乾燥後の膜厚で0.1〜2ミクロン程度の被膜が形成されるような量が好ましい。
【0019】
本発明の防汚コーティング液を塗布することにより、製品表面に親水性を有し、且つ緻密な被膜が形成されるが、これはコーティング液中に含まれる無機ポリシラザンが触媒の作用により緻密なシリカ被膜に転化され、該シリカ被膜の有する強い親水性とされたことによるものである。本発明の防汚コーティング液は、常温で乾燥すると、容易にシリカからなる硬くて緻密な被膜が形成される。このシリカ被膜の形成は、無機ポリシラザン、触媒などの種類により異なるが、1〜2週間程度の期間をかけて形成される。このように、本発明のコーティング液は、塗布時においては溶液状態なので非常に塗布しやすく、塗布後容易に被膜が形成され、この被膜が緻密で硬質な親水性被膜に転化することで、各種製品の表面に親水性防汚膜を容易に形成することができるものである。形成されたコーティング表面は硬くて緻密なほど汚れ防止効果は高い。
【0020】
例えば、本発明の防汚コーティング液により自動車、墓石、住宅外壁などの表面に親水性で緻密なシリカ被膜を形成すると、表面が親水性とされているため、雨水が表面に付着した場合に水滴は形成されずに水膜状になる。なおかつ、該親水性表面は、煤塵等の燃焼生成物などの疎水性物質との親和性よりも水との親和性に優れるため、雨水により前記汚れが容易に洗い流される。また、緻密な表面を形成しているため、塵埃、煤塵などの付着量自体も抑制される。したがって、視覚的に目立った汚れが生じにくく、かつ汚れ付着量も少なくなる。
【0021】
また、入れ歯の場合には、入れ歯(デンチャー)材質であるアクリルレジンが吸水し、これによりレジンに汚れが入り込むとか、レジンに汚れが吸着或いは付着され、これが入れ歯の臭いの発生の原因となっているが、本発明の防汚コーティング液によれば、デンチャー材質であるアクリルレジンを変形、劣化させない温度で、デンチャーに密着性がよく、親水性で緻密なシリカ被膜が形成される。これにより、レジンへの吸水が防止され、デンチャー材質への汚れの浸入が防止されると共に、シリカ被膜に汚れが付着しても水で簡単に洗い流せるため、臭いの発生を防止することができる。さらに、本発明の防汚コーティング液で入れ歯を被覆することにより、デンチャーの仕上げ研磨において凹凸が存在する場合でも、この凹凸がシリカ被膜で平滑化され、より一層汚れが付着し難くなる。また、形成されたシリカ被膜は、表面硬度が高く、耐久性も高いため、食べ物やかみ合せに対して摩耗することがないし、生体内で安定で、溶出することはない。万一剥離したとしても、シリカは無害である。
【0022】
また、本発明の防汚コーティング液は、適用される製品用途に応じて、コーティング液を塗布した際の外観性、乾燥性、臭い、安全性、基体へのダメージ、コーティング液の保存安定性など要求される性質が少しずつ異なる。これに対処するためには、使用する無機ポリシラザン及び触媒の種類及び量はもちろんであるが、溶剤の種類、配合割合を変えることによって、簡便に各用途に最も適切なコーティング液を提供することができる。
【0023】
例えば、濃色で塗装された自動車、入れ歯、研磨した御影石、鏡面仕上げの金属やメッキ基板、透明な樹脂、ガラスなど汚れが目立ちやすく外観が重視される基体に対しては、溶剤としてミネラルスピリットなど重い溶剤が適する。ミネラルターペンである、モービル石油のペガソールAN45、ペガソール3040も好ましく使用することができる溶剤である。ミネラルスピリットを溶剤として用いることにより、斑、干渉色、白ぼけ、ざらつきなどが目立ちやすい基体に対しても美しく施工することができる。しかし、ミネラルスピリットは上記のような利点があるものの、溶解力の点では比較的弱いので、溶解力を付加するためには、ミネラルスピリットの他に例えばエッソ石油のソルベッソ100、ソルベッソ150、モービル石油のペガソールR−100、ペガソールR−150などの芳香族系混合溶媒を配合するとよい。さらに、芳香族を含まないパラフィン系溶媒も溶剤として使用できる。具体的には、例えば東燃化学の低臭溶剤であるエクソールDSP100/140、エクソールD30、エクソールD40、などを挙げることができる。
【0024】
また、トイレ、台所、洗面所、浴室などの水まわり製品、入れ歯などでは、臭いがしないことも重要である。このような無臭性が要求される製品においては、必要に応じ溶剤の一部に臭いが少ないメチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどを加えることによって、臭いが少ないコーティング液を提供することができる。
【0025】
なお、本発明の防汚コーティング液は、新しく製品を製造する際に適用してもよいし、使用中の製品に塗布、適用してもよい。
【0026】
次に、各用途に応じたコーティング液の無機ポリシラザン、触媒及び希釈溶剤の配合例を具体的に示す。これらは、単に好ましい一例を示したに過ぎないものであり、コーティング液の組成及び組成割合は、被覆される製品の用途に応じ適宜のものとすればよく、本発明のコーティング液の配合及び配合割合が以下のものに限定されるものではない。
【0027】
A.自動車車体、ホイール用
下地の塗膜層にダメージを与えず、塗装時、特にカップガンを用いる場合に該カップガン中で白くならないなどの溶液安定性が要求される。
(配合割合例)
無機ポリシラザン : 0.3〜2重量%
DMPP : 0.01〜0.1重量%
キシレン : 0.5〜10重量%
ペガソールAN45: 残量
なお、DMPPは4,4’−トリメチレンビス(1−メチルピペリジン)である(以下同じ)。
【0028】
(好ましい配合割合例)
無機ポリシラザン : 0.4〜1重量%
DMPP : 0.01〜0.05重量%
キシレン : 1〜4重量%
ペガソールAN45: 残量
【0029】
B.入れ歯
デンチャー材質であるアクリルレジンを変形、劣化させることなく、臭いが少なく、人体に対し安全で、溶液が白濁しないなどの長期安定性が要求される。
(配合割合例)
無機ポリシラザン : 0.5〜5重量%
DMPP : 0.02〜0.2重量%
ペガソールAN45: 残量
【0030】
(好ましい配合割合例)
無機ポリシラザン : 1〜2重量%
DMPP : 0.04〜0.08重量%
ペガソールAN45: 残量
【0031】
C.墓石
御影石などで干渉色が出にくく、かつ溶液が白くならないなどの長期安定性が要求される。
(配合割合例)
無機ポリシラザン : 0.5〜4重量%
DMPP : 0.01〜0.2重量%
キシレン : 5〜50重量%
ペガソール3040: 残量
【0032】
(好ましい配合割合例)
無機ポリシラザン : 1〜3重量%
DMPP : 0.01〜0.1重量%
キシレン : 5〜15重量%
ペガソール3040: 残量
【0033】
D.住宅内外装、浴槽・台所まわりなど
臭いが少なく、人体に安全で、乾燥性が高いことが要求される。
(配合割合例)
無機ポリシラザン : 0.3〜2重量%
DMPP : 0.01〜0.2重量%
キシレン : 1〜10重量%
ペガソールAN45 : 5〜88重量%
エチルシクロヘキサン: 5〜88重量%
メチルシクロヘキサン: 5〜88重量%
【0034】
(好ましい配合割合例)
無機ポリシラザン : 0.5〜2重量%
DMPP : 0.01〜0.1重量%
キシレン : 1〜5重量%
ペガソールAN45 : 20〜50重量%
エチルシクロヘキサン: 20〜50重量%
メチルシクロヘキサン: 20〜50重量%
【0035】
E.ポリカーボネート板
下地のポリカーボネート板を侵さないことが要求される。
(配合割合例)
無機ポリシラザン : 0.5〜5重量%、
DMPP : 0.01〜0.4重量%
キシレン : 1〜10重量%
ペガソール3040: 残量
【0036】
(好ましい配合割合例)
無機ポリシラザン : 0.5〜4重量%、
DMPP : 0.03〜0.2重量%
キシレン : 3〜10重量%
ペガソール3040: 残量
【0037】
なお、上記溶剤のペガソールAN45及びペガソール3040(モービル石油製)は、いずれも原油の常圧蒸留で得られる流出油を水素化精製した留分で、主にC8〜C11の範囲の石油系炭化水素であり、アニリン点は各々43℃及び54℃であり、ペガソールAN45はペガソール3040に比べ芳香族成分が多い。
【0038】
【実施例】
以下、製造例及び実施例により本発明を具体的に説明するが、これら製造例及び実施例により本発明は何等限定されるものではない。
【0039】
製造例1(無機ポリシラザンの製造)
内容積300mlの四つ口フラスコにガス吹き込み管、メカニカルスターラー、ジュワーコンデンサーを装着した。反応器内部を脱酸素した乾燥窒素で置換した後、四つ口フラスコに脱気した乾燥ピリジン150mlを入れ、これを氷冷した。次に、ジクロロシラン16.1gを50分間かけて加えたところ、白色固体状のアダクツ(SiH2Cl2・2Py)が生成した。反応混合物を氷冷し、激しく攪拌しながら、ソーダライム管及び活性炭管を通して精製したアンモニア10.9gを窒素ガスと混合して、1時間かけて吹き込んだ。反応終了後、固体生成物を遠心分離した後、更に濾過して除去した。濾液から溶媒を減圧除去(50℃、5mmHg、2時間)することにより、ガラス状固体ポリシラザン5.52gを得た。蒸気圧降下法による分子量は2000であった。収率は77%であった。
【0040】
実施例1
製造例1で得た無機ポリシラザン0.5重量部及びDMPP(触媒)0.02重量部を、キシレン1.98重量部及びペガソールAN45(モービル石油)97.5重量部からなる溶剤に溶解して、自動車車体、ホイール用の防汚コーティング液を得た。
【0041】
このコーティング液をスプレーガンにより、塗装鋼鈑にシリカ転化後膜厚0.2μmの量で吹き付け、コーティングを行った。乾燥後、屋外曝露試験にかけ、接触角の変化を観察して、表1の結果を得た。
【0042】
【表1】
Figure 0004248255
【0043】
表1から、シリカ被膜の形成は徐々に進み、2週間後には親水性膜がほぼ形成され、この親水性シリカ被膜により、塗装鋼鈑は長期かつ安定的に被覆された状態が続くことが分る。また、6か月経過及び1年経過後の観察によると、コーティング塗装鋼鈑には、いずれの場合も汚れの発生は認められなかった。
【0044】
また、このコーティング液を窒素封入した状態において常温で保存し、1ヶ月、3ヶ月、6か月後のモノシランの発生量を調べたところ、1ヶ月後は43ppm、3ヶ月後は61ppm、6か月後は75ppmであり、保存安定性は良好であった。
【0045】
さらに、実施例1のコーティング液をスプレーガンのカップ中に入れ、30分間常温、大気中に放置したが、液は透明状態を保っていた。一方、上記組成において、ペガソールAN45を、芳香族成分含有量がペガソールAN45より少ないペガソール3040(モービル石油)に替えたところ20分後に液は白濁した。この結果から、スプレーガンを用いてコーティング液を被覆する上記組成の自動車用防汚コーティング液においては、コーティング液の安定性の観点から、下地塗装に影響を及ぼさない範囲で芳香族成分の多い溶剤を用いることが好ましいものである。
【0046】
実施例2
製造例1で得た無機ポリシラザン1重量部及びDMPP(触媒)0.04重量部を、ペガソールAN45(モービル石油)98.96重量部からなる溶剤に溶解して、入れ歯(デンチャー)被覆用防汚コーティング液を得た。
【0047】
このコーティング液をデンチャー全体にスプレーガンによりシリカ膜厚0.3μmとなるように塗布した。オーブンにて45℃、60分乾燥後、高温高湿器にて40℃、相対湿度90%の条件で、12時間処理し、被膜を完全にシリカに転換させた。デンチャー表面に親水性で緻密なシリカ被膜が形成され、入れ歯を使用したところ被膜の劣化はなく、汚れは水で簡単に洗い流せ、また臭いの発生も見られなかった。
【0048】
実施例3
製造例1で得た無機ポリシラザン1重量部及びDMPP(触媒)0.04重量部を、キシレン11.46重量部及びペガソール3040(モービル石油)87.5重量部からなる溶剤に溶解して、墓石被覆用防汚コーティング液を得た。
このコーティング液を研磨した御影石上にエアゾールスプレーにより塗布した。これにより0.4μmの均一被膜が形成された。2週間後には、表面に親水性で緻密なシリカ被膜が形成され、屋外放置後1年後においても被膜の劣化はなく、汚れの発生も見られなかった。
【0049】
実施例4
製造例1で得た無機ポリシラザン0.5重量部及びDMPP(触媒)0.02重量部を、キシレン1.98重量部及びペガソールAN45(モービル石油)32.5重量部、エチルシクロヘキサン32.5重量部、メチルシクロヘキサン32.5重量部からなる溶剤に溶解して、浴槽、洗面台などの水まわり製品被覆用の防汚コーティング液を得た。このコーティング液を陶磁器製の洗面台及びホーロー被覆された浴槽表面に被覆した。各々、0.2μmの均一被膜が形成された。汚れの付着が少なく、付着した場合にも容易に汚れを除去することができた。
【0050】
実施例5
製造例1で得た無機ポリシラザン1重量部及びDMPP(触媒)0.04重量部を、キシレン3.96重量部及びペガソールAN45(モービル石油)31.7重量部、エチルシクロヘキサン31.7重量部、メチルシクロヘキサン31.7重量部からなる溶剤に溶解して、住宅内外装用の防汚コーティング液を得た。このコーティング液を住宅外壁上にローラーにより被覆した。外壁には長期に亘り汚れの発生は見られなかった。また、埃などの汚れは、水の吹き付けにより容易に除去することができた。
【0051】
実施例6
製造例1で得た無機ポリシラザン2重量部及びDMPP(触媒)0.08重量部を、キシレン7.92重量部及びペガソール3040(モービル石油)90重量部からなる溶剤に溶解して、ポリカーボネート板用防汚コーティング液を得た。このコーティング液を布に浸しポリカーボネート板に手塗り被覆した。基板のコーティング液による侵食はなく、表面に親水性の緻密なシリカ被膜を形成することができた。
【0052】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の親水性被膜形成性防汚コーティング液によれば、塗布時においては、液状であるため、スプレーコート、布・スポンジ拭き法などにより簡単に塗布することができ、塗布後においては液状であったポリシラザンが硬質で緻密な被膜に転化するため、極めて防汚効果に優れた親水性のコーティング膜を容易に形成することができる。しかも、このように形成されたコーティング被膜の親水性には持続性があり、通常1〜2年間有効な親水性を維持することが出来る。また、溶剤の種類、配合量などを調整するだけで、極めて多用途への転用が可能となる。
【0053】
【産業上の利用分野】
以上のとおり、本発明の親水性被膜形成性防汚コーティング液は、自動車、電車、航空機などの車体・ホイール、入れ歯、墓石、住宅内外装、トイレ、台所、洗面所、浴槽などの水まわり製品、看板、標識、プラスチック製品、ガラス製品などの表面の親水性防汚被膜形成材料として極めて有用である。

Claims (5)

  1. 無機ポリシラザン、少なくともミネラルスピリットを含む希釈溶剤及び触媒を含有することを特徴とする防汚コーティング液。
  2. 希釈溶剤に、さらにキシレン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンのうち1種または2種以上の溶剤が含まれることを特徴とする請求項1に記載の防汚コーティング液。
  3. 無機ポリシラザンの濃度が0.5〜10重量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の防汚コーティング液。
  4. 触媒を無機ポリシラザン純分に対して0.5〜10重量%含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防汚コーティング液。
  5. 触媒として、4,4’−トリメチレンビス(1−メチルピペリジン)を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の防汚コーティング液。
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