JP4246256B2 - オフセット印刷いわゆる平版印刷方式用使用水の表面張力を低減し、湿し水とする装置 - Google Patents

オフセット印刷いわゆる平版印刷方式用使用水の表面張力を低減し、湿し水とする装置 Download PDF

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Description

本発明は、オフセット印刷いわゆる平版印刷方式用使用水の表面張力を低減し、湿し水とする装置に係り、ポスター、カレンダー、カタログ、ちらし、雑誌、包装紙、地図、ラベル等商業印刷に適し、かつ環境汚染を最小限にする、水有り式オフセット印刷いわゆる平版印刷方式用使用水の表面張力を低減し、湿し水とする装置に関する。
オフセット印刷いわゆる平版印刷方式に使用される印刷版は、文字や絵柄に対応する親油性の画像部と空白部に対応する親水性の非画像部とから形成されている。親油性の画像部へ油脂性インキを付着させると共に、親水性の非画像部へ水を付着させ、インキと水との相互反発作用を利用して紙面へ画像部の印刷がなされる。
オフセット印刷いわゆる平版印刷方式用使用水の表面張力を低減し、湿し水とする装置は、まず水着けローラーにより刷版に水を付けた後、インキ着けローラーによって版の画像部へ油脂性インキを付着させ、つぎに当該版の油脂性インキをブランケットに転移し、該ブランケットと圧胴との間へ印刷用紙を通過させることにより、印刷が行なわれる。
印刷用紙には、白色度を高めるために炭酸カルシウム等が塗工されており、水の酸性度が高くなれば、紙面の炭酸カルシウム等が水に溶けこみ、また循環パイプ系、ローラー系に付着したり、循環タンク内に混入して印刷障害の原因ともなっている。
オフセット印刷いわゆる平版印刷を行うために、従来から、湿し水としての表面張力を低減するために、使用水に有機溶剤である例えば、イソプロピルアルコール(以下、IPAという)が添加されている。また使用水にエッチ液と呼ばれる、整面・防錆・pH調整等を行う添加剤も混入されている。
図11は、従来のオフセット印刷いわゆる平版印刷方式における使用水循環型給水設備の概略図で、100は循環タンク、101は送水ポンプ、102は印刷機、103は、戻り水を循環タンク100に回収する回収パイプ、104は濾過装置、105は回収パイプである。IPAとエッチ液等は、適宜循環タンク100内に混入され、ミキサー106で攪拌され、使用水Wは、連続的に上述した循環経路で連続的に繰り返し使用されている。
しかしながら、上記のIPAは、消防法に規定する危険物であると共に、労働安全衛生法・有機溶剤中毒予防規則の規制対象物であり、身体に有害であるだけでなく、環境汚染の原因ともなるものである。また、エッチ液は、比較的高価なものであって、エッチ液の大量使用は、印刷コストの上昇を招くことになる。即ち、従来の湿し水とされる使用水W(図5、参照)は、IPAやエッチ液の混入を必要とするので印刷コストを高め、また施設外への排出に際しては、COD、BOD等を規制数値以下に適合させるための浄化処理、産業廃棄物処理装置等を必要とし、そのためにランニングコストが高騰するという問題点がある。
上記のIPA及びエッチ液の代替添加剤として、エチレングリコールエーテル、プロピレングリコールエーテルの他、水溶性高沸点溶剤をエッチ液に添加した発明、例えば、特開平10−337975、特開平6−206391、特開平5−112085等が提案、開示されている。
上記の公開公報においては、1液で整面・防錆・pH調整と表面張力低減機能を期待するものであるが、使用現場では、印刷機の給水装置・水質・環境(温度、湿度)等の違いにより整面・防錆・pH調整機能と表面張力低下の要求量は必ずしも一致しない。これを1液で管理するために煩雑な管理基準の作成を強いられたり、また印刷トラブルの原因ともなっている。したがって、上記のIPA及びエッチ液の代替添加剤は、実使用には不向きではないが、IPA削減の具体策とはなり得ていない。
特開平10−337975号公報 特開平6−206391号公報 特開平5−112085号公報
本発明における第1の課題は、IPA、エッチ液又は他の化学薬品を全く使用しないで、使用水の表面張力を低減すると共に、使用水が含有する有機物ならびに微生物等の生体を分解して環境汚染問題を解決し、産廃処理を不要とすることである。第2の課題は、使用水循環装置における各構成機材の長期使用を可能とし、高品質の印刷が容易に達成できる、オフセット印刷いわゆる平版印刷方式用使用水の表面張力を低減し、湿し水とする装置を提供することにある。
本発明者は、上記従来技術が有する各種の問題点に鑑み、上記課題を解決するために、近年、有害物質の分解、防汚等の環境浄化技術として内外国で急成長している光触媒に着目し、さらに当印刷業界では全く想定外の分野である、磁気流体活性原理の活用に鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成させたものである。
課題を解決するための手段は、本願発明の特許請求の範囲の各請求項に記載の発明であり、その具体的な解決手段は、以下の通りである。
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特許請求の範囲、明細書等に記載している主たる用語の解釈上の疑義を解消すべく、以下のように用語の定義、用語の説明を行う。
○光触媒とは−光を吸収することにより、触媒として作用する物質をいう。光触媒機能を有する金属として酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)等の各種金属酸化物があるが、現今において、実用化しているのは酸化チタン(TiO)のみである。光触媒の機能は、酸素や水から活性物質を生成させ、有機物(印刷インキを含む)、臭気物質、細菌、ウィルス等を分解し、無害化する。またその特徴は、半永久的に機能することである。
○磁気流体活性原理とは−MHD発電の原理、フレミングの法則及びローレンツ力を総称し、MHD発電の原理とは、「ファラデーの電磁誘導の法則」に基づいて、流体の持つすべてのエネルギーを、電力に変換する発電原理をいい、電気を通す流体が、磁場を直角に横切る際、電子励起作用が起きるとしている。
○フレミングの法則とは−MHD発電の原理には、方向の法則があり、電気が流れる物質が磁場を直角に横切る際、右手の人差し指を磁界方向、親指を導線の運動方向に向けると、誘導電流はこれらに垂直に向けた中指の方向に流れるとする。
○ローレンツ力とは−水の中には、帯電性物質が多数あり、例えば、カルシウム、カリウム、マグネシウム等のイオンがその代表で、ローレンツ力とは、電気を帯びた物質が磁界を横切る際に作用する力をいう。該ローレンツ力は、運動方向に垂直に作用し、プラスとマイナスの電気を帯びた物質をそれぞれ別の軌道に曲げる。軌道を曲げる際に、水分子同士の結合がはずれ、集団構造が小さくなる。
○水和現象とは−紫外線により細菌細胞が分解又は中和することをいう。
○ダイマー形成とは−紫外線の照射により、DNAの分子の複製機構が停止することをいう。
○芽胞とは−菌糸類の胞子をいう。
○湿し水供給用水処理システムとは−水有り式オフセット印刷システムの湿し水供給部の循環タンクに対して外付けされるシステム、及び、水有り式オフセット印刷システムの湿し水供給部に一体的に組み込まれたシステムを意味する。
○システムとは−装置を包含する概念である。
○ドッドゲインとは−刷版上の網点に対する紙面上の網点の太りを意味する。
*******************************
本発明(1)は、水が通過可能な流路(例えば、循環パイプ系Pa)と、
前記流路内を通過する水に対して磁気処理を施す磁気処理装置(例えば、磁気処理装置5)と、
前記流路内を通過する水に対して光触媒処理を施す光触媒装置(例えば、光触媒装置3)と、
を有する、水有り式オフセット印刷の湿し水供給用水処理システム(例えば、湿し水供給用水処理システムS)である。
本発明(2)は、前記流路が、水有り式オフセット印刷システムの循環タンク(例えば、循環タンク1)内の水を導入可能であると共に、導入した水を再び前記循環タンク内に戻すことが可能な循環路(例えば、循環パイプ系Pa)である、発明(1)の水処理システムである。
本発明(3)は、前記磁気処理装置が、前記光触媒装置の前後に配置されている、発明(1)又は(2)の水処理システムである。
本発明(4)は、前記光触媒装置が、光触媒を含有する繊維からなる繊維成形体(例えば、光触媒不織布3d)と、前記繊維成形体に対して光を照射するための光照射ランプ(例えば、紫外線照射ランプ3b)とを有している、発明(1)〜(3)のいずれか一つの水処理システムである。
本発明(5)は、前記光触媒装置が、流路に沿って、複数の繊維成形体を相互に離隔してスタック状に配置したもの(例えば、光触媒装置3)である、発明(4)の水処理システムである。
本発明(6)は、前記流路内を通過する水から気体を分離するための気水分器(例えば、気水分器11)を更に有する、発明(1)〜(5)のいずれか一つの水処理システムである。
本発明(7)は、発明(1)〜(6)のいずれか一つの水処理システムが組み込まれた、水有り式オフセット印刷システムである。
本発明(8)は、湿し水を版面に供給するダンプニング工程と、インキ供給部からインキを呼び出し、前記版面に供給するインキング工程と、前記版面についたインキをブランケットに転移させる工程と、転移した前記インキを前記ブランケットから紙に転移させる工程とを含む、水有り式オフセット印刷による印刷方法において、
前記湿し水として、イソプロピルアルコール及びエッチ液を含有しない、磁気処理及び光触媒処理された水を使用することを特徴とする印刷方法である。
本発明(9)は、発明(1)〜(6)のいずれか一つの水処理システムを用いて前記湿し水を得る工程を含む、発明(8)の印刷方法である。
本発明(10)は、水有り式オフセット印刷により印刷された印刷物において、前記印刷物上のインキ及び紙面が、イソプロピルアルコール及びエッチ液由来成分を含有しないものであり、かつ、前記印刷物上のインキのドットゲインが2〜5%であることを特徴とする印刷物である。
本発明(11)は、前記印刷物が、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキ、ブラックインキの各々が形成する網点のドットゲインの相違が0〜3%であることを特徴とする、発明(10)の印刷物である。
本発明(12)は、水有り式オフセット印刷により印刷された印刷物において、前記印刷物上のインキ及び紙面が、イソプロピルアルコール及びエッチ液由来成分を含有しないものである、発明(8)又は(9)の印刷方法により得られる印刷物である。
本発明に係る、湿し水供給用水処理システムによれば、以下の効果を奏することができた。本発明(1)によれば、化学薬品を使用しない湿し水とする、即ち、IPA、エッチ液又はこれらの代替化学薬品添加剤を全く使用することなく、磁気処理及び光触媒処理の相乗効果により水の表面張力を顕著に低減し、オフセット印刷に好適な湿し水に改質することができた。また光触媒装置により、水が含有する有機物ならびに微生物等の生体を分解するので、環境汚染問題を解決し、産廃処理への処理費用を不要とする本発明の第1課題を解決することができた。さらに本発明を実施化することにより、炭酸カルシウム等による印刷機、湿し水管理等の障害をなくし、正常に印刷作業を継続して行うことができるので、循環装置各構成機材の長期使用が可能となる。また印刷インキの過剰な乳化を防止し、インキ膜厚を薄くすることで乾燥を迅速にし、後加工が容易となる。これにより、第2の課題をも解決することができた。また、表面張力を低減する磁気処理装置と光触媒装置とを1ユニットとして製作し、貯水容量の大小に関係なく既設の循環タンク等に簡便に組み込むことができる。
また当該湿し水供給用水処理システムでは磁気処理及び光触媒処理を行うので、該水は、表面張力が低減した状態で循環タンクに送水され、給水装置及び印刷機を経て回収されて循環タンクに戻り、再び送水ポンプ、光触媒装置、磁気処理装置、循環タンク、給水装置、印刷機及び濾過装置を経て循環タンクに回収する循環工程が、連続的に繰り返して行われる。磁気処理装置及び光触媒装置との組合せで、水の表面張力74dyne/cm(mN/m)を52−54%(35.2−34.0dyne/cm)低減することに成功した{磁気処理単体では約12−18%(65.2−60.7dyne/cm)}。水の表面張力低減により以下の効果も奏することができた。即ち、(1)印刷インキが不必要に乳化しなくなり、着肉性が良好になった。(2)紙面白色度が向上した。(3)インキのバランスが良くなり、三原色印刷への可能性が開けた。(4)印刷インキの膜厚が薄くなり、ブランケットへの転移性が向上し、印刷紙面及び印刷インキ乾燥の時間が短縮された。(5)水中に薬物添加の必要がないので、ゴムローラーは化学変化が少なく、長期の使用が可能となった。(6)また刷版においても同様に薬物の影響がないので、耐刷力が増した。(7)水のpHが中性(pH7)前後になり、紙面の炭酸カルシウム等が溶解せず、循環タンク内又は循環パイプ等に炭酸カルシウム等の流入がなくなり、同時に印刷ローラーや刷版への付着等炭酸カルシウム等による印刷障害が全て排除された。(8)印刷インキその他の薬品によって生じる水質汚濁がなくなり、COD又はBOD等排水処理に関する制限がなくなった。(9)上述した消防法、労働安全衛生法・有機溶剤中毒予防規則等の制約を受けることがない。(10)循環パイプ等印刷機内の配管の汚物の清浄化も行え、パイプ内のクリーニングも不要となる。
本発明(2)によれば、水を循環させることにより、磁気処理及び光触媒処理を繰り返し行うことができるので、表面張力が十分に低下した安定した性質の処理水を印刷システムに提供できるという効果を奏する。
本発明(3)は、磁気処理装置が光触媒装置の前後に配置されている。光触媒装置の後に配置されている磁気処理装置は、前述のものと同様の役割を果たす。一方、光触媒装置の前に配置されている磁気処理装置は、光触媒装置による光触媒処理を効率的に行うために設けられる。磁気処理装置による処理により、光触媒処理が効率的に行われる。また、本発明(1)又は(2)に係る発明と比較して、磁気処理装置を光触媒装置の前後に配置された湿し水供給用水処理システムは、本発明(3)によれば、印刷精度をより向上させる効果を有する。
続いて、本発明(4)によれば、光触媒装置中に光触媒を含有する繊維からなる繊維成形体を設けることにより、通過する水と光触媒との接触面積が大きくなるため、より効率的に光触媒処理を行うことができる。
本発明(5)によれば、光触媒装置が、水の流路に沿って、複数の繊維成形体を相互に離隔してスタック状に配置されたものであるため、繊維形成体の各々の光触媒が照射ランプからの光を効率的に受けて触媒機能を発揮する結果、より効率的に光触媒処理を行うことができる。
本発明(6)によれば、循環経路内を通過する水から気体を分離する気水分器を更に有するため、水中の気泡が少なくなってより効率的に磁気処理を行うことができる。
本発明(7)によれば、湿し水としてイソプロピルアルコールやエッチ液等を含まない水(例えば、水道水)を使用可能とする水有り式オフセット印刷システムを提供できるという効果を奏する。
本発明(8)によれば、イソプロピルアルコール及びエッチ液を含有しない、磁気処理及び光触媒処理された水をオフセット印刷の湿し水として使用することが可能である。即ち、当該発明により、従来湿し水への添加が必須とされたイソプロピルアルコールとエッチ液が添加されない水(例えば、水道水)を使用することが可能となる。
本発明(9)によれば、発明(1)〜(6)のいずれか一つの湿し水供給用水処理システムを用いることにより、効率的かつ効果的に磁気処理及び光触媒処理をすることができる。
本発明(10)によれば、印刷物上のイソプロピルアルコール及びエッチ液由来成分を含有しないため、有害なこれらの成分が排除された印刷物を提供することができる。更に、当該印刷物は、紙面上のインキのドットゲインが2〜5%であるため、印刷物の色再現性が向上し、特にシャドー部での再現性が向上する。
本発明(11)によれば、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキ、ブラックインキの各々が形成する網点のドットゲインの相違が0〜3%であるため、印刷物の色再現性が更に向上する。ドットゲインは、例えば、インキが印刷物等に転移する際、インキが押しつぶされて発生する。即ち、印刷物上でのインキの柔らかさとインキ膜厚が、ドットゲインと密接に関係する。インキの柔らかさに影響を与える要因として、インキの乳化状態が挙げられる。従来のイソプロピルアルコール等の添加剤を含む湿し水と、前記各インキとの乳化状態について説明すれば、インキに含まれるバインダー等の添加剤成分が異なり、当該成分とイソプロピルアルコールとの親和性がインキによって異なるため、各インキと湿し水の乳化状態が変化する。そのため、各インキのドットゲインのバラツキが発生することとなる。磁気処理及び光触媒処理を施すことにより得られる湿し水と、前記各インキとの親和性は、どれも同程度となる。したがって、乳化状態も同程度となるため、各インキにおけるドッドゲインも同程度になる。その他、前述したように印刷インキの膜厚が薄くなることもドットゲインの低減の要因と考えられる。
本発明(12)によれば、本発明(8)又は(9)に係る印刷方法により得られたものであり、IPAやエッチ液を添加しない水により簡便に印刷物が得られるため、当該添加剤の管理費用等が必要とされないので、製造コストが低減されるという効果を奏する。
以下、図面を参照しながら、本発明の最良形態を説明する。尚、本発明の技術的範囲は本最良形態に限定されるものではない。また、一つの例について具体的に説明した事項に関しては、そうでないとの特記がある場合を除き、他の例にもそのまま適用されるものと理解すべきである。
《システムの構成》
本最良形態に係る水有り式オフセット印刷に用いる湿し水供給用水処理システムは、少なくとも、流路と、前記流路に備えられた磁気処理装置及び光触媒装置とを有する。前記構成に加えて、湿し水供給用水処理システムは、気水分器、フィルタ、流量計等を更に有していてもよい。また、本発明に係る湿し水供給用水処理システムは、水有り式オフセット印刷に用いる循環タンク内の水を取り出し、当該水を処理して、また元の循環タンク内に戻す態様であってもよいし、循環タンクから印刷機の水つけローラへと送水する流路の間に、当該システムを設ける態様であってもよい。
第一の最良形態
図1は、本最良形態に係る水有り式オフセット印刷システムM1の第一の最良形態の構成を示した図である。ここで、水有り式オフセット印刷システムM1は、湿し水供給用水処理システムS1と、湿し水供給装置R1と、印刷機7とから構成される。まず、S1から説明すると、湿し水供給用水処理システムS1は、水が通過する循環路を構成する循環パイプ系Pa(1){Pa1(1)〜Pa5(1)}と、パイプPa1(1)を介して循環タンク1と接続しており、循環タンク1内の水を循環路に送水するための送水ポンプ2(1)と、パイプPa2(1)を介して当該送水ポンプ2(1)と接続しており、当該循環路内を通過する水に対して光触媒処理を施す光触媒装置3(1)と、パイプPa3(1)を介して当該光触媒装置3(1)と接続しており、循環路を流れる水の流量を計測するための流量計4(1)と、パイプPa4(1)を介して当該流量計4(1)と接続しており更にPa5(1)を介して循環タンク1と接続されている、当該循環路内を通過する水に対して磁気処理を施す磁気処理装置5(1)と、当該磁気処理装置5(1)と循環タンク1を接続するパイプPa5(1)とを有する。尚、流量計4(1)は、循環タンク1の貯水容量、送水ポンプ2(1)の処理能力等を考慮して設置しない場合もある。続いて、本最良形態に係る湿し水供給用水処理システムS1が使用時に接続された、湿し水供給装置R1について説明すると、湿し水供給装置R1は、印刷機7と循環路を構成する循環パイプ系Pb{Pb1〜Pb4}と、水を貯水する循環タンク1と、Pb1を介して循環タンク1と接続しており、当該循環タンク1から印刷機7へとPb2を介して送水する送水ポンプ6と、パイプPb3を介して印刷機7と接続している一方Pb4を介して循環タンク1とも接続している濾過装置8とを有する。尚、磁気処理装置5(1)は、磁気活水の効果がより顕著に現れるようにするため、湿し水供給用水処理システムS1の最も下流に配設することが好ましい。また、磁気処理・光触媒処理された水がただちに湿し水として利用されるよう、循環パイプPa5(1)の出口を、循環タンク1(1)と送水パイプPb1(1)が接続した出口1a付近に配設することが好ましい。更に、磁気処理装置5(1)の水流路を垂直(水平面・地平面に対して直角の方向)に配設することにより、当該湿し水供給用水処理システムS1は、より効果的に磁気処理をすることができる。
第二の最良形態
図2は、本最良形態に係る湿し水供給用水処理システムS2の第二の最良形態の構成を示した図である。第二の最良形態に係るシステムS2は、第一の最良形態と基本構成は同様であるが、送水ポンプ2(2)と光触媒装置3(2)との間に、更にフィルタ9(2)と第二磁気処理装置10(2)とを有し、更に光触媒装置3(2)と第一磁気処理装置5(2)の間に気水分器11(2)を有している。気水分器11(2)の構造の詳細は後述する。尚、第一磁気処理装置5(2)と第二磁気処理装置10(2)は、同様の構成であってもよいし、異なる構成としてもよい。
第三の最良形態
図3は、本最良形態に係る水有り式オフセット印刷システムM3の第三の最良形態の構成を示した図である。前述した第一及び第二の最良形態に係る湿し水供給用水処理システムは、循環タンク1から水を送り、所定の処理を行った後、もとの循環タンク1に処理水を戻す動作を繰り返す、外付けタイプのシステムであった。これに対し、第三の最良形態に係る湿し水供給用水処理システムS3は、循環タンクから印刷機へと水を送る途中の段階で、光触媒処理及び磁気活性処理を行う、オフセット印刷システムとの一体型の湿し水供給用水処理システムである。
そこで、図3を参照しながら本最良形態を詳述すると、当該水有り式オフセット印刷システムM3は、循環タンク1(3)と印刷機7との間に設置された湿し水供給用水処理システムS3が組み込まれた湿し水供給装置R3と、印刷機7とから構成される。湿し水供給用水処理システムS3は、流路を構成するパイプ系Pa(3){Pa1(3)〜Pa6(3)}と、パイプPb1(3)を介して循環タンク1(3)と接続している送水ポンプ2(3)と、パイプPa1(3)を介して当該送水ポンプと接続しているフィルタ9(3)と、Pa2(3)を介して当該フィルタ9(3)と接続しており、当該フィルタ9(3)により濾過された水に対して磁気処理を行う第二磁気処理装置10(3)と、パイプPa3(3)を介して当該装置10(3)と接続しており、当該循環路内を通過する水に対して光触媒処理を施す光触媒装置3(3)と、パイプPa4(3)を介して当該光触媒装置3(3)と接続しており、循環路を流れる水の流量を計測するための流量計4(3)と、パイプPa5(3)を介して当該流量計と接続しており、液体中に溶解している気体を取り除くための気水分器11(3)と、パイプPa6(3)を介して当該気水分器と接続しており、当該循環路内を通過する水に対して磁気処理を施す第一磁気処理装置5(3)とから構成される。また、流量計4(3)は、循環タンク1(3)の貯水容量、送水ポンプ2(3)の処理能力等を考慮して設置しない場合もある。湿し水供給装置R3は、パイプ系Pb(3){Pb1(3)〜Pb4(3)}と、循環タンク1(3)と、パイプPb1(3)を介して当該循環タンクと接続している一方Pb2(3)を介して印刷機7と接続している湿し水供給用水処理システムS3と、パイプPb3(3)を介して印刷機7と接続しており、パイプPb4(3)を介して前記循環タンク1(3)と接続している濾過装置8(3)とを有する。
《光触媒装置の構成》
光触媒装置3に用いられる光触媒としては、公知の光触媒が使用可能であり、特に限定されないが、例えば、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)等の各種金属酸化物が挙げられる。光触媒構造体としては、光触媒が担持されたシリカ、繊維、網状体や、光触媒が練り込まれた繊維、その他構造体等が挙げられる。好適な光触媒構造体は、前記繊維の織布又は不織布といった繊維成形体(例えば繊維フィルタ)である。これらの中でも、光触媒が表面に担持又は塗布された光触媒構造体では、磁気処理された水を使用するために光触媒の剥離が多くなるので、光触媒が練り込まれた繊維又はその不織布が特に好適であり、TiOやその共融点化合物やある特定元素により置換型の固溶体を形成したもの等の光触媒機能を有する成分を含む、シリカ基複合酸化物繊維(例えば、特開2002−371436)又はその不織布が特に好適である。当該繊維成形体を用いると、光触媒と水との接触効率が高まるので、より効率的に光触媒処理を行うことができ、更に、装置等の表面に塗布するものよりも水流による剥離が少ないため、触媒の耐久性が向上する。
光触媒装置3は、公知の水処理用光触媒装置を用いることができ、特に限定されないが、例えば、前述の繊維成形体(例えば繊維フィルタ)から円錐状の成形物を作り、処理流体の流れに沿ってある間隔をあけて反応容器内に多段(スタック状)に配置することが好適である。更に、多段に配置された前記複数の円錐状の成形物の中央を開口し、水の流れ方向に沿って紫外線ランプをこれら開口部に配置することが好適である。以下、当該装置の具体例を詳述する。
図4は、光触媒装置3の一つの実施態様である光触媒装置31(1)の概略図である。光触媒装置31(1)は、図4(a)に示す縦断面図のように、ステンレス製筒状ケース31a(1)内の軸線中央には紫外線照射ランプ31b(1)が装着され、該紫外線照射ランプ31b(1)の外周面には石英管31c(1)が垂設されている。筒状ケース31a(1)の内周壁から石英管31c(1)の外周壁には上向き漏斗状に複数の光触媒繊維不織布31d(1)が階段状に取り付けられている。光触媒繊維不織布31d(1)には酸化チタン(TiO)が含浸され、通水可能とされている。31e(1)は、送水ポンプ2からの水を受容する入水口で、31f(1)は、流量計4に送水する送出口である。
図4(b)は、光触媒装置31(1)の全体の概念図である。紫外線照射ランプ31b(1)及び石英管31c(1)を中心として、中空円錐台状に成形された光触媒繊維不織布31d(1)が、スタック状に取り付けられている。光触媒繊維不織布31d(1)と筒状ケース31a(1)及び石英管31c(1)との密着性を高めて当該間に隙間をなくすために、光触媒繊維不織布31d(1)の外周縁及び開口縁にパッキン31g(1)を設けることが好適である。これにより、処理水が当該成形物の繊維の隙間を効率的に通過することが可能となる。
図5は、光触媒装置3の他の実施態様である光触媒装置31(2)の縦断面図を示し、石英管からなる筒状ケース31a(2)の外周面には複数本の紫外線照射ランプ31b(2)が垂設されている。該筒状ケース31a(2)の左右内周壁から軸線中心線上に向けて約30度の上向き角度で、複数枚の光触媒繊維不織布31d(2)が階段状にかつ交互になるように配設されている。31e(2)は、送水ポンプ2からの水を受容する入水口で、31f(2)は、流量計4に送水する送水口である。なお、図示していないが紫外線照射ランプ31b(2)の外側周面には、紫外線用保護筒状ケースが装着されている。
《磁気処理装置の構成》
本最良形態に係る磁気処理装置5には、水の流れる方向に直交するように磁力線を印加するように異磁極又は同磁極の永久磁石が対向するように配設されていることが好適である。磁気処理装置は、磁力が水に印加可能である限り特に限定されないが、例えば、異磁極又は同磁極に対向させた磁石を水の流路方向に複数対配列した形態が好ましい。配列する磁石は、特に限定されないが、例えば、厚み方向、径方向、内外二極に着磁したリング型磁石や、厚み方向、長軸方向、片面多極、両面多極に着磁した立方体、直方体等の角型磁石や、径方向、厚み方向に着磁したセグメント型磁石が挙げられる。
本最良形態に係る磁気処理装置の中心磁束密度は、500〜2000ガウスが好適である。但し、磁気処理装置内の中心磁束密度は流路方向に対して均一でなくともよく、また、流路方向の少なくとも一部が前記範囲であればよい。
尚、磁気処理装置に、更に遠赤外線を放射する物質が設けられていてもよい。磁気処理において、磁気に加え遠赤外線を照射することにより相乗効果が得られることが知られている。遠赤外線を放射吸収する物質としては、例えば、アルミナ、カルシウム、ジルコニア等を焼結したセラミックスが挙げられる。当該セラミックスの具体例としては、SiO=70〜80%、Al=10〜20%、Fe=3〜9%、ZrO=0〜5%以下の組成を有する焼結体が挙げられる。
図6(a)は、磁気処理装置5の1例である磁気処理装置51(1)の概略構造の断面図を示し、51a(1)及び51b(1)は、フェライト系の永久磁石で、図6(b)の同A−A線断面図に示すように、円筒状パイプを形成し、51a(1)及び51b(1)が、異磁極であれば破線で示すように、円筒状パイプ内を流れる水(実線矢印)に直交するように磁力線が印加され、水の表面張力が低減され、印刷機7に好適な湿し水MWとなって循環タンク1内に送水される。また図示しないが、例えば、第一の最良形態に係る装置の循環パイプPb3(1)の外周面に異磁極の永久磁石を装着して、循環パイプPb3(1)内を流通する水に直交するように磁力線を印加して、該水の表面張力を低減することもできる。
図7(a)は、磁気処理装置5における他の例である磁気処理装置51(2)の概略構造の一部切欠概略断面図を示し、51c(2)及び51d(2)は、フェライト系の永久磁石で、図7(b)の同B−B線断面図に示すように、略円筒状パイプを形成しているが、51c(2)及び51d(2)は、同磁極であるために反撥し平行破線で示すように、円筒状パイプ内を流れる水(実線矢印)に直交するように磁力線が印加され、水の表面張力が低減され、印刷機7に好適な湿し水MWとなって循環タンク1内に送水される。なお、51f(2)は保護ケースである。
図8(a)は、上記の磁気処理装置5の別の最良形態である磁気処理装置51(3)の概略構造図である。磁気処理装置51(3)は、厚さ方向に着磁したリング型磁石51a〜f(3)と、当該リング型磁石の中空部を貫く方向に形成されている流路51g(3)を有する。リング型磁石51a〜f(3)は、隣り合う磁石が同極で反発しあうように流路51g(3)の方向に沿って配置されている。
図8(b)は、磁気処理装置5の別の例である磁気処理装置51(4)を示す概略構造図である。磁気処理装置51(4)は、長軸方向に着磁した角型磁石51a〜f(4)と、当該磁石に対向する位置に設けられている角型磁石51a’〜f’(4)と、当該角型磁石51a〜f(4)と角型磁石51a’〜f’(4)に挟まれる位置に形成されている流路51g(4)を有する。角型磁石51a〜f(4)及びa’〜f’(4)は、隣り合う磁石が同極で反発しあうように流路51g(4)の方向に沿って配置されている。尚、角型磁石51a〜f(4)と51a’〜f’(4)は、流路を挟んで同極でそれぞれ対向している。尚、本例では角型を例示したが、セグメント型であってもよい。
《その他任意の装置》
気水分器
図9は、気水分器11の概念図である。本最良形態に係る気水分器11は、筐体11aと、筐体11aの両端に設けられた入水口11b及び送出口11cと、当該入水口11bと送出口11cの間に流路を妨げるように、且つ、流路を塞ぐことのないように、筐体11a内部の底面に構築された壁状体11dと、当該壁状体11dよりも送出口11c側の天井面に設けられた気泡分離部11eと、これに接続された排気口11fとを有している。
気水分器11内では、入水口11bから導入された水MWは、壁状体11dによりその流路を妨げられ、流れ方向を上向きへと変化させる。流れの方向が上向きに変化した水MWは、構造体の天井面とぶつかり、更に、流れ方向を送出口11c方向へと変化させる。当該流れの変化により、水中に溶解していた気体は、気泡Bとなって、気水分器11の上方へと移動した後、気泡分離部11eを経て排気口11fから排出される。当該気水分器を磁気処理装置5の手前(好ましくは直前)に設けることにより、磁気処理をより効果的に行うことができ、印刷精度が向上する。
フィルタ
フィルタ9は、水MWに含まれる、紙粉、粉塵、パウダー等の比較的サイズの大きな不純物を取り除く機能を有する限り特に限定されない。当該フィルタを設置すると大きな不純物を除去できるため、より効率的に光触媒処理を行うことができる。
つぎに、第一の最良形態を例にとり、本発明の水有り式オフセット印刷の湿し水供給用水処理装置の作動態様について説明する。容量30L〜500Lの循環タンク1内に供給された水(例えば、水道水)は、10〜15℃の恒温に保たれていることが好適であり、8〜12℃の恒温に保たれていることがより好適である。そして、当該水は、送水ポンプ2(1)により、循環タンク1から下流へと送水される。ここで、送水流量は、10〜50L/minが好適であり、20〜40L/minがより好適であり、27〜35L/minが更に好適である。当該範囲の送水流量とすると、磁気処理及び光触媒処理が効果的に行われるため、印刷精度が向上する。そして、送水された水は、循環タンク1の下流に配された光触媒装置3(1)内に進入する。当該進入した水は、光触媒装置3(1)内の光触媒繊維不織布31dを通水しながら、紫外線照射ランプ31bから照射される200〜290nmの短波長紫外線を浴びる。尚、当該処理により、水中の有機物及び雑菌類は、二酸化炭素(CO)と水(HO)に分解されて無害化する。更に、紫外線照射ランプで照射される紫外線を、前述の短波長紫外線の範囲とすると、当該短波長紫外線は、細菌細胞中のDNA(デオキシリボ核酸)の光吸収スペクトルである260nm波長近傍の吸収帯に近似するので、細菌細胞中のDNAに作用し、水和現象、ダイマー形成、分解等の光化学反応により、芽胞を含む細菌、カビ類を死減させるので、印刷機械が長期間停止しても、循環タンク内等に藻やカビ等の発生を防止できる。
図4に示す、光触媒装置3(1)を出た水は、循環パイプ系Pa(1)で流量計4(1)を経て磁気処理装置5(1)に送水される。当該水は、図6、図7及び図8に示すように、磁気処理装置5(1)内を通水しながら永久磁石からの磁力線を印加され、表面張力が低減されて下流の循環タンク1内に送水される。図1に示す1aは、循環タンク1の出水口で、図示するように、磁気処理装置5(1)の循環パイプPa5(1)の先端部が出水口1a近傍に配設され、表面張力が低減された湿し水MWの水質が迅速に均質化するように設定されている。
循環タンク1内の湿し水MWは、送水ポンプ6により送水パイプPb2を経て印刷機7により所定の印刷が行われた後、回収パイプPb3により収集され、濾過装置8により濾過された後、戻り水となって回収パイプPb4により循環タンク1に環流される。
循環タンク1に環流された湿し水MWは、循環パイプ系Pa(1)を介して、再び送水ポンプ2(1)、光触媒装置3(1)、流量計4(1)、磁気処理装置5(1)、循環タンク1に送水され、送水ポンプ6から送水パイプPb1、印刷機7による印刷、回収パイプPb3による回収、濾過装置8による濾過を経て、回収パイプPb4から循環タンク1に環流される循環工程が、印刷機7が作動している間、連続的に繰り返し行われる。尚、印刷機7で湿し水が使用されるため、減った分の水を補充する必要がある。
第二、第三の最良形態に係る本発明の水有り式オフセット印刷用の湿し水供給用水処理システムの作動態様については、基本的に第一の最良形態と同様の動作態様である。
《印刷物》
本最良形態に係る湿し水供給用水処理システムで光触媒処理及び磁気処理した水を湿し水として用いた場合、IPAやエッチ液を加えずに、通常の水道水のみで水有り式オフセット印刷を行うことができる。そのため当該システムを用いた印刷物にも特徴が現れる。
例えば、IPAやエッチ液等の化学薬品を添加しないため、これらの残留量はゼロとなる。その他、エッチ液を加えないため、印刷用紙の表面にコーティングされた炭酸カルシウムがほとんど溶解しないので、印刷物表面の紙面白色度が向上する、印刷物表面の光沢度が増加する等の特徴を有する。具体的には、後述する実施例の条件で実施した際、印刷物表面の光沢度は、IPA及びエッチ液を添加した場合には59程度であるのに対して、本発明に係る水処理システムを用いた場合には64程度である。尚、測定には堀場製作所製IG−310を用いる。更には、IPAを添加しないため、湿し水とインキの過乳化が起こりにくく、ドットゲイン(網点の太り)が少なくなる。ドットゲインは、2〜5%が好適である。尚、ドットゲインは、下記の式から計算され、測定にはテシコン社製スペクトロプレートを用いる。
[ドットゲイン]=[印刷物上の網点のパーセント]−[刷版上の網点のパーセント]
実施例1
図2に示す湿し水供給用水処理システムS2を用いて水処理を実施し、水の表面張力を測定した。更に、図2に示す水有り式オフセット印刷システムM2を用いて実際に印刷を行い、当該印刷物の印刷適性評価を実施した。尚、使用した循環タンク1は貯水量300Lであり、当該タンク内に水道水を240L給水し、イソプロピルアルコール、エッチ液又はそれらの代替物を全く投入しないで、湿し水供給用水処理システムを稼動して10分間のウオーミングアップを行った後に実施した。以下に実験条件(印刷条件を含む)を示す。
実機印刷条件 :印刷機−オフセット印刷機((株)小森コーポレーション社製)
:印刷速度−8000rpm
:印刷インキ−油性インキ(大日本インキ化学工業(株)社製フュー
ジョンG)
:水一水道水(水温11℃)
:用紙−コート紙(93.5Kg、菊全判)
:テスト時間−3H
:着色数等−4色刷
:環境条件−温度25℃、湿度50〜60%
:磁気処理装置−ニールセン テクニカル トレーディング社製アクア
コレクトAC−20(商標)
:光触媒装置−宇部興産製UPM−25440−80P
:送水流量−32L/min
その結果、印刷適性評価は、従来の印刷適性評価を上回った。評価結果を表1に示した。また、水処理システムを用いずにイソプロピルアルコール及びエッチ液を添加した場合の印刷評価結果を併せて記載した。
Figure 0004246256
実施例2
循環タンク1内の水の量が60Lであること以外は実施例1の条件と同条件で、図2に示す湿し水供給用水処理システムS2を用いて3時間水処理を実施して、処理した水の表面張力を測定した。本発明に係るシステムを作動させると、循環タンク1内の水の静的表面張力は、低減した。処理してから5日間後、処理した水の表面張力の測定を行った。尚、表面張力は、プレート法(ISO304)にて測定した。測定条件を以下に示す。
測定条件 :測定装置−協和界面化学製CBVP−A3
:測定方法−プレート法
:測定範囲−0〜100.0mN/m
:測定精度−±0.2mN/m
:測定読取−0.1mN/m
:手動キャリブレーション
:測定温度−24.0±0.5℃
:湿度−30%
(恒温恒湿室内で測定)
表面張力測定の結果、表面張力は34.0〜35.2mN/mであった。詳細な結果を表2及び図10に示した。
Figure 0004246256
図1は、本発明に係る、水有り式オフセット印刷いわゆる平版印刷方式用使用水の表面張力を低減し、湿し水とする装置における第一の最良形態を示す概略図である。 図2は、本発明に係る、オフセット印刷いわゆる平版印刷方式用使用水の表面張力を低減し、湿し水とする装置における第二の最良形態を示す概略図である。 図3は、本発明に係る、水有り式オフセット印刷いわゆる平版印刷方式用使用水の表面張力を低減し、湿し水とする装置における第三の最良形態を示す概略図である。 図4(a)は、光触媒装置の縦断面図である。図4(b)は、光触媒装置の概念図である。 図5は、光触媒装置の他の実施態様を示す縦断面図である。 図6(a)は、磁気処理装置の1例を示す概略断面図である。図6(b)は、同A−A線断面図である。 図7(a)は、磁気処理装置の他の例を示す概略一部切欠概略断面図である。図7(b)は、同B−B線断面図である。 図8は、磁気処理装置の他の例を示す概略構造図である。 図9は、気水分器の概念図である。 図10は、表面張力測定結果を示した図である。 図11は、従来の水有り式オフセット印刷いわゆる平版印刷方式における使用水循環型給水設備の概略図である。
符号の説明
S 水有り式オフセット印刷いわゆる平版印刷方式用使用水の表面張力を低減し、湿し水とする装置
MW 湿し水(水)
1 循環タンク
2 送水ポンプ
3 光触媒装置
3a、31a 筒状ケース
3b、31b 紫外線照射ランプ
3c 石英管
3d、31d 光触媒繊維不織布
4 流量計
5 磁気処理装置
5a、5b 永久磁石
5c、5d 永久磁石
6 送水ポンプ
7 印刷機
8 濾過装置
Pa パイプ系
Pb パイプ系

Claims (12)

  1. 水が通過可能な流路と、
    前記流路内を通過する水に対して磁気処理を施す磁気処理装置と、
    前記流路内を通過する水に対して光触媒処理を施す光触媒装置と、
    を有する、水有り式オフセット印刷の湿し水供給用水処理システム。
  2. 前記流路が、水有り式オフセット印刷システムの循環タンク内の水を導入可能であると共に、導入した水を再び前記循環タンク内に戻すことが可能な循環路である、請求項1記載の水処理システム。
  3. 前記磁気処理装置が、前記光触媒装置の前後に配置されている、請求項1又は2記載の水処理システム。
  4. 前記光触媒装置が、光触媒を含有する繊維からなる繊維成形体と、前記繊維成形体に対して光を照射するための光照射ランプとを有している、請求項1〜3のいずれか一項記載の水処理システム。
  5. 前記繊維が、光触媒が練り込まれた繊維である、請求項4記載の水処理システム。
  6. 前記繊維が、シリカ基複合酸化物繊維である、請求項5記載の水処理システム。
  7. 前記光触媒装置が、流路に沿って、複数の繊維成形体を相互に離隔してスタック状に配置したものである、請求項4〜6のいずれか一項記載の水処理システム。
  8. 前記流路内を通過する水から気体を分離するための気水分器を更に有する、請求項1〜のいずれか一項記載の水処理システム。
  9. フィルタを更に有する、請求項1〜8のいずれか一項記載の水処理システム。
  10. 請求項1〜のいずれか一項記載の水処理システムが組み込まれた、水有り式オフセット印刷システム。
  11. 湿し水を版面に供給するダンプニング工程と、インキ供給部からインキを呼び出し、前記版面に供給するインキング工程と、前記版面についたインキをブランケットに転移させる工程と、転移した前記インキを前記ブランケットから紙に転移させる工程とを含む、水有り式オフセット印刷による印刷方法において、
    前記湿し水として、イソプロピルアルコール及びエッチ液を含有しない、磁気処理及び光触媒処理された水を使用することを特徴とする印刷方法。
  12. 請求項1〜のいずれか一項記載の水処理システムを用いて前記湿し水を得る工程を含む、請求項11記載の印刷方法。
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