JP4244737B2 - 回転電機 - Google Patents
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Description
この回転電機は、図5に示す様に、グロメット100に保持された外部リード線110と、ブラシ120に接続されたブラシリード線130と、両リード線110、130の端部が溶接される板状の中継金具140とを有し、この中継金具140を介して外部リード線110とブラシリード線130とが電気的に接続されている。また、中継金具140は、ゴム製のグロメット100にしまり嵌めで保持されることにより、グロメット100と中継金具140との間で水密性が確保されている。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、外部リード線を伝ってフレームの内側に浸入した水が、ブラシリード線を伝ってブラシまで到達することを防止できる回転電機を提供することにある。
本発明の回転電機は、フレームの内側でブラシリード線と外部リード線とが共に接続され、両リード線を電気的に接続する中継金具を備えている。この中継金具は、中空の筒部と、この筒部の一端側外周に鍔状に設けられた受水壁とを有し、この受水壁がグロメットに保持されて、筒部の他端側がフレームの内側へ延設されており、外部リード線は、他端側の端部が、フレームの外側からグロメットの内部を通ってフレームの内側に引き込まれ、且つ、中継金具の筒部の内部に挿入されて筒部の内周面に接続され、ブラシリード線は、反ブラシ側の端部が、受水壁よりフレームの内側へ延設された筒部の外周面に接続されていることを特徴とする。
請求項1に記載した回転電機において、受水壁は、筒部の一端側端部の全周を外側へR状に拡げて形成されていることを特徴とする。
この構成では、受水壁を漏斗状に形成できるので、外部リード線を伝わってきた水を漏斗状の受水壁によって効果的に受け止めることができる。
請求項1または2に記載した回転電機において、中継金具は、筒部の内部に挿入された外部リード線に対し、筒部の径方向に対向する両側面を外側から内側へ押圧して外部リード線を固定し、押圧する方向と略直交する方向には、外部リード線と筒部の内周面との間に隙間が形成されていることを特徴とする。
この構成では、受水壁で受け止めた水が隙間を通って排出されるので、外部リード線を伝わってきた水が受水壁を乗り越えることがなく、中継金具とブラシリード線との接続部が被水することを確実に防止できる。また、筒部の内側に隙間を形成するために特別な加工を施す必要がなく、容易に隙間を形成できる。
請求項1〜3に記載した何れかの回転電機において、中継金具は、受水壁の外周部がグロメットによって液密に保持されていることを特徴とする。
これにより、中継金具とグロメットとの間のシール性を確保でき、且つ中継金具がフレームの内側で大きく振れることがないので、外部リード線及びブラシリード線の断線を防止できる。
スタータ1は、本発明の回転電機であるモータ2と、このモータ2の回転力が伝達される出力軸3と、この出力軸3の外周上に配置される一方向クラッチ4と、この一方向クラッチ4を介して回転力が伝達されるピニオン5と、シフトレバー6を駆動して一方向クラッチ4とピニオン5を反モータ方向(エンジンのリングギヤ方向)へ押し出す働きを有すると共に、モータ2のメイン接点(後述する)を開閉する電磁スイッチ7等より構成される。
界磁8は、磁気回路を形成する円筒形状のヨーク8aと、このヨーク8aの内周に配置される複数の永久磁石8bとで構成される。ヨーク8aは、一端側開口部(図3の左側開口部)がフロントハウジング12に組み合わされ、他端側開口部がエンドフレーム13に組み合わされて、モータ2の機枠を兼ねている。複数の永久磁石8bは、ヨーク8aの周方向に等間隔に配置されている。
整流子10は、回転軸9aの後端部外周に絶縁保持された複数のセグメントを円筒形状に配置して構成され、各セグメントがそれぞれ電機子コイル9bに電気的且つ機械的に結合されている。
減速装置は、周知の遊星歯車機構によって構成され、電機子9の回転速度を遊星歯車24の公転運動によって減速する。遊星歯車24の公転運動は、遊星歯車24を回転自在に支持するギヤ軸25を介して、出力軸3と一体に設けられたキャリア26に伝達される。これにより、遊星歯車24の公転運動がキャリア26に伝達されると、そのキャリア26と一体に出力軸3が回転する。
ピニオン5は、一方向クラッチ4の軸方向反モータ側に配置されて、インナ4cと一体に設けられ、出力軸3の外周に軸受27を介して嵌合している。
プランジャ7bは、励磁コイル7aへの通電によって磁力が発生すると、その磁力により吸引されて、リターンスプリング7dを押し縮めながら図3の右方向へ移動する。また、励磁コイル7aへの通電が停止して磁力が消滅すると、リターンスプリング7dの反力を受けて、図3に示す静止位置まで押し戻される。
2本の外部端子は、バッテリケーブル(図示せず)を介して車載バッテリに接続されるバッテリ端子31と、前記のモータ端子21であり、共に電磁スイッチ7の接点カバー7eに固定されている。
リード線18、19は、図1に示す様に、+側ブラシ11aに接続されたピグテール18と、グロメット32に保持されるモータリード線19であり、両リード線18、19が、エンドフレーム13の内側に配設される筒状中継金具20を介して電気的に接続されている。
筒状中継金具20は、図2に示す様に、中空の筒部20aと、その筒部20aの一端部全周を外側へR状に拡げて形成された受水壁20bとで構成され、この受水壁20bの外周部が、グロメット32に形成された凹部(図示せず)に圧入状態で嵌合して取り付けられている(図1参照)。これにより、グロメット32と受水壁20bとの間のシール性が確保されている。
一方、+側ブラシ11aに接続されたピグテール18は、図1に示す様に、その先端部が筒状中継金具20の筒部20aの外周面(例えばかしめ面)に溶接等により接続されている。
筒状中継金具20の両端の開口のうち、外部リード線としてのモータリード線19が挿入される側の開口に受水壁20bは位置する。受水壁20bは、その全周に渡ってグロメット32に密着するようにグロメット32に固定される。
車両に搭載されるスタータ1では、例えば洗車時や雨天走行時等に、エンドフレーム13の外側に取り出されているモータリード線19が被水することがある。このモータリード線19は、一般的に極細の銅線を縒り束ねる、もしくは編み込んで構成されているため、モータリード線19に掛かった水が毛細管現象によりモータリード線19の内部に浸透し、そのままモータリード線19を伝ってエンドフレーム13の内側まで浸入することがある。
上記の実施例では、筒状中継金具20を筒形状とした一例を記載したが、筒形状に限定されるものではなく、例えば、ピグテール18の溶接部より上部側に受水壁20bを設けた平板形状としても良い。
また、本発明の回転電機は、実施例に記載したスタータ1のモータ2以外にも、ブラシを有する直流回転機に適用できる。
11 ブラシ
13 エンドフレーム(フレーム)
18 ピグテール(ブラシリード線)
19 モータリード線(外部リード線)
20 筒状中継金具(中継金具)
20a 筒部
20b 受水壁
32 グロメット
34 隙間
Claims (4)
- フレームの内側に配設されるブラシと、
このブラシに接続されるブラシリード線と、
前記フレームに取り付けられるグロメットと、
このグロメットに保持されて、一端側が前記フレームの外側に取り出され、他端側が前記フレームの内側に引き込まれる外部リード線と、
前記フレームの内側で前記ブラシリード線と前記外部リード線とが共に接続され、両リード線を電気的に接続する中継金具とを備えた回転電機であって、
前記中継金具は、中空の筒部と、この筒部の一端側外周に鍔状に設けられた受水壁とを有し、この受水壁が前記グロメットに保持されて、前記筒部の他端側が前記フレームの内側へ延設されており、
前記外部リード線は、他端側の端部が、前記フレームの外側から前記グロメットの内部を通って前記フレームの内側に引き込まれ、且つ、前記中継金具の筒部の内部に挿入されて前記筒部の内周面に接続され、
前記ブラシリード線は、反ブラシ側の端部が、前記受水壁より前記フレームの内側へ延設された前記筒部の外周面に接続されていることを特徴とする回転電機。 - 請求項1に記載した回転電機において、
前記受水壁は、前記筒部の一端側端部の全周を外側へR状に拡げて形成されていることを特徴とする回転電機。 - 請求項1または2に記載した回転電機において、
前記中継金具は、前記筒部の内部に挿入された前記外部リード線に対し、前記筒部の径方向に対向する両側面を外側から内側へ押圧して前記外部リード線を固定し、前記押圧する方向と略直交する方向には、前記外部リード線と前記筒部の内周面との間に隙間が形成されていることを特徴とする回転電機。 - 請求項1〜3に記載した何れかの回転電機において、
前記中継金具は、前記受水壁の外周部が前記グロメットによって液密に保持されていることを特徴とする回転電機。
Priority Applications (1)
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Publications (2)
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Family Applications (1)
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2003
- 2003-07-10 JP JP2003272767A patent/JP4244737B2/ja not_active Expired - Fee Related
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