JP4244204B2 - フットレスト装置 - Google Patents

Description

本発明は、着座者が足を載せるフットレスト本体を有するフットレスト装置に関するものである。

自動車の車室内などに配置される上記形式のフットレスト装置は従来より周知である（例えば特許文献１参照）。かかるフットレスト装置のフットレスト本体は、使用位置と格納位置との間を回動可能に支持され、フットレスト装置の非使用時には、フットレスト本体を格納位置に収め、その本体が着座者の邪魔となることを防止することができる。ところが、従来のフットレスト装置においては、フットレスト本体を、手操作によって格納位置と使用位置との間を作動させなければならず、その操作が煩雑であった。

特開２００３−１１８４６３号公報

本発明の目的は、上記従来の欠点を除去し、フットレスト本体を自動的に格納位置と使用位置との間で作動させることのできるフットレスト装置を提供することにある。

本発明は、上記目的を達成するため、ベースと、該ベースに回転可能に支持された第１及び第２の軸と、前記ベースに支持されていて、前記第１の軸を回転駆動するモータと、中間部が前記第１の軸に固定された第１のリンクと、一端側が前記第１のリンクの一端側に相対回転可能に連結された第２のリンクと、一端側が前記第２のリンクの他端側に相対回転可能に連結された第３のリンクと、中間部が前記第２の軸に固定され、かつ一端側が前記第３のリンクの他端側に相対回転可能に連結された第４のリンクと、一端側が前記第４のリンクの他端側に相対回転可能に連結され、他端側が前記第１のリンクの他端側に相対回転可能に連結された第５のリンクと、前記第３のリンクに固定されたフットレスト本体とを具備して成るフットレスト装置を提案する。

本発明によれば、フットレスト本体を、自動的に、使用位置から格納位置へと作動させ、或いは格納位置から使用位置へと作動させることができる。

図１は自動車の車室内に配置されたフットレスト装置１を示す部分断面図であり、このフットレスト装置１は、リヤシート２に着座した着座者Ｐが足Ｆを載せるフットレスト本体３を有している。フットレスト本体３は、図１及び図２に示した使用位置と、図３に示した格納位置との間を作動可能に支持されている。図４はフットレスト装置１の斜視図である。

フットレスト装置１は、例えば金属又は硬質樹脂などの高剛性材料より成るベース４を有し、このベース４は、車体の床面を構成するフロアパネル５に形成された開口６内に収められ、車体に対して不動に固定されている。図４においては、ベース４を仮想線で示してあるが、この図から判るように、当該ベース４は、底板７と、その底板７の各側縁から上方に立ち上がった側板８，８Ａを有し、底板７と両側板８，８Ａは一体に形成されている。また、図１乃至図３に示すように、フロアパネル５の上面には、カーペット９が敷設されている。

図２乃至図４に示すように、ベース４の両側板８，８Ａには、互いにほぼ平行に延びる第１及び第２の軸１０，１１が回転可能に支持され、ベース４の底板７には、図４に示すように、モータ１２が固定支持されている。このモータ１２の出力軸にはギア１３が固定され、このギア１３はねじ軸１４に噛み合っている。ねじ軸１４の端部は、ピン１５を介して、アーム１６の一端側に相対回転可能に連結され、アーム１６の他端側は第１の軸１０に固定されている。ねじ軸１４は、ベース４の底板７に、図示していない軸受を介して、矢印Ａ，Ｂ方向に移動可能に支持されている。図１乃至図３には、モータ１２、ギア１３、ねじ軸１４及びアーム１６の図示を省略してある。

モータ１２は、第１の軸１０を回転駆動する用をなす。すなわち、モータ１２が作動してギア１３が回転すると、これに噛み合ったねじ軸１４が矢印Ａ又はＢ方向に作動し、その動きがアーム１６を介して第１の軸１０に伝えられ、該第１の軸１０がその中心軸線のまわりに回転する。

図４に示すように、第１及び第２の軸１０，１１の長手方向各端部の領域には、第１乃至第５のリンク１７，１８，１９，２０，２１から成る第１のリンク群２２と、同じく第１乃至第５のリンク１７Ａ，１８Ａ，１９Ａ，２０Ａ，２１Ａから成る第２のリンク群２２Ａがそれぞれ配設されている。第１及び第２のリンク群２２，２２Ａの各リンクは、左右対象に配置され、同じく作動するので、第１のリンク群２２のリンクだけを説明する。

図３に示すように、第１のリンク１７は、その中間部が第１の軸１０に固定されており、第２のリンク１８は、その一端側が第１のリンク１７の一端側にピン２３を介して相対回転可能に連結されている。また第３のリンク１９は、その一端側が第２のリンク１８の他端側にピン２４を介して相対回転可能に連結され、さらに第４のリンク２０は、その中間部が第２の軸１１に固定され、かつ該リンク２０の一端側が、第３のリンク１９の他端側にピン２５を介して相対回転可能に連結されている。また、第５のリンク２１は、その一端側が第４のリンク２６の他端側にピン２６を介して相対回転可能に連結され、当該第５のリンク２１の他端側は、第１のリンク１７の他端側にピン２７を介して相対回転可能に連結されている。また、第１のリンク群２２の第３のリンク１９と、第２のリンク群２２Ａの第３のリンク１９Ａとに、前述のフットレスト本体３（図４には示さず）が固定されている。

前述のように、図３は、フットレスト本体３が格納位置を占めたときの状態を示している。このとき、フットレスト本体３は、ほぼ水平な姿勢で、フロアパネル５に形成された開口６を塞いだ状態で位置し、フットレスト本体３の上面とカーペット９の上部がほぼ面一状となっている。このため、フットレスト本体３が着座者Ｐの邪魔となることはない。

フットレスト装置１を使用するときは、着座者Ｐが図示していないスイッチを押下する。すると、モータ１２が作動を開始し、第１の軸１０と第１のリンク１７が図３における矢印Ｃで示した方向に回転駆動され、第１のリンク１７は最終的に図２に示した位置まで回動する。このときの第１のリンク１７の作動に伴って、第２乃至第５のリンク１８，１９，２０，２１も、それぞれ図２に示した位置へと作動する。第２のリンク群２２Ａの各リンクも全く同じ動作を行う。これによって、フットレスト本体３は、図２に示した使用位置を占め、この位置で停止する。このときフットレスト本体３は傾斜し、その先端部２８が後端部２９よりも高い位置を占める。従って、図１に示すように、リヤシート２に着座した着座者Ｐは、フットレスト本体３の上に足Ｆを載せ、楽な姿勢をとることができる。

着座者Ｐがスイッチを操作してモータ１２を逆転させると、各リンク１７乃至２１は上述したところと逆方向に作動し、フットレスト本体３は図３に示したほぼ水平な格納位置へと作動する。

上述のように、本例のフットレスト装置１によれば、モータ１２の作動により自動的にフットレスト本体３を格納位置から使用位置へ作動させ、或いは使用位置から格納位置へと作動させることができ、フットレスト装置１を容易に取り扱うことができる。

しかも、フットレスト本体３には、着座者Ｐの足Ｆによって大きな力が加えられることがあるが、その荷重は第１及び第２の軸１０，１１の２本の軸によって受け止められるので、各軸１０，１１に加えられる力はさほど大きなものではない。このため、フットレスト装置１の耐久性が高められる。

さらに、フットレスト本体３が図３に示した格納位置から作動し始めたとき、先ず、フットレスト本体３の全体がほぼ真上方向に移動するので、フットレスト本体３とフロアパネル５との間の隙間Ｇ（図３）を小さくしても、フットレスト３が、その作動時にフロアパネル５に干渉することはない。このように隙間Ｇを小さくできるので、フットレスト本体を含めた車室内の見栄えを向上させることができる。

シートに着座した着座者が、フットレスト本体に足を載せた状態を示す部分断面図である。 図１に示したフットレスト装置の拡大断面図である。 フットレスト本体を格納位置に収めたときのフットレスト装置の断面図である。 フットレスト装置の斜視図である。

符号の説明

１ フットレスト装置
３ フットレスト本体
４ ベース
１０ 第１の軸
１１ 第２の軸
１２ モータ
１７，１７Ａ 第１のリンク
１８，１８Ａ 第２のリンク
１９，１９Ａ 第３のリンク
２０，２０Ａ 第４のリンク
２１，２１Ａ 第５のリンク

Claims (1)

1. ベースと、該ベースに回転可能に支持された第１及び第２の軸と、前記ベースに支持されていて、前記第１の軸を回転駆動するモータと、中間部が前記第１の軸に固定された第１のリンクと、一端側が前記第１のリンクの一端側に相対回転可能に連結された第２のリンクと、一端側が前記第２のリンクの他端側に相対回転可能に連結された第３のリンクと、中間部が前記第２の軸に固定され、かつ一端側が前記第３のリンクの他端側に相対回転可能に連結された第４のリンクと、一端側が前記第４のリンクの他端側に相対回転可能に連結され、他端側が前記第１のリンクの他端側に相対回転可能に連結された第５のリンクと、前記第３のリンクに固定されたフットレスト本体とを具備して成るフットレスト装置。

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