JP4243713B2 - 車両用ダクト - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
この発明は、車両用ダクトに関し、更に詳細には、相互に所要空間を保持して対向的に位置する第1ダクト外壁部および第2ダクト外壁部と、前記第2ダクト外壁部から第1ダクト外壁部の側へ突出して該第1ダクト外壁部を内側から支持する支持部とからなる車両用ダクトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、図11および図12に例示するように、ボンネットタイプの自動車(車両)では、車体10における前部のエンジンルーム12内にエンジン20が搭載されている。このエンジン20は、周知の如く、エアクリーナー22を介して導入される清浄空気と燃料タンクから供給される燃料とを混合させた混合気を燃焼させて回転する内燃機関であり、特に走行中の中・高速回転時には外部空気を連続的かつ安定的に供給することが必要不可欠とされている。しかし、エンジンルーム12内の空気は前記エンジン20自体から発生する熱により温度が上昇するため、この高温空気を該エンジン20へ導入すると燃焼効率が低下して出力低下等を招来する。このため、前記エアクリーナー22に連結される外気導入用の車両用ダクト30を前記エンジンルーム12の前側に配設し、走行中には車外の冷えた空気を取り込んでエアクリーナー22へ誘導するようになっている。
【0003】
ここで前記車両用ダクト30は、(1)外部空気を効率的に取り込むこと、(2)エンジンルーム12内に設置された他の装置や部品等との干渉を回避すること、等を考慮すると、一般的にはエンジンルーム12の前側における車体前面中央、すなわち該エンジンルーム12を開閉可能に閉成するボンネット14と、該ボンネット14の下方に位置してラジエター18を固定するためのラジエターサポート(車体構成部分)16との間に画成された隙間に設置することが望ましい。しかしながら前述した隙間は、図12から明らかなように、車体形状の関係から上下方向の間隔を大きく確保することが困難な場合が多く、これにより前記車両用ダクト30の外形形状は、必然的に該隙間に収まるよう高さ寸法を低く抑えた幅広の扁平形状とせざるを得ない。
【0004】
従って車両用ダクト30は、例えば図13に示すように、相互に所要空間を保持して対向的に位置する逆トレー状の第1ダクト外壁部34およびトレー状の第2ダクト外壁部36とで扁平形状のダクト本体32とし、このダクト本体32の前端部に空気取入口38を開設すると共に、該ダクト本体32の側端部に空気送出口40を開設してある。このような車両用ダクト30は、前記ボンネット14とラジエターサポート16との間に配設した際に、前記第1ダクト外壁部34が該ボンネット14の裏側に近接位置すると共に、前記第2ダクト外壁部36が該ラジエターサポート16に近接位置するようになり、また前記空気取入口38が車体前方を指向すると共に前記空気送出口40がエアクリーナー22に連結される。
【0005】
ここで前記車両用ダクト30は、軽量化を図るためにポリエチレン(PE)またはポリプロピレン(PP)等の樹脂材料を材質とする合成樹脂製とされ、例えばインジェクション成形技術またはブロー成形技術等の成形技術により成形されている。しかしながら前述したように、第1ダクト外壁部34および第2ダクト外壁部36の夫々が平坦状に形成されていると共に、前記空気取入口38が横長に開口した形状とされており、ダクト本体32の剛性が低いために弾性変形し易くなっている。従って、前記エンジン20の始動により前記空気取入口38を介して外部空気が吸引される際に、ダクト内外の圧力差(ダクト内圧<大気圧)が大きくなると、第1ダクト外壁部34および第2ダクト外壁部36が相互近接して陥凹的に変形するようになり、場合によっては空気取入口38の開口面積が減少したり略閉口状態となる虞がある。車両用ダクト30がこのように変形すると、必要とされる外部空気がエンジン20へ供給されなくなり、該エンジン20の出力低下または故障を招来する等の不都合が発生してしまう。更には、前記エンジン20の駆動時の騒音により、前記第1ダクト外壁部34および第2ダクト外壁部36が共振して新たな騒音が発生する不都合もあった。
【0006】
そこで、前述した不都合を回避するため、図13および図14に示したように、前記第2ダクト外壁部36から前記ダクト本体32内へ突出する所要幅の支持部42を該第2ダクト外壁部36に一体成形し、この支持部42で前記第1ダクト外壁部34を内側から支持する構造としたものが提案されている。このような支持部42を設けることで、ダクト内外の圧力差(ダクト内圧<大気圧)が発生したとしても、第1ダクト外壁部34および第2ダクト外壁部36が相互近接するように変形することが規制され、前記空気取入口38が閉口状態となる不都合の発生を防止し得る一方、両ダクト外壁部34,36の共振も防止し得る。なお、これに関連する技術は、例えば特許文献1に開示されている。
【0007】
【特許文献1】
実開平1−174561号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで近年に至っては、歩行者保護に関する安全対策の確立が希求されつつあり、歩行者が衝突した際にはその衝撃によりボディが適度に変形することで、衝撃吸収を図るようにした所謂「歩行者傷害軽減ボディ」が開発されている。すなわち、走行中の車両が誤って大人の歩行者に衝突した場合には、先ず第1段階として歩行者の脚部に当該車両のフロントバンパーが衝突し、第2段階として該歩行者の腰部が当該車両の前記ボンネット14の前縁部位に衝突するようになり、第3段階として該歩行者の胸部および頭部が前記ボンネット14の後縁部位またはフロントガラスに衝突することが解析されている(但し、歩行者が子供の場合は、頭部が前記ボンネット14の前縁部位に衝突してしまう)。このため前記ボンネット14においては、歩行者が衝突した際にその衝撃力で陥凹的に変形する構造とすることで、衝突による衝撃吸収を図りつつ歩行者の負傷度合を軽減する対策が施されている。
【0009】
しかしながら、前記ボンネット14における前縁裏側には、前述したように前記車両用ダクト30が殆ど隙間のない状態に配設されており、この前縁部位には当該ボンネット14の陥凹的な変形を許容する変形許容空間が殆ど画成されていないため、歩行者の身体がボンネット14の前縁に衝突した際には、該ボンネット14は若干変形するだけで該車両用ダクト30の第1ダクト外壁部34に接触するようになる。しかも図14に示したように、前記車両用ダクト30の剛性向上を図るために設けた前記支持部42の一部が、ボンネット14とラジエターサポート16との間に位置していることから、該支持部42の支持強度が大きいとダクト本体32が押し潰され難くなる。殊に、図13および図14に例示した従来の車両用ダクト30では、支持部42が単純な凸形状となるように突設されているため、この支持部42の側壁部分の剛性が比較的高くなっており、衝撃力を伴った外力が加わっても該支持部42が十分に変形せず、ダクト本体32が適切に押し潰され難くなっていた。換言すると、従来の車両用ダクト30は、歩行者との衝突による前記ボンネット14の陥凹的な変形を規制してその衝撃吸収性能の低下を招来してしまい、歩行者の負傷度合の軽減を図るうえで支障を来す問題を内在していた。
【0010】
なお、前記支持部42の形成位置および形成サイズを、前記ボンネット14とラジエターサポート16との間に位置しないよう考慮すれば、前述した不都合を回避することも可能である。しかしながら、このように支持部42の形成位置を変更した場合、前記空気取入口38と前記支持部42の前端との間では、第1ダクト外壁部34および第2ダクト外壁部36とが全く支持されなくなり、この非支持部位での部分的な弾性変形が許容されて空気導入時に従前の問題が再び起生され、該空気取入口38の開口面積が縮小して適量の外部空気を導入することができなくなる問題が発生する虞がある。また、エンジン20の騒音による共振の発生も懸念される。
【0011】
【発明の目的】
本発明は、前述した課題を好適に解決するべく提案されたもので、通常の実施状態ではダクト内外の圧力差による変形防止およびエンジン騒音による共振防止を図ったもとで、歩行者との衝突による衝撃力を伴った押圧力がボンネットを介して加わった際には適切に押し潰されて、該ボンネットの陥凹的な変形を許容するよう構成した車両用ダクトを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決して、所期の目的を達成するため本発明は、相互に所要空間を保持して対向的に位置する第1ダクト外壁部および第2ダクト外壁部と、前記第2ダクト外壁部から第1ダクト外壁部の側へ突出して該第1ダクト外壁部を内側から支持する支持部とからなり、車両のボンネットおよびその下方に位置する車体構成部分の間に設置した際に、前記支持部がこれらボンネットと車体構成部分との間に位置する車両用ダクトにおいて、
前記支持部は、前記第2ダクト外壁部から所要輪郭形状をもって突設される第1支持部分と、前記第1支持部分の突出端縁から該第1支持部分より一回り小さい輪郭形状をもって突設され、前記第1ダクト外壁部の裏側に当接する第2支持部分とに分かたれ、
これら第1支持部分と第2支持部分との境界ラインに沿って所要幅の段部が形成され、
歩行者との衝突による衝撃力が前記ボンネットを介して前記第1ダクト外壁部に加わった際に、前記支持部が前記段部で座屈的に変形して前記第2支持部分が第1支持部分の内側へ沈み込み、これにより該ボンネットの陥凹的な変形を許容するよう構成したことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る車両用ダクトにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお、本発明が対象とする車両用ダクトは、車両の車体形状に合わせて種々の外形形状・サイズ等に設定し得るが、本実施例では、図13に例示した従来のものと外形形状が同一の車両用ダクトを例示する。従って、図11〜図14を引用して説明した従来技術の項における既出の部材や部位と同一部材・部位に関しては、同一の符号で指示することとする。
【0014】
図1は、本発明の好適実施例に係る車両用ダクトを一部破断した状態で示した概略斜視図である。本実施例の車両用ダクト50は、図13に例示した従来の車両用ダクト30と同様に、車両における車体10の前記ボンネット14と該ボンネット14の下方に位置するラジエターサポート(車体構成部分)16との間に配設して実施に供されることが前提とされ、ラジエターサポート16の上面に組付けた際にボンネット14に干渉しない外形形状に形成されている。このような車両用ダクト50は、相互に所要空間を保持するよう対向的に位置して扁平状のダクト本体32を形成する第1ダクト外壁部34および第2ダクト外壁部36と、前記第2ダクト外壁部36から第1ダクト外壁部34の側へ突出して該第1ダクト外壁部34を内側から支持する支持部42とからなっている。そして、前記ダクト本体32の前端部には空気取入口38が開設されると共に、該ダクト本体32の側端部には空気送出口40が開設されている。
【0015】
前記ダクト本体32は、軽量化を図るためにポリプロピレン(PP)等の樹脂材料を材質とする合成樹脂製とされ、先ず図9に例示したブロー成形型60を使用したブロー成形技術に基づき、前記空気取入口38および空気送出口40を有しない完全な中空体として予備成形される。そして図示省略するが、後作業工程において、成形された中空体の前端部分および側端部分を夫々切断して取り除くことで、前端部に前記空気取入口38が開設されると共に側端部に前記空気送出口40が開設されたダクト本体32が成形される。
【0016】
このようにブロー成形されたダクト本体32からなる車両用ダクト50は、図2に示すように、前記空気送出口40を前記エアクリーナー22に連結した後、前記ラジエターサポート16の上面に対してダクト本体32の前側部分を適宜の固定手段(ビス等)で組付けることで車体10に固定される。そして、前記ボンネット14を車体10へ閉成した際には、これらボンネット14とラジエターサポート16との間に、当該車両用ダクト50の前側部分が位置するようになる。従って、前記ボンネット14とラジエターサポート16との間に配設した際には、図3および図4に示すように、前記第1ダクト外壁部34が該ボンネット14の裏側に近接位置すると共に、前記第2ダクト外壁部36が該ラジエターサポート16に近接位置するようになり、また前記空気取入口38が車体前方を指向するようになる。なお前記設置状態では、少なくとも前記支持部42の一部(主に前部)が、前記ボンネット14とラジエターサポート16との間に位置するようになる。
【0017】
前記支持部42は、図1〜図4に示すように、前記空気取入口38に臨んだ部位から所要長の湾曲状に延在形成され、前記第2ダクト外壁部36から所要輪郭形状をもって突設される第1支持部分52と、前記第1支持部分52の突出端縁から該第1支持部分52より一回り小さい輪郭形状をもって突設され、前記第1ダクト外壁部34の裏側に当接する第2支持部分54とに分かたれている。これにより、第1支持部分52と第2支持部分54との境界ラインには、該ラインに沿って所要幅の段部56が形成されている。支持部42をこのような所謂雛壇形状に設定することにより、後述する如く、歩行者との衝突による衝撃力が前記ボンネット14を介して前記第1ダクト外壁部34に加わった際に、該支持部42が、前記段部56で座屈的に変形して第2支持部分54が第1支持部分52の内側へ沈み込むようにすることで、該ボンネット14の陥凹的な変形を許容し得るようになっている。
【0018】
前記段部56は、前記支持部42の高さ方向における略中間部において該支持部42の全周に亘って延設されており、前記第1支持部分52の突出高さh1および第2支持部分54の突出高さh2は略同一となっている。そして前記段部56の幅Wは、前記支持部42の突出高さH(h1+h2)の1/5以上に設定されており、例えば該支持部42の突出高さH=40mmの場合では8mm以上に設定される。なお前記段部56の幅Wの寸法は、独自に実施した実験により得られたもので、その実験内容および実験結果については後述する。
【0019】
前記支持部42における第1支持部分52、第2支持部分54および段部56は、図9に例示したように、第1成形型62および第2成形型64から構成されるブロー成形型60における該第1成形型62に設けた凸壁部66により、当該車両用ダクト50をブロー成形するに際して同時に形成される。すなわち前記凸壁部66は、前記第1支持部分52を成形する基部68と、前記第2支持部分54を成形する突出部70とからなり、該凸壁部66の外面をパリソンPに密着させることで幅広の第1支持部分52、該第1支持部分52より一回り小さい幅狭の第2支持部分54、これら第1支持部分52と第2支持部分54との境界ラインに沿った段部56が形成される(図10)。なお、前記基部68および突出部は適度のテーパが付されて先細形状を呈しており、前記支持部42の第1支持部分52および第2支持部分54の側壁部分は、鉛直方向を基準として約10°の傾斜角度Rが付与されるようになる(図5)。これは、成形された車両用ダクト50をブロー成形型60から脱型する際の脱型性向上を図るためである。
【0020】
前述した形状の支持部42を有する本実施例の車両用ダクト50は、肉厚t=2〜2.5mm程度とされた前記第1ダクト外壁部34および第2ダクト外壁部36が適度の柔軟性を有して弾性変形し易くなっているとしても、該支持部42が所謂「補強リブ」として機能するようになり、これら第1ダクト外壁部34および第2ダクト外壁部36の撓曲的な変形を規制し得る。従って、エンジンルーム12の前側に配設した実施状態において、前記空気取入口38を介して外部空気が取り込まれる際に発生するダクト内外の圧力差(ダクト内圧<大気圧)程度では、第1ダクト外壁部34および第2ダクト外壁部36が相互近接するような弾性変形を阻止し得る一方、前記空気取入口38が閉口状態に変形すること等も好適に防止し得る。更に、前記エンジン20の駆動時の騒音による前記第1ダクト外壁部34および第2ダクト外壁部36の共振も防止され、これによる騒音の発生も回避できる。
【0021】
なお、前記支持部42によりダクト本体32内は、湾曲部分において2つの空気導入路58,58に区分されているが、該支持部42が湾曲状に延在形成されているため、前記空気取入口38から取り込まれる外部空気は、該支持部42に沿って案内されて各々の空気導入路58,58内をスムーズに流通するようになる。すなわち支持部42は、ダクト本体32の剛性向上を図るという本来の機能の他に、取り込んだ空気の流通案内を図る整流体としての機能をも具有するようになる。
【0022】
次に、本願出願人が実施した実験の内容について説明する。本実施例の車両用ダクト50では、前述したように、前記支持部42を外形輪郭サイズが異なる第1支持部分52および第2支持部分54から形成して、これら第1支持部分52と第2支持部分54との境界ラインに沿って段部56を形成することで、前記第1ダクト外壁部34に衝撃力を伴う押圧力が加わった際には、該支持部42が前記段部56で座屈的に変形して第2支持部分54が第1支持部分52の内側へ沈み込むよう構成することを特徴としている。換言すると、支持部42に衝撃力を伴う押圧力が加わった際には、前記段部56での座屈的な変形を適切かつ確実に起生させる必要があり、これにより第2支持部分54を第1支持部分52の内側へ沈み込ませることが可能となる。
【0023】
そこで本実験では、前記段部56における幅Wの適正値を得るために、この幅Wの寸法を、5mm、7.5mm、10mm、15mmとした合計4種類の試料1〜4を準備し、夫々について衝撃力を伴った所要の押圧力を前記第1ダクト外壁部34に加えた際に発生する反力の解析を行なった。但し、資料1〜4におけるダクト本体32の各部の諸寸法は、図13および図14に例示した従来の車両用ダクト30と同一であり、次のように設定されている。
・ダクト幅D=280mm
・支持部42の突出高さH=40mm
・空気導入路58,58の流路幅S≧100mm
・第2支持部分54の支持面幅T=20mm
・傾斜角度R=10°
【0024】
なお、前記ダクト本体32の諸寸法を前述のように設定した場合、前記段部56に設定可能な最大幅Wmaxは、次の式により求められる。
すなわち、
よって段部56の幅Wは、最大で23mmまで設定可能となる。
【0025】
図8は、図14に例示した従来の車両用ダクト30(従来品)および前記4種類の各試料1〜4において、前記実験から得られた各々の反力の測定データをもとに作成したグラフであり、また表1は、これらの反力の測定データを纏めた表である。なお表1中の増減率とは、第1ダクト外壁部34の撓み量=15mmにおいて、従来品に係る車両用ダクト30での反力(3,500N)を基準とした各試料の反力の増減率であって、プラスは増加を、マイナスは減少を示している。なお車両用ダクトの設計では、第1ダクト外壁部34の撓み量=15mmにおいて、反力が2,000N以下となるようにすることが目標とされている。
【0026】
【表1】
【0027】
図8および表1をもとに分析すると、試料1(段部56の幅W=5mm)は、第1ダクト外壁部34の撓み量=5mmにおいて既に反力が目標値である2,000Nまで一気に立ち上がり、しかも撓み量=15mm以上になると4,500Nを越えるまでに増加してしまい、その全域において常に従来品より大幅に増加するようになった。そして、撓み量=15mmにおける反力は、従来品よりも22.9%も増加することが判明した。また試料2(段部56の幅W=7.5mm)は、基本的には試料1と同様の傾向が見られ、撓み量=20mmにおいて反力が4,400Nまで増加してしまい、その全域において常に従来品より増加するようになった。そして、撓み量=15mmにおける反力は、従来品よりも7.1%増加することが判明した。
【0028】
一方、試料3(段部56の幅W=10mm)では、その全域において従来品よりも反力が小さくなり、特に撓み量=10〜15mmにおいては従来品よりもかなり減少するようになった。そして、撓み量=15mmにおける反力は、従来品よりも27.1%減少することが判明した。更に試料4(段部56の幅W=15mm)では、その全域において従来品よりも反力が大幅に小さくなり、撓み量=20mmとなった時点で反力が目標値である2,000Nを僅かに越える程度となった。しかも、撓み量=15mmにおける反力は1,520Nで目標値を大幅に下回っており、従来品よりも56.6%も減少することが判明した。また、段部56の座屈的な変形が起生され易くなるため反力の立上がりが緩やかになり、ダクト本体32が変形し易くなっていることが確認できる。
【0029】
以上の実験結果から判断すると、前記支持部42を外形輪郭サイズが異なる第1支持部分52および第2支持部分54から形成して、これら第1支持部分52と第2支持部分54との境界ラインに沿って段部56を形成するに際して、該段部56の幅Wを7.5mm以下に設定した場合には、該段部56が形成されない従来品より反力がむしろ増加してしまう。そして、段部56の幅Wを8mmに設定すれば、撓み量=15mmにおける反力が従来品と同等となると推測できる。従って反力の減少を図るためには、前記段部56の幅Wを少なくとも8mm以上(支持部42の突出高さHの1/5以上)に設定する必要があり、望ましくは10mm以上(支持部42の突出高さHの1/4以上)、可能であれば15mm前後に設定すると好適である。
【0030】
なお前記実験では、段部56の幅Wを15mm以上に設定したものに関しては実験を実施していないが、前記実験結果を吟味すると、該幅Wを15mm以上(17.5mm、20mm、22.5mm等)に設定した場合には、当該段部56での座屈的な変形が一段と容易となるので、反力は前記試料4より更に減少することが容易に推測できる。また、前記段部56の幅Wが大きくなる程に段部56の座屈的な変形が起生され易くなるため、反力の立上がりが一段と緩やかになり、衝撃力を伴った外力が小さい場合でもダクト本体32が変形し易くなると推測できる。
【0031】
ここで前述したように、本実施例の車両用ダクト50では、段部56の設定可能な最大幅Wmax=23mmであった。従って前記段部56の幅Wは、8(10)mm〜23mmの間で設定すればよいことになる。なお、第2支持部分54における支持面幅T≧20mmという条件があるため、前記段部56の幅Wを大きく設定するには、第1支持部分52を拡幅して対応することになる。しかしながら、第1支持部分52を拡幅した場合には、前記空気導入路58,58に対する該第1支持部分52の突出量が大きくなり、該空気導入路58,58の断面積減少を招来するため、これを考慮したもとで前記段部56の幅Wを決定すればよい。
【0032】
【実施例の作用】
本実施例の車両用ダクト50は、前述したように、前記空気送出口40を前記エアクリーナー22に連結した後、ダクト本体32の前側部分を前記ラジエターサポート16の上面に組付けることで車体10に固定される。そして、前記ボンネット14を車体10へ閉成すると該ボンネット14とラジエターサポート16との間に位置するようになり、前記第1ダクト外壁部34が該ボンネット14の裏側に近接位置すると共に、前記第2ダクト外壁部36が該ラジエターサポート16に近接位置するようになり、前記空気取入口38が車体前方を指向するようになる(図2〜図4)。また、前記支持部42の前側部分が、前記ボンネット14とラジエターサポート16との間に位置している。
【0033】
このような実施状態における前記車両用ダクト50では、歩行者との衝突により該歩行者が前記ボンネット14に衝突し、この際の衝撃力が該ボンネット14を介して前記第1ダクト外壁部34に加わった際には、該第1ダクト外壁部34を裏側から支持している前記支持部42へその押圧力が伝達される。そして、衝撃力を伴って押圧された前記支持部42は、図6に例示するように、前記段部56に沿って座屈的な変形が起こるようになるため、該段部56の変形に伴って前記第2支持部分54が第1支持部分52の内側へ沈み込むようになり、その突出高さが小さくなって第1ダクト外壁部34の沈み込みを許容するようになる。これに伴ってダクト本体32が押し潰されるので、前記ボンネット14の陥凹的な変形に支障を来すことがなくなる。
【0034】
なお図6では、第1ダクト外壁部34の撓み量が15〜20mm程度の状態を例示しているが、この状態から前記ボンネット14による押圧力が更に加わった場合には、図7に示すように、座屈的に変形した前記支持部42は拡開状に変形するようになって高さが更に低くなり、これに伴ってダクト本体32の圧潰が進んで該ボンネット14の更なる陥凹的な変形を許容する。すなわち前記支持部42は、第2ダクト外壁部36の側へ開口しているため、座屈的な変形が起こった後には更に拡開的な変形が可能となっている。
【0035】
このように実施例の車両用ダクト50は、空気取入時に発生する圧力差によるダクト本体32の変形およびエンジン騒音による共振を支持部42で防止したもとで、当該車両と衝突した歩行者がボンネット14に激突する交通事故が発生した際には、支持部42の座屈的な変形に基づき、ボンネット14と前記ラジエターサポート16との間でダクト本体32が押し潰される構造としたので、前記ボンネット14の陥凹的な変形を許容することができる。従って、前記ボンネット14が陥凹的に変形する際に発揮される衝撃吸収性能を阻害することがなく、これにより歩行者の負傷度合の軽減に好適に寄与することができる。殊に、支持部42に設ける段部56の幅Wを、該支持部42の突出高さHの1/5以上に設定すれば、衝撃力を伴った押圧力が作用した際に該支持部42が適切に座屈的に変形するため、図13および図14に例示した従来の車両用ダクト30よりも押し潰され易い。
【0036】
なお、前記ボンネット14を開放した場合には、前記車両用ダクト50はエンジンルーム12の前側に露出するようになるので、前記エンジン20のメンテナンス作業時等に手指や身体が接触することもあり得る。しかしながら、実施例の車両用ダクト50では、前記第1ダクト外壁部34の上面に軽く接触した場合等、該第1ダクト外壁部34を上方から衝撃力を伴わずに押圧した程度では、前記支持部42は若干変形したとしても座屈的に変形することはなく、その押圧力が解除されれば元の形状に弾性復帰するのでダクト本体32が押し潰されることはない。
【0037】
本実施例では、前記支持部42の全周に亘って前記段部56を延設した場合を図示例示しているが、該段部56の形成部位は、支持部42において、少なくとも前記ボンネット14とラジエターサポート16との間に位置する部位にのみ形成するようにすればよい。すなわち支持部42は、図2および図3から明らかなように、空気取入口38に臨む前側部位だけがボンネット14とラジエターサポート16との間に位置するようになるため、少なくともこの前側部位にのみ前記段部56を形成すれば、歩行者との衝突による衝撃力が該ボンネット14を介して前記第1ダクト外壁部34に加わった際に、第2支持部分54の押圧された部位が第1支持部分52の内側へ沈み込むようになり、該ボンネット14の陥凹的な変形を許容し得る。なお、前述のように段部56を部分的に形成するようにした場合、該段部56の形成部位と非形成部位との境界部分は、徐々に形状変化するように形成してもよいし、また急激に形状変化するように形成してもよい。
【0038】
また前記実施例では、前記支持部42に関し、第1支持部分52より一回り小さい輪郭形状に第2支持部分54を形成した場合を例示したが、成形および脱型が可能であれば、第1支持部分52より一回り大きい輪郭形状に第2支持部分54を形成するようにして、両支持部分52,54の境界ラインに沿って前記段部56を形成するようにしてもよい。支持部42をこのような形状としても、衝撃力を伴って押圧された該支持部42では、前記段部56に沿って座屈的な変形が起こり、該段部56の変形に伴って前記第2支持部分54が第1支持部分52の外側へ沈み込むようになるので、その突出高さが小さくなって第1ダクト外壁部34の沈み込みを許容し得る。
【0039】
前記実施例では、前記エンジン20に供給される外部空気を取り入れるために供される車両用ダクトを例示したが、本願が対象とする車両用ダクトはこれに限定されるものではなく、例えば前記エンジンルーム12内に外部空気を導入するために供されるもの、図示しないエアコンユニットに外部空気を導入するために供されるもの、更には乗員室等へ外部空気を導入するために供されるもの等、前記ボンネット14とラジエターサポート16(車体構成部分)との間に配設されるものは全て対象とされる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係る車両用ダクトによれば、空気取入時に発生する圧力差による変形およびエンジン騒音による共振を支持部で防止したもとで、当該車両と衝突した歩行者がボンネットに激突する交通事故が発生した際には、支持部の座屈的な変形に基づき、ボンネットとラジエターサポートとの間でダクト本体が押し潰される構造としたので、該ボンネットの陥凹的な変形を許容することができる利点がある。従って、前記ボンネットが陥凹的に変形する際に発揮される衝撃吸収性能を阻害することがなく、これにより歩行者の負傷度合の軽減に好適に寄与することができる等の有益な効果を奏する。
そして、支持部に設ける段部の幅を、該支持部の突出高さの1/5以上に設定すれば、衝撃力を伴った押圧力が作用した際に該支持部が適切に座屈的に変形するため、従来の車両用ダクトよりも押し潰され易くなる。
また、前記支持部を構成する第1支持部分、第2支持部分およびこれら支持部分の境界ラインに沿って位置する段差部は、ダクトを成形するに際して同時に形成されるため、製造コストがアップすることがないと共に技術的に格別の困難が発生することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施例に係る車両用ダクトの一部破断斜視図である。
【図2】図1の車両用ダクトを車両前方に組付けた状態を、ボンネットを省略して示した一部破断平面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】図4の部分拡大図である。
【図6】歩行者との衝突による衝撃力がボンネットを介して第1ダクト外壁部に加わった状態を示した説明断面図であって、支持部における段部が座屈的に変形することでダクト本体が押し潰され、これによりボンネットの陥凹的な変形が許容されることを示している。
【図7】更に衝撃力が第1ダクト外壁部に加わった状態を示した説明断面図であって、支持部が拡開的に変形することで、一段とダクト本体が押し潰され得ることを示している。
【図8】段部の幅寸法が異なる4種類の試料および従来品に係る各ダクトに対して実施した実験結果を示したグラフである。
【図9】実施例の車両用ダクトを成形するためのブロー成形型を、第1成形型および第2成形型を相互離間させたもとで、両成形型の間にパリソンを到来させた状態を示した説明断面図である。
【図10】第1成形型および第2成形型を近接させて型閉めすることで、車両用ダクトをブロー成形している状態を部分的に示した説明断面図であって、第1成形型の凸壁部にパリソンが密着することで、第1支持部分、第2支持部分および段部からなる支持部が形成されることを示している。
【図11】車両におけるエンジンルーム内を略示した斜視図であって、ボンネットとラジエターサポートとの間に車両用ダクトが配設された状態を示している。
【図12】図11のX−X線断面図である。
【図13】図11に示した従来の車両用ダクトの一部破断斜視図である。
【図14】ラジエターサポートとボンネットとの間に配設した従来の車両用ダクトを、図13におけるY−Y線で破断して示した断面図であって、支持部がこれらボンネットとラジエターサポートとの間に位置することを示している。
【符号の説明】
14 ボンネット
16 ラジエターサポート(車体構成部分)
34 第1ダクト外壁部
36 第2ダクト外壁部
42 支持部
52 第1支持部分
54 第2支持部分
56 段部
H 突出高さ(支持部42の)
h1 突出高さ(第1支持部分52の)
h2 突出高さ(第2支持部分54の)
W 幅(段部56の)
Claims (4)
- 相互に所要空間を保持して対向的に位置する第1ダクト外壁部(34)および第2ダクト外壁部(36)と、前記第2ダクト外壁部(36)から第1ダクト外壁部(34)の側へ突出して該第1ダクト外壁部(34)を内側から支持する支持部(42)とからなり、車両のボンネット(14)およびその下方に位置する車体構成部分(16)の間に設置した際に、前記支持部(42)がこれらボンネット(14)と車体構成部分(16)との間に位置する車両用ダクトにおいて、
前記支持部(42)は、前記第2ダクト外壁部(36)から所要輪郭形状をもって突設される第1支持部分(52)と、前記第1支持部分(52)の突出端縁から該第1支持部分(52)より一回り小さい輪郭形状をもって突設され、前記第1ダクト外壁部(34)の裏側に当接する第2支持部分(54)とに分かたれ、
これら第1支持部分(52)と第2支持部分(54)との境界ラインに沿って所要幅の段部(56)が形成され、
歩行者との衝突による衝撃力が前記ボンネット(14)を介して前記第1ダクト外壁部(34)に加わった際に、前記支持部(42)が前記段部(56)で座屈的に変形して前記第2支持部分(54)が第1支持部分(52)の内側へ沈み込み、これにより該ボンネット(14)の陥凹的な変形を許容するよう構成した
ことを特徴とする車両用ダクト。 - 前記段部(56)は、前記支持部(42)の高さ方向における略中間部において該支持部(42)の全周に亘って延設され、前記第1支持部分(52)の突出高さ(h1)および第2支持部分(54)の突出高さ(h2)が略同一となっている請求項1記載の車両用ダクト。
- 前記段部(56)の幅(W)は、前記支持部(42)の突出高さ(H)の1/5以上に設定される請求項1または2記載の車両用ダクト。
- 前記段部(56)の幅(W)は8mm以上とされる請求項3記載の車両用ダクト。
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