JP5096228B2 - 車両用吸気ダクト - Google Patents

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Description

この発明は、車両用吸気ダクトに関するものである。
図7および図8に示すように、自動車の車体10に搭載されたエンジンEGには、該車体10の前部に配設された車両用吸気ダクトDCから導入された空気が、エンジンルーム12内に設置されたエアクリーナーACを介して供給される。この車両用吸気ダクトDCは、インジェクション成形またはブロー成形等で成形された合成樹脂を材質とし、互いに対向する第1壁体22および第2壁体24の間に空気流通空間20が画成されている(図9、図10)。また車両用吸気ダクトDCは、途中で屈曲した形状に形成され、空気流通空間20における長手方向の一端に横長扁平状の空気取込口26が設けられると共に、長手方向の他端に略矩形の空気送出口28が設けられる。そして車両用吸気ダクトDCは、前側部分が図示しないボルト等の取付手段でラジエターサポート16の上面に取付けられ、エンジンルーム12を閉成するエンジンフード14とラジエターサポート16との間の隙間Sに空気取込口26が臨むように配設される。
前述した車両用吸気ダクトDCは、扁平状に形成されているため剛性が低く、特に扁平状態が顕著な前側部分の剛性が低くなっている。従って車両用吸気ダクトDCは、エンジンEGの駆動時における空気流通空間20の負圧化や、エンジンルーム12内の温度上昇による軟化により、第1壁体22および第2壁体24が空気流通路側へ変形することがある。特に、剛性が低い前側部分では変形が起こり易く、第1壁体22や第2壁体24の変形により空気取込口26の断面積が減少すると、エンジンEGへの空気を充分に取り込めなくなる問題が発生する。そこで車両用吸気ダクトDCでは、図9および図10に示すように、第1壁体22に空気流通空間20内へ突出する支持部30を設けて、この支持部30で第2壁体24を内側から支持することで、第2壁体24および第1壁体22の変形を防止するよう構成されている。このような車両用吸気ダクトDCは、例えば特許文献1に開示されている。
特開2004−183514号公報
ところで近年に至っては、歩行者保護に関する安全対策の確立が希求されており、歩行者がエンジンフード14に衝突した場合には、その衝撃力でエンジンフード14が下方へ変形する構造とすることで衝撃吸収を図り、歩行者の負傷度合を軽減する対策が施されている。従って、エンジンフード14の真下に位置する車両用吸気ダクトDCは、エンジンフード14による外力が付加された際に該ダクト自体が変形して、エンジンフード14の変形を阻害しないことが要求される。
そこで、従来の車両用吸気ダクトDCでは、外力が上方から付加された場合に、支持部30が下方へ押し潰されるように変形することで、第2壁体24の変形を許容するよう構成されている。しかしながら、前述した車両用吸気ダクトDCの支持部30は、第1壁体22と第2壁体24との間に位置する縦壁部32,32が突張って変形し難く、また該縦壁部32が変形したとしても変形が増加に伴って反発力が高まってしまい、第2壁体24の変形を阻害する場合があった。
すなわち本発明は、従来の車両用吸気ダクトに内在する前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、外力が壁体に付加された際に、該壁体の円滑な変形を許容し得る車両用吸気ダクトを提供することを目的とする。
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、
第1壁体および該第1壁体に対向する第2壁体の間に空気流通空間が画成され、前記第1壁体の内面から突出して前記第2壁体の内面に当接する支持部を備えた車両用吸気ダクトにおいて、
前記支持部は、前記空気流通方向に沿って夫々延在して互いに対向するよう設けられた第1支持壁および第2支持壁を備え、
前記第1支持壁および第2支持壁は、前記第1壁体に連なる基部から前記第2壁体に向かうにつれて対向する支持壁側へ傾斜するよう形成され、前記第2壁体の第1壁体側への変形時に対向する支持壁側へ倒れ込むように変位する縦壁部と、前記縦壁部の先端から対向する支持壁側へ延出して前記第2壁体の内面に接触する支持面部とが設けられることを要旨とする。
従って、請求項1に係る発明によれば、通常の使用時には支持部の各支持壁により、第1壁体および第2壁体の変形を防止できる。また、第1壁体に向けて所定以上の外力が第2壁体に付加されると、第1支持壁および第2支持壁が互いに近接する方向へ倒れ込むよう変位するので、第2壁体が第1壁体に近接するよう変形することが許容される。
請求項2に記載の発明は、前記第1支持壁の基部と前記第2支持壁の基部との間隔は、前記第1支持壁における支持面部の端縁から基部までの直線距離および前記第2支持壁における支持面部の端縁から基部までの直線距離を合わせた長さより小さく設定され、
前記第1支持壁および第2支持壁は、前記縦壁部の変位途中に互いに当接するよう構成したことを要旨とする。
従って、請求項2に係る発明によれば、第1支持壁と第2支持壁とが変位途中で当接するので、第2壁体が変形する途中に変形荷重を変化させることができ、該第2壁体が一気に変形することを防止し得る。
請求項3に記載の発明は、前記第1支持壁および第2支持壁における両支持面部の端部に、前記縦壁部の変位途中に互いに当接して第1支持壁および第2支持壁の変位を規制する当接部を設けたことを要旨とする。
従って、請求項3に係る発明によれば、第1支持壁および第2支持壁が当接部で当接すると、両支持壁の更なる変位が規制され、これにより第2壁体の変形が規制される。
請求項4に記載の発明は、前記第1支持壁および第2支持壁における両支持面部の端部に、前記縦壁部の変位途中に互いに摺接して第1支持壁および第2支持壁が重なるように案内する案内部を設けたことを要旨とする。
従って、請求項4に係る発明によれば、第1支持壁および第2支持壁が案内部で摺接するので、両支持壁の更なる変位が許容され、これにより第2壁体の変形が許容される。
本発明に係る車両用吸気ダクトによれば、通常の使用時には支持部の各支持壁により、第1壁体および第2壁体の変形を防止できる。そして、第2壁体に所定以上の外力が付加された際には、支持部の各支持壁が相互に近接する方向へ変位するので、第2壁体の円滑な変形が許容される。
次に、本発明に係る車両用吸気ダクトにつき、好適な実施例を挙げ、添付図面を参照しながら、以下に説明する。
本願が対象とする車両用吸気ダクトは、エンジンルームの前側車体構成部分であるラジエターサポートとエンジンフードとの間の間隙に、空気取込口を臨ませた状態で設置される。なお、以下の説明では、車両用吸気ダクトにおける空気流通空間の空気流通方向を前後方向と指称し、空気取込口側が前側で、空気送出口側が後側とする。また、車両用吸気ダクトを車体に設置した際に、該車両用吸気ダクトの空気流通方向と交差する車体の横方向を左右方向と指称する。
図1〜図3は、実施例1に係る車両用吸気ダクト(以下、「第1実施ダクト」と云う。)D1を示したものである。この第1実施ダクトD1は、両端が開口して内部に空気流通空間20が画成されている。そして第1実施ダクトD1は、前側部分が左右方向に広がった扁平状に形成されて、横広扁平形状の空気取込口46が設けられていると共に、後側部分が略矩形状に形成されて、略矩形状の空気送出口48が設けられている。また第1実施ダクトD1は、空気取込口46から空気送出口48に至る前後方向の途中で側方(実施例では左側)に屈曲した形状となっている。従って第1実施ダクトD1は、空気取込口46から屈曲部分までが扁平形状とされ、屈曲部分から空気送出口48へ向かうにつれて左右方向の寸法が縮小されると共に上下方向の寸法が拡大される。
前述のような形状をなす第1実施ダクトD1は、車体10への設置時に下側に位置する第1壁体42と、この第1壁体42に対して対向した上側に設けられた第2壁体44とを有し、これら第1壁体42および第2壁体44で空気流通空間20を画成する。第1壁体42および第2壁体44は、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等の合成樹脂素材からインジェクション成形により個別に成形され、両壁体42,44の左右両端に沿って形成した端部42A,44Aを対向的に接合することで形成される。このような第1実施ダクトD1は、図示しないボルト等の取付手段によりラジエターサポート16の上面に取付けられる。
そして第1実施ダクトD1には、図1および図2に示すように、第1壁体42の内面から空気流通空間20へ突出し、第2壁体44の内面に当接する支持部52が設けられている。この支持部52は、第1実施ダクトD1の空気流通空間40における左右方向の略中央部に位置し、該空気流通空間40の空気流通方向に沿って設けられている。すなわち支持部52は、前端部が空気取込口46に臨む前側部分に位置し、後端部が屈曲部分より後側に位置し、第1実施ダクトD1の屈曲形状に合わせて湾曲した形状となっている。このような支持部52は、通常の使用状態において第2壁体44が第1壁体42側へ変形するのを防止する機能と、空気取込口46から空気流通空間40内へ取り込まれた空気を案内する整流機能とを兼有している。なお、空気流通空間40の前側部分は、支持部52により左右に区分されている。
前述した支持部52は、空気流通方向に沿って延在すると共に該空気流通方向と交差する左右方向に離間して対向する第1支持壁54および第2支持壁56を備えている。第1支持壁54および第2支持壁56は、曲面状の前壁部58および後壁部60で前端部分および後端部分が相互に連設されている。第1支持壁54は、第1壁体42に連なる基部54Cから第2壁体44に向かうにつれて対向する第2支持壁56側へ傾斜する縦壁部54Aと、この縦壁部54Aの先端から対向する該第2支持壁56側へ延出して第2壁体44の内面に接触する支持面部54Bとを有する。第2支持壁56は、第1壁体42と連なる基部56Cから第2壁体44に向かうにつれて対向する第1支持壁54側へ傾斜する縦壁部56Aと、この縦壁部56Aの先端から対向する該第1支持壁54側へ延出して第2壁体44の内面に接触する支持面部56Bとを有する。
第1支持壁54の支持面部54Bおよび第2支持壁56の支持面部56Bは、空気流通方向に沿って同一の延出幅Wに形成されており、第1支持壁54および第2支持壁56が変位していない状態においては、第2壁体44の内面に接触するように形成されている。但し、各支持面部54B,56Bは、第2壁体44の内面に接触しているだけであり、該第2壁体44の内面に溶着または接着はされていない。従って、支持面部54Bが第2壁体44に接触した状態で摺動可能であり、後述するように、第1支持壁54は、支持面部54Bが第2壁体44に接触した状態で第2支持壁56側へ倒れ込むよう変位することが可能である。同様に、支持面部56Bも第2壁体44に接触した状態で摺動可能であり、第2支持壁56は、支持面部56Bが第2壁体44に接触した状態で第1支持壁54側へ倒れ込むよう変位が可能となっている。なお、第1壁体42(第1支持壁54および第2支持壁56)の成形時に支持面部54B,56Bの延出幅Wを調整して、支持面部54B,56Bの当接面積を変更することで、第1支持壁54および第2支持壁56と第2壁体44との摩擦の大きさを調整することが可能である。すなわち、延出幅Wを大きくして支持面部54B,56Bの当接面積を拡大すれば、第1支持壁54および第2支持壁56による第2壁体44の支持力が大きくなり、第2壁体44に外力が付加された際の第1支持壁54および第2支持壁56の姿勢変位が発現するタイミングを遅らせ得る。
また支持部52は、図3に示すように、該支持部52を構成する第1支持壁54と第2支持壁56との配設位置および形状に伴う寸法関係が次のように設定されている。すなわち、第1支持壁54の基部54Cと第2支持壁56の基部56Cとの左右方向における間隔Lは、第1支持壁54における支持面部54Bの端縁54Dから該第1支持壁54の基部54Cまでの直線距離H1および第2支持壁56における支持面部56Bの端縁56Dから該第2支持壁56の基部56Cまでの直線距離H2を合わせた長さより小さく(L<H1+H2)設定されている。
そして、図3に示すように、第1支持壁54における支持面部54Bの端縁54Dには第1壁体42側へ膨出したリブが形成され、該リブの第2支持壁56を指向する端面には当接部54Eが形成されている。第1支持壁54の当接部54Eは、支持面部54Bの厚み方向において、第2壁体44側よりも該第2壁体44と反対側(第1壁体42側)が、第2支持壁56側へ延出した傾斜状に形成されている。また、第2支持壁56における支持面部56Bの端縁56Dには第1壁体42側へ膨出したリブが形成され、該リブの第1支持壁54を指向する端面には当接部56Eが形成されている。第2支持壁56の当接部56Eは、支持面部56Bの厚み方向において、第2壁体44側よりも該第2壁体44と反対側(第1壁体42側)が、第1支持壁54側へ延出した傾斜状に形成されている。従って、図4(a)に示すように、縦壁部54Aの変位により第2支持壁56側へ倒れ込んだ第1支持壁54および縦壁部56Aの変位により第1支持壁54側へ倒れ込んだ第2支持壁56が夫々所要角度まで傾斜した際に、両当接部54E,56Eが第2壁体44の内面と直交する向きで平行に当接する。
そして図4(a)に示すように、互いに当接した両当接部54E,56Eは、第1支持壁54に設けた当接部54Eが第2支持壁56における支持面部56Bの変位方向前側に位置し、第2支持壁56に設けた当接部56Bが第1支持壁54における支持面部54Bの変位方向前側に位置するよう構成されている。従って、第1支持壁54および第2支持壁56が当接部54E,56Eで当接すると、第1支持壁54は第2支持壁56の更なる変位を規制し、第2支持壁56は第1支持壁54の更なる変位を規制する。すなわち、第1支持壁54および第2支持壁56は、当接部54E,56Eで当接した後に互いに他方の支持壁の更なる変位を規制するため、図4(a)に示した傾斜状態から更に倒れ込むよう変位することが規制され、これにより第2壁体44の第1壁体42側への変形が規制される。
また、第1支持壁54および第2支持壁56の当接部54E,56Eでの当接は、両縦壁部54A,56Aの変位が、基部54C,56Cにおいて弾性変形した状態でなされるよう構成されている。従って、第1支持壁54および第2支持壁56が両当接部54E,56Eで当接している状態(図4(a))において第2壁体44に対する外力の付加が解除されると、第1支持壁54および第2支持壁56は、元の立設状態(図4(b))に変位しながら第2壁体44を内側から押すようになる。従って、第2壁体44は元の形状に保持される。
前述のように構成された第1実施例に係る車両用吸気ダクトDCによれば、第1壁体42に空気流通空間40へ突出するよう設けた支持部52によって空気取込口46から吸込んだ空気が案内されるため、空気取込口46を扁平としたり、空気流通空間40を屈曲させたり、あるいは空気流通空間40の断面形状が変化すること等に起因する空気の乱流や偏流の発生を抑制し得る。そして第1実施ダクトD1は、エンジンEGの駆動時に空気流通空間40が負圧化したり、エンジンルーム12内の温度上昇によって第1壁体42および第2壁体44が軟化しても、支持部52の第1支持壁54および第2支持壁56が第2壁体44を内側から支持するので、第1壁体42および第2壁体44の変形が防止される。すなわち第1実施ダクトD1は、通常の使用状態において、各支持面部54B,56Bと第2壁体44の内面との摩擦により両支持壁54,56が倒れ込むように変位せず、よって空気流通空間40の断面積を確保でき、空気をエンジンEGへ適切に供給し得る。
そして第1実施ダクトD1は、第1壁体42および第2壁体44の支持部52が形成された部位に、前述した通常の使用時に作用する力よりも大きくて両壁体42,44を近接させる向きの外力が付加されると、第1支持壁54は第2支持壁56側へ押され、第2支持壁56は第1支持壁54側へ押される。従って、各支持面部54B,56Bと第2壁体44の内面とが摺擦するようになり、第1支持壁54は第2支持壁56側へ倒れ込むよう変位すると共に、第2支持壁56は第1支持壁54側へ倒れ込むよう変位する。
ここで第1実施ダクトD1は、第2壁体44の上方から小さい外力が作用した場合(例えば、エンジンフード14を開けて整備する際に手を着いたり、物品を載せる等)には、図4(a)に示すように、第1支持壁54および第2支持壁56が倒れ込むように変位して両当接面54E,56Eが当接するまでは、第2壁体44の第1壁体42側への変形が可能である。そして、第1支持壁54および第2支持壁56の両当接部54E,56Eが当接すると、両支持壁54,56の縦壁部54A,56Aが突張って第2壁体44に付加される外力を受け止めるようになる。すなわち、第1支持壁54および第2支持壁56が当接することで、第2壁体44の変形に係る変形荷重を変化させることができ、該第2壁体44が一気に変形することを防止し得る。しかも、当接部54E,56Eが当接時には、第1支持壁54および第2支持壁56の基部54C,56Cが弾性変形しているので、第2壁体44に対する外力の付加が解除されると、両支持壁54,56は元の形状に弾性復帰する(図4(b))。これにより第2壁体44も元の形状に復帰し、第1実施ダクトD1は通常通りに使用することが可能である。すなわち第1実施ダクトD1は、比較的小さい外力が作用した場合に支持部52および第2壁体44が変形しても、当該外力の付加が解除されると支持部52および第2壁体44は元の形状に戻るので、継続的な使用に支障を来たすことがない。
一方、第1実施ダクトD1は、第2壁体44の上方から大きい力が作用した場合(例えばエンジンフード14への物体の衝突により該エンジンフード14が下方へ変形する等)は、前述と同様に、両当接面54E,56Eが当接するまで第1支持壁54および第2支持壁56は容易に変位する。そして、第1支持壁54および第2支持壁56が当接した後も第2壁体44が更に上方から強く押圧される場合は、両支持壁54,56の縦壁部54A,56Aが更に折曲するように変形し、第2壁体44が第1壁体42の側へ変形することが許容される。従って、第2壁体44が図4(a)に示す状態より更に変形するので、エンジンフード14の変形に支障を来たすことがない。
なお、第1支持壁54および第2支持壁56が互いに近接する方向へ倒れ込むので、第2壁体44が第1壁体42の側へ変形しても、空気流通空間40が極端に狭くなることが防止される。
図5は、実施例2に係る車両用吸気ダクト(以下、「第2実施ダクト」と云う。)D2を示したものである。この第2実施ダクトD2は、基本的な構成が実施例1の第1実施ダクトD1と同一である。そこで、第2実施ダクトD2の説明において、実施例1の第1実施ダクトD1と同一の構成は同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
第2実施ダクトD2では、図5に示すように、第1支持壁54における支持面部54Bの端縁54Dには第1壁体42側へ膨出したリブが形成され、該リブの第2支持壁56を指向する端面には案内部54Fが形成されている。第1支持壁54の案内部54Fは、支持面部54Bの厚み方向において、第2壁体44側よりも該第2壁体44と反対側(第1壁体42側)が、第2支持壁56側へ延出した比較的緩やかな傾斜面となっている。また、第2支持壁56における支持面部56Bの端縁56Dには第1壁体42側へ膨出したリブが形成され、該リブの第1支持壁54を指向する端面には案内部56Fが形成されている。第2支持壁56の案内部56Fは、支持面部56Bの厚み方向において、第2壁体44と反対側(第1壁体42側)よりも該第2壁体44側が、第1支持壁54側へ延出した傾斜面状となっている。従って両案内部54F,56Fは、図6(a)に示すように、縦壁部54Aの変位により第2支持壁56側へ倒れ込んだ第1支持壁54および縦壁部56Aの変位により第1支持壁54側へ倒れ込んだ第2支持壁56が各々所要角度に傾斜した際に、両案内部54F,56Fが第2壁体44の内面に対して斜めに交差する向き(第1壁体42側から第2壁体44側に向かうにつれて第1支持壁54側へ傾斜する向き)で当接する。
そして図6(a)に示すように、第1支持壁54に設けた案内部54Fは、第2支持壁56に設けた案内部56Fと当接した際に、該第2支持壁56における支持面部56Bの変位方向前側に位置する。また、第2支持壁56に設けた案内部56Fは、第1支持壁54に設けた案内部54Fと当接した際に、該第1支持壁54における支持面部54Bの変位方向前側から外れて位置する。従って、第1支持壁54および第2支持壁56が案内部54F,56Fで当接した後は、該案内部54F,56Fが互いに摺接して第1支持壁54の更なる倒れ込み変位が許容され、該第1支持壁54が更に変位することで第2支持壁56の倒れ込み変位も許容される。すなわち、第1支持壁54および第2支持壁56は、案内部54F,56Fが互いに摺接することで更に変位することが可能となり、図6(b)に示すように、第2支持壁56の支持面部56Bが第1支持壁54の支持面部54Bの上方へ乗り上がり、両支持壁54,56は重なるように変位する。
従って第2実施ダクトD2は、通常の使用時に作用する力よりも大きい外力が付加した場合に、第1支持壁54および第2支持壁56は、両案内部54F,56Fが当接するまで容易に変位する(図6(a))。そして、両案内部54F,56Fが接触することで変形荷重が変化し、該第2壁体44が一気に変形することを防止し得る。また、両案内部54F,56Fの当接後も第2壁体44に外力が付加されている場合には、当接している両案内部54F,56Fの間で滑りが発生して第1支持壁54および第2支持壁56が更に変位するので(図6(b))、支持部52の上下方向の寸法が大幅に小さくなり、第2壁体44の第1壁体42側への変形がスムーズに進行する。
なお実施例2では、第1支持壁54および第2支持壁56の両方に案内部54F,56Fを設けた場合を例示したが、この案内部は、第1支持壁54または第2支持壁56の何れか一方にのみ設けるようにしてもよい。また、第1支持壁54に設けた案内部54Fと第2支持壁56に設けた案内部56Fの傾斜方向を反対にしてもよい。この場合では、第2支持壁56に設けた案内部56Fは、第1支持壁54に設けた案内部54Fと当接した際に、該第1支持壁54における支持面部54Bの変位方向前側に位置し、第1支持壁54に設けた案内部54Fは、第2支持壁56に設けた案内部56Fと当接した際に、該第2支持壁56における支持面部56Bの変位方向前側から外れて位置する。
本願が対象とする車両用吸気ダクトは、前述した実施例1および実施例2に示した形態に限定されず、様々に変更が可能である。
(1)車体10への設置時の上側を第1壁体42とすると共に、この第1壁体42に対向した下側を第2壁体44として、上側の第1壁体42から下側の第2壁体44に向けて空気流通空間40内へ突出する支持部52を設けてもよい。
(2)第1壁体42と支持部52とを別体に成形した、後工程において支持部52を第1壁体42に接合または組付けるよう構成してもよい。
実施例1に係る車両用吸気ダクトを車体前側に取り付けた状態を示した斜視図である。 図1のII−II線断面図である。 図2における支持部の拡大断面図である。 (a)は、第2壁体に外力が付加されることで、第1支持壁および第2支持壁が互いに近接する方向へ倒れ込むように変位し、両支持壁の当接部が当接した状態を示す説明断面図であり、(b)は、第2壁体に対する外力の付加が解除されることで、第1支持壁および第2支持壁が元の形状に弾性復帰した状態を示した説明断面図である。 実施例2に係る車両用吸気ダクトの支持部を示した断面図である。 (a)は、第2壁体に外力が付加されることで、第1支持壁および第2支持壁が互いに近接する方向へ倒れ込むように変位し、両支持壁の案内部が接触した状態を示す説明断面図であり、(b)は、第2壁体に対する外力が更に付加されることで、第1支持壁および第2支持壁が重なるように変位して第2壁体の変形を許容することを示した説明断面図である。 車両におけるエンジンルーム内を略示した斜視図である。 図7のX−X線断面図である。 図7に示す従来の車両用吸気ダクトの一部破断斜視図である。 図9に示す車両用吸気ダクトを一部破断して示した平面図である。 図10のY−Y線断面図である。
符号の説明
40 空気流通空間,42 第1壁体,44 第2壁体,52 支持部,54 第1支持壁
54A 縦壁部,54B 支持面部,54C 基部,54D 端縁,54E 当接部
54F 案内部,56 第2支持壁,56A 縦壁部,56B 支持面部,56C 基部
56D 端縁,56E 当接部,56F 案内部,L 間隔,H1 直線距離,H2 直線距離

Claims (4)

  1. 第1壁体および該第1壁体に対向する第2壁体の間に空気流通空間が画成され、前記第1壁体の内面から突出して前記第2壁体の内面に当接する支持部を備えた車両用吸気ダクトにおいて、
    前記支持部は、前記空気流通方向に沿って夫々延在して互いに対向するよう設けられた第1支持壁および第2支持壁を備え、
    前記第1支持壁および第2支持壁は、前記第1壁体に連なる基部から前記第2壁体に向かうにつれて対向する支持壁側へ傾斜するよう形成され、前記第2壁体の第1壁体側への変形時に対向する支持壁側へ倒れ込むように変位する縦壁部と、前記縦壁部の先端から対向する支持壁側へ延出して前記第2壁体の内面に接触する支持面部とが設けられる
    ことを特徴とする車両用吸気ダクト。
  2. 前記第1支持壁の基部と前記第2支持壁の基部との間隔は、前記第1支持壁における支持面部の端縁から基部までの直線距離および前記第2支持壁における支持面部の端縁から基部までの直線距離を合わせた長さより小さく設定され、
    前記第1支持壁および第2支持壁は、前記縦壁部の変位途中に互いに当接するよう構成した請求項1記載の車両用吸気ダクト。
  3. 前記第1支持壁および第2支持壁における両支持面部の端部に、前記縦壁部の変位途中に互いに当接して第1支持壁および第2支持壁の変位を規制する当接部を設けた請求項2記載の車両用吸気ダクト。
  4. 前記第1支持壁および第2支持壁における両支持面部の端部に、前記縦壁部の変位途中に互いに摺接して第1支持壁および第2支持壁が重なるように案内する案内部を設けた請求項2記載の車両用吸気ダクト。
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