JP4242971B2 - 液晶性ポリエステル組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な液晶性ポリエステル組成物および該組成物からなるコレステリック顔料、および光学素子、カラー偏光板、輝度向上フィルム、オプトエレクトロニクス等の分野への応用に好適な新規な光学フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶は、その種類によって特有の分子配向の秩序を有することが知られている。そのために液晶は、該分子配向を利用し、または制御することによって様々な分野に応用され、工業的に大きな分野を形成している。
低分子液晶については周知のごとく時計、電卓あるいはテレビなどの表示素子としてネマチックタイプのものが広く使用されている。またディスプレイの分野においては、確固たる地位を築いている。以上の如く低分子液晶においては、その電気光学効果に基づく応用が用途の大半を占めている。
一方、高分子液晶はその力学的特性もさることながら、ネマチック、スメクチックおよびコレステリックのそれぞれの液晶のタイプに応じて、低分子液晶と同様な電気光学効果あるいは熱光学効果を示すことがよく知られている。高分子液晶は、電場・熱などの外力に対する応答が低分子液晶に比べて遅いため、低分子液晶と同じ用途に用いることはできない。しかしながら高分子液晶は、それぞれの液晶のタイプに特有の配向構造を固定化することができるという大きな特徴を有する。液晶の種類に応じて、該液晶に特有の配向構造が固定化された高分子液晶は、表示材料、記録材料として利用されている。また高分子液晶は、光学材料に有利なフィルム化・薄膜化が容易であり、フィルム化・薄膜化された高分子液晶は様々な分野に応用可能である。
各種液晶のうち、コレステリック液晶には、その螺旋ピッチに応じた波長領域の円偏光を選択的に反射する性質がある。コレステリック液晶性を示す高分子液晶をフィルム化・薄膜化すると分子は、通常フィルム面に平行に配向し、コレステリック層もフィルム面に平行となる。このフィルム面にある角度で光が入射すると、コレステリックピッチに応じて、ある特定波長の円偏光のみが選択的に反射される。すなわちコレステリック液晶性の高分子液晶を固定化して得られるフィルム・薄膜は、本質的に選択反射フィルターとなる。選択反射の中心波長(λs)はコレステリック液晶の螺旋ピッチ(P:360°ねじれた時の膜厚)と平均屈折率(N)によって規定されるが、その選択反射帯域幅(Δλ)はコレステリック液晶の複屈折率(Δn)に依存する。
λs=P×N
N= ((no2+ne2)/2)1/2
no:常光に対する屈折率
ne:異常光に対する屈折率
Δλ=P×Δn
Δn:ne−no
選択反射の中心波長(λs)を規定する螺旋ピッチや平均屈折率は物質に特有なものであり、低分子コレステリック液晶では一定温度下ある一定の値を示すが、高分子コレステリック液晶に関しては製造条件により液晶の分子量や分子量分布が多岐にわたるものであるから、螺旋ピッチが一様にならず、中心波長の調整が容易でない。従って、螺旋ピッチ調整に関しては、螺旋ピッチの異なるものの混合等で中心波長の調整が必要であり、相溶性が良く中心波長の調整が容易な高分子コレステリック液晶を得ることが課題となっていた。
一方、高分子コレステリック液晶の製造は、ポリマー分子鎖中に光学活性部位を導入するものと、光学活性でない高分子液晶に光学活性な高分子液晶を混合する方法が挙げられるが、後者の混合の手段を用いる場合には、混合後の液晶の均一性が問題となっていた。さらに光学活性な液晶性ポリエステルを光学活性な高分子液晶として用いる場合は、一般的にその低いガラス転移温度(Tg)から組成物とした際に、コレステリック液晶の熱安定性の低下を招くという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、新たな液晶性ポリエステル組成物を見出し、さらに該組成物が溶融時にコレステリック液晶相を示し、かつ液晶転移温度以下に冷却することにより該液晶相を固定化可能な特徴を有することも見いだすことにより上記課題を解決するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、主鎖型液晶性ポリエステルにおいて、カテコール単位を有する液晶性ポリエステルおよび光学活性な液晶性ポリエステルを溶融下で混合することにより、均一で、相溶性が良く所望の選択反射波長への調整が容易でさらに熱安定性に優れた新たな液晶性ポリエステル組成物を開発し、該組成物を用いることにより、所望の選択反射波長をもつ、高い偏光選択性と高い透過率を有する新たな光学フィルムを発明するに至った。
すなわち、溶融時にコレステリック液晶相を呈し、液晶転移温度以下に冷却することでコレステリック液晶相を固定化することが可能な本発明の液晶性ポリエステル組成物は、50〜99.5重量%の液晶性ポリエステル(I)と、0.5〜50重量%の光学活性な液晶性ポリエステル(II)で構成され、各ポリエステルは次の条件を満足する。
液晶性ポリエステル(I)
下記に示す構造単位(a)を10〜40モル%、構造単位(b)を10〜50モル%、構造単位(c)を10〜40モル%、構造単位(d)を0〜30モル%含有し、フェノール/テトラクロロエタン(重量比60/40)混合溶媒中、濃度0.5g/dl、温度30℃で測定した対数粘度が0.05〜1.0であること。
【化11】
Figure 0004242971
【化12】
Figure 0004242971
[ただしAは、下記に示す芳香環群から選ばれる一つを示す。]
【化13】
Figure 0004242971
上記のR1,R2,R3は、それぞれ個別に水素、メチル基、エチル基、t−ブチル基、メトキシ基、フェニル基、ジメチルベンジル基、塩素又は臭素を示す。
【化14】
Figure 0004242971
[ただしDは、下記に示す芳香環群から選ばれる一つを示す。]
【化15】
Figure 0004242971
上記のR4は水素、フッ素、塩素、臭素又はフェニル基を示す。
【化16】
Figure 0004242971
[ただしEは、下記の芳香族環群から選ばれる一つを示す]
【化17】
Figure 0004242971
上記R5は水素、メチル基、エチル基、メトキシ基、t−ブチル基、フェニル基、塩素又は臭素を示す。
【0005】
光学活性な液晶性ポリエステル(II)
下記の構造単位(e)を30〜60モル%、構造単位(f)を40〜70モル%含有し、フェノール/テトラクロロエタン(重量比60/40)混合溶媒中、濃度0.5g/dl、温度30℃で測定した対数粘度が0.05〜1.0である光学活性な液晶性ポリエステル。
【化18】
Figure 0004242971
[ただしGは、下記の芳香族環群から選ばれる一つを示す]
【化19】
Figure 0004242971
【化20】
Figure 0004242971
[ただしLは、少なくとも一つの不斉炭素を含み、炭素数が3〜12である光学活性な2価の脂肪族基を示す。]
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の液晶性ポリエステル(I)は、構造単位(a)、(b)及び(c)を必須に含有し、必要に応じて構造単位(d)を含有するが、これ以外の構造単位を含まないポリエスエルである。
構造単位(a)は、本発明の組成物を溶融して液晶転移温度以下に冷却した際に、コレステリック液晶相の固定化に役立つ構造単位であって、この構造単位を提供する前駆モノマーの典型例は、カテコール及び下記のカテコール誘導体である。
【化21】
Figure 0004242971
この外、上記のアセトキシ基がトリメチルシリル基やベンゾイル基に置換されたカテコール誘導体も、構造単位(a)を与える前駆モノマーとして使用することができる。
構造単位(a)は、液晶性ポリエスエル(I)中に通常10〜40モル%、好ましくは15〜35モル%、さらに好ましくは20〜33モル%含まれる。
【0007】
構造単位(b)は、本発明の組成物に液晶性を発現させ、その液晶状態の安定化に寄与する重要な構造単位である。この構造単位を提供する前駆モノマーは、p−オキシ安息香酸、4−オキシ−1−ナフトエ酸、6−オキシ−2−ナフトエ酸、4’−オキシ−4−ビフェニルカルボン酸及びこれらモノオキシ芳香族モノカルボン酸の誘導体である。p−オキシ安息香酸の誘導体には、p−オキシ安息香酸のメチルエステル、エチルエステル等のアルキルエスエルが含まれる外、p−オキシ安息香酸のヒドロキシル基が、アセトキシル基に置換されたp−アセトキシ安息香酸が含まる。
さらに、p−オキシ安息香酸の誘導体には、p−オキシ安息香酸又はそのアルキルエステルの2位の水素が、メチル基、エチル基、メトキシ基、t−ブチル基、フェニル基、ジメチルベンジル基、塩素又は臭素と置き換わったp‐オキシ安息香酸又はそのアルキルエステルが含まれる。また、p‐オキシ安息香酸又はそのアルキルエステルの2位及び6位の水素が、それぞれ個別にメチル基、エチル基、メトキシ基、t−ブチル基、フェニル基、ジメチルベンジル基、塩素又は臭素と置き換わったp‐オキシ安息香酸又はそのアルキルエステルも、上記したp−オキシ安息香酸誘導体に含まれる。
従って、2−メチル−p−オキシ安息香酸、2−エチル−p−オキシ安息香酸、2−メトキシ−p−オキシ安息香酸、2−t−ブチル−p−オキシ安息香酸、2−フェニル−p−オキシ安息香酸、2−ジメチルベンジル−p−オキシ安息香酸、2−クロロ−p−オキシ安息香酸、2−ブロモ−p−オキシ安息香酸、2,6−ジメチル−p−オキシ安息香酸、2、6‐ジエチル−p−オキシ安息香酸、2,6−ジメトキシ−p−オキシ安息香酸、2,6−ジクロロ−p−オキシ安息香酸、
2,6−ジブロモ−p−オキシ安息香酸、2,6−ジメチルベンジル−p−オキシ安息香酸等は、p−オキシ安息香酸誘導体の典型例である。
4−オキシ−1−ナフトエ酸又は6−オキシ−2−ナフトエ酸の誘導体には、これらナフトエ酸のメチルエステル、エチルエステル等のアルキルエステルが含まれる外、ナフトエ酸のヒドロキシル基がアセトキシル基と置換した4−アセトキシ−ナフトエ酸及び6−アセトキシ−2−ナフトエ酸が含まれる。
4’−オキシ−4−ビフェニルカルボン酸の誘導体には、このカルボン酸のメチルエステル、エチルエステル等のアルキルエステルが含まれる外、当該カルボン酸のヒドロキシル基がアセトキシル基と置換した4’−アセトキシ−4−ビフェニルカルボン酸が含まれる。
構造単位(b)は、液晶性ポリエスエル(I)中に通常10〜50モル%、好ましくは15〜45モル%、さらに好ましくは20〜40モル%の割合で存在する。
【0008】
構造単位(c)は、液晶性を発現するためのメソーゲンとしての役割を果たす構造単位であり、この構造単位を提供する前駆モノマーの典型例は、テレフタル酸、イソフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸及びこれらの芳香族ジカルボン酸の誘導体である。これら芳香族ジカルボン酸の誘導体には、芳香族ジカルボン酸のメチルエステル、エチルエステルなどのアルキルエステル(モノエステル、ジエステルの何れであるかを問わない)が含まれる外、芳香族ジカルボン酸の酸塩化物が含まれる。そして、テレフタル酸の2位(又は6位)の水素が、フッ素、塩素、臭素又はフェニル基で置換されたテレフタル酸誘導体も、構造単位(c)を与える前駆モノマーとして使用することができる。
構造単位(c)は、液晶性ポリエステル(I)中に通常10〜40モル%、好ましくは15〜35モル%、さらに好ましくは20〜33モル%の割合で存在する。
【0009】
液晶性ポリエステル(I)には、必要に応じて構造単位(d)を30モル%を越えない範囲で含有させることができ、この構造単位を液晶性ポリエステル(I)に存在させることによって、分子配列の規則性やチルト角の制御などの分子レベルにおける配向状態の制御並びにガラス転移温度や固有粘性の調整を行うことができる。30モル%を越える量の構造単位(d)を含有させたポリエステルを使用した場合には、本発明が企図する液晶性ポリエステル組成物を得ることが困難になる。
構造単位(d)を提供する前駆モノマーの典型例は、ヒドロキシル基を2つ有する芳香族化合物であって、具体的には、ヒドロキノン、レゾルシン、4,4’−ジオキシビフェニル、1,4−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン及びこれら芳香族ジオールの誘導体を例示することができる。そして、この芳香族ジオールの誘導体には、芳香族ジオールの2つのヒドロキシル基がアセトキシル基で置換されたアセトキシ化合物が含まれる。さらにまた、ヒドロキノンの2位(又は6位)の水素が、メチル基、エチル基、t−ブチル基、メトキシ基、フェニル基、塩素又は臭素で置換された化合物も、構造単位(d)を与える前駆モノマーとして使用可能である。
【0010】
本発明の液晶性ポリエステル(I)として好ましい具体例を、各構造単位の詳細と各構造単位のモル%で示せば、次のとおりである。
本発明の液晶性ポリエステル(I)に含まれる各構造単位の同定とその含有量の測定は、その液晶性ポリエステルの構成モノマーが既知である場合では、試料であるポリエステルを加水分解してモノマー混合物とした後、この混合物をガスクロマトグラフィー/質量分析器にかけることによって、各構成モノマーの全体に占めるモル%を求めることができる。また、液晶性ポリエスエルの構成モノマーが未知である場合は、加水分解して得たモノマー混合物をガスクロマトグラフィー/質量分析器にかけることによって、混合物中のモノマーを同定すると共に、全体に占めるモル%を求め、同定されたモノマーの実体は、核磁気共鳴分析により確定することができる。
【化22】
Figure 0004242971
a及びc=10〜40モル%、好ましくは15〜35モル%
b=10〜50モル%、好ましくは15〜45モル%
【化23】
Figure 0004242971
a及びc=10〜40モル%、好ましくは15〜35モル%
b=10〜50モル%、好ましくは15〜45モル%
【化24】
Figure 0004242971
a及びc=10〜40モル%、好ましくは15〜35モル%
b=10〜50モル%、好ましくは15〜45モル%
【化25】
Figure 0004242971
a及びc=10〜40モル%、好ましくは15〜35モル%
b=10〜50モル%、好ましくは15〜45モル%
【化26】
Figure 0004242971
a及びc=10〜40モル%、好ましくは15〜35モル%
b+b’=10〜50モル%、好ましくは15〜45モル%
但し、b/b’(モル比)=1/9〜49/1、好ましくは5/10〜44/1
【化27】
Figure 0004242971
a及びc=10〜40モル%、好ましくは15〜35モル%
b+b’=10〜50モル%、好ましくは15〜45モル%
但し、b/b’(モル比)=1/9〜49/1、好ましくは5/10〜44/1
【化28】
Figure 0004242971
a及びc=10〜40モル%、好ましくは15〜35モル%
b+b’=10〜50モル%、好ましくは15〜45モル%
但し、b/b’(モル比)=1/9〜49/1、好ましくは5/10〜44/1
【化29】
Figure 0004242971
a及びc+c’=10〜40モル%、好ましくは15〜35モル%
b+b’=10〜50モル%、好ましくは15〜45モル%
但し、b/b’(モル比)=1/9〜49/1、好ましくは5/10〜44/1、c/c’(モル比)=1/9〜39/1、好ましくは5/15〜34/1
【化30】
Figure 0004242971
a+d及びc=10〜40モル%、好ましくは15〜35モル%
b=10〜50モル%、好ましくは15〜45モル%
但し、a/d(モル比)=2/8〜39/1、好ましくは5/10〜34/1
【化31】
Figure 0004242971
a+d及びc=10〜40モル%、好ましくは15〜35モル%
b=10〜50モル%、好ましくは15〜45モル%
但し、a/d(モル比)=2/8〜39/1、好ましくは5/10〜34/1
【化32】
Figure 0004242971
a+d及びc=10〜40モル%、好ましくは15〜35モル%
b=10〜50モル%、好ましくは15〜45モル%
但し、a/d(モル比)=2/8〜39/1、好ましくは5/10〜34/1
【化33】
Figure 0004242971
a+d及びc=10〜40モル%、好ましくは15〜35モル%
b=10〜50モル%、好ましくは15〜45モル%
但し、a/d(モル比)=2/8〜39/1、好ましくは5/10〜34/1
【0011】
本発明の液晶性ポリエステル(I)は、構造単位(a)を与える前駆モノマー(A)と、構造単位(b)を与える前駆モノマー(B)と、構造単位(c)を与える前駆モノマー(C)と、必要に応じて構造単位(d)を与える前駆モノマー(D)を、下記の表1に示すモル比で反応器に仕込み、溶融重合法又は溶液重合法で共重合させることにより合成することができる。この場合、構造単位(b)を与える前駆モノマー(B)と、構造単位(c)を与える前駆モノマー(C)については、種類の異なる前駆モノマー(B)及び前駆モノマー(C)を2種以上併用することができる。
【0012】
【表1】
Figure 0004242971
【0013】
溶融重合法を採用する場合にあっては、表1に示すモル比で各前駆モノマーを反応器に仕込み、典型的には窒素雰囲気の常圧下又は減圧下もしくは高真空下に150℃〜350℃、好ましくは200℃〜300℃の温度範囲で、通常30分以上、好ましくは1時間〜20時間程度反応させる。溶融重合を行うにあっては、反応を促進させる目的で1−メチルイミダゾール、4−ジメチルアミノピリジン等のアミン、アルカリ金属塩、Fe、Mn、Ti、Co、Sb、Snなどの金属塩を単独もしくは組み合わせて反応系に添加することができる。
溶液重合法を採用する場合には、表1に示すモル比の各前駆モノマーを非プロトン性極性溶媒に溶解して反応器に仕込み、適当な塩基及び縮合剤の存在下に50℃〜200℃、好ましくは60℃〜150℃の温度範囲で、通常1時間以上、好ましくは2時間〜10時間程度反応させる。
反応溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)などの極性溶媒、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサンなどのエーテル系溶媒が使用できる。塩基としては、例えば、ピリジン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジメチルアミノピリジン(DMAP)、ジアザビシクロオクタン(Dabco)、ジアザビシクロウンデカン(DBU)、ジアザビシクロノネン(DBN)、ジイソプロピルエチルアミンなどが使用できる。また、縮合剤としては、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド、塩化アリールスルホニル/DMF、クロロリン酸ジフェニル/DMF、二塩化トリフェニルホスフィンなどが使用できる。
溶融重合法の場合も溶液重合法の場合も、生成ポリエステルの分子量は、重合時間をコントロールすることにより調節可能である。本発明の液晶性ポリエステル(I)の分子量は、フェノール/テトラクロロエタン混合溶媒(60/40重量比)中、30℃で測定した対数粘度(ηinh)の値で、通常0.05〜1.0、好ましくは0.07〜0.5、より好ましくは0.1〜0.3の範囲にある。この値が0.05より低い場合には、強度が弱くなる恐れがあり、実用上問題となることがある。また1.0より高い場合は、光学活性な液晶性ポリエステル(II)と混合して得られる組成物の液晶状態における流動性が低下することがあり、均一な配向を得ることが困難となる恐れがある。
【0014】
次に本発明の光学活性な液晶性ポリエステル(II)について説明する。このポリエステルは、前記の構造単位(e)と構造単位(f)を含有し、これ以外の構造単位を含まない光学活性な液晶性ポリエステルである。
構造単位(e)は、液晶性を発現するためのメソーゲンとして必須の構造単位であって、この構造単位を提供する前駆モノマー成分は、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸及びこれら芳香族ジカルボン酸の誘導体である。この誘導体には、芳香族ジカルボン酸のジメチルエステル、ジエチルエステル等のジアルキルエステルが含まれる外、芳香族ジカルボン酸の酸塩化物が含まれる。
構造単位(e)は、光学活性な液晶性ポリエステル(II)中に通常30〜60モル%、好ましくは30〜50モル%、さらに好ましくは35〜50モル%の割合で含まれる。
構造単位(f)は、本発明の液晶性ポリエステル組成物にコレステリック液晶相を発現させるために必須の構造単位であって、この構造単位を提供する前駆モノマーは、光学活性な2−メチル−1,4−ブタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,2−プロパンジオール、2−クロロ−1,4−ブタンジオール、2−フルオロ−1,4−ブタンジオール、2−ブロモ−1,4−ブタンジオール、2−エチル−1,4−ブタンジオール、2−プロピル−1,4−ブタンジオール及びこれらジオールの誘導体である。このジオール誘導体には、上記ジオールの2つのヒロドキシル基がアセトキシル基で置換されたジアセトキシ化合物が含まる。
構造単位(f)を与える光学活性な前駆モノマーは、R体、S体のいずれでも良く、R体及びS体の混合物であっても良い。前駆モノマーがR体とS体の混合物である場合、R体とS体の含有量の差が少なくとも1重量%以上、好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは20重量%以上であることが必要である。含有量の差が1重量%未満である場合には、コレステリック液晶相が発現しない恐れがある。
構造単位(f)は、光学活性な液晶性ポリエステル(II)中に通常40〜70モル%、好ましくは50〜70モル%、さらに好ましくは50〜65モル%の割合で存在する。従って、本発明の光学活性な液晶性ポリエステル(II)は、構造単位(f)を構造単位(e)より過剰に含むために、このポリエステルは両末端にヒドロキシル基が残存した分子鎖構造をとる。
【0015】
本発明の光学活性な液晶性ポリエステル(II)として好ましい具体例を、各構造単位の詳細と、ポリエステル全体に占める各構造単位のモル%で示せば、次のとおりである。
尚、液晶性ポリエステル(II)に含まれる各構造単位の同定と、その含有量の測定は、液晶性ポリエステル(I)について先に説明したと同じ方法で行なうことができる。
【化34】
Figure 0004242971
e=30〜60モル%、好ましくは30〜50モル%
f=40〜70モル%、好ましくは50〜70モル%
Rはメチル基、エチル基、プロピル基、フッ素又は塩素を示す。
【化35】
Figure 0004242971
e=30〜60モル%、好ましくは30〜50モル%
f=40〜70モル%、好ましくは50〜70モル%
Rはメチル基、エチル基、プロピル基、フッ素又は塩素を示す。
【化36】
Figure 0004242971
e=30〜60モル%、好ましくは30〜50モル%
f=40〜70モル%、好ましくは50〜70モル%
Rはメチル基、エチル基、プロピル基、フッ素又は塩素を示す。
【化37】
Figure 0004242971
e+e’=30〜60モル%、好ましくは30〜50モル%
但し、e/e’(モル比)=1/29〜59/1、好ましくは5/25〜49/1
f=40〜70モル%、好ましくは50〜70モル%
Rはメチル基、エチル基、プロピル基、フッ素又は塩素を示す。
【化38】
Figure 0004242971
e+e’=30〜60モル%、好ましくは30〜50モル%
但し、e/e’(モル比)=1/29〜59/1、好ましくは5/25〜49/1
f=40〜70モル%、好ましくは50〜70モル%
Rはメチル基、エチル基、プロピル基、フッ素又は塩素を示す。
【0016】
本発明の光学活性な液晶性ポリエステル(II)は、構造単位(e)を与える前駆モノマー(E)と、構造単位(f)を与える前駆モノマー(F)を、下記の表2に示すモル比で反応器に仕込み、先に説明した液晶性ポリエステル(I)の場合と同様、溶融重合法又は溶液重合法を適用して共重合させることにより合成することができる。この場合、構造単位(e)を与える前駆モノマー(E)については、種類の異なる前駆モノマー(E)を2種以上併用することができる。
【0017】
【表2】
Figure 0004242971
【0018】
溶融重合法により光学活性な液晶性ポリエステル(II)を合成する場合には、表2に示すモル比で前駆モノマーを反応器に仕込み、典型的には窒素雰囲気の常圧下又は減圧下もしくは高真空下に150℃〜350℃、好ましくは200℃〜300℃の温度範囲で、通常30分以上、好ましくは1時間〜20時間程度反応させる。溶融重合を行うにあっては、反応を促進させる目的で1−メチルイミダゾール、4−ジメチルアミノピリジン等のアミン、アルカリ金属塩、Fe、Mn、Ti、Co、Sb、Snなどの金属塩を単独もしくは組み合わせて反応系に添加することができる。また、分解抑制剤としてリン化合物などを反応系に添加しても良い。
溶液重合法を採用する場合は、表2に示すモル比の前駆モノマーを溶媒に溶解して反応器に仕込み、適当な酸受容体の存在下に50℃〜200℃、好ましくは60℃〜150℃の温度範囲で、通常1時間以上、好ましくは2時間〜10時間程度反応させる。
反応溶媒としては、例えば、o−ジクロロベンゼン、ジクロロエタン、テトラクロロエタン等のハロゲン系溶剤、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)などの極性溶媒、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサンなどのエーテル系溶媒が使用できる。酸受容体としては、例えば、ピリジン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、などが使用できる。
溶融重合法の場合も溶液重合法の場合も、生成ポリエステルの分子量は、重合時間をコントロールすることにより調節可能である。本発明の液晶性ポリエステル(II)の分子量は、フェノール/テトラクロロエタン混合溶媒(60/40重量比)中、30℃で測定した対数粘度(ηinh)の値で、通常0.05〜1.0、好ましくは0.07〜0.5、より好ましくは0.1〜0.3の範囲にある。この値が0.05より低い場合には、強度が弱くなる恐れがあり、実用上問題となることがある。また1.0より高い場合は、光学活性な液晶性ポリエステル(I)と混合して得られる組成物の液晶状態における流動性が低下することがあり、均一な配向を得ることが困難となる恐れがある。
【0019】
本発明の液晶性ポリエステル組成物は、50〜99.5重量部、好ましくは60〜90重量部、さらに好ましくは70〜85重量部の液晶性ポリエステル(I)と、0.5〜50重量部、好ましくは10〜40重量部、さらに好ましくは15〜30重量部の液晶性ポリエステル(II)を、溶融下に混合することにことで得ることができる。溶融混合に際しての条件は適宜選ぶことができるが、通常は
150℃〜300℃、好ましくは200℃〜280℃の範囲の温度と、0.5時間以上、好ましくは1時間〜10時間程度の混合時間が選ばれる。溶液混合や粉末混合の場合と異なり、溶融下で混合を行っているため、液晶性ポリエステル(I)と液晶性ポリエステル(II)とから均一な組成物を得ることができる。これはポリエステル(I)とポリエステル(II)との間で、エステル交換等の熱変成が起こるためと考えられる。
本発明の液晶性ポリエステル組成物では、ポリエステル(I)の含有量が50重量%未満であると、組成物のガラス転移温度が低下する恐れがあり、耐熱性が低下する。逆に、99.5重量%を超えた場合は、螺旋ピッチが広くなりすぎる恐れがあり、実用的な選択反射を示さない可能性がある。本発明の液晶性ポリエステル組成物を得る際に使用する個々のポリエステル(I)及び(II)の種類にもよるが、本発明の液晶性ポリエステル組成物に含まれるポリエステル(I)の含有量が約85重量%以上の場合には、液晶性組成物の選択反射は赤外領域に移動し、約65重量%以下の場合には紫外領域に移動する傾向にある。
ちなみに、特定の選択反射を示す液晶性ポリエステル組成物を製造する場合には、ポリエステル(I)とポリエステル(II)を溶融混合して、例えば、キラル濃度(ポリエステル(II)の濃度)10〜50重量%程度のコレステリック組成物をまず調製し、得られたコレステリック組成物のねじれ力に応じて、当該組成物をポリエスエル(I)で稀釈して最終組成物の選択反射波長を調整する方法が有効である。本発明の液晶性ポリエステル組成物とポリエステル(I)とは、溶融混合でも、溶液混合でも、粉末混合でも相溶性に優れているので上記の希釈は容易に行うことができる。この場合、希釈に使用するポリエステル(I)は、均一な相溶化が保証される限り、コレステリック組成物の調製に用いたポリエステル(I)と同種である必要はない。
尚、ポリエステル(I)による希釈に代えて、ポリエステル(II)を追加する方法は、再度溶融を行わない限り相分離を起こしやすいので望ましくない。
【0020】
本発明の液晶性ポリエステル組成物は、これを液晶状態から任意の冷却速度にて冷却した際に、結晶相への相転移を実質的に起こさない。また、本発明のポリエステル組成物は、液晶状態においてはモノドメインなコレステリック配向性を示し、かつその配向状態を容易に固定化することができる。コレステリック配向の安定な固定化には、液晶の相系列で見た場合、コレステリック相より低温部に結晶相を持たないことが重要である。コレステリック相より低温部に結晶相が存在する場合は、固定化のために冷却するときに必然的に結晶相を通過することになり、結果的に一度得られたコレステリック配向が破壊されてしまうからである。本発明の液晶性ポリエステル組成物は、基本的に液晶状態においてモノドメインなコレステリック配向を形成し、液晶転移温度以下ではガラス状態を呈する。また、本発明のポリエステル組成物は、液晶転移温度(ガラス転移温度)以下においては、液晶状態における分子配向状態を、具体的にはコレステリック配向状態をそのまま保持できるという特徴を有する。加えて、本発明の液晶性ポリエステル組成物は、そのガラス転移温度が比較的高い関係で、熱安定性に優れるという特徴を備えている。
従って、本発明の液晶性ポリエステル組成物を使用することにより、所望の選択反射波長を有し、熱安定性に優れた光学フィルムを容易に製造することが可能である。
【0021】
本発明に係る光学フィルムは、上に説明した本発明の液晶性ポリエステル組成物を溶融して、あるいは溶媒に溶解して適当な配向基板上に塗布し、塗膜にコレステリック配向を形成させ、当該外配向を固定化する手順で基本的には製造することができる。以下に本発明の液晶性ポリエステルを溶媒に溶かした溶液を使用する場合を例にとって光学フィルムの製造法を説明する。
配向基板
配向基板としては、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリケトンサルファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、フェノール樹脂などの各種プラスチックフィルム基板、表面にラビング処理を施した上記プラスチックフィルム基板、表面をスリット状にエッチング加工したアルカリガラス、ホウ珪酸ガラス、フリントガラスなどのガラス基板が使用できる。配向基板は面内の異方性を有しているものが好ましい。
塗布溶液の調製とその塗布
塗布溶液の調製に用いる溶媒は、これに溶解させる液晶性ポリエステル組成物の構成の如何にって適宜選択することが好ましいが、通常はクロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、オルソジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類、フェノール、パラクロロフェノールなどのフェノール類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メトキシベンゼン、1,2−ジメトキベンゼンなどの芳香族炭化水素類、アセトン、酢酸エチル、tert−ブチルアルコール、グリセリン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ピリジン、トリエチルアミン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ブチロニトリル、二硫化炭素などの1種又は2種以上、例えば、ハロゲン化炭化水素類とフェノール類との混合溶媒が使用できる。
塗布溶液の濃度は、製造せんとする光学フィルムの膜厚などにもよるが、通常3〜50重量%、好ましくは7〜30重量%の範囲にある。この濃度範囲の溶液を使用することににより、通常、膜厚が0.1μm以上20μm以下、好ましくは0.2μm以上10μm以下、さらに好ましくは0.3μ以上5μm以下である光学フィルムを得ることができる。
塗布溶液の配向基板への塗布には、スピンコート法、ロールコート法、ダイコート法、プリント法、浸漬引き上げ法、カーテンコート法などを採用可能である。
塗布後は塗膜層から溶媒を除去し、配向基板上に膜厚の均一な塗膜層を形成させる。溶媒除去条件は、特に限定されず、溶媒がおおむね除去でき、塗膜層が流動したり、流れ落ちたりさえしなければ良い。通常、室温での乾燥、乾燥炉での乾燥、温風や熱風の吹き付けなどを利用して溶媒を除去する。
溶媒除去後は、通常、50℃〜300℃、好ましくは100℃〜260℃の範囲において塗膜の熱処理を行い、コレステリック配向を形成させる。これに要する時間は、通常10秒〜120分、好ましくは30秒〜60分の範囲にある。10秒より短い場合はコレステリック配向が不十分となる恐れがあり、120分より長いのは実益がない。
なお、上記の熱処理は磁場や電場が付与されている雰囲気で行うこともできる。
熱処理によってコレステリック配向を形成した塗膜は、次いでこれをその液晶転移点以下の温度に冷却することにより、コレステリック配向をその均一性を全く損うことなく固定化することができる。この場合の冷却温度は、液晶転移点以下の温度であれば特に制限はない。例えば、液晶転移点より10℃低い温度に冷却することにより、均一なコレステリック配向を固定化することができる。冷却の手段にも特に制限はなく、熱処理工程における加熱雰囲気中から液晶転移点以下の雰囲気中に塗膜を移すだけで、例えば、室温にさらすだけでコレステリック配向は固定化される。生産の効率を高めるために、空冷、水冷などの強制冷却を採用することもできる。
【0022】
所望の選択反射波長をもつ光学フィルムを製造する場合に、本発明の液晶性ポリエステル組成物を使用すれば、先に説明したように、キラル濃度の高い液晶性ポリエステル組成物をポリエスエル(I)で希釈する方法により、得られる液晶性ポリエステル組成物の選択反射波長を所望の値に調節できることに加えて、当該ポリエステル組成物を塗布する配向基板、塗膜の膜厚、熱処理条件等を変化させることでも、塗膜の選択反射波長を調節することができるので、これらを適宜組み合わせることによって、狙った選択反射波長にコレステリック配向が固定化された光学フィルムを製造することができる。例えば、キラル濃度の高い液晶性ポリエステル組成物と、ポリエスエル(I)との混合比率によって、紫外ないし遠赤外範囲の中の所望選択反射波長を概略決定し、塗膜の熱処理温度(配向温度)により選択反射波長の微調整を行うことが可能である。通常、配向温度を上げれば波長も長波長側にシフトし、逆に配向温度を下げれば波長は短波長側にシフトする。配向温度を上下させたせる場合ほど大幅ではないが、使用する配向基板の選択、塗膜の膜厚、その熱処理時間(配向時間)を調節することでも、光学フィルムの選択波長を微調整することができる。
【0023】
本発明の光学フィルムの使用形態としては、
▲1▼配向基板から該フィルムを剥離して、光学フィルム単体で用いる、
▲2▼配向基板上に形成したそのままの状態で用いる、
▲3▼配向基板とは異なる別の基板に光学フィルムを積層して用いる、
等がある。
光学フィルム単体として用いる場合には、ロールなどを用いて配向基板から光学フィルムを機械的に剥離する方法、配向基板とその表面に形成されている光学フィルムを貧溶媒に浸漬した後、配向基板から光学フィルムを機械的に剥離する方法、貧溶媒中で超音波をあてて光学フィルムを剥離する方法、配向基板と光学フィルムとの熱膨張係数の差を利用して剥離する方法、配向基板自体又は配向基板と光学フィルムとの間に介在する配向膜を溶解除去する方法などによって、フィルム単体を得る。光学フィルムの剥離性は、その組成及び/又は配向基板との密着性によって異なるため、その系に最も適した方法を採用すべきである。
光学フィルム単体で光学素子として用いる場合、膜厚によっては自己支持性のないことがあるが、その際には光学的性質が好ましい基板、例えば、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリアリレート、ポリイミド、アモルファスポリオレフィン、トリアセチルセルロースなどのプラスチック基板上に、接着剤又は粘着剤にて光学フィルムを固定することが推奨される。
光学フィルムが形成されている配向基板が透明で光学的に等方性であるか、あるいは当該フィルムを光学素子として用いる際に、その配向基板が前記光学素子にとって必要な部材である場合には、光学フィルムを配向基板から剥離することなく、そのまま光学素子として使用することができる。
配向基板上に形成され本発明の光学フィルムは、これを配向基板から剥離し、光学用途に適した別の基板上に積層し、その積層体を例えばTN−LCDなどに組み込むことができる。このような積層体を作成する場合には、光学素子に適した基板(以下、第2の基板という)と、光学フィルムが形成されている配向基板のフィルム面とを、適当な接着剤にて貼り合わせた後、光学フィルムを配向基板との界面で剥離して第2の基板側に転写する方法が採用できる。
転写に用いる第2の基板としては、適度な平面性を備え、光学用途に使用可能ものであれば特に限定されない。ガラス基板や透明で光学的等方性を有するプラスチックフィルムが好ましく用いられる。プラスチックフィルムとしては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、アモルファスポリオレフィン、トリアセチルセルロースあるいはエポキシ樹脂などのフィルムを挙げることができる。なかでもポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン、トリアセチルセルロースなどのフィルムが好ましく用いられる。第2の基板には光学的に異方性のフィルムも用いることができる。このような例としては、ポリカーボネートやポリスチレンなどのプラスチックフィルムを延伸して得られる位相差フィルム、偏光フィルムなどがある。
第2の基板と光学フィルムとを貼り合わせに用いる接着剤は、光学グレードのものが好ましく、アクリル系、エポキシ系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、ゴム系、ウレタン系、およびこれらの混合系の接着剤が使用可能である。接着剤は、熱硬化型、光硬化型、電子線硬化型などのいずれであるかを問わない。
光学フィルムを配向基板との界面で剥離して第2の基板側に転写するに際しては、先に説明した光学フィルム単体を取得する場合と同様な方法が利用できる。
光学フィルム単体で使用する場合も、配向基板と共に使用する場合も、また第2の基板に転写して使用する場合も、本発明の光学フィルムには、表面保護、強度増加、環境信頼性向上などの目的で、透明プラスチックフィルムなどの保護層を設けることもできる。
【0024】
【発明の効果】
本発明の液晶性ポリエステル組成物は、液晶状態において均一モノドメインなコレステリック配向性を示すと共に、該コレステリック液配向の固定化が可能である。また均一なフィルム形成能を有していることから光学材料として好適である。また、本発明の液晶性ポリエスエル組成物から得られる光学フィルムは、非常に均一であることから大面積化が可能であり、新たな光学用途への展開が期待できる。従って、本発明の液晶性ポリエステル組成物および当該組成物から得られる光学フィルムは、光学・光エレクトロニクス分野への用途が大いに期待できるものであり工業的価値が極めて高い。そして、本発明の光学フィルムは、その螺旋ピッチが可視光領域にある場合には、非常に美しい色を呈し、装飾品、ファッション品としても有用であり、種々の分野への応用が期待できる。
【0025】
【実施例】
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
尚、実施例で用いた各分析法は以下のとおりである。
対数粘度
フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン=60/40(重量比)を溶媒としたポリマー濃度0.5g/dlの溶液の粘度を、温度30℃においてウベローデ型粘度計で測定した。
ガラス転移温度
Dupont 990 Thermal Analizerを用い、20℃/min.の昇温速度にて測定した。
光学組織観察
メトラー社製ホットステージFP80/82及びオリンパス光学社製BH−2偏光顕微鏡を用いて観察した。
合成例 1(ポリエステル(I)の合成)
攪拌装置、窒素導入管、液体トラップを備えた重合反応器に、6−アセトキシ−2−ナフトエ酸6.90g(30mmol)、カテコールジアセテート6.12g(31.5mmol)及びテレフタル酸4.98g(30mmol)を仕込み、反応器内を窒素置換した。窒素雰囲気下、発生する酢酸を留去しながら240℃で2時間、260℃で2時間、さらに270℃で12時間反応させた後、窒素導入管より10ml/min.の窒素を導入しながら270℃でさらに1時間反応を実施した。
得られたポリエステルの対数粘度は0.154、ガラス転移温度は107.4℃であった。また偏光顕微鏡観察の結果、このポリエステルはガラス転移温度以上でネマチック液晶相を示し、かつガラス転移温度以下に冷却しても結晶相への転移は認められず、ネマチック液晶状態を固定化可能であった。
合成例 2〜9(ポリエステル(I)の合成)
合成例1と同様な手法を採用し、表3に示すモノマーを表示のモル比で反応器に仕込んで重合反応を行った。得られたポリエステルの対数粘度及びガラス転移温度を表3に示す。
偏光顕微鏡観察によれば、各合成例で得られた全てのポリエステルは、ガラス転移温度以上でネマチック液晶相を示し、かつガラス転移温度以下に冷却しても結晶相への転移は認められず、ネマチック液晶状態を固定化可能であった。
【0026】
【表3】
Figure 0004242971
【0027】
合成例 10(ポリエステル(II)の合成)
攪拌装置、窒素導入管、液体トラップを備えた重合反応器に、(s)−2−メチル−1,4−ブタンジオール(enantiotropic exess,e,e=93%)8.10g(77.8mmol)、4,4’−ビフェニルジカルボン酸ジメチル13.51g(50mmol)、テレフタル酸ジメチル1.08g(5.56mmol)及びテトラブトキシチタン1滴を仕込み、反応器内を窒素置換した。窒素雰囲気下、発生するメタノールを留去しながら210℃で2時間反応させた。得られたポリエステルの対数粘度は0.11、ガラス転移温度は28℃、アイソトロピック転移温度は182℃であった。
合成例 11(ポリエステル(II)の合成)
合成例10と同様の条件下において、(s)−2−メチル−1,4−ブタンジオール(e,e=93%)11.45g(0.11mol)、4,4’−ビフェニルジカルボン酸ジメチル16.21g(0.06mol)、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル9.77g(0.04mol)及びテトラブトキシチタン1滴を仕込み、反応を行った。得られたポリエステルの対数粘度は0.15、ガラス転移温度は31℃、アイソトロピック転移温度は193℃であった。
実施例 1
攪拌装置、液体トラップを備えた重合反応器に、合成例1で得られたポリエステル(I)と合成例10で得られたポリエステル(II)を73:27の割合で仕込み、反応器内を窒素置換し、窒素雰囲気下、250℃で0.5〜2.0時間溶融ブレンドを行った。
表4に示すとおり、ブレンド時間の経過とともにガラス転移温度は上昇するが、分子量、粘度は低下する傾向が観察された。これはポリエステル(I)とポリエステル(II)のエステル交換反応によるブロックポリマー化を示唆している。
【0028】
【表4】
Figure 0004242971
【0029】
得られたポリエステル組成物を偏光顕微鏡で観察したところ、この組成物はガラス転移温度以上でコレステリック液晶相を示し、かつガラス転移温度以下に冷却しても結晶相への転移は認められず、コレステリック液晶状態を固定化可能であり、均一な膜厚形成能を有していた。
実施例 2
攪拌装置、液体トラップを備えた重合反応器に、合成例1で得たポリエステル(I)7.52g、合成例10で得たポリエステル(II)2.48gを仕込み、反応器内を窒素置換し、窒素雰囲気下、250℃で1時間溶融ブレンドを行った。 得られた組成物の15重量%テトラクロロエタン溶液を調製し、この溶液をラビングポリイミド配向膜上にスピンコート法により塗布した。次いで溶媒を乾燥除去した後、210℃で10分間熱処理を行った。その結果、ラビングポリイミド配向膜上に前記組成物のフィルムを得た。得られたフィルムは、モノドメインなコレステリック配向が固定化されており、かつ均一な膜厚(2.1μm)を有していた。当該フィルムのコレステリック選択反射スペクトルの反射中心波長を測定した結果、530nmであった。
実施例 3
合成例1で得たポリエステル(I)7.12g及び合成例10で得たポリエステル(II)2.89gを反応器に仕込み、窒素雰囲気下、250℃で1時間溶融ブレンドを行った。得られた組成物を用い、実施例1と同様にして、モノドメインなコレステリック配向が固定化されたフィルム(膜厚2.1μm)を作成した。このフィルムのコレステリック選択反射スペクトルを測定した結果、反射中心波長は498nmであった。
実施例 4
合成例1で得たポリエステル(I)7.62gと、合成例10で得たポリエステル(II)2.38gを反応器に仕込み、窒素雰囲気下、250℃で1時間溶融ブレンドを行った。得られた組成物を用い、実施例1と同様にしてコレステリック配向が固定化されたフィルム(膜厚2.1μm)を作成した。このフィルムのコレステリック選択反射スペクトルを測定した結果、反射中心波長は599nmであった。
実施例 5
実施例4で得た組成物5gに、合成例1で得たポリエステル(I)を0.95g加えて稀釈し、ポリエステル(II)の濃度が20重量%の組成物を調製した。この組成物の15重量%テトラクロロエタン溶液を調製し、得られた溶液をラビングポリイミド配向膜上にスピンコート法により塗布した。次いで溶媒を乾燥除去した後、190℃、200℃、210℃、220℃の温度で4分間熱処理を行った。さらにスピンコートの回転数を調整することにより、1.7μm、2.2μm、2.7μmの膜厚のフィルムを作製し、210℃で10分間熱処理後、反射中心波長の測定を行った。また、2.2μm、2.7μmのフィルムについては、210℃での熱処理時間を4分、7分、10分と変化させてフィルムを作製し、各フィルムの反射中心波長の測定を行った。結果を表5に示す。
【0030】
【表5】
Figure 0004242971
実施例6
合成例8で得たポリエステル(I)と合成例11で得たポリエステル(II)を73:27の割合で容器に仕込み、窒素雰囲気下250℃で1時間溶融ブレンドを行った。得られた組成物を用いて実施例1と同様にしてモノドメインなコレステリック配向が固定化されたフィルム(膜厚1.8μm)を作成した。このフィルムのコレステリック選択反射スペクトルを測定した結果、反射中心波長は653nmであった。

Claims (3)

  1. 下記の液晶性ポリエステル(I)と、下記の光学活性な液晶性ポリエステル(II)を、前者50〜99.5重量%、後者0.5〜50重量%の割合で200〜280℃の温度で溶融混合してエステル交換反応による熱変性を生じさせてなる液晶性ポリエステル組成物。
    液晶性ポリエステル(I)
    下記の構造単位(a)〜(d)のみから構成され、かつ構造単位(a)を10〜40モル%、構造単位(b)を10〜50モル%、構造単位(c)を10〜40モル%、構造単位(d)を0〜30モル%含有し、フェノール/テトラクロロエタン(重量比60/40)混合溶媒中、濃度0.5g/dl、温度30℃で測定した対数粘度が0.05〜1.0である液晶性ポリエステル
    Figure 0004242971
    Figure 0004242971
    [ただしAは、下記に示す芳香環群から選ばれる一つを示す。]
    Figure 0004242971
    上記のR,R,Rは、それぞれ個別に水素、メチル基、エチル基、メトキシ基、t−ブチル基、フェニル基、ジメチルベンジル基、塩素又は臭素を示す。
    Figure 0004242971
    [ただしDは、下記に示す芳香環群から選ばれる一つを示す。]
    Figure 0004242971
    上記のRは水素、フッ素、塩素、臭素又はフェニル基を示す。
    Figure 0004242971
    [ただしEは、下記の芳香環群から選ばれる一つを示す]
    Figure 0004242971
    上記Rは水素、メチル基、エチル基、メトキシ基、t−ブチル基、フェニル基、塩素又は臭素を示す。
    光学活性な液晶性ポリエステル(II)
    下記の構造単位(e)および(f)のみから構成され、かつ構造単位(e)を30〜60モル%、構造単位(f)を40〜70モル%含有し、フェノール/テトラクロロエタン(重量比60/40)混合溶媒中、濃度0.5g/dl、温度30℃で測定した対数粘度が0.05〜1.0である光学活性な液晶性ポリエステル。
    Figure 0004242971
    [ただしGは、下記の芳香族環群から選ばれる一つを示す]
    Figure 0004242971
    Figure 0004242971
    [ただしLは、少なくとも一つの不斉炭素を含み、炭素数が3〜12である光学活性な2価の脂肪族基を示す。]
  2. 溶融時にコレステリック液晶相を呈し、かつ液晶転移温度以下に冷却することにより該液晶相におけるコレステリック配向を固定化することが可能であることを特徴とする請求項1記載の液晶性ポリエステル組成物。
  3. 請求項1または2記載の液晶性ポリエステル組成物から形成されることを特徴とする光学フィルム。
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