JP4242694B2 - オイルフィルタ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、残油排出機能を有するオイルフィルタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
油圧ショベルには、下部走行体上に上部旋回フレームが旋回自在に搭載され、この上部旋回フレーム上にエンジンが搭載され、このエンジンの近傍にエンジンオイルを濾過するオイルフィルタ装置が設けられ、このオイルフィルタ装置の下側にオイルトレイが配置され、このオイルトレイにより、フィルタ交換時にオイルフィルタ装置から流れ出るエンジンオイルを受けるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなオイルフィルタ装置の下側にオイルトレイを配置することは、構造的に余裕がある場合に限られるので、汎用性に欠ける。
【0004】
一方、油圧ショベルの最近の機種では、フィルタ交換時のメンテナンス性を向上させるために、図2または図3に示されるように、エンジン直付きのフィルタベース1からホース2,3を引出し、外部からアクセスし易い任意の場所にオイルフィルタ装置4をリモート設置する場合がある。
【0005】
例えば、図2に示されるように、地面側からのアクセスを考慮して、元のフィルタベース1より低い位置にオイルフィルタ装置4をリモート設置したり、図3に示されるホース2,3のようにホースルートに水平部ができるような場所にオイルフィルタ装置4をリモート設置する場合がある。
【0006】
このオイルフィルタ装置4は、フィルタベース5にフィルタエレメント内蔵のフィルタケース6が着脱自在に装着されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−54177号公報(第3頁、図1および2)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図2に示されるように、元のフィルタベース1より低い位置にオイルフィルタ装置4をリモート設置する場合は、その落差分のホース内容積の残油が、または、図3に示されるようにホースルートに水平部ができる場合は、その水平部分のホース内容積の残油が、フィルタ交換時のフィルタケース6を取外したフィルタベース5より多量のオイル洩れ量として流れ出し、周囲を汚す問題がある。
【0009】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、フィルタ交換時のオイル洩れ量を低減できるオイルフィルタ装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、エンジンのオイルパンからオイルポンプにより取出されたエンジンオイルを供給するオイル入側の配管が接続されるとともにこのエンジンオイルをエンジン潤滑対象各部に戻すオイル出側の配管が接続されフィルタベースと、フィルタベースに着脱自在に装着されたフィルタエレメント内蔵のフィルタケースと、フィルタベースより下側に弛んだオイル入側およびオイル出側の配管から外部に対して開口可能に設けられた残油排出用のオイルドレンポートを有するオイルドレン手段とを具備し、オイルドレン手段は、オイル入側およびオイル出側の配管内の通路を連通しつつオイルドレンポートを開く状態とオイル入側およびオイル出側の配管内の通路を連通しつつオイルドレンポートを閉じる状態とで開閉自在に設けられたオイルドレンバルブを備えたオイルフィルタ装置であり、オイル入側およびオイル出側の配管により外部からアクセスし易い任意の場所にオイルフィルタ装置をリモート設置できるので、フィルタ交換時のメンテナンス性を向上できるとともに、フィルタベースよりフィルタケースを取外すフィルタ交換前に、フィルタベースより下側に弛んだオイル入側およびオイル出側の配管から外部に対して開口可能のオイルドレン手段のオイルドレンポートをオイルドレンバルブがオイル入側およびオイル出側の配管内の通路を連通しつつ開くことで、配管内残油をオイルドレンポートより外部へ直接排出できるので、フィルタケースを取外すフィルタ交換時のオイル洩れ量を低減でき、このオイル洩れによる周囲の汚染も低減できる。また、オイルドレン手段のオイルドレンバルブによって、オイルドレンポートを開く操作および閉じる操作を短時間で容易にでき、作業性を向上できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1に示された一実施の形態を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
図1(a)に示されるように、オイル入側の配管 11 およびオイル出側の配管12が接続されフィルタベース13と、フィルタベース13に着脱自在に装着されたフィルタエレメント内蔵のフィルタケース14と、フィルタベース13より下側に弛んだ配管11,12から外部に対して開口可能に設けられた残油排出用のオイルドレン手段51とを具備したオイルフィルタ装置である。フィルタベース13の取付板22は、エンジン周辺の任意のフレーム部材23に固定されている。
【0013】
上記オイルドレン手段51は、図1(b)に示されるように弁本体ブロック52の下面に配管11,12に対応するオイルドレンポート53をそれぞれ設け、これらのオイルドレンポート53は盲栓すなわちプラグによりそれぞれ開閉してもよいが、これらのオイルドレンポート53に対してオイルドレンバルブ54を、オイル入側およびオイル出側の配管 11 12 内の通路を連通しつつオイルドレンポート 53 を開く状態とオイル入側およびオイル出側の配管 11 12 内の通路を連通しつつオイルドレンポート 53 を閉じる状態とで開閉自在に設けることが、操作性の上で望ましい。
【0014】
すなわち、このオイルドレンバルブ54は、図1(b)に示されるようにオイル入側の配管11およびオイル出側の配管12の中間部に介在接続された弁本体ブロック52内に、外部の操作部55により回動されてオイル入側およびオイル出側の各配管11,12を外部に対して開閉するための開閉弁体56が嵌着されたもので、図示された状態の開閉弁体56によりオイルドレンポート53が閉じられ、図示された状態から反転された開閉弁体56の内部通路56aにより、各配管11,12内の通路がオイルドレンポート53に連通開口される。
【0015】
なお、オイル出側の配管12は、エンジン潤滑対象各部57に接続され、エンジン潤滑対象各部57からエンジンのオイルパン58に戻されたエンジンオイルは、ストレーナ59を経てオイルポンプ60の吸込口に循環され、このオイルポンプ60よりオイル入側の配管11に供給される。
【0016】
そして、フィルタベース13よりフィルタケース14を取外すフィルタ交換前に、オイルドレンバルブ54を開き操作して、フィルタベース13より下側に弛んだ配管11,12からも外部に対して開口可能のオイルドレンポート53を開くことで、配管内残油をオイルドレンポート53より外部へ直接排出できる。
【0017】
このとき、オイルドレンバルブ54の操作部55を回動することで、オイルドレンポート53を開いて残油をオイル受け容器内に簡単に回収できるので、手を汚すことがなく、また、オイルドレンポート53から集中的に流れ落ちるオイルを、オイル受け容器内に確実に回収でき、周囲へのオイル飛散を防止できる。
【0018】
これにより、オイル入側およびオイル出側の配管 11 12 により外部からアクセスし易い任意の場所にオイルフィルタ装置をリモート設置できるので、フィルタ交換時のメンテナンス性を向上できるとともに、このリモート設置により高低差が生じたオイルフィルタ装置において、フィルタケース14を取外すフィルタ交換時にこぼれるオイル洩れ量を低減でき、このオイル洩れによる周囲の汚染も低減できる。
【0019】
また、オイルドレンバルブ54によって、オイルドレンポート53を開く操作および閉じる操作を短時間で容易にでき、作業性を向上できる。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、オイル入側およびオイル出側の配管により外部からアクセスし易い任意の場所にオイルフィルタ装置をリモート設置できるので、フィルタ交換時のメンテナンス性を向上できるとともに、フィルタベースよりフィルタケースを取外すフィルタ交換前に、フィルタベースより下側に弛んだオイル入側およびオイル出側の配管から外部に対して開口可能のオイルドレン手段のオイルドレンポートをオイルドレンバルブがオイル入側およびオイル出側の配管内の通路を連通しつつ開くことで、配管内残油をオイルドレンポートより外部へ直接排出できるので、フィルタケースを取外すフィルタ交換時のオイル洩れ量を低減でき、このオイル洩れによる周囲の汚染も低減できる。また、オイルドレン手段のオイルドレンバルブによって、オイルドレンポートを開く操作および閉じる操作を短時間で容易にでき、作業性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明に係るオイルフィルタ装置の一実施の形態を示す斜視図、(b)はそのオイルドレンバルブの断面図である。
【図2】 従来のリモート設置されたオイルフィルタ装置の一例を示す斜視図である。
【図3】 従来のリモート設置されたオイルフィルタ装置の他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
11,12 配管
13 フィルタベース
14 フィルタケース
51 オイルドレン手段
53 オイルドレンポート
54 オイルドレンバルブ
57 エンジン潤滑対象各部
58 オイルパン
60 オイルポンプ

Claims (1)

  1. エンジンのオイルパンからオイルポンプにより取出されたエンジンオイルを供給するオイル入側の配管が接続されるとともにエンジンオイルをエンジン潤滑対象各部に戻すオイル出側の配管が接続されフィルタベースと、
    フィルタベースに着脱自在に装着されたフィルタエレメント内蔵のフィルタケースと、
    フィルタベースより下側に弛んだオイル入側およびオイル出側の配管から外部に対して開口可能に設けられた残油排出用のオイルドレンポートを有するオイルドレン手段とを具備し、
    オイルドレン手段は、オイル入側およびオイル出側の配管内の通路を連通しつつオイルドレンポートを開く状態とオイル入側およびオイル出側の配管内の通路を連通しつつオイルドレンポートを閉じる状態とで開閉自在に設けられたオイルドレンバルブを備えた
    ことを特徴とするオイルフィルタ装置。
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