JP4729431B2 - 小旋回型作業機械及び小旋回型作業機械の機器配置構造 - Google Patents
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Description
小旋回機とは、例えば、機体サイズが小さく作業出力も小さい所謂小型の作業機械とは異なり、中型,大型の作業機械と同等の作業性能を確保しつつ中型,大型の作業機械よりも旋回半径を縮小した作業機械のことをいう。つまり、小旋回機では、上部旋回体に搭載されるエンジンや油圧ポンプといった各種機器のサイズを小さく変更することなくいかに効率的にレイアウトするかが極めて重要な設計上の課題となる。
また、該エンジンオイルフィルタが、該空間の外周における該作業装置の基部,該ファイアウォール,該キャブ及び該タンクのうちの少なくとも何れか一つに対して固設されていることが好ましい(請求項2)。
また、本発明の小旋回型作業機械(請求項2)によれば、エンジンオイルフィルタが空間の外周に固設されるため、空間内のうち比較的高い位置にエンジンオイルフィルタを取り付けることができる。これにより、キャブ内からエンジンオイルフィルタの状態を容易に目視確認することができる。
図1〜図3は本発明の一実施形態にかかる作業機械を説明するものであり、図1は本発明の一実施形態にかかる油圧ショベルの上面図、図2は本作業機械の機体内部を透視して模式的に示した斜視図、図3は本作業機械の斜視図である。
本油圧ショベル(小旋回型作業機械)10は、図3に示すように、上部旋回体8及び下部走行体9を備えて構成された小旋回機である。小旋回機とは、略同等の出力性能を持った標準的な旋回半径を有する作業機械に対して、その作業機械の旋回半径よりも小さい半径で旋回しうるサイズの上部旋回体を備えた作業機械のことをいう。上部旋回体8は、ブーム装置7やアーム装置,スティック装置等の油圧式の作業装置を備え、下部走行体9の上に旋回自在に連結される。
また、上部旋回体8の後端には、重量バランスを保つためのカウンタウェイト11が設けられ、カウンタウェイト11の直前方にはエンジンルーム4が形成される。エンジンルーム4には、油圧ショベル10の駆動源であるエンジンや、エンジンから排出される排気のマフラー、エンジンや作動油を冷却するためのクーリングパッケージ等が配設されている。
なお、エンジンオイルフィルタ2及びエンジン間は、内部にエンジンオイルを流通させる可撓管2bで連結されている。また、ファイアウォール1には可撓管2bの外周に嵌合する大きさの貫通孔1aが形成されており、貫通孔1aの内部に可撓管2bを通してエンジンオイルフィルタ2及びエンジンを連結させている。
本発明の一実施形態にかかる作業機械は上述のように構成されて、以下のような作用,効果を奏する。
まず、エンジンオイルフィルタ2がファイアウォール1よりも前方の空間13、すなわち、エンジンルーム4の外部に配置されるため、エンジンルーム4のサイズを小さくすることができる。つまり、例えば特許文献1に記載されたようにエンジンルーム4の側方へエンジンオイルフィルタ2を配置したものと比較して、エンジンルーム4の側方に隣接する油圧ポンプ室にエンジンオイルフィルタ2のためのスペースを設ける必要がない。このため、油圧ポンプ室をも小さくすることができる。また、エンジンルーム4の内部にもエンジンオイルフィルタ2のためのスペースを設ける必要がない。結果として、上部旋回体8の機体前後方向への全長を短縮することができ、旋回半径を小さくすることができる。
さらに、エンジンオイルフィルタ2の取り付け高さに関して、エンジンよりも高い位置に取り付けることが容易であり、エンジンオイルフィルタ2の交換時における油こぼれを防止することができる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述の実施形態では、エンジンオイルフィルタ2がタンク6の側面に取り付けられているが、エンジンオイルフィルタ2の取付位置はこれに限定されない。例えば、エンジンオイルフィルタ2をファイアウォール1に取り付けてもよいし、キャブ5側面に取り付けてもよい。つまり、空間13の内周面を構成する部位であればどの位置に対しても取り付けることができる。
2 エンジンオイルフィルタ
2a サポート
2b 可撓管
3 コントロールバルブ
4 エンジンルーム
5 キャブ
6 タンク
7 ブーム(作業装置)
7a 基部
7b 枢支部
8 上部旋回体
9 下部走行体
10 小旋回機(作業機械)
11 カウンタウェイト
12 油圧シリンダ
13 空間
Claims (3)
- 機体の前方に油圧駆動式の作業装置を有し、該機体の後方にエンジンを設置されたエンジンルームを有するとともに、該エンジンルームの前方において該作業装置を挟んでキャブ及びタンクを左右に対向配置してなる上部旋回体を備えた小旋回型作業機械であって、
該エンジンルームの内部で発生する熱を遮断すべく、該エンジンルームの直前方において該機体の左右方向へ延設されて該機体を該機体の前後方向へ区画するファイアウォールと、
周囲を該作業装置の基部,該ファイアウォール,該キャブ及び該タンクに囲まれた空間の内部に配置された、該エンジンへ供給されるエンジンオイルを濾過するためのエンジンオイルフィルタと、
該空間の外部であって該機体の前方に配置された該作業装置のコントロールバルブと
を備えたことを特徴とする、小旋回型作業機械。 - 該エンジンオイルフィルタが、該空間の外周における該作業装置の基部,該ファイアウォール,該キャブ及び該タンクのうちの少なくとも何れか一つに対して固設されている
ことを特徴とする、請求項1記載の小旋回型作業機械。 - 機体の前方に油圧駆動式の作業装置を有し、該機体の後方にエンジンを搭載するエンジンルームを有するとともに、該エンジンルームの前方において該作業装置を挟んでキャブ及びタンクを左右に対向配置してなる小旋回型作業機械の機器配置構造であって、
該エンジンルームの内部で発生する熱を遮断するためのファイアウォールを、該エンジンルームの直前方において該機体の左右方向へ延設して該機体を該機体の前後方向へ区画し、
該エンジンへ供給されるエンジンオイルを濾過するためのエンジンオイルフィルタを、周囲を該作業装置の基部,該ファイアウォール,該キャブ及び該タンクに囲まれた空間の内部に配置し、
該作業装置の油圧制御に係るコントロールバルブを、該空間の外部であって該機体の前方に配置してなる
ことを特徴とする、小旋回型作業機械の機器配置構造。
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