JP2001323502A - 建設機械のフィルタ類装着構造 - Google Patents

建設機械のフィルタ類装着構造

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JP2001323502A JP2000146824A JP2000146824A JP2001323502A JP 2001323502 A JP2001323502 A JP 2001323502A JP 2000146824 A JP2000146824 A JP 2000146824A JP 2000146824 A JP2000146824 A JP 2000146824A JP 2001323502 A JP2001323502 A JP 2001323502A
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和則 中村
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和彦 溝口
Hiroshige Kurosaka
裕茂 黒坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少なくともパイロット回路用オイルフィルタ
やエンジンオイルフィルタを1箇所に集中的に配置し
て、フィルタ交換等のメンテナンス作業を円滑に行える
ようにする。 【解決手段】 上部旋回体におけるフレーム10には建
屋13が設置され、内部に種々の機器なり装置なりが設
けられており、油圧ポンプユニット17が設置されてい
るのはポンプ室16である。ポンプ室16には、カウン
タウエイト14の手前側の位置に側壁21が設けられ、
この側壁21の内面側に断面がコ字状となったブラケッ
ト22が固定されており、このブラケット22の取付面
に22aには、側部開閉カバー18側から見て、手前側
にエンジンオイルフィルタ24が、奥側にはパイロット
回路用オイルフィルタ23が取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベル等の
建設機械に設けられ、オイルフィルタや燃料フィルタ等
のフィルタ類の装着構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建設機械の一例として、例えば油圧ショ
ベルは概略図7に示したように構成される。同図におい
て、1は履帯を有する下部走行体、2は上部旋回体であ
る。上部旋回体2は下部走行体1上に旋回装置3を介し
て連結されており、旋回装置3を作動させると、上部旋
回体2は下部走行体1に対して旋回するようになってい
る。上部旋回体2にはオペレータが搭乗してその操作を
行うための運転室4が設けられており、また土砂の掘削
等の作業を行うための作業機5が装備されている。作業
機5は、上部旋回体2のフレームに俯仰動作可能に連結
したブーム6と、このブーム6の先端に上下方向に回動
可能に連結したアーム7と、アーム7の先端に回動可能
に連結したバケット8とから構成される。
【0003】前述した構成を有する油圧ショベルは、そ
の大半の機構部は油圧により駆動される構成となってい
る。即ち、下部走行体1の走行は油圧モータで、また上
部旋回体2の旋回も、同様油圧モータで駆動される。ブ
ーム6,アーム7及びバケット8からなる作業機5の駆
動は油圧シリンダで行われる。このように、各機構部に
設けた油圧モータや油圧シリンダからなる油圧アクチュ
エータを駆動するために、油圧ショベルには油圧ポンプ
が装着され、また油圧ポンプを駆動するためにエンジン
を搭載している。そして、油圧ポンプから供給される圧
油を前述した各油圧アクチュエータに供給する制御を行
うために、コントロールバルブユニットが設けられ、油
圧ポンプと各油圧アクチュエータとの間には、このコン
トロールバルブユニットを構成する各コントロールバル
ブが接続されている。そして、これらのコントロールバ
ルブは油圧パイロット式のものが一般に用いられる。
【0004】油圧ポンプ,コントロールバルブ,油圧ア
クチュエータ等には摺動部があり、それらを作動させた
時等には摺動各部で摩耗粉やシール材の破片等の固形異
物が発生し、これらの固形異物は作動油に混入したまま
流れることになる。この種の固形異物が回路内を循環す
ると、前述した摺動各部等を損傷させることになる。こ
のために、油圧アクチュエータからの戻り油を作動油タ
ンクに還流させる前の段階でフィルタを通すことによっ
て、これらの固形異物を作動油から分離して取り除くよ
うにしている。油圧アクチュエータからの戻り油の流量
は大きいことから、通常、戻り油から固形異物を除去す
るためのフィルタは大型のものとなり、作動油タンクに
内蔵させるのが一般的である。
【0005】コントロールバルブは油圧パイロット方式
のものであり、従ってコントロールバルブにパイロット
圧を供給する必要がある。このために、油圧アクチュエ
ータを直接駆動するための油圧ポンプに加えて、小容量
で、通常は固定容量型の油圧ポンプからなるパイロット
ポンプを備えている。そして、このパイロットポンプか
らの吐出油は操作レバー等の操作手段で切り換わるパイ
ロットバルブを介してコントロールバルブの油圧パイロ
ット室に供給されることになる。また、コントロールバ
ルブの油圧パイロット室から排出された作動油は作動油
タンクに還流する。
【0006】ここで、油圧ポンプからコントロールバル
ブを介して油圧アクチュエータに圧油を供給し、この油
圧アクチュエータからの戻り油を作動油タンクに還流さ
せる油圧回路と、パイロットポンプ,パイロットバル
ブ,コントロールバルブの油圧パイロット室を含む油圧
回路とはそれぞれ独立の回路を構成する。ただし、作動
油タンクは両回路に共用される。従って、以下の説明に
おいては、これらを区別する場合には、前者をメイン回
路、後者をパイロット回路という。
【0007】パイロット回路においても、当然摺動部が
あることから、回路を流れる作動油に固形異物が混入す
る可能性があり、このために油圧パイロット室からの戻
り油にもオイルフィルタを装着して、この戻り油から固
形異物を取り除くようにしなければならない。ただし、
このパイロット回路用のオイルフィルタは、メイン回路
用のオイルフィルタと比較して極めて小型のもので良
い。
【0008】また、油圧ショベルはエンジンを備えてお
り、このエンジンを潤滑するためにエンジンオイルを循
環させるようにしている。このために、エンジンにはオ
イルパンが付設され、このオイルパンからエンジンオイ
ルをエンジンの摺動各部に供給する。エンジンオイルは
エンジンの作動を円滑にするためのものであり、エンジ
ンの駆動時に、摺動による摩耗粉やシール部材の破片等
の固形異物が発生することから、この固形異物がエンジ
ンオイルに混入することになる。従って、エンジンオイ
ルの循環経路にもオイルフィルタを設けて、常にエンジ
ンオイルから固形異物を分離除去するようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】これら油圧ショベル等
に設置されるメイン回路用のオイルフィルタ、パイロッ
ト回路用のオイルフィルタ、エンジンオイルフィルタ等
のフィルタ類は、メイン回路用のオイルフィルタは作動
油タンクの内部に、またパイロット回路用のオイルフィ
ルタは作動油タンク乃至その近傍に、エンジンオイルフ
ィルタはエンジンの近傍位置に、というようにそれぞれ
別個の位置に配置されているのが現状である。ところ
で、これらのオイルフィルタは定期的にフィルタの交換
を行う必要があり、また必要に応じて修理や部品交換等
を行わなければならない。つまり、オイルフィルタは定
期的に、また随時にメンテナンスを行う必要がある。1
個のオイルフィルタに対するメンテナンスを行う際に、
同時に他のフィルタも点検して、必要な場合にはフィル
タ交換等の措置を採れるようにするのが望ましい。しか
しながら、それぞれのフィルタが別個の位置に配置され
ていると、同時に複数のオイルフィルタを点検乃至フィ
ルタ交換等のメンテナンス作業を行う上で非常に都合が
悪いという難点がある。
【0010】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、少なくともパイロッ
ト回路用オイルフィルタやエンジンオイルフィルタを1
箇所に集中的に配置して、フィルタ交換等のメンテナン
ス作業を円滑に行えるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明は、下部走行体に連結して設けた上部旋回
体に建屋及びカウンタウエイトを設置して、この建屋内
に少なくともエンジンと、このエンジンにより駆動され
る油圧ポンプとを装着した建設機械であって、開閉可能
な側部開閉カバーの内側に、前記油圧ポンプを装着する
ことによりポンプ室を形成し、このポンプ室には、前記
カウンタウエイトと対面する側に壁部を設け、この壁部
に、少なくともパイロット回路用オイルフィルタと、エ
ンジンオイルフィルタとを並べるように装着し、これら
各オイルフィルタにそれぞれ流入側及び流出側の配管を
接続する構成としたことをその特徴とするものである。
【0012】ここで、2個のオイルフィルタのうち、通
常はエンジンオイルフィルタの方がサイズが大きいの
で、このサイズの大きいエンジンオイルフィルタを側部
開閉カバーの手前側に配置し、パイロット回路用オイル
フィルタをその奥側に配置する構成とするのが合理的で
ある。また、これらのオイルフィルタは壁部に直接固定
しても良いが、壁部にブラケットを設けて、このブラケ
ットにエンジンオイルフィルタ及びパイロット回路用オ
イルフィルタを取り付けるようになし、このブラケット
によって、各オイルフィルタを壁部から離間した位置に
配置するように構成すれば、壁部を立設させたフレーム
から離間した位置に各オイルフィルタを配置できる。エ
ンジンオイルフィルタの位置より奥部にパイロット回路
用オイルフィルタが配置されていることから、このパイ
ロット回路用オイルフィルタのみをメンテナンスする場
合には、エンジンオイルフィルタが邪魔になる場合があ
る。この点を考慮すれば、エンジンオイルフィルタを上
部位置に設け、パイロット回路用オイルフィルタは、こ
のエンジンオイルフィルタに対して斜め下方に配置する
というように、高さ位置を変えるようにすることができ
る。この場合には、ブラケットを壁部に対して傾斜した
状態に設けるようにすれば、これら2個のオイルフィル
タを単一のブラケットに取り付ける構成とすることがで
きる。また、壁部には各々のオイルフィルタを取り付け
る複数のブラケットを設けるようにしても良い。壁部に
は、前述した2個のオイルフィルタに加えて、ウォータ
セジメンタ一体型の燃料フィルタを取り付けるようにす
ることもできる。この場合には、燃料フィルタは各オイ
ルフィルタの配設位置より側部開閉カバーに近い位置に
配置するのが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。まず、図1に建設
機械としての油圧ショベルにおける上部旋回体のフレー
ムの構造を示す。図中において、10は上部旋回体のフ
レームであって、このフレーム10は車両の走行方向に
向けて平行に設けた複数本のビーム10aと、各ビーム
10a間を掛け渡すようにして設けた複数の梁部材10
bとから構成される。中央に位置する2本のビーム10
a,10aには、それぞれブラケット11が設けられて
おり、この一対からなるブラケット11,11には作業
機を構成するブームが連結される。
【0014】12は運転室であり、この運転室12及び
作業機が連結されるブラケット11の後部側の位置には
各種の機器類等を設けた建屋13が形成されている。ま
た、この建屋13の後部位置にカウンタウエイト14が
設置されている。ここで、建屋13は、カウンタウエイ
ト14に対面する側を除いた3方向は側部カバーにより
囲まれ、またこの側部カバーの上部にはルーフカバーが
設けられる。そして、これら側部カバー及びルーフカバ
ーのうち少なくとも一部分は開閉可能なものとなってい
る。また、フレーム10を構成するビーム10a及び梁
部材10bは、このフレーム10の構造部材であって、
これらビーム10a,梁部材10b間の空間部にはアン
ダーカバーが設けられる。これによって、建屋13は実
質的に閉鎖された空間を構成している。さらに、建屋1
3の内部には、必要に応じて区画壁等が設けられる。
【0015】建屋13内には種々の機器なり装置なりが
設けられており、これらのうちエンジン及び油圧ポンプ
は後部側、つまりカウンタウエイト14に近接した位置
に配置されている。この建屋13の内部において、15
はエンジン室、16はポンプ室であり、エンジン室15
にはエンジンが、またポンプ室16には油圧ポンプが設
置される。ただし、油圧ポンプはエンジンに直結されて
いる。
【0016】ポンプ室16の内部構成を図2及び図3に
示す。ポンプ室16の内部には油圧ポンプユニット17
が設置されている。ここで、ポンプ室16の側部には建
屋13の一部を構成する側部開閉カバー18が設けられ
ており、またその上部はルーフ19で覆われ、さらに下
部位置にはアンダーカバー20が設けられている。さら
にまた、その後部位置には、カウンタウエイト14の手
前側の位置に側壁21が設けられている。この側壁21
はフレーム10における梁部材10b上に立設した鋼板
等の金属の曲げ板から構成され、この側壁21は側部開
閉カバー18が接合されるものであり、またルーフ19
の支持部材として機能する。
【0017】側壁21におけるポンプ室16の内側面に
はブラケット22が溶接またはねじ止め等の手段で固定
して設けられている。ブラケット22は、側壁21から
内側に所定の寸法だけ突出するように設けた断面がコ字
状のものからなり、その上下の立ち上がり部間に形成さ
れる面が取付面22aとなっている。この取付面に22
aには、パイロット回路用オイルフィルタ23と、エン
ジンオイルフィルタ24とが固定的に支持されている。
これら各オイルフィルタ23,24は、図4から明らか
なように、本体部23a,24aの下部に内部にフィル
タを装着したフィルタケース23b,24bが着脱可能
に連結されており、また本体部23a,24aには流入
側配管23c,24cと、流出側配管23d,24dと
が接続されている。これら2個のオイルフィルタ23,
24は、それらの本体部23a,24aがブラケット2
2の取付面22aにボルト等の手段で固定されており、
これら本体部23a,24aに連結したフィルタケース
23b,24bはこれら本体部23a,24aから下方
に向けて延在させている。
【0018】ここで、2個のオイルフィルタ23,24
のうち、エンジンオイルフィルタ24はパイロット回路
用オイルフィルタ23よりサイズが大きく、また重量物
でもある。そして、側部開閉カバー18側から見て、大
型のエンジンオイルフィルタ24は手前側に配置されて
おり、またそれより小型のパイロット回路用オイルフィ
ルタ23は奥側の位置に配置されている。
【0019】以上のように構成することによって、パイ
ロット回路において、コントロールバルブから作動油タ
ンクに作動油を還流させる配管をパイロット回路用オイ
ルフィルタ23の流入側,流出側配管23c,23dに
接続することによって、流入側配管23cから本体部2
3a内に流入する固形異物を含んだ作動油がフィルタケ
ース23b内を通る際に、固形異物等が捕捉されて、固
形異物等を分理した作動油が流出側配管23dから流出
することになる。また、エンジンオイルフィルタ24は
エンジンとオイルパンとの間の配管に流入側,流出側の
各配管24c,24dに接続され、エンジンからオイル
パンに還流するエンジンオイル中に含まれる固形異物等
はフィルタケース24b内で分離されて、固形異物等を
含まないエンジンオイルが流出する。
【0020】コントロールバルブは油圧ポンプユニット
17の近傍位置に配置されており、従ってこのコントロ
ールバルブの油圧パイロット室に接続した配管を、油圧
ポンプユニット17の位置より後部側に位置するパイロ
ット回路用オイルフィルタ23を通るように引き回した
としても、あまり配管の長さが長くなることはない。ま
た、エンジンはポンプ室16に隣接したエンジン室15
に配置されており、エンジンと、このエンジンに付設し
たオイルパンとの間の管路を、ポンプ室16内を通して
も、やはりそれ程配管の全長が長くなったり引き回しが
複雑になるようなことはない。
【0021】パイロット回路用オイルフィルタ23及び
エンジンオイルフィルタ24は、油圧ショベルの運転時
間を目安として、定期的にフィルタ交換が行われる。ま
た、フィルタ交換以外にも、随時点検や修理が必要とな
る。このようなメンテナンス作業を行うに当っては、ポ
ンプ室16の側部開閉カバー18を開くことにより行う
ことができる。また、フィルタの交換時には、本体部2
3a,24aからフィルタケース23b,24bを分離
しなければならない。この時には、内部から油漏れが生
じることになる。従って、漏れた油を回収するために、
側部開閉カバー18を開くと共に、アンダーカバー20
を取り外す。
【0022】以上によりエンジンオイルフィルタ24に
対しても、またパイロット回路用オイルフィルタ23に
対してもフィルタ交換を含むメンテナンス作業を行うこ
とができる。さらに、これら2個のオイルフィルタ2
3,24に対して同時にメンテナンス作業を行うことも
できる。フィルタ交換を行うには、フィルタケースを本
体部から分離するが、大型で重量物のフィルタケース2
4bを設けたエンジンオイルフィルタ24は側部開閉カ
バー18に近い位置にあるので、そのフィルタケース2
4bを本体部24aから分離して取り出すのに便利であ
る。
【0023】一方、パイロット回路用オイルフィルタ2
3は、側部開閉カバー18側から見てエンジンオイルフ
ィルタ24の奥の位置に配置されているので、そのフィ
ルタ交換作業を行う際には、このエンジンオイルフィル
タ24が邪魔になって必ずしも便利であるとは言えな
い。しかしながら、パイロット回路用オイルフィルタ2
3のフィルタ交換タイミングは、エンジンオイルフィル
タ24のそれに対して実質的に2倍の時間となるように
設定することができる。そうすれば、エンジンオイルフ
ィルタ24のフィルタ交換を行うに当って、2回のうち
の1回はエンジンオイルフィルタ24のみのフィルタ交
換を行い、もう1回はエンジンオイルフィルタ24とパ
イロット回路用オイルフィルタ23とのフィルタを同時
に交換することができる。従って、これら2個のオイル
フィルタ23,24の両フィルタ交換作業は極めて容易
に行うことができ、その作業効率が著しく向上する。
【0024】なお、2つのオイルフィルタ23,24の
交換タイミングがずれるようであれば、例えば図5に示
したように、パイロット回路用オイルフィルタ23の高
さ位置を低くする等、両オイルフィルタ23,24の高
さ位置を変えるようにすれば良い。また、このように位
置を変えた時には、各オイルフィルタ23,24を別個
のブラケットに固定するようにしても良いが、ブラケッ
ト122を傾斜した状態にして側壁21に固定すれば、
1個のブラケット122により両オイルフィルタ23,
24を固定することができる。
【0025】フィルタ交換時には、オイルフィルタ2
3,24のうち、フィルタケース23b,24bを本体
部23a,24aから分離するが、この時に本体部23
a,24aの内部から油漏れが発生することになる。ア
ンダーカバー20を取り外すのは、このようにして漏れ
出した油を受ける容器をオイルフィルタ23,24の下
部位置に配置するためである。オイルフィルタ23,2
4は側壁21に支持されているが、この側壁21はフレ
ーム10を構成する梁部材10bに立設されている。従
って、オイルフィルタ23,24の本体部23a,24
aからの漏出油がこの梁部材10b上に垂れ落ちて、梁
部材10bを汚損するおそれがある。しかしながら、オ
イルフィルタ23,24をブラケット22の取付面22
aに取り付けて、側壁21から十分離間させた位置とす
ることができ、その結果オイルフィルタ23,24を梁
部材10bから十分離すことができ、漏出油は梁部材1
0bに付着することなく、確実に容器に回収することが
できる。これによって、フィルタ交換を行った後の清掃
作業も容易になる。
【0026】ところで、フィルタ類としては、既に説明
したように、作動油タンク内に設けられるメイン回路用
オイルフィルタと、側壁21に取り付けたパイロット回
路用オイルフィルタ23及びエンジンオイルフィルタ2
4だけでなく、エンジンの燃料フィルタもある。燃料に
は、通常、異物等は混入していないので、オイルフィル
タ23,24のように、固液分離を行うというより、む
しろ燃料中に含まれている水を分離して除去する油水分
離機能を有する、所謂ウォータセジメント機能を持った
ものである。従って、このウォータセジメント機能を備
えた燃料フィルタ、つまりウォータセジメンタ一体型燃
料フィルタを設けるに当っては、フィルタ交換というよ
り、むしろ分離された水を除去する作業を定期的に行わ
なければならない。
【0027】以上のことから、図6に示したように、側
壁21に固定したブラケット222には、パイロット回
路用オイルフィルタ23とエンジンオイルフィルタ24
に加えて、ウォータセジメンタ一体型燃料フィルタ30
も取り付けるようにすることもできる。このように構成
することによって、フィルタ交換、その他、パイロット
回路用オイルフィルタ23やエンジンオイルフィルタ2
4に対するメンテナンス作業時に、随時このウォータセ
ジメンタ一体型燃料フィルタ30の点検を行って、必要
に応じて水の除去作業も行うことができる。
【0028】このためには、ウォータセジメンタ一体型
燃料フィルタ30の取付位置は、側部開閉カバー18側
から見て、エンジンオイルフィルタ24の配設位置より
手前側とする。なお、このウォータセジメンタ一体型燃
料フィルタ30の取付位置はブラケット222の取付面
222aであっても良いが、図示した構成では、上面2
22bに取り付けている。従って、ウォータセジメンタ
一体型燃料フィルタ30はエンジンオイルフィルタ24
の高さ位置より十分高い位置に配置されることになり、
エンジンオイルフィルタ24及びパイロット回路用オイ
ルフィルタ23のフィルタ交換作業等の妨げとならな
い。
【0029】
【発明の効果】本発明は以上のように、少なくともパイ
ロット回路用オイルフィルタやエンジンオイルフィルタ
を1箇所に集中的に配置することによって、フィルタ交
換等のメンテナンス作業を円滑に行える等の効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】油圧ショベルの上部旋回体を構成するフレーム
の外観図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示すポンプ室の断
面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】オイルフィルタ類の取付構造を示す分解斜視図
である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す図2と同様の
断面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態を示す図4と同様の
断面図である。
【図7】建設機械の一例としての油圧ショベルの全体構
成図である。
【符号の説明】
10 フレーム 10a ビーム 10b 梁部材 13 建屋 15 エンジン室 16 ポンプ室 17 油圧ポンプユニット 18 側部開閉カバー 19 ルーフ 20 アンダーカバー 21 側壁 22,122,222 ブラケッ
ト 22a 取付面 23 パイロット回路用オイ
ルフィルタ 24 エンジンオイルフィルタ 23a,24a
本体部 23b,24b フィルタケース 23c,24c 流入側配管 23d,24d 流出側配管 30 ウォータセジメンタ一体型燃料フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 和則 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 溝口 和彦 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 黒坂 裕茂 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 2D015 CA03 3D038 CA15 CB09 CC07 CD00 CD18 3G015 AB00 BG00 CA00 DA06 EA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部走行体に連結して設けた上部旋回体
    に建屋及びカウンタウエイトを設置して、この建屋内に
    少なくともエンジンと、このエンジンにより駆動される
    油圧ポンプとを装着した建設機械において、 開閉可能な側部開閉カバーの内側に、前記油圧ポンプが
    装着されたポンプ室を形成し、このポンプ室の前記カウ
    ンタウエイトと対面する側に壁部を設け、 この壁部に、少なくともパイロット回路用オイルフィル
    タと、エンジンオイルフィルタとを並べるように装着
    し、 これら各オイルフィルタにそれぞれ流入側及び流出側の
    配管を接続する構成としたことを特徴とする建設機械の
    フィルタ類装着構造。
  2. 【請求項2】 前記側部開閉カバーに対して、前記エン
    ジンオイルフィルタは手前側に配置し、前記パイロット
    回路用オイルフィルタを奥側に配置する構成としたこと
    を特徴とする請求項1記載の建設機械のフィルタ類装着
    構造。
  3. 【請求項3】 前記壁部にブラケットを設けて、このブ
    ラケットに前記エンジンオイルフィルタ及び前記パイロ
    ット回路用オイルフィルタを取り付けるようになし、こ
    のブラケットにより前記各オイルフィルタを前記壁部か
    ら離間した位置に配置する構成としたことを特徴とする
    請求項1記載の建設機械のフィルタ類装着構造。
  4. 【請求項4】 前記エンジンオイルフィルタを上部位置
    に設け、前記パイロット回路用オイルフィルタは、この
    エンジンオイルフィルタに対して斜め下方に配置し、前
    記ブラケットは前記壁部に対して傾斜した状態に設け、
    これら2個のオイルフィルタをこのブラケットに取り付
    ける構成としたことを特徴とする請求項3記載の建設機
    械のフィルタ類装着構造。
  5. 【請求項5】 前記壁部には各々のオイルフィルタを取
    り付ける複数のブラケットを設ける構成としたことを特
    徴とする請求項3記載の建設機械のフィルタ類装着構
    造。
  6. 【請求項6】 前記壁部には、前記各オイルフィルタの
    配設位置より前記側部開閉カバーに近い位置において、
    前記エンジンオイルフィルタより高い位置にウォータセ
    ジメンタ一体型の燃料フィルタを取り付ける構成とした
    ことを特徴とする請求項1記載のフィルタ類装着構造。
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