JPS6012565Y2 - オイルフイルタ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、オイルフィルタ装置に関するものである。

従来、オイルフィルタは油圧系路の適当部位に設けられ
ているものであるが、油圧系路のオイル交換を行なうと
きにはオイルフィルタ部分からもオイルを抜かなければ
ならない。

すなわち、オイル交換時にはフィルタも新しいものに交
換することが望ましく、フィルタ交換時にオイルフィル
タユニット内のオイルを完全に除去しなければならない
ものである。

そのオイル抜きのためには、従来はブラケットにドレー
ン栓を設けてそのドレーン栓を開放することによりオイ
ル抜きを行なっているものである。

この場合、排油を受けるための容器が必要であり、しか
も、ドレーン栓を解放時にどうしても手を汚してしまう
と云う欠点を有する。

この考案は、フルフロー系路の他にバイパス系路を備え
たものにおいて、ケース内のオイル抜きを簡単に行なう
ことができるオイルフィルタ装置を得ることを目的とす
る。

この考案は、ブラケットとケースとにより形成された内
部空間内にフルフロー用フィルタとバイパスフィルタと
よりなるフィルタユニットを取付け、前記ブラケットに
オイル入口部とエンジンへの出口部とオイルパンへの出
口部とを形成し、オイル入口部付近の内部空間部とオイ
ルパンへの出口部との間を連通路で連通し、この連通路
を開閉する弁部材を設けたので、弁部材により連通路を
閉止しておけば、フルフロー系路の濾過作用とバイパス
系路の濾過作用とが確実に分離されて行なわれ、また、
弁部材により連通路を開放すれば、ケースの内部空間は
すべてオイルパンに連通し、これにより、内部のオイル
は確実に排出され、このとき、手を汚すおそれもなく、
また、他の容器を準備する必要もないように構成しても
のである。

この考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

まず、グイキャスト等により形成されたブラケット１に
バッキング２を介在させてケース３が取付けられ、この
ケース３はバッキング４およびワッシャー５を介在させ
てセンターボルト６により前記ブラケット１に固定され
ている。

そして、前記ブラケット１からは前記センターポルト６
の外周との間に通路７を形成するセンターパイプ８が固
定されている。

ついで、前記ブラケット１と前記ケース３とにより形成
される内部空間９内にはフィルターユニット１０が取付
けられている。

このフィルタユニット１０はフルフロー用フィルタ１１
とバイパスフィルタ１２とを仕切板体１３部分で一体化
したものであり、前記ブラケット１にはバッキング１４
でシールされ、前記仕切板体１３と端板１５とにはそれ
ぞれ前記センターボルト６に嵌合するバッキング１６．
１７が取付けられ、かつ、前記ケース３との間にはリテ
ーナ１８が設けられている。

しかして、前記ブラケット１には外部から内部空間９に
オイルを供給するオイル入口部１９が設けられている。

また、図示しないエンジンへの出口部２０も形威されて
いるが、この出口部２０は前記通路７に連通しているも
のである。

つぎに、図示しないオイルパンへの出口部２１が形成さ
れている。

この出口部２１は前記センターボルト６の中心に形威さ
れた通路２２が連通しているもので、この通路２２は側
方に開口する通孔２３を経て前記バイパスフィルタ１２
の内周面に連通している。

ついで、前記オイル入口部１９の付近の内部空間９と前
記出口部２１との間に連通路２４が形威されて両者は連
通され、この連通路２４に直交する方向に進退する弁部
材２５によりその連通路２４は開閉される。

すなわち、前記弁部材２５にはねじ部２６が形威されて
おり、これを押し込むことにより連通路２４は閉止され
、途中まで引き出すことにより開放される。

このような構成において、通常の状態では弁部材２５を
押し込んで連通路２４を遮断状態にしておく。

これにより、オイル入口部１９より供給されたオイルは
内部空間９に入り、フィルタユニット１０のフルフロー
用フィルタ１１とバイパスフィルタ１２との外周から内
周側に移動する間に濾過され、フルフロー用フィルタ１
１を経たものは通路７を通ってエンジンへの出口部２０
からエンジンに供給され、バイパスフィルタ１２を経た
ものは、通孔２３、通路２２、出口部２１を経てオイル
パンに環流される。

しかして、オイル交換を行なうときには、オイルを循環
を停止するとともに弁部材２５を後退させて連通路２４
を連通状態にする。

これにより、内部空間９内のオイルは連通路２４を経て
出口部２１に達し、オイルパンに環流される。

このとき、弁部材２５周囲からのオイルもれはなく、作
業時に手を汚すことはない。

ついで、センターボルト６を抜き出してケース３を取り
去ってもオイルはなく、フィルタユニット１０を取りは
ずすとき、その内周側にあったオイルも、わずかに引き
上げたときにバッキング１４がブラケット１から離れる
ためそのブラケット１上に流下する。

このようにして、オイル抜きとフィルタの交換とはなさ
れる。

そして、交換作業を終了したときには、弁部材２５を再
び閉止状態にもどしておく。

この考案は、上述のようにフィルタユニットにフルフロ
ー用フィルタのみならずバイパスを備えたものにおいて
、ブラケットにオイル入口部とエンジンへの出口部とオ
イルパンへの出口部とを形威し、オイル入口部の付近の
内部空間とオイルパンへの出口部とを連通路で連通し、
この連通路を弁部材によって開閉するようにしたので、
オイル抜き時にはその弁部材を操作して連通路を開放す
るだけで内部空間内のオイルはそのままオイルパンに供
給され、これにより、別の容器を用いることなくオイル
抜きを行ないつるとともに、その作業時に手を汚すこと
もない等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１図は縦断
側面図、第２図はフィルタユニットを取りはずした状態
の第１図におけるＡ−Ａ線部の部分断面図である。 １・・・・・・ブラケット、３・・・・・・ケース、９
・・・・・・内部空間、１０・・・・・・フィルタユニ
ット、１１・・・・・・フルフロー用フィルタ、１２・
・・・・・バイパスフィルタ、１９・・・・・・オイル
入口部、２０〜２１・・・・・・出口部、２４・・・・
・・連通路、２５・・・・・・弁部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. オイル入口部とエンジンへの出口部とオイルパンへの出
   口部とが形成されたブラケットにフルフロー用フィルタ
   とバイパスフィルタとよりなるフィルタユニットをケー
   スで覆いつつ取付けたものにおいて、前記オイル入口部
   付近の内部空間と前記オイルパンへの出口部との間を連
   通路で連通し、この連通路を開閉する弁部材を設けたこ
   とを特徴とするオイルフィルタ装置。