JP4241516B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光ディスク装置、特に光ピックアップを光ディスク半径方向の移動可能範囲内の最内周位置に移動させる場合の処理に関する。
従来より、CDやDVDなどの光ディスクに記録されたデータを読み出して再生する、あるいはデータを記録する光ディスク装置が知られている。一般に、光ディスクには、その最内周位置にTOC(Table Of Contents)などのディスク管理情報が記録されており、光ディスク装置は、ディスクが装着されるとまずこのディスク管理情報を読み取ることが必要となる。
このディスク管理情報を読み取るための方法として、まず再生ヘッドなどの光ピックアップを光ディスク内周側に強制的に移動させて、最内周に設けられたリミットスイッチにより最内周での光ピックアップ位置を検出し、この位置を基準としてディスク管理情報領域、いわゆるTOC領域まで光ピックアップを移動させ、フォーカスを合わせてディスク管理情報を読み取る方法がある。
この方法は、リミットスイッチが必要となり、光ディスク装置の部品点数および組み立て工数が増加してしまう。また、スイッチの取り付け精度が要求され、スイッチの取り付けスペースも必要となってしまう。
そこで、光ディスク装置のコストダウンを実現するため、このリミットスイッチを用いなくても、光ディスク最内周での光ピックアップ位置を検出するようにした光ディスク装置も開発されている。
この装置の光ピックアップの最内周位置検出方法は、光ピックアップが最内周に位置してそれ以上に内周側へ移動するのを規制する規制部材を設けておき、光ピックアップを移動させるべく動作する駆動モータの回転状態を、該回転の速度に従った周期性の波形出力として検出し、さらに該波形出力の周期の変化に伴う波形の一定時間の出力停止を検出して光ピックアップが最内周に位置しているものと判定する方法である(例えば、特許文献1)。
このようにして、何らかの検出手段を用いて光ピックアップが最内周に位置したことを検出しているが、さらに、コストダウンや装置の構成の簡略化などを目的として、光ピックアップが最内周に位置したことを検出するこれらの検出手段を省略した光ディスク装置も採用されている。
このような検出手段を省略した光ディスク装置においては、装置起動時、あるいは光ディスク装着時に、まず光ピックアップを光ディスク内周側に予め定めた低速度で例えば500ms間移動させる。この移動時間500msは、光ディスク半径方向の光ピックアップの移動可能範囲内のうち、最外周から最内周まで光ピックアップを移動させるのに十分な時間である。そして、500ms経過後は、光ピックアップが移動可能範囲内の最内周位置に到達しているので、その後、ディスク管理情報領域まで光ピックアップを外周側に移動させ、フォーカスを合わせてディスク管理情報を読み取っている。
特開2003−187466号公報
このように構成された光ディスク装置は、光ピックアップを移動可能範囲内の最内周に移動させるために、光ピックアップを常に最大移動距離分内周側に移動させるのに十分な500ms間移動させている。
ところで、光ピックアップを移動可能範囲内の最内周位置に移動させる動作は、装置起動時や光ディスク装着時だけでなく、記録あるいは再生中にフォーカスが外れるなどサーボ動作が異常となって記録不能あるいは再生不能となった場合にも行われる。記録不能あるいは再生不能となった場合、一旦光ピックアップを最内周位置に移動させ、その後、ディスク管理情報領域まで光ピックアップを移動させ、再度フォーカスを合わせている。
しかしながら、この場合でも光ピックアップを最内周に移動させるために、常に最大移動距離分に相当する500ms間内周側に移動させている。そのため、サーボ異常が発生したときの光ピックアップの位置が内周付近であった場合には、500ms経過する前の早いうちから最内周位置に到達し、残りの時間は光ピックアップを光ピックアップの移動をガイドするガイドシャフトに設けたストッパに押し付け続けることとなる。つまり、サーボ異常が発生したときの光ピックアップの位置がどこであろうと、光ピックアップを最内周位置に移動させる動作が終了するまで500ms間要してしまう。
一方、光ピックアップを最内周位置に移動させる動作を早く終了させるために、光ピックアップを高速度で例えば200ms間(最大移動距離分内周側に光ピックアップを移動させるのに十分な時間)移動させることも考えられるが、最内周位置に高速で到達するため、光ピックアップがガイドシャフトに設けたストッパと激しく衝突し、ストッパを乗り上げてしまうなど、装置の故障を招くおそれがあり望ましくない。
このように、従来の、光ピックアップが最内周に位置したことを検出する検出手段を省略した光ディスク装置では、光ピックアップを光ディスク半径方向の移動可能範囲内の最内周位置に移動させる際、安全な低速度で、常に最大移動距離分内周側に光ピックアップを移動させるのに十分な時間分移動させているため、光ピックアップの位置がどこであろうと、光ピックアップを最内周位置に移動させる動作が終了するまでに時間を要してしまうという問題を有していた。
本発明は、上記従来技術の有する問題に鑑みなされたものであり、光ピックアップが最内周に位置したことを検出する検出手段を省略しても、安全に、かつ迅速に光ピックアップを最内周位置に移動させることができる光ディスク装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、光ピックアップと、前記光ピックアップを光ディスク半径方向に移動させる光ピックアップ移動手段とを有し、サーボ制御が不能となった場合に、前記光ピックアップ移動手段により前記光ピックアップを前記光ディスク最内周位置に移動させた後、光ディスク外周側に所定距離移動させてから、サーボを再び開始し、光ディスクに対してデータの記録あるいは再生を行う光ディスク装置であって、サーボ制御が不能となる直前の前記光ディスク装置の動作状態に応じて前記光ピックアップの現在位置を推定する推定手段と、該推定された現在位置に応じて前記光ピックアップ移動手段による前記光ピックアップの移動速度を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする光ディスク装置である。
また、前記制御手段は、推定された現在位置に応じて前記光ピックアップの第1の速度における第1の移動時間及び前記第1の速度より遅い第2の速度における第2の移動時間を設定するとともに、前記光ピックアップを内周側方向に前記第1の速度で第1の移動時間移動させ、その後前記第2の速度で第2の移動時間移動させることを特徴とするものである。
また、前記第2の速度は、前記光ピックアップが前記光ディスク最内周位置の位置決め部と衝突しても該光ピックアップに過大な衝撃を与えない程度の低速度であることを特徴とするものである。
また、前記推定手段によって推定された前記光ピックアップの現在位置から前記光ディスク最内周位置までの距離を算出する算出手段をさらに有し、前記制御手段は、前記算出手段によって算出された距離に基づいて前記光ピックアップ移動手段による前記光ピックアップの移動速度を制御することを特徴とするものである。
また、前記推定手段は、記録再生中にサーボ制御が不能となった場合に、サーボ制御が不能となる直前の再生アドレスに基づいて前記光ピックアップの現在位置を推定することを特徴とするものである。
また、前記推定手段は、シーク動作中にサーボ制御が不能となった場合に、サーボ制御が不能となる直前のシーク目標アドレスに基づいて前記光ピックアップの現在位置を推定することを特徴とするものである。
また、前記推定手段は、起動シーケンスにおいてサーボ制御が不能となった場合に、前記光ディスク外周側に所定距離移動させた位置に基づいて前記光ピックアップの現在位置を推定することを特徴とするものである。
さらに、前記第2の移動時間は、サーボ制御が不能となる直前の前記光ディスク装置の動作状態に応じて設定し、前記第1の移動時間は、前記推定された現在位置及び前記第2の移動時間に応じて設定することを特徴とするものである。
本発明によれば、光ピックアップを光ディスク半径方向の移動可能範囲内の最内周位置に移動させる場合に、種々の光ピックアップ位置検出手段を用いなくても、安全に、かつ迅速に光ピックアップを最内周位置に移動させることができる。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
図1には、本実施形態に係る光ディスク装置の構成ブロック図が示されている。CD−ROMやCD−R/RW、DVD−ROM、DVD−R/RWなどの光ディスク10は、スピンドルモータ12により回転駆動される。
光ピックアップ(PU)14は、光ディスク10に対向配置され、光ディスク10の表面にレーザ光を照射するレーザダイオード(LD)を含む。レーザダイオードは、レーザダイオード駆動回路(LDD)16により駆動され、データを再生する際には再生パワーのレーザ光を照射し、記録する際には記録パワー(記録パワー>再生パワー)のレーザ光を照射する。また、光ピックアップ14は、光ディスク10から反射したレーザ光を電気信号に変換するフォトディテクタを有し、再生信号をサーボ検出部18およびRF検出部20に出力する。光ピックアップ14は、光ピックアップ14の移動可能範囲内でスレッドモータ22により光ディスク10の半径方向に駆動される。
光ディスク10の任意のアドレスに対してデータの記録あるいは再生を行う際には、光ピックアップ14は、スレッドモータ22により所望の半径位置(アドレス位置)までシークされる。スピンドルモータ12およびスレッドモータ22の動作は、コントローラ24により制御される。
サーボ検出部18は、光ピックアップ14からの信号に基づきトラッキングエラー信号およびフォーカスエラー信号を生成して、それぞれトラッキング制御部26およびフォーカス制御部28に出力する。トラッキング制御部26は、トラッキングエラー信号に基づき光ピックアップ14の対物レンズを光ディスク10のトラック幅方向に駆動してオントラック状態とする。また、フォーカス制御部28は、フォーカスエラー信号に基づき光ピックアップ14の対物レンズをフォーカス方向(光ディスク面に対して垂直な方向)に駆動してオンフォーカス状態とする。例えば、4分割フォトディテクタの場合、光ディスク半径方向に分割されたディテクタの出力の差分からトラッキングエラー信号が生成され、4分割フォトディテクタの出力の対角和の差分からフォーカスエラー信号が生成される。もちろん、他の方式でも可能である。なお、サーボ検出部18で生成されたトラッキングエラー信号およびフォーカスエラー信号などのサーボ信号は、コントローラ24にも供給される。
RF検出部20は、光ピックアップ14からの信号を増幅して再生RF信号を生成し、イコライザで等化し、さらに2値化した後にデコーダ30に出力する。デコーダ30は、入力された2値化信号を復調してエラー訂正処理を行った後、コントローラ24に出力する。復調は、図示しないPLL回路で同期クロック信号を生成して信号を抽出することで実行される。また、RF検出部20は、再生RF信号に含まれるアドレス信号も抽出しデコーダ30に供給する。デコーダ30は、アドレス信号から光ディスク10のアドレスデータを復調し、コントローラ24に出力する。
コントローラ24は、レーザダイオード駆動回路16やサーボ検出部18、RF検出部20などの各部の動作を制御するとともに、デコーダ30からの復調データをパーソナルコンピュータなどの上位装置に出力する。また、コントローラ24は、アドレスデータをもとにスレッドモータ22の動作を制御する。より詳しくは、コントローラ24は、記録再生中に、トラッキングエラー信号やフォーカスエラー信号などのサーボ信号の変化を用いてフォーカスが外れるなどサーボ動作の異常を検出し、記録再生不能と判定した場合、一旦光ピックアップ14を最内周位置に移動させる動作を行うが、従来の装置のように、常に、光ディスク半径方向の光ピックアップ14の移動可能範囲内のうち、最外周から最内周まで低速度で光ピックアップ14を移動させるのに十分な時間、例えば500ms間光ピックアップ14を内周側に移動させるのではなく、サーボ制御が不能となる直前の正常なアドレスデータなどに基づいて光ピックアップ14の現在の推定位置から最内周位置までの距離を算出し、その距離に応じて光ピックアップ14を高速度で移動させる時間と低速度で移動させる時間とを設定する。そして、その設定時間に基づいてスレッドモータ22を駆動制御し、まずは光ピックアップ14を高速度で移動させ、最内周位置手前では安全な低速度に切り換えて移動させる。
このように、本実施形態では、光ピックアップ14の現在位置を推定し、推定位置から最内周位置までの距離を算出した後、その距離に応じて光ピックアップ14を高速度と低速度で移動させる時間を設定し最内周位置に移動させているので、安全に、かつ迅速に光ピックアップ14を最内周位置に移動させることができる。
コントローラ24は、コントローラ24内の図示しないROMなどの記憶部に予め記憶された高速度用と低速度用の光ピックアップ14の移動距離と移動時間との関係を示す情報に基づいて、光ピックアップ14の推定位置から最内周位置までの距離に応じて光ピックアップ14を高速度で移動させる時間と低速度で移動させる時間とを設定する。
図2および図3には、光ピックアップ14の移動距離と移動時間との関係が模式的に示されている。図2は、光ピックアップ14を光ディスク半径方向に高速度で移動させる場合の移動距離と移動時間との関係(高速度用)を示し、図3は、光ピックアップ14を光ディスク半径方向に低速度で移動させる場合の移動距離と移動時間との関係(低速度用)を示す。
図2に示すように、光ピックアップ14の移動可能範囲内の最大移動距離D分、光ピックアップ14を移動させるのに十分な時間は、高速度で例えば200ms間である。また、同様に、図3に示すように、低速度では例えば500ms間である。このような光ピックアップ14の移動距離と移動時間との関係を示す情報を、高速度用距離−時間テーブル、低速度用距離−時間テーブルとしてコントローラ24内の記憶部に予め用意しておく。
また、光ピックアップ14が安全に最内周位置に到達し、かつ正確に最内周位置に位置するよう低速度で光ピックアップ14を最内周位置の光ピックアップ14の位置決め部となるストッパにある程度押し付ける時間を含む基本時間(50ms)に機械誤差を考慮した時間(30ms)を加えた時間値(80ms)を低速度移動時間のデフォルト値としてコントローラ24内の記憶部に予め用意しておく。さらに、記憶部には後述する光ピックアップ14を最内周位置に移動させる必要が生じた状態に応じた低速度移動時間の補正値がそれぞれ記憶されている。
光ピックアップ14を最内周位置に移動させる動作を行うとき、光ピックアップ14の現在の推定位置から最内周位置までの距離を算出し、その距離と前記低速度移動時間から上記テーブルを用いて高速度移動時間を求める。その結果、光ピックアップ14の最内周位置への移動を時間で正確に制御することが可能となり、安全に、かつ迅速に光ピックアップ14を最内周位置に移動させることができる。
図5には、本実施形態の光ディスク装置における光ピックアップ14を光ディスク半径方向の移動可能範囲内の最内周位置に移動させる際の移動距離と所要時間の一例が示されている。なお、同図には、比較のため従来の装置による所要時間も示されている。光ピックアップ14の移動可能範囲内の最大移動距離D分、光ピックアップ14を移動させるのに十分な時間は、高速度で例えば200ms間、低速度で例えば500ms間とする。
光ピックアップ14を光ディスク半径方向の移動可能範囲内の最内周位置に移動させる動作を行う必要が生じたとき、光ピックアップ14の推定された現在位置から最内周位置までの距離dを算出する。そして、コントローラ24内の記憶部に記憶された低速度移動時間のデフォルト値(80ms)と光ピックアップ14を最内周位置に移動させる必要が生じた状態に応じた低速度移動時間の補正値(10msまたは40msまたは80ms)を読み出して、両者を加算することにより低速度移動時間(Ts)を設定する(Ts≦160ms)。
そして、求めた最内周位置までの距離dおよび低速度移動時間(Ts)とから高速度用距離−時間テーブルおよび低速度用距離−時間テーブルとを用いて高速度移動時間(Tf)を設定する。この設定時間に基づいてスレッドモータ22が駆動制御される。すなわち、光ピックアップ14を高速度で、高速度移動時間Tfだけ光ディスク内周側に移動させるようスレッドモータ22を駆動し、高速度移動時間Tf経過後、予め定めた低速度に切り換え、低速度移動時間Tsだけ光ピックアップ14を光ディスク内周側に移動させるようスレッドモータ22を駆動する。したがって、光ピックアップ14を最内周位置まで移動させるのに要する時間は(Tf+Ts)で済む。
一方、従来の装置においては、光ピックアップ14を光ディスク半径方向の移動可能範囲内の最内周位置に移動させる動作を行う必要が生じたとき、光ピックアップ14の位置がどこであろうと、光ピックアップ14の移動可能範囲内の最大移動距離D(D>d)分光ピックアップ14を移動させるのに十分な時間Tc(例えば、500ms)光ピックアップ14を光ディスク内周側に低速度で移動させるようスレッドモータ22を駆動する。同図から明らかなように、従来の装置では、時間Tcが経過する前に光ピックアップ14が最内周位置に到達しているにもかかわらず、時間Tcが経過するまでは光ピックアップ14を光ピックアップ14の移動をガイドするガイドシャフトに設けた光ピックアップ14の位置決め部となるストッパなどに押し付け続けることとなる。すなわち、光ピックアップ14を最内周位置に移動させる動作が終了するまでに時間Tcを要してしまう。
これに対して、本実施形態の光ディスク装置においては、光ピックアップ14の最内周位置への移動距離に応じた時間でスレッドモータ22を駆動制御することが可能となり、安全に、かつ迅速に光ピックアップ14を最内周位置に移動させることができるということが同図から理解されよう。
以下、光ピックアップ14を光ディスク半径方向の移動可能範囲内の最内周位置に移動させる動作が必要となる場合のいくつかのパターンに基づいて、本実施形態の光ディスク装置のコントローラ24による光ピックアップ14の高速度移動時間と低速度移動時間の設定処理を具体的に説明する。
<記録再生途中に、サーボ動作の異常を検出し、記録再生不能と判定した場合>
このとき、光ピックアップ14の現在位置は、アドレスデータの読み取りが不可能なので不明であるが、フォーカス外れなどサーボ制御が不能となる直前までは、再生データよりアドレスデータが検出されており、コントローラ24内のバッファに蓄積されている。このことから、バッファに蓄積されている最終のアドレスデータを読み出すことにより、サーボ制御が不能となる直前の光ピックアップ14の位置がわかり、光ピックアップ14の現在位置は、この位置の近傍にあると推定される。したがって、記録再生途中に、記録再生不能と判定された場合は、リトライ動作を中断し、最終アドレスを読み出し、これにマージンアドレスを加えたアドレス値を光ピックアップ14の現在位置と推定する。ここで、マージンアドレスとは、必ずしも最終アドレスが光ピックアップ14の現在位置ではないことから、予め工場出荷時の調整時において、記録再生不能時の光ピックアップ14の現在位置と直前のアドレス位置である最終アドレス位置とのずれを計測し、この計測値から求められた値である。このマージンアドレスは、コントローラ24内の記憶部に予め記憶されている。なお、このマージンアドレスは、光ピックアップ14を最内周位置に移動させる必要が生じた状態に応じて、それぞれ異なる値を有している。
そして、サーボ制御が不能となる直前のアドレスにマージンアドレスを加えたアドレス値から最内周位置までの距離を算出する。ここで、距離は、アドレス値からそのアドレスが存在するトラックナンバーを変換テーブルにより求め、このトラックナンバーと予め起動時に求めておいたトラックピッチから算出する。
次に、コントローラ24内の記憶部に記憶された低速度移動時間のデフォルト値(80ms)と記録再生途中に記録再生不能と判定された場合の低速度移動時間の補正値(10ms)を読み出して、両者を加算することにより低速度移動時間(90ms)を求める。そして、求めた距離および低速度移動時間とから高速度用距離−時間テーブルおよび低速度用距離−時間テーブルとを用いて高速度移動時間を求める。高速度移動時間、低速度移動時間が求められると、これに基づいて、高速度移動時間だけ高速度用の所定電圧をスレッドモータ22に印加し、その後低速度用の所定電圧に切り替えて低速度移動時間だけスレッドモータ22に印加することによって、光ピックアップ14を、最内周位置に低速度で到達させる。
<光ピックアップのシーク動作後、記録再生不能と判定した場合>
このとき、シーク動作中にフォーカス外れなどサーボ制御が不能となったため、シーク後の光ピックアップ14の現在位置は、アドレスデータの読み取りが不可能なので不明である。しかしながら、上位装置から入力されたコマンドなどに基づく目標アドレスに向けてシーク動作を行っているので、光ピックアップ14は目標アドレス位置近傍には到達している。したがって、この場合、コントローラ24は、コントローラ24内のコマンドレジスタからシーク目標アドレスを読み出し、これにコントローラ24内の記憶部から読み出されたマージンアドレスを加えたアドレス値を光ピックアップ14の現在位置と推定する。ここで、光ピックアップ14の推定された現在位置は、光ピックアップ14が実際に読み取ったアドレスデータから推定された位置ではなく、あくまでシーク目標アドレス位置から推定された位置である。そのため、光ピックアップ14の実際の現在位置とシーク目標アドレス位置との誤差は、前述の記録再生途中に記録再生不能となった場合と比べて大きい。したがって、この場合のマージンアドレスは、前述の場合より大きな値に設定されている。
そして、シーク目標アドレスにマージンアドレスを加えたアドレス値から最内周位置までの距離を算出する。次に、コントローラ24内の記憶部に記憶された低速度移動時間のデフォルト値(80ms)とシーク動作後に記録再生不能と判定された場合の低速度移動時間の補正値(40ms)を読み出して、両者を加算することにより低速度移動時間(120ms)を求める。そして、求めた距離および低速度移動時間とから高速度用距離−時間テーブルおよび低速度用距離−時間テーブルとを用いて高速度移動時間を求める。高速度移動時間、低速度移動時間が求められると、これに基づいて、高速度移動時間だけ高速度用の所定電圧をスレッドモータ22に印加っし、その後低速度用の所定電圧に切り替えて低速度移動時間だけスレッドモータ22に印加することによって、光ピックアップ14を、最内周位置に低速度で到達させる。
<シーク動作後、光ピックアップが未記録領域に突入しサーボ動作暴走と判定した場合>
このとき、シーク動作中に外部からのショックなどにより光ピックアップ14が光ディスク10の未記録領域に突入し、サーボ制御が不能となってサーボ動作が暴走したため、光ピックアップ14の現在位置はアドレスデータの読み取りが不可能なので不明である。しかしながら、上位装置から命令された目標アドレスに向けてシーク動作を行っているので、光ピックアップ14は、目標アドレス位置近傍には位置しているはずである。したがって、この場合も、コントローラ24は、コントローラ24内のコマンドレジスタからシーク目標アドレスを読み出し、これにコントローラ24内の記憶部から読み出されたマージンアドレスを加えたアドレス値を光ピックアップ14の現在位置と推定する。しかしながら、サーボ動作が暴走しているため、光ピックアップ14の実際の現在位置とシーク目標アドレス位置との誤差は、前述のシーク動作後記録再生不能の場合と比べて大きい。したがって、この場合のマージンアドレスは、前述の場合よりさらに大きな値に設定されている。
そして、シーク目標アドレスにマージンアドレスを加えたアドレス値から最内周位置までの距離を算出する。次に、コントローラ24内の記憶部に記憶された低速度移動時間のデフォルト値(80ms)とシーク動作後サーボ動作暴走と判定された場合の低速度移動時間の補正値(80ms)を読み出して、両者を加算することにより低速度移動時間(160ms)を求める。そして、求めた距離および低速度移動時間とから高速度用距離−時間テーブルおよび低速度用距離−時間テーブルとを用いて高速度移動時間を求める。高速度移動時間、低速度移動時間が求められると、これに基づいて、高速度移動時間だけ高速度用の所定電圧をスレッドモータ22に印加し、その後低速度用の所定電圧に切り替えて低速度移動時間だけスレッドモータ22に印加することによって、光ピックアップ14を、最内周位置に低速度で到達させる。
<起動シーケンスにおいてサーボ引き込みに失敗した場合>
起動シーケンスにおいて、光ピックアップ14を最内周位置からディスク管理情報領域に移動させた後、サーボ引き込みに失敗し、サーボ制御不能となった場合、光ピックアップ14の現在位置は、アドレスデータの読み取りが不可能なので正確には不明である。しかしながら、この場合は、光ピックアップ14がディスク管理情報領域内の起動位置に位置していることがわかっている。起動位置は最内周位置に近い位置にあるため、距離の算出は行わず、コントローラ24内の記憶部に記憶された、起動後サーボ引き込み失敗と判定された場合の低速度移動時間(100ms)を読み出す。そして、この低速度移動時間だけ低速度用の所定電圧をスレッドモータ22に印加することによって光ピックアップ14を最内周位置に低速度のみで移動させる。
以上のように、光ピックアップ14を光ディスク半径方向の移動可能範囲内の最内周位置に移動させる際に、その要因となった状態を考慮して光ピックアップ14の現在位置を推定し、推定位置から最内周位置までの距離を算出する。そして、その距離に応じて光ピックアップ14を高速度で移動させる時間と低速度で移動させる時間とが設定され、その設定時間に基づいてスレッドモータ22を駆動制御することで、安全に、かつ迅速に光ピックアップ14を最内周位置に移動させることができる。すなわち、光ピックアップ14の最内周位置への移動を検出する検出手段を用いなくても、光ピックアップ14の最内周位置への安全で、かつ迅速な移動を時間で制御することが可能となる。また、光ピックアップ14を光ディスク半径方向の移動可能範囲内の最内周位置に移動させる動作を行う必要が生じたときの状態に応じて、光ピックアップ14の推定位置から最内周位置までの算出された距離と実際の距離との誤差を考慮し、光ピックアップ14を移動させるのに必要な高速度移動時間と低速度移動時間とを設定するので、光ピックアップ14を安全に、かつ確実に最内周位置に到達させることが可能となる。
図4には、本実施形態における光ディスク装置のコントローラ24の処理フローチャートが示されている。まず、装置起動時、あるいは光ディスク装着時に、光ピックアップ14を光ディスク内周側に予め定めた低速度で例えば500ms間移動させるためにスレッドモータ22を駆動する。この移動時間500msは、光ピックアップ14の現在位置が不明のため、光ディスク半径方向の光ピックアップ14の移動可能範囲内のうち、最外周から最内周まで光ピックアップ14を移動させるのに十分な時間である。そして、500ms経過後は、光ピックアップ14が移動可能範囲内の最内周位置に到達しているので、光ピックアップ14を外周側に所定距離移動させるためにスレッドモータ22を駆動し、光ピックアップ14を光ディスク10のディスク管理情報領域まで移動させる。それと同時に、スピンドルモータ12を回転駆動する(S101)。光ピックアップ14をディスク管理情報領域まで移動させると、サーボ検出部18にサーボ制御を開始させるよう指示を与え、サーボ引き込み後、オンフォーカス状態とし、ディスク管理情報を読み取る(S102)。そして、サーボ引き込みが行われ、オンフォーカス状態となり、ディスク管理情報を読み取れたか否かを判定する(S103)。正常にサーボ引き込みが行われ、オンフォーカス状態となり、ディスク管理情報を読み取れた場合には、次に上位装置から入力されたコマンドに基づいてスレッドモータ22を駆動し、光ピックアップ14を目標アドレス位置(半径位置)までシークさせる(S104)。
そして、目標アドレス位置まで光ピックアップ14をシークさせた後、サーボ動作が暴走したか否かを判定する(S105)。なお、コントローラ24は、トラッキングエラー信号やフォーカスエラー信号などのサーボ信号の変化を用いて、サーボ動作が暴走したか否かを判定することができる。サーボ動作が暴走していない場合には、次に記録再生可能か否かを判定する(S106)。なお、コントローラ24は、フォーカス外れなどサーボ動作の異常を検出し、サーボ制御不能となりアドレスデータが読み取り不可能であれば、記録再生不能と判定することができる。記録再生可能の場合には、アドレスデータを読み取り、光ピックアップ14の現在位置と目標アドレス位置を一致させてデータの記録再生を開始する(S107)。なお、アドレスデータを読み取り光ピックアップ14の現在位置と目標アドレス位置とを一致させるためにトラックジャンプ処理を行い、光ピックアップ14の現在位置を調整する。
そして、データの記録再生を開始した後、記録再生途中で記録再生不能となったか否かを判定する(S108)。なお、コントローラ24は、記録再生途中でフォーカス外れなどサーボ動作の異常を検出し、サーボ制御不能となりアドレスデータが読み取り不可能であれば、記録再生不能と判定する。記録再生不能と判定されない場合には、データの記録再生が終了したか否かを判定し、記録再生が終了したと判定するまで記録再生不能となったか否かの判定を繰り返す(S109)。
一方、目標アドレス位置まで光ピックアップ14をシークさせた後、サーボ動作が暴走した場合(S105にてYES)には、サーボ動作を停止し、光ピックアップ14の現在位置を目標アドレスに基づいて推定する(S110)。なお、この場合、光ピックアップ14の現在位置は不明であるが、上位装置から命令された目標アドレスに向けて光ピックアップ14のシーク動作を行っているので、光ピックアップ14は、目標アドレス位置近傍には位置しているはずである。したがって、コントローラ24内のコマンドレジスタからシーク目標アドレスを読み出し、これにコントローラ24内の記憶部から読み出されたマージンアドレスを加えたアドレス値を光ピックアップ14の現在位置と推定する。そして、この推定された現在位置から光ピックアップ14の光ディスク半径方向の移動可能範囲内の最内周位置までの距離を算出する(S111)。
次に、コントローラ24内の記憶部に記憶された低速度移動時間のデフォルト値(80ms)とシーク動作後サーボ動作暴走と判定された場合の低速度移動時間の補正値(80ms)を読み出して、両者を加算することにより低速度移動時間(160ms)を設定する(S112)。そして、求めた最内周位置までの距離および低速度移動時間とから高速度用距離−時間テーブルおよび低速度用距離−時間テーブルとを用いて高速度移動時間を設定する(S113)。そして、光ピックアップ14を予め定めた高速度で、設定された高速度移動時間だけ光ディスク内周側に移動させるよう高速度用の所定電圧をスレッドモータ22に印加し、スレッドモータ22を駆動する(S114)。高速度移動時間が終了すると、予め定めた低速度用の所定電圧に切り換え、設定された低速度移動時間だけ光ピックアップ14を光ディスク内周側に移動させるようスレッドモータ22に印加し、スレッドモータ22を駆動する(S115)。
その後、低速度移動時間が終了すると、光ピックアップ14は移動可能範囲内の最内周位置に到達しているので、光ピックアップ14を外周側に所定距離移動させるようスレッドモータ22を駆動し、光ピックアップ14を光ディスク10のディスク管理情報領域まで移動させる(S116)。その後、再度サーボ制御を開始し、シーク動作を再開するか、あるいは待機状態として処理を終了する。
また、目標アドレス位置まで光ピックアップ14をシークさせた後、記録再生不能の場合(S106にてYES)にも、サーボ動作を停止し、光ピックアップ14の現在位置を目標アドレスに基づいて推定する(S110)。なお、この場合、光ピックアップ14の現在位置はアドレスデータの読み取りが不可能なので不明であるが、上位装置から入力されたコマンドなどに基づく目標アドレスに向けてシーク動作を行っているので、光ピックアップ14は目標アドレス位置近傍には到達している。したがって、この場合も、コントローラ24内のコマンドレジスタからシーク目標アドレスを読み出し、これにコントローラ24内の記憶部から読み出されたマージンアドレスを加えたアドレス値を光ピックアップ14の現在位置と推定する。そして、この推定された現在位置から光ピックアップ14の光ディスク半径方向の移動可能範囲内の最内周位置までの距離を算出する(S111)。
次に、コントローラ24内の記憶部に記憶された低速度移動時間のデフォルト値(80ms)とシーク動作後記録再生不能と判定された場合の低速度移動時間の補正値(40ms)を読み出して、両者を加算することにより低速度移動時間(120ms)を設定する(S112)。そして、求めた最内周位置までの距離および低速度移動時間とから高速度用距離−時間テーブルおよび低速度用距離−時間テーブルとを用いて高速度移動時間を設定する(S113)。そして、光ピックアップ14を予め定めた高速度で、設定された高速度移動時間だけ光ディスク内周側に移動させるよう高速度用の所定電圧をスレッドモータ22に印加し、スレッドモータ22を駆動する(S114)。高速度移動時間が終了すると、予め定めた低速度用の所定電圧に切り換え、設定された低速度移動時間だけ光ピックアップ14を光ディスク内周側に移動させるようスレッドモータ22に印加し、スレッドモータ22を駆動する(S115)。
その後、低速度移動時間が終了すると、光ピックアップ14は移動可能範囲内の最内周位置に到達しているので、光ピックアップ14を外周側に所定距離移動させるようスレッドモータ22を駆動し、光ピックアップ14を光ディスク10のディスク管理情報領域まで移動させる(S116)。その後、再度サーボ制御を開始し、シーク動作を再開するか、あるいは待機状態として処理を終了する。
また、データの記録再生途中で、記録再生不能となった場合(S108にてYES)には、サーボ動作を停止し、光ピックアップ14の現在位置を直前の再生アドレスに基づいて推定する(S110)。なお、この場合、光ピックアップ14の現在位置はアドレスデータの読み取りが不可能なので不明であるが、サーボ制御が不能となる直前までは、再生データよりアドレスデータが検出されており、コントローラ24内のバッファに蓄積されている。したがって、記録再生途中に、記録再生不能と判定された場合は、リトライ動作を中断し、最終アドレスをバッファから読み出し、これにマージンアドレスを加えたアドレス値を光ピックアップ14の現在位置と推定する。そして、この推定された現在位置から光ピックアップ14の光ディスク半径方向の移動可能範囲内の最内周位置までの距離を算出する(S111)。
次に、コントローラ24内の記憶部に記憶された低速度移動時間のデフォルト値(80ms)と記録再生途中に記録再生不能と判定された場合の低速度移動時間の補正値(10ms)を読み出して、両者を加算することにより低速度移動時間(90ms)を設定する(S112)。そして、求めた最内周位置までの距離および低速度移動時間とから高速度用距離−時間テーブルおよび低速度用距離−時間テーブルとを用いて高速度移動時間を設定する(S113)。そして、光ピックアップ14を予め定めた高速度で、設定された高速度移動時間だけ光ディスク内周側に移動させるよう高速度用の所定電圧をスレッドモータ22に印加し、スレッドモータ22を駆動する(S114)。高速度移動時間が終了すると、予め定めた低速度用の所定電圧に切り換え、設定された低速度移動時間だけ光ピックアップ14を光ディスク内周側に移動させるようスレッドモータ22に印加し、スレッドモータ22を駆動する(S115)。
その後、低速度移動時間が終了すると、光ピックアップ14は移動可能範囲内の最内周位置に到達しているので、光ピックアップ14を外周側に所定距離移動させるようスレッドモータ22を駆動し、光ピックアップ14を光ディスク10のディスク管理情報領域まで移動させる(S116)。その後、再度サーボ制御を開始し、シーク動作を再開するか、あるいは待機状態として処理を終了する。
なお、S101の起動後、S102でサーボ制御を開始したが、正常にサーボ引き込みが行われずサーボ制御不能となり、オンフォーカス状態とならなかった場合(S103でNO)にも、再度起動動作からやり直すため、光ピックアップ14の現在位置を推定する(S117)。なお、この場合、光ピックアップ14の現在位置は、アドレスデータの読み取りが不可能なので不明であるが、S101で光ピックアップ14を最内周位置からディスク管理情報領域まで外周側に所定距離移動させているので、光ピックアップ14の現在位置は、最内周位置から所定距離外周側に移動したディスク管理情報領域内の起動位置と推定する。そして、この起動位置は最内周位置に近い位置にあるため、距離の算出は行わず、コントローラ24内の記憶部に記憶された、起動後サーボ引き込み失敗と判定された場合の低速度移動時間(100ms)を読み出して設定する(S118)。
そして、光ピックアップ14を、設定された低速度移動時間だけ光ディスク内周側に移動させるよう低速度用の所定電圧をスレッドモータ22に印加し、スレッドモータ22を駆動する(S119)。
その後、低速度移動時間が終了すると、光ピックアップ14は移動可能範囲内の最内周位置に到達しているので、S116に進み、光ピックアップ14を外周側に所定距離移動させるようスレッドモータ22を駆動し、光ピックアップ14を光ディスク10のディスク管理情報領域まで移動させる。その後、再度サーボ制御を開始し、シーク動作を行いデータの記録再生を再開するか、あるいは待機状態として処理を終了する。
このように、本実施形態の光ディスク装置においては、上述したが、光ピックアップ14を光ディスク半径方向の移動可能範囲内の最内周位置に移動させる際に、その要因となった状態を考慮して光ピックアップ14の現在位置を推定し、推定位置から最内周位置までの距離を算出し、その距離のうち、光ピックアップ14を高速度で移動させる時間と低速度で移動させる時間とを設定し、その設定時間に基づいてスレッドモータ22が駆動制御されるため、安全に、かつ迅速に光ピックアップ14を最内周位置に移動させることができる。すなわち、光ピックアップ14の最内周位置への移動を検出する検出手段を用いなくても、光ピックアップ14の最内周位置への、安全で、かつ迅速な移動を時間で制御することが可能となる。また、光ピックアップ14を光ディスク半径方向の移動可能範囲内の最内周位置に移動させる動作を行う必要が生じたときの状態に応じて、光ピックアップ14の推定位置から最内周位置までの算出された距離の誤差量を考慮し、光ピックアップ14を移動させるのに必要な高速度移動時間と低速度移動時間とを設定するので、光ピックアップ14を安全に、かつ確実に最内周位置に到達させることが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変更が可能である。例えば、本実施形態においては、光ピックアップ14を高速度と低速度の2つの速度で最内周位置に移動させる動作を行うが、光ピックアップ14の移動距離と移動時間との関係を示す情報を、高速度用距離−時間テーブル、中速度用距離−時間テーブル、低速度用距離−時間テーブルとしてコントローラ24内の記憶部に予め用意しておけば、光ピックアップ14を最内周位置に移動させる動作を行うとき、光ピックアップ14の現在の推定位置から最内周位置までの距離を算出し、その距離のうち、高速度移動時間、中速度移動時間、低速度移動時間とを設定することもできる。それら設定時間に基づいてスレッドモータ22を駆動制御し、まずは光ピックアップ14を高速度で移動させ、最内周位置から十分手前で中速度に切り換え、最内周位置手前では安全な低速度に切り換えて移動させることもできる。
実施形態の構成ブロック図である。 光ピックアップを高速度で移動させる場合の移動距離と移動時間との関係を示すグラフ図である。 光ピックアップを低速度で移動させる場合の移動距離と移動時間との関係を示すグラフ図である。 実施形態の処理フローチャートである。 実施形態の光ピックアップを最内周位置に移動させる際の移動距離と所要時間の一例を示すグラフ図である。
符号の説明
10 光ディスク
12 スピンドルモータ
14 光ピックアップ(PU)
16 レーザダイオードドライバ(LDD)
18 サーボ検出部
20 RF検出部
22 スレッドモータ
24 コントローラ
26 トラッキング制御部
28 フォーカス制御部
30 デコーダ

Claims (8)

  1. 光ピックアップと、前記光ピックアップを光ディスク半径方向に移動させる光ピックアップ移動手段とを有し、サーボ制御が不能となった場合に、前記光ピックアップ移動手段により前記光ピックアップを前記光ディスク最内周位置に移動させた後、光ディスク外周側に所定距離移動させてから、サーボを再び開始し、光ディスクに対してデータの記録あるいは再生を行う光ディスク装置であって、
    サーボ制御が不能となる直前の前記光ディスク装置の動作状態に応じて前記光ピックアップの現在位置を推定する推定手段と、
    該推定された現在位置に応じて前記光ピックアップ移動手段による前記光ピックアップの移動速度を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記制御手段は、推定された現在位置に応じて前記光ピックアップの第1の速度における第1の移動時間及び前記第1の速度より遅い第2の速度における第2の移動時間を設定するとともに、前記光ピックアップを内周側方向に前記第1の速度で第1の移動時間移動させ、その後前記第2の速度で第2の移動時間移動させることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  3. 前記第2の速度は、前記光ピックアップが前記光ディスク最内周位置の位置決め部と衝突しても該光ピックアップに過大な衝撃を与えない程度の低速度であることを特徴とする請求項2記載の光ディスク装置。
  4. 前記推定手段によって推定された前記光ピックアップの現在位置から前記光ディスク最内周位置までの距離を算出する算出手段をさらに有し、
    前記制御手段は、前記算出手段によって算出された距離に基づいて前記光ピックアップ移動手段による前記光ピックアップの移動速度を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光ディスク装置。
  5. 前記推定手段は、記録再生中にサーボ制御が不能となった場合に、サーボ制御が不能となる直前の再生アドレスに基づいて前記光ピックアップの現在位置を推定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光ディスク装置。
  6. 前記推定手段は、シーク動作中にサーボ制御が不能となった場合に、サーボ制御が不能となる直前のシーク目標アドレスに基づいて前記光ピックアップの現在位置を推定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光ディスク装置。
  7. 前記推定手段は、起動シーケンスにおいてサーボ制御が不能となった場合に、前記光ディスク外周側に所定距離移動させた位置に基づいて前記光ピックアップの現在位置を推定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光ディスク装置。
  8. 前記第2の移動時間は、サーボ制御が不能となる直前の前記光ディスク装置の動作状態に応じて設定し、前記第1の移動時間は、前記推定された現在位置及び前記第2の移動時間に応じて設定することを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の光ディスク装置。
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