JP4241137B2 - 連続鋳造鋳片の品質判定方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スラブ連続鋳造機で鋳造される連続鋳造鋳片の品質をオンラインで判定する品質判定方法に関し、詳しくは、鋳片の中心部に形成される偏析の程度をオンラインで判定する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鋼の凝固過程における最終凝固部では、炭素、燐、硫黄などの溶質元素が未凝固相に濃縮される。この濃縮された溶鋼が流動し、集積して凝固すると、初期濃度に比べて格段に高濃度となった成分偏析部が生成される。鋼が凝固すると体積収縮が起こり、この体積収縮に伴って溶鋼は吸引され、連続鋳造の場合には鋳片の引抜き方向下流側へ吸引されて流動する。連続鋳造鋳片の凝固末期の未凝固相には十分な量の溶鋼が存在しないので、最終凝固部であるデンドライト樹間の濃化溶鋼が流動をおこし、それが鋳片中心部に集積して凝固し、所謂「中心偏析」が生成される。
【0003】
中心偏析は鋼製品の品質を劣化させる。例えば、石油輸送用や天然ガス輸送用のラインパイプ材においては、サワーガスの作用により中心偏析を起点として水素誘起割れ(「HIC」とも云う)が発生し、又、飲料水用の缶製品に用いられる深絞り材においては、成分の偏析により加工性に異方性が出現する。そのため、鋳造工程から圧延工程に至るまで、中心偏析を低減する対策が多数提案されている。
【0004】
そのなかで、安価に且つ効果的に鋳片の中心偏析を低減する手段として、凝固末期に未凝固鋳片を鋳片の凝固収縮量に見合った圧下量で徐々に圧下する方法(以下、「軽圧下」と呼ぶ)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この軽圧下では、凝固収縮量に見合った軽圧下量で鋳片を徐々に圧下して未凝固相の体積を減少させ、デンドライト樹間の濃化溶鋼の流動を起こさないようにして中心偏析を防止しており、従って、鋳片の完全凝固位置(以下、「クレーターエンド位置」と記す)を軽圧下帯の範囲内に制御して鋳造している。ここで、軽圧下帯とは、軽圧下を実施するためのロール群である。
【0005】
ところで、スラブ鋳片(以下、「鋳片」とはスラブ鋳片を意味する)においては、その断面が扁平形状であるため、クレーターエンド位置は幅方向で均一でなく、且つ時間によってもその形状が変動することが知られている。クレーターエンド位置が鋳片幅方向で異なると、軽圧下帯における軽圧下量が鋳片幅方向の各位置で異なってしまうため、軽圧下量の少ない位置即ちクレーターエンド位置が伸張した位置では十分な中心偏析改善効果が得らず、軽圧下を実施しても中心偏析を抑制できない場合も発生する。
【0006】
このように、鋳片の中心偏析は、軽圧下を実施しても鋳造方向及び幅方向で一定ではなく、鋳造条件が大幅に変化した部位では目標水準を外れることさえも発生する。そのため、中心偏析の程度を判定すべく、鋳片或いは圧延された鋼材から検査用の試料を採取し、マクロ試験、成分分析試験、シャルピー試験などを行ない、鋳片の中心偏析の程度を検査し判定している。
【0007】
これらの試験方法はオフラインの検査方法であり、フィードバックが遅れる欠点があり、オンラインで判定する方法も提案されている。例えば特許文献2には、軽圧下されながら鋳造される鋳片の厚みを連続的に測定し、鋳片厚みの変動に基づいて鋳片の中心偏析程度をオンラインで判定する方法が提案され、又、特許文献3には、鋳片引抜き速度の変更に起因して軽圧帯で軽圧下される時点の鋳片中心固相率が変動することを利用して、この軽圧下される時点の鋳片中心部の固相率に基づいて鋳片の中心偏析程度をオンラインで判定する方法が提案されている。
【0008】
【特許文献1】
特開昭54−107831号公報
【0009】
【特許文献2】
特開平5−84555号公報
【0010】
【特許文献3】
特開平5−220554号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2及び特許文献3には以下の問題点がある。即ち、クレーターエンド位置の幅方向の変動は、鋳片引抜き速度や二次冷却強度などの鋳造条件が一定であり、鋳片厚みが変動しない条件下でも発生するため、鋳片厚みの変動に基づいて判定する特許文献2では、クレーターエンド位置の幅方向の変動に起因して変化する中心偏析を判定することができない。又、特許文献3では、判定基準となる鋳片中心部の固相率を、鋳片引抜き速度及び二次冷却強度などの鋳造条件に基づき、伝熱計算から求めており、換言すれば、クレーターエンド位置は鋳片幅方向で平坦状であるとの前提から判定しているので、特許文献2と同様に、クレーターエンド位置の幅方向の変動に起因して変化する中心偏析を判定することができない。伝熱計算では、幅方向のクレーターエンド位置を考慮した計算をすることはできない。
【0012】
このように、従来の中心偏析判定方法では、鋳片引抜き速度及び二次冷却強度などの鋳造条件が一定の条件下でも変化する中心偏析を判定することができず、従って、その判定結果は的確ではないと謂わざる得ない。
【0013】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、鋳造中、連続鋳造鋳片の幅方向で空間的且つ時間的に変動するクレーターエンド形状に連動して変化する中心偏析の程度を、オンラインで的確に判定することが可能な品質判定方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決すべく、鋭意検討研究を行なった。以下に検討、研究結果を説明する。
【0015】
本発明者等は、小型試験機を用いた鋳造・圧延試験を行ない、クレーターエンド形状と鋳片及び鋼材における中心偏析との関係を調査した。試験は、真空高周波溶解炉を用いて、その組成がC:0.1mass%(以下、「%」と記す)、Si:0.3%、Mn:1.3%、P:0.005%、S:0.005%、Ti:0.01%、sol.Al:0.04%の中炭素鋼を溶製し、小型試験連続鋳造機(鋳片横断面形状:幅800mm、厚み100mm)を用い、鋳型内にモールドパウダーを添加し、軽圧下帯における軽圧下量を0.4mm/m(水準1)及び0.9mm/m(水準2)の2水準とし、鋳片引抜き速度を1.1m/minとして鋳造した。鋳造した鋳片から検査用の鋳片全幅試料を採取し、試料採取後の鋳片を熱間圧延用に供した。軽圧下帯は鋳型内溶鋼湯面(以下、「メニスカス」と記す)から1.8〜6.0mの範囲に設置され、鋳片に対して圧下力を付加することの可能な直径220mmのロール群からなっている。本発明では、軽圧下量を鋳片引抜き方向1m当りの圧下量で表示している。
【0016】
クレーターエンド位置には、電磁超音波の横波を発信するセンサーと受信するセンサーとを一対とし、電磁超音波の横波を透過させることによって鋳片の凝固状態を判定する凝固状態判定センサーを鋳造方向に複数個設置した。これらのセンサーは、鋳片幅方向で移動可能であり、鋳片幅方向全体のクレーターエンド位置を一対のセンサーで検出可能である。
【0017】
凝固状態判定センサーによって検出される、鋳片幅方向のクレーターエンド位置は、平坦状にはならず凹凸のある山谷形状となった。本発明では、メニスカスに最も近いクレーターエンド位置を「最短クレーターエンド位置」と称し、逆に、メニスカスから最も離れたクレーターエンド位置を「最長クレーターエンド位置」と称して整理・解析することとした。但し、鋳片短辺から100mmまでの範囲は過冷却になるので、この範囲は最短クレーターエンド位置を決める範囲から除外した。
【0018】
軽圧下帯における軽圧下量が0.4mm/mの条件(水準1)における最短クレーターエンド位置は、メニスカスから2.4m位置、最長クレーターエンド位置は、メニスカスから4.5m位置であり、最短クレーターエンド位置から最長クレーターエンド位置までの距離(以下、「クレーターエンド山谷差」と記す)は2.1mであった。そして、最長クレーターエンド位置は、鋳片幅方向位置では向かって左側の鋳片短片から110mmの位置であり、最短クレーターエンド位置は、鋳片の幅方向中央部、即ち1/2幅の位置であった。
【0019】
軽圧下帯における軽圧下量が0.9mm/mの条件(水準2)における最短クレーターエンド位置は、メニスカスから2.3m位置、最長クレーターエンド位置は、メニスカスから3.2m位置であり、クレーターエンド山谷差は0.9mであった。そして、最長クレーターエンド位置は、鋳片幅方向位置では左側の鋳片短片から130mmの位置であり、最短クレーターエンド位置は、鋳片の幅方向中央部、即ち1/2幅の位置であった。
【0020】
鋳造した鋳片から全幅試料を採取した後、鋳片を均熱炉に装入して90分間保持し、均熱炉で1250℃に加熱した後、最大圧下率が20%の範囲内で100mm厚→80mm厚→65mm厚→45mm厚→35mm厚→30mm厚のパススケジュールで熱間圧延して鋼板を製造した。
【0021】
鋳片からは、鋳片の最長クレーターエンド位置に相当する位置と、1/2幅位置と、1/4幅位置との3箇所から、5mm直径のドリルで切り粉を採取し、燃焼式炭素分析計によって炭素の分析を行ない、炭素の偏析度(C/C0 )を調査した。偏析度(C/C0 )は、各部位の炭素の分析値を、溶鋼から採取した試料の炭素分析値で除した値であり、正偏析の部分は、偏析度(C/C0 )の値が1以上になり、逆に負偏析の部分は、偏析度(C/C0 )の値が1以下になる。
【0022】
圧延した鋼板では、NACE Standard TM284-96に記載されているHIC試験を行なった。具体的には、鋳片から検査用試料を採取した位置である、鋳片の最長クレーターエンド位置、1/2幅位置、1/4幅位置に対応する鋼板の3箇所から、20mm幅、30mm厚み、100mm長さの試料を切り出し、5%NaClを溶解させた0.5%酢酸溶液に96時間浸漬させ、割れ発生の有無を調査した。割れは、下記の(1)式に示すCLRの値が2%以下の場合を合格、それを超える場合を不合格とした。但し、(1)式において、aは生成した割れ長さ、Wは検査した試料の幅であり、この試料の場合にはWは20mmとなる。
【0023】
【数1】
Figure 0004241137
【0024】
表1に、上記試験におけるクレーターエンド長さ、偏析度(C/C0 )及びHIC試験の測定結果をまとめて示す。尚、表1では、鋳片の試料位置を、鋳片の幅方向中心を基準として左側を負値、右側を正値で表示している。
【0025】
【表1】
Figure 0004241137
【0026】
表1からも明らかなように、水準1及び水準2ともに、クレーターエンドが一番伸びている部分において偏析度(C/C0 )が最も悪く、又、その部分において鋼板のHIC試験が最も悪いことが判明した。又、この結果から、鋳片及び鋼板を評価する際には、クレーターエンド長が最も長くなる部位、即ち中心偏析が最も悪くなる部位で評価する必要があることが判明した。
【0027】
水準1と水準2とを比較すると、両者とも最長クレーターエンド位置の偏析度(C/C0 )及びHIC試験が鋳片幅方向で最も悪いが、その絶対値に差があることが判明した。即ち、水準1では最長クレーターエンド位置のHIC試験が不合格であるのに対して、水準2では、他の部位に比べて悪化するものの、合格レベルであった。水準1及び水準2におけるクレーターエンド山谷差を比較すると、水準1では2.1mであるのに対して水準2では0.9mであり、水準2に比べて水準1の中心偏析が悪化した理由は、水準1の方がクレーターエンド山谷差が大きくなったためであることが判明した。即ち、クレーターエンド山谷差に基づいて鋳片の品質判定を行なうことが可能であることが判明した。
【0028】
本発明は、上記検討結果に基づきなされたもので、第1の発明に係る連続鋳造鋳片の品質判定方法は、連続鋳造機によって鋳造される鋳片に、電磁超音波を透過させることによって鋳片のクレーターエンド位置を検出し、検出された最短クレーターエンド位置と、検出された最長クレーターエンド位置と、の差を求め、求めたクレーターエンド位置の差と鋼製品別に定めた閾値とを対比して鋳片の中心偏析の程度を判定することを特徴とするものである。
【0029】
第2の発明に係る連続鋳造鋳片の品質判定方法は、連続鋳造機によって鋳造される鋳片に、電磁超音波を透過させることによって鋳片のクレーターエンド位置を検出し、検出された最短クレーターエンド位置と、検出された最長クレーターエンド位置と、の差を求め、求めたクレーターエンド位置の差と鋼製品別に定めた閾値とを対比して鋳片の中心偏析の程度を判定する品質判定を行ない、当該品質判定に基づいて鋳片若しくは鋼材における検査実施の有無を決定することを特徴とするものである。
【0030】
第3の発明に係る連続鋳造鋳片の品質判定方法は、第2の発明において、鋳片若しくは鋼材で検査を実施する際に、クレーターエンドの形状に応じて、鋳片若しくは鋼材の検査位置を特定することを特徴とするものである。
【0031】
第4の発明に係る連続鋳造鋳片の品質判定方法は、第1ないし第3の発明の何れかにおいて、前記電磁超音波は横波であることを特徴とするものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明を実施したスラブ連続鋳造機の概略図である。
【0033】
図1に示すように、連続鋳造機1には、溶鋼を注入して凝固させるための鋳型2が設置されており、この鋳型2の下方には、対向する一対のロールを1組として複数組の鋳片支持ロール3が設置されている。そして、鋳片支持ロール3の下流側には、複数本の搬送ロール4と、搬送ロール4の上方に位置して鋳片14の引抜き速度と同期するガス切断機5とが設置されている。又、鋳片支持ロール3には、鋳型2の直下から下流側に向かって、第1冷却ゾーン7a、7b、第2冷却ゾーン8a、8b、第3冷却ゾーン9a、9b、及び、第4冷却ゾーン10a、10bの合計8つに分割された冷却ゾーンからなる二次冷却帯6が設置されている。
【0034】
二次冷却帯6の各冷却ゾーンには、エアーミストスプレー用又は水スプレー用の複数個のスプレーノズル(図示せず)が設置されており、スプレーノズルから鋳片14の表面に二次冷却水が噴霧される。尚、各冷却ゾーンにおいて、連続鋳造機1の反基準面側(上面側)の冷却ゾーンをaで表示し、基準面側(下面側)の冷却ゾーンをbで表示している。又、冷却ゾーンの設置数は図1では合計8であるが、連続鋳造機1の機長などに応じて幾つに分割してもよい。
【0035】
連続鋳造機1には、鋳片支持ロール3の一部として鋳片14を軽圧下するための軽圧下帯11が設置されている。軽圧下帯11は複数組の鋳片支持ロール3で構成され、対向する鋳片支持ロール3とのロール間の間隔が、鋳片14の鋳造方向下流側に向かって徐々に狭くなるように設定され、鋳片14に対して圧下力を付加することの可能な構造になっている。
【0036】
二次冷却帯6の下流側の鋳片支持ロール3の隙間には、鋳片14のクレーターエンド17の位置を検出するための凝固状態判定装置の一部を構成する送信用横波電磁超音波センサー12(12a、12b)、及び受信用横波電磁超音波センサー13(13a、13b)が鋳造方向に3箇所設置されている。図1では、送信用横波電磁超音波センサー12及び受信用横波電磁超音波センサー13が鋳造方向に3箇所設置されているが、設置数は3に限る訳ではなく幾つであってもよい。多いほどクレーターエンド17の位置を精度良く検出することができるが、後述するように、1つでも最短クレーターエンド位置及び最長クレーターエンド位置が検出可能であり、検出精度と設備費との兼ね合いから適宜設置数を決めればよい。
【0037】
凝固状態判定装置は、鋳片14を挟んで対向配置させた送信用横波電磁超音波センサー12及び受信用横波電磁超音波センサー13からなるセンサー部と、送信用横波電磁超音波センサー12に送信信号を出力する送信出力系(図示せず)と、受信用横波電磁超音波センサー13にて受信した受信信号を処理する受信処理系(図示せず)とからなっている。送信用横波電磁超音波センサー12及び受信用横波電磁超音波センサー13は、鋳片14の幅方向に移動可能な取り付け架台(図示せず)に取り付けられており、センサー12とセンサー13とが同期して移動することにより鋳片14の幅全体でクレーターエンド17を検出できる構成となっている。即ち、鋳片幅方向に移動可能であるので、クレーターエンド17の鋳片幅方向の状況を把握することができる。
【0038】
送信用横波電磁超音波センサー12は、送信信号を横波の電磁超音波として発信し、鋳片14を透過した電磁超音波の透過信号を受信用横波電磁超音波センサー13が受信する。この受信信号を処理することによりクレーターエンド17の位置検出が行なわれる。横波電磁超音波は溶鋼が残留している場合には鋳片14を透過せず、凝固が完了した時点以降で受信用横波電磁超音波センサー13に送信信号が伝播される。
【0039】
凝固状態判定装置のセンサー部の設置位置は、クレーターエンド17の位置がそれよりも下流側に伸張して欲しくない位置の少し上流側位置、例えば軽圧下帯11の出口から0〜3m上流側などが望ましい。送信する超音波に横波を用い、センサー部をこの位置に設置すれば、鋳片幅方向にセンサー12,13をスキャンした場合、透過信号がぎりぎり到達した位置が最長クレーターエンド位置となり、一方、透過信号の伝播時間が最も短くなった位置における伝播時間から求められる鋳片の平均温度から最短クレーターエンド位置を求めることができるため、センサー部は鋳造方向に1箇所でも構わない。
【0040】
横波の場合、鋳片温度が低いほど透過速度は速くなる。鋳片幅方向においては最短クレーターエンド位置に相当する部位の鋳片温度が最も低く、従ってこの部位で伝播時間が最も短くなる。即ち、鋳片幅方向で伝播時間が最も短くなる位置が、最短クレーターエンド位置の延長線上となる。そして、伝播時間から鋳片の平均温度を求めることができるため、予め鋳片平均温度とクレーターエンド位置との関係式を伝熱計算などによって求めておくことで、鋳片の平均温度からクレーターエンド位置を推定することができる。このようにして最短クレーターエンド位置を求めることができる。
【0041】
又、センサー部を幅方向にスキャンした時の最長伝播時間と最短伝播時間との比と、メニスカスから最長クレーターエンド位置までの距離と最短クレーターエンド位置までの距離との比と、の関係式を予め作成し、それに基づいて最長クレーターエンド位置と最短クレーターエンド位置との差を求めることもできる。この関係式は、最長クレーターエンド位置及び最短クレーターエンド位置を、当該凝固状態判定装置とは別の方法、例えば鋲打ち方法や鉛添加方法で得ることで求めることができる。この方法によれば、伝播時間の比だけで、メニスカスから最長クレーターエンド位置までの距離と最短クレーターエンド位置までの距離との比を精度良く求めることができる。
【0042】
このような構成の連続鋳造機1において本発明による連続鋳造鋳片の品質判定方法を以下のように実施する。
【0043】
浸漬ノズル(図示せず)を介して鋳型2内に溶鋼を鋳造する。鋳型2内に鋳造された溶鋼は鋳型2内で冷却されて凝固殻15を形成し、内部に未凝固層16を有する鋳片14として、鋳片支持ロール3に支持されつつ下方に連続的に引き抜かれる。鋳片14は軽圧下帯11により適宜な量の軽圧下量を付加されつつ二次冷却帯6で冷却され、凝固殻15の厚みを増大して、やがて中心部まで凝固を完了する。その際に、送信用横波電磁超音波センサー12及び受信用横波電磁超音波センサー13を備えた凝固状態判定装置によりクレーターエンド17の位置を検出する。
【0044】
この場合、中心偏析を低減すべく鋳造する際には、最短クレーターエンド位置及び最長クレーターエンド位置の両者を軽圧下帯11の範囲内に制御する必要があり、従って、最長クレーターエンド位置が軽圧下帯11を超えないように、鋳片引抜き速度及び二次冷却水量を調整する必要がある。但し、本発明において、軽圧下を実施することは必須条件ではなく、軽圧下を施さずに鋳造してもよい。
【0045】
検出された鋳片幅方向のクレーターエンド17の位置から、最短クレーターエンド位置及び最長クレーターエンド位置を求め、最長クレーターエンド位置と最短クレーターエンド位置との差、つまりクレーターエンド山谷差に基づいて、この鋳片の中心偏析に関する品質判定をオンラインで実施する。具体的には、検出されたクレーターエンド山谷差の値を、所定時間毎にプロセス計算機(図示せず)などに記憶しておき、鋳片14がガス切断機5によって切断されて個々の鋳片14aとなったとき、記憶されていた、個々の鋳片14aに該当するクレーターエンド山谷差のうちの最大値を、当該鋳片14aのクレーターエンド山谷差として判定する。更に、この品質判定結果に基づき、鋳片14aの運用、例えば、この鋳片14a或いはこの鋳片14aを圧延した鋼材に対して検査を実施するかどうかの判定を行なうこともできる。
【0046】
クレーターエンド山谷差に基づく合格−不合格の判定、例えば検査を実施するか否かの判定は、基本的には実績を積んで閾値を決定する。図2は、本発明者等が実機で調査した、クレーターエンド山谷差と最長クレーターエンド位置での炭素の偏析度(C/C0 )との関係を示す図であり、図2に示すように、クレーターエンド山谷差が大きくなるほど偏析度(C/C0 )は悪化する。
【0047】
本発明者等の経験では、通常の中心偏析基準の付された鋳片の場合には、クレーターエンド山谷差が2m以内であれば偏析度(C/C0 )は1.3以下であり、合格として大丈夫であることを確認している。合格の場合には、1/2幅のみの検査にするか、場合によっては検査を実施しないなどの運用を行なう。一方、不合格となった場合には、1/2幅に加えて、最長クレーターエンド位置、又は、2番目にクレーターエンド位置が長い部位について検査を実施するなどの運用を行なう。勿論、更に厳格且つ高度な品質レベルが要求されている製品に対しては、合否の判定基準を、クレーターエンド山谷差が1m以内であることなどに変更してもよい。要は、要求される品質レベルを満足する偏析度(C/C0 )を決定し、その偏析度(C/C0 )を満たすクレーターエンド山谷差を判定基準とすればよい。
【0048】
通常、最短クレーターエンド位置及び最長クレーターエンドの鋳片幅方向位置は鋳造中にも変化する。しかし、スプレーノズルの詰まりなどがない状態で鋳片14を冷却している場合には、最短クレーターエンド位置は鋳片幅中央部に存在し、最長クレーターエンド位置は、鋳片厚みが250mm程度の場合には、鋳片短辺面から200mm前後離れた位置に存在する。そのため、クレーターエンド形状は図3に示すようなW型になっている場合が多い。但し、この場合にクレーターエンド形状は鋳片14の中心に対して左右で対象ではなく、図3に示すように幅方向左右で差が生じる。このような場合、本発明では判定基準となるクレーターエンド山谷差として図中の差L1を対象とする。
【0049】
このようにして鋳造した鋳片14をガス切断機5により切断して鋳片14aを得る。それぞれの鋳片14aはクレーターエンド山谷差に基づいて判定され、判定結果に基づき、必要に応じて鋳片14aから検査用の試料が採取され、次いで、次工程の熱間圧延工程に搬送される。熱間圧延後、クレーターエンド山谷差に基づく判定結果に則り、圧延された鋼材の最適箇所から検査用試料を採取する。鋳片14aの検査結果から、圧延しても無駄であると判断された場合には、熱間圧延を中止し、鋳片14aは屑化処理などを施す。
【0050】
以上説明したように、本発明によれば鋳造される鋳片のクレーターエンド山谷差に基づいて鋳片の中心偏析をオンラインで判定するため、鋳造中にクレーターエンド山谷差が変動して鋳片偏析が変化しても、迅速且つ確実に中心偏析を精度良く判定することが可能となる。又、この判定結果に基づいて鋳片若しくは当該鋳片から圧延される鋼材における検査実施の有無を判定することが可能となるため、無駄なく且つ効率良く検査を実施することができ、鋼材の品質を高度に維持することができる。
【0051】
【実施例】
[実施例1]
図1に示す連続鋳造機(機長49.2m)を用い、表2に示す組成の中炭素鋼を鋳造した。この連続鋳造機では、軽圧下帯がメニスカスから14.8m〜31.8mの範囲に配置してある。鋳片断面サイズは厚みが250mm、幅が2000mmであり、鋳片引抜き速度を1.4m/min、二次冷却水量を、比水量で1.2l/min、軽圧下帯における軽圧下量を0.6mm/mとして鋳造した。クレーターエンド山谷差に基づく判定基準値は2.0mとした。
【0052】
【表2】
Figure 0004241137
【0053】
このときに、凝固状態判定装置によって検出されたクレーターエンド形状を図4に示す。図4中の■印がクレーターエンド位置を表示している。最長クレーターエンド位置はメニスカスから30.8m位置、最短クレーターエンド位置はメニスカスから28.2m位置であり、クレーターエンド山谷差は2.6mであった。前述したように、鋳片短辺から100mmまでの範囲は最短クレーターエンド位置を決める範囲から除外している。
【0054】
その結果、クレーターエンド山谷差に基づくオンライン品質判定は不合格となり、検出されたクレーターエンド形状に合わせて、以下に示す部位より鋳片の炭素偏析度(C/C0 )を検査する試料を切り出した。即ち、鋳片幅方向で鋳片の幅中心位置を基準として左側を負値、右側を正値で表示したとき、−800mm位置(最長クレーターエンド位置に該当)、―500mm(1/4幅)位置、−200mm位置、0mm(1/2幅:最短クレーターエンド位置に該当)位置、800mm位置の5箇所から偏析検査用の試料を採取した。炭素分析結果から求めた各部位の炭素の偏析度(C/C0 )を併せて図4に●印で示す。図4に示すように、クレーターエンドが伸張した部位で偏析度が悪化していた。
【0055】
この鋳片を熱間圧延して厚み25mmの鋼板を製造し、鋳片の試料を採取した位置に該当する位置から試料を採取してHIC試験を行なった。表3にクレーターエンド山谷差、炭素の偏析度(C/C0 )と併せてHIC結果を示す。表3からも明らかなように、偏析度の悪化している部位においては、HIC試験の結果も悪く、不合格になった。
【0056】
【表3】
Figure 0004241137
【0057】
[実施例2]
実施例1と同一の連続鋳造機を用い、前述した表2に示す組成の低炭素鋼を鋳造した。鋳片断面サイズは厚みが250mm、幅が1950mmであり、鋳片引抜き速度を1.25m/min、二次冷却水量を、比水量で1.4l/min、軽圧下帯における軽圧下量を0.9mm/mとして鋳造した。クレーターエンド山谷差に基づく判定基準値は2.0mとした。
【0058】
このときに、凝固状態判定装置によって検出された最長クレーターエンド位置はメニスカスから29.6m位置、最短クレーターエンド位置はメニスカスから28.8m位置であり、クレーターエンド山谷差は0.8mであった。その結果、クレーターエンド山谷差に基づくオンライン品質判定は合格となった。鋳片段階での検査は省略可能であったが、確認のために、鋳片幅方向で鋳片の幅中心位置を基準として左側を負値、右側を正値で表示したとき、−800mm位置、0mm(1/2幅:最短クレーターエンド位置に該当)位置、800mm位置(最長クレーターエンド位置に該当)の3箇所から炭素の偏析検査用の試料を採取し、偏析度を調査した。
【0059】
この鋳片を熱間圧延して厚み25mmの鋼板を製造し、確認のため、鋳片の試料を採取した位置に該当する位置から試料を採取してHIC試験を行なった。表4にクレーターエンド山谷差、炭素の偏析度(C/C0 )と併せてHIC結果を示す。表4からも明らかなように、HIC試験の結果も良好であり、検査を省略しても全く問題ないことが確認できた。
【0060】
【表4】
Figure 0004241137
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、連続鋳造鋳片を製造する際に、鋳片幅方向におけるクレーターエンド山谷差に基づいて鋳片の中心偏析をオンラインで判定するため、鋳造中にクレーターエンド山谷差が変動して鋳片偏析が変化しても、偏析の悪化している部分を見逃すことなく、確実に且つ精度良く、中心偏析を判定することが可能となる。又、この判定結果に基づいて鋳片及び当該鋳片から圧延される鋼材における検査位置を特定することが可能となり、検査する個数も大幅に削減でき、検査コストも大幅に削減される同時に、安定した品質の鋼製品を供給することが達成される。その結果、鋳片の中心偏析の低減並びに鋳片引抜き速度上限値までの増速による生産性の向上などが可能となり、工業上有益な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したスラブ連続鋳造機の概略図である。
【図2】クレーターエンド山谷差と最長クレーターエンド位置での偏析度との関係を示す図である。
【図3】クレーターエンド形状の例を示す図である。
【図4】実施例において検出されたクレーターエンド形状及び偏析度を示す図である。
【符号の説明】
1 連続鋳造機
2 鋳型
3 鋳片支持ロール
4 搬送ロール
5 ガス切断機
6 二次冷却帯
11 軽圧下帯
12 送信用横波電磁超音波センサー
13 受信用横波電磁超音波センサー
14 鋳片
15 凝固殻
16 未凝固層
17 クレーターエンド

Claims (4)

  1. 連続鋳造機によって鋳造される鋳片に、電磁超音波を透過させることによって鋳片のクレーターエンド位置を検出し、検出された最短クレーターエンド位置と、検出された最長クレーターエンド位置と、の差を求め、求めたクレーターエンド位置の差と鋼製品別に定めた閾値とを対比して鋳片の中心偏析の程度を判定することを特徴とする、連続鋳造鋳片の品質判定方法。
  2. 連続鋳造機によって鋳造される鋳片に、電磁超音波を透過させることによって鋳片のクレーターエンド位置を検出し、検出された最短クレーターエンド位置と、検出された最長クレーターエンド位置と、の差を求め、求めたクレーターエンド位置の差と鋼製品別に定めた閾値とを対比して鋳片の中心偏析の程度を判定する品質判定を行ない、当該品質判定に基づいて鋳片若しくは鋼材における検査実施の有無を決定することを特徴とする、連続鋳造鋳片の品質判定方法。
  3. 鋳片若しくは鋼材で検査を実施する際に、クレーターエンドの形状に応じて、鋳片若しくは鋼材の検査位置を特定することを特徴とする、請求項2に記載の連続鋳造鋳片の品質判定方法。
  4. 前記電磁超音波は横波であることを特徴とする、請求項1ないし請求項3の何れか1つに記載の連続鋳造鋳片の品質判定方法。
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