JP4239652B2 - 金属粉末焼結部品の表面仕上げ方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザビームを用いて焼結した金属粉末の焼結層を複数積層一体化して作製される金属粉末焼結部品の表面仕上げ方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金属粉末の層にレーザビームを照射して焼結させることによって焼結層を形成し、この焼結層の上に金属粉末の層を被覆すると共にこの金属粉末にレーザビームを照射して焼結させることによって下の焼結層と一体になった焼結層を形成し、そしてこれを繰り返すことによって、複数の焼結層が積層一体化された金属粉末焼結部品を作製する方法が例えば特許第260353号公報などで提供されている。
【0003】
図2はその一例を示すものであり、まず図2(a)のように昇降テーブル1の上に金属粉末2をスキージー3で所定の厚みに分与する。昇降テーブル1は基準テーブル4の側面に沿って昇降するものであり、スキージー3は基準テーブル4の上面と同じレベルで水平方向に往復移動するようにしてある。従って、昇降テーブル1の上面と基準テーブル4の上面との間のΔtの段差に相当する厚みで金属粉末2の層を昇降テーブル1の上に形成することができる。この後、図2(b)のように、集光レンズ5で集光したレーザビームLを走査させ、この金属粉末2の層の必要な部分にのみレーザビームLを照射することによって、レーザビームLを照射した部分の金属粉末2の層を焼結し、厚みΔtの焼結層6aを形成させる。次に、昇降テーブル1をΔtの寸法で下降させ、この焼結層6aの上に金属粉末3を供給し、図2(c)のようにスキージー3によってΔtの厚みで金属粉末3の層を焼結層6aの上に被覆させ、次いで図2(d)のようにこの金属粉末2の層の必要な部分にのみレーザビームLを照射して焼結し、焼結層6aの上に焼結層6bを一体に積層させる。
【0004】
そしてこの操作を必要な層数だけ繰り返すことによって、図2(e)のように所定数の焼結層6a〜6fを積層一体化し、図3のような複数の焼結層6a〜6fからなる金属粉末焼結部品Aを作製することができるものである。
【0005】
ここで、上記のようにして金属粉末焼結部品Aを作製するにあたっては、図4(a)のような製品10を設計する際の三次元CADデータに基づいて、製品10を図4(b)のように所定の間隔Δtで水平にスライスしたときの各層10a〜10fのスライス面の断面データを得て、このスライス断面データを基にして金属粉末2の各層に照射するレーザビームLの走査経路を決定し、各層10a〜10fに対応する水平断面形状で各焼結層6a〜6fを形成することによって、製品10と同じ三次元形状に金属粉末焼結部品Aを作製することができるものである。そしてこのように各焼結層6a〜6fを順次形成して積み重ねていく工法をとることによって、三次元CADにより設計された形状に従って三次元的に切削加工するCAMを用いるような必要がなくなり、二次元的な加工の繰り返しで三次元的な製品を作製することが可能になるものであり、複雑な機構の装置を用いる必要なく迅速に製作を行なうことができるものである。
【0006】
【特許文献1】
特許第260353号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のようにして複数の焼結層6a,6b,6c…を積層一体化して作製される金属粉末焼結部品Aでは、各層の焼結層6a,6b,6c…の端面は垂直面に形成されるために、図1(a)のように金属粉末焼結部品Aの表面をなす焼結層6a,6b,6c…の端縁部は階段状に段差を有するものとして形成されており、しかもこの表面にはレーザビームLによる加熱の余熱によって不要な金属の粉末2aが付着しており、表面の粗度は70〜100μmRyと非常に粗くなっている。
【0008】
しかしながら、金属粉末焼結部品Aを成形金型の部品として使用する場合には、表面粗度は少なくとも7〜10μmRy以下である必要があり、金属粉末焼結部品Aの適用範囲が限られるという問題があった。
【0009】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、表面の粗度が小さく表面を滑らかに形成することができる金属粉末焼結部品の表面仕上げ方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る金属粉末焼結部品の表面仕上げ方法は、金属粉末2の層の所定箇所にレーザビームLを照射して焼結させることによって焼結層6aを形成し、この焼結層6aの上に金属粉末2の層を被覆すると共にこの金属粉末2の所定箇所にレーザビームLを照射して焼結させることによって下の焼結層6aと一体になった焼結層6bを形成し、これを繰り返すことによって複数の焼結層6a,6b,6c…が積層一体化された金属粉末焼結部品Aを作製するにあたって、金属粉末焼結部品Aの表面と雌雄反転形状の表面を有する電極11を上記金属粉末焼結部品Aの作製法によって表面仕上げ用の加工工具として作製し、上記加工工具を用いて金属粉末焼結部品Aの表面を放電加工することによって金属粉末焼結部品Aの表面をなす各焼結層6a,6b,6c…の端縁の突出する段差部分20を除去することを特徴とするものである。
【0011】
また、金属粉末焼結部品の表面仕上げ方法は、金属粉末2の層の所定箇所にレーザビームLを照射して焼結させることによって焼結層6aを形成し、この焼結層6aの上に金属粉末2の層を被覆すると共にこの金属粉末2の所定箇所にレーザビームLを照射して焼結させることによって下の焼結層6aと一体になった焼結層6bを形成し、これを繰り返すことによって複数の焼結層6a,6b,6c…が積層一体化された金属粉末焼結部品Aを作製するにあたって、金属粉末焼結部品Aの表面と雌雄反転形状の表面を有する研磨具12を上記金属粉末焼結部品Aの作製法によって表面仕上げ用の加工工具として作製し、上記加工工具と金属粉末焼結部品Aとを重ね合わせた状態で振動を与えることによって金属粉末焼結部品Aの表面をなす各焼結層6a,6b,6c…の端縁の突出する段差部分20を除去することを特徴とするものである。
【0012】
そして、加工工具は金属粉末焼結部品Aの表面と雌雄反転形状の表面を有するものであり且つ金属粉末焼結部品Aの製作に用いた三次元CADデータを反転させたデータを基に前記作製法で得たものであることが望ましい。
【0013】
また、金属粉末焼結部品の表面仕上げ方法は、金属粉末2の層の所定箇所にレーザビームLを照射して焼結させることによって焼結層6aを形成し、この焼結層6aの上に金属粉末2の層を被覆すると共にこの金属粉末2の所定箇所にレーザビームLを照射して焼結させることによって下の焼結層6aと一体になった焼結層6bを形成し、これを繰り返すことによって複数の焼結層6a,6b,6c…が積層一体化された金属粉末焼結部品Aを作製するにあたって、金属粉末焼結部品Aの表面と雌雄反転形状の表面を有するものであり且つ金属粉末焼結部品Aの製作に用いた三次元CADデータを反転させたデータを基に前記作製法で得たものを放電加工または機械的研磨による表面仕上げ用の加工工具として、前記金属粉末焼結部品Aの作製法と上記加工工具を用いて金属粉末焼結部品Aの表面をなす各焼結層6a,6b,6c…の端縁の突出する段差部分20を除去することを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
金属粉末焼結部品Aは既述の図2〜図4のようにして、金属粉末2の層にレーザビームを照射して焼結させることによって焼結層6aを形成し、この焼結層6aの上に金属粉末2の層を被覆すると共にこの金属粉末2にレーザビームLを照射して焼結させることによって下の焼結層6aと一体になった焼結層6bを形成し、そしてこれを繰り返すことによって、複数の焼結層6a,6b,6c…を積層一体化させることによって、作製することができる。ここで、金属粉末2としては例えば粒径20〜30μm程度のブロンズとニッケルの混合粉末を用いることができ、また各焼結層6a,6b,6c…は厚みΔt=0.05〜0.1mm程度に形成することができる。
【0016】
そしてこのように作製した金属粉末焼結部品Aの表面(主として側面)は各焼結層6a,6b,6c…の端縁部で形成されているが、既述の図1(a)のように各焼結層6a,6b,6c…の端縁は階段状の段差を有しており、焼結層6a,6b,6c…の端面の下端とこの焼結層6a,6b,6c…の端縁の露出する上面の基部とを結ぶ面よりも突出するこの段差部分20で金属粉末焼結部品Aの表面には凹凸ができて表面が粗くなっている。
【0017】
そこで、金属粉末焼結部品Aの作製後あるいは、作製プロセス中の半製品の状態で、金属粉末焼結部品Aの表面をなす各焼結層6a,6b,6c…の端縁の段差部分20を図1(b)のように除去することによって、金属粉末焼結部品Aの表面の粗度を小さくして表面を滑らかに形成するようにしている。
【0018】
各焼結層6a,6b,6c…の端縁の段差部分20を除去する表面仕上げ加工手段としては、放電加工や、機械的研磨のためのものを採用することができる。
【0019】
図5は放電加工の場合の一例を示すものであり、金属粉末焼結部品Aの表面に放電加工用の電極11を対向させて配置し、電極11と金属粉末焼結部品Aの間にパルス電圧を印加することによって、金属粉末焼結部品Aの表面をなす各焼結層6a,6b,6c…の端縁の段差部分20をアーク放電で溶融させて除去するようにしたものである。ここで、金属粉末焼結部品Aの表面のうち、各焼結層6a,6b,6c…の端縁の段差部分20は突起となって突出しているので、電極11との距離が最も最短なこの段差部分20からアーク放電が開始され、各焼結層6a,6b,6c…の端縁の段差部分20が優先的に溶融除去されて、金属粉末焼結部品Aの表面の粗度を小さくして表面を滑らかに形成することができるものである。
【0020】
電極11は銅(Cu)や銀タングステン(AgW)などを材料として作製されるが、金属粉末焼結部品Aの三次元表面に全面に亘って同じ距離のギャップ(隙間)で電極11を近接させるように配置して、金属粉末焼結部品Aの表面の全面を均一に放電加工するのが好ましい。このため、金属粉末焼結部品Aの表面と雌雄反転形状に表面を形成するように作製した電極11を用い、金属粉末焼結部品Aの表面に電極11の雌雄反転形状の表面を全面に亘って同じ距離のギャップで近接対向させるようにしてある。このように電極11の表面を金属粉末焼結部品Aの表面と雌雄反転形状に形成するには、既述のように金属粉末焼結部品Aを製作する際に用いた三次元CADデータを反転させ、この反転させたCADデータを使用して切削加工などを行なうことによって、実施することができる。従って電極11を作製するためのCADデータを新たに作成するが必要なくなり、容易に電極11を作製することができるものである。
【0021】
また、電極11として、金属粉末焼結部品Aの表面と電極11の表面との間のギャップが0.2mm程度になるようにした粗加工用電極11と、金属粉末焼結部品Aの表面と電極11の表面との間のギャップが0.05mm程度になるようにした仕上げ加工用電極11と、金属粉末焼結部品Aの表面と電極11の表面との間のギャップがこの中間の中加工用の電極11を用い、まず粗加工用の電極11を用いて放電加工することによって金属粉末焼結部品Aの表面を粗加工し、次に中加工用の電極11を用いて放電加工することによって金属粉末焼結部品Aの表面を中加工し、最後に仕上げ加工用の電極11を用いて放電加工することによって金属粉末焼結部品Aの表面を仕上げ加工するようにするのが好ましい。図6に銅(Cu)や銀タングステン(AgW)で作製した電極11を用いて粗加工、中加工、仕上げ加工したときの金属粉末焼結部品Aの表面粗さを示す。
【0022】
尚、金属粉末焼結部品Aの表面と雌雄反転形状の表面を有する電極11を作製することが困難な場合には、電極11を丸棒や角棒などの単一形状に作製し、NC(数値制御)を有する放電加工機を用いて金属粉末焼結部品Aの表面との間に一定のギャップを確保しながら、この電極11で放電加工を行なうことができる。
【0023】
電極11を上記のように銅や銀タングステンを材料として切削加工等して作製するのではなく、ブロンズとニッケルの混合粉末など金属粉末を用いて金属粉末焼結部品Aを作製する既述の図2〜図4と同じ方法で、電極11を作製したものを用いることができる。
【0024】
すなわち、金属粉末焼結部品Aを作製する際に用いた三次元CADデータを反転させて使用し、この反転させたCADデータに基づいてスライス断面データを得て、このスライス断面データを基にして金属粉末2の各層に照射するレーザビームLの走査経路を決定し、金属粉末焼結部品Aの各焼結層6a,6b,6c…と雌雄反転して対応する断面形状で各焼結層21a,21b,21c…を形成することによって、図7のように金属粉末焼結部品Aの表面と雌雄反転形状の表面を有する電極11を作製することができるものである。このように金属粉末の焼結で電極11を作製することによって、切削加工等で電極11を作製する場合の1/2以下の時間で作製が可能になり、切削加工等では困難な隅部のエッジや微小な凹凸形状、深いリブ溝などの形成も容易に行なうことができるものである。また、電極11を作製するためのCADデータを新たに設計する必要がなくなり、容易に電極11を作製することができるものである。
【0025】
この金属粉末の焼結で作製された電極11は導電性を有するので、上記と同様に金属粉末焼結部品Aの表面にこの電極11を対向させて配置し、電極11と金属粉末焼結部品Aの間にパルス電圧を印加することによって、金属粉末焼結部品Aの表面をなす各焼結層6a,6b,6c…の端縁の段差部分20をアーク放電で溶融させて除去することができるものである。ここで、金属粉末焼結部品Aの表面のうち、各焼結層6a,6b,6c…の端縁の段差部分20は突起となって突出しているので、電極11との距離が最も最短なこの段差部分20からアーク放電が開始され、各焼結層6a,6b,6c…の端縁の段差部分20が優先的に溶融除去されて、金属粉末焼結部品Aの表面の粗度を小さくして表面を滑らかに形成することができるものである。
【0026】
また上記と同様に、電極11として、金属粉末焼結部品Aの表面と電極11の表面との間のギャップが0.2mm程度になるようにした粗加工用電極11と、金属粉末焼結部品Aの表面と電極11の表面との間のギャップが0.05mm程度になるようにした仕上げ加工用電極11と、金属粉末焼結部品Aの表面と電極11の表面との間のギャップがこの中間の中加工用の電極11を用い、まず粗加工用の電極11を用いて放電加工することによって金属粉末焼結部品Aの表面を粗加工し、次に中加工用の電極11を用いて放電加工することによって金属粉末焼結部品Aの表面を中加工し、最後に仕上げ加工用の電極11を用いて放電加工することによって金属粉末焼結部品Aの表面を仕上げ加工するようにするのが好ましい。
【0027】
ここで、電極11を上記のように金属粉末の焼結層21a,21b,21c…を一体に積層することによって作製するにあたって、電極11の表面の粗度は焼結層21a,21b,21c…の積層段差があらわれる積層面と垂直な端面が最も粗くなり、金属粉末焼結部品Aに電極11を近接配置して放電加工するにあたって、図10のように金属粉末焼結部品Aの焼結層6a,6b,6c…に対して電極11の焼結層21a,21b,21c…が平行であると、金属粉末焼結品Aの粗な端面に電極11の粗な端面が対向することになり、金属粉末焼結品Aと電極11の間のギャップを均一にすることが難しく、金属粉末焼結部品Aの表面の仕上げ加工精度が悪くなる。従って、金属粉末焼結部品Aが図8(a)のように焼結層6a,6b,6c…を積層して作製されている場合には、図8(b)や図8(c)のように焼結層6a,6b,6c…の積層方向と直交する方向で焼結層21a,21b,21c…を積層して作製した電極11を用い、また金属粉末焼結部品Aが図9(a)のように焼結層6a,6b,6c…を積層して作製されている場合には、図9(b)や図9(c)のように焼結層6a,6b,6c…の積層方向と直交する方向で焼結層21a,21b,21c…を積層して作製した電極11を用いるのが好ましい。
【0028】
図11は更に他の実施形態の一例を示すものであり、上記の電極11の場合と同様に、金属粉末焼結部品Aを作製する際に用いた三次元CADデータを反転させて使用し、この反転させたCADデータに基づいてスライス断面データを得て、このスライス断面データを基にして金属粉末2の各層に照射するレーザビームLの走査経路を決定し、金属粉末焼結部品Aの各焼結層6a,6b,6c…と雌雄反転して対応する断面形状で焼結層22a,22b,22c…を形成することによって、金属粉末焼結部品Aの表面と雌雄反転形状の表面を有する研磨具12を作製する。従って、研磨具12を作製するためのCADデータを新たに設計する必要がなくなり、容易に研磨具12を作製することができるものである。このとき、金属粉末焼結部品Aに研磨具12をその雌雄反転の表面同士ではめ合わせた際に最小限ギャップが形成されるように研磨具12を作製するものであり、このギャップは金属粉末焼結部品Aや研磨具12の形状精度や表面粗さなどによって異なるが、約0.1〜0.2mm程度が好ましい。
【0029】
そして金属粉末焼結部品Aの表面に研磨具12の雌雄反転形状の表面を重ね、金属粉末焼結部品Aと研磨具12のどちらか一方を固定すると共に他方に図11の矢印のように振動を加え、金属粉末焼結部品Aと研磨具12の表面同士をぶつかり合わせたり擦り合わせたりすることによって、金属粉末焼結部品Aの各焼結層6a,6b,6c…の端縁の突出する段差部分20が潰れて、金属粉末焼結部品Aの表面の粗度を小さくして表面を滑らかに形成することができるものである。このとき与える振動の振動数は、金属粉末焼結部品Aの表面状態や硬度、形状等により異なるが、1500〜25000v.p.m(バイブレーション・パー・ミニッツ)程度が好ましい。また金属粉末焼結部品Aにおいて細リブや微小形状など強度的に非常に弱い部分を持つ場合ほど、高振動・低加重による擦りあわせで研磨を行なうようにするのが好ましい。振動は上下方向及び水平方向への混合された運動で行なうようにしているので、振動モータやバイブレータなどを組み合わせて用いるのがよい。
【0030】
図12は別の実施の形態の一例を示すものであり、図11のものにおいて、金属粉末焼結部品Aと研磨具12の表面の間に研磨砥粒13を入れた状態で振動を加えることによって、金属粉末焼結部品Aの表面の研磨の効率を高めるようにしたものである。研磨砥粒13としては、粒径が金属粉末2の焼結粒子より大きい数μm〜数百μm程度のものを用いるのが好ましい。また金属粉末焼結部品Aと研磨具12の間のギャップが、研磨砥粒13の粒径及びプラスアルファを付加して、約0.2〜0.4mm程度に設定されるように、研磨具12を作製するのが好ましい。また金属粉末焼結部品Aと研磨具12の表面の間に研磨砥粒13を入れた状態で振動を加えて研磨を行なうにあたって、研磨砥粒13が金属粉末焼結部品Aと研磨具12の間から洩れるのを防ぐために、金属粉末焼結部品Aと研磨具12の間の隙間を外周からテープで塞ぐようにするのが好ましい。
【0031】
そして金属粉末焼結部品Aと研磨具12のどちらか一方を固定すると共に他方に図12の矢印のように振動を加え、研磨砥粒13で金属粉末焼結部品Aの各焼結層6a,6b,6c…の端縁の突出する段差部分20を摩滅させ、金属粉末焼結部品Aの表面の粗度を小さくして表面を滑らかに形成することができるものである。このとき与える振動の振動数は、金属粉末焼結部品Aの表面状態や硬度、形状等により異なるが、1500〜25000v.p.m程度が好ましい。また金属粉末焼結部品Aにおいて細リブや微小形状など強度的に非常に弱い部分を持つ場合ほど、高振動・低加重による擦りあわせで研磨を行なうようにするのが好ましい。振動は上下方向及び水平方向への混合された運動で行なうようにしているので、振動モータやバイブレータなどを組み合わせて用いるのがよい。
【0032】
尚、本発明において、金属粉末焼結部品Aの各焼結層1a,1b,1c…の端縁の表面仕上げを行なうだけでなく、金属粉末焼結部品Aの底面や上面についても表面仕上げを行なうことができるものである。
【0033】
【発明の効果】
上記のように本発明は、金属粉末の層の所定箇所にレーザビームを照射して焼結させることによって焼結層を形成し、この焼結層の上に金属粉末の層を被覆すると共にこの金属粉末の所定箇所にレーザビームを照射して焼結させることによって下の焼結層と一体になった焼結層を形成し、これを繰り返すことによって複数の焼結層が積層一体化された金属粉末焼結部品を作製するにあたって、上記金属粉末焼結部品の作製法と同法にて得た表面仕上げ用の加工工具を用いて金属粉末焼結部品の表面をなす各焼結層の端縁の突出する段差部分を除去するようにしたので、金属粉末焼結部品の表面の粗度を小さくすることができ、金属粉末焼結部品の表面を滑らかに形成することができるものである。しかも加工工具は金属粉末焼結部品の作製法と同法にて得たものであるために、金属粉末焼結部品を作製する際に使用した三次元CADデータを用いて加工工具を作製することが可能になり、加工工具の設計が不要になると共に金属粉末焼結部品を作製する装置をそのまま用いて加工工具を作製することができる。
【0034】
この時、加工工具としては、金属粉末焼結部品の表面と雌雄反転形状の表面を有する放電加工用電極や、研磨具を用いることができ、前者であれば、放電加工で金属粉末焼結部品の表面の粗度を小さくして金属粉末焼結部品の表面を滑らかに形成することができ、後者であれば、金属粉末焼結部品と研磨具の表面同士のぶつかり合いや擦り合わせで研磨を行なうことができ、金属粉末焼結部品の表面の粗度を小さくして、金属粉末焼結部品の表面を滑らかに形成することができる。
【0035】
また金属粉末焼結部品と研磨具との間に研磨砥粒を入れて振動を与えるようにすれば、研磨砥粒の作用で効率良く研磨をすることができ、金属粉末焼結部品の表面の粗度を小さくして、金属粉末焼結部品の表面を滑らかに形成することができる。
【0036】
そして上記加工工具が金属粉末焼結部品の表面と雌雄反転形状の表面を有するものであり且つ金属粉末焼結部品の製作に用いた三次元CADデータを反転させたデータを基に前記作製法で得たものであれば、前述のように加工工具の設計が不要になると共に金属粉末焼結部品を作製する装置をそのまま用いて加工工具を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における一例での仕上げ加工の前後を示すものであり、(a)は仕上げ加工前の金属粉末焼結部品の一部の拡大した断面図、(b)は仕上げ加工後の金属粉末焼結部品の一部の拡大した断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態における一例での金属粉末焼結部品の製造の各工程を示すものであり、(a)乃至(e)はそれぞれ断面図である。
【図3】 同上によって製造された金属粉末焼結部品の斜視図である。
【図4】 (a)は設計された製品を示す斜視図、(b)は製品をスライスした各層を示す斜視図である。
【図5】 本発明の実施の形態の一例を示す正面図である。
【図6】 同上の実施の形態での放電加工と表面粗さの関係を示すグラフである。
【図7】 本発明の実施の形態の一例を示す正面図である。
【図8】 同上の実施の形態の一例を示すものであり(a)は金属粉末焼結部品の斜視図、(b)は電極の斜視図、(c)は電極の斜視図である。
【図9】 同上の実施の形態の一例を示すものであり(a)は金属粉末焼結部品の斜視図、(b)は電極の斜視図、(c)は電極の斜視図である。
【図10】 同上の実施の形態の一例における問題点を示す金属粉末焼結部品と電極の一部の断面図である。
【図11】 本発明の実施の形態の一例を示す正面図である。
【図12】 本発明の実施の形態の一例を示す正面図である。
【符号の説明】
2 金属粉末
6a,6b,6c 焼結層
11 電極
12 研磨具
13 研磨砥粒
20 段差部分
Claims (5)
- 金属粉末の層の所定箇所にレーザビームを照射して焼結させることによって焼結層を形成し、この焼結層の上に金属粉末の層を被覆すると共にこの金属粉末の所定箇所にレーザビームを照射して焼結させることによって下の焼結層と一体になった焼結層を形成し、これを繰り返すことによって複数の焼結層が積層一体化された金属粉末焼結部品を作製するにあたって、
上記金属粉末焼結部品の表面と雌雄反転形状の表面を有する電極を上記金属粉末焼結部品の作製法によって表面仕上げ用の加工工具として作製し、
上記加工工具を用いて金属粉末焼結部品の表面を放電加工することによって金属粉末焼結部品の表面をなす各焼結層の端縁の突出する段差部分の除去を行うことを特徴とする金属粉末焼結部品の表面仕上げ方法。 - 金属粉末の層の所定箇所にレーザビームを照射して焼結させることによって焼結層を形成し、この焼結層の上に金属粉末の層を被覆すると共にこの金属粉末の所定箇所にレーザビームを照射して焼結させることによって下の焼結層と一体になった焼結層を形成し、これを繰り返すことによって複数の焼結層が積層一体化された金属粉末焼結部品を作製するにあたって、
上記金属粉末焼結部品の表面と雌雄反転形状の表面を有する研磨具を上記金属粉末焼結部品の作製法によって表面仕上げ用の加工工具として作製し、
上記加工工具と金属粉末焼結部品とを重ね合わせた状態で振動を与えることによって金属粉末焼結部品の表面をなす各焼結層の端縁の突出する段差部分の除去を行うことを特徴とする金属粉末焼結部品の表面仕上げ方法。 - 金属粉末焼結部品と研磨具との間に研磨砥粒を入れて振動を与えることを特徴とする請求項2に記載の金属粉末焼結部品の表面仕上げ方法。
- 前記加工工具は金属粉末焼結部品の製作に用いた三次元CADデータを反転させたデータを基に前記作製法で得たものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の金属粉末焼結部品の表面仕上げ方法。
- 金属粉末の層の所定箇所にレーザビームを照射して焼結させることによって焼結層を形成し、この焼結層の上に金属粉末の層を被覆すると共にこの金属粉末の所定箇所にレーザビームを照射して焼結させることによって下の焼結層と一体になった焼結層を形成し、これを繰り返すことによって複数の焼結層が積層一体化された金属粉末焼結部品を作製するにあたって、
上記金属粉末焼結部品の表面と雌雄反転形状の表面を有するものであり且つ金属粉末焼結部品の製作に用いた三次元CADデータを反転させたデータを基に上記金属粉末焼結部品の作製法によって作製したものを放電加工または機械的研磨による表面仕上げ用の加工工具として、
前記金属粉末焼結部品の作製法と上記加工工具を用いて金属粉末焼結部品の表面をなす各焼結層の端縁の突出する段差部分の除去を行うことを特徴とする金属粉末焼結部品の表面仕上げ方法。
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