JP2006247989A - 三次元造形方法および三次元造形装置 - Google Patents

三次元造形方法および三次元造形装置 Download PDF

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正則 森田
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Abstract

【課題】従来の技術の有する上記した問題点を解消するようにして、高品質の三次元造形物を作製する。
【解決手段】作製する三次元造形物の一方の側の形状に発泡ポリスチレンを切削する第1の段階と、上記第1の段階で切削された上記発泡ポリスチレン上に造形材料を塗布する第2の段階と、上記第2の段階で塗布された上記造形材料を上記作製する三次元造形物の他方の側の形状に切削する第3の段階と、上記第3の段階の後に、上記発泡ポリスチレンを除去する第4の段階とを有する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、三次元造形方法および三次元造形装置に関し、さらに詳細には、各種造形材料により三次元の空間的広がりをもつ物体たる三次元造形物を作製する三次元造形方法および三次元造形装置に関する。
従来より、所定のプログラムに従ったマイクロコンピュータの制御によって、樹脂などの造形材料をエンドミルなどの切削ツールで切削して、所望の三次元造形物を作製することができるようにした造形装置が知られている。
ここで、図1乃至図2には、造形装置において所望の三次元造形物を作製する際の従来の工程が模式的に示されている。
例えば、図2(f)に示すような三次元造形物300を、従来の手法により作製するときには、図1に示すような適当な大きさを備えたブロック状の造形材料302を用いる。切削のための切削用データとしては、図2(d)に示すように切削により形作られる三次元造形物を保持するための支持部304を残すような切削を実現するデータを使用する。
さらに、従来の手法においては、切削ツール306で切削する造形材料を工程の途中で反転する必要があるので、切削原点のずれを防止するために、予め、位置決め用のピン308を造形装置の切削用テーブル310に取り付けておくとともに、当該位置決め用ピン308を挿入可能な孔302aをブロック状の造形材料302に穿設しておく。
そして、ブロック状の造形材料302の孔302aに位置決め用ピン308を挿入して位置決めした状態で、接着剤によって切削用テーブルに固定的に配置された造形材料を、切削ツールにより切削用データに従ってこれから作製する三次元造形物の表面側の形状を再現するようにして切削する(図1ならびに図2(a)(b)参照)。
その後、一方の側が切削された造形材料302’(図2(b)参照)を、位置決め用ピン308から抜き取って、180°反転して、再び造形材料302’の孔302aに位置決め用ピン308を挿入して位置決めされた状態で切削用テーブル310に固定的に配置する(図2(c)参照)。こうして反転された造形材料302’の他方の側を、切削ツールにより切削用データに従って、これから作製する三次元造形物の裏面側の形状を再現するようにして切削する(図2(d)参照)。
上記したようにして造形材料のブロックから三次元造形物300の表面側ならびに裏面側の形状が削り出された時点においては、図2(d)に示すように支持部304部分は残っている(図2(b)(c)(d)において砂地で表した領域参照)。このため、支持部304部分を工具で切除して取り除き(図2(e)参照)、ヤスリがけなどして外表面を仕上げることにより、三次元造形物300が完成する(図2(f)参照)。
しかしながら、上記した三次元造形物を作製する従来の手法においては、例えば、以下に示すような種々の問題点があった。
[問題点1]所望の三次元造形物をブロック状の造形材料302から削り出すので、切削により除去される造形材料が多く、造形材料が無駄になってしまう。
また、略直方体形状の母材からの削り出しを行うので、切削に時間がかり、三次元造形物の作製に長時間を要することになる。
[問題点2]造形材料を切削の途中で反転するので(図2(b)(c)の工程参照)、位置決め用ピン308などの切削原点のずれを防止するための構成が欠かせないものである。
また、造形材料を切削の途中で反転する作業が繁雑であるとともに、切削された造形材料を位置決め用ピンから抜き取る際や再び位置決め用ピンに挿入する際に、作製途中の三次元造形物を破損する恐れがある。
[問題点3]三次元造形物を作製するための切削工程において、支持部を残すように切削するので(図2(b)(c)(d)の工程参照)、三次元造形物を完成させるには支持部を取り除く工程(図2(e)の工程参照)が別途必要になる。
また、切削のための切削用データは、単に作製する所望の三次元造形物の形状に対応したデータではなく、所望の三次元造形物の形状に対応し、かつ支持部を残す切削が可能な切削用データを用いなければならない。
[問題点4]特に、厚みの小さい薄肉形状の三次元造形物を作製するときは、支持部を追加してより確実に保持する必要がある。また支持部で保持するようにしても、三次元造形物の形状によっては、保持力が不足することにより正確な切削ができず、作製された三次元造形物の品質が低下してしまう。
つまり、作製途中の三次元造形物を固定的に支持することできないために、三次元造形物を造形することが困難、あるいは、造形することができない場合がある。
[問題点5]上記[問題点4]を解決するために、切削により薄肉形状の三次元造形物を作製する際に、作製途中の三次元造形物を固定的に支持する専用の支持具を用いることも提案されている(図3参照)。
例えば、図3(f)に示すような薄肉形状の三次元造形物400を作製するときには、切削ツールにより切削用データに従って三次元造形物400の一方の側の形状を再現するように切削された造形材料401と、造形材料401を固定的に保持する支持具402を用いる(図3(a)(b)参照)。なお、支持具402は三次元造形物400の一方の側の形状を再現するように凹形構造に切削されたものである。
そして、支持具402を接着剤によって切削用テーブル404に固定的に配置し、さらに、造形材料401を接着剤によって支持具402に固定する(図3(c)(d)参照)。
その後、切削ツール403により切削用データに従って三次元造形物400の他方の側を再現するように造形材料401を切削し(図3(e)参照)、支持具402から取り外すことにより、三次元造形物400が完成する。
しかしながら、作製する三次元造形物の形状に合わせて種々の支持具を作製しなければならず、工程が複雑になってしまい、コストもかかってしまう。
また、三次元造形物を支持具から取り外す際に、三次元造形物を破損する恐れがある。
なお、本願出願人が特許出願時に知っている先行技術は、上記において説明したようなものであって文献公知発明に係る発明ではないため、記載すべき先行技術情報はない。
本発明は、上記したような従来の技術の有する種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、従来の技術の有する上記した問題点1乃至問題点5を解消するようにして、一方向からの加工で容易に三次元造形物を作製することを可能にした三次元造形方法および三次元造形装置を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、作製する三次元造形物の一方の側の形状に発泡ポリスチレンを切削する第1の段階と、上記第1の段階で切削された上記発泡ポリスチレン上に造形材料を塗布する第2の段階と、上記第2の段階で塗布された上記造形材料を上記作製する三次元造形物の他方の側の形状に切削する第3の段階と、上記第3の段階の後に、上記発泡ポリスチレンを除去する第4の段階とを有するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記第1の段階で切削された上記発泡ポリスチレン上に塗布される上記造形材料は低融点合金であり、上記第2の段階において所定の温度に加熱された上記低融点合金を略ドット状で供給するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、上記第4の段階において、上記発泡ポリスチレンの減容剤を用いて上記発泡ポリスチレンを除去するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項4に記載の発明は、所定の形状を有する発泡ポリスチレンを載置するテーブルと、上記テーブルに載置された上記発泡ポリスチレン上に造形材料を塗布する塗布手段と、上記発泡ポリスチレンおよび上記造形材料を切削する切削ツールと、上記塗布手段ならびに上記切削ツールを、上記テーブルに載置された発泡ポリスチレンに対して相対的に三次元方向で移動する移動手段とを有するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の三次元造形装置において、上記造形材料に密着した上記発泡ポリスチレンを除去する除去手段を有するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項6に記載の発明は、請求項4または請求項5に記載の三次元造形装置において、上記塗布手段は、上記テーブルに載置された上記発泡ポリスチレンと所定の間隔を開けて位置する吐出口から、上記発泡ポリスチレン上に飛滴状に上記造形材料たる低融点合金を吐出するようにしたものである。
また、本発明のうち請求項7に記載の発明は、請求項5または請求項6に記載の発明において、上記除去手段は、上記発泡ポリスチレンの減容剤を用いて上記発泡ポリスチレンを除去するようにしたものである。
本発明による三次元造形方法および三次元造形装置は、従来の技術の有する種々の問題点を解消し、容易に三次元造形物を作製することが可能になるという優れた効果を奏する。
以下、添付の図面に基づいて、本発明による三次元造形方法および三次元造形装置の実施の形態の一例を詳細に説明するものとする。
図4には、本発明による三次元造形装置の実施の形態の一例を示す概略図が示されている。
この図4に示す三次元造形装置10において、ヘッド17にはスピンドル28が固定されている。さらにスピンドル28の先端にはエンドミル30が支持されており、エンドミル30は図示しないモーターの回転力によって軸線回りに回転し、切削部30aによって切削を行う。
また、スピンドル28にはZ軸方向に所定範囲内で移動自在なスライダ19が配設され、上記スライダ19には造形材料を吐出するディスペンサー24が配設されている。
該ディスペンサー24は、図示しないタンクに収容された造形材料が供給されるように設計されており、図示しないタンクから供給された造形材料を貯留するシリンジ24bの外周面の全長にわたってヒーター40が配設されている。このヒーター40によってシリンジ24bを加熱することにより、シリンジ24bの内部に貯留された造形材料を所定の温度に加熱することができる。
なお、この実施の形態においては、造形材料として金属、特に、低融点合金を用いている。
例えば、所謂、有害物質を含有せず、ビスマス(Bi)57.5%、スズ(Sn)17.3%ならびにインジウム(In)25.2%からなり、78.8℃で溶融する低融点合金を用いたときには、ヒーター40によってシリンジ24bを加熱して、シリンジ24bの内部に貯留された低融点合金をおよそ100℃まで加熱する。
すると、ヒーター40によって100℃まで加熱された低融点合金は、シリンジ24b内で溶融し、シリンジ24bと連結されたディスペンサー24の先端に位置する吐出口24aから吐出される低融点合金は、飛滴となって所定の位置に所定量塗布されるように制御されている。
テーブル22の上面22aには、EPS(Expanded Poly−Styrene)と略称される発泡ポリスチレン(以下EPSと称す)よりなるEPSブロック200が載置される。なお、この実施の形態においては、EPSブロック200として、図4に示されているような全体が略直方体形状に形成されたブロック状の発泡スチロールを用いることとする。
三次元造形装置10は、全体の動作をマイクロコンピュータにより制御されており、ヘッド17はテーブル22に対してマイクロコンピュータの制御による所定の分解能に応じて、X,Y,Z軸の任意の方向に相対的に移動する。
従って、ディスペンサー24ならびにエンドミル30と、テーブル22の上面22aにおいて形作られる三次元造形物やEPSブロック200との相対的な位置関係は、X,Y,Z軸方向の任意の方向で移動可能となっている。
以上の構成において、図5(a)乃至図5(g)を参照しながら、本発明による三次元造形装置10によって、図5(g)に示すような三次元造形物100を作製する際の動作を説明する。
なお、ここで作製する三次元造形物100は、全体がドーム状の形状を有しており、図5(f)に示す断面の形状が明示するように厚みの小さい薄肉形状の三次元造形物である。そして、三次元造形物100の一方の側である表面100aと他方の側である裏面100bとはそれぞれ、所定の三次元形状を備えるものであり、曲面を含む平滑な外表面により構成されている。
まず、その両面が粘着性を有するテープ等を用いて、EPSブロック200をテーブル22の上面22aの所定の位置に固定する(図4ならびに図5(a)に示す状態参照)。
それから、所定の切削データに基づいたマイクロコンピュータの制御によって、モーターの回転力によって軸線回りに回転するエンドミル30を、テーブル22の上面22aに載置されたEPSブロック200との相対的な位置関係が三次元方向で変化するように移動して、切削部30aによってEPSブロック200を切削する(図5(b)参照)。
この際、EPSブロック200を三次元造形物100の裏面100bの形状と同一の形状に切削する。即ち、切削前の略直方体形状であったEPSブロック200(図5(a)参照)は、エンドミル30の切削部30aによって切削されて、これから作製される三次元造形物100の裏面100bの形状に合った型となる(図5(b)に示す切削後のEPSブロック200’参照)。つまり、切削後のEPSブロック200’が有する凸形構造200aの外表面200bは、これから作製される三次元造形物100の裏面100bの三次元形状の外表面と一致するものである。
こうして三次元造形物100の裏面100bの形状に合った型たるEPSブロック200’(図5(b)参照)が得られた後、所定のデータに基づいたマイクロコンピュータの制御によって、テーブル22の上面22aと所定の間隔を開けて位置し、かつ、スライダ位置制御により、一時的にスピンドル28の切削部30aより略下方に位置するディスペンサー24の吐出口24aから、造形材料である所定の温度に加熱された低融点合金を吐出する(図5(c)参照)。ディスペンサー24の吐出口24aから吐出された低融点合金の飛滴は、テーブル22上の切削後のEPSブロック200’の凸形構造200aの外表面200bに落下して、所定の位置に略ドット状で供給される。
そして、低融点合金は塗布すべき領域内に精密に順次列状に連なって略ドット状で供給され、自然冷却して固化し、後のエンドミル30による切削量が最小限に抑えられる三次元形状となる(図5(c)に示す固化した低融点合金102参照)。なお、固化した低融点合金102は、EPSブロック200’と密着した状態となっている。
ここで、切削後のEPSブロック200’の凸形構造200aの外表面200bに塗布された低融点合金は、凸形構造200aの外表面200bの形状を転写することになる。その結果、固化した低融点合金102の凸形構造200aの外表面200bと接する接触面102aは、切削後のEPSブロック200’の凸形構造200aの外表面200bの形状、即ち、これから作製される三次元造形物100の裏面100bの三次元形状を有するものとなる。
次に、所定の切削データに基づいたマイクロコンピュータの制御によって、モーターの回転力によって軸線回りに回転するエンドミル30を、テーブル22の上面22aに載置されたEPSブロック200’上の低融点合金102との相対的な位置関係が三次元方向で変化するように移動して、切削部30aによってEPSブロック200’上において固化した低融点合金102を切削する(図5(d)参照)。
この際、固化した低融点合金102を三次元造形物100の表面100aの形状と同一の形状に切削する。即ち、固化した低融点合金102のEPSブロック200’と接していない非接触面102bがエンドミル30の切削部30aによって切削され、固化した低融点合金102の非接触面102bが、これから作製される三次元造形物100の表面100aの三次元形状の外表面と一致するように形成される。
こうして作製される三次元造形物100と同一の形状である低融点合金102が得られたならば(図5(d)に示す状態参照)、密着したEPSブロック200’とともに当該低融点合金102を、テーブル22の上面22aから取り外す。
それから、支持手段502によって当該固化した低融点合金102が密着しているEPSブロック200’を支持し、低融点合金102が密着しているEPSブロック200’を、処理槽500の内部500aに貯留されている処理液501に浸漬する(図5(e)参照)。すると、EPSブロック200’を形成する発泡ポリスチレンが処理液501たる柑橘系植物油溶剤d−リモネンによって溶解されて除去される。その結果、低融点合金102からなる三次元造形物100が得られる(図5(f)(g)参照)。
上記したように、本発明による三次元造形装置10においては、発泡ポリスチレンよりなるEPSブロック200を用いるようにし、当該EPSブロック200を三次元造形物100の裏面100bの形状と同一の形状に切削してから、切削後のEPSブロック200’上に造形材料を略ドット状で供給し、固化した低融点合金102を三次元造形物100の表面100aの形状と同一の形状に切削した後、処理液34たる減容剤のd−リモネンによってEPSブロック200’を形成する発泡ポリスチレンを溶解して除去するようにしたものである。
従って、本発明による三次元造形装置10においては、安価な発泡ポリスチレンよりなるEPSブロック200を削り出し、造形材料は塗布すべき領域内に略ドット状で精密に塗布するようにしたので、必要最小限の量の造形材料を塗布して造形材料の消費量を低減させることができるだけではなく、塗布した後のエンドミル30による切削量も必要最小限に抑えることができる。
つまり、本発明によれば、上記「背景技術」の項において記載した従来の技術の有する[問題点1]を解消することができ、造形材料を無駄にせずに、三次元造形物を作製に費やす時間を短縮することができるようになる。
また、本発明による三次元造形装置10においては、図5(a)(b)(c)(d)に示したように、一方向からの機械加工のみによって、作製する三次元造形物100の表裏の形状を得ることが可能になる。
つまり、本発明によれば、造形材料を切削の途中で反転する必要がなく、上記「背景技術」の項において記載した従来の技術の有する[問題点2]を解消することができ、位置決め用ピン308(図1参照)のような切削原点のずれを防止するための構成も特に必要ない。また、図2(b)(c)のような反転作業がないので、作業が簡単になり、作製途中の三次元造形物の破損を回避することもできる。
また、本発明による三次元造形装置10においては、EPSブロック200や固化した低融点合金102を、単に作製する三次元造形物100の裏面100bならびに表面100aの形状と同一の形状に切削すればよい(図5(b)(c)(d)参照)。
つまり、本発明によれば、単に作製する所望の三次元造形物の形状に対応した切削データを用いて切削できるので、上記「背景技術」の項において記載した従来の技術の有する[問題点3]を解消することができ、切削のための切削用データとして、所望の三次元造形物の形状に対応し、かつ支持部を残す切削が可能な特別なデータを用いる必要がなく、切削前の工程の簡便化を図ることができる。さらに、図2(e)の支持部を取り除く工程が必要なくなるので、作業の簡便化を図ることができる。
また、本発明による三次元造形装置10においては、図5(d)に示すようにEPSブロック200’よって支持された状態で、固化した低融点合金102を切削して、図5(f)(g)に示すような薄肉形状の三次元造形物100を作製することができる。
つまり、本発明によれば、作製中の三次元造形物の全体を発泡ポリスチレンで固定的に支持することができるので、上記「背景技術」の項において記載した従来の技術の有する[問題点4]を解消することができ、切削の際に造形材料が逃げるなどして三次元造形物の品質が低下するのを回避して、正確な切削を実現し、高品質の三次元造形物を作製することができる。また、各種の加工物全体を発泡ポリスチレンでサポートして確実に固定することにより、三次元造形物を造形することが困難であったり、あるいは、造形することができないという事態は生じえず、高い汎用性を有するものである。
また、本発明においてはEPSブロック200を任意の形状に切削して加工物全体を固定することができるので、図3に示すような作製途中の三次元造形物を固定的に支持する専用の支持具を用いる必要はなく、上記「背景技術」の項において記載した従来の技術の有する[問題点5]を解消することができる。
さらに、本発明による三次元造形装置10においては、固化した低融点合金102が密着しているEPSブロック200’を、処理液501たる減容剤のd−リモネンによって溶解して除去するようにしたので、三次元造形物を傷めることなく得ることができ、一層確実に高品質の三次元造形物を作製することが可能になる。
また、上記した実施の形態においては、造形材料が1滴1滴吐出され小さな体積の略ドット状で供給されるので、造形材料が固化する際の収縮・膨張の影響は非常に小さく、固化する際の変形が抑制されて、より高品質の三次元造形物を作製することができる。
また、本発明で造形材料として使用する低融点合金においては、切削した際に生じた切削粉を回収することにより再利用することが可能であり、さらに、EPSブロックを形成する発泡ポリスチレンは安価であることから、三次元造形物の造形コストの削減ができる。
また、処理液501、および処理液501中に溶解したEPSブロックを形成する発泡ポリスチレンはともにリサイクル可能なものであり、上記したように低融点合金も再利用できるので、環境に配慮したものである。
なお、上記した実施の形態は、以下の(1)乃至(7)に説明するように変形してもよい。
(1)上記した実施の形態においては、図4ならびに図5(a)に示されているような全体が略直方体形状に形成されたブロック状の発泡スチロールよりなるEPSブロック200として用いるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、作製する三次元造形物の形状に応じて任意の形状のEPSブロックを用いるようにしてもよい。このようにすると、図5(b)に示すようなEPSブロックの切削工程で削除される発泡スチロールの量を削減することができ、より一層短時間で三次元造形物を作製することができるようになる。
また、EPSブロックをテーブル22の上面22aの所定の位置に固定する際には、バイスなどを用いるようにしてもよい。
(2)上記した実施の形態においては、EPSブロック200’上に造形材料たる低融点合金を直接塗布するようにしたが(図5(c)参照)、これに限られるものではないことは勿論であり、例えば、切削後のEPSブロック200’の凸形構造200aの外表面200bに、各種材料によりコーティングを施すようにして、外表面200bがより円滑になるようにしてもよい。このようにすると、三次元造形物100の裏面100bの造形品質を向上させることができる。
また、上記した実施の形態においては、切削後のEPSブロック200’は凸形構造200aを有するものであったが(図5(b)参照)、これに限られるものではないことは勿論である。つまり、作製する三次元造形物の形状に応じては、例えば、ブロック状の部品などを作製する場合には、切削後のEPSブロックが凹形構造を有することもある。
(3)上記した実施の形態においては、切削ツールとしてエンドミル30を用いるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、造形材料の種類や三次元造形物のサイズやEPSブロックなどに対応して、カッターなどのその他の切削ツールを適宜使用可能なものである。また、切削粉を除去するための水流やエアーを供給するための構成を配設するようにしてもよい。
(4)上記した実施の形態においては、造形材料として低融点合金を用いるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、例えば、紫外線硬化樹脂やあるいは紫外線とは異なる放射線の可視光や電子線あるいはその他の光によって硬化する光硬化樹脂、ワックスなどの熱可塑性樹脂のような低融点樹脂など、各種材料を造形材料として用いるようにしてもよい。
そして、造形材料の種類や塗布する範囲などに応じて、造形材料を略ドット状とは異なる手法、例えば、線状に塗布したり、あるいは、所定量を流し込むように塗布してもよい。
(5)上記した実施の形態においては、処理液34たるEPSブロック200を形成する発泡ポリスチレンの減容剤として、柑橘系植物油溶剤のd−リモネンを用いるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、例えば、テルペン精油などのその他の柑橘系植物油溶剤、また、エステル系溶剤など各種減容剤を用いることができる。
また、減容剤による発泡ポリスチレンの除去を促進するための構成を付加するようにして、発泡ポリスチレンの溶解時間を短縮するようにしてもよい。
また、減容剤たる処理液を用いる以外の手法により、固化した低融点合金102とEPSブロック200’との密着を解除し、発泡ポリスチレンを除去して三次元造形物を得るようにしてもよい。
(6)上記実施の形態においては、低融点合金102が密着しているEPSブロック200’を処理槽500の内部に貯留されている処理液501に浸漬することにより発泡ポリスチレンの除去を行ったが(図5(e)参照)、これに限られるものではないことは勿論であり、例えば、三次元造形装置10内に減容剤たる処理液501を塗布可能なディスペンサーを配設するなどして、三次元造形装置10内に発泡ポリスチレンの除去工程部を設けてもよい。
(7)上記した実施の形態ならびに上記(1)乃至(6)に示す変形例は、適宜に組み合わせるようにしてもよい。
本発明は、試作や量産での部品製作やデザインモデルを製作する際、モデリングマシンなど三次元加工装置や、ツールによって切削などを行う二次元彫刻装置などにおいて利用することができる。
造形装置において所望の三次元造形物を作製する際の従来の工程を模式的に示す説明図である。 (a)(b)(c)(d)(e)は、(f)に示す三次元造形物を造形装置において作製する際の従来の工程を模式的に示す説明図である。 造形装置において所望の三次元造形物を作製する際に専用の支持具を用いる従来の工程を模式的に示す説明図である。 本発明による三次元造形装置の実施の形態の一例を示す概略図である。 (a)(b)(c)(d)(e)は、本発明による三次元造形装置において(f)(g)に示す三次元造形物が作製される工程を順次示す説明図である。
符号の説明
10 三次元造形装置
17 ヘッド
19 スライダ
22 テーブル
24 ディスペンサー
28 スピンドルヘッド
30 エンドミル
40 ヒーター
100 三次元造形物
200 EPSブロック

Claims (7)

  1. 作製する三次元造形物の一方の側の形状に発泡ポリスチレンを切削する第1の段階と、
    前記第1の段階で切削された前記発泡ポリスチレン上に造形材料を塗布する第2の段階と、
    前記第2の段階で塗布された前記造形材料を前記作製する三次元造形物の他方の側の形状に切削する第3の段階と、
    前記第3の段階の後に、前記発泡ポリスチレンを除去する第4の段階と
    を有することを特徴とする三次元造形方法。
  2. 請求項1に記載の三次元造形方法において、
    前記第1の段階で切削された前記発泡ポリスチレン上に塗布される前記造形材料は低融点合金であり、前記第2の段階において所定の温度に加熱された前記低融点合金を略ドット状で供給する
    ことを特徴とする三次元造形方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の三次元造形方法において、
    前記第4の段階において、前記発泡ポリスチレンの減容剤を用いて前記発泡ポリスチレンを除去する
    ことを特徴とする三次元造形方法。
  4. 所定の形状を有する発泡ポリスチレンを載置するテーブルと、
    前記テーブルに載置された前記発泡ポリスチレン上に造形材料を塗布する塗布手段と、
    前記発泡ポリスチレンおよび前記造形材料を切削する切削ツールと、
    前記塗布手段ならびに前記切削ツールを、前記テーブルに載置された発泡ポリスチレンに対して相対的に三次元方向で移動する移動手段と
    を有することを特徴とする三次元造形装置。
  5. 請求項4に記載の三次元造形装置において、
    前記造形材料に密着した前記発泡ポリスチレンを除去する除去手段
    を有することを特徴とする三次元造形装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の三次元造形装置において、
    前記塗布手段は、前記テーブルに載置された前記発泡ポリスチレンと所定の間隔を開けて位置する吐出口から、前記発泡ポリスチレン上に飛滴状に前記造形材料たる低融点合金を吐出するものである
    ことを特徴とする三次元造形装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載の三次元造形装置において、
    前記除去手段は、前記発泡ポリスチレンの減容剤を用いて前記発泡ポリスチレンを除去するものである
    ことを特徴とする三次元造形装置。
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