JP5454076B2 - 造形物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、三次元形状を持つ金型部品の製造に適用され、光ビームを利用して未焼結材料(金属の粉末)を層状に連続的に焼結硬化して、複数の焼結層が積層一体化された造形物の製造方法に関するものである。
未焼結の金属(無機質)粉末に対して光ビーム(指向性エネルギービーム、レーザ)を照射して、金属(無機質)粉末の未焼結層を硬化させ、その焼結層の上に未焼結の金属(無機質)粉末を配置し、同様に未焼結の金属(無機質)粉末に対して光ビーム(指向性エネルギービーム、レーザ)を照射し、焼結層が積層された三次元形状造形物を形成する。この焼結層が積層された三次元形状造形物の製造方法の従来技術としては、例えば特許文献1に示された方法がある。図6(a)〜(d)は、特許文献1に記載された従来の三次元形状造形物の製造方法を示す模式的断面図である。
図6(a)〜(d)において、昇降テーブル2は昇降自在である。昇降テーブル2の上には板状のベースプレート5が配置されている。ベースプレート5上の未焼結の金属粉末層4を硬化させる箇所に光ビームLを照射して、金属粉末層4を焼結させている。この光ビームLを照射によって焼結層Mを生成する。その後、この硬化した焼結層Mの上に未焼結の金属粉末層を重ね、同様に、金属粉末層の硬化させる箇所に光ビームを照射して、重ねた金属粉末層を焼結する。これを繰り返して、順次焼結層Mを積み重ねて、三次元形状造形物を製造する。
まず、図6(a)において、ベースプレート5上の未焼結の金属粉末層4に光ビームLを照射して、金属粉末層4を焼結させ硬化した焼結層Mを生成する。
次に、図6(b)に示すように、焼結層Mの積層方向と平行な側方部の不要部分を切削用工具3により除去する加工を行う。
その後、図6(c)のように、除去加工が完了した下側の焼結層Mの上に上側の焼結層Mを焼結する。この時、上側の焼結層Mは下側の焼結層Mに比べて大きくなるが、これは除去加工により最終形状の寸法に仕上げることを前提に、最終形状(所望の形状)の寸法よりも大きめの形状を焼結しているからである。
そして、図6(d)で示すように、上側の焼結層Mの積層方向と平行な側方部の不要部分を除去加工して所望の形状を得る。ここで、焼結層Mの側方部の加工領域Aは、焼結領域Bよりも大きくすることで、より正確な形状とすることができる。
また、この工法を使用することにより、ブロックの鋼材から切削や放電加工等の除去加工を行う一般的な金型入子製作工程に比べて、工程数の削減とそれによる納期の短縮が期待できる。
特開2003−313604号公報
しかしながら、前記従来の構成では、焼結工程の間に逐次除去加工を行っているが、従来の技術で製作された三次元形状造形物の表面硬度は、通常の金型よりも低い。これは粉体を焼結しているため、三次元形状造形物中に微細な空間(マイクロボイド)存在しているからである。そのため、三次元形状造形物を金型に用いる際、表面に高い硬度が必要な場合は、別途、三次元形状造形物に表面処理をし、表面硬度を高める必要がある。しかし、三次元形状造形物に表面処理すると、この工法の特徴である工程数の削減や納期の短縮効果が薄れてしまい、結果として製造費用が高くなるという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、光ビームによる焼結層を積層して三次元形状を有する造形物を製造する方法において、従来工法よりも硬度を高めた造形物を、従来と同様の低コストで製造できる、製作方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の複数の焼結層が積層一体化された造形物の製造方法は、第1未焼結層に光ビームを照射して第1焼結層を形成する第1焼結工程と、第1焼結層の上に第2未焼結層を配置して第2未焼結層に光ビームを照射して第2焼結層を形成する第2焼結工程と、この第2焼結工程を繰り返し2層以上の焼結層を有する第1焼結部品を作成し、第1焼結部品の表面を圧縮する第1圧縮工程と、第1焼結部品の上に第3未焼結層を配置して第3未焼結層に光ビームを照射して第3焼結層を形成する第3焼結工程と、この第3焼結工程を繰り返して2層以上の焼結層を有する第2焼結部品を作成し、第2焼結部品の表面を圧縮する第2圧縮工程とを有し、第1圧縮工程あるいは第2圧縮工程での圧縮は、第1焼結部品あるいは第2焼結部品に工具を押し当てて行い、圧縮を行う工具は、第1焼結部品あるいは第2焼結部品の積層方向に対して垂直な表面に平行となる回転軸を持つ円筒形状で、円筒の両端部の直径と中央部の直径とが異なり、表面の場所によって圧縮量の異なる状態で、第1圧縮工程あるいは第2圧縮工程を行う
これらの工程を行う製造方法により、三次元形状造形物は焼結層の積層途中に一旦圧縮されるので、焼結時に生じた積層物中のマイクロボイドが潰れ、したがって、造形品の強度と耐久性が向上すると同時に加工硬化により造形物の表面硬度が向上して、正確で強度の高い造形品の製造が可能となり、また、焼結時に生じた熱歪による引っ張り応力が緩和され寸法が安定する作用も得ることができる。
本発明によれば、光ビームを利用して金属または樹脂等の粉末を層状に連続的に硬化させて三次元形状造形物を製造するので、硬度の高い三次元形状造形物を従来工法に比べて安価に製造することができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1における三次元形状造形物の製造方法で動作(a)〜(f)を示す模式的断面図 本発明の実施の形態1における(a)は圧縮加工用工具と工具ホルダー、(b)はツールチェンジャを含む簡易投影図 本発明の実施の形態2における三次元形状造形物の製造方法で動作(a)〜(c)を示す模式的断面図 本発明の実施の形態2における圧縮加工用ローラ(a)、(b)を示す模式図 本発明の実施の形態における三次元形状造形物の圧縮量を変化させることを説明する(a)〜(c)の模式的断面図 従来の三次元形状造形物の製造方法で動作(a)〜(d)を示す模式的断面図
以下、図面を参照して本発明における実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における粉末積層造形装置を用いた三次元形状造形物の製造方法で動作(a)〜(f)を示す模式的断面図であり、図2(a)は圧縮加工用工具と工具ホルダー、(b)はツールチェンジャを含む模式図である。
まず、図1(a)に示すように、昇降テーブルの上には板状のベースプレート5が配置されており、従来と同様にベースプレート5の上に未焼結の金属(無機質)粉末層4を配置し、未焼結の金属粉末層4の所定箇所に光ビームL(指向性エネルギービーム、レーザ等)を照射することで、未焼結の金属粉末層4を焼結する。その光ビームLの照射により硬化した焼結層Mの上に、再び未焼結の金属(無機質)粉末層4を配置し、同様に未焼結の金属(無機質)粉末層4に対して光ビームLを照射する。この工程を繰り返し、焼結層(硬化層)Mが順次積み重ねた三次元形状造形物を製造する。
一定層積んだところで、図1(b)のように焼結層Mを積み重ねた三次元形状造形物の表面に対して、切削用工具3を用いて荒取除去加工を行う。ここでは、三次元形状造形物の表面に対して、実際に必要な形状よりも大きめの形状になるように、一定の残し代を付けて切削用工具3を用いて加工する。また、後工程で圧縮量が大きいほど硬度が高まるので、三次元形状造形物の硬度を高くしたい部位については残し代を大きくする。
また、後工程で三次元形状造形物の表面を圧縮した時に、倒れたり、破損したりする、構造的に強度が低い三次元形状造形物の部位については、その部位の残し代を小さくする。残し代が小さいと圧縮される量も少ないので、後の工程で三次元形状造形物に作用させる圧縮力は残し代が大きい場合に比べて小さくなる。そのため、ここでの除去加工では、最終形状との寸法の差を部位によって異ならせている。
次に、図1(c)に示したように、切り刃を持たない、中実形状で圧縮加工を行う部位が膨らんだ形状を持つ圧縮加工用工具1を用いて、三次元形状造形物を、所定寸法(実際に必要な最終形状)もしくは、所定寸法から一定の残し代を持った形状まで押し付けて圧縮加工する。そして、一定の残し代を残した場合や、圧縮加工用工具1で加工しきれない、例えば小さなRが必要な形状などは、再び図1(b)のように切削用工具3を用いて、仕上げ除去加工を行う。
この後、図1(d)に示すように、再び未焼結の金属粉末層4を積み、所定箇所に光ビームLを照射することで金属粉末を焼結させた焼結層Mを形成することを所定の層数まで繰り返す。
そして、図1(e)に示すように、図1(b)に示した加工と同様に、切削用工具3を用いて、荒取除去加工を行う。
さらに、図1(f)に示すように、図1(c)に示した加工と同様に、三次元形状造形物を所定寸法、もしくは一定の残し代を持った形状まで、圧縮加工用工具1を押し付けて圧縮加工をする。
これらの図1(a)〜(f)の工程を繰り返して、最終的に、所定の形状(実際に必要な形状)の三次元形状造形物を製造する。
この工法では、できる限り、光ビームLの照射で焼結したばかりの焼結層M(三次元形状造形物のベースプレート5と接している積層面とは、反対側の三次元形状造形物の積層面)には圧縮加工を施さない。それは、圧縮工程で、三次元形状造形物の焼結層Mを圧縮して加工硬化させても、次の層を積層する時の光ビームの照射による熱で、焼結する層の直下の既に加工硬化している焼結層Mは再結晶温度を越えることとなる。したがって、焼鈍の効果により加工硬化の状態がキャンセルされてしまう場合があり、それを防ぐために積層したばかりの硬化層Mよりも下方に位置する部分の硬化層Mを圧縮加工した方が効率的である。
また、図2(a)に示すように、圧縮加工用工具1を把持する工具ホルダー20には、スラスト力を受けるためのつば21を有する(本実施の形態1中では圧縮加工用工具1と工具ホルダー20とを合わせて工具と定義する)。このつば21は、図2(b)に示すように、ツールチェンジャ23に工具ホルダー20をセットした時にスラスト軸受け機構を持つスラスト受台22とつば21が接触して、図1(c),(f)で示した圧縮加工時に圧縮加工用工具1が受ける力のスラスト成分が直接ツールチェンジャ23の回転軸にかからないようにしている。この機構を有することにより、より強い圧縮力をかけながら圧縮加工をすることができるようになり、加工時間を短縮することによって、効率的な鍛造効果を得ることができる。
また、つば21がないと、圧縮加工時に工具が受けるスラスト力が、直接工具のスピンドル部にかかることになり、圧縮加工用スピンドルの寿命を縮めることになる。ここで、圧縮加工用工具1は、図2(a),(b)に示すように圧縮加工を行う先端の部位が工具ホルダー20側の部位に比べて径が大きくなっている。この圧縮加工用工具1の径が大きくなっている形状により、三次元形状造形物の積層方向と平行な面、あるいは積層方向と平行な面に近い面を圧縮加工する際に、圧縮したい部分を選択的に圧縮することが可能となる。また、積層方向と平行な面を有さない三次元形状造形物を加工する場合や、積層方向と平行な面を加工硬化させる必要のない場合には、圧縮加工用工具1の圧縮加工を行う先端部位を工具ホルダー20側の部位と同じ径にすることも可能である。
また、図1(c)や図1(f)での圧縮加工を最終仕上げ加工とすることも可能であるが、精度が求められる三次元形状造形物の場合には、圧縮加工後さらに切削等による仕上げ加工を行っても良い。ただしこの場合、せっかく加工硬化した表面部分を除去してしまわないように、図1(c)や図1(f)での圧縮加工で加工硬化した三次元形状造形物表面の硬化深さより、切削除去する三次元形状造形物の除去深さを小さくする。つまり、圧縮加工後の形状と最終的に求める形状との差を、図1(c)や図1(f)での圧縮加工で加工硬化した三次元形状造形物表面の硬化深さよりも小さい値の距離にする。この圧縮加工後の形状と最終的に求める形状との差の値は、圧縮量により焼結層の厚みが変わるため、圧縮量に合わせて決定する。
本実施の形態1における三次元形状造形物の製造方法は、スラスト方向の工具の負荷を回転軸に直接かけない構造を有しているが、三次元形状造形物が微小な形状や細い形状等の場合は、圧縮工程の工具負荷が小さくて良いので、三次元形状造形物の製造装置に配置している一般の切削加工用スピンドルを使用して、つばなし21の工具を使用することも可能である。
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2における三次元形状造形物の製造方法で動作(a)〜(c)を示す模式的断面図であり、図4(a),(b)は図3(c)の圧縮加工用ローラを図3(c)の右側から見た模式図である。図3において、図1,図2と同じ構成要素のものについては同じ符号を付して用い、その説明を省略する。
まず、図3(a)に示すように、昇降テーブルの上には板状のベースプレート5が配置されており、実施の形態1と同様にベースプレート5の上に未焼結の金属(無機質)粉末層4を配置し、未焼結の金属粉末層4の所定箇所に光ビームL(指向性エネルギービーム、レーザ等)を照射することで、未焼結の金属粉末層4を焼結する。その光ビームLの照射により硬化した焼結層Mの上に、再び未焼結の金属(無機質)粉末層4を配置し、同様に未焼結の金属(無機質)粉末層4に対して光ビームLを照射する。この工程を繰り返し、焼結層(硬化層)Mが順次積み重ねた三次元形状造形物を製造する。
一定層積んだところで、図3(b)のように焼結層Mを積み重ねた三次元形状造形物の表面に対して、切削用工具3を用いて荒取除去加工を行う。ここでは、三次元形状造形物の表面に対して、実際に必要な形状よりも大きめの形状になるように、一定の残し代を付けて切削用工具3を用いて加工する。
ここで、図3(c)に示すように、焼結層Mを積層した三次元形状造形物の積層方向に垂直な表面12に対して、圧縮加工用ローラ11を用いて三次元形状造形物の積層方向から圧縮力を加え、所定の形状もしくは一定の残し代を持った形状の三次元形状造形物の圧縮加工を行う。
前述の実施の形態1では、光ビームの照射で焼結したばかりの焼結層M(三次元形状造形物のベースプレート5と接している積層面とは、反対側の三次元形状造形物の積層面)に圧縮加工をして加工硬化させると、次の積層を加工する時の光ビームLの照射による熱で、光ビームを照射する未焼結の金属粉末層の直下の焼結層Mは再結晶温度を越えることとなり、焼鈍の効果により加工硬化の状態がキャンセルされてしまうことを防止するため、光ビームLの照射で焼結したばかりの焼結層Mはできるだけ圧縮加工しないようにしていた。
しかし、本実施の形態2では、圧縮加工用ローラ11を三次元形状造形物の積層方向に垂直な表面12(最上部の焼結層Mの表面)に用いることで、先の実施の形態1の場合の圧縮力より大きな力を、三次元形状造形物の積層方向に垂直な表面12(焼結層Mの表面)に加える。このことで、実施の形態1より大きな量の圧縮を三次元形状造形物に作用させて、最上部の焼結層Mより下の複数焼結層13全面にまで圧縮による加工硬化を起こさせることで、マイクロボイドを確実につぶしている。
この後、再び図3(a)の積層工程に戻り、各工程、図3(a)〜(c)を繰り返していく。
ここで、本実施の形態2により圧縮加工を一様に行う場合、圧縮加工用ローラ11には非常に大きな負荷がかかることと、金型部品では部品の中央部よりも周辺部の強度が高い方が長期間使用できることから、圧縮加工用ローラ11の形状を工夫することで、圧縮量が場所によって変化するようにしている。具体的には、部品の外側が中央部よりも大きく圧縮されるようにしている。
図4(a)に示す圧縮加工用ローラ11は、中心部から外に向かって径が大きくなっていく形状(円筒の両端の直径よりも円筒の中央部の直径が小さい円筒形状)としている。したがって、三次元形状造形物の表面12の圧縮加工時は、中心部より外側の圧縮量が大きくなる。また、圧縮加工用ローラ11の軸に平行な方向の、圧縮加工用ローラ11の長さは、三次元形状造形物よりも十分に長いものとしている。したがって、三次元形状造形物(ワーク)は外側にいくほど強度が高くなり、例えば図5(b)のように金型として使用する場合に、金型部品31の外側に行くほど(高圧縮域32)強度が上がれば、成形品34に触れる部分や突合せ部分の強度が上がり、金型の寿命が長くなる。
図4(a)の圧縮加工用ローラ11では、直線的にテーパーを付けて径を変化させているが、これは直線的である必要はなく、曲線的に変化させても良い。また例えば図4(b)に示すように、段階的に径を変化させても良い。さらに、径の変化は一方向である必要はなく、必要に応じて径を大きくしたり小さくしたりしても良く、中央部分の径を大きく、周辺部の径を小さくしても良い。この場合、径を大きくした部分と接触した、三次元形状造形物の強度が高まるので、強度を高めたい部分の径を大きく調整すれば良い。
また、三次元形状造形物を圧縮加工用ローラ11で加圧前に、前述の実施の形態1のように、切削加工し、最終的な形状(所定形状)の寸法に加工しても良い。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3として、前述した実施の形態1と実施の形態2を合わせて実施する場合を説明する。実施の形態1の切り刃を持たない、中実形状で圧縮加工を行う部位が膨らんだ形状を持つ圧縮加工用工具1を用いて三次元形状造形物を所定寸法もしくは一定の残し代を持った形状で押し付け圧縮加工する工程を、実施の形態2の図3(b)と図3(c)の工程の間や、図3(c)と図3(a)の工程の間に、挟んで圧縮加工を行う。
本実施の形態3においては、三次元形状造形物の焼結層Mの積層後に圧縮加工用ローラ11で逐次圧縮しているので、実施の形態1よりも、切り刃を持たない圧縮加工用工具1を使用する頻度を少なくすることができる。
したがって、形状や材質等の条件にもよるが一般的に、実施の形態1に比べて、三次元形状造形物の積層方向に水平な面と、積層方向に垂直な面の、両方を圧縮することで、より確実に、三次元形状造形物のマイクロボイドをつぶすことができる。この場合には、例えば複雑な三次元形状造形物は実施の形態1の圧縮加工用工具1を用いた圧縮工法を用いて、突合せ面等の水平面が露出する層を積層した後には実施の形態2の圧縮加工用ローラ11を用いた圧縮工法を使用するようにすることで、より効果的に強度の高い金型入れ子の製作が可能となる。
特に、最終形状としての水平面が露出する層を積層した場合、次の積層工程では露出した水平面上には焼結層が積層されないので、次層の積層のための加熱による焼鈍効果で圧縮加工用ローラ11を用いた圧縮加工による加工硬化がキャンセルされず、加工硬化による強度向上が、より効果的になる。また、水平面は実施の形態2の方法で加工硬化させて、角度を持った面は実施の形態1の方法で加工硬化させるようにしても良い。
一般的に、最終的に求めた形状に加工した三次元形状造形物を金型に使用した場合、金型におけるいわゆる突合せ面においては、特に製品側のエッジに強度が求められる。それは、金型で成形した樹脂成形部品のバリの多くは、金型のキャビティ内の溶融樹脂が、金型の突合せ面に進入することにより発生するためである。このため、積層後製品側のエッジ上方の水平面に、他よりも大きめの取り残し代を残して上側からつぶすようにすれば、バリの入りやすい突合せ面のエッジが強化されることとなり、金型寿命が長くなることが期待できる。
これを、図5(a)〜(c)を用いて簡単に説明する。図5(a)に示す金型部品31の圧縮前の形状を点線であらわしているが、圧縮量が場所によって違うため、図5(b)に示す高圧縮域32は、他の部位に比較して強度が高くなっている。これは、図5(c)に示すように金型として組み立てた時に、組み合わせる相手側金型部品33との突合せ面となり、高圧縮域32の強度が上がれば、成形品34の形状にバリが入りにくくなる。
このように、本発明の実施の形態1、実施の形態2、および実施の形態3に記載した、光ビームを利用して未焼結材料を層状に焼結硬化し複数の焼結層を有する三次元形状造形物の製造方法を用いて金型を製造すれば、必要な箇所の強度や硬度を高めた金型を製作することができる。
本発明の、光ビームを利用し未焼結材料(金属の粉末)を層状に連続的に焼結硬化して複数の焼結層が積層一体化された造形物を製造する製造方法は、光ビーム照射により積層した造形物に対し、圧縮加工による加工硬化と、マイクロボイドの消滅を促し、この工法で製造する部品の強度向上を可能とする。したがって、金型等の強度と耐久性が必要な三次元形状造形部品が製作可能となり、耐久性の高い射出成形金型の金型部品の製造が可能となる。また、複雑な形状を有する射出成形金型の金型入子部品の製造や、金属製のモックアップモデルの製作等の用途にも適用できる。
1 圧縮加工用工具
2 昇降テーブル
3 切削用工具
4 金属粉末層
5 ベースプレート
11 圧縮加工用ローラ
12 表面
13 複数焼結層
20 工具ホルダー
21 つば
22 スラスト受台
23 ツールチェンジャ
31 金型部品
32 高圧縮域
33 相手側金型部品
34 成形品

Claims (5)

  1. 第1未焼結層に光ビームを照射して第1焼結層を形成する第1焼結工程と、
    前記第1焼結層の上に第2未焼結層を配置して前記第2未焼結層に光ビームを照射して第2焼結層を形成する第2焼結工程と、
    前記第2焼結工程を繰り返して2層以上の焼結層を有する第1焼結部品を作成し、前記第1焼結部品の表面を圧縮する第1圧縮工程と、
    前記第1焼結部品の上に第3未焼結層を配置して前記第3未焼結層に光ビームを照射して第3焼結層を形成する第3焼結工程と、
    前記第3焼結工程を繰り返して2層以上の焼結層を有する第2焼結部品を作成し、前記第2焼結部品の表面を圧縮する第2圧縮工程とを有し、
    前記第1圧縮工程あるいは前記第2圧縮工程での圧縮は、前記第1焼結部品あるいは前記第2焼結部品に工具を押し当てて行い、
    前記圧縮を行う工具は、前記第1焼結部品あるいは前記第2焼結部品の積層方向に対して垂直な表面に平行となる回転軸を持つ円筒形状で、前記円筒の両端部の直径と中央部の直径とが異なり、前記表面の場所によって圧縮量の異なる状態で、前記第1圧縮工程あるいは前記第2圧縮工程を行うことを特徴とすることを特徴とする造形物の製造方法。
  2. 前記第1焼結部品あるいは前記第2焼結部品を切削加工する工程を有することを特徴とする請求項1記載の造形物の製造方法。
  3. 前記切削加工する工程は、前記第1焼結部品の前記第1圧縮工程で加工硬化した部分の一部を切削する、あるいは、前記第2焼結部品の前記第2圧縮工程で加工硬化した部分の一部を切削することを特徴とする請求項2に記載の造形物の製造方法。
  4. 前記第1焼結部品あるいは前記第2焼結部品の部位により、前記第1圧縮工程あるいは前記第2圧縮工程での圧縮する力を、変動させることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の造形物の製造方法。
  5. 前記第1圧縮工程あるいは前記第2圧縮工程での圧縮は、前記第1焼結部品あるいは前記第2焼結部品の積層方向に対して垂直な面の圧縮と、前記第1焼結部品あるいは前記第2焼結部品の垂直な面以外の面の圧縮の、両方の圧縮を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の造形物の製造方法。
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