JP4239307B2 - スラスト円錐ころ軸受 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は低摩擦トルクのスラスト円錐ころ軸受に係り、特にハーフ・トロイダル型トラクション・ドライブ無段変速機の伝動ローラや入出力部材、あるいは工作機械、樹脂射出成形機等のような大きな軸方向荷重を受けて回転し、低摩擦を要求される部材の支持に適した低摩擦トルクのスラスト円錐ころ軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハーフ・トロイダル型トラクション・ドライブ無段変速機においては、伝動ローラの支持軸受が大きな軸方向荷重と半径方向荷重を受けながら高速で回転するので、他の方式に比べ動力伝達部の伝達効率の高いこの種のハーフ・トロイダル型無段変速機の伝達効率をさらに高めるには、その支持軸受の摩擦損失の低減が重要な要素となる。
【0003】
この種の無段変速機としては、入力および出力ディスクが大きな軸方向荷重を受けながら互いに逆方向に高速で回転するので、これらのディスクを支持する軸受の摩擦損失を回避するために、二組の入力および出力ディスクを互いに背中合わせに同軸的に配置したデュアル・キャビティ方式の例が多く見られる。
【0004】
しかし、デュアル・キャビティ方式では、二組の入力および出力ディスクを長さ方向に同軸的に配置しているため、変速機が軸方向に長い形状になり、これを自動車に適用する場合には、長さ方向にゆとりのある後輪駆動車には適用できても、変速機の長さを極力短く作らねばならない前輪駆動車には適用が困難とされている。
【0005】
すなわち、前輪駆動車に適用するためには、入力および出力ディスクを一組だけ用いるシングル・キャビティ方式とすることが必要であり、このためには入力および出力ディスクを支持する軸受の摩擦損失の低減が必須の条件になる。
【0006】
このように、ハーフ・トロイダル型無段変速機では、伝動ローラや入出力部材の支持軸受の摩擦損失が変速機の伝達効率、ひいては無段変速機の成否を左右することになるので、支持軸受の摩擦トルクの低減が強く求められている。
【0007】
大きな軸方向荷重を受けながら高速で回転し、かつ低摩擦を要求される用途に対応する軸受として、スラスト玉軸受やアンギュラ玉軸受がある。しかし、この種の軸受では玉と軌道面との接触点におけるスピン摩擦が大きく、通常のラジアル軸受がラジアル荷重を受けて回転する場合に比べてその摩擦トルクは遥かに大きくなる。
【0008】
このようなスラスト玉軸受やアンギュラ玉軸受の欠点を改善するために、玉の外周側に、凹円弧状断面形状をなす軌道面をもった浮動軌道輪を設け、玉を通常の位置よりも軸受中心軸に向かって偏倚させ、玉と二つの環状軌道輪の軌道面との接触点におけるスピンを除いて、玉が軌道面上を純粋の転がり運動をするようにした低摩擦トルクスラスト玉軸受(米国特許1,423,666号等)が提案されている。
【0009】
この軸受では、玉と二つの環状軌道輪の軌道面との接触点におけるスピンがほぼ除かれるほか、浮動軌道輪の軌道面と玉との接触点が小さな楕円を形成する点接触であることにより、この間の運動はピボット運動になるので摩擦損失が著しく小さく、この結果、軸受の摩擦トルクが低減される。そして、玉と二つの軌道面との接触角に差をもたせ、接触点の中心を玉の自転軸中心とは異なった位置にし、浮動軌道輪の軌道面と玉との間に、環状軌道輪の軌道面と玉との転がり速度よりも遥かに遅い速度の転がり運動を加えて、ピボット運動に伴う接触点の潤滑不良を防ぎ、接触面でのかじりや焼付きを防いでいる。
【0010】
また、単に大きな軸方向荷重を受けて回転する用途であれば、円錐ころ軸受を用いることができる。しかし、この軸受は摩擦トルクが大きく、高速回転の用途には適さない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の低摩擦トルクスラスト玉軸受においては、玉と二つの環状軌道輪の軌道面との接触点におけるスピンをほぼ除くことができ、かつ、浮動軌道輪の軌道面と玉との接触点で僅かづつでも転がり運動が行われるため、この接触点に潤滑剤が供給され、また、この接触点における荷重は環状軌道輪の軌道面と玉との間の荷重に比べれば小さく、転がり速度が遅いために、この接触点における摩擦損失が軸受全体の摩擦損失に比べれば小さくなり、軸受の摩擦トルクは通常のスラスト玉軸受に比べ2/3〜1/2程度に低減され、かつ浮動軌道輪の軌道面と玉との接触点におけるかじりや焼付きもほぼ防止される。
【0012】
しかし、この低摩擦トルクスラスト玉軸受ではまだ摩擦の大きな要因が存在する。この軸受の摩擦の要因としては、潤滑剤の撹拌などに関するものを除けば、浮動軌道輪の軌道面と玉との接触点でのスピンおよび緩やかな転がりによるもの、軌道面と玉との接触点における弾性ヒステリシスによるもの、および環状軌道輪の軌道面を玉が転がる際の差動すべりによるもの、がある。
【0013】
このうち、前二者は大きなものではないが、玉軸受では軌道面と玉との接触点における接触楕円が玉の転がり方向とは直角方向に湾曲しており、かつ荷重の増大と共に接触楕円の径が増すので、差動すべりによる摩擦も、通常のスラスト玉軸受におけるスピンによる摩擦と同様に増加する。
【0014】
したがって、従来の低摩擦トルクスラスト軸受を大荷重で用いる場合には、差動すべりによる摩擦が摩擦トルク低減の大きな障害になるので、この差動すべりを取り除くことができれば、軸受の摩擦トルクはさらに低減されることになる。
【0015】
差動すべりは、環状軌道輪の軌道面および転動体の転動面が、転がり方向の直角方向に湾曲した曲面であることによって生じる玉軸受では避けられないすべりである。したがって、玉軸受ではなく、軌道面および転動面が直線であるころ軸受とし、このころ軸受に従来の摩擦低減技術を応用することができれば、スピンによる摩擦も差動すべりによる摩擦損失もない、従来よりもさらに優れた低摩擦トルクのスラスト軸受を得ることができることになる。
【0016】
軌道面においてスピンによる摩擦損失も差動すべりによる摩擦損失もなく、完全な転がり運動をする円錐ころ軸受は、この意味においては理想的な軸受である。また軌道面での接触が線接触であるため、玉軸受に比べて高負荷容量となる。しかし円錐ころ軸受においては、円錐ころの大径側端面の球面部と内輪(環状軌道輪)の鍔面との間にすべり摩擦損失が発生すると言う欠点がある。すなわち、円錐ころ軸受から鍔面の摩擦損失を除くことができれば、低摩擦トルクで長寿命のスラスト軸受を実現することができる。
【0017】
この発明はこのような背景のもとになされたもので、その目的とするところは、摩擦トルクの著しく小さなスラスト円錐ころ軸受を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、互いに対向して配置し、その対向面側にそれぞれ環状の軌道面を有した一対の環状軌道輪と、これら環状軌道輪の軌道面間に転動自在に介装された複数の円錐ころと、これら円錐ころの外周囲を取り囲んだ浮動軌道輪と、各円錐ころを保持した保持器とを具備し、各円錐ころは周面が各環状軌道輪の軌道面に接する転動面で、大径側の端面がその外側に凸の球面部となっており、浮動軌道輪の内周面は円錐ころの前記球面部が接する軌道面で、この軌道面がその軸方向に対して傾く円錐面となっており、互いに対向した一方の環状軌道輪の軌道面と他方の環状軌道輪の軌道面は、互いに反対側にテーパ状に傾斜し、一方の軌道面の傾斜の延長線と他方の軌道面の傾斜の延長線との交点C1と、円錐ころの周面を形成する円錐形の円錐頂点C2とが、軸受の中心軸上で、かつ円錐ころの前記球面部の中心を通る軸受の軸方向と直角の平面より離れた位置の一点で一致していることを特徴としている。
【0033】
浮動軌道輪の軌道面をその軸方向に対して傾く円錐面とすれば、軸受に加わる軸方向荷重により円錐ころを軸受の外側に押し出そうとする分力が生じたときに、この分力で浮動軌道輪を環状軌道輪の軌道面に押し付ける力が働き、この力で浮動軌道輪の位置および姿勢を安定させることができる。
【0034】
請求項2の発明は、互いに対向して配置した一対の環状軌道輪のうちのいずれか一方の環状軌道輪の軌道面が軸受の軸方向と直角の平面となっていることを特徴としている。
【0035】
この請求項2の発明の軸受においては、軸方向の荷重を支持する能力が高い。しかし、半径方向の荷重はほとんど支持することができず、半径方向の荷重が加わると軸受を損傷する恐れがある。したがって、たとえ僅かではあっても半径方向荷重が加わる用途に用いる場合には、半径方向の支持軸受を別に設ける必要がある。半径方向荷重の支持軸受を別に設けるのであれば、むしろこの軸受では半径方向荷重は全く支持せず、軸方向荷重のみを支持するようにしてもよい。
【0036】
特に、ハーフ・トロイダル型無段変速機の伝動ローラの支持軸受として用いる場合には、伝達トルクの反力である半径方向荷重を支持するための半径方向軸受を併用すると共に、伝動ローラの位置がトルクの伝達による半径方向荷重の方向とは直角の半径方向に移動できるようにする必要がある。従来においては、伝動ローラとは反対側の環状軌道輪の、軌道面とは反対側の平面部を、すべり軸受やスラスト針状ころ軸受で支持することによって、伝動ローラの半径方向位置の自由度を与える複雑な手段が採られている。
【0037】
請求項2の発明の軸受では、伝動ローラとは反対側の環状軌道輪の軌道面を平面とすることにより、伝動ローラの半径方向の位置が自由になり、従来におけるすべり軸受やスラスト針状ころ軸受の機能がこの軸受に吸収されるので、これらのすべり軸受やスラスト針状ころ軸受が不要になり、構造の簡略化によるコストの低減が可能になる。また、円錐ころ軸受であることと相俟って、従来から用いられている玉軸受の場合に比べて、軸受の軸方向長さが短縮され、構造の簡略化と共に、限られたスペースの中に余裕が生じ、この余裕を用いて、伝動ローラを支える部材の剛性を高めて変速機の伝達効率を向上させ、軽量化にも関与することができる。
【0038】
さらに、玉軸受の場合には伝動ローラの、荷重が加わる方向の付近に軌道面の溝があり、伝動ローラの剛性を低下させるが、請求項2の発明の軸受では荷重方向に軌道面溝が存在しないので、トルク伝達に際して伝動ローラの変形が小さく、これも変速機の伝達効率の向上に有利となる。
【0039】
請求項3の発明は、保持器に軸受の軸方向に対する移動を規制する規制部が設けられていることを特徴とし、請求項4の発明は、保持器と円錐ころとが互いに離脱不能に結合されていることを特徴とし、請求項5の発明は、保持器と円錐ころと浮動軌道輪とが互いに離脱不能に結合されていることを特徴とし、請求項6の発明は、保持器と円錐ころと浮動軌道輪と一対の環状軌道輪のうちのいずれか一方とが互いに離脱不能に結合されていることを特徴とし、請求項7の発明は、保持器と円錐ころと一対の環状軌道輪のうちのいずれか一方とが互いに離脱不能に結合されていることを特徴としている。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態について図面を参照して説明する。
【0041】
図1および図2には第1実施形態を示してあり、この実施形態における軸受1は上下に配置して互いに重なり合う一対の環状軌道輪2,3を備え、これら環状軌道輪2,3の互いに対向する環状の面が軌道面4,5で、これら軌道面4,5の対向間に複数の円錐ころ6が均等的にかつ放射状に配設されている。
【0042】
これら円錐ころ6は周面が円錐形状をなし、この円錐形状の周面が前記軌道面4,5に接する転動面7となっている。また、これら円錐ころ6の大径側の端面は外側に凸となる球面状の球面部8となっている。
【0043】
これら円錐ころ6の外周側周囲には浮動軌道輪10が設けられ、この浮動軌道輪10の内周面が円錐ころ6を取り囲んでその円錐ころ6の球面部8と接する軌道面11となっており、この軌道面11の軸方向沿いの形状が、図3に示すように円弧状に凹む凹曲形状となっている。
【0044】
また、環状軌道輪2,3の軌道面4,5間には保持器14が設けられ、この保持器14は環形のほぼ円盤状をなし、その板面には各円錐ころ6を取り囲んでその転がり方向の姿勢を保つためのポケット部15が打ち抜き加工により形成され、これらポケット部15の相互間が柱部16となっている。
【0045】
各柱部16の両側の側縁には、図4に示すように、ポケット部15の打ち抜き部分の余肉を利用して、軸受1の軸方向に向かって伸びる羽根状の支持部17が形成され、その互いに対向する支持部17により円錐ころ6が抱きかかえられるように支持されている。
【0046】
図3に示すように、環状軌道輪2,3における一方の軌道面4の傾斜の延長線と他方の軌道面5の傾斜の延長線との交点はC1で、また図2に示すように円錐ころ6の転動面7を形成する円錐の頂点はC2であり、これら交点C1および頂点C2は軸受1の中心軸S上で、かつ円錐ころ6の球面部8の中心Oを通る軸受1の中心軸Sと直角の水平な平面より離れたその下方側のA点において一致している。
【0047】
また、円錐ころ6の球面部8の曲率半径はR1、浮動軌道輪10における軌道面11の周方向沿いの円弧の最大半径はR2、浮動軌道輪10における軌道面11の軸方向沿いの凹曲の曲率半径はR3であり、球面部8の曲率半径R1は、浮動軌道輪10における軌道面11の周方向沿いの円弧の最大半径R2、および浮動軌道輪10における軌道面11の軸方向沿いの凹曲の曲率半径R3より小さくなっている。
【0048】
このような構成においては、環状軌道輪2,3における軌道面4,5の傾斜延長線の交点C1、および円錐ころ6における転動面7の円錐頂点C2が軸受1の中心軸S上のA点で一致しているから、円錐ころ6の転動面7が環状軌道輪2,3の軌道面4,5の上で完全な転がり運動をし、転がりに伴うスピンや差動すべりが存在しない。
【0049】
また、図5に示すように、軸受1に軸方向の荷重Wが加わったときには、軌道面4,5が傾斜しているため、円錐ころ6を軸受1の中心軸Sから遠ざける方向に押圧して浮動軌道輪10を押し広げようとする分力W′が生じ、この分力W′で円錐ころ6が最大のピッチ半径の位置に広がり、円錐ころ6の球面部8が図3に示すように浮動軌道輪10の軌道面11の最大径の点Pで接触する。
【0050】
そして、交点C1および頂点C2が軸受1の中心軸S上で、かつ円錐ころ6の球面部8の中心Oを通る水平な平面より下方のA点で一致している関係で、一方の環状軌道輪2の軌道面4と他方の環状軌道輪3の軌道面5との水平面に対する傾斜の角度が異なっており、これにより接触点Pは円錐ころ6の球面部8の中心Oから外れた位置になるが、球面部8の中心Oと接触点Pとの距離が近いため、接触点Pでの球面部8は、軸受1の回転に伴い、円錐ころ6の転動面7の転がり速度よりも遥かに遅い速度の転がりを伴うスピン運動をすることになり、この接触部分の面に潤滑剤が供給されるので、潤滑不良によるかじりや焼付きを生ずることがなく、小さな摩擦トルクで動くピボットを形成することは従来の低摩擦トルクスラスト玉軸受と同じとなる。
【0051】
したがって、この構成の軸受1では、従来の低摩擦トルクスラスト玉軸受から軌道面における差動すべりが除かれたことになり、低摩擦トルクのスラスト軸受を実現できる。
【0052】
このようにこの発明の軸受1では、浮動軌道輪10の軌道面11に接触する対象が、玉よりも大きな曲率半径R1をもった円錐ころ6の球面部8であり、軌道面11との接触面における接触面圧を玉の場合よりも低くできるので、軌道面11の軸方向断面の曲率半径R3を大きくしても、球面部8との接触面における面圧は過大にはならない。
【0053】
浮動軌道輪10の軌道面11の軸方向断面の曲率半径R3を大きくすると、浮動軌道輪10の位置と姿勢の安定性は損なわれるが、曲率半径R3が大きいことは、位置や姿勢が変化しても接触位置の変化が鈍感になる効果をもたらすので、接触面にかじりの核になるような純スピン運動になる点が生じにくくなる。したがって、従来の低摩擦トルクスラスト玉軸受よりもかじりや焼付きに対する安全余裕度が高くなる。
【0054】
通常の円錐ころ軸受では、円錐ころの大径側端面の球面部が環状軌道輪に形成された鍔の内面と線接触または面接触するので、この接触面で円錐ころの転動方向の姿勢が安定して保たれる。
【0055】
しかし、この発明の軸受1では、浮動軌道輪10の軌道面11と円錐ころ6の球面部8とは点接触であるために、その接触点Pで円錐ころ6の姿勢を保持するような作用はなく、円錐ころ6は転動面7が保持器14のポケット部15の内周で保持されてその回転が案内されることによって安定した姿勢が保たれる。
【0056】
各円錐ころ6は、保持器14におけるポケット部15の打ち抜き部分の余肉を利用して形成された支持部17により抱きかかえられるように支持されて保持器14と一体化されており、このため各円錐ころ6と保持器14とを一体の部品として扱え、軸受1を機械や装置に組み付ける際の作業を容易に能率よく行なうことができる。
【0057】
図6には第2の実施形態を示してあり、この実施形態においては、浮動軌道輪10の軌道面11が軸受1の中心軸Sと平行な円筒面となっている。
【0058】
円錐ころ6の球面部8の曲率半径は玉軸受における玉の半径に比べて大きく、浮動軌道輪10の軌道面11の軸方向断面の曲率半径を玉軸受の場合より大きくしても、球面部8と軌道面11との接触面での面圧は過大にならず、したがって軌道面11の曲率半径を無限大、すなわち軸受1の中心軸Sと平行な円筒面とすることが可能である。
【0059】
この構成の場合には、円錐ころ6が軸受1の外側に押し出される分力で浮動軌道輪10の位置と姿勢を安定にする作用は生じない。浮動軌道輪10が一旦傾けば、分力は浮動軌道輪10をさらに傾ける方向に働く。
【0060】
そこで、この実施形態においては、環状軌道輪3の軌道面5および保持器14の外周部14aと、浮動軌道輪10の端面10a,10bとの間の隙間を小さくして浮動軌道輪10を支持するようにしてある。これにより浮動軌道輪10の軸方向への移動を制限し、また浮動軌道輪10の傾きを抑え、円錐ころ6の球面部8と軌道面11との接触する位置の変化を小さくして、かじりや焼付きを防ぐことができる。
【0061】
図7には第3の実施形態を示してあり、この実施形態においては、浮動軌道輪10の軌道面11を軸受1の中心軸Sに対して小さな角度θでテーパ状に傾く円錐面となっている。
【0062】
この構成の場合には、図8に示すように、軸受1に軸方向の荷重Wが加わり、円錐ころ6を軸受1の中心軸Sから遠ざける方向に押圧する力が生じたときに、軌道面11が傾斜していることから浮動軌道輪10を環状軌道輪3の軌道面5に押し付ける小さな分力W′が生じ、この分力W′で浮動軌道輪10の位置と姿勢を安定して保持することができる。
【0063】
図9(A)には第4の実施形態を示してあり、この実施形態においては、環状軌道輪3の軌道面5が軸受1の中心軸Sと直角な水平な平面に形成されている。
【0064】
この構成においては、環状軌道輪3の軌道面5が水平な平面であるため、他方の環状軌道輪2、円錐ころ6、浮動軌道輪10および保持器14は軌道面5の上を半径方向に自由に動くことができ、この軸受1では半径方向の荷重を全く支持しない。半径方向の位置および荷重の支持は別に設けた半径方向軸受に依存する。
【0065】
この実施形態の軸受1は、ハーフ・トロイダル型無段変速機の伝動ローラに適用した場合であり、図9(B)に例示する従来の玉軸受1′に比べてその構成が簡略化し、その軸方向の長さが短くなり、これにより生じる空間の余裕を、伝動ローラを支持するトラニオンの剛性の向上や軽量化に活用することができ、さらに、従来の玉軸受の場合のように、伝動ローラの荷重が加わる方向に、その剛性を低下させる軌道面溝が存在しないので、伝動ローラの剛性が高く、トルク伝達に際して伝動ローラの変形が小さいので、これも変速機の伝達効率を向上させる上で有利となる。
【0066】
図10には第5の実施形態を示してあり、図10(A)は軸受1の一部の断面図、図10(B)は図10(A)中のX―X線に沿う断面図である。この実施形態においては、保持器14の外周部14aおよび内周部14bに、環状軌道輪2の軌道面4に対向して保持器14の軸方向の移動を規制する規制部20が設けられている。
【0067】
通常の円錐ころ軸受では、保持器は円錐形状をなし、円錐ころにより支持されているので、その半径方向および軸方向への位置の自由度が小さく、保持器が外輪と接触することはないのが普通である。
【0068】
しかし、この発明の軸受1では保持器14がほぼ平盤状をなし、その軸方向位置を円錐ころ6によって保持することが困難なので、保持器14が一方の環状軌道輪2に接触し、柱部16が円錐ころ6と軌道面4との間に挟まれ、潤滑が特に不良な場合には円錐ころ6が柱部16に乗り上げ、軸受1の回転を不能にする場合が起こり得る。
【0069】
ところが、この実施形態においては、保持器14の規制部20が、環状軌道輪2の軌道面4に接触することにより、保持器14の軸方向への動きが制限され、したがって保持器14のポケット部15と円錐ころ6の転動面7との接触位置21を、軌道面4とは距離をおいた、円錐ころ6の直径に近い位置に保つことができ、このため保持器14の柱部16が環状軌道輪2の軌道面4に接触したり、柱部16が円錐ころ6の転動面7と環状軌道輪2の軌道面4との間に挟まれるようなことがなく、潤滑が特に不良な場合であっても軸受1の回転を不能にするような恐れを防止することができる。
【0070】
また、この構成においては、保持器14が円錐ころ6の中心から遠ざかる位置に配置しており、このため円錐ころ6の中間部に配置する場合に比べてポケット部15の幅を小さく、すなわち柱部16の根元部分の幅を広くすることができ、これにより柱部16、特にその根元部分の強度が高くなり、保持器14の剛性が増し、これによって生じる余裕を円錐ころ6の数を増やすことに振り向けて、軸受1の耐久性の向上を図ることが可能となる。
【0071】
図11には第6の実施形態を示してあり、図10(A)は軸受1の一部の断面図、図10(B)は図10(A)中のX―X線に沿う断面図である。この実施形態においては、保持器14の柱部16の側縁に環状軌道輪2の軌道面4に向かって張り出す規制部22が設けられている。
また、保持器14の内周部14bには、円錐ころ6の相互間内に延びて柱部16と対向する支持部23が一体に形成されている。柱部16は円錐ころ6の中心より上方に、支持部23は円錐ころ6の中心より下方に配置し、各円錐ころ6は互いに隣り合った柱部16および支持部23とで抱き込まれて保持器14に保持されている。
【0072】
この構成においては、規制部22が環状軌道輪2の軌道面4に接触して保持器14の軸方向への動きが制限され、したがって前記第5の実施形態と同様に、保持器14のポケット部15と円錐ころ6の転動面7との接触位置21を、軌道面4とは距離をおいた、円錐ころ6の直径に近い位置に保つことができ、このため保持器14の柱部16が環状軌道輪2の軌道面4に接触したり、柱部16が円錐ころ6の転動面7と環状軌道輪2の軌道面4との間に挟まれるようなことがなく、潤滑が特に不良な場合であっても軸受1の回転を不能にするような恐れを防止することができる。
【0073】
また、この構成においては、保持器14が円錐ころ6の中心から遠ざかる位置に配置しており、このため円錐ころ6の中間部に配置する場合に比べてポケット部15の幅を小さく、すなわち柱部16の根元部分の幅を広くすることができ、これにより柱部16の根元部分の強度が高くなり、保持器14の剛性が増す。
【0074】
特にこの第6の実施形態においては、柱部16の側縁に軌道面4に向って張り出す規制部22が一体に形成されているから、保持器14の剛性がさらに増す。そして、これによって生じる余裕を円錐ころ6の数を増やすことに振り向けて、軸受1の耐久性の向上を図ることが可能となる。
【0075】
また、この第6の実施形態においては、各円錐ころ6が互いに隣り合った柱部16および支持部23とで抱き込まれて保持器14に一体的に結合されているから、保持器14および円錐ころ6を一体の部品として扱うことができ、したがって軸受1を機械や装置に組み付ける際の作業を容易に能率よく行なうことができる。
【0076】
図12には第7の実施形態を示してあり、この実施形態においては、保持器14の柱部16の両側の側縁に軸受1の軸方向に向かって伸びる羽根状の支持部17が形成され、その互いに対向する支持部17により円錐ころ6が抱きかかえられるように支持されて保持器14と各円錐ころ6とが一体化されている。
【0077】
また保持器14の外周部14aには、浮動軌道輪10の外周面との間に隙間をあけて対向する円筒部25が一体に形成され、この円筒部25で浮動軌道輪10の外周が囲まれている。そして円筒部25の下端縁が内側に僅かに屈曲する屈曲部25aとなっており、これにより円筒部25の下端の開口の内径寸法D1が浮動軌道輪10の外径寸法D2より小さくなっている。
【0078】
この構成においては、浮動軌道輪10が保持器14の円筒部25内に保持されてその抜け出しが防止され、保持器14、円錐ころ6および浮動軌道輪10の三者を一体の部品として扱うことができ、軸受1を機械や装置に組み付ける際の作業を容易に能率よく行なうことができる。
【0079】
図13には第8の実施形態を示してあり、この実施形態においては、保持器14が上下に重ね合わされた二枚の円環状部材26,27で構成されている。これら二枚の円環状部材26,27には円錐ころ6の周囲を取り囲むポケット部の相互間の柱部16の両側の側縁に支持部17が形成され、これら支持部17により円錐ころ6が抱きかかえられるように支持されてその脱落が防止されている。そして円錐ころ6の外周側に配置された浮動軌道輪10が、重ね合わされた二枚の円環状部材26,27の外周部の内側の空間29内に収容されている。
【0080】
この構成においては、二枚の円環状部材26,27で構成された保持器14と、円錐ころ6と、浮動軌道輪10とが一体的に結合され、したがって第6の実施形態の場合と同様に保持器14、円錐ころ6、浮動軌道輪10とを一体の部品として扱うことができ、軸受1を機械や装置に組み付ける際の作業を容易に能率よく行なうことができる。
【0081】
図14には第9の実施形態を示してあり、この実施形態においては、保持器14の内周部14bに、環状軌道輪3の内周面との間に隙間をあけて対向する円筒部30が一体に形成されている。環状軌道輪3の内周面の下部には段差部31が形成され、前記円筒部30の下端縁が前記段差部31内に入り込むように外側に僅かに屈曲し、この屈曲により円筒部30の下端の開口の外径寸法D1が段差部の上部側における環状軌道輪3の内径寸法D2より大きくなっており、これにより環状軌道輪3と保持器14とが離脱不能に結合されている。
【0082】
また、保持器14の柱部16の両側の側縁にはその上方側に張り出す支持部17が形成され、これら支持部17と環状軌道輪3の軌道面5とで円錐ころ6が挟み込まれるように支持されてその離脱が防止され、さらに浮動軌道輪10が保持器14の外周部14aと環状軌道輪3の軌道面5との間に配置してその離脱が防止されている。
【0083】
この構成においては、環状軌道輪3、保持器14、円錐ころ6、浮動軌道輪10が一体的に結合し、したがってこれら環状軌道輪3、保持器14、円錐ころ6、浮動軌道輪10を一体の部品として取り扱うことができ、軸受1を機械や装置に組み付ける際の作業を容易に能率よく行なうことができる。
【0084】
図15には第10の実施形態を示してあり、この実施形態においては、保持器14の外周部14aに、環状軌道輪2の外周面との間に隙間をあけて対向する円筒部32が一体に形成されている。環状軌道輪2の外周面の上部には段差部33が形成され、前記円筒部32の上端縁が前記段差部33内に入り込むように内側に僅かに屈曲し、この屈曲により円筒部32の上端の開口の内径寸法D1が段差部33の下部側における環状軌道輪2の外径寸法D2より小さくなっており、これにより環状軌道輪2と保持器14とが離脱不能に結合されている。
【0085】
また、保持器14の柱部16の両側の側縁にはその下方側に張り出す支持部17が形成され、これら支持部17により円錐ころ6が保持器に対して離脱不能に支持されている。
【0086】
この構成においては、環状軌道輪2、保持器14、円錐ころ6が一体的に結合され、したがってこれら環状軌道輪2、保持器14、円錐ころ6を一体の部品として取り扱うことができ、軸受1を機械や装置に組み付ける際の作業を容易に能率よく行なうことができる。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明よれば、一対の環状軌道輪の軌道面と円錐ころの転動面との間で、玉軸受においては避け得ない差動すべりやスピンに基づくすべり運動が除かれて、極めて小さな摩擦を示す完全な転がり運動をし、また、円錐ころの大径側端面の球面部と浮動軌道輪の軌道面との接触面では、環状軌道輪の軌道面におけるよりも遥かに遅い転がり運動を伴うピボット運動となり、この接触面での摩擦は極めて小さいので、摩擦トルクの著しく小さい軸受を提供することができる。
【0088】
また、円錐ころの大径側端面の球面部と浮動軌道輪の軌道面との間の接触面では、ピボット運動に遅いながらも転がり運動を伴っているために潤滑剤が供給され、かつ、浮動軌道輪の位置や姿勢の変化に対して、円錐ころの球面部の浮動軌道輪の軌道面と接触する位置が変化しにくいため、円錐ころの球面部と浮動軌道輪の軌道面との間にかじりや焼付きを生ずる恐れが除かれる。
【0089】
さらに、一方の環状軌道輪の軌道面を平面とすることにより、ハーフ・トロイダル型無段変速機の伝動ローラに適用した場合には、その周辺構造を簡略化して、それにより生まれたスペースの余裕を変速機の性能の向上や軽量化に活用することができる。
【0090】
そして、保持器と円錐ころとを互いに離脱不能に結合したり、保持器と円錐ころと浮動軌道輪とを互いに離脱不能に結合したり、保持器と円錐ころと浮動軌道輪と一対の環状軌道輪のうちのいずれか一方とを互いに離脱不能に結合したり、保持器と円錐ころと一対の環状軌道輪のうちのいずれか一方とを互いに離脱不能に結合する構成を採用することが可能で、これにより軸受を機械や装置に組み付ける際の作業を容易に能率よく行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係るスラスト円錐ころ軸受を示す断面図。
【図2】その軸受の上部側の環状軌道輪を取り除き、かつ保持器の一部を破断した状態の平面図。
【図3】その軸受の要部の構成を示す説明図。
【図4】その軸受の円錐ころの配置部分の断面図。
【図5】その軸受の作用を説明するための説明図。
【図6】この発明の第2の実施形態に係るスラスト円錐ころ軸受を示す断面図。
【図7】この発明の第3の実施形態に係るスラスト円錐ころ軸受を示す断面図。
【図8】その軸受の作用を説明するための説明図。
【図9】この発明の第4の実施形態に係るスラスト円錐ころ軸受を従来の軸受と比較して示す断面図。
【図10】この発明の第5の実施形態に係るスラスト円錐ころ軸受を示し、(A)は軸受の一部の断面図、(B)は(A)の図におけるX―X線に沿う断面図。
【図11】この発明の第6の実施形態に係るスラスト円錐ころ軸受を示し、(A)は軸受の一部の断面図、(B)は(A)の図におけるX―X線に沿う断面図。
【図12】この発明の第7の実施形態に係るスラスト円錐ころ軸受の一部を示す断面図。
【図13】この発明の第8の実施形態に係るスラスト円錐ころ軸受の一部を示す断面図。
【図14】この発明の第9の実施形態に係るスラスト円錐ころ軸受の一部を示す断面図。
【図15】この発明の第10の実施形態に係るスラスト円錐ころ軸受の一部を示す断面図。
【符号の説明】
1…軸受
2,3…環状軌道輪
4,5…軌道面
6…円錐ころ
7…転動面
8…球面部
10…浮動軌道輪
11…軌道面
14…保持器
15…ポケット部
16…柱部
17支持部
Claims (7)
- 互いに対向して配置し、その対向面側にそれぞれ環状の軌道面を有した一対の環状軌道輪と、これら環状軌道輪の軌道面間に転動自在に介装された複数の円錐ころと、これら円錐ころの外周囲を取り囲んだ浮動軌道輪と、各円錐ころを保持した保持器とを具備し、
各円錐ころは周面が各環状軌道輪の軌道面に接する転動面で、大径側の端面がその外側に凸の球面部となっており、浮動軌道輪の内周面は円錐ころの前記球面部が接する軌道面で、この軌道面がその軸方向に対して傾く円錐面となっており、
互いに対向した一方の環状軌道輪の軌道面と他方の環状軌道輪の軌道面は、互いに反対側にテーパ状に傾斜し、一方の軌道面の傾斜の延長線と他方の軌道面の傾斜の延長線との交点C1と、円錐ころの周面を形成する円錐形の円錐頂点C2とが、軸受の中心軸上で、かつ円錐ころの前記球面部の中心を通る軸受の軸方向と直角の平面より離れた位置の一点で一致していることを特徴とするスラスト円錐ころ軸受。 - 互いに対向して配置した一対の環状軌道輪のうちのいずれか一方の環状軌道輪の軌道面が軸受の軸方向と直角の平面となっていることを特徴とする請求項1に記載のスラスト円錐ころ軸受。
- 保持器には軸受の軸方向に対する移動を規制する規制部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のスラスト円錐ころ軸受。
- 保持器と円錐ころとが互いに離脱不能に結合されていることを特徴とする請求項1、2または3に記載のスラスト円錐ころ軸受。
- 保持器と円錐ころと浮動軌道輪とが互いに離脱不能に結合されていることを特徴とする請求項1、2または3に記載のスラスト円錐ころ軸受。
- 保持器と円錐ころと浮動軌道輪と一対の環状軌道輪のうちのいずれか一方とが互いに離脱不能に結合されていることを特徴とする請求項1、2または3記載のスラスト円錐ころ軸受。
- 保持器と円錐ころと一対の環状軌道輪のうちのいずれか一方とが互いに離脱不能に結合されていることを特徴とする請求項1、2または3に記載のスラスト円錐ころ軸受。
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