JP4238422B2 - 嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体の製造方法 - Google Patents
嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体の製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ガラス製又は合成樹脂製等の液体容器の口部に嵌着され、開口可能な遮蔽部を備えた中栓に対して装着されるポリプロピレン製の嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は、本発明及び従来の、嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体が開口可能な遮蔽部を備えたポリエチレン製中栓に対して装着された状態の一例を示す切断面図である。図において、1は容器、2は口部、3は遮蔽部で、薄肉状のスコア3aとプルタブ14を有し、薄肉状のスコア3aに沿って切り裂き引き抜き可能となっている。15は口部2に嵌着される嵌合外筒、16は口部2に嵌着される嵌合内筒、17は注出し口であって、上記の嵌合外筒15,嵌合内筒16,注出し口17および遮蔽部3によって中栓4が形成されている。
20は嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体で、中栓4に嵌着される嵌合リング6と薄肉ヒンジ7で一体化されたキャップ8とから構成されている。嵌合リング6は囲壁上部にストッパ面6aが形成され、キャップ外周壁8a下部と当接可能となっている。キャップ外周壁8a下部の薄肉ヒンジ7の反対側には取っ手8bが突設されている。キャップ外周壁8aの内側には間隔をおいてキャップ天板8cよりキャップ内周壁8dが垂設され、一方、嵌合リング6の上部内側には水平リング6cが突設され、上記中栓4の肩部と接合している。水平リング6cの上部には介入リング6bが垂設され、上記キャップ外周壁8aとキャップ内周壁8dの間に介入可能となっている。さらに、キャップ天板8cの内側には間隔をおいて外リング8eと内リング8fが突設されていて、外リング8eと内リング8fとの間に注出し口17の先端が介入し、当接可能となっている。
上記合成樹脂製の中栓6はプルタブ14を引き、遮蔽部3を切り裂いて抜き取り、注出し口17より内容物を注ぐことが出来る。また、使用開始後は、キャップを閉じることによって注出し口17の先端が密封され、転倒しても液漏れすることはない。
【0003】
図5は従来の嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体の図4に対応する一例を示す(イ)平面図,(ロ)断面図である。従来はこのような嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体を作るには、射出成形によってキャップ8の中心に位置する中心ゲートGより溶融樹脂を注入し、図示しない金型内において成形する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図5に示すように、射出成形によりキャップの中心に位置する中心ゲートGを通って矢印方向より注入された溶融樹脂はキャップ天板8cのキャビティを放射方向に流れキャップ外周壁8aのキャビティを充填した後薄肉ヒンジ7のキャビティを経て嵌合リング6のキャビティを矢印方向に流れ、薄肉ヒンジ7の反対側においてウエルドラインWを形成する。しかしながら、射出成形材料として、耐熱性及びヒンジ特性の関係上ポリプロピレンを使用するので、周囲温度がポリプロピレンの脆化温度より低下すると脆くなり、寒冷時にヒンジ結合体を嵌合した中栓を容器の口部に打栓装着するときに嵌合リングがウエルドラインWより割れて不良品が発生することがある。
【0005】
本発明はこれらの問題点を解決するためになされたもので、打栓装着時嵌合リングの割れによる不良品の発生の起らない嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体を得ることを目的とする。
【0006】
本発明は、容器1より突出する口部2に嵌着され、開口可能な遮蔽部3を備えた中栓4に対して装着されるものであって、上記中栓4のみに嵌合される嵌合リング6と、これと薄肉ヒンジ7で一体化されたキャップ8とを備えた嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体の製造方法において、
嵌合リング6の開口部に位置する円板9のキャビティの中心ゲートGより注入される溶融樹脂を放射状に流動させ、上記円板9周縁の環状薄肉部10を経て嵌合リング6のキャビティを充填すると共に薄肉ヒンジ7のキャビティを経てキャップ8のキャビティを充填しつつ、薄肉ヒンジ7の反対側において合流させ、この成形体を冷却固化後離型し、打抜きにより上記環状薄肉部10と共に上記円板9を除去することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。先行技術と同一部分または相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。
図1は嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体の中間製品の(イ)平面図,(ロ)断面図である。前記したように、20は嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体で、中栓4に嵌着される嵌合リング6と薄肉ヒンジ7で一体化されたキャップ8とから構成されている。9は嵌合リング6の開口部に位置する円板で周縁の環状薄肉部10によって嵌合リング6と連結されている。11は円板9の中心に位置する中心ゲートGに接続するスプルーである。
図2は同上製品を成形する金型の断面略図である。図2において、30は固定金型、31は移動金型である。
図3は打抜き工程の説明図である。図3において、40は受け治具、41は基台、42は環状薄肉部10の円形打抜き刃、43は昇降体である。
【0008】
上記金型を用いて溶融樹脂を射出成形すると、樹脂はスプルー11より円板9のキャビティを図1の矢印の放射方向に流れ、リング状の環状薄肉部10を経て一斉に嵌合リング6のキャビティに充填されるからここではウエルドラインWは発生しない。溶融樹脂は嵌合リング6のキャビティを充填すると共に薄肉ヒンジ7のキャビティを経てキャップ8のキャビティに流れ、キャップ外周壁8aの薄肉ヒンジ7の反対側にウエルドラインWが発生し易くなる。仮にこの位置にウエルドラインWが発生したとしても打栓時には全く影響を受けないので何等差し支えない。射出成形終了後、型開きを行い、型内の突出しピンによって離型し、受け治具40にセットし、昇降体43によって円形打抜き刃42を降下させ、これによって環状薄肉部10と共に円板9を打抜き、嵌合リング6とキャップ8とのヒンジ結合体20を得ることが出来るが、上記受け治具40にセットされているときにキャップ8を保持して数回薄肉ヒンジ7を折曲げることにより薄肉ヒンジ7の分子配向を促進し、ヒンジ特性を強化することが出来る。
【0009】
【実施例】
メルトフローレート(230℃、2.16Kg荷重)が4g/10分ポリプロピレンを射出成型機(日精樹脂工業(株)FE−120型)に供給し、概略形状を図2に示す金型を用いて、シリンダ温度210℃、金型温度30℃、成形圧力(ゲージ圧)50Kg/cm2の成形条件で射出成形を行つた。成形された中間製品を図3に示す受け治具40にセットし、打抜き刃42を降下させて、環状薄肉部10と共に円板9を打抜き、嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体を製造した。 このヒンジ結合体を低密度ポリエチレン製の中栓4に嵌合させ、温度5℃に冷却した後、所定のガラス容器口部への打栓装着テストを実施した。サンプル100個を供試したが、いずれも嵌合リング6の割れは認められなかった。一方図5に示すヒンジ結合体を、前記と同様の材料を使用し、前記と同様の成型条件下で射出成形により製造し、前記と同様の打栓装着テストを行ったところ、供試サンプル100個中7個について嵌合リング6のウエルドラインWに割れが発生した。
【0010】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0011】
本発明の請求項1記載の嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体の製造方法は、嵌合リング6の開口部に位置する円板9のキャビティの中心ゲートGより注入される溶融樹脂を放射状に流動させ、上記円板9周縁の環状薄肉部10を経て嵌合リング6のキャビティを充填すると共に薄肉ヒンジ7のキャビティを経てキャップ8のキャビティを充填しつつ、薄肉ヒンジ7の反対側において合流させ、この成形体を冷却固化後離型し、打抜きにより上記環状薄肉部10と共に上記円板9を除去することにより、従来のように嵌合リング6にウエルドラインWは発生しないので、たとえ、低温脆化のような悪条件のもとでも、中栓6に嵌着する際に割れを生ずることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体の中間製品を示す(イ)平面図,(ロ)断面図である。
【図2】本発明の嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体を製造する金型の断面略図である。
【図3】本発明の嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体の打抜き工程の説明図である。
【図4】本発明及び従来の、嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体が開口可能な遮蔽部を備えた中栓に対して装着された状態の一例を示す切断面図である。
【図5】従来の嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体の一例を示す(イ)平面図,(ロ)断面図である。
【符号の説明】
1 容器
2 口部
3 遮蔽部
3a スコア
4 中栓
6 嵌合リング
6a ストッパ面
6b 介入リング
6c 水平リング
7 薄肉ヒンジ
8 キャップ
8a キャップ外周壁
8b 取っ手
8c キャップ天板
8d キャップ内周壁
8e 外リング
8f 内リング
9 円板
10 環状薄肉部
11 スプルー
14 プルタブ
15 嵌合外筒
16 嵌合内筒
17 注出し口
20 嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体
30 固定金型
31 移動金型
40 受け治具
41 基台
42 円形打抜き刃
G 中心ゲート
W ウエルドライン
Claims (1)
- 容器1より突出する口部2に嵌着され、開口可能な遮蔽部3を備えた中栓4に対して装着されるものであって、上記中栓4のみに嵌合される嵌合リング6と、これと薄肉ヒンジ7で一体化されたキャップ8とを備えた嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体の製造方法において、
嵌合リング6の開口部に位置する円板9のキャビティの中心ゲートGより注入される溶融樹脂を放射状に流動させ、上記円板9周縁の環状薄肉部10を経て嵌合リング6のキャビティを充填すると共に薄肉ヒンジ7のキャビティを経てキャップ8のキャビティを充填しつつ、薄肉ヒンジ7の反対側において合流させ、
この成形体を冷却固化後離型し、
打抜きにより上記環状薄肉部10と共に上記円板9を除去すること
を特徴とする嵌合リングとキャップとのヒンジ結合体の製造方法。
Priority Applications (1)
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