JP4237452B2 - 電池パックおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、円筒形または角形の密閉形二次電池からなる単電池を複数個備えて、これら各単電池を直列または並列接続した状態で収納して集合一体化してなる電池パックおよびその電池パックを好適に製造することのできる方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、特にノートパソコン、電動工具、電気自動車および電気掃除機などの駆動電源として用いられる電池パックには、上記対象機器のハイパワー化に伴って高電圧と強放電に耐えることが要求されており、それに対応して、一つの電池パックに使用される単電池の個数は増加している。このような電池パックを構成する単電池としては、一般にニッケル−カドミウム二次電池が使用されており、近年では、環境対策上や小型・軽量化の要請により、ニッケル−水素二次電池やリチウム二次電池が使用され始めている。また、バックアップ用電池としては、主に鉛蓄電池が使用されている。これらの電池は、何れも無保守化の必要上から、密閉化された円筒型二次電池である。従来の電池パックは、多数個の円筒型二次電池をパックケース内部の限られたスペースに収納するために、多数個の円筒型二次電池を、スペース利用効率の良い俵積み状態に積層するとともに、各電池の端子をニッケル接続板などで直列または並列に電気接続してパックケース内に収容した構成になっている。
【0003】
ところで、電池パックには上述のように密閉型二次電池が一般的に用いられているが、この密閉型二次電池は、充放電時に発生するジュール熱などにより電池温度が上昇する。また、電池パックのパックケースは、単電池との電気絶縁を図ることを目的として、熱伝導性の悪い樹脂製のものが一般的に採用されており、このような熱伝導性の悪いパックケース内に多数個収容された各単電池は、パックケースによって外部への放熱が妨げられる。さらに、電動工具などの駆動電源として使用される場合には、電動工具のモータなどを駆動させる放電時に大電流が流れ、これによっても単電池の温度がさらに上昇する。
【0004】
上述により、単電池の温度は80°C以上にも上昇することがある上に、パックケース内の個々の単電池の温度に大きな差が現れる。すなわち、多数個の単電池のうちの中央部に位置する単電池は、その周囲を他の単電池で囲まれるために放熱性が悪くなり、他の単電池に比較して、温度上昇が激しい。そのため、特にニッケル−カドミウム電池やニッケル−水素電池では、電池パックに構成することによって個々の温度が上昇すると、満充電できないことから、充放電特性が低下するとともに充放電サイクル寿命が劣化する。
【0005】
従来では、上述のような課題を解消するために、以下に説明するような種々の手段が講じられている。すなわち、特開2001−297741号公報に開示された電池パック(以下、第1の従来技術という)では、熱伝導性の良い金属薄板を波板形状とした集熱板を、複数段に積層される単電池の各段の間に介在させて、上下段の単電池の外周面の一部に接触させることにより、各単電池からの発生熱を集熱板に集熱して、その集熱した熱を、ヒートパイプによって潜熱の形で放熱部材に導いたのち、パックケースの外部に放熱することにより、各単電池の放熱と温度の均一化を図っている。
【0006】
また、特開2001−313015号公報に開示された電池パック(以下、第2の従来技術という)は、熱伝導性の良好な材料により形成されて、単電池のほぼ半部が嵌まり込む断面半円弧状の複数の溝が板状の一面に並列配置で並ぶ形状を有する一対の伝熱板を備えるとともに、この両伝熱板が、平面状に一列配置されて電池モジュールを構成する各単電池の表面側および裏面側の半部にそれぞれ面接触するように配置され、この一対の伝熱板が表裏両面に接触された電池モジュールが、熱伝導性の良好な材料からなる筐体内に収納されて、両伝熱板が筐体の内面に面接触する構成とすることにより、各単電池からの発生熱を、一対の伝熱板および筐体を介して外部に放熱するようになっている。
【0007】
さらに、特開平9−306447号公報に開示の電池パック(以下、第3の従来技術という)は、複数に配列された電池列の間に、この列に沿って表裏両面に円弧状の波形凹部を交互に設けた波板形状の仕切板を配置して、単電池がその長さ方向に沿って周面の一部が各波形凹部のそれぞれに密着した状態で容器状のパックケース内に収納された構成になっている。この電池パックでは、波板形状の仕切板の波形凹部のそれぞれに各単電池を固定して、振動や衝撃を受けた場合における電池列間の電気的絶縁と一つの電池列を構成する単電池相互間での電気的絶縁とを確保することを図っているとともに、単なる平板状の仕切板に比較して、仕切板と各単電池との接触面積を大きくすることと、仕切板の材質として伝熱性樹脂を用いることとにより、大電流放電時の各単電池の発熱を仕切板に伝わり易くして効率的に放熱させることにより、各単電池の温度上昇を抑制するように図っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、第1の従来技術では、多数個の単電池を積層配置で収納するための樹脂製パックケースとは別に、集熱板およびヒートパイプなどの放熱用の部材を用いていることから、部品点数が多くなるとともに、ヒートパイプを集熱板に対し熱伝導可能に連結する構造が必要となるので、コストが高くつくだけでなく、全体形状がどうしても大型化するから、小型・薄型化を図ることができない。また、集熱板は、熱伝導性の良い金属薄板を屈曲して形成しているので、各電池列間および個々の単電池間の相互の電気的絶縁が不十分となる。そこで、集熱板を電気絶縁性を有する材料で形成した場合には、各単電池の放熱を効率的に集熱することができない。
【0009】
また、第2の従来技術では、電池モジュールを構成する各単電池の表面側および裏面側の半部にそれぞれ面接触するように一対の伝熱板を配置して、この状態で筐体内に収納しているので、第1の従来技術と同様に、部品点数が多くなるのに伴い全体形状が大型化して、小型・薄型化を図ることができない。また、伝熱板は、熱伝導性の良好な材料を用いて、単電池のほぼ半部が嵌まり込む断面半円弧状の複数の溝が板状の一面に並列配置で並ぶ形状に予め成形加工しなければならないだけでなく、この一対の伝熱板で電池モジュールを両側から挟んだ配置で筐体内に収納して組み立てなければならず、さらに、筐体を熱伝導性の良好な高価な材料で形成するので、コストがかなり高くつく。また、伝熱板および筐体をアルミニウム、銅またはマグネシウムのような熱伝導性に優れた金属で形成した場合には、各電池列間および個々の単電池間の相互の電気的絶縁が不十分となり、伝熱板および筐体を熱伝導性の良い熱伝導性樹脂で形成した場合には、高価な熱伝導性樹脂を用いる分だけさらにコストアップするとともに、各単電池の放熱効果が不十分となる。
【0010】
さらに、第3の従来技術は、やはり容器状のパックケースとは別に高価な伝熱性樹脂で成形した仕切板を設けているので、コストが高くつくとともに小型・薄型化を図ることができない。
【0011】
すなわち、上記各従来技術では、各単電池を収納するためのパックケースの他に放熱用の部材を別途設けているので、コスト高になるとともに全体形状が大型化し、しかも、十分な放熱効果を確保することを主目的とした構成では単電池相互間の電気的絶縁が不十分となり、逆に、単電池相互間の電気的絶縁を十分に確保することを主目的とした構成では放熱効果が不十分になるという課題が残存している。
【0012】
そこで、本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたもので、コスト高になることなく、且つ小型・薄型化を図りながらも、十分な放熱効果と各単電池間の電気的絶縁とを確保することのできる構成を備えた電池パックおよびその電池パックを効率的に製造することのできる方法を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、一発明に係る電池パックは、平面状に配置または複数段の積層状態に配置されて、互いに直列または並列に電気的接続された複数個の単電池と、前記各単電池を収納するパックケースとを備えてなり、前記パックケースの少なくとも一部は、薄肉金属板の少なくとも一面が合成樹脂層で被覆されてなる樹脂−金属複合材により形成されて、前記合成樹脂層を前記単電池に接触させる配置で設けられ、パックケースは、単一板の樹脂−金属複合材を屈曲してなる一体物であって、中央部の屈曲部に対し両側部分がそれぞれ、単電池の外周面の一部を嵌合させる電池保持凹部が複数列に配設されてなる波板形状に形成されているとともに、前記屈曲部を折り返して二つ重ねとした状態で両端部が結合されることにより、平面状に一列配置された各単電池の外周面の対向両側部に前記各電池保持凹部が面接触した状態で前記各単電池を内部に収納していることを特徴としている。
【0014】
この電池パックでは、各単電池からの発生熱が、樹脂−金属複合材により形成されたパックケースの一部における極めて薄い合成樹脂層を介して薄肉金属板に万遍なく、且つほぼ均等に効率良く集熱されたのち、薄肉金属板から外部に効率的に放熱されるので、各単電池の各々の電池機能が均質化されて、電池パック自体が常に高機能状態に保持され、充放電サイクル特性が向上することから、連続して充放電することが可能である。しかも、この電池パックでは、パックケースの構成要素の一部が各単電池の発生熱を集熱したのち放熱する機能を兼備しているので、パックケースの他に放熱用部材を別途必要としないことから、部品点数の削減に伴って相当のコストダウンを図ることができるとともに、上記部品点数の削減に加えて、パックケースの一部の構成材料である樹脂−金属複合材の厚みが薄いので、従来の電池パックに比較して、小型・薄型化を図ることが可能となり、さらに、合成樹脂層によって電気絶縁が確実に確保される利点もある。特に、放熱性と電気絶縁性とを有する樹脂−金属複合材で形成された一体物のパックケースが、円筒形の各単電池における全ての各外面に対し両側から比較的大きな接触面積で接触されているから、全ての単電池からの発生熱が、樹脂−金属複合材における極めて薄い合成樹脂層を介して薄肉金属板に極めて効率的に吸熱されたのち、外部に効率的に放熱される。しかも、この電池パックでは、パックケースが一体物であるから、部品点数がさらに減少して、相当のコストダウンを達成することができる。
【0019】
また、別の本発明に係る電池パックは、平面状に配置または複数段の積層状態に配置されて、互いに直列または並列に電気的接続された複数個の単電池と、前記各単電池を収納するパックケースとを備えてなり、前記パックケースの少なくとも一部は、薄肉金属板の少なくとも一面が合成樹脂層で被覆されてなる樹脂−金属複合材により形成されて、前記合成樹脂層を前記単電池に接触させる配置で設けられ、パックケースは、平面状に配列された複数個の単電池のほぼ全体を嵌入させる溝状の電池収納凹部が複数列に配設されてなる電池保持部と、前記電池収納凹部内の前記各単電池の外面に当接する平板部と、前記平板部の両辺から直交方向にそれぞれ一体に延設されて、前記電池収納凹部における所定のものを除く両端側の開口部をそれぞれ施蓋する複数個の蓋片部とを有するとともに、少なくとも前記電池保持部が樹脂−金属複合材を形成素材として、複数個の蓋片部を有する平板部と電池保持部とが屈曲部を介して折り畳み可能に連結された形状に一体形成されていることを特徴としている。
【0020】
この電池パックでは、各単電池からの発生熱が、樹脂−金属複合材により形成されたパックケースの一部における極めて薄い合成樹脂層を介して薄肉金属板に万遍なく、且つほぼ均等に効率良く集熱されたのち、薄肉金属板から外部に効率的に放熱されるので、各単電池の各々の電池機能が均質化されて、電池パック自体が常に高機能状態に保持され、充放電サイクル特性が向上することから、連続して充放電することが可能である。しかも、この電池パックでは、パックケースの構成要素の一部が各単電池の発生熱を集熱したのち放熱する機能を兼備しているので、パックケースの他に放熱用部材を別途必要としないことから、部品点数の削減に伴って相当のコストダウンを図ることができるとともに、上記部品点数の削減に加えて、パックケースの一部の構成材料である樹脂−金属複合材の厚みが薄いので、従来の電池パックに比較して、小型・薄型化を図ることが可能となり、さらに、合成樹脂層によって電気絶縁が確実に確保される利点もある。また、放熱性と電気絶縁性とを有する樹脂−金属複合材で形成された電池保持部が各単電池に対し比較的大きな接触面積で接触されているので、各単電池からの発生熱を効率的に吸熱して外部放熱できるのに加えて、例えば、各単電池のうちの正負の引出し端子となるものを除く各単電池の端子が蓋片部で隠蔽されているとともに、パックケースの一方側が平板部で構成されているから、電気機器の電池収納部に間違った方向配置で装着された場合であっても、電源回路に逆接続状態に接続されるのが確実に防止される。特に、電気機器に逆接続状態に装着されるのを確実に防止できる構成を有しながらも、パックケースを一体物とすることができるので、部品点数がさらに減少して、相当のコストダウンを達成することができる。
【0022】
また、同上の発明において、複数個の各蓋片部は、電池保持凹部の断面形状に対応する形状に形成され、隣接する各二つの前記電池収納凹部間および前記蓋片部間に所定幅の間隙が設けられている構成とすることができる。これにより、主として一次電池を駆動電源とする電気機器において、電池収納凹部間および前記蓋片部間の間隙が、上記電気機器の電源収納ハウジングの一次電池の位置決め用リブを挿入させる逃げとして機能するので、一次電池と互換性を有する電池パックとなる。
【0023】
上記各発明において、パックケースにおける隣接する各二つの電池保持凹部の各間または/および隣接する各二つの電池収納凹部の各間に、連結片部がそれぞれ一体形成されている構成とすることもできる。この構成によれば、電池収納凹部に樹脂被覆層を設けた場合には単電池を、連結片部の幅に相当する間隙で離間させた配置で収納するので、外周面が電気絶縁材で被覆されていない単電池を収納する場合に、各単電池相互間を確実に電気絶縁することができる。
【0024】
上記各発明において、パックケースにおける樹脂−金属複合材で形成された箇所の端部に、交互に反対方向に屈曲して表面凹凸形状としたヒートシンク部が一体形成されている構成とすることができる。この構成によれば、各単電池の発生熱をパックケースに集熱したのちに、この熱をヒートシンク部を介して迅速に放熱することができ、各単電池の温度上昇を一層効果的に抑制することができ、また、ヒートシンク部は、加工が容易な樹脂−金属複合材を屈曲することによってパックケースに一体形成されるので、部品点数が増えることがない。
【0025】
また、上記各発明において、薄肉金属板における単電池とは反対側の他面全体または一部が合成樹脂層で被覆されて、パックケースにおける少なくとも一部の形成素材となる樹脂−金属複合材は、前記薄肉金属板の他面が、遠赤外線の形で放熱する塗料を塗布して形成されたセラミック層で被覆されている構成とすることが好ましい。この構成によれば、セラミック層は、電気絶縁性を有するとともに、遠赤外線を放射する形で熱を効率良く放出する性質を有しているので、各単電池の発生熱を薄肉金属板に吸熱したのち、この薄肉金属板の熱をセラミック層を通じて極めて効率的に外部に放熱できるので、各単電池の温度上昇を極めて効果的に抑制することができる。
【0026】
さらに、上記各発明において、パックケースにおける樹脂−金属複合材による形成箇所のうちの相互に結合する部分は、合成樹脂層が未形成の薄肉金属板同士をスポット溶接またはかしめ加工する接合手段あるいは合成樹脂層同士をホットメルト法または熱溶着法による接合手段の何れかで接合されている構成とすることが好ましい。この構成によれば、樹脂−金属複合材同士を容易、且つ確実に接合することができる。
【0029】
本発明に係る電池パックの製造方法は、樹脂−金属複合材で形成された一体物のパックケースを展開状態として、そのパックケースに配設された複数の電池保持凹部または電池収納凹部にそれぞれ単電池を挿入する工程と、前記電池保持凹部または前記電池収納凹部に挿入状態の複数個の各単電池または平面状に配列された複数個の各単電池における各端子を接続板を介して互いに直列または並列に電気的接続する工程と、前記パックケースをこれの中央部の屈曲部の折り曲げにより二つ重ね状態に折り畳むことにより、前記パックケースの内部に前記各単電池を収納保持する工程と、折り畳んだ前記パックケースの両端部を互いに接合する工程とを備えていることを特徴としている。
【0030】
この電池パックの製造方法では、所要個数の単電池を所定間隙で互いに平行に並置した位置決め状態で接続板により相互に電気的接続し、且つ機械的に一体化しておけば、この一体化した複数個の単電池をパックケースの電池保持凹部内に収納したのち、パックケースを、屈曲部を折り返して二つ重ね状態とし、パックケースの両端部を互いに接合するだけの極めて簡単な工程を経るだけで、生産性良く製作することができる。一方、パックケースの電池保持凹部内にそれぞれ単電池を所定の向きで落とし込み、この電池保持凹部内に保持されている各単電池を接続板で相互に電気的接続したのちに、屈曲部を折り返してパックケースを二つ重ね形態とする手順で製造する場合には、上述と同様の効果が得られるのに加えて、各単電池が電池保持凹部内に嵌入されたときに所定の間隙の位置決め状態に保持されるから、単電池の端子への接続板の取り付け作業が容易になるとともに、複数個の単電池を所定配置に配列して保持する工程が不要となる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1(a)は本発明の第1の実施の形態に係る電池パックを示す概略断面図、(b)は(a)の一部を詳細に示した拡大図である。この電池パックのパックケース1は、上面開口した容器状の合成樹脂製ケース本体2と、このケース本体2の開口部を施蓋する蓋部材3とで構成されている。ケース本体2の内部には、多数個の円筒形二次電池からなる単電池4が所定の配列状態および接続状態で収容されている。
【0032】
単電池4は、図示便宜上、6個を並置状態に配列した状態で示してあるが、実際には、複数個の単電池4を軸方向に一直線状に配置した電池列が複数列(この実施の形態では6列)に配列して接続され、且つ電気的に接続されて電池モジュールに構成されるとともに、複数の電池モジュールが、端部の単電池4の正極端子と負極端子とが互いに隣接する配置で互いに平行に複数列が並ぶように配列した電池群とされて、パックケース1内に収容されている。
【0033】
上記単電池4は、ニッケル−水素電池やニッケル−カドミウム電池などのアルカリ二次電池またはリチウムイオン二次電池などがこれに該当する。この実施の形態では、(b)に示すように、電気絶縁材7によって側周面全体が被覆された単電池4を用いることにより、各単電池4が各々の外側面を互いに接触させた配置で並置されている。電気絶縁材7としては、一般に熱収縮性樹脂チューブまたは紙筒などが用いられる。
【0034】
上記蓋部材3は、後述する樹脂−金属複合材8を、各単電池4に沿わせる状態に屈曲してなる波板状として、一平面上に配置された円筒状の各単電池4の外周面の一部を嵌まり込ませることのできる電池保持凹部5が順次形成されている。上記樹脂−金属複合材8は、0.2〜0.8mm程度の厚みを有する薄肉金属板9の一面に、特殊表面処理層(図示せず)を介して、15〜100μm程度の厚みを有するプラスチックフィルムを強力に接合することによって合成樹脂層10を形成したものである。
【0035】
上記樹脂−金属複合材8は、主体となる薄肉金属板9の一面に特殊表面処理層を介して合成樹脂層10が強力に接合されたものであって、そのままで深絞り成形加工やDI加工などの後加工を施しても、合成樹脂層10に剥離や穴開きなどの不具合が一切生じず、後加工を経たのちにも合成樹脂層10の電気絶縁性が損なわれない特長を有するとともに、全体として厚みが非常に薄いので、プレス加工や曲げ加工などの成形加工を施して種々の形状に容易に成形加工することができるものである。このような樹脂−金属複合材8としては、例えば、アルセット(三菱樹脂株式会社の登録商標)などを好適に用いることができる。
【0036】
上記樹脂−金属複合材8をプレス加工して波板状に形成した蓋部材3は、合成樹脂層10が各単電池4に対向し、且つ単電池4の外周面の一部を電池保持凹部5に嵌入させる配置でケース本体2に被せられて、ケース本体2に対する突き合わせ面が、熱溶着法またはホットメルト法などによってケース本体2の上端面に接合されている。この接合に際しては、樹脂−金属複合材8の薄肉金属板9の上端面に、合成樹脂と金属との親和性を高めるための電気化学的特殊金属表面処理が施される。これにより、ケース本体2に蓋部材3を接合した後には、ケース本体2の合成樹脂と蓋部材3の薄肉金属板9とが、化学結合によって高い封止性や耐圧防水性を有した接合状態となる。
【0037】
なお、図1は本発明の特徴とする構成の概略を示したものであって、各単電池4相互の電気的接続や単電池4の充放電制御を行うための構成などは、周知の構成とほぼ同様であるので、その図示を敢えて省略している。なお、以下に順次説明する各実施の形態においても、各単電池4相互の電気的接続や単電池4の充放電制御を行うための構成などの図示を省略する。
【0038】
この電池パックでは、樹脂−金属複合材8を屈曲形成してなる蓋部材3が、円筒形の各単電池4における全ての各外面に対し比較的大きな接触面積で接触されているから、全ての単電池4からの発熱が、樹脂−金属複合材8における極めて薄い合成樹脂層10を介して薄肉金属板9に万遍なく、且つほぼ均等に効率良く集熱されたのち、外部露呈された薄肉金属板9から外部に効率的に放熱される。したがって、この電池パックは、内部の全ての各単電池4が温度差が殆ど生じないように均等に集熱されるので、各単電池4の各々の電池機能が均質化されて、電池パック自体が常に高機能状態に保持され、充放電サイクル特性が向上することから、連続して充放電することが可能である。
【0039】
しかも、上記電池パックでは、パックケース1の構成要素の一部である蓋部材3を波板形状とすることにより、各単電池4の発熱を集熱したのち放熱する機能を蓋部材3自体に兼備させているので、パックケース1の他に放熱用部材を別途必要としないことから、部品点数の削減に伴って相当のコストダウンを図ることができるとともに、上記部品点数の削減に加えて、蓋部材3の構成材料である樹脂−金属複合材8の厚みが薄いので、従来の電池パックに比較して、小型・薄型化を図ることが可能となる。
【0040】
さらに、上記電池パックでは、側周面全体が電気絶縁材7で被覆された単電池4を用いているので、単電池4の側面を互いに接触させた配置としても、各単電池4相互間の電気絶縁が確保されているとともに、単電池4と蓋部材3の薄肉金属板9とは、これらの間に介在する電気絶縁材7と合成樹脂層10とによって電気絶縁が確実に確保される。
【0041】
なお、後述するが、パックケースの構成要素の全てを樹脂−金属複合材8で形成することもできるが、パックケースの一部が樹脂−金属複合材8のプレス加工などで形成するのが困難な形状の場合には、上記第1の実施の形態のように、パックケース1の一部(第1の実施の形態ではケース本体2)を樹脂−金属複合材8以外の素材で形成してもよい。
【0042】
また、上記電池パックでは、以下のような副次的効果を得ることができる。例えば、パーソナルコンピュータの駆動電源として用いる場合には、熱発生源となるCPUなどの近傍箇所に電池パックの収納ハウジングを設けて、この収納ハウジングに、蓋部材3がCPUに近接対面する配置で電池パックを収納するようにすれば、CPUからの発生熱を外部露呈した薄肉金属板9に均一に吸熱することができる。このとき、外部露呈した薄肉金属板9が電気絶縁上において不具合である場合には、薄肉金属板9の両面に合成樹脂層10を設けた樹脂−金属複合材14(この樹脂−金属複合材は後述する)で蓋部材3を形成するようにすればよく、その場合には、CPUからの発生熱が合成樹脂層を通じて薄肉金属板9に吸熱される。
【0043】
図2(a)は本発明の第2の実施の形態に係る電池パックを示す概略断面図、(b)は(a)の一部を詳細に示した拡大図である。この電池パックのパックケース11は、下ケース体12と上ケース体13とを相互に合体して構成されており、下ケース体12と上ケース体13とはほぼ同一の形状を有している。すなわち、上,下両ケース13,12は、樹脂−金属複合材14を単電池4の側周面に沿わせる状態に屈曲してなる波板状とされて、一平面上に配置された円筒状の各単電池4の外周面の一部を嵌まり込ませることのできる電池保持凹部16,15が順次形成されている。
【0044】
第1の実施の形態の蓋部材3の形成素材として用いた樹脂−金属複合材8は、薄肉金属板9の一面にのみ合成樹脂層10を有するものであったが、上記上,下両ケース13,12の形成素材である樹脂−金属複合材14は、図2(b)に示すように、0.2〜0.8mm程度の厚みを有する薄肉金属板9の両面に、特殊表面処理層(図示せず)を介して、15〜100μm程度の厚みを有するプラスチックフィルムを強力に接合することによって合成樹脂層10がそれぞれ形成されたものである。この樹脂−金属複合材14としては、第1の実施の形態で説明したアルセットなどを好適に用いることができる。
【0045】
上記薄肉金属板9の両面に合成樹脂層10を有する樹脂−金属複合材14は、そのままで深絞り成形加工やDI加工などの後加工を施しても、合成樹脂層10に剥離や穴開きなどの不具合が一切生じず、後加工を経たのちにも合成樹脂層10の電気絶縁性が損なわれない特長を有するとともに、全体として厚みが非常に薄いので、種々の形状に容易に成形加工することができるものである。したがって、上、下両ケース13,12は、上記樹脂−金属複合材14をプレス加工することにより、電池保持凹部16,15が列状に配設されてなる波板状の所要形状に容易に形成することができる。また、上,下両ケース13,12の各々の両端部には、樹脂−金属複合材14における両面の合成樹脂層10が設けられずに薄肉金属板9のみが突出した結合片17,18になっている。この結合片17,18は、樹脂−金属複合材14の製造工程において、所定箇所にマスキングを施すなどの手段で合成樹脂層10の未形成箇所を設けることによって容易に形成できる。
【0046】
上記電池パックは、一平面上に配列された複数個の単電池4を、各々の上面側および下面側を上,下両ケース13,12の各電池保持凹部16,15に嵌まり込ませた配置で上,下両ケース13,12の間に挟み込んで、上,下両ケース13,12の各々の両端の結合片17、18を相互に重ね合わせてスポット溶接することにより、組み立てられている。したがって、各単電池4の両面側が上,下両ケース13,12の各々の電池保持凹部16,15の内面に面接触されている。
【0047】
この電池パックは、パックケース11を構成する上,下両ケースが、円筒形の各単電池4における全ての各外面に対し比較的大きな接触面積で両側から面接触されているから、全ての単電池4からの発生熱が、樹脂−金属複合材14における内方側の極めて薄い合成樹脂層10を介して薄肉金属板9に万遍なく、且つほぼ均等に効率良く集熱されたのち、外方側の極めて薄い合成樹脂層10を介して外部に効率的に放熱され、その放熱効果は、各単電池4の両面側に樹脂−金属複合材14を面接触させていることから、第1の実施の形態よりも優れたものとなる。したがって、この電池パックは、内部の全ての各単電池4に温度差が殆ど生じないように一層均等に集熱されるので、各単電池4の各々の電池機能が一層確実に均質化されて、電池パック自体が常に高機能状態に保持され、充放電サイクル特性がさらに向上することから、連続して充放電することが可能となる。
【0048】
しかも、上記電池パックでは、パックケース1の構成要素である上,下両ケース13,12自体が各単電池4の発生熱を集熱したのち放熱する機能を兼備しているから、パックケース11の他に放熱用部材を一切必要としないことから、部品点数の削減に伴って相当のコストダウンを図ることができるとともに、上記部品点数の削減に加えて、パックケース11の構成材料である樹脂−金属複合材14の厚みが薄いので、従来の電池パックに比較して、格段の小型・薄型化を図ることが可能となる。
【0049】
さらに、上記電池パックでは、側周面全体が電気絶縁材7で被覆された単電池4を用いているので、単電池4の外側面を互いに接触させた配置としながらも、各単電池4相互間の電気絶縁が確保されているとともに、単電池4と上,下両ケース13,12の各薄肉金属板9とは、これらの間に介在する電気絶縁材7と合成樹脂層10とによって電気絶縁が確実に確保されるとともに、上,下両ケース13,12の各々の外方側の合成樹脂層10によって外表面のほぼ全体を電気絶縁できるので、この電池パックを駆動電源とする機器における電池パックの収納部の形状や配設位置に殆ど規制を受けない利点がある。また、この電池パックにおいても、第1の実施の形態と同様に、CPUなどの熱発生源の近傍に配置すれば、その発生熱を外方側の合成樹脂層10を通じて薄肉金属板9に均一に吸熱することができる。
【0050】
図3は本発明の第3の実施の形態に係る電池パックを示す一部の断面図であり、同図において、図1および図2と同一若しくは同等のものには同一の符号を付して、重複する説明を省略する。この実施の形態の電池パックでは、パックケース11が第2の実施の形態と同一形状を有する下ケース体12および上ケース体13とにより構成されている。この上,下両ケース体13,12は、第1の実施の形態で用いたと同様の薄肉金属板9の一面に合成樹脂層10を有する樹脂−金属複合材8を屈曲加工して電池保持凹部16,15が列状に配設された波板形状に形成されているが、さらに、上,下両ケース13,12の各々の外側面全体、つまり樹脂−金属複合材8における薄肉金属板9の外側面全体に、セラミック層19が形成されている。このセラミック層19は、例えば、無機系塗料である遠赤外線塗料を薄肉金属板9の外側面に塗布することによって形成されている。
【0051】
上記セラミック層19は、電気絶縁性を有するとともに、遠赤外線を放射する状態で熱を効率良く放出する性質を有している。したがって、この実施の形態の電池パックは、第2の実施の形態の電池パックと同様の効果を奏するのに加えて、各単電池4の発生熱を合成樹脂層10を通じて薄肉金属板9に吸熱したのち、この薄肉金属板9の熱をセラミック層19を通じて極めて効率的に外部に放熱できる利点がある。このセラミック層19は、第1の実施の形態における蓋部材3の外側面に設けることもできる。
【0052】
図4は本発明の第4の実施の形態に係る電池パックを示す概略断面図である。この電池パックでは、パックケース20が、一側面が開放した箱状の合成樹脂製ケース本体21と、このケース本体21の開口部を施蓋する蓋体を兼ねる金属製の放熱部材22とにより構成されており、このパックケース20内に、多数個の単電池4が俵積み状態に積層して収納された構造になっている。すなわち、この電池パックは、より多くの個数の単電池4を互いに接続した状態で収納する構造を備えている。
【0053】
単電池4は、複数個を図の前後方向に一列配置して直列接続した電池列を同一平面上で5列に配して互いに密着させることによって一つの電池ブロックとした下段電池モジュールB1と、複数個を図の前後方向に一列配置して直列接続した電池列を同一平面上で7列に配して互いに密着させることによって一つの電池ブロックとした中段電池モジュールB2と、複数個を図の前後方向に一列配置して直列接続した電池列を同一平面上で5列に配して互いに密着させることによって一つの電池ブロックとした上段電池モジュールB3とに分けて配置されているとともに、これら各電池モジュールB1〜B3が、隣接する上下段において単電池4の半径分だけずれて積み重なった配置に積層されている。つまり各単電池4は俵積み状態に積層されている。
【0054】
下段電池モジュールB1および上段電池モジュールB3の各単電池4は、第2の実施の形態における上ケース体13および下ケース体12とそれぞれほぼ同一形状、つまり単電池4の側周面に沿わせる状態に屈曲してなる波板状であって、一平面上に配置された円筒状の各単電池4の外周面の一部を嵌まり込ませることのできる電池保持凹部25,26が順次形成された形状となった上部集熱板23および下部集熱板24によって上下から挟まれるとともに、この上下一対の両集熱板23,24の各々の両端部が互いに結合されていることにより、両集熱板23,24の内部に固定されている。
【0055】
上記両集熱板23,24は、第1の実施の形態の蓋部材3の形成材料として用いている樹脂−金属複合材8、つまり薄肉金属板9の一面に合成樹脂層10が設けられた樹脂−金属複合材8によって形成されており、合成樹脂層10を単電池4に対面させる配置で各単電池4の外側面の一部に面接触されている。この上下一対の集熱板23,24は、各々の一端部から薄肉金属板9のみを突出されてなる結合片27,28が互いに重ね合わせ状態でスポット溶接により接合されているとともに、各々の他端部から薄肉金属板9のみを上記結合片27,28よりも長く突出させてなる伝熱片29,30が互いに重ね合わせ状態でスポット溶接によって接合されている。互いに接合された各一対の伝熱片29,30は、放熱部材22の連結孔31に嵌入されている。
【0056】
この電池パックでは、3段の電池モジュールB1〜B3の各単電池4の全ての外周面に対し比較的大きな接触面積で集熱板23,24の各々の電池保持凹部25,26が面接触されているから、全ての単電池4からの発生熱が、薄肉金属板9に直接または極めて薄い合成樹脂層10を介して薄肉金属板9に万遍なく、且つほぼ均等に効率良く集熱されたのち、伝熱片29,30から放熱部材22を通じて効率的に放熱される。したがって、この電池パックは、多数個の単電池4が俵積み状態に積層されているにも拘わらず、内部の全ての各単電池4に温度差が殆ど生じないように均等に集熱されるので、各単電池4の各々の電池機能が均質化されて、電池パック自体が常に高機能状態に保持され、充放電サイクル特性が向上することから、連続して充放電することが可能である。また、一対の集熱板23,24は、高い集熱性と電気絶縁性とを有しながらも厚みの薄い樹脂−金属複合材8を屈曲加工して形成されているので、この種の従来の電池パックに比較して、小型・薄型化を図ることが可能となる。
【0057】
なお、この実施の形態では、一対の集熱板23,24が、薄肉金属板9の一面のみに合成樹脂層10を有する樹脂−金属複合材8を素材として形成されているので、パックケース20のケース本体21を合成樹脂製としているが、一対の集熱板23,24を、第2の実施の形態で例示した、薄肉金属板9の両面に合成樹脂層10を有する樹脂−金属複合材14、または第3の実施の形態で例示した、薄肉金属板9の一面に合成樹脂層10を有する樹脂−金属複合材8における薄肉金属板9の他面にセラミック層19を設けたものを素材として形成する場合には、ケース本体21を金属製とすることができる。その場合には、最下位および最上位に位置する集熱板24,23に吸熱された熱が、金属製のケース本体21に直接的に伝熱されるので、一層効率的に放熱して各単電池4の温度上昇を効果的に抑制することができる。
【0058】
図5(a)は本発明の第5の実施の形態に係る電池パックを示す概略側面図、(b)はその一部の拡大断面図である。この実施の形態では、(b)に明示するように、側周面が電気絶縁材7で被覆されていない円筒形電池を単電池4として用いて構成する場合を例示してある。この電池パックのパックケース32は、(b)に示すように、薄肉金属板9の一面に合成樹脂層10を有する樹脂−金属複合材8を所要形状に屈曲してなる一体物になっている。
【0059】
すなわち、パックケース32は、単一板材としての樹脂−金属複合材8の長手方向(図の左右方向)の中央部を屈曲部33として、この屈曲部33を折り返して二つ重ねにし、且つ両端部を結合した全体形状になっており、樹脂−金属複合材8における屈曲部33に対し一方側(図の下方側)には、単電池4の各々の外周面半部を嵌まり込ませることのできる第1の電池保持凹部34が所定幅の第1の連結片部35を介在した一定間隔で連設されているとともに、樹脂−金属複合材8における屈曲部33に対し他方側(図の上方側)には、単電池4の各々の外周面半部を嵌まり込ませることのできる第2の電池保持凹部36が所定幅の第2の連結片部37を介在した一定間隔で連設されている。また、パックケース32の両端部には、樹脂−金属複合材8における薄肉金属板9のみを突出させてなる第1および第2の結合片部38,39が形成されている。
【0060】
上記電池パックは、各単電池4の全ての外周面全体にパックケース32の電池保持凹部34,36が面接触されているから、全ての単電池4からの発熱が、極めて薄い合成樹脂層10を介して薄肉金属板9に万遍なく、且つほぼ均等に極めて効率良く集熱されたのち、薄肉金属板9を通じて効率的に放熱されるから、全ての各単電池4に温度差が殆ど生じないように均等に集熱できるので、各単電池4の各々の電池機能が均質化されて、電池パック自体が常に高機能状態に保持され、充放電サイクル特性が向上することから、連続して充放電することが可能である。また、この電池パックでは、上述の各実施の形態と同様に、高い集熱性と電気絶縁性とを有しながらも厚みの薄い樹脂−金属複合材8を屈曲加工して形成されているので、この種の従来の電池パックに比較して、小型・薄型化を図ることが可能となるのに加えて、各単電池4の発生熱を集熱したのち放熱する機能を兼備するパックケース32が一体物であるから、部品点数がさらに低減するとともに、製造工程が後述するように簡略化されて高い生産性で製造できるから、大幅なコストダウンを達成できる。
【0061】
つぎに、上記電池パックの組立手順について、図6を参照しながら説明する。図6(a)に示すように、所要個数の単電池4は、パックケース32の連結片部35,37の幅に相当する所定間隔で互いに平行となる相対位置で同一平面上に配置された状態で、隣接する各2個の正極端子4aと負極端子4bとが、これらに架け渡した接続板40の両端部をスポット溶接することにより、この接続板40で電気的接続される。これにより、所要個数の単電池4は、電気的に互いに直列接続されるとともに、機械的に相互に連結される。なお、接続板40の取り付けに際しては、正極端子4aの周囲と接続板40との間に絶縁リング部材41が介在されて、接続板40が、これを正極端子4aに接続した方の単電池4における負極となる電池ケースに接触して短絡するのが確実に防止される。
【0062】
図6(a)のパックケース32は、樹脂−金属複合材8にプレス加工を施して電池保持凹部34,36、連結片部35,37および結合片部38,39を形成した状態であって、屈曲部33を屈曲して所定形状とする前の状態を示してある。そして、(a)に矢印で示すように、接続板40によって一体化した各単電池4を、パックケース32の対応する第1の電池保持凹部34内に嵌入する。
【0063】
続いて、パックケース32は、図6(b)に示すように、屈曲部33を屈曲させて二つ重ねに折り畳む状態とする。これにより、パックケース32の各第2の電池保持凹部36内には、各単電池4における第1の電池保持凹部34から突出していた外周面半部が嵌まり込む。最後に、互いに重ね合わした両結合片部38,39をスポット溶接すれば、図5に示すように、各単電池4は、パックケース32内に固定される。このとき、外周面に電気絶縁材7で被覆されていない各単電池は、パックケース32の形成素材である樹脂−金属複合材8の合成樹脂層10によって薄肉金属板9に対し電気絶縁され、且つ互いに重合された各二つの連結片部35,37が介在していることによって相互に電気絶縁状態に離間される。
【0064】
上記電池パックの製造方法では、所要個数の単電池4を所定間隙で互いに平行に並置した位置決め状態で接続板40により相互に電気的接続し、且つ機械的に一体化しておけば、この一体化した複数個の単電池4をパックケース32の第1の電池保持凹部34内に落とし込んだのち、パックケース32を、屈曲部33を折り返して二つ重ね状態とし、重合した二つの結合片部38,39をスポット溶接で相互に接合するだけの極めて簡単な工程を経るだけで、生産性良く製作することができる。
【0065】
なお、上述した製造工程に代えて、図6(a)の展開状態のパックケース32の第1の電池保持凹部34内にそれぞれ単電池4を所定の向きで落とし込み、この第1の電池保持凹部34内に保持されている各単電池4を接続板40で相互に電気的接続したのちに、上述と同様に、屈曲部33を折り返してパックケース32を二つ重ね形態とし、重合した二つの結合片部38,39をスポット溶接する手順で行ってもよい。その場合には、上述した製造工程と同様の効果が得られるのに加えて、各単電池4が電池保持凹部34内に嵌入されたときに所定の間隙の位置決め状態に保持されるから、単電池4の端子4a,4bへの接続板40の取り付け作業が容易になるとともに、複数個の単電池4を所定配置に配列して保持する工程が不要となる。
【0066】
また、図5および図6では、図示便宜上、4個のみの単電池4を直列接続する場合を例示して説明しているが、実際には、複数個の単電池4が軸方向に一直線状に配置して溶接などにより一体に接続され、且つ電気的に接続されて電池モジュールに構成されるとともに、複数の電池モジュールを、端部の単電池4の正極端子と負極端子とが互いに隣接する配置で互いに平行に複数列に並ぶように配列して電池群として、パックケース1内に収容されている。
【0067】
さらに、上述した一体物のパックケース32は、第2の実施の形態で例示した、薄肉金属板9の両面に合成樹脂層10を有する樹脂−金属複合材14、または第3の実施の形態で例示した、薄肉金属板9の一面に合成樹脂層10を有する樹脂−金属複合材8における薄肉金属板9の他面にセラミック層19を設けたものを素材として形成することもできるのは言うまでもない。
【0068】
また、上記実施の形態では、パックケース32の両端部に薄肉金属板9のみを突出させた両結合片部38,39を設けて、これら結合片部38,39をスポット溶接で接合する場合を例示して説明したが、両結合片部38,39をかしめ加工によって互いに接合するようにしてもよい。また、パックケース32の両端部は、樹脂−金属複合材8をそのまま延出させた結合片部として、この両結合片部における各々の合成樹脂層10同士を重合して熱溶着法またはホットメルト法で互いに接合するようにしてもよい。
【0069】
図7は本発明の第6の実施の形態に係る電池パックを示す概略斜視図であり、上述の第5の実施の形態の電池パックの変形例であり、同図において、図5および図6と同一若しくは同等のものには同一の符号を付して、重複する説明を省略する。この実施の形態の電池パックにおけるパックケース42は、単一の樹脂−金属複合材8にプレス加工を施して所定形状とした一体物である構成において第5の実施の形態のパックケース32と同様であるが、一端部(図の下方側端部)に、樹脂−金属複合材8における薄肉金属板9のみを第5の実施の形態の結合片部38よりも長く延出させてなる支持連結板部43が形成されているとともに、他端部(図の上方側端部)に、樹脂−金属複合材8における薄肉金属板9のみを長く延出された部分を交互に反対方向に折り曲げることによって放熱フィン状のヒートシンク部44が形成されている。
【0070】
したがって、この電池パックでは、第5の実施の形態の電池パックで説明したと同様の効果を得られるのに加えて、各単電池4の発生熱をパックケース42に集熱したのち、この熱をヒートシンク部44を通じて極めて効率的に放熱することができ、各単電池4の温度上昇をさらに効果的に抑制して、単電池4が個々に有する電池機能を最大限に発揮させることができる。
【0071】
図8(a),(b)はそれぞれ本発明の第7の実施の形態に係る電池パックを示す一方側から見た斜視図および他方側から見た斜視図であり、図9(a)は同電池パックにおけるパックケース45の展開図、(b)は(a)のA−A線断面図である。この電池パックは、第5および第6の各実施の形態と同様に、外周面が電気絶縁材7で被覆されていない円筒形電池を単電池4として用いて構成する場合を例示してある。この電池パックのパックケース45は、第5および第6の各実施の形態のパックケース32,42と同様に、単一板の樹脂−金属複合材8をプレス加工して所定形状とした一体物になっており、長手方向のほぼ中央部に設けられた屈曲部46を折り返して二つ折りとすることにより、屈曲部46に対し両側の電池保持部56に平板部49を重ねて、これらの間に各単電池4を収容する形態になっている。
【0072】
先ず、図9において、パックケース45は、屈曲部46に対し一方側(図の右方側)に、単電池4の各々の外周面の半部以上を嵌まり込ませることのできる電池収納凹部47が所定幅の連結片部48を介在した一定間隔で連設された電池保持部56が設けられているとともに、屈曲部46に対し他方側(図の左方側)が平板部49になっており、さらに、両端部に、樹脂−金属複合材8における薄肉金属板9のみを突出させてなる結合片部38,39が形成されている。上記電池収納凹部47は、上述のように単電池4の各々の外周面の半部以上を嵌まり込ませることのできる形状であって、第5および第6の各実施の形態のパックケース32,42の電池保持凹部34,36に比較して、ほぼ2倍の深さを有する形状になっている。
【0073】
また、パックケース45の平板部49における一辺部には、屈曲部46を折り返して二つ折りに重ねられたときに中央部の二つの電池収納凹部47に対応する位置に、電池収納凹部47の断面形状に対応する形状の一対の蓋片部50が一体に突設されているとともに、平板部49の他辺部には、屈曲部46を折り返して二つ折りに重ねられたときに全ての電池収納凹部47に対応する位置に、電池収納凹部47の断面形状に対応する形状の蓋片部50が一体に突設されている。
【0074】
上記電池パックは以下の手順で組み立てられる。すなわち、図6(a)で説明したように、所要個数の単電池4は、所定間隔で互いに平行となる相対位置で同一平面上に配置した状態で、隣接する各2個の正極端子4aと負極端子4bとを接続板40で相互に電気的接することによって機械的に相互に連結し、この一体化した各単電池4を、パックケース45の対応する電池収納凹部47に嵌入する。続いて、パックケース45は、屈曲部46を折り返して平板部49を各単電池4の外側面に当接させ、互いに重ね合わせた結合片部38,39をスポット溶接によって互いに接合し、各蓋片部50を内方側に直角に折り曲げると、図8に示すような構造の電池パックが出来上がる。また、一対の結合片部38,39は、図8に2点鎖線で図示するように、スポット溶接などによって互いに接合したのちに、内方側に折り曲げられる。
【0075】
なお、単電池4は、電池収納凹部47に嵌入して保持された状態で接続板40によって電気接続する手順で組み立ててもよく、また、蓋片部50は、パックケース45をプレス加工により成形するとき、またはパックケース45を二つ折りに重ね合わせる前に、平板部49に対し直角に折り曲げた状態にしておくこともできる。
【0076】
この電池パックは、平板部49が各単電池4に対し線接触する分だけ第5および第6の各実施の形態のパックケース32,42に比較して単電池4に対する接触面積が減少するが、第5および第6の各実施の形態とほぼ同様の効果を得ることができる。すなわち、この電池パックでは、全ての単電池4からの発熱を、パックケース45の薄肉金属板9に万遍なく、且つほぼ均等に効率良く集熱して外部に効率的に放熱することができ、パックケース45自体が単電池4の発熱を集熱したのち放熱する機能を兼備しているので、パックケース45の他に放熱用部材を別途必要としないことから、部品点数の削減に伴って相当のコストダウンを図ることができるとともに、上記部品点数の削減に加えて、パックケース45の形成素材である樹脂−金属複合材8の厚みが薄いので、従来の電池パックに比較して、小型・薄型化を図ることが可能となる。
【0077】
しかも、上記電池パックでは、上述した効果に加えて、図8に示すように、両端部に位置する2個の単電池4の各々の正極端子4aおよび負極端子4b、つまり直列接続した電池列における正極引出し端子および負極引出し端子のみが蓋片部50で隠蔽されない形状になっているから、この電池パックを駆動電源とする電気機器の電源収納部に対し正規の配置で挿入されない限り電気的接続状態とならない。すなわち、この電池パックは、電気機器の電源収納部に誤った方向配置で収納されても、逆接続状態となるのを確実に防止できる利点がある。また、パックケース45の形成素材として、薄肉金属板9の両面に合成樹脂層10を有する樹脂−金属複合材14を用いた場合には、合成樹脂層10に対し着色や染色あるいは印刷が可能であるから、平板部49の外面を電池パックの表示面として利用することもできる。
【0078】
さらに、この電池パックでは、パックケース45の電池収納凹部47が単電池4の外周面の半部以上を嵌入させることのできる深さを有する形状を有しているとともに、各蓋片部50が電池収納凹部47の開放口のみを施蓋する形状になっているので、一次電池(乾電池)を駆動電源として用いる電気機器において、その一次電池に代えて用いることが可能な互換性を有する電池パックとなる。特に、デジタルカメラなどの機器においては、駆動電源としての一次電池が消耗したときに新たな一次電池が手元に無い場合に、所要個数の円筒形二次電池を有する電池パックを駆動電源として用いることのできる互換性を有していることが望まれているので、このようなことから、上記電池パックは重宝なものとなる。この点について、以下に説明する。
【0079】
図10(a)は、一次電池51を駆動電源とする電気機器の電源収納ハウジング52を示す断面図であり、電源収納ハウジング52は、一次電池50を収納する一端開放した箱状のハウジング本体53と、このハウジング本体53の開口部を施蓋する蓋体54とにより構成されている。ハウジング本体53には、これの内部を仕切って一次電池51を接続位置に保持するための複数本(この実施の形態では3本の場合を例示)の位置決めリブ55が設けられている。
【0080】
同図(b)は、第7の実施の形態に係る電池パックを一次電池51に代えて上記ハウジング本体53内に装着した状態を示す断面図である。この電池パックのパックケース45は、図9(b)に明示するように、電池収納凹部47が、単電池4の外周面の半部以上が嵌入される深さを有し、且つ連結片部48を介在して所定間隔で連設された形状を有しているから、ハウジング本体53の位置決めリブ55を、隣接する二つの電池収納凹部47の外面の間隙に入り込ませることができる。これにより、上記電池パックは、一次電池51に代えて、ハウジング本体53内に支障無く装着することができる。しかも、各単電池4のうちの両端部の一方の正極端子と他方の負極端子を除く全ての端子が蓋片部50で隠蔽されているから、電池パックが誤った配置でハウジング本体53内に挿入されても、この電池パックが逆接続されてしまうのが確実に防止される。
【0081】
なお、上記各実施の形態では、単電池4として、円筒形二次電池を用いる場合を例示して説明したが、角形二次電池を用いて構成する電池パックにおいても同様に適用することができる。また、各実施の形態におけるパックケース1,11,20,32,42の形成素材としては、薄肉金属板9の一面のみに合成樹脂層10を有する樹脂−金属複合材8、薄肉金属板9の両面に合成樹脂層10を有する樹脂−金属複合材14、上記樹脂−金属複合材8における薄肉金属板9の他面にセラミック層19を有するものの何れをも適宜選択して使用することができる。
【0082】
【発明の効果】
以上のように本発明の電池パックによれば、各単電池からの発生熱が、樹脂−金属複合材により形成されたパックケースの一部における極めて薄い合成樹脂層を介して薄肉金属板に万遍なく、且つほぼ均等に効率良く集熱されたのち、薄肉金属板から外部に効率的に放熱されるので、内部の全ての各単電池が温度差が殆ど生じないように均等に集熱されるので、各単電池の各々の電池機能が均質化されて、電池パック自体が常に高機能状態に保持され、充放電サイクル特性が向上することから、連続して充放電することが可能である。しかも、この電池パックでは、パックケースの構成要素の一部が各単電池の発生熱を集熱したのち放熱する機能を兼備しているので、パックケースの他に放熱用部材を別途必要としないことから、部品点数の削減に伴って相当のコストダウンを図ることができるとともに、上記部品点数の削減に加えて、パックケースの一部の構成材料である樹脂−金属複合材の厚みが薄いので、従来の電池パックに比較して、小型・薄型化を図ることが可能となり、さらに、合成樹脂層によって電気絶縁が確実に確保される利点もある。特に、放熱性と電気絶縁性とを有する樹脂−金属複合材で形成された一体物のパックケースが、円筒形の各単電池における全ての各外面に対し両側から比較的大きな接触面積で接触されているから、全ての単電池からの発生熱が、樹脂−金属複合材における極めて薄い合成樹脂層を介して薄肉金属板に極めて効率的に吸熱されたのち、外部に効率的に放熱される。しかも、この電池パックでは、パックケースが一体物であるから、部品点数がさらに減少して、相当のコストダウンを達成することができる。
【0083】
また、本発明の電池パックの製造方法は、所要個数の単電池を所定間隙で互いに平行に並置した位置決め状態で接続板により相互に電気的接続し、且つ機械的に一体化しておけば、この一体化した複数個の単電池をパックケースの電池保持凹部内に落とし込んだのち、パックケースを、屈曲部を折り返して二つ重ね状態とし、パックケースの両端部を互いに接合するだけの極めて簡単な工程を経るだけで、生産性良く製作することができる。一方、パックケースの電池保持凹部内にそれぞれ単電池を所定の向きで落とし込み、この電池保持凹部内に保持されている各単電池を接続板で相互に電気的接続したのちに、屈曲部を折り返してパックケースを二つ重ね形態とする手順で製造する場合には、上述と同様の効果が得られるのに加えて、各単電池が電池保持凹部内に嵌入されたときに所定の間隙の位置決め状態に保持されるから、単電池の端子への接続板の取り付け作業が容易になるとともに、複数個の単電池を所定配置に配列して保持する工程が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施の形態に係る電池パックを示す概略断面図、(b)は(a)の一部を詳細に示した拡大図。
【図2】(a)は本発明の第2の実施の形態に係る電池パックを示す概略断面図、(b)は(a)の一部を詳細に示した拡大図。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る電池パックを示す一部の断面図。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係る電池パックを示す概略断面図。
【図5】(a)は本発明の第5の実施の形態に係る電池パックを示す概略側面図、(b)はその一部の拡大断面図。
【図6】(a),(b)は同上の電池パックの製造工程を順に示す斜視図および側面図。
【図7】本発明の第6の実施の形態に係る電池パックを示す概略斜視図。
【図8】(a),(b)はそれぞれ本発明の第7の実施の形態に係る電池パックを示す一方側から見た斜視図および他方側から見た斜視図。
【図9】(a)は同上の電池パックにおけるパックケースの展開図、(b)は(a)のA−A線断面図。
【図10】(a)は、一次電池を駆動電源とする電気機器の電源収納ハウジングを示す断面図、(b)は同電源収納ハウジングに同上の電池パックを収納した状態の断面図。
【符号の説明】
1,11,20,32,42,45 パックケース
3 蓋部材(パックケース一部)
4 単電池
8,14 樹脂−金属複合材
9 薄肉金属板
10 合成樹脂層
12 下ケース
13 上ケース体
5,15,16,25,26,34,36 電池保持凹部
17,18,27,28 結合片(パックケースの結合部)
19 セラミック層
23,24 集熱板
22 放熱部材(放熱部)
33,46 屈曲部
35,37,48 連結片部
44 ヒートシンク部
47 電池収納凹部
49 平板部
50 蓋片部
56 電池保持部

Claims (8)

  1. 平面状に配置または複数段の積層状態に配置されて、互いに直列または並列に電気的接続された複数個の単電池と、
    前記各単電池を収納するパックケースとを備えてなり、
    前記パックケースの少なくとも一部は、薄肉金属板の少なくとも一面が合成樹脂層で被覆されてなる樹脂−金属複合材により形成されて、前記合成樹脂層を前記単電池に接触させる配置で設けられ、パックケースは、単一板の樹脂−金属複合材を屈曲してなる一体物であって、中央部の屈曲部に対し両側部分がそれぞれ、単電池の外周面の一部を嵌合させる電池保持凹部が複数列に配設されてなる波板形状に形成されているとともに、前記屈曲部を折り返して二つ重ねとした状態で両端部が結合されることにより、平面状に一列配置された各単電池の外周面の対向両側部に前記各電池保持凹部が面接触した状態で前記各単電池を内部に収納していることを特徴とする電池パック。
  2. 平面状に配置または複数段の積層状態に配置されて、互いに直列または並列に電気的接続された複数個の単電池と、
    前記各単電池を収納するパックケースとを備えてなり、
    前記パックケースの少なくとも一部は、薄肉金属板の少なくとも一面が合成樹脂層で被覆されてなる樹脂−金属複合材により形成されて、前記合成樹脂層を前記単電池に接触させる配置で設けられ、
    パックケースは、
    平面状に配列された複数個の単電池のほぼ全体を嵌入させる溝状の電池収納凹部が複数列に配設されてなる電池保持部と、
    前記電池収納凹部内の前記各単電池の外面に当接する平板部と、
    前記平板部の両辺から直交方向にそれぞれ一体に延設されて、前記電池収納凹部における所定のものを除く両端側の開口部をそれぞれ施蓋する複数個の蓋片部とを有するとともに、
    少なくとも前記電池保持部が樹脂−金属複合材を形成素材として、複数個の蓋片部を有する平板部と電池保持部とが屈曲部を介して折り畳み可能に連結された形状に一体形成されていることを特徴とする電池パック。
  3. 複数個の各蓋片部は、電池保持凹部の断面形状に対応する形状に形成され、隣接する各二つの前記電池収納凹部間および前記蓋片部間に所定幅の間隙が設けられている請求項に記載の電池パック。
  4. パックケースにおける隣接する各二つの電池保持凹部の各間または/および隣接する各二つの電池収納凹部の各間に、連結片部がそれぞれ一体形成されている請求項1ないし3の何れかに記載の電池パック。
  5. パックケースにおける樹脂−金属複合材で形成された箇所の端部に、交互に反対方向に屈曲して表面凹凸形状としたヒートシンク部が一体形成されている請求項1ないしの何れかに記載の電池パック。
  6. 薄肉金属板における単電池とは反対側の他面全体または一部が合成樹脂層で被覆されて、パックケースにおける少なくとも一部の形成素材となる樹脂−金属複合材は、前記薄肉金属板の他面が、遠赤外線の形で放熱する塗料を塗布して形成されたセラミック層で被覆されている請求項1ないしの何れかに記載の電池パック。
  7. パックケースにおける樹脂−金属複合材による形成箇所のうちの相互に結合する部分は、合成樹脂層が未形成の薄肉金属板同士をスポット溶接またはかしめ加工する接合手段あるいは合成樹脂層同士をホットメルト法または熱溶着法による接合手段の何れかで接合されている請求項1ないしの何れかに記載の電池パック。
  8. 樹脂−金属複合材で形成された一体物のパックケースを展開状態として、そのパックケースに配設された複数の電池保持凹部または電池収納凹部にそれぞれ単電池を挿入する工程と、
    前記電池保持凹部または前記電池収納凹部に挿入状態の複数個の各単電池または平面状に配列された複数個の各単電池における各端子を接続板を介して互いに直列または並列に電気的接続する工程と、
    前記パックケースをこれの中央部の屈曲部の折り曲げにより二つ重ね状態に折り畳むことにより、前記パックケースの内部に前記各単電池を収納保持する工程と、
    折り畳んだ前記パックケースの両端部を互いに接合する工程とを備えていることを特徴とする電池パックの製造方法。
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