JP4237360B2 - エアゾール容器のガス抜き装置、ガス抜き具及びガス抜き台 - Google Patents

エアゾール容器のガス抜き装置、ガス抜き具及びガス抜き台 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアゾール容器のガス抜きを容易に行うことができ、しかもガス抜き後のエアゾール容器がガス抜き済であることを容易に判別させることができるようにしたエアゾール容器のガス抜き装置、ガス抜き具並びにガス抜き台に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
環境問題の影響などからエアゾール容器の充填ガス(エアゾ−ルガス)がフロンガスから可燃性の液化石油ガス(LPG)に変化するのに伴い、廃棄されたエアゾール容器内に残っていたガスが原因とみられる廃品回収時の事故、特に清掃車の火災が多発していた。そこで、各自治体の清掃局が中心となって「エアゾール容器を廃棄する際には、容器に穴を開けて完全に充填ガス(エアゾールガス)を排出する」ことが指導されるようになった。ところが、消費者が穴を開ける際の爆発事故が絶えなかったため、最近では「中身を使いきって穴を開けずに捨てる」ことが指導されるようになってきている(平成11年6月3日付日本経済新聞参照)。
【0003】
他方、エアゾール容器に穴を開けることなく、しかも容易にエアゾールガスを噴出させることができるガス抜き具が、例えば特開平8−324661号、特開平10−53289号、特開平11−118098号等において開示されている。これらはエアゾール容器を係合すると当該エアゾ−ル容器を噴射状態に維持することができ、容易にエアゾールガスを噴出させることができるように構成されている。
【0004】
このようなガス抜き具を使用してエアゾール容器のガス抜きを行なうと、確かに容器に穴を開ける際のような危険はないものの、逆に、容器に穴が開いていないために廃棄された容器がガス抜き済のものかどうかを判別することが難しいという課題があった。多くの清掃業者や廃品回収業者は廃棄された容器を振って内容物の残留の有無を確認するが、殺虫剤などの多くのエアゾール容器においては、充填ガス(エアゾールガス)を完全に排出させても内容物(液体)が多少残留するため(ガスが完全に排出されていれば爆発の危険はない。)、結局はガス抜き済みか否かを判別することができず、清掃業者や廃品回収業者は、ガス抜き済みのエアゾール容器であっても内容物がまだ残っていると判断して回収しないこともあった。
【0005】
そこで本発明は、穴を開けずにガス抜きを行なった場合であっても、誰でも一見してガス抜き済のエアゾール容器であることを判別することができるエアゾール容器のガス抜き装置、この装置に好適に使用し得るガス抜き具及びガス抜き台を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、エアゾール容器に係合可能であって、この係合によって当該エアゾ−ル容器のステムを押圧状態に維持し得る容器係合部及び噴射孔を備えたガス抜き構造を有するガス抜き具と、天面部と周側壁部とを備え、天面部内に上記ガス抜き具の噴射孔を受け入れ可能な噴射受口を設けてなる構成を有するガス抜き台とからなり、ガス抜き台の天面部にガス抜き具を載せて噴射孔を噴射受口内に位置させ、容器係合部にエアゾール容器を係合させると、ガス抜き台内側にエアゾ−ル容器のガス乃至充填物を噴出し得るエアゾール容器のガス抜き装置を構成することとした。
【0007】
かかる構成からなるガス抜き装置によれば、ガス抜き台の噴射受口内に噴射孔が位置するようにガス抜き具をセットしておき、ガス抜き具の容器係合部にエアゾール容器を係合させれば、ガス抜き台の内側、すなわち天面部及び周側壁部に囲まれた内側の空間部内にエアゾ−ル容器内のガス乃至充填物を噴出させることができ、周囲にガス乃至充填物を飛び散らすことなくガス抜き作業を行うことができる。
しかも、ガス抜き後もガス抜き具をそのまま係着させておけば、当該ガス抜き具が付いていることも見て誰でもこのエアゾ−ル容器がガス抜き作業を経たものであること、すなわちガス抜き済の容器であることを視認することができるから、清掃業者や廃品回収業者などは安心して廃棄エアゾール容器を回収することができる。更に、この廃棄状態では、ステムは押圧状態に維持され、容器内は開放状態に維持されているから、爆発の危険がより一層ない。実際には、容器内のガスさえ抜いておけば爆発の危険はほとんどないが、このように爆発の危険がないことを自分の目で実際の構造を見て確認することができるから、清掃業者や廃品回収業者はより一層安心して廃棄エアゾール容器を回収することができる。
【0008】
上記構成のガス抜き装置は、ガス抜き具に係止部を設ける一方、ガス抜き台の天面部内に前記ガス抜き具の係止部を着脱可能に係止し得る被係止部を設けて形成するのが好ましい。このように構成すれば、ガス抜き具の係止部をガス抜き台の被係止部に係止させた状態でガス抜き作業を行うことができるから、ガス抜き作業中にガス抜き台からガス抜き具が外れることがなく、常にエアゾ−ル容器内のガス乃至充填物をガス抜き台の内側空間に噴出させることができ、作業者自身或いは周囲の人に噴射ガスや充填物がかかる危険をより一層確実になくすことができる。
【0009】
上記ガス抜き装置を構成するガス抜き具には、エアゾール容器に係合可能であって、この係合によって当該エアゾ−ル容器のステムを押圧状態に維持し得る容器係合部及び噴射孔を設けてなるガス抜き構造を有してなるものであれば使用可能であり、この場合の容器係合部は、従来公知のこの種の係合構造であれば採用することができる。例えばエアゾ−ル容器のノズル周囲に形成されたかしめ縁部に対して内嵌合するタイプのもの、外嵌合するタイプのもの、或いは、容器係合部がガス抜き具の上面部内に陥没形成してなるもの、上面部内に突出形成してなるものなど様々なタイプのものを採用可能である。また、ノズルの先端部を係止する構造も従来公知のこの種の係止構造であれば採用することができ、例えば噴射孔内にリブや段差部を形成してこれらでノズル先端部を係止するもの、噴射孔の外の係止部を設けてノズル先端部を係止するものなど様々なタイプのものを採用可能である。
ここで、ガス抜き具の好適な一例を挙げれば、板状体の上面部内に、エアゾール容器に係合可能であって、この係合によって当該エアゾ−ル容器のステムを押圧状態に維持し得る容器係合部及び噴射孔を設けてなるガス抜き構造を設けると共に、前記板状体の外周縁部に係止片部を延設してなる構成を有するガス抜き具を挙げることができる。
【0010】
上記ガス抜き具には、エアゾール容器係合時に表面側に位置するガス抜き具の適宜部位、言い換えれば人が外側から容易に見られる部位、例えば上記例示したガス抜き具であれば板状体の下面部内にガス抜き済表示を付することができる。このようにすれば、廃棄エアゾ−ル容器がガス抜き済であることをより一層明確に知らせることができる。
なお、ガス抜き済表示は、ガス抜き済の旨を伝達できるものであればその形式、文言、デザインなどは任意である。文字によってその旨を表現することはもちろんであるが、例えば一定の色や模様がガス抜き済の旨を示すことが認識されるか、或いは約束された場合、その色や模様を表示するようにしてもよい。
【0011】
他方、ガス抜き台は、例えば、板状体の上面部内に、エアゾール容器に係合可能であって、この係合によって当該エアゾ−ル容器のステムを押圧状態に維持し得る容器係合部及び噴射孔を設けてなるガス抜き構造を設け、前記板状体の外周縁部に係止片部を延設してなる構成を有するガス抜き具と組み合わせて使用するガス抜き台であれば、天面部と周側壁部とを備え、天面部内にガス抜き具の板状体を挿入可能なガス抜き具受部を設け、このガス抜き具受部内にガス抜き具の噴射孔を受け入れ可能な噴射受口を設け、前記ガス抜き具受部の外縁部にガス抜き具の係止片部を挿入可能な係止片部受口部を設け、これに隣接して当該係止片部を係止し得る被係止部を設けるように構成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
【0013】
本実施例にかかるガス抜き装置1は、図1に示すように、ガス抜き具2とガス抜き台3とから構成している。
【0014】
ここで、ガス抜き具2は、エアゾ−ル容器100に適したガス抜き具であるから、先ず、エアゾール容器100について説明すると、図5及び図6に示すように、エアゾール容器100は、スチール製の容器であって、容器の胴上縁にかしめ縁101を形成し、このかしめ縁101から上方膨出部102を形成し、この上方膨出部102の上面部に周壁部103aを形成してこの周壁部103a内をノズル形成口部103とすると共に、このノズル形成口部103の上周縁を内側にかしめてかしめ縁104とし、ノズル形成口部103の中央部には棒状のノズル105を突設し、このノズル105が内方に押圧されると容器内のステム(図示なし)が押圧状態となり容器内部のエアゾールガス及び充填物が噴出するようになっている。
【0015】
ガス抜き具2は、図2(A)(B)に示すように、プラスチックの射出成形により一体形成してあり、円板状体4の上面部4a内に、エアゾール容器100のノズル105を外側(上方側)から挿入可能であって係止可能な噴射孔部5を設けると共に、この噴射孔部5を囲むようにエアゾール容器100のかしめ縁104と係合し得る容器係合部6を立設する一方、円板状体4の下面部4bには、前記噴射孔部5の下端部5aを突設させ、この下端部5aの下端開口部に方向変換部7を設けると共に、噴射孔部5の周囲にガス抜き表示8を付し、さらに円板状体4の外周縁部の適宜箇所には係止片部9を半径外側突出状に延設してある。
【0016】
以下、上記ガス抜き具2の構造について順次説明する。
【0017】
先ず、噴射孔部5は、ノズル105を挿入可能であるが、当該ノズル105先端部を孔中間部で係止するように形成してある。すなわち、ノズル105を挿入可能な内径を有し、かつキャップ内外に貫通する貫通孔とすると共に、孔内周面に孔の同軸方向に伸びた係止リブを複数条に形成し、この係止リブは、孔の先端方向(キャップの内側方向)ほど漸次孔内に向かって(中心軸に向かって)突出した傾斜突起条とし、ノズル105先端部が係止リブに係止されるように形成してある。ただし、本発明におけるガス噴出孔は、ノズル105の先端部を挿入可能でかつ孔内で係止可能であれば、孔自体を先細状に形成したり、また孔の中間部に段違部を設けて該段違部にノズル先端部を係合させるように形成したりするなど任意に形成可能である。
【0018】
容器係合部6は、円板状体4の上面部4a内にノズル形成口部103と略同径の環状起立壁部11を立設し、この環状起立壁部11の適宜箇所に切り込み12を設けて内外方向に弾性変形可能とすると共に、環状起立壁部11の外側面に周方向に係合突条部13を設け、エアゾール容器100のノズル形成口部103内に環状起立壁部11を押し込むと、係合突条部13とかしめ縁104とが弾性係合すると共に、ノズル105の先端部が噴射孔部5内に侵入し、かつ係止され、ノズル105及び容器内部のステムが押圧状態となるように形成してある。
【0019】
方向変換部7は、噴出孔部5の軸方向を遮るようにキャップ内側部位にブリッジ状に形成し、両側方をそのまま開口してここをガス噴出口7aとしてある。排出ガスはこの方向変換部7に当たって直線的には放出されず、多くのガスが方向変換されてガス噴出口7aから噴出するようにしてある。
【0020】
ガス抜き済表示8は、本例では、円板状体4の下面部4bに「ガス抜き済」の文字を印刷して付してある。ただし、本発明のガス抜き済表示は、この旨を伝達できるものであればその他の伝達手段も採用可能であり、例えば「済」という一文字を印刷することもできるし、また文字以外の特定の形態あるいは模様を印刷したり刻印、或いはその形態に造形したりして付することができる。
【0021】
係止片部9は、本例では、舌状、言い換えれば矩形状に形成してあるが、形状は任意に形成することができる。また、係止片部9を設ける位置及び数は、適宜に形成することができる。
【0022】
他方、ガス抜き台3は、図1、図3及び図4に示すように、プラスチックの射出成形により一体形成してあり、円柱体の内部を切除して形成するが如く天面部21と周側壁部22とからなる有底伏筒状を呈し、当該天面部21内に上記ガス抜き具2の円板状体4を挿入可能なガス抜き具受部23を円凹陥状に設け、このガス抜き具受部23の底面内に上記ガス抜き具2の噴射孔部5を受け入れ可能な噴射受口24を設け、ガス抜き具受部23の外縁部の適宜箇所(図では2箇所)にガス抜き具2の係止片部9を上方から挿入可能な係止片部受口部25を半径外側方向に突出状に延設すると共に、ガス抜き具受部23の外縁部に沿って当該係止片部受口部25に隣接するようにガス抜き具2の係止片部9を嵌入可能な被係止部26を形成してある。
【0023】
以下、上記ガス抜き台3の構造について順次説明する。
【0024】
先ず、ガス抜き台3の全体形状は、有底伏筒状、或いは天面部21と周側壁部22とからなる形状に限定するものではなく、排出ガスの受け部となり得る空間を内部に有していれば任意に形成可能である。
【0025】
ガス抜き具受部23は、本例では凹陥状に形成してあるが、必ずしも凹陥状に形成する必要はなく、例えば天面部21に突設するようにして設けることも可能である。また、ガス抜き具受部23の大きさは、上記ガス抜き具2の円板状体4の径よりも若干大きく形成して円板状体4を挿入可能に形成してある。
【0026】
噴射受口24は、ガス抜き具受部23の内側空間部に通じるように貫通形成し、ガス抜き具2の噴射孔部5を受け入れる、すなわち噴射孔部5を挿入できるように形成してある。
【0027】
係止片部受口部25は、ガス抜き具受部23内にガス抜き具2を装着した時に係止片部9を挿入可能であればよく、係止片部9より大きく形成することが必要である。形状は、ガス抜き具受部23内にガス抜き具2を装着し、次いでガス抜き具2を回転させた時にこの回転の邪魔にならない形、例えば本例のように扇状に形成するのがよい。ただし、係止片部受口部25の大きさがガス抜き具2の回転の邪魔にならない程十分に大きく形成すれば、その形状を特に限定するものではない。また、この係止片部受口部25の位置は係止片部9に対応した位置に形成すればよく、設ける数は係止片部9と合致した数だけ設けても、本例のように係止片部9よりも多く設けることもできる。
【0028】
被係止部26は、ガス抜き具受部23の底面部を半径方向外側に延設して係止片部9の肉厚よりも若干幅広の環板溝状に形成してある。すなわち、上面部26aを適宜厚さ残してガス抜き具受部23の周面部から半径方向外側に掘って環板状の溝部を設け、前記上面部26aにおける係止片部受口部部分を切除して残りの上面部26aを係止板部として形成し、図3及び図4に示すように、係止片部9を係止片部受口部25内に挿入した後、左右いずれかの方向にガス抜き具2を回転させれば係止片部9が被係止部26内に嵌入され、係止片部9は上面部26aに係止されるようにしてある。
【0029】
次に、ガス抜き装置1の使用方法について説明する。
【0030】
先ず、図1に示すように、ガス抜き台3のガス抜き具受部23内にガス抜き具2の円板状体4を挿入載置して係止片部9を係止片部受口部25に挿入する。次いで左右いずれか一方向にガス抜き具2を回転させて係止片部9を被係止部26内に嵌入させ、係止片部9が被係止部26に係止された状態としてガス抜き具2をガス抜き台3にセットする。
【0031】
こうしてセットしたガス抜き台3は、図5に示すように、好ましくはタオル等の吸収能力を有する吸収体Sを敷いた机上等に伏せておき、エアゾール容器100を逆さにしてそのノズル形成口部103を環状起立壁部11に嵌め込むと共にノズル105を噴出孔部5内に差し込む。こうすると、エアゾール容器100のかしめ縁104が係合突条部13に係合すると共に、ノズル105が押圧状態となって容器内部のステムを押圧してエアゾールガスを噴出させる。このようにエアゾール容器100をガス抜き具2に装着すれば手放し状態でもガス抜きすることができる。しかも、ガス抜き具2の係止片部9はガス抜き台3の被係止部26に係止されガス抜き作業中にガス抜き具2がガス抜き台3から離脱することがなく、噴射ガスや充填物を作業者自身や周囲の人にかけてしまうことがないから、ガス抜き作業に慣れない一般家庭の方でも安全にガス抜きを行うことができる。
【0032】
このようにしてガス抜きを行ってエアゾール容器100内のガスを完全に排出させた後、係止片部9が係止片部受口部25内に位置するようにエアゾール容器100を左右いずれかの方向に回転させてエアゾール容器100を上方に引き上げて係止片部9を係止片部受口部25から引き抜いてガス抜き具2をガス抜き台3から離脱させる。
【0033】
上述のようにガス抜きした後は、図6に示すように、ガス抜き具2をエアゾール容器100に係着したままとして、ガス抜き具2を付着させた状態でエアゾール容器100を廃棄すればよい。このようにガス抜き具2を付着させておけば、ガス抜き具2が付いていることも見て誰でもこのエアゾ−ル容器100がガス抜き作業を経たものであること、すなわちガス抜き済の容器であることを容易に理解することができる。しかも、ガス抜き具2には外側から視認できる位置にガス抜き済表示8を付してあるから、この表示を見てガス抜き済であることを確信することができる。また、ノズル105及びステムが押圧状態に維持され、容器内が開放状態に維持されていることを構造的に確認することもできるから、清掃業者や廃品回収業者などは爆発の危険がなく安全であることを単にガス抜き済表示8がなされている以上により一層確信することができる。
【0034】
なお、本発明のガス抜き具におけるガス抜き構造は、上記のものに限定されるものではなく、エアゾール容器のいずれかの部位と係合可能であって、係合するとエアゾール容器を噴射状態に維持できる構造であれば任意の構造を採用可能である。例えば、天面部内中央部を凹状に陥没させ、この凹陥させた内周側面に適宜間隔をおいて係合爪部を形成すると共に、底面中央部に噴出孔を貫通形成してなる外嵌合タイプのものなども採用可能である。
【0035】
また、本発明のガス抜き具は、エアゾール容器と同系材質から形成することもできる。このようにすれば、ガス抜き具を装着したエアゾール容器全体が同系材質から形成されたものとなるから、分別回収に好適となり、その後の分別なく次の処理(例えばリサイクル処理)に回すことができる。なお、エアゾール容器と同系材質とは、廃品回収、特に分別収集の際の妨げにならない程度同系の材質であることを意味し、例えばエアゾール容器がスチール製であれば、金属製、好ましくはスチール製とする。
さらにまた、ガス抜き具におけるガス抜き済表示8は付さなくてもよい。
【0036】
他方、ガス抜き台においては、被係止部26は、必ずしもこのように環板状溝に形成する必要はなく、図7に示すように、少なくとも係止片部受口部25内の回転方向一側側面に同方向に適宜奥行きをもって設けることもできる。要するに、ガス抜き具受部23内にガス抜き具2を装着し、係止片部9を係止片部受口部25に挿入した後、いずれか一方向にガス抜き具2を回転させると係止片部9が被係止部26内に挿入し、上面部26aで係止されるように形成すればよい。
【0037】
また、本発明のガス抜き台においては、図8(A)に示すように係止片部受口部25を設けない構成とすることも、また、図8(B)に示すようにガス抜き具受部23及び係止片部受口部25を設けない構成とすることもできる。上述のようにガス抜き作業中にガス抜き台からガス抜き具が離脱させないことを確保することはできないが、周囲にガス乃至充填物を飛び散らすことなくガス抜きを行うことができる効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るガス抜き装置の一例を示したものであり、ガス抜き具とガス抜き台とを分離して示した斜視図である。
【図2】 (A)は図1に示したガス抜き具の上面側斜視図、(B)はその底面側斜視図である。
【図3】 ガス抜き具をガス抜き台にセットした状態を示した斜視図である。
【図4】 ガス抜き具をガス抜き台にセットした状態を示した上面図であり、(A)は非係合状態、(B)は係合状態を示したものである。
【図5】 図1のガス抜き装置を使ってガス抜き作業を行っている状態を示した縦断面図である。
【図6】 ガス抜き具をエアゾール容器に装着した状態すなわち廃棄する状態のエアゾール容器の一例を示した斜視図である。
【図7】 ガス抜き台の変形例を示した上面斜視図である。
【図8】 (A)(B)いずれも、ガス抜き台の更なる変形例を示した上面斜視図である。
【符号の説明】
1 ガス抜き装置
2 ガス抜き具
3 ガス抜き台
4 円板状体
5 噴射孔部
6 容器係合部
7 方向変換部
8 ガス抜き表示
9 係止片部
11 環状起立壁部
13 係合突条部
21 天面部
22 周側壁部
23 ガス抜き具受部
24 噴射受口
25 係止片部受口部
26 被係止部
100 エアゾール容器
101 かしめ縁
102 上方膨出部
103 ノズル形成口部
104 かしめ縁
105 ノズル

Claims (6)

  1. エアゾール容器に係合可能であって、この係合によって当該エアゾ−ル容器のステムを押圧状態に維持し得る容器係合部及び噴射孔を備えたガス抜き構造を有するガス抜き具と、
    天面部と周側壁部とを備え、天面部内に上記ガス抜き具の噴射孔を受け入れ可能な噴射受口を設けてなる構成を有するガス抜き台とからなり、
    ガス抜き台の天面部にガス抜き具を載せて噴射孔を噴射受口内に位置させ、容器係合部にエアゾール容器を係合させると、ガス抜き台内側にエアゾ−ル容器のガス乃至充填物を噴出し得るように構成してなるエアゾール容器のガス抜き装置。
  2. ガス抜き具に係止部を設ける一方、ガス抜き台の天面部内に前記ガス抜き具の係止部を着脱可能に係止し得る被係止部を設けてなる請求項1に記載のエアゾール容器のガス抜き装置。
  3. エアゾール容器係合時に表面側に位置するガス抜き具の適宜部位にガス抜き済表示を付してなる請求項1又は2に記載のガス抜き装置。
  4. 板状体の上面部内に、エアゾール容器に係合可能であって、この係合によって当該エアゾ−ル容器のステムを押圧状態に維持し得る容器係合部及び噴射孔を設けてなるガス抜き構造を設けると共に、前記板状体の外周縁部に係止片部を延設してなる構成を有するガス抜き具。
  5. 板状体の下面部内にガス抜き済表示を付してなる請求項4に記載のガス抜き具。
  6. 板状体の上面部内に、エアゾール容器に係合可能であって、この係合によって当該エアゾ−ル容器のステムを押圧状態に維持し得る容器係合部及び噴射孔を設けてなるガス抜き構造を形成し、前記板状体の外周縁部に係止片部を延設してなる構成を有するガス抜き具と組み合わせて使用するガス抜き台であって、
    天面部と周側壁部とを備え、天面部内にガス抜き具の板状体を挿入可能なガス抜き具受部を設け、このガス抜き具受部内にガス抜き具の噴射孔を受け入れ可能な噴射受口を設け、前記ガス抜き具受部の外縁部にガス抜き具の係止片部を挿入可能な係止片部受口部を設け、更にこれに隣接して当該係止片部を係止し得る被係止部を設けてなる構成を有するガス抜き台。
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