JP4237319B2 - 線香 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、線香に関する。さらに詳しくは、仏壇用線香、蚊、ハエなどの殺虫線香などとして好適に使用しうる線香に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、蚊、ハエなどの殺虫線香や仏壇用線香などの線香類は、除虫菊抽出粕粉末、木粉末、茶などの茎葉粉末の支燃剤、タブ粉、コーンスターチなどの結合剤、デヒドロ酢酸などの防黴剤、マラカイトグリーンなどの色素などを線香基剤とし、これに殺虫線香の場合には殺虫剤を、また仏壇線香の場合には香料などの有効成分を配合したものに、さらに適量の水を加えて混練し、所定の形状に押出打抜成形または押出成形し、乾燥することにより、製造されている。
【0003】
支燃剤の原料には、ふるくは国内で生産されたものが使用されていたが、その生産量、特に除虫菊の生産量が年々少なくなってきたため、最近では、そのほとんどが海外から輸入されている。ところが、今日では、海外でも除虫菊などの支燃剤の原料不足の声が聞かれ、それに伴って線香の製造コストが高騰している。
【0004】
従来の除虫菊などの支燃剤の原料に代わりうる代替材料としては、例えば、コーヒー豆殻の内皮粉末(特公昭60−58201号公報)、トウモロコシの芯の粉末(特公昭61−11922号公報)や、竹の粉末(特開平8−283103号公報)が提案されているが、これらは、いずれも刺激臭を抑えるのには十分であるとはいえない。
【0005】
また、支燃剤の使用量を低減させるために、線香基剤の一部に、タルク、クレー、珪藻土、カオリン、ベントナイト、無水ケイ酸などの鉱物質微粉末を用いることが提案されているが(特開昭48−72336号公報)、このような鉱物質微粉末を用いた場合には、製品硬度を十分なものにするために通常使用されている量の結合剤を配合すると、鉱物質微粉末の配合量の増加に伴って得られる製品の燃焼性が悪くなって立ち消えが起こることがあり、一方、燃焼性を良好にして立ち消えをなくすために結合剤の配合量を少なくすると、製品の強度が著しく低下し、実用性のないものとなってしまうという欠点がある。
【0006】
このように、除虫菊などの支燃剤の原料の生産量の減少に伴い、その安定した入手が困難となりつつある現状下において、その支燃剤の代替品が提案されているものの、それらを用いた場合には燃焼時の刺激臭が強いという欠点があり、一方、刺激臭を抑えた処方では燃焼性を安定化させることが困難であるという欠点や、線香自体の風合も良好ではないという欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、従来の除虫菊などの支燃剤に代わって供給安定性が良好である原料が使用され、燃焼時に刺激臭が少なく、しかも安定した燃焼性を有する線香を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の要旨は、
「籐粉末を含有することを特徴とする線香」
に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の線香は、籐粉末を含有している点に、1つの大きな特徴がある。
【0010】
本発明の線香に用いられる籐は、大量にかつ供給安定性よく入手しうるものである。また、籐粉末を含有させた線香は、燃焼時の刺激臭が非常に少なく、しかも除虫菊抽出粕粉末、木粉などの従来の支燃剤と同程度に優れた燃焼性を有するのみならず、風合および色あいも良好であるという、いくつもの優れた効果が発現される。
【0011】
また、本発明においては、籐粉末および結合剤の配合量を適宜調節することにより、線香の燃焼速度を容易に制御することができるので、従来の線香と同一の大きさでありながら、従来の線香よりも長時間燃焼させうる線香を製造することができるという利点もある。
【0012】
本発明に用いられる籐は、ヤシ科トウ亜科のうち、11属中のトウ類であり、その材は工芸的にも利用されているものである。かかる籐には、約80種類が存在する。本発明に用いられる籐粉末は、前記籐を乾燥させ、粉砕して粉末状としたものである。籐粉末の粒子径は、一般的には、製造性、線香の風合などの観点から、60メッシュ(タイラー(Tyler)メッシュ、以下同じ)以下、好ましくは80メッシュ以下であることが望ましい。
【0013】
本発明の線香における籐粉末の含有量は、燃焼時に立ち消えを防止し、安定して燃焼させる性質、すなわち燃焼安定性を向上させる観点から、5重量%以上、好ましくは15重量%以上、より好ましくは30重量%以上であることが望ましく、また成形性を向上させる観点から、95重量%以下、好ましくは90重量%以下、より好ましくは80重量%以下であることが望ましい。
【0014】
なお、本発明においては、線香の成形性を考慮して、結合剤を好適に使用しうる。
【0015】
結合剤としては、例えば、小麦、トウモロコシ、タピオカなどの澱粉、それらの澱粉加工品、タブ粉、トラガントガム、アラビアガム、グアーガム、ガンヒル抽出粉末、カゼインなどの天然高分子化合物、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどの合成高分子化合物などがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0016】
本発明の線香における結合剤の含有量は、成形性を向上させる観点から、5重量%以上、好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上とすることが望ましく、また燃焼安定性を向上させる観点から95重量%以下、好ましくは85重量%以下、より好ましくは70重量%以下であることが望ましい。
【0017】
本発明の線香には、鉱物性粉末および無機粉末の少なくとも1種を含有させることができる。このように、鉱物性粉末および無機粉末の少なくとも1種を含有させた場合には、線香の燃焼後に生じた灰の飛散を抑制することができるという優れた効果が発現される。
【0018】
鉱物性粉末としては、例えば、タルク、クレー、ベントナイト、無水ケイ酸、粘土、珪藻土、カオリンなどがあげられ、これらはいずれも本発明において好適に使用しうるものである。なお、これらの鉱物性粉末は、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0019】
無機粉末としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化アルミニウム、硫酸カルシウムなどがあげられ、これらはいずれも本発明において好適に使用しうるものである。なお、これらの無機粉末は、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0020】
鉱物性粉末および無機粉末は、それぞれ単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。
【0021】
本発明の線香における鉱物性粉末および無機粉末の少なくとも1種の含有量は、線香の燃焼後に生じた灰の飛散を十分に抑制する観点から、1重量%以上、好ましくは3重量%以上とすることが望ましく、また燃焼安定性を向上させる観点から、15重量%以下、好ましくは10重量%以下であることが望ましい。
【0022】
なお、本発明においては、本発明の目的が阻害されない範囲内で、籐粉末以外の支燃剤を線香に含有させてもよい。
【0023】
籐粉末以外の支燃剤としては、例えば、マツ粉末、スギ粉末、ヒノキ粉末などの木粉、キク科植物粉末、シソ科植物粉末、ヤシ科植物粉末、イネ科植物粉末、除虫菊抽出粉末などの植物乾燥粉末などがあげられ、これらは、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。線香における籐粉末以外の支燃剤の含有量は、本発明の目的が阻害されない量であればよく、特に限定がない。籐粉末以外の支燃剤を使用する場合には、通常、籐粉末の一部を該籐粉末以外の支燃剤で置換することにより、使用することができる。
【0024】
以上の組成を有する線香は、必要により、後述する香料などを含有させることにより、主として仏壇用線香などとして好適に使用しうるものである。
【0025】
また、本発明の線香は、前記した成分に、さらに殺虫活性成分を含有させることにより、殺虫線香の形態で使用することもできる。
【0026】
殺虫活性成分としては、種々の化合物を使用することができるが、本発明においては、安全性に優れた化合物、例えば、ピレスロイド化合物を使用することが好ましい。ピレスロイド化合物としては、例えば、ピレトリン、アレスリン、プラレトリン、トランスフルスリン、レスメトリン、ペルメトリン、フラメトリン、エムペントリン、テラレスリン、フタルスリンなどがあげられる。殺虫活性成分は、そのままの状態で線香に含有させることができるが、例えば、溶媒、乳化剤、油剤などと混合したり、あるいはマイクロカプセル化させた形態で線香に含有させてもよい。
【0027】
線香における殺虫活性成分の含有量は、十分な殺虫効果を発現させる観点から、0.001重量%以上、好ましくは0.05重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上であることが望ましく、また経済性などの観点から10重量%以下、好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下であることが望ましい。
【0028】
また、本発明の線香には、必要により、例えば、イソボルニルチオシアナート、オクタクロロジプロピルエーテル、N−オクチルビシクロヘプテンカルボキシイミド、ブチルカルビトール6−プロピルピペロニルエーテルなどの共力剤;マラカイトグリーンなどの有機顔料、酸化亜鉛、チタンホワイト、カーボンブラックなどの無機顔料、各種染料などの色素;安息香酸、ソルビン酸、デヒドロ酢酸などの酸、それらの塩やエステルなどの防カビ剤;天然香料、人工香料など香料などを適量で含有させてもよい。
【0029】
本発明の線香は、例えば、籐粉末をはじめ、結合剤などのその他の成分を混合し、これに水を添加し、混練したのち、これを押出成形、押出打抜成形などの一般に線香を製造する際に採用されている成形方法により、容易に製造することができる。
【0030】
本発明の線香の太さ、長さ、形状などにはとくに限定がなく、その用途、例えば、仏壇用線香、殺虫線香などの用途に応じて適宜調整すればよい。
【0031】
本発明の線香の線香に用いられる籐は、大量にかつ供給安定性よく入手しうるものであるので、本発明の線香は、安価で容易に製造することができることから、工業的生産性および経済性に優れたものである。
【0032】
また、本発明の線香は、燃焼時の刺激臭が非常に少なく、しかも除虫菊抽出粕粉末、木粉などの従来の支燃剤と同程度に優れた燃焼性を呈するのみならず、風合および色あいも良好であるという、いくつもの優れた効果を発現するものである。
【0033】
また、本発明の線香は、籐粉末および結合剤の配合量を適宜調節することにより、容易に線香の燃焼時間を従来の線香よりも長くしたり短くしたりすることができるという利点もある。
【0034】
【実施例】
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0035】
実施例1
表1に示す支燃剤〔籐粉末(粒子径:300〜60メッシュ)、コーヒー豆殻の内皮粉末(粒子径:300〜60メッシュ)、トウモロコシの芯の粉末(粒子径:300〜60メッシュ)または竹の粉末(粒子径:300〜60メッシュ)〕70重量部および結合剤としてタブ粉30重量部を混合し、押出成形したのち、乾燥させて直径5mm、長さ30cmの線香を得た。
【0036】
得られた線香の一端を把持して水平に保持し、他端に着火し、線香の燃焼時の刺激性を以下の方法にしたがって調べた。その結果を表1に示す。
【0037】
〔線香の燃焼時の刺激臭〕
無差別に抽出した20〜50歳の男性10名および女性10名のパネラー20名により、燃焼している際の線香の煙の臭いを嗅いだのち、以下の判定基準に基づいて評価してもらい、各評価の人数を調べた。
【0038】
(判定基準)
A:刺激がやわらかい。
B:刺激を感じる。
C:刺激を強く感じる。
【0039】
【表1】
Figure 0004237319
【0040】
表1に示された結果から、実験例1では籐の粉末が用いられているので、線香の燃焼時の刺激臭がほとんどないことがわかる。
【0041】
実施例2
籐粉末(粒子径:300〜60メッシュ)40重量部、結合剤(タブ粉)20重量部、アレスリン乳剤〔アレスリン0.3重量部と、ノニオン系界面活性剤0.14重量部と、香料0.08重量部との混合物〕0.52重量部、色素(マラカイトグリーン)0.1重量部、防カビ剤0.1重量部およびその他の支燃剤として木粉39.28重量部を混合し、得られた混合物100重量部に、水90重量部を添加して混練し、押出成形したのち、乾燥させて直径5mm、長さ30cmの殺虫線香を得た。
【0042】
実施例3
実施例2において、籐粉末の使用量を40重量部から38重量部に変更し、またタブ粉の使用量を20重量部から31重量部に変更したほかは、実施例2と同様にして殺虫線香を得た。
【0043】
実施例4
実施例2において、籐粉末の使用量を40重量部から20重量部に変更したほかは実施例2と同様にして殺虫線香を得た。
【0044】
実施例5
実施例2において、さらにタルク粉末2.5重量部を混合したほかは実施例2と同様にして殺虫線香を得た。
【0045】
実施例6
実施例2において、籐粉末の使用量を40重量部から26重量部に変更し、さらにタルク粉末5重量部を混合したほかは、実施例2と同様にして殺虫線香を得た。
【0046】
比較例1
実施例2において、籐粉末40重量部の代わりに除虫菊抽出粕粉末(粒子径:300〜60メッシュ)40重量部を用いたほかは、実施例2と同様にして殺虫線香を得た。
【0047】
比較例2
実施例3において、籐粉末38重量部の代わりに比較例1と同じ除虫菊抽出粕粉末38重量部を用いたほかは、実施例3と同様にして殺虫線香を得た。
【0048】
比較例3
実施例5において、籐粉末40重量部の代わりに比較例1と同じ除虫菊抽出粕粉末40重量部を用いたほかは、実施例5と同様にして殺虫線香を得た。
【0049】
次に、実施例2〜6および比較例1〜3で得られた殺虫線香ならびに従来の殺虫線香の一端を把持して水平に保持し、他端に着火し、燃焼安定性、燃焼速度、灰の状態、線香体の色および風合を以下の方法で評価し、また線香の燃焼時の刺激臭を実施例1と同様にして評価した。その結果を表2に示す。
【0050】
なお、前記従来の殺虫線香(従来品)は、1巻あたりの全長が75cm、幅が6.3mm、重量が13gの蚊とり線香である。
【0051】
〔燃焼安定性〕
線香の燃焼時に立ち消えがあるかどうかを観察し、立ち消えがないときに燃焼安定性が「良好」と評価し、また立ち消えが生じたときに燃焼安定性が「不良」と評価した。
【0052】
〔燃焼速度〕
線香の燃焼を開始したのち、燃焼が終了するまでに要した時間を測定し、1時間あたりに燃焼される線香の長さを求めた。
【0053】
〔灰の状態〕
線香の燃焼終了後に、線香の燃焼によって生じた灰の状態を観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
【0054】
(判定基準)
○:固い灰で飛散しない。
△:灰がやや飛散する。
×:灰が飛散する。
【0055】
〔線香体の色〕
燃焼前の線香体の色を観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
【0056】
(判定基準)
○:明るい緑。
△:やや暗い緑。
×:暗い緑。
【0057】
〔風合〕
燃焼前の線香体の表面状態を観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
【0058】
(判定基準)
○:線香体の表面が滑らかである。
△:表面がやや粗い。
×:表面が粗い。
【0059】
【表2】
Figure 0004237319
【0060】
表2に示された結果から、実施例2〜6で得られた線香は、いずれも燃焼時の刺激臭がほとんどなく、燃焼途中で立ち消えが生じることもなく、燃焼安定性に優れたものであることがわかる。さらに、実施例5〜6で得られた殺虫線香は、鉱物性粉末(タルク粉)が用いられているので、灰の飛散がなく、燃焼後の灰の状態が良好であることがわかる。
【0061】
一方、比較例1〜3で得られた殺虫線香および従来の殺虫線香は、除虫菊抽出粕粉末が用いられていることにより、立ち消えを生じたり、燃焼時に刺激臭を発生し、さらに線香体の色が暗い緑で風合に関しても表面がやや粗いものであることがわかる。
【0062】
試験例
実施例6で得られた殺虫線香と前記従来品とを用い、燃焼時間および燃焼時のアレスリンの蒸散量とその蒸散率を以下の方法にしたがって調べた。その結果を表3に示す。
〔燃焼時間〕
長さ10cmの線香を燃焼させ始めてから燃焼し終えるまでに要する時間を測定した。
【0063】
〔燃焼時のアレスリンの蒸散量〕
シリカゲルを充填したガラスカラムに真空ポンプを接続し、線香の一端を把持して水平に保持し、線香の先端に点火し、線香の長さ10cmを燃焼させて殺虫有効成分をガラスカラム内に充填したシリカゲルに吸着させて捕集した。
【0064】
その後、シリカゲルに吸着したアレスリンをアセトンを用いて離脱させたのち、これをガスクロマトグラフィー((株)島津製作所製、品番:GC−14A)を用いてアレスリンの定量分析を行ない、その定量値を求めた。
【0065】
次に、前記アレスリンの定量分析の結果に基づいて、検量線法にて、蒸散したアレスリン量(アレスリンの蒸散量)を求めた。
〔燃焼時のアレスリンの蒸散率〕
燃焼時のアレスリンの蒸散率は、式:
(燃焼時のアレスリンの蒸散率(%)=(アレスリンの蒸散量)÷(アレスリンの仕込み量)×100
にしたがって求めた。
【0066】
【表3】
Figure 0004237319
【0067】
表3に示された結果から、実施例6で得られた殺虫線香は、従来品と対比して、殺虫有効成分の蒸散率が高く、蒸散効率がよいことがわかる。
【0068】
【発明の効果】
本発明の線香は、従来の除虫菊などの支燃剤に代わって供給安定性が良好である原料が使用され、燃焼時に刺激臭が少なく、しかも安定した燃焼性を呈するという優れた効果を奏する。
【0069】
さらに、本発明の線香は、風合および色が従来の線香よりも優れ、しかも長時間燃焼させることができるという効果を奏する。
【0070】
また、本発明の線香は、鉱物性粉末および無機粉末の少なくとも1種を含有している場合には、燃焼後の灰の飛散が少なく、周囲を汚染させず、後処理が容易であるという効果が奏される。
【0071】
さらに、本発明の殺虫線香は、殺虫有効成分の蒸散量が従来のものと対比して高いので、殺虫有効成分量を低減させることができるため、製造コストを低減させることができるという経済面においても優れた効果をもたらすものである。
【0072】
このように、本発明の線香は、いくつもの優れた効果を奏するので、仏壇用線香のみならず、殺虫線香などとして幅広く好適に使用しうるものである。

Claims (9)

  1. 籐粉末を含有することを特徴とする線香。
  2. 籐粉末5〜90重量%および結合剤5〜85重量%を含有する請求項1記載の線香。
  3. さらに、鉱物性粉末および無機粉末の少なくとも1種1〜50重量%を含有する請求項1または2記載の線香。
  4. 鉱物性粉末が、タルク、クレー、ベントナイト、無水ケイ酸、粘土、珪藻土およびカオリンからなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項3記載の線香。
  5. 無機粉末が、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化アルミニウムおよび硫酸カルシウムからなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項3記載の線香。
  6. さらに、籐粉末以外の支燃剤を含有してなる請求項1〜5いずれか記載の線香。
  7. さらに、殺虫活性成分を含有する請求項1〜6いずれか記載の線香。
  8. 殺虫活性成分がピレスロイド化合物である請求項7記載の線香。
  9. 殺虫活性成分の含有量が0.01〜5重量%である請求項7または8記載の線香。
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