JP4237304B2 - 筆記具等のクリップ取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、筆記具等のクリップ取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
実開昭58−18787号公報には、軸体の後端開口部にクリップの係止筒部を挿入し、軸体側壁に貫設された係止孔に、クリップの係止筒部外面に設けた係止突起を係合させてなる筆記具等のクリップ取付構造が開示されている。
【0003】
前記従来のクリップ取付構造は、クリップの挿入される係止筒部が、径方向のバネ作用を有する構造のため、挿入組立時の円滑な挿入が可能であるとしても、係止突起と係止孔との係合だけでは、安定した固着状態が維持できず、クリップが軸体に対してぐらつくおそれがある。そのため、前記従来の構造では、ぐらつきを防止した強固な固着構造を得ようと、係止筒部を軸方向に比較的長く設定することを余儀なくされ、軸体内部の空間の設定に制約を受ける。
【0004】
また、前記従来のクリップ取付構造は、係止突起が係止孔より外部に露出しているため、前記係止突起を誤って押圧して、係止孔との係合状態を解除し、クリップを軸体から脱落させるおそれがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、クリップと軸体とのぐらつきのない固着状態が維持でき、しかも、挿入される係止筒部を短くすることができ、軸体の内部空間の自由な設定が可能となり、その上、誤って係合状態を解除してクリップを脱落させることもないクリップ取付構造を提供する。
【0006】
尚、本発明で「前」とは、クリップの挿入方向を差し、「後」とは、その逆を指す。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、軸体1の後端開口部にクリップ2の係止筒部21を挿入し、前記軸体1の側壁に貫設された係止孔11に、前記クリップ2の係止筒部21の外面に設けた係止突起22を係合させてなる筆記具等のクリップ取付構造であって、前記係止孔11を有する軸体1の側壁外面に環状体3を装着したこと(請求項1)を要件とする。
【0008】
前記係止孔11を有する軸体1の側壁外面に環状体3を装着したことによって、係止筒部21が挿着される軸体1の後端開口部の径方向の実質的な肉厚を厚くでき、それにより、クリップ2と軸体1とのぐらつき強度を向上させ、両者の安定した固着状態を維持できる。さらに、クリップ2の係止筒部21の長手寸法を、従来のように長くする必要なく短くでき、その結果、軸体1の内部空間の自由な設定が可能となる。
【0009】
また、環状体3を係止孔11を有する軸体1の側壁外面に装着することによって、前記係止孔11が前記環状体3によって覆われてなる。それにより、係止突起22が係止孔11より外部に露出していないため、誤って係止突起22を押圧して係止孔11との係合状態を解除してしまうことによって生じるクリップ2の脱落がない。
【0010】
また、前記請求項1の発明において、前記軸体1の側壁に、前記係止孔11と連通し且つ前記軸体1の後端より外部へ開口する軸方向のスリット12を貫設し、前記スリット12を有する軸体1の側壁外面に、前記側壁の外方変形を抑える環状体3を装着すること(請求項2)が好ましい。
【0011】
軸体1の後端開口部の側壁にスリット12を設けたことにより、挿入組立箇所(即ち、軸体1の内面又は外面、係止筒部21の外面、及び環状体3の内面)の寸法管理が容易となる。また、前記スリット12によって、軸体1の後端側壁が径方向外方に変形し易くなるが、環状体3を装着することによって、軸体1の外方変形が抑止される。
【0012】
前記請求項2の発明において、前記環状体3を前記軸体1外面に装着した際、前記係止孔11の後方のスリット12内に配置され、且つ、挿入組立時、前記係止突起22の前端と当接するガイド突起31を、前記環状体3内面に設けてなること(請求項3)が好ましい。
【0013】
クリップ2の係止筒部21を軸体1後端開口部に挿入する過程で、前記係止突起22の前端がガイド突起31の後端に当接して、係止突起22(または係止突起22を有する係止筒部21側壁)が径方向内方へ押圧され、係止突起22がスリット12内面に食いつくことが防止され、係止突起22が係止孔11までスムーズに移動でき、挿入組立作業が容易となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に従って説明する。図1〜図6に本発明の一実施例を示す。本発明のクリップ取付構造は、クリップ2と、軸体1と、環状体3とからなる。
【0015】
(軸体)
軸体1は、合成樹脂の射出成形より得られる、後端に開口部を備えた円筒状軸筒(例えば、ノック式ボールペン用軸筒またはシャープペンシル用の軸筒)である。前記軸体1は、後端部の側壁外面に2個の円形状の係止孔11が軸線と対称位置にそれぞれ貫設されている。前記一方の係止孔11の後方には、該係止孔11と軸体1後端外方とを連通する軸方向のスリット12が設けられる。前記スリット12は、前記軸体1後端外方と連通する幅広部12aと、該幅広部12aと連通し且つ前記係止孔11と連通する幅狭部12bとを備える。
【0016】
また、前記係止孔11の前方には、該係止孔11と連通し、ノック機構部の突起(図示せず)が摺動可能な軸方向の長孔13が貫設されている。また、前記係止孔11前方の軸体1の側壁外面には、環状の鍔部14が一体に設けられている。前記鍔部14にも、前記長孔13が貫設されている。
【0017】
(クリップ)
クリップ2は、その前端内面に挟持突起23aを備えたクリップ本体23と、該クリップ本体23が側壁外面に一体に連結された円筒状の基部24と、該円筒状の基部24の前方に一体に延設された係止筒部21とからなる合成樹脂の射出成形体である。
【0018】
前記係止筒部21は、円筒状であり、その側壁外面に2個の係止突起22が軸線に対して対称位置にそれぞれ一体に設けられる。前記係止筒部21の側壁の係止突起22の両者間には、前端側に開口する2本の切り欠き21aが設けられ、それにより、前記係止突起22を有する側壁の径方向の弾性変形を容易にしている。
【0019】
前記係止突起22は、略円柱状の突起であり、その前面に傾斜面を備え、それにより、軸体1との引っ掛かりのないスムーズな係止筒部21の挿入性が得られる。
【0020】
また、円筒状の基部24と係止筒部21との連結箇所には、段部25が設けられ、組立後、前記段部25が軸体1の後端または環状体3の後端と当接している。また、係止筒部21の後部外面には、軸体1のスリット12の幅広部12aに挿入係止可能な位置決め突起21bが一体に設けられる。前記位置決め突起21bによって、クリップ2と軸体1との組立後の回転方向のがたつきが防止される。
【0021】
(環状体)
前記環状体3は、円筒状の合成樹脂の射出成形体である。前記環状体3の内面には、軸方向に延びる1本のガイド突起31が一体に設けられる。前記ガイド突起31は、前記軸体1のスリット12の幅狭部12bに挿入可能である。
【0022】
(挿入組立過程)
挿入組立過程を説明する。まず、軸体1の後端部側壁外面に環状体3を装着する。このとき、前記環状体3内面に突設されたガイド突起31が、軸体1のスリット12(具体的には幅狭部12b)に挿入配置されると共に、前記環状体3の前端が軸体1の鍔部14後端に当接される。(図5参照)
【0023】
次に、クリップ2の係止筒部21を軸体1の後端開口部に挿入すると、前記係止筒部21のクリップ本体23側の係止突起22の前端が、ガイド突起31の後端と当接し、前記係止突起22が内方へ押し上げられ、軸体1内面を係止突起22が前方へ摺動する。そして、前記係止突起22が、スリット12と連通した係止孔11内に落ち込み、該係止孔11と係合する。これと同時に、クリップ本体23とは反対側の係止筒部21外面の他の係止突起22も、軸体1のもう一方の係止孔11に係合し、そして、係止筒部21の側壁外面と軸体1の内面とが密接し、これにより、挿入組立が終了する。(図1参照)
【0024】
尚、本発明の軸体は、筆記具等の軸筒の他にも、筆記具等のキャップ(即ち、ペン先側に装着されるキャップ)でもよい。また、本発明の筆記具等とは、筆記具のほか、塗布具や化粧具を含む。
【0025】
尚、本発明の軸体1、クリップ2、環状体3を構成する材料は、それぞれ合成樹脂の他にも、金属であってもよい。
【0026】
尚、本発明のクリップ2を構成するクリップ本体23と係止筒部21は、一体的に設けられるものであれば、一体に形成した構成の他にも、別部材により構成した両者を取付固定したものでもよい。
【0027】
【発明の効果】
請求項1の発明により、クリップと軸体とのぐらつきのない固着状態が維持でき、しかも、挿入される係止筒部を短くすることができ、軸体の内部空間の自由な設定が可能となり、その上、誤って係合状態を解除してクリップが軸体から外れることもない。
【0028】
請求項2の発明により、挿入組立箇所の寸法管理が容易となると共に、軸体の後端側壁の径方向外方への変形を抑える。
【0029】
請求項3の発明により、係止突起がスリット内面に食いつくことを防止し、係止突起を係止孔までスムーズに移動させ、挿入組立作業を容易にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の組立後の状態を示す縦断面図である
【図2】図1のA−A線断面矢視図である。
【図3】図1のB−B線断面矢視図である。
【図4】図1のC−C線断面矢視図である。
【図5】本発明の実施例の組立前の状態を示す縦断面図である。
【図6】本発明の実施例の組立前の状態を示す図である。(クリップ本体は基部との連結箇所から省略した。)
【符号の説明】
1 軸体
11 係止孔
12 スリット
12a 幅広部
12b 幅狭部
13 長孔
14 鍔部
2 クリップ
21 係止筒部
21a 切り欠き
21b 位置決め突起
22 係止突起
23 クリップ本体
23a 挟持突起
24 円筒状の基部
25 段部
3 環状体
31 ガイド突起
Claims (3)
- 軸体(1)の後端開口部にクリップ(2)の係止筒部(21)を挿入し、前記軸体(1)の側壁に貫設された係止孔(11)に、前記クリップ(2)の係止筒部(21)の外面に設けた係止突起(22)を係合させてなる筆記具等のクリップ取付構造であって、前記係止孔(11)を有する軸体(1)の側壁外面に環状体(3)を装着したことを特徴とする筆記具等のクリップ取付構造。
- 前記軸体(1)の側壁に、前記係止孔(11)と連通し且つ前記軸体(1)の後端より外部へ開口する軸方向のスリット(12)を貫設し、前記スリット(12)を有する軸体(1)の側壁外面に、前記側壁の外方変形を抑える前記環状体(3)を装着した請求項1記載の筆記具等のクリップ取付構造。
- 前記環状体(3)を前記軸体(1)外面に装着した際、前記係止孔(11)の後方のスリット(12)内に配置され、且つ、挿入組立時、前記係止突起(22)の前端と当接するガイド突起(31)を、前記環状体(3)内面に設けてなる請求項2記載の筆記具等のクリップ取付構造。
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