JP4236309B2 - 安定性の良好なアミドアミンオキシド化合物の製造方法 - Google Patents

安定性の良好なアミドアミンオキシド化合物の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、色相及び香りの経時安定性の良好なアミドアミンオキシド化合物を低コストで、製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アミドアミンオキシド化合物は、その類似物質であるアミンオキシド類と同様に、皮膚に対する刺激が少ない界面活性剤として有用なものであり、アミンオキシド化合物に比較して、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩等のようなサルフェート系活性剤との相溶性に優れ、台所用洗剤やシャンプー等の洗浄剤、香粧品、化粧品等に幅広く利用できる有用な物質である。アミドアミンオキシド化合物の製造方法として、アミンオキシド類を得る方法と同様に、アミドアミン化合物に対し過酸化水素を反応させる方法が広く行われている。しかしながら、この方法で得られたアミドアミンオキシド化合物の水溶液中には、未反応アミドアミン化合物が多量に含まれている為、これがアミドアミンオキシド化合物の色調、香、洗浄力、及び皮膚刺激性等に悪い影響を与え、このため、実際にはアミドアミンオキシド化合物を有効に利用した洗浄剤組成物は未だ開発されていない。
【0003】
一方、類似物質であるアミンオキシド化合物の場合は、前記と同様の未反応アミンの問題を、例えば特公昭60−55060号に記載の方法、すなわち、アミンオキシド化合物の合成の際に、クエン酸などのヒドロキシル基含有多塩基性カルボン酸を添加する事により問題を解決している。この公報の方法に従って、アミドアミンオキシド化合物の合成時に、その反応系中にクエン酸を添加した場合、クエン酸を加えない物に比較し、アミドアミン化合物のオキシド転化率に上昇が見られたが、生成されたアミドアミンオキシド化合物は、虐待試験の結果、着色と香りの変化が同時に起こり、未だ着色・匂いに対して安定性に優れたアミドアミンオキシド化合物含有組成物のみならず着色・香りの安定性に優れたアミドアミンオキシド水溶液も得られていない。このためアミドアミンオキシド化合物は、産業上使用の困難な物質とされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、色調及び香りの経時安定性の良好なアミドアミンオキシド化合物の製造方法を提供しようとするものである。特に本発明は、低コストで、色調及び香りの経時安定性の良好なアミドアミンオキシド化合物を製造する方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、色調及び香りの良好なアミドアミンオキシド化合物を得ることを目的にして、鋭意検討の結果、アミドアミン化合物を酸化してアミドアミンオキシド化合物を製造する際に、この反応系中に特定有機ホスホン酸化合物を配合する事により、良好な色相安定性と香りの変化が無いアミドアミンオキシド化合物が得られることを見いだした。更に、本発明者らは、前記有機ホスホン酸化合物の添加効果を鋭意検討した結果、クエン酸を添加しなくても、特公昭60−55060号に記載のクエン酸添加法と同等以上のオキシド添加率を得ることに成功した。また、クエン酸等を添加して得られた高オキシド転化率のアミドアミンオキシド水溶液に特定の有機ホスホン酸又はその塩を配合する方法よりも、より少量のホスホン酸又はその塩の使用量により、色調及び香りの経時安定性が良好なアミドアミンオキシド化合物合成組成物が得られる事を見いだした。さらに本発明者らはこの製造方法により得られたアミドアミンオキシド化合物含有水溶液を他の活性剤等と組み合わせても経時安定性が損なわれる事がない事を確認して本発明を完成した。
【0006】
本発明の安定性の良好なアミドアミンオキシド化合物の製造方法は、下記一般式(1):
【化4】
Figure 0004236309
〔但し、式(1)において、R3 は炭素原子数が7〜21のヒドロキシル基置換又は未置換のアルキル基又はアルケニル基を表し、R4 及びR5 は、それぞれ互に独立に、炭素原子数が1〜5の、ヒドロキシル基置換又は未置換のアルキル基又はアルケニル基を表し、nは1〜5の整数を表す。〕
により表されるアミドアミン化合物に過酸化水素を反応させて、下記式(2):
【化5】
Figure 0004236309
〔但し、式(2)において、R3 ,R4 ,R5 及びnは前記に同じ〕
により表されるアミドアミンオキシド化合物を製造するに際し、前記反応系中に、下記式(3):
【化6】
Figure 0004236309
〔但し、上式(3)中、R1 は水素原子または、炭素原子数が1〜3の低級アルキル基を表し、M1 ,M2 ,M3 及びM4 は、それぞれ他から独立に、水素原子又はアルカリ金属原子を表す。〕
により表される有機ホスホン酸又はその塩を、前記一般式(3)のアミドアミン化合物の仕込みモル量に対し、0.1〜1.5モル%の添加量で存在させることを特徴とするものである。
【0007】
すなわち、本発明方法において、その反応系中に、一般式(3)で示される特定の有機ホスホン酸又はその塩を配合する事により、色調及び香りの良好なアミドアミンオキシド化合物を低コストで得ることができる。また、本発明方法により得られた反応生成物混合物中には、一般式(2)のアミドアミンオキシド化合物とともに一般式(3)の有機ホスホン酸又はその塩を含み、この組成物は色調及び香りの良好なアミドアミンオキシド化合物含有界面活性組成物として、特に洗浄剤組成物として有用なものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法において、原料として使用される式(1)のアミドアミン化合物としては、N,N−ジメチルアミノプロピルオクチルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルドデシルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルテトラデシルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルヘキサデシルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルオクタデシルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルやし油アルキルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル硬化牛脂アルキルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルドデシルアミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)プロピルドデシルアミドなどが挙げられる。
【0009】
上記アミドアミン化合物は、脂肪酸、脂肪酸とグリセリンの縮合物である天然油脂、脂肪酸低級アルコールエステル等や更に分子蒸留や再結晶等の精製工程を経た精製脂肪酸、精製天然油脂、精製脂肪酸低級アルコールエステル等にN,Nジメチルアミノプロピルアミンのようなジアミンを作用させ旧知の方法で容易に得ることができる。
【0010】
また、本発明方法に用いられる一般式(3)の有機ホスホン酸及びその塩としては、例えば、ヒドロキシエタンジホスホン酸、ヒドロキシプロパンホスホン酸、1−ヒドロキシブタン−1,1−ジホスホン、及びその塩などを用いることができる。
【0011】
反応の溶媒としては一般に水が使用されるが、アミンオキシド水溶液の粘度等を調節するためにメタノール、エタノール、2−プロパノール等の親水性溶媒を併用することができる。
【0012】
反応系中に添加される有機ホスホン酸類又はその塩の使用量は、アミドアミン化合物の仕込量に対し0.1〜1.5モル%である。0.1モル%未満の添加量でも反応収率を上げることは可能であるが、色相・香りの安定性の満足なアミドアミンオキシド化合物及びそれを含有する組成物を得ることができない。またその添加量が1.5モル%を超えて過剰に添加された場合には、色相及び香りの安定性の満足なアミドアミンオキシド化合物及びそれを含有する組成物が得られるが、キャリヤーオーバーとして有機ホスホン酸類又はその塩が組成物中に過剰に存在することになり、コスト改善効果が低くなり、また過剰に存在する過酸化水素の分解にさらに作業時間が延長される。
【0013】
アミドアミン化合物の酸化に用いられる過酸化水素は、使用されるアミドアミン化合物の量に対し、理論量の110モル%以上の過剰量で用いられることが好ましい。これよりも過剰の過酸化水素を用いた場合、反応は高転化率で進行するが、過剰な過酸化水素を除去する為に余計なコストがかかる事になる。過酸化水素の量が、アミドアミン化合物の量の100モル%未満であると、反応生成物中に未反応のアミドアミン化合物が残存し、刺激性を示すことがあるから好ましくない。使用する過酸化水素の濃度には特に限定はないが、一般的には30%程度の過酸化水素水溶液が入手しやすく、取り扱いも簡便である。
【0014】
アミドアミン化合物と過酸化水素との反応温度は40℃〜100℃が適当である。より望ましくは60℃〜100℃である。反応温度が40℃未満では反応完結までに6時間以上の時間を必要とし、実際の製造には不適当である。また反応温度が100℃を超えると、主たる溶媒としている水の沸点を超えることになるため、製品の濃度調整が必要となり、実用上好ましくない。また有機ホスホン酸又はその塩による着色防止も不十分になる。
【0015】
本発明の製法から得られるアミドアミンオキシド化合物を含有する界面活性組成物は、台所用洗剤及びシャンプー等の液体洗浄剤に有用なものである。洗浄剤組成物を形成する場合には、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及び式(2)の化合物とは異種の両性界面活性剤、香料、着色料、高分子増粘剤、コンディショニング剤、防腐剤、ハイドロトロープ剤、紫外線吸収剤等を任意に配合することができる。
【0016】
本発明の製造方法により得られたアミドアミンオキシド化合物含有組成物をエチレングリコールジステアレートのように常温で水に不溶な油類に配合した場合には、真珠光沢油脂結晶群の分散液の色相安定性が、本発明とは異なる製造方法(例えばクエン酸を触媒に利用した組成物)で得られた組成物を配合した場合に比較して、より安定である。本発明方法により製造されたアミドアミンオキシド化合物含有組成物に配合される成分は、通常、洗浄剤に使用されるものならばどのような物であってもよく、その種類に格別の限定はない。
【0017】
前記洗浄剤組成物に配合できる前記アニオン性界面活性剤としては、アルキル(直鎖または分枝鎖)ベンゼンスルホネート、アルキル(天然または合成、直鎖または分枝鎖)エーテルサルフェート、α−オレフィンスルホネート、アルキルサルフェート、アルキルフェノールエーテルサルフェート、アルキルアミドエーテルサルフェート、脂肪酸石けん、高級アルコールリン酸エステル塩、ポリオキシエチレン高級アルコールリン酸エステル塩、ポリオキシエチレン高級脂肪酸リン酸エステル塩、スルホン化高級脂肪酸塩、スルホン化高級脂肪酸高級アルコールエステル塩、高級アルコールスルホコハク酸エステル塩、アシルメチルタウリン、N−長鎖アシルグルタミン酸塩等のN−アシルアミノ酸塩、アシルイセチオン酸塩、等が挙げられる。
【0018】
また、ノニオン界面活性剤としては、脂肪酸ジエタノールアミド、脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸モノエタノールアミドなどが挙げられる。
【0019】
さらに、両性界面活性剤としてはアルキルベタイン・アルキルアミドベタイン・アルキルイミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。
【0020】
本発明の方法により得られたアミドアミンオキシド化合物含有する組成物を、他の界面活性剤と配合して用いる場合、式(2)のアミドアミンオキシド化合物0.1〜35重量%、及び式(3)の有機ホスホン酸又はその塩0.1〜5.0重量%、に0.1〜50重量%の、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及び式(2)の化合物とは異なる両性界面活性剤から選ばれた1種以上配合されることが好ましい。
【0021】
【実施例】
次に実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明の範囲は下記実施例により限定されるものではない。
【0022】
比較例1〜6及び実施例1
N,N−ジメチルプロピルラウリン酸アミド284gに、下記の表1に示す添加物質を添加し、これに取り出し重量が1kgになるように精製水を添加し、さらに理論量の105%の過酸化水素を添加して、80℃;4時間の条件でアミドアミンオキシド化合物の合成を行った。合成されたアミドアミンオキシド化合物水溶液の有効成分が30重量%になるようにした。生成したラウリルアミドアミンオキシドを50℃の恒温機に保存し、3ヶ月後にその色相安定性と香りの変化を評価した。表1の数字はN,N−ジメチルプロピルラウリン酸アミドに対する添加物質のモル%値を示す。
【0023】
【表1】
Figure 0004236309
【0024】
表1の註
*1:HEDP…ヒドロキシエタンジホスホン酸
*2:オキシド転化率…下記条件下に、反応前後のアミドアミン量を定量し、アミドアミンのアミドアミンオキシドへの転化率を求めた。
カラム:Inertsil C−4、サイエンス社製、φ4.6mm×150mm
溶離液:0.025M NaH2 PO4 (pH:7):CH3 CN=65:35の混合液
測定波長:210mm
流量:1ml/min
温度:40℃
色相評価:◎無色、○淡黄色、△淡黄色〜黄色、×橙色、××褐色
香りの評価:アミンその他の刺激臭等の不快臭が、××→×→△→○→◎の順に弱くなる。
【0025】
表1が示しているように、ヒドロキシエタンジホスホン酸以外のキレート性添加剤を加えて反応すると、反応転化率が上昇することは確認できたが、初期色相及び香りの経時安定性は不良であった。リン酸系或いは亜リン酸系の添加物を用いた場合にも、ヒドロキシエタンジホスホン酸程の効果が見られなかった。特に経時変化防止効果は、ヒドロキシエタンジホン酸特有の効果であることが確認された。
【0026】
実施例2
ラウリルアミドプロピルジメチルアミン400g(アミン価より平均分子量298が得られたラウリンを主体とするN,N−ジメチルプロピルラウリン酸)と、水843gを含む水性懸濁液に、60%ヒドロキシエタンジホスホン酸2.30g(対アミドアミン0.5モル%)を添加し、温度を60℃〜70℃に保ちながら、30%過酸化水素水159.4g(対アミドアミン105モル%)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、温度を90℃に上げてさらに4時間攪拌し、これを室温上冷却してアミドアミンオキシド化合物の30%水溶液を得た。このようにして得られた生成物を分析した結果、反応転化率は99.7%であった。またこの生成物を50℃の恒温槽中で3ヵ月間虐待処理したが、色相及び香りの変化は認められなかった。この生成物を後述する配合実験に供した。
【0027】
実施例3
ヤシ油アミドプロピルジメチルアミン314g(アミン価より平均分子量322.5が得られたヤシ脂肪酸アミドアミン)と水374.9gとを含む水性懸濁液に、60%ヒドロキシエタンジホスホン酸1.60g(対アミドアミン0.5モル%)を添加し、温度を60℃〜70℃に保ちながら、30%過酸化水素水110.7g(対アミドアミン105モル%)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、温度を90℃に上げてさらに4時間攪拌して、アミドアミンオキシド40%水溶液を得た。このようにして得られた生成物を分析した結果、反応転化率は99.5%であった。またこの生成物を50℃の恒温槽中で3ヵ月間虐待したが色相及び香りの変化は認められなかった。
【0028】
実施例4
ミリスチン酸アミドジメチルプロピルアミン200.0g(アミン価より平均分子量337.81が得られたミリスチン酸アミドアミン)と水772.5gとを含む水性懸濁液に、60%ヒドロキシエタンジホスホン酸1.02g(対アミドアミン0.5モル%)を添加し、温度を60℃〜70℃に保ちながら、30%過酸化水素水73.8g(対アミドアミン110モル%)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、温度を90℃に上げて更に4時間攪拌してアミドアミンオキシド20%水溶液を得た。このようにして得られた生成物を分析した結果、反応転化率は98.5%であった。この生成物を50℃の恒温槽中で3ヵ月間虐待したが香り及び、色相の変化は認められなかった。
【0029】
実施例5
精製カプリン酸アミドプロピルジメチルアミン200.00g(式量228.3)と水401.1gとを含む水性懸濁液に、60%ヒドロキシエタンジホスホン酸1.84g(対アミドアミン1.0モル%)を添加し、温度を60℃〜70℃に保ちながら、30%過酸化水素水109.2g(対アミドアミン110モル%)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、温度を90℃に上げて、さらに4時間攪拌して、アミドアミンオキシド30%水溶液を得た。このようにして得られた生成物を分析した結果、反応転化率は99.7%であった。この生成物を50℃の恒温槽中で3ヵ月間虐待したが、香り及び色相の変化は認められなかった。
【0030】
実施例6
精製12ヒドロキシステアリン酸アミドジメチルプロピルアミン98.50g(式量384.6)と水894.2gとを含む水性懸濁液に、60%ヒドロキシエタンジホスホン酸1.32g(対アミドアミン1.5モル%)を添加し、温度を60℃〜70℃に保ちながら、30%過酸化水素水31.93g(対アミドアミン110モル%)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、温度を90℃に上げて更に4時間攪拌して、アミドアミンオキシド10%水溶液を得た。このようにして得られた生成物を分析した結果、反応転化率は97.5%であった。この生成物を50℃の恒温槽中で3ヵ月間虐待したが、香り及び色相の変化は認められなかった。
【0031】
実施例7
ヒマシ油脂肪酸アミドジメチルプロピルアミン200.0g(アミン価より平均分子量393.64が得られたヒマシ油脂肪酸アミドアミン)と水474.7gとを含む水性懸濁液に、60%ヒドロキシエタンジホスホン酸1.92g(対アミドアミン1.0モル%)を添加し、温度を60℃〜70℃に保ちながら、30%過酸化水素水66.5g(対アミドアミン105モル%)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、温度を90℃に上げて更に4時間攪拌してアミドアミンオキシド30%水溶液を得た。このようにして得られた生成物を分析した結果、反応転化率は98.5%であった。この生成物を50℃の恒温槽中で3ヵ月間虐待したが、香り及び色相の変化は認められなかった。
【0032】
実施例8
精製ラウリン酸アミドジエチルエチルアミン200.0g(式量298.5)と水420.4gとを含む水性懸濁液に、60%ヒドロキシエタンジホスホン酸2.30g(対アミドアミン1.0モル%)を添加し、温度を60℃〜70℃に保ちながら、30%過酸化水素水79.8g(対アミドアミン105モル%)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、温度を90℃に上げて更に4時間攪拌してアミドアミンオキシド30%水溶液を得た。このようにして得られた生成物を分析した結果、反応転化率は98.5%であった。この生成物を50℃の恒温槽中で3ヵ月間虐待したが、色相及び香りに変化は認められなかった。
【0033】
実施例9
精製ラウリルアミドプロピルジメチルアミン400g(式量284.4)と水828.4gとを含む水性懸濁液に、ヒドロキシプロパンジホスホン酸4.64g(対アミドアミン1.5モル%)を添加し、温度を60℃〜70℃に保ちながら、30%過酸化水素水175.4g(対アミドアミン110モル%)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、温度を90℃に上げてさらに4時間攪拌し、室温に冷却し、アミドアミンオキシド30%水溶液を得た。このようにして得られた生成物を分析した結果、反応転化率は97.5%であった。この生成物を50℃の恒温槽中で3ヵ月間虐待したが、色相及び香りに変化は認められなかった。
【0034】
比較例7〜12及び実施例10
前記比較例1〜6及び実施例2の各々において調製したアミドアミンオキシド化合物(AAO)を用い表2に記載の組成の台所洗剤を調製し、これを40℃の恒温機中に保存し、色相及び香りの変化を3ヵ月後に評価した。その結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
Figure 0004236309
【0036】
表2の註
SLES:ラウリルエーテルサルフェート 70%水溶液
AAO:比較例1〜6及び実施例2の各々で調製されたラウリルアミドプロピルジメチルアミンオキサイド
DPG:ジプロピレングリコール
色相、香りの評価、表1の註に記載に同じ。
【0037】
表2の結果より洗浄剤組成物の色相・香りの安定性は、使用されたアミドアミンオキシド化合物の安定性をそのまま引き継ぐものであった。すなわち、ヒドロキシエタンジホスホン酸を反応系内に共存させてアミドアミンオキシドを酸化させて合成したアミドアミンオキシドを使用した組成物(実施例10)は、他の製造条件によるものに比較して著しく優れており従って、本発明方法により製造されたアミドアミンオキシド化合物は、洗浄剤組成物の成分として有用なものであることが確認された。
【0038】
実施例11
実施例2で調製されたアミドアミンオキサイド化合物を使用して、下記組成のシャンプーを調製した。これを40℃の恒温機に保存し3ヵ月後に評価したが、香り変化、及び着色は認められなかった。
ココイルイミダゾリウムベタイン液(30%水溶液*3) 33.33%
ラウリルエーテル硫酸Na(25%水溶液) 10.00%
アミドアミンオキサイド 41.67%
濃グリセリン 3.00%
カチオン化セルロース 0.10%
サクシニルカルボキシメチルキトサン液(2%水溶液*4) 0.50%
メチルパラベン 0.20%
pH調整剤 pH=7とする量
精製水 残量
〔註〕
*3:川研ファインケミカル社製 ソフタゾリン CL
*4:川研ファインケミカル社製 キトアクア
【0039】
実施例12
実施例2で調製されたアミドアミンオキサイドを使用して、下記組成のパール光沢シャンプーを調製した。これを40℃の恒温機に保存し3ヵ月後に評価したが、香り変化、及び真珠光沢に変化は認められなかった。
ラウリルエーテル硫酸Na(25%水溶液) 10.00%
ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド 3.00%
ラウリン酸アミドプロピルベタイン液(30%水溶液*5) 20.00%
アミドアミンオキサイド(30%水溶液) 20.00%
サクシニルカルボキシメチルキトサン液(2%水溶液) 1.50%
エチレングリコールジステアレート 2.70%
エチレングリコールモノステアレート 0.30%
pH調整剤 pH=6.5とする量
精製水 残量
〔註〕
*5:川研ファインケミカル社製 ソフタゾリンLPB
【0040】
実施例13
実施例2で調製されたアミドアミンオキサイド化合物を使用して、下記組成の濃縮型台所洗剤を調製した。これを40℃の恒温機に保存し3ヵ月後に評価したが、香りの変化、及び色相の変化は認められなかった。
直鎖ラウリルベンゼンスルホン酸Na(50%) 30.0%
アミドアミンオキサイド(30%) 50.0%
ジプロピレングリコール 8.0%
メチルパラベン 0.2%
エタノール 5.0%
アテロコラーゲン(1%水溶液) 1.0%
pH調整剤 pH=7.5とする量
精製水 残量
【0041】
【発明の効果】
本発明方法によれば、色相とにおいの良好なアミドアミンオキサイド水溶液を得ることができ、さらに、この方法により得られるアミドアミンオキシド含有組成物を用いて、優れた経時安定性を有する洗浄剤を得ることができる。

Claims (1)

  1. 下記一般式(1):
    Figure 0004236309
    〔但し、式(1)において、R3 は炭素原子数が7〜21のヒドロキシル基置換又は未置換のアルキル基又はアルケニル基を表し、R4 及びR5 は、それぞれ互に独立に、炭素原子数が1〜5の、ヒドロキシル基置換又は未置換のアルキル基又はアルケニル基を表し、nは1〜5の整数を表す。〕
    により表されるアミドアミン化合物に過酸化水素を反応させて、下記式(2):
    Figure 0004236309
    〔但し、式(2)において、R3 ,R4 ,R5 及びnは前記に同じ〕
    により表されるアミドアミンオキシド化合物を製造するに際し、前記反応系中に、下記式(3):
    Figure 0004236309
    〔但し、上式(3)中、R1 は水素原子または、炭素原子数が1〜3の低級アルキル基を表し、M1 ,M2 ,M3 及びM4 は、それぞれ他から独立に、水素原子又はアルカリ金属原子を表す。〕
    により表される有機ホスホン酸又はその塩を、前記一般式(1)のアミドアミン化合物の仕込みモル量に対し、0.1〜1.5モル%の添加量で存在させることを特徴とする、安定性の良好なアミドアミンオキシド化合物の製造方法。
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