JP4236239B2 - 車両の補機への供給電力制御装置 - Google Patents

車両の補機への供給電力制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大電力を消費する補機を搭載した車両に関し、特に、その補機へ供給する電力を制御する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
一般的に車両には、エンジンを駆動源として作動する空調機などの補機が搭載されている。なお、この明細書において「補機」とは、車両の走行機能以外の機能を実現する補助的な機器であって電力を供給することで作動する機器をいう。補機は、たとえば高速バスにおける空調機器、路外地形(オフロード)を走行可能な装甲車における照明灯、通信装置、計算機、レーダ、砲塔などの装備品である。
【0003】
補機の電力需要がエンジンの軸出力に比較して小さい場合には車両の本来的な機能である走行には特に影響は及ばさない。例えば走行用の200〜300kwの主エンジンからベルト駆動で5〜10kwの交流オルタネータや直流ゼネレータなどの発電体にエンジンの回転動力を供給し発電を行い、この発電体で発電した電力を、補機に供給する場合を想定する。この場合、例え走行中に補機の電力の需要が急増したとしても、発電体で消費するエンジンの回転動力は、最大でもエンジン軸出力の3%以下と小さいため、オペレータは車両が急減速したと感じることはない。
【0004】
ところが補機の電力需要がエンジンの軸出力に比較して大きい場合には車両の本来的な機能である走行に影響を及ばす。例えば60kwの発電体で電力を補機に供給する場合に、車両走行中に補機の電力需要が10kwから60kwに急増すると、電力需要が急増した瞬間に、エンジンの軸出力の約20%が走行以外に電力として消費される。このため車両にエンジンブレーキがかかったように急減速する感覚をオペレータは受ける。
【0005】
一般的にエンジンの軸出力の5〜20%以上の摩擦損失によってエンジンブレーキが働くということが知られており、エンジン軸出力に比して消費電力が大きい補機の電力需要が増大するときにオペレータが受ける感覚は、これによって説明される。
【0006】
このため従来、高速バスでは、走行負荷が大きくエンジン出力が最大で走行中に、空調機を作動させると、車両が急減速して乗り心地が悪くなるという問題があった。
【0007】
そこでその対策として軸出力に余裕を持たせたエンジンを搭載するようにしていた。
【0008】
しかし軸出力が大きいエンジンを車両に搭載するということは、エンジンルーム以外の場積の減少、車両製造のコスト上昇、車両重量増加などの問題を新たに招く。
【0009】
また装甲車には、例えば照明灯、通信装置、計算機、レーダ、砲塔などの装備品が補機として搭載されるが、従来にあっては、これら補機はエンジン軸出力に比して大電力を消費することから、走行用のエンジンとは別に、専用の発動発電機を車載し、このエンジン発電機で発電した電力を補機に供給するようにしていた。発動発電機は、一定の回転数で運転されるエンジンによって発電を行うものであり、常に変動する補機の電力需要に対して高品質な電力供給を行うことができる。
【0010】
しかし走行用エンジンとは別に、専用の発動発電機を搭載するということは、エンジンルーム以外の場積の減少という問題を新たに招く。特に、専用の発動発電機の体積は非常に大きく、装甲車の貨物搭載スペースが狭くなったり、場合によっては輸送すべき貨物や乗車定員の一部を削減せざるを得ない場合がある。また車両製造のコスト上昇、車両重量増加などの問題を新たに招く。
【0011】
そこで本発明は、補機の需要が増大してエンジン軸出力に比して補機の消費電力が大きくなった場合であっても、車両の急減速を抑制することを解決課題とする。またエンジンルーム以外の場積の確保、車両製造のコスト低下、車両重量低減を図ることを解決課題とする。
【0012】
なお従来の一般的技術水準を示す公知文献として特開平2000−45814号公報に記載されたものがある。この公報には、パラレルハイブリッド車の空調制御装置に関し、発電機とは別にコンプレッサ駆動用の補助モータを用意し、ON−OFF運転される空調機のコンプレッサが運転を開始したことを検出してコンプレッサ駆動用の補助モータをインバータで駆動するという発明が記載されている。しかしこの発明によれば、
1)発電機とは別にコンプレッサ駆動用の補助モータを用意する必要があり、上記従来技術と同様に車両製造のコストが増大するなどの問題が発生する。
【0013】
2)またON−OFFで電力負荷が変動する補機を対象とするものであり、電力負荷の需要が連続的に変化する補機には対応できない。
【0014】
3)また走行負荷とは無関係に補機に電力を供給するというものであり、走行負荷の増大に応じて最適になるように電力供給を制御する点は開示されていない。
【0015】
また特開昭63−206101号公報には、走行用エンジンに誘導電動機を直結し、車両の制動によって生じる電力を回生してこの電力を走行用エンジンの補助動力として還元利用するという発明が記載されている。
【0016】
しかしこの発明によれば誘導電動機によってエンジンの動力を補助してはいるものの補機に電力を供給する点に関しては何ら記載されていない。
【0017】
【課題を解決するための手段および効果】
そこで、第1発明は、
エンジンの出力軸に連結され当該出力軸のトルクを駆動輪に伝達して車両を走行させる動力伝達機構と、
エンジン制御指令に応じて、前記エンジンの出力トルクを制御するエンジン制御装置と、
少なくともアクセル開度を調節可能であるとともに、操作に応じて車両を減速させる操作指令を出力する操作装置と、
前記エンジンの出力軸に連結され、発電作用と電動作用を行う発電電動機と、
発電電動機制御指令に応じて前記発電電動機が前記発電作用または前記電動作用を行うように当該発電電動機を制御する発電インバータと、
前記発電電動機を電源として電力が供給される補機と
操作指令およびエンジンの回転数を示す信号を入力し、エンジン制御装置にエンジン制御指令を与えるとともに発電インバータに発電電動機制御指令を出力するECUとを備え、
前記ECUは、
実際のエンジン回転数が現在のエンジン目標回転数よりも低下するか、あるいは現在のエンジン回転数が過去のエンジン回転数に比して低下しており、かつ、オペレータが減速操作を行っていないと判断した場合に、アクセル開度が最大でなければエンジンの出力トルクを増加させるようエンジン制御指令を出力し、アクセル開度が最大の場合には発電電動機の発電量を減少させるよう発電電動機制御指令を出力して、エンジン回転数の低下を抑制する処置を行う
ことを特徴とする。
【0018】
第1発明によれば、図6(a)、(b)に示すように、操作装置15から車両1を減速させる操作指令が出力されていないことが検出され、かつ車両1が減速したことが検出された場合に(ステップ101、102、103)、エンジン制御装置6と発電インバータ8に対して、エンジン制御指令S4と発電電動機制御指令S1がそれぞれ出力され、車両1が減速することが抑制される(ステップ106、107、109、110、112、113)。
【0019】
第1発明によれば、オペレータの減速の意思とは関係なく、補機12の電力需要の増加によって車両1が減速しようとしたとしても、エンジン2の出力トルクおよび発電電動機の発電量、電動量を適切に制御することによって、電力需要に応えつつ車両1の減速を自動的に抑制することができる。
【0020】
また第1発明によれば、エンジン2の出力軸17に、発電作用と電動作用を行う発電電動機7を連結するという構成で、車両1の減速を抑制することができるようにしたので、走行用のエンジン2を出力の大きい大型のものに変更する必要はなく小型のエンジンをそのまま使用できる。また走行用エンジンとは別に専用の発動電動機を用意することもないので、エンジンルーム以外の乗車スペース、貨物スペース等の場積が確保され、エンジン共通化等により車両製造のコストが低下し、エンジン重量低下等により車両重量が低減する。
【0021】
第2発明は、エンジンの出力軸に連結され当該出力軸のトルクを駆動輪に伝達して車両を走行させる動力伝達機構と、
エンジン制御指令に応じて、前記エンジンの出力トルクを制御するエンジン制御装置と、
少なくともアクセル開度を調節可能であるとともに、操作に応じて車両を減速させる操作指令を出力する操作装置と、
前記エンジンの出力軸に連結され、発電作用と電動作用を行う発電電動機と、
発電電動機制御指令に応じて前記発電電動機が前記発電作用または前記電動作用を行うように当該発電電動機を制御する発電インバータと、
蓄電部と、
前記発電電動機及び蓄電部を電源として電力が供給される補機と
操作指令およびエンジンの回転数を示す信号を入力し、エンジン制御装置にエンジン制御指令を与えるとともに発電インバータに発電電動機制御指令を出力するECUとを備え、
前記ECUは、
実際のエンジン回転数が現在のエンジン目標回転数よりも低下するか、あるいは現在のエンジン回転数が過去のエンジン回転数に比して低下しており、かつ、オペレータが減速操作を行っていないと判断した場合に、アクセル開度が最大でなければエンジンの出力トルクを増加させるようエンジン制御指令を出力し、アクセル開度が最大でかつ発電電動機が発電中である場合には発電電動機の発電量を減少させるよう発電電動機制御指令を出力し、アクセル開度が最大でかつ発電電動機が発電中でない場合には発電電動機に電動作用を増加させるよう発電電動機制御指令を出力して、エンジン回転数の低下を抑制する処置を行う
ことを特徴とする。
【0022】
第2発明によれば、図6(b)に示すように、エンジン2の出力トルクが最大値に達していない場合には、エンジン2の出力トルクを増加させるエンジン制御指令S4をエンジン制御装置6に出力して車両1が減速することを抑制する(ステップ105、106、107)。
【0023】
またエンジン2の出力トルクが最大値に達しており発電電動機7が発電作用を行っている場合には、発電電動機7の発電量を減少させる発電電動機制御指令S1を発電インバータ8に出力して車両1が減速することを抑制する(ステップ108、109、110)。
【0024】
また発電電動機7の発電量が最小値に達した場合には、発電電動機7で電動作用を行わせる発電電動機制御指令S1を発電インバータ8に出力して車両1が減速することを抑制する(ステップ108、111)。
【0027】
第3発明は、第1発明または第2発明において、ECUは、
前記エンジン回転数の低下を抑制する処置を行った後、実際のエンジン回転数が現在のエンジン目標回転数よりも増加しているか、あるいは現在のエンジン回転数が過去のエンジン回転数に比して増加しており、かつオペレータが加速操作をしていないと判断した場合には、エンジン制御指令および発電電動機制御指令をエンジン回転数の低下を抑制する処置を行う前の状態に戻す
ことを特徴とする。
【0028】
第4発明によれば、図7に示すように、操作装置15から車両1を加速させる操作指令が出力されていないことが検出され、かつ車両1が加速したことが検出された場合に(ステップ201、202、203)、エンジン制御装置6と発電インバータ8に対して、エンジン制御指令S4と発電電動機制御指令S1をそれぞれ出力して車両1が加速することを抑制する(ステップ205、206)。
【0029】
第4発明は、第2発明または第3発明において、第ECUは、
前記蓄電部の蓄電量を監視し、前記エンジン回転数の低下を抑制する処置を行った後、蓄電量が所定レベル以下に低下した場合であってかつアクセル開度が最大である場合には、前記車両が減速することを許容して前記発電電動機の発電量を増加させる発電電動機制御指令をそれぞれ出力すること
を特徴とする。
【0030】
第5発明によれば、図8に示すように、蓄電部9の蓄電量を監視し、蓄電量が低下した場合には(ステップ301)、エンジン制御装置6と発電インバータ8に対して、エンジン制御指令S4と発電電動機制御指令S1をそれぞれ出力して、車両1が減速することを許容して発電電動機7の発電量を増加させる(ステップ305、306)。すなわち蓄電部9の蓄電量が不足するという緊急事態の場合には、車両1が減速することを許容してでも補機12に安定した電力供給が行われる状態に復帰させる。
【0031】
第5発明は
エンジンの出力軸に連結され当該出力軸のトルクを駆動輪に伝達して車両を走行させる動力伝達機構と、
前記エンジンの出力軸に連結され、発電作用と電動作用を行う発電電動機と、
発電電動機制御指令に応じて前記発電電動機が前記発電作用または前記電動作用を行うように当該発電電動機を制御する発電インバータと、
前記発電電動機が発電作用を行うことにより電力が蓄積され、電力を前記発電電動機および補機に供給する蓄電部と、
前記発電電動機および前記蓄電部を電源として電力が供給される補機と、
エンジン負荷と補機の電力負荷を監視し、エンジン制御装置にエンジン制御指令を与えるとともに発電インバータに発電電動機制御指令を出力するECUとを備え、
ECUは、
エンジン負荷が軽い場合には、前記発電電動機で発電作用を行わせ当該発電電動機で発電された電力を前記蓄電部と前記補機とに供給する発電電動機制御指令を前記発電インバータに対して出力し、
前記エンジンの負荷が重く、かつ前記補機の負荷が増加した場合には、前記発電電動機で発電作用を行なわせ当該発電電動機で発電された電力を前記補機に供給する発電電動機制御指令を前記発電インバータに出力するとともに、前記蓄電部に蓄積された電力を前記補機に供給し、
前記補機の負荷が重く、かつ前記エンジンの負荷が増加した場合には、前記蓄電部に蓄積された電力を前記発電電動機に供給し電動作用を行わせる発電電動機制御指令を前記発電インバータに出力するとともに、前記蓄電部に蓄積された電力を前記補機に供給する
ことを特徴とする。
【0032】
第6発明によれば、図3に示すように、エンジン2の負荷が軽い場合には、発電電動機7で発電作用が行われ当該発電電動機7で発電された電力が蓄電部9と補機12とに供給される。これにより補機12への安定した電力供給が確保されるとともに、走行負荷による車両1の減速を抑制することができる。またエンジン2の負荷が軽い状態のときに、負荷が大きくなる場合に備えて蓄電部9に電力を蓄積することができる。
【0033】
また図4に示すように、エンジン2の負荷が重く、かつ補機12の負荷が増加した場合には、発電電動機7で発電作用が行われ当該発電電動機7で発電された電力が補機12に供給されるとともに、蓄電部9に蓄積された電力が記補機12に供給される。補機12の電力需要が増大した場合には、発電電動機8と蓄電部9の両方から補機12に電力が供給されるので、補機12への安定した電力供給が確保される。一方で重い走行負荷による車両1の減速を抑制することができる。
【0034】
また図5に示すように、補機12の負荷が重く、かつエンジン2の負荷が増加した場合には、蓄電部9に蓄積された電力が発電電動機7に供給され電動作用が行われるとともに、蓄電部9に蓄積された電力が補機12に供給される。走行負荷が増加した場合には、エンジン2は発電電動機7で発生したトルクによってアシストされるので、車両1の減速を抑制することができる。一方で補機12への安定した電力供給が確保される。
【0035】
以上のように第6発明によれば、走行負荷、電力負荷が頻繁に急増することを繰り返す状況で車両1が走行していたとしても、走行中常に、補機へ電力を安定して供給することができるとともにオペレータの意思とは関係のない車両1の減速を抑制することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明に係る車両の補機への供給電力制御装置の実施の形態について説明する。
【0037】
図1は実施形態の車両1の内部の構成を示している。
【0038】
同図1に示すようにエンジン2の出力軸17は、後述する動力分配機構3を介して動力伝達機構4の入力軸19に連結している。エンジン2の出力トルクはエンジン制御装置6によって制御される。この実施形態ではエンジン2の出力トルクはアクセル開度によって定まるものとする。エンジン制御装置6は、ECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)16から出力されるエンジン制御指令(アクセル開度指令)S4に応じて、エンジン2の出力トルクを制御する。
【0039】
動力伝達機構4は、エンジン2の出力トルク(走行動力)を駆動輪27に伝達し車両1を走行させるものであり、入力軸19にはクラッチ23が接続されており、クラッチ23が係合されるとエンジン2の出力トルクが後段の多段変速機24、減速装置25、差動装置26を介して駆動輪27に伝達されて車両1が走行する。
【0040】
操作装置15は、アクセルペダル、ブレーキペダル、変速レバー、クラッチペダルなどからなり、ECU16を介してエンジン制御装置6に対して、アクセルペダルの踏み込み量に応じたエンジン制御指令S4を与えエンジン出力トルクTを変化させ、ブレーキペダルの操作に応じて図示しないブレーキを作動させて車両1を減速させ、変速レバーの操作内容に応じた速度段となるように多段変速機24を作動させ、クラッチペダルの操作に応じてクラッチ23の係合状態を変化させる。なお本実施形態において「減速操作」とは、アクセル開度を閉じるようにアクセルペダルを操作した場合、ブレーキペダルを操作した場合、クラッチ23の係合を解除するようにクラッチペダルを操作した場合、多段変速機24の速度段を低速の速度段にするように変速レバーを操作した場合のすべての場合をいう。また「加速操作」とは、アクセル開度を開くようにアクセルペダルを操作した場合、多段変速機24の速度段を高速の速度段にするように変速レバーを操作した場合のすべての場合をいう。
【0041】
発電電動機7は、動力分配機構3を介してエンジン2の出力軸17に連結されており、発電作用と電動作用を行う。つまり発電電動機7は電動機(モータ)として作動し、また発電機としても作動する。
【0042】
動力分配機構3は、エンジン2で発生した出力トルクを、動力伝達機構4と発電電動機7にそれぞれ走行駆動用の動力(走行動力)、発電用の動力として分配するものであり、動力分配機構3の一方の入力軸にはエンジン2の出力軸17が連結されており、動力分配機構3の他方の入力軸には発電電動機7の軸22が連結されており、動力分配機構3の出力軸は動力伝達機構4の入力軸19が連結されている。
【0043】
動力分配機構3はエンジン2の出力軸17(動力伝達機構4の入力軸19)と同軸上に設けられた歯車18と、発電電動機7の軸22と同軸上に設けられた歯車21と、これら歯車18、21に歯合する歯車20とからなる。この歯車20の回転数、つまりエンジン2の回転数S3は回転数センサ5で検出される。なお本実施形態では回転数センサ5を動力分配機構5に組み込むようにしているが、エンジン2の回転数S3を検出することができる場所であればよく、たとえばエンジン2の出力軸17に取り付けてもよく、動力伝達機構4の各回転軸に取り付けてもよい。
【0044】
発電電動機7は、発電インバータ8によってトルク制御される。発電インバータ8はECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)16から出力される発電電動機制御指令(トルク指令)S1に応じて発電電動機7をトルク制御する。
【0045】
直流電源線14には発電インバータ8、蓄電部9、電圧センサ10、出力変換部11に電気的に接続されている。蓄電部9は、キャパシタや電池などによって構成され、発電電動機7が発電作用した場合に発電した電力を蓄積する。また蓄電部9は蓄電部9に蓄積された電力を発電インバータ8または補機12に供給する。電圧センサ10は、直流電源線14の電圧S2を検出するセンサである。出力変換部11は、発電電動機7が発電作用した場合に発電した電力を、または蓄電部9に蓄積された電力を、補機12に適合する所望の電圧、周波数、相数の電力Wに変換して補機12に供給するものであり、たとえばCVCCインバータが内蔵されている。出力変換部11は、たとえば3相交流220V、60Hzの定電圧、定周波数の電力Wを補機12に供給する。
【0046】
図2は図1に示す構成において信号の流れを示している。
【0047】
ECU16は、操作装置15から出力される操作内容S6(減速操作、加速操作)を示す信号、電圧センサ10で検出される直流電源線14の電圧S2を示す信号、回転数センサ5で検出されるエンジン2の回転数S3を示す信号、エンジン制御装置6から現在のアクセル開度S5を示す信号をそれぞれ入力して、発電インバータ8に発電電動機制御指令(トルク指令)S1を、エンジン制御装置6にエンジン制御指令(アクセル開度指令)S4をそれぞれ出力する。
【0048】
ECU16から発電インバータ8に対して負(−)極性のトルク指令S1が与えられると、発電インバータ8は発電電動機7が発電機として作動するように制御する。すなわちエンジン2で発生した出力トルクの一部は、エンジン出力軸17、動力分配機構3の歯車18、歯車20、歯車21を介して発電電動機7の軸22に伝達されてエンジン2のトルクを吸収して発電が行われる。そして発電電動機7で発生した交流電力は発電インバータ8で直流電力に変換されて直流電源線14に供給される。
【0049】
またECU16から発電インバータ8に対して正(+)極性のトルク指令S1が与えられると、発電インバータ8は発電電動機7が電動機として作動するように制御する。すなわち蓄電部9に蓄積された直流電力は発電インバータ8で交流電力に変換されて発電電動機7に供給され、発電電動機7の軸22を回転作動させる。これにより発電電動機7でトルクが発生し、このトルクは、発電電動機7の軸22、動力分配機構3の歯車21、歯車20、歯車18を介してエンジン出力軸17に伝達されて、エンジン2の出力トルクに加算される。この加算した出力トルク(走行動力)Tは、動力伝達機構4に入力される。また発電電動機7の発電量(吸収トルク量)、電動量(アシスト量;発生トルク量)は、上記トルク指令S1の内容に応じて変化する。
【0050】
以下ECU16で行われる制御内容について説明する。
【0051】
(第1の制御)
この第1の制御は、第6発明に対応する。
【0052】
図3、図4、図5は第1の制御の内容を示している。
【0053】
本実施形態ではエンジン2の最大出力がたとえば300kwであり、補機12の消費最大電力がたとえば60kwであり、補機の電力需要がエンジンの軸出力に比較して大きい場合(20%以上)を想定する。
【0054】
また、この第1の制御の説明で、エンジン2の「走行負荷」は、図6(a)で後述するようにエンジン2の回転数を検出したり、エンジン2の出力軸17のトルクを検出したりすることで、計測することができる。また補機12の「電力負荷」は、後述するように直流電源線14の電圧S2を検出することで、計測することができる。
【0055】
a)走行負荷が軽い場合
ECU16で、エンジン2の負荷が軽いと判断された場合には、ECU16は図3に示す電力の流れになるように制御する。
【0056】
すなわちECU16から発電インバータ8に対して負(−)極性のトルク指令S1が与えられ、発電電動機7が発電機として作動する。発電電動機7で発電された電力の一部は図中実線Lに示すように直流電源線14を介して蓄電部9に供給されて直流電力として蓄積される(充電される)。一方発電電動機7で発電された電力の残りは図中実線Mに示すように直流電源線14、出力変換部11を介して補機12に補機電力Wとして供給される。
【0057】
エンジン2の負荷が軽いため、エンジン2の動力の一部を蓄電部9と補機12に電力として供給したとしても、エンジン2の回転数S3が低下し車両1が急減速することはなく、また補機12に対しても安定して電力Wを供給することができる。
【0058】
b)補機12の電力負荷が急増(増加)した場合
エンジン2の走行負荷が重く、かつ補機12の電力負荷が急増したと判断された場合には、ECU16は図4に示す電力の流れになるように制御する。
【0059】
すなわちECU16から発電インバータ8に対して負(−)極性のトルク指令S1が与えられ、発電電動機7が発電機として作動する。発電電動機7で発電された電力は図中破線Nに示すように直流電源線14、出力変換部11を介して補機12に補機電力Wとして供給される。一方、蓄電部9の蓄積電力は図中実線Pに示すように、放電によって直流電源線14、出力変換部11を介して補機12に補機電力Wとして供給される。
【0060】
このように発電電動機7で発電された電力に、蓄電部9に蓄積された電力を加えて補機12に供給することで、補機12の電力負荷の急増に対処でき補機12へ安定して電力を供給することができる。また蓄電部9から補機12に供給される電力分だけ、エンジン2の動力を、補機12のために消費しなくてすみ走行負荷に回すことができるため、エンジン2の回転数S3が低下し車両1が急減速することが防止される。
【0061】
制御内容について更に詳しく説明すると、エンジン2の負荷が重いときに瞬間的に補機12の電力負荷が急増した場合、仮に発電電動機7の発電量を増やすように制御するとその分走行動力が減少して車両1が急減速する。また、これを防止するために発電電動機7の発電量を増やさずに発電電動機7から出力変換部11を介して補機12へ大量の電力Wを供給し続けると、直流電源線14の電圧が低下する。つまり発電インバータ8と出力変換部11の直流電源側に設けた電解コンデンサに蓄えた電気エネルギーが電力供給のため消耗され、電解コンデンサの端子電圧が低下し、この結果直流電源線14の電圧S2が低下する。これにより補機12に電力Wを安定して供給し続けることが困難になる。そこで発電電動機7の発電量を、エンジン2の回転数S3が低下しない程度に抑制しつつ、直流電源線14の電圧S2が降下しないように、蓄電部9から補機12に電力を供給する。
【0062】
なお走行負荷も補機12の電力負荷も重負荷の状態が続いた場合には、自動制御または手動制御によって車両1の走行速度を徐々に下げてエンジン2の走行負荷を軽減してもよい。これによりエンジン2の出力トルクに余裕をもたせて補機12の電力需要を満たすことができる。
【0063】
c)走行負荷が急増(増加)した場合
補機12の電力負荷が重く、かつエンジン2の走行負荷が急増したと判断された場合には、ECU16は図5に示す電力の流れになるように制御する。なおエンジン2の走行負荷が重くなる場合は、たとえばオフロードを走行中に泥濘地などにさしかかって摩擦係数が急増する場合である。
【0064】
すなわちECU16から発電インバータ8に対して正(+)極性のトルク指令S1が与えられ、蓄電部9に蓄積された電力は図中実線Qに示すように直流電源線14、発電インバータ8を介して発電電動機7に供給され、発電電動機7の軸22を回転作動させる。発電電動機7で発生したトルクは、動力分配機構3を介してエンジン出力軸17に伝達されて、エンジン2の出力トルクに加算される。一方蓄電部9の蓄積電力は図中実線Rに示すように、放電によって直流電源線14、出力変換部11を介して補機12に補機電力Wとして供給される。
【0065】
このようにエンジン2の出力トルクに、発電電動機7の発生トルクが加算されてエンジン2の出力トルクをアシストすることで、走行負荷の急増に対処でき、エンジン2の回転数S3が低下し車両1が急減速することが防止される。また蓄電部9から補機12に電力を供給することで、補機12へ安定して電力を供給することができる。
【0066】
具体的には、発電電動機7の電動量(アシスト量;発生トルク量)を、エンジン2の回転数S3が低下しない程度に抑制しつつ、直流電源線14の電圧S2が降下しないように、蓄電部9から補機12に電力を供給する。
【0067】
なお走行負荷も補機12の電力負荷も重負荷の状態が続いた場合には、自動制御または手動制御によって車両1の走行速度を徐々に下げてエンジン2の走行負荷を軽減してもよい。これによりエンジン2の出力トルクに余裕をもたせて補機12の電力需要を満たすことができる。
【0068】
上述した補機電力負荷の急増や走行負荷の急増は、車両1が走行中に頻繁に発生するため、上記第1の制御はきわめて有用である。
【0069】
以上のようにこの第1の制御に係る実施形態によれば、走行負荷、電力負荷が頻繁に急増することを繰り返す状況下で車両1が走行していたとしても、走行中常に、補機へ電力を安定して供給することができるとともにオペレータの意思とは関係のない車両1の減速を抑制することができる。
【0070】
(第2の制御)
この第2の制御は第1発明〜第5発明に対応する。
【0071】
図6、図7、図8は第2の制御の内容をフローチャートで示している。
【0072】
本実施形態ではエンジン2の最大出力がたとえば300kwであり、補機12の消費最大電力がたとえば60kwであり、補機の電力需要がエンジンの軸出力に比較して大きい場合(20%以上)を想定する。
【0073】
以下の「エンジン負荷増加の判定処理」、「エンジン負荷増加に伴う処置」では、オペレータの意思とは関係なく車両1が減速してしまった場合に、この車両1の減速を抑制する処理が実行される。
【0074】
i)エンジン負荷増加の判定処理
図6(a)は「エンジン負荷増加の判定処理」の手順をフローチャートで示している。
【0075】
同図6(a)に示すように、ECU16は回転数センサ5で検出されたエンジン回転数S3を示す信号を入力して、実際のエンジン回転数S3が現在の目標回転数よりも低下しているか否かを判断する。あるいは一定時間前の過去のエンジン回転数と現在のエンジン回転数S3とを比較して、現在の回転数が過去の回転数に比して低下しているか否かを判断する(ステップ101)。
【0076】
上記ステップ101でエンジン回転数S3が低下していると判断された場合には、つぎにECU16は、操作装置15から出力される操作内容S6(減速操作、加速操作)を示す信号を入力して、オペレータが操作装置15を「減速操作」しているか否かが判断される(ステップ102)。
【0077】
この結果ステップ102で減速操作を行ったと判断された場合には、エンジン回転数S3の低下は、オペレータの意思によるものであり、エンジン2の負荷の増加はないものと判定される。
【0078】
これに対してステップ102で減速操作を行ってないと判断された場合には、エンジン回転数S3の低下は、オペレータの意思によらずにエンジン2の負荷の増加によって発生したものと判定される(ステップ103)。
【0079】
ところで偶然にエンジン2の負荷増加と減速操作が同時に発生したとすると、図6(a)の処理内容では「エンジン負荷が増加」とは判定されず、後述する図6(b)でエンジン回転数の低下を抑制する処置はなされないことになる。しかしこの場合にはオペレータは減速操作を意思をもって行っており車両1の減速を予測できるので、車両1が負荷増加によって急減速したとしてもオペレータに違和感を与えることはない。
【0080】
また図6(a)はエンジン2の負荷の増加を検出する方法の一例であり、たとえばエンジン2の出力軸17にトルクセンサを装着してエンジン2の負荷増加を直接検出できるようにしてもよい。この場合には、偶然にエンジン2の負荷増加と減速操作が同時に発生したとしても、「エンジン負荷が増加」したと確実に検出することができる。
【0081】
ii)エンジン負荷増加に伴う処置
図6(b)は「エンジン負荷増加に伴う処置」の処理手順を示している。上記図6(a)の「エンジン負荷増加の判定処理」は、図6(b)のステップ104に相当する。
【0082】
図6(b)のステップ104で「エンジン負荷が増加」したとの判定があった場合には、以後、エンジン回転数S3の低下を抑制する各処置が実行される。
【0083】
まずステップ105に移行して、ECU16は、エンジン制御装置6から現在のアクセル開度S5を示す信号を入力して、アクセル開度が最大になっているか否かを判断する(ステップ105)。
【0084】
この結果ステップ105で現在のアクセル開度S5が最大でないと判断された場合には、つぎのステップ106に移行して「処置A」がとられる。
【0085】
・処置A
エンジン2のアクセル開度S5が最大値に達していないので、アクセル開度を増加させるエンジン制御指令(アクセル開度指令)S4をエンジン制御装置6に出力して、エンジン2の出力トルクを増加させ、エンジン回転数S3の低下を抑制する(ステップ106)。
【0086】
つぎに、処置Aの実行によってエンジン回転数S3の低下が抑制されたか否かが判断される。すなわちECU16は回転数センサ5で検出されたエンジン回転数S3を示す信号を入力して、実際のエンジン回転数S3が現在の目標回転数に戻ったか戻りが不足しているかを判断する。あるいは一定時間前の過去のエンジン回転数と現在のエンジン回転数S3とを比較して、現在の回転数が過去の回転数に戻ったか戻りが不足しているかを判断する(ステップ107)。
【0087】
この結果ステップ107でエンジン回転数S3の戻りが不足していると判断された場合には、ステップ105に移行してアクセル開度を更に増加させてエンジン回転数の低下を抑制する処理が繰り返し実行されるが、ステップ107でエンジン回転数S3が戻ったと判断された場合には、「エンジン負荷増加に伴う処置」を終了させる(ステップ115)。
【0088】
ステップ105で現在のアクセル開度S5が最大であると判断された場合には、ステップ108に移行される。ステップ108では、ECU16から発電インバータ8に出力されている発電電動機制御指令(トルク指令)S1が負(−)極性のトルク指令S1であるか否かが、つまり発電電動機7が発電中であるか否かが判断される(ステップ108)。
【0089】
この結果ステップ108で発電電動機7が発電中であると判断された場合には、つぎのステップ109に移行して「処置B」がとられる。
【0090】
・処置B
アクセル開度が既に最大値に達しておりエンジン2自体にそれ以上の出力トルクを期待できない場合であって、エンジン2の出力トルクの一部が発電電動機7に吸収されている場合であるので、エンジン2の出力トルクを走行負荷により多く分配すべく、負(−)極性のトルク指令S1の絶対値を大きな値(強い発電)から小さな値(弱い発電)に変化させて、発電量を減少させる。このように発電電動機7の発電量を減少させることで、発電量減少分だけエンジン2の出力トルクを、走行負荷に回すことができ、エンジン回転数S3の低下を抑制することができる。ただし発電量を減らした分だけ補機12への供給電力が不足するので、その不足分は蓄電部9から供給されることになる(ステップ109;図4参照)。
【0091】
つぎに、処置Bの実行によってエンジン回転数S3の低下が抑制されたか否かが判断される。すなわちECU16は回転数センサ5で検出されたエンジン回転数S3を示す信号を入力して、実際のエンジン回転数S3が現在の目標回転数に戻ったか戻りが不足しているかを判断する。あるいは一定時間前の過去のエンジン回転数と現在のエンジン回転数S3とを比較して、現在の回転数が過去の回転数に戻ったか戻りが不足しているかを判断する(ステップ110)。
【0092】
この結果ステップ110でエンジン回転数S3の戻りが不足していると判断された場合には、ステップ108に移行して発電中であれば発電量を更に減少させてエンジン回転数の低下を抑制する処理が繰り返し実行されるが、ステップ110でエンジン回転数S3が戻ったと判断された場合には、「エンジン負荷増加に伴う処置」を終了させる(ステップ115)。
【0093】
ステップ108で発電電動機7が発電中ではない、つまり発電電動機7が電動機として作動しておりエンジン2の出力トルクをアシスト中であると判断された場合には、ステップ111に移行される。
【0094】
すなわち発電量を最小値まで減少させてもエンジン2の回転数S3の低下を抑制することができない場合には、ECU16から発電インバータ8に出力されている負(−)極性のトルク指令S1が、正(+)極性のトルク指令S1に切り換えられ、エンジン2の出力トルクが発電電動機7によってアシストされる。これによりエンジン回転数S3の低下が抑制される。
【0095】
ステップ111では、ECU16から発電インバータ8に出力されている正(+)極性のトルク指令S1が最大になっているか否か、つまりアシスト量(電動量)が最大になっているか否かが判断される(ステップ111)。
【0096】
この結果ステップ111で現在のアシスト量(電動量)が最大でないと判断された場合には、つぎのステップ112に移行して「処置C」がとられる。
【0097】
・処置C
既にECU16から発電インバータ8に出力されている負(−)極性のトルク指令S1が、正(+)極性のトルク指令S1に切り換えられ、エンジン2の出力トルクが発電電動機7によってアシストされている。
【0098】
そこで更に正(+)極性のトルク指令S1の絶対値が小さな値(弱いアシスト)から大きな値(強いアシスト)に変化されて、エンジン2の出力トルクのアシスト量(電動量)を増加せる。このように発電電動機7の電動量を増加させることで、走行動力Tを増やすことができ、エンジン回転数S3の低下を抑制することができる。このとき蓄電部9に蓄積された電力は、補機12と発電電動機7の両方に供給されることになる(ステップ112;図5参照)。
【0099】
つぎに、処置Cの実行によってエンジン回転数S3の低下が抑制されたか否かが判断される。すなわちECU16は回転数センサ5で検出されたエンジン回転数S3を示す信号を入力して、実際のエンジン回転数S3が現在の目標回転数に戻ったか戻りが不足しているかを判断する。あるいは一定時間前の過去のエンジン回転数と現在のエンジン回転数S3とを比較して、現在の回転数が過去の回転数に戻ったか戻りが不足しているかを判断する(ステップ113)。
【0100】
この結果ステップ113でエンジン回転数S3の戻りが不足していると判断された場合には、ステップ111に移行してアシスト量(電動量)を更に増加させてエンジン回転数の低下を抑制する処理が繰り返し実行されるが、ステップ113でエンジン回転数S3が戻ったと判断された場合には、「エンジン負荷増加に伴う処置」を終了させる(ステップ115)。
【0101】
ステップ111で現在のアシスト量(電動量)が最大であると判断された場合には、ステップ114に移行して「処置D」がとられる。
【0102】
・処置D
アシスト量(電動量)を最大値まで増加させてもエンジン2の回転数S3の低下を抑制することができない場合であるので、これ以上エンジン2のトルク不足を補う手段はない。したがって「断念する処置」(何もしない処置)をとる(ステップ114)。
【0103】
この結果、車両1が減速することになるが、そのまま「エンジン負荷増加に伴う処置」を終了させる(ステップ115)。
【0104】
なお本実施形態では、エンジン2の回転数S3を検出し、エンジン2の回転数S3を監視することでエンジン2の負荷が増加したことを判断し(図6(a)のステップ103、図6(b)のステップ104)、また車両1の減速が抑制されたか否かを判断しているが(図6(b)のステップ107、110、113)、駆動輪27等、動力伝達機構4における任意の回転軸の回転数を検出し、この回転数を監視することでエンジン2の負荷が増加したことを判断し、また車両1の減速が抑制されたか否かを判断してもよい。
【0105】
iii)後処理1
図7は図6(b)の「エンジン負荷増加に伴う処置」が終了した後に行われる「後処理1」の処理手順を示している。
【0106】
この後処理1では、図6(b)の「エンジン負荷増加に伴う処置」を実行した結果、オペレータの意思に関係なく車両1が加速してしまった場合に、この車両の加速を抑制する処理が実行される。
【0107】
図7に示すように、ECU16は回転数センサ5で検出されたエンジン回転数S3を示す信号を入力して、実際のエンジン回転数S3が現在の目標回転数よりも増加しているか否かを判断する。あるいは一定時間前の過去のエンジン回転数と現在のエンジン回転数S3とを比較して、現在の回転数が過去の回転数に比して増加しているか否かを判断する(ステップ201)。
【0108】
上記ステップ201でエンジン回転数S3が増加していると判断された場合には、つぎにECU16は、操作装置15から出力される操作内容S6(減速操作、加速操作)を示す信号を入力して、オペレータが操作装置15を「加速操作」しているか否かが判断される(ステップ202)。
【0109】
この結果ステップ202で加速操作を行ったと判断された場合には、エンジン回転数S3の増加は、オペレータの意思によるものであり、再度手順は最初のステップ201に移行して同様の処理を繰り返し実行する。
【0110】
これに対してステップ202で加速操作を行ってないと判断された場合には、エンジン回転数S3の増加は、オペレータの意思によらずにエンジン2の負荷の減少によって発生したものと判定される(ステップ203)。
【0111】
ところで偶然にエンジン2の負荷減少と加速操作が同時に発生したとすると、図7の処理内容では「エンジン負荷が減少」とは判定されずエンジン回転数の増加を抑制する後処理は実行されないことになる。しかしこの場合にはオペレータは加速操作を意思をもって行っており車両1の加速を予測できるので、車両1が負荷減少によって急加速したとしてもオペレータに違和感を与えることはない。
【0112】
また図7のステップ201〜203はエンジン2の負荷の減少を検出する方法の一例であり、たとえばエンジン2の出力軸17にトルクセンサを装着してエンジン2の負荷減少を直接検出できるようにしてもよい。この場合には、偶然にエンジン2の負荷減少と加速操作が同時に発生したとしても、「エンジン負荷が減少」したと確実に検出することができる。
【0113】
ステップ203でエンジン2の負荷が減少したと判断された場合には、ステップ204に移行して「アクセル開度を増加する」処置A(図6(b)のステップ106)を実施していたか否かが判断される。
【0114】
この結果「アクセル開度を増加する」処置A(図6(b)のステップ106)を実施していたと判断された場合には、ステップ205に移行して「処置Aの後処理」を実行する。
【0115】
・処置Aの後処理
図6(b)のステップ106の処理実行前のアクセル開度に戻すように、ECU16からアクセル開度を減少させるエンジン制御指令(アクセル開度指令)S4がエンジン制御装置6に出力される。これによりエンジン2の出力トルクが減少しエンジン回転数S3の増加が抑制される(ステップ205)。
【0116】
つぎに「発電量を減少させる」処置B(図6(b)のステップ109)を実施していたか否か、あるいは「アシスト量(電動量)を増加させる」処置C(図6(b)のステップ112)を実施していたか否かが判断される(ステップ206)。
【0117】
この結果「発電量を減少させる」処置B(図6(b)のステップ109)を実施していたか、あるいは「アシスト量(電動量)を増加させる」処置C(図6(b)のステップ112)を実施していたと判断された場合には、ステップ207に移行して「処置B、Cの後処理」を実行する。
【0118】
・処置B、Cの後処理
図6(b)のステップ109の処理実行前の発電量あるいはステップ112の処理実行前のアシスト量(電動量)に戻すように、ECU16から発電量を増加させるか、あるいはアシスト量(電動量)を減少させる発電電動機制御指令(トルク指令)S1が発電インバータ8に出力される。これにより走行動力Tが減少しエンジン回転数S3の増加が抑制される(ステップ207)。
【0119】
一方ステップ206で「発電量を減少させる」処置B(図6(b)のステップ109)を実施しておらず、かつ「アシスト量(電動量)を増加させる」処置C(図6(b)のステップ112)も実施していていなかったと判断された場合には、何もしない「処理D」(図6(b)のステップ114)を実施していた場合であるので、ステップ208に移行して同じく何もしない後処理(処置Dの後処理)を実行する。
【0120】
なお本実施形態では、エンジン2の回転数S3を検出し、エンジン2の回転数S3を監視することでエンジン2の負荷が減少したことを判断しているが(図7のステップ201、203)、駆動輪27等、動力伝達機構4における任意の回転軸の回転数を検出し、この回転数を監視することでエンジン2の負荷が減少したことを判断してもよい。
【0121】
iv)後処理2
図8は図6(b)の「エンジン負荷増加に伴う処置」が終了した後に行われる「後処理2」の処理手順を示している。
【0122】
この後処理2では、図6(b)の「エンジン負荷増加に伴う処置」を実行した結果、蓄電部9の蓄電量が不足して補機12に安定した電力供給を確保できなくなるおそれが生じた場合には、車両1が減速することを許容してでも補機12に安定した電力供給が行われる状態に復帰させる処理を行うものである。
【0123】
典型的には図5に示すように、蓄電部9の蓄積電力を発電電動機補機12と補機12の両方に供給している状況下で、蓄電部9の蓄電量が不足する。
【0124】
図8に示すように、ECU16は、電圧センサ10の検出電圧S2を示す信号を入力し、直流電源線14の電圧S2が所定レベル以下になっている場合には「補機12への安定した電力供給ができなくなるおそれがある」ことを示す警報信号を出力する(ステップ301)。なお蓄電部9の蓄電量を監視することができればよく、直流電源線14の電圧S2を監視する代わりに、蓄電部9の電気残量を監視して電気残量が所定レベル以下になった場合に警報信号を出力してもよい。警報信号はECU16から出力してもよく蓄電部9から出力してもよい。
【0125】
上記警報信号が出力された場合には、「車両1が減速することを許容してでも補機12への安定した電力供給を確保する緊急措置をとる」ことを示す警報信号を出力して、運転者に注意を喚起した後(ステップ302)、つぎの緊急措置がとられる。
【0126】
まずECU16は、エンジン制御装置6からアクセル開度S5を示す信号を入力し、現在のアクセル開度S5が最大になっているか否かが判断される(ステップ303)。
【0127】
ステップ303でアクセル開度S5が最大でないと判断された場合には、つぎの処置Eがとられる。
【0128】
・処置E
ECU16から発電インバータ8に対して、発電電動機7の発電量を増加させる発電電動機制御指令(トルク指令)S1が出力される。これによりエンジン2の出力トルクが発電電動機7の発電に回されて走行動力Tが低下しようとするが、ECU16からエンジン制御装置6に対して、アクセル開度を少し増加させるエンジン制御指令(アクセル開度指令)S4が出力されて、エンジン2の出力トルクが増やされ走行動力Tを確保する。これにより発電電動機7の発電量の増加分と、エンジン2の出力トルクの増加分が釣り合い、車両1を加速させぬ状態で蓄電部9に電力を蓄積させることができ、欠乏した蓄電量を増やすことができる(ステップ304)。
【0129】
これに対してステップ303で、アクセル開度S5が最大値に達していると判断された場合には、つぎの処置Fがとられる。
【0130】
・処置F
アクセル開度が既に最大値に達しておりエンジン2自体にそれ以上の出力トルクを期待できない場合であって、発電量が不足している場合であるので、これ以上発電量を増加させると、その分走行動力Tが減り走行負荷が大きい場合には車両1が減速するおそれがある。しかし緊急措置であるので、発電インバータ8に対して発電電動機7の発電量を少し増加させる発電電動機制御指令(トルク指令)S1が出力される。この結果、発電電動機7の発電量が少し増加して、蓄電部9に電力が蓄積されるが、少量の発電量増加分だけ走行動力Tが若干減っているので、車両1が若干ながら減速する可能性がある(ステップ305)。蓄電部9の蓄電量が不足している状態が長く続けば上記ステップ305が繰り返し実行されて(ステップ301、302、303、305、306)、発電量が少しずつ増加していき走行動力Tが徐々に減っていくが、発電量の増加量を若干量に設定しておけば、たとえ走行負荷が大きい場合であってとしても、車両1が急に減速することなく緩やかに減速する。このためオペレータに違和感を与えたり乗員に悪い乗車感を与えることは少ないと考えられる。
【0131】
・処置G
上述したように処置Fが行われている期間中にエンジン2の負荷が増加した場合には、車両1が緩やかに減速することになるが、補機12への安定した電力供給を確保する観点からこの車速の減少を放置する処置がとられる(ステップ306)。
【0132】
以上の処置E、F、Gをとった結果、蓄電部9の蓄電量が一定レベルに達すると、警報信号が解除される(ステップ301)。
【0133】
以上説明したように第2制御に係る本実施形態によれば、オペレータの減速の意思とは関係なく、補機12の電力需要の増加によって車両1が減速しようとしたとしても、エンジン2の出力トルクおよび発電電動機の発電量、電動量を適切に制御することによって、電力需要に応えつつ車両1の減速を自動的に抑制することができる。
【0134】
また本実施形態の車両1は、エンジン2の出力軸17に、発電作用と電動作用を行う発電電動機7を連結するという構成で、車両1の減速を抑制することができるようにしたので、走行用のエンジン2を出力の大きい大型のものに変更する必要はなく小型のエンジンをそのまま使用できる。また走行用エンジンとは別に専用の発動電動機を用意することもないので、エンジンルーム以外の乗車スペース、貨物スペース等の場積が確保され、エンジン共通化等により車両製造のコストが低下し、エンジン重量低下等により車両重量が低減する。
【0135】
なお上述した実施形態では、直流電源線14の電圧S2を検出することで電力負荷を計測しているが、出力変換部11から補機12に出力される電流を検出して電力負荷を計測してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施形態の車両の構成を示す図である。
【図2】図2は図1の構成における信号の流れを説明する図である。
【図3】図3は電力の流れを説明する図である。
【図4】図4は電力の流れを説明する図である。
【図5】図5は電力の流れを説明する図である。
【図6】図6(a)、(b)は実施形態の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】図7は実施形態の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】図8は実施形態の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 車両
2 エンジン
4 動力伝達機構
6 エンジン制御装置
7 発電電動機
8 発電インバータ
9 蓄電部
12 補機
15 操作装置
16 ECU
27 駆動輪

Claims (5)

  1. エンジンの出力軸に連結され当該出力軸のトルクを駆動輪に伝達して車両を走行させる動力伝達機構と、
    エンジン制御指令に応じて、前記エンジンの出力トルクを制御するエンジン制御装置と、
    少なくともアクセル開度を調節可能であるとともに、操作に応じて車両を減速させる操作指令を出力する操作装置と、
    前記エンジンの出力軸に連結され、発電作用と電動作用を行う発電電動機と、
    発電電動機制御指令に応じて前記発電電動機が前記発電作用または前記電動作用を行うように当該発電電動機を制御する発電インバータと、
    前記発電電動機を電源として電力が供給される補機と、
    操作指令およびエンジンの回転数を示す信号を入力し、エンジン制御装置にエンジン制御指令を与えるとともに発電インバータに発電電動機制御指令を出力するECUとを備え、
    前記ECUは、
    実際のエンジン回転数が現在のエンジン目標回転数よりも低下するか、あるいは現在のエンジン回転数が過去のエンジン回転数に比して低下しており、かつ、オペレータが減速操作を行っていないと判断した場合に、アクセル開度が最大でなければエンジンの出力トルクを増加させるようエンジン制御指令を出力し、アクセル開度が最大の場合には発電電動機の発電量を減少させるよう発電電動機制御指令を出力して、エンジン回転数の低下を抑制する処置を行う
    ことを特徴とする車両の補機への供給電力制御装置。
  2. エンジンの出力軸に連結され当該出力軸のトルクを駆動輪に伝達して車両を走行させる動力伝達機構と、
    エンジン制御指令に応じて、前記エンジンの出力トルクを制御するエンジン制御装置と、
    少なくともアクセル開度を調節可能であるとともに、操作に応じて車両を減速させる操作指令を出力する操作装置と、
    前記エンジンの出力軸に連結され、発電作用と電動作用を行う発電電動機と、
    発電電動機制御指令に応じて前記発電電動機が前記発電作用または前記電動作用を行うように当該発電電動機を制御する発電インバータと、
    蓄電部と、
    前記発電電動機及び蓄電部を電源として電力が供給される補機と、
    操作指令およびエンジンの回転数を示す信号を入力し、エンジン制御装置にエンジン制御指令を与えるとともに発電インバータに発電電動機制御指令を出力するECUとを備え、
    前記ECUは、
    実際のエンジン回転数が現在のエンジン目標回転数よりも低下するか、あるいは現在のエンジン回転数が過去のエンジン回転数に比して低下しており、かつ、オペレータが減速操作を行っていないと判断した場合に、アクセル開度が最大でなければエンジンの出力トルクを増加させるようエンジン制御指令を出力し、アクセル開度が最大でかつ発電電動機が発電中である場合には発電電動機の発電量を減少させるよう発電電動機制御指令を出力し、アクセル開度が最大でかつ発電電動機が発電中でない場合には発電電動機に電動作用を増加させるよう発電電動機制御指令を出力して、エンジン回転数の低下を抑制する処置を行う
    ことを特徴とする車両の補機への供給電力制御装置。
  3. ECUは、
    前記エンジン回転数の低下を抑制する処置を行った後、実際のエンジン回転数が現在のエンジン目標回転数よりも増加しているか、あるいは現在のエンジン回転数が過去のエンジン回転数に比して増加しており、かつオペレータが加速操作をしていないと判断した場合には、エンジン制御指令および発電電動機制御指令をエンジン回転数の低下を抑制する処置を行う前の状態に戻す
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両の補機への供給電力制御装置。
  4. ECUは、
    前記蓄電部の蓄電量を監視し、前記エンジン回転数の低下を抑制する処置を行った後、蓄電量が所定レベル以下に低下した場合であってかつアクセル開度が最大である場合には、前記車両が減速することを許容して前記発電電動機の発電量を増加させる発電電動機制御指令をそれぞれ出力すること
    を特徴とする請求項2または3に記載の車両の補機への供給電力制御装置。
  5. エンジンの出力軸に連結され当該出力軸のトルクを駆動輪に伝達して車両を走行させる動力伝達機構と、
    前記エンジンの出力軸に連結され、発電作用と電動作用を行う発電電動機と、
    発電電動機制御指令に応じて前記発電電動機が前記発電作用または前記電動作用を行うように当該発電電動機を制御する発電インバータと、
    前記発電電動機が発電作用を行うことにより電力が蓄積され、電力を前記発電電動機および補機に供給する蓄電部と、
    前記発電電動機および前記蓄電部を電源として電力が供給される補機と、
    エンジン負荷と補機の電力負荷を監視し、エンジン制御装置にエンジン制御指令を与えるとともに発電インバータに発電電動機制御指令を出力するECUとを備え、
    ECUは、
    エンジン負荷が軽い場合には、前記発電電動機で発電作用を行わせ当該発電電動機で発電された電力を前記蓄電部と前記補機とに供給する発電電動機制御指令を前記発電インバータに対して出力し、
    前記エンジンの負荷が重く、かつ前記補機の負荷が増加した場合には、前記発電電動機で発電作用を行なわせ当該発電電動機で発電された電力を前記補機に供給する発電電動機制御指令を前記発電インバータに出力するとともに、前記蓄電部に蓄積された電力を前記補機に供給し、
    前記補機の負荷が重く、かつ前記エンジンの負荷が増加した場合には、前記蓄電部に蓄積された電力を前記発電電動機に供給し電動作用を行わせる発電電動機制御指令を前記発電インバータに出力するとともに、前記蓄電部に蓄積された電力を前記補機に供給する
    ことを特徴とする車両の補機への供給電力制御装置。
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