JP4235292B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の光ビームを用いて光書き込みを行うマルチビーム書き込み方式の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、特にレーザービームプリンタにおいて高速で高画質の画像形成を求める声が大きく、複数の光ビームを用いて複数行を同時に光書き込みが可能なマルチビーム書き込み方式の画像形成装置が研究されている。
【0003】
図8はこのようなマルチビーム書き込み方式によるレーザプリンタの例を示している。図8において、レーザビームプリンタ1はコンピュータなどの外部機器31に接続され、外部機器31の制御に基づいて記録紙にプリントを行う。外部機器31はビデオコントローラ27に各種制御信号および画像情報を供給し、ビデオ信号として出力する。又、ビデオコントローラ27は外部機器31にレーザプリンタ1の状態を通知する。プリント制御部26はプリンタ装置1内の各部を制御するための制御回路である。ビデオコントローラ27からのビデオ信号はプリント制御部26を介して半導体レーザ13に供給され、半導体レーザ13から発射されたレーザ光はスキャナモータ14により回転する多面鏡のポリゴンミラー15で反射され、集束レンズや反射ミラー16を介して感光ドラム17を露光する。感光ドラム17は一次帯電器19により一定の静電気に帯電され、半導体レーザ13からのレーザ光によって露光され、現像スリーブや、現像ブレード、磁性トナーを含む現像器20で現像される。この感光ドラム17は現像されたトナー等を転写帯電器21で被記録紙に転写する。つぎに、感光ドラム17に残留したトナー等をクリーナ22でクリーニングされる。
【0004】
また、被記録紙Sは、給紙カセット2から順次1枚ずつ給紙ローラ5で抽出され、レジストローラ6を介して転写帯電器21で転写されて、定着部9で例えば高温度を印加して、排紙ローラ11を介して排出部12に出力される。ここで、被記録紙Sの引き出し速度とそのトップの位置とを給紙クラッチ24,レジストローラクラッチ25とで調節される。また、メインモータ23により感光ドラム17の回転速度が定められており、メインモータ23の回転数と給紙クラッチ24,レジストローラクラッチ25とで同期を取って、被記録紙へのプリント個所を副走査方向で正確に転写させる。
【0005】
図9に図8の画像形成装置の動作タイミングを示している。ビデオコントローラ27は、図9(a)のRDYに示すように、外部機器31からのRDY信号がTRUE(ハイ)になると、図9(b)のようにPRINT信号をTRUE(ハイ)とする。プリント制御部26はPRINT信号がTRUEになると、図9(f)、(g)のように、感光ドラム17を回転するメインモータ23、ポリゴンミラー15を回転するポリゴンモータ14の駆動を開始する。そして、メインモータ23の駆動によって、感光ドラム17、定着部9の定着ローラ、排紙ローラ11が回転を開始する。この後、プリント制御部26は半導体レーザ13の光量制御を開始するとともに、一次帯電器19、現像器20、転写帯電器21の高圧の駆動を順次行う。
【0006】
プリント制御部26は図9(g)のように、ポリゴンモータ14からの駆動開始から時間T1を経過し、ポリゴンモータ14の回転が定常状態になると、図9(h)のように給紙クラッチ24をオンして、給紙ローラ5を駆動し、給紙カセット2内の記録紙Sをレジストローラ対6に向けて給紙する。そして、プリント制御部26は記録紙Sをレジストローラ対6に到達するタイミングで、図9(c)のようにVSREQ信号(Vertical Synchronous Request Signal)をビデオコントローラ27に出力し、かつ図9(h)のように給紙クラッチ24をオフして、給紙ローラ5の駆動を停止する。一方、ビデオコントローラ27は外部機器31からの画像情報のドットイメージへの展開を終えて、VDO信号の出力の準備を完了すると、図9(c)のVSREQ信号がTRUE(ハイ)であることを確認した後、図9(d)に示すようにVSYNC信号(Vertical Sychronous Signal)をTRUE(ハイ)とする。そして、これに同期して、図9(e)のように、時間Tv 後に1ページ分の画像データとしてVDO信号の出力を開始する。
【0007】
このとき、プリント制御部26は、図9(i)のようにVSYNC信号の立ち上がりから時間T3後にレジストローラクラッチ25をオンし、レジストローラ6を駆動している。レジストローラ6の駆動は、図9(i)のように記録紙Sの後端がレジストローラ6を通過するまでのT4の時間行う。また、この間、プリント制御部26はビデオコントローラ27からのVDO信号に応じて半導体レーザ13を駆動する。
【0008】
半導体レーザ13は、後述するように2つ設けられていて、プリント制御部26では、各々の半導体レーザ13をVDO信号に応じて駆動し、2つの半導体レーザ13から発したレーザ光は、スキャナー部7のポリゴンミラー15の回転によって直線状の走査に変換される。そして、2つの半導体レーザ13のレーザ光はミラー16によって感光ドラム17に照射される。このようにして各々VDO信号に応じて、変調された2つのレーザ光を2列同時に感光ドラム17上に走査することによって、感光ドラム17上に2ラインの潜像を形成し、以下同じ動作を繰り返すことによって、感光ドラム17上に1ページ分の潜像が形成される。
【0009】
感光ドラム17に形成された潜像は、現像器20によって現像され、その後、転写帯電器21によって記録紙Sにトナー像が転写される。転写を終了すると、記録紙Sは定着器9に搬送されて、トナー像が記録紙Sに定着された後、排紙ローラ11によって機外に排紙される。また、続けて次のページのプリントを行う場合は、プリント制御部26は、図9(b)のように、VSYNC信号の立ち上がりから時間T5後に再びPRINT信号をTRUEとし、1ページ目のプリントと同様の制御を行う。
【0010】
図10はスキャナユニット7を上から見たときの図である。プリント制御部26から出された画像信号に基づいて、レーザドライバ213,214は半導体レーザ13を駆動し、半導体レーザ210,211を発光し、集束レンズ212を通して出射される。半導体レーザ13から発光されたレーザ光は、定常回転で回転するポリゴンミラー15で反射されて、凹面レンズ203と凸面レンズ204とを介して回転する感光体16を走査すると共に、同期信号検出用のBDミラー205で反射されてBDセンサ207に入射する。BDセンサ207にレーザ光が入射すると、規定の光量値に達したことを検知して、1主走査方向の走査毎に検出される水平同期信号としてのパルスを出力する。プリント制御部26はこの水平同期信号を画像書き出し位置を揃えるために用いる。
【0011】
図11は2本の半導体レーザ51,52を駆動する駆動回路を示している。図11において、定電流回路61aおよび61bは電圧を電流に変換する電圧−電流変換器であり、各々CPU69からの光量制御信号64a,64bに応じた電流Ia,Ibを半導体レーザ51,52に供給する。スイッチング回路62a,62bは各々CPU69からのレーザ点灯信号(VDO信号)に応じて、半導体レーザ51,52をスイッチングする回路である。半導体レーザ51,52は各々レーザ点灯信号に応じてオン、オフに駆動され、オンしたときに定電流回路から駆動電流が供給される。半導体レーザ51,52の発光量は、各々フォトダイオード54の電圧電流値として検出され、抵抗器68で電圧信号に変換される。この電圧信号は増幅器63で増幅された後、発光量信号としてCPU69に取り込まれる。CPU69においては、各々の半導体レーザ51,52の発光量信号に応じて光量制御信号64a,64bのレベルを可変し、半導体レーザ51,52の発光光量が所望の発光光量となるようにAPC制御を行う。また、スイッチング回路62a,62bはそれぞれMOSトランジスタ等で構成され、そのソースに定電流回路61a,61bが接続され、そのゲートにVDO信号期間とAPC動作期間にオンする制御信号65a,65bが供給される。
【0012】
ところで、上記従来の半導体レーザ駆動回路では、複数の半導体レーザに対して1つのフォトダイオードしか備えていないために、複数のレーザ光のAPCを同時に行うことができず、時分割でAPCをおこなっている。すなわち、紙間あるいはライン間の非画像領域において、2つの半導体レーザを時分割で発光させて、そのときの光量信号の値をホールドし、画像領域においてホールドされた光量信号に応じて、半導体レーザに駆動電流を供給している。
【0013】
図12は非画像領域で光量信号の値をホールドするためのレーザ発光タイミングを作るための、サンプル信号生成回路のブロック図である。BD信号40をトリガとして、クロックパルス39を計数することでBD周期を測定する主走査カウンタ41と、このクロックパルス39を計数した値とCPU35から与えられたBD周期に対する値を比較するコンパレータ42,43と、コンパレータ42,43による比較結果からサンプル信号を発生するサンプル信号発生回路44と、BD信号を1/2周期に分周する1/2分周回路47と、1/2分周回路47の出力信号を反転するインバータと、1/2分周回路の出力でサンプル信号にゲートをかけるAND素子と、1/2分周回路の反転出力でサンプル信号にゲートをかけるAND素子とからなる。
【0014】
このサンプル信号発生回路の動作を図13のタイムチャートを用いて説明する。BD信号40を1/2分周回路47で分周したゲート信号36と、その反転信号37は、それぞれ図13(b)のゲート1、(c)ゲート2のようになる。また、BD信号40をトリガとして、クロックパルスの計数を開始する主走査カウンタ41の値と、CPU35から与えられるBD周期に対する所定の値とを比較して、一致したときに、コンパレータ42はサンプル回路生成回路44への出力をTRUEとする。サンプル信号生成回路44の出力は、コンパレータ42からの入力がTRUEとなると、TRUEとなる。また、主走査カウンタ41のカウント値とCPU35から与えられる所定の値を、コンパレータ43で比較して一致したときに、コンパレータ43のサンプル信号生成回路44への出力をTRUEとする。このコンパレータ43からの入力がTRUEとなったときに、サンプル信号生成回路44はFALSE(ロー)となる。したがって、サンプル信号生成回路44の出力は、図13(d)のようになる。この出力を図13(b)、(c)のゲート信号でそれぞれゲートをかけると、図13(e)のサンプル信号1、(f)のサンプル信号2のように、ライン毎に交互にサンプル信号を出力することができる。
【0015】
このサンプル信号1,2を用いて前記2本の半導体レーザのAPCによる光量制御をおこなうためのサンプル信号としている。APC動作を、図11を参照して説明する。このサンプル信号1,2のTRUEの期間に、サンプル信号65a,65bをそれぞれハイとして、スイッチング回路62a,62bをオンとし、半導体レーザ51,52をそれぞれ点灯し、各点灯レベルをフォトダイオード54で受光して、その受光レベルに応じた出力電圧を増幅器63で増幅して、CPU69に入力する。CPU69は、この増幅された出力電圧と内蔵メモリに格納する基準レベルとを比較し、比較差に応じた電圧値を定電流回路61a,61bに供給して、半導体レーザ52,51をそれぞれ駆動する。そうして、増幅された出力電圧と基準レベルとが一致するまで、この動作を繰り返す。増幅された出力電圧と基準レベルとが一致すれば、その時の電圧値を維持することで半導体レーザは一定の光量を出力する。
【0016】
上記のAPC動作で、その半導体レーザ51,52はそれぞれ異なる期間にAPC動作を行い、フォトダイオード54が受光するレベルを一定としてAPC動作を終了し、CPU69の内蔵メモリに、そのときの半導体レーザ51,52に応じたCPU69の電圧値64a,64bを格納しておき、次のAPC動作期間までその電圧値で半導体レーザを駆動する。
【0017】
【発明が解決しようとしている課題】
図13(e)、(f)のようなサンプル信号1,2でAPCをおこなうためのサンプル時間のタイミングを制御すると、各ライン毎で片方の半導体レーザの光量制御をすることしかできない。したがって、2本の半導体レーザで書き込みをおこなっている画像形成装置においては、2ラインに1度の頻度で光量制御をおこなうことになる。したがって、光量制御を行う時間間隔が大きくなり、その間に光量信号を、電圧値としてホールドするコンデンサの電荷がリークして、適切に設定した電圧値よりも小さくなり、所望の光量が得られず、画像が劣化するという課題があった。
【0018】
従って、本発明の目的は、複数の半導体レーザを駆動する画像形成装置及びレーザビームプリンタにおいて、各半導体レーザ毎に最適な光量を発光させることにより、転写される画像の品質を向上することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
発明は、レーザビームを発光する第1半導体レーザと、レーザビームを発光する第2半導体レーザと、前記第1半導体レーザ及び第2半導体レーザを別々に強制発光させ、当該強制発光された光量をフォトダイオードで受光し、当該受光のレベルと基準レベルとの比較差に基づき前記受光のレベルが前記基準レベルに一致するよう前記強制発光させる際の駆動電流を制御し、前記強制発光した際の前記受光のレベルが前記基準レベルに一致する場合の駆動電流状態を前記第1半導体レーザ及び前記第2半導体レーザの各々について保持する光量制御を行うサンプル/ホールド手段と、を備え、前記第1半導体レーザ及び前記第2半導体レーザが夫々に対応して保持された前記駆動電流状態に基づき画像領域でレーザビームを発光する画像形成装置であって、前記第1半導体レーザ及び前記第2半導体レーザによる画像領域でのレーザビームの発光が終了し、次の画像領域で発光が行われる前の非画像領域において、前記第2半導体レーザを強制発光させ、前記サンプル/ホールド手段により前記次の画像領域における前記第2半導体レーザの駆動電流状態を決定する第1光量制御を行わせ、前記第1光量制御に引き続き前記第1半導体レーザを強制発光させ前記サンプル/ホールド手段により前記次の画像領域における前記第1半導体レーザの駆動電流状態を決定する第2光量制御を行わせる制御手段と、前記制御手段により前記第2光量制御を行っている途中に、前記画像領域で前記第1半導体レーザを発光させるタイミングを決定する為の第1水平同期信号を出力するべく、前記第1半導体レーザからのレーザビームを検出する検出手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1水平同期信号が出力されたことに応じて、前記画像領域で前記第2半導体レーザを発光させるタイミングを決定する為の第2水平同期信号を出力すべく、前記第2半導体レーザを前記1光量制御の期間よりも短い期間強制発光させ、前記検出手段に前記第2半導体レーザからのレーザビームを検出させ、前記第1半導体レーザは前記第1水平同期信号に基づくタイミングで前記画像領域において発光がなされ、前記第2半導体レーザは前記第2水平同期信号に基づくタイミングで前記画像領域において発光がなされることを特徴とする
【0022】
【発明の実施の形態】
(第一の実施形態)
以下、本発明の第一の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。本実施形態による画像形成装置の概念的構成は、上述の図8に示すもので、水平同期信号(BD信号)を検出する概念的構成は、上述の図10に示す通りである。
【0023】
図1は本実施形態のサンプル信号発生タイミング回路のブロック図を示した図である。プリント制御部101から水平同期信号であるBD周期の所定のタイミングで、サンプル/ホールド回路102に送られて、その出力のサンプル信号1を発生し、そのサンプル1信号136のタイミングで、半導体レーザ104が点灯する。同様にサンプル2回路もプリント制御部101により制御することができ、その出力のサンプル信号2を発生し、そのサンプル2信号137のタイミングで、半導体レーザ105が点灯する。そして、BDセンサ106でBD信号107,108を出力する。サンプル/ホールド回路102,103は前記半導体レーザ104,105と同数だけ備える。
【0024】
ここで、BDセンサ106は、図10で説明したように、半導体レーザのレーザ光が感光体16を走査する前/又は後に、反射ミラー205を介して又は直接BDセンサ207で受光するもので、図1に示す場合も、半導体レーザ104,105とBDセンサ106との接続関係はメカニカル的な配置によるもので、半導体レーザ104,105のレーザ光を空間的にBDセンサ106が受光して、ショットパルスをそれぞれ発生する。
【0025】
図2は本実施形態の2本の半導体レーザの光量制御を行うための2本のサンプル信号を発生するときのタイムチャートを示したものである。BD信号からBD信号間のBD周期を測定して、プリント制御部101で、BD周期に対する所定のタイミングでサンプル信号111をTRUE(ハイ)にする。サンプル信号111がTRUEになると半導体レーザ104は点灯して、光量制御するために光量値をホールドする。このように、サンプル信号111をTRUEにして半導体レーザ104を点灯させたまま、半導体レーザ104のレーザ光がBDセンサ106上を通過し、BDセンサ106上の光量が規定値に達すると、BD信号109がTRUEになる。
【0026】
このBD信号109が出力されると、BD信号109はサンプル/ホールド回路102とサンプル/ホールド回路103に入力されて、サンプル信号111をFALSE(ロー)、サンプル信号112をTRUEにすることによって、半導体レーザ104を消灯して、半導体レーザ105を点灯する。このように複数の半導体レーザ104,105の点灯制御を行うことによって、BDセンサ106で、それぞれの半導体レーザ104,105に対応するBD信号107,108を出力する。
【0027】
このときに、サンプル信号111,112を、それぞれの半導体レーザ104,105の光量をサンプル/ホールドすることができるように、TRUEとなる期間を設定する。このときにサンプル信号111およびサンプル信号112はVDO信号と重なる期間がないようにする。すなわち、感光体上を走査しているときにサンプル信号111,112がTRUEとなって、感光体上にレーザ光が照射することがないような光学系を構成することで実現できる。
【0028】
上述したようなタイミングでサンプル信号111,112を出力することにより、1ライン走査中に複数の半導体レーザ104,105の光量制御を行うことができるので、1ページあたりの半導体レーザの光量制御を行う回数が増え、画質の向上をはかることができる。
【0029】
(第二の実施形態)
本発明による第二の実施形態について説明する。特に、第一の実施形態と同様に、画像形成装置の概念的構成は上述の図8に示すもので、水平同期信号(BD信号)を検出する概念的構成は上述の図10に示す通りであり、半導体レーザのAPC動作に関するタイミング発生回路について詳細に説明する。
【0030】
図3は第二の実施形態のサンプル信号発生タイミング回路のブロック図を示した図である。プリント制御部138からBD周期の所定のタイミングパルスが、サンプル信号141を発生するための出力がサンプル/ホールド回路139に、および第一のレーザ強制点灯回路であるLON1回路148に送られる。そのサンプル信号141及びLON1回路148の出力信号が半導体レーザ143の点灯、消灯を制御する。
【0031】
同様に、プリント制御部138からのBD周期の所定のタイミングパルスが、サンプル/ホールド回路140、LON2回路149に供給され、それらの出力信号をプリント制御部138で制御することができる。半導体レーザ143,144のレーザ光がBDセンサ145上を走査することで、BDセンサ145はBD信号146,147を出力する。サンプル信号発生回路およびLON回路は半導体レーザと同数だけ備える。
【0032】
図4は本実施形態の2本の半導体レーザ143,144の光量制御を行うための2本のサンプル信号を発生するときのタイムチャートを示したものである。BD信号からBD信号間のBD周期を測定して、プリント制御部138で、BD周期に対する所定のタイミングで、サンプル信号116およびLON1信号150をTRUE(ハイ)にする。LON1信号150がTRUEになると、半導体レーザ1は点灯する。また、サンプル信号116がTRUEになると半導体レーザ143は光量値をサンプル/ホールドする。このように、LON1信号150をTRUEにして半導体レーザ143を点灯させたまま半導体レーザ143のレーザ光がBDセンサ145上を通過し、BDセンサ145上の光量が規定値に達すると、BD信号146が出力される。このBD信号146はLON回路148、サンプル/ホールド回路139、LON回路149に入力されて、LON1信号150をFALSE、サンプル信号116をFALSE、LON2信号151をTRUEとする。それによって、半導体レーザ143を消灯して半導体レーザ144を点灯する。
【0033】
このように複数の半導体レーザ143,144の点灯制御を行うことによって、1個のBDセンサ145で、それぞれの半導体レーザ143,144に対応するBD信号146,147を出力する。半導体レーザ144の光量制御のためのサンプル信号117とLON2信号151は、VDO信号を出力しおわった後に、プリント制御部138からの出力により、TRUEとなる。ここで、LON2信号151、サンプル信号117のTRUEの期間と、VDO信号を出力する期間、およびサンプル信号116、LON1信号150がTRUEになっている期間は、重ならないように設定する。このようなタイミングで半導体レーザ143,144の光量制御を行えるように光学系を構成すると、BD信号を出力してからVDO信号までの時間差が小さく、半導体レーザ144のサンプル/ホールド時間を満足できないときも、1ライン走査毎に複数の半導体レーザの光量制御を行うことができる。
【0034】
このサンプル信号116,117を用いて、前記2本の半導体レーザ143,144のAPCによる光量制御をおこなうためのサンプル信号としている。APC動作を、図11を参照して説明する。このサンプル信号116,117のTRUEの期間に、サンプル信号65a,65bをそれぞれハイとして、スイッチング回路62a,62bをオンとし、半導体レーザ51,52をそれぞれ点灯し、各点灯レベルをフォトダイオード54で受光して、その受光レベルに応じた出力電圧を増幅器63で増幅して、CPU69に入力する。CPU69は、この増幅された出力電圧と内蔵メモリに格納する基準レベルとを比較し、比較差に応じた電圧値を定電流回路61a,61bに供給して、半導体レーザ52,51をそれぞれ駆動する。そうして、増幅された出力電圧と基準レベルとが一致するまで、この動作を繰り返す。増幅された出力電圧と基準レベルとが一致すれば、その時の電圧値を維持することで半導体レーザは一定の光量を出力する。このAPC動作期間は、上記サンプル信号116,117がTRUEの期間に完了する。
【0035】
(第三の実施形態)
図5は第三の実施形態のサンプル信号発生タイミング回路のブロック図を示した図である。本実施形態では先の2つの実施形態と異なり、複数の半導体レーザに対して1本のBD信号のみ検出する場合の実施形態である。
【0036】
図6は本実施形態の2本の半導体レーザ130,131の光量制御を行うための2本のサンプル信号を発生するときのタイムチャートを示したものである。BD信号からBD信号間のBD周期を測定して、プリント制御部127で、BD周期に対する所定のタイミングでサンプル信号120をTRUEにする。サンプル信号120がTRUEになると、半導体レーザ130は点灯し、光量値をサンプル/ホールドする。このように半導体レーザ130を点灯させてBDセンサ132上を通過し、BDセンサ132上の光量が規定値に達すると、BD1信号119(133)がTRUEになる。このBD1信号119がTRUEになると、サンプル/ホールド回路128からの出力サンプル信号120はFALSEとなり、サンプル/ホールド回路129からの出力サンプル信号121はTRUEとなる。その後、プリント制御部127はBD信号133を受けて、所定期間を演算してサンプル/ホールド回路129からの出力サンプル信号121をFALSEとする。
【0037】
それによって、半導体レーザ130を消灯し、半導体レーザ131を点灯して光量値をサンプル/ホールドする。このように複数の半導体レーザ130,131の点灯制御を行うことによって、1本のBD信号を出力する際に複数の半導体レーザの光量制御を行うことができる。すなわち、1ライン走査毎に複数の半導体レーザの光量制御を行うことができる。
【0038】
本実施形態においても、サンプル信号120がTRUEの期間と、サンプル信号121がTRUEの期間と、VDO信号を出力する期間とが重ならないような光学系を構成することで、これまで説明したようなタイミングの制御を実現することができる。
【0039】
(第四の実施形態)
図7は第四の実施形態の2本の半導体レーザの光量制御を行うための2本のサンプル信号を発生するときのタイムチャートを示したものである。本実施形態のサンプル信号発生タイミング回路のブロック図は第三の実施形態と同様に、図5のようになる。
【0040】
図5においてBD信号からBD信号間のBD周期を測定して、プリント制御部127で、BD周期に対する所定のタイミングでサンプル信号124をTRUEにする。サンプル信号124がTRUEになると、半導体レーザ130は点灯し、光量値をサンプル/ホールドする。このように半導体レーザ130を点灯させて、BDセンサ132上を走査して、BDセンサ132上の光量が規定値に達すると、BD信号123がTRUEになる。このBD信号123がTRUEになると、サンプル信号124はFALSEとなる。それによって半導体レーザ130は消灯される。
【0041】
半導体レーザ131の光量制御のためのサンプル信号125は、図7のように、VDO信号を出力しおわった後に、プリント制御部127がBD信号からBD信号間のBD周期を測定して、プリント制御部127からの出力により、TRUEとなり、またサンプル信号124のTRUEと共に、FALSEにする。ここで、サンプル信号125のTRUEの期間と、サンプル信号124のTRUEの期間と、VDO信号を出力する期間がお互いに重ならないようなタイミングを設定する。このようなタイミングで半導体レーザ130,131の光量制御を行えるように光学系を構成すると、BD信号を出力してからVDO信号までの時間差が小さく、半導体レーザ131のサンプル/ホールド時間を満足できないときも1ライン走査毎に複数の半導体レーザの光量制御を行うことができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複数の半導体レーザに対するサンプル/ホールド信号を1ライン走査する間に出力するようにしたので、各々の半導体レーザに対して、1ライン走査毎に光量制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明の第一の実施形態を説明するためのタイミング図である。
【図3】本発明の第三の実施形態を説明するためのブロック図である。
【図4】本発明の第二の実施形態を説明するためのタイミング図である。
【図5】本発明の第三の実施形態を説明するためのブロック図である。
【図6】本発明の第三の実施形態を説明するためのタイミング図である。
【図7】本発明の第四の実施形態を説明するためのタイミング図である。
【図8】従来例を説明するための図である。
【図9】従来例を説明するための図である。
【図10】従来例を説明するための図である。
【図11】従来例を説明するための図である。
【図12】従来例を説明するための図である。
【図13】従来例を説明するための図である。
【符号の説明】
1 レーザビームプリンタ
2 給紙カセット
5 給紙ローラ
6 レジストローラ
7 スキャナユニット
9 定着器
11 排出ローラ
12 排紙トレー
13 半導体レーザ
14 スキャンモータ
15 ポリゴンミラー
16 反射ミラー
20 現像器
22 クリーナー
23 感光ドラムのメインモータ
24 給紙クラッチ
25 レジストローラクラッチ
26 プリント制御部
27 ビデオコントローラ
31 外部機器
51,52 半導体レーザ
54 フォトダイオード
61 定電流回路
62 スイッチング回路
63 増幅器
64 制御信号
65 サンプル信号
51,69 CPU
101,127,138 プリント制御部
102,103,128,129,139,140 サンプル/ホールド回路
104,105,130,131,143,144 半導体レーザ
106,132,145 BDセンサ
107,108,109,110,114,115,146,147 BD出力
111,112,116,117,136,137 サンプル信号
113,118 VDO信号
148,149 強制オン信号発生回路

Claims (1)

  1. レーザビームを発光する第1半導体レーザと、
    レーザビームを発光する第2半導体レーザと、
    前記第1半導体レーザ及び第2半導体レーザを別々に強制発光させ、当該強制発光された光量をフォトダイオードで受光し、当該受光のレベルと基準レベルとの比較差に基づき前記受光のレベルが前記基準レベルに一致するよう前記強制発光させる際の駆動電流を制御し、前記強制発光した際の前記受光のレベルが前記基準レベルに一致する場合の駆動電流状態を前記第1半導体レーザ及び前記第2半導体レーザの各々について保持する光量制御を行うサンプル/ホールド手段と、を備え、
    前記第1半導体レーザ及び前記第2半導体レーザが夫々に対応して保持された前記駆動電流状態に基づき画像領域でレーザビームを発光する画像形成装置であって、
    前記第1半導体レーザ及び前記第2半導体レーザによる画像領域でのレーザビームの発光が終了し、次の画像領域で発光が行われる前の非画像領域において、前記第2半導体レーザを強制発光させ、前記サンプル/ホールド手段により前記次の画像領域における前記第2半導体レーザの駆動電流状態を決定する第1光量制御を行わせ、
    前記第1光量制御に引き続き前記第1半導体レーザを強制発光させ前記サンプル/ホールド手段により前記次の画像領域における前記第1半導体レーザの駆動電流状態を決定する第2光量制御を行わせる制御手段と、
    前記制御手段により前記第2光量制御を行っている途中に、前記画像領域で前記第1半導体レーザを発光させるタイミングを決定する為の第1水平同期信号を出力するべく、前記第1半導体レーザからのレーザビームを検出する検出手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記第1水平同期信号が出力されたことに応じて、前記画像領域で前記第2半導体レーザを発光させるタイミングを決定する為の第2水平同期信号を出力すべく、前記第2半導体レーザを前記1光量制御の期間よりも短い期間強制発光させ、前記検出手段に前記第2半導体レーザからのレーザビームを検出させ、
    前記第1半導体レーザは前記第1水平同期信号に基づくタイミングで前記画像領域において発光がなされ、前記第2半導体レーザは前記第2水平同期信号に基づくタイミングで前記画像領域において発光がなされることを特徴とする画像形成装置
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