JP4235049B2 - 12−ヒドロキシステアリン酸又はその塩で表面処理した無機フィラー、その製造方法及び該無機フィラーを含有する樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塩化ビニル系樹脂およびポリオレフィン系樹脂に添加した場合に、優れた機械的物性と耐候性を付与できる無機フィラー、その製造方法及び該無機フィラーを含有する樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より塩化ビニル樹脂に使用されている表面処理炭酸カルシウムとしては、ステアリン酸もしくは樹脂酸で処理された、合成炭酸カルシウムもしくは天然粉砕品炭酸カルシウムが一般的である(例えば、特許文献1、2参照)。
しかし、いずれも屋内外で風雨や天然光に晒された場合、チョーキングによる白化現象や変色などの劣化が発生するという問題点がある。また、合成品は微粒化されているものの樹脂中での分散性が不十分のため、天然粉砕品炭酸カルシウムの安価なものは平均粒子径が粗いために、高充填配合にした場合、機械的物性の低下が発生しやすいという問題点がある。
【特許文献1】
特開2003−147227号公報
【特許文献2】
特開平11−302560号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、塩化ビニル系樹脂やポリオレフィン系樹脂に添加することにより、該樹脂組成物の機械的物性、耐候性を向上させることのできる無機フィラーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
上述の問題を解決するために、本発明者らは、炭酸カルシウム等の無機フィラーを12−ヒドロキシステアリン酸又はその塩で表面処理した結果、機械的物性及び耐候性が改善されることを見出した。本発明はこのような知見に基づいてなされたものである。すなわち、本発明は、12−ヒドロキシステアリン酸又はその塩で表面処理したことを特徴とする無機フィラーを提供する。
本発明はまた、該無機フィラーを含有することを特徴とする樹脂組成物を提供する。
【0004】
本発明はまた、a)無機フィラーを湿式粉砕して水系スラリーを得る工程;
b)12−ヒドロキシステアリン酸又はその塩を、アンモニア水中で加熱溶解する工程;及び
c)a)工程で得られた水系スラリーと、b)工程で得られた溶液とを撹拌混合する工程を含むことを特徴とする無機フィラーの製造方法を提供する。
本発明はまた、A)無機フィラーを乾式粉砕する工程;及び
B)A)工程で得られた無機フィラー粉末を、12−ヒドロキシステアリン酸又はその塩の存在下、12−ヒドロキシステアリン酸又はその塩の融点又はそれより高い温度で加熱撹拌する工程を含むことを特徴とする無機フィラーの製造方法を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明で対象とする無機フィラーとしては、天然又は合成の炭酸カルシウム、タルク、セリサイト、硫酸カルシウム、モンモリロナイト、ゼオライト、亜硫酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、カオリンなどの各種無機物の一種又は二種以上の混合物があげられる。これらのうち、炭酸カルシウム、特に天然炭酸カルシウムが好ましい。
【0006】
本発明では、このような無機フィラーを乾式粉砕又は湿式粉砕に供し、所定の粒径を有する粉体とするのが好ましい。本発明において、無機フィラーを直ちに湿式粉砕することができるが、湿式粉砕に先立って、予め乾式粉砕しておくのが好ましい。
乾式粉砕は、ローラーミル等公知の装置を使用し、当業者に公知の条件で行うことができる。乾式粉砕により、無機フィラーの平均粒径を好ましくは2μm 以下、より好ましくは平均粒径0.1〜5.0μm、さらに好ましくは平均粒径0.3〜1μmにするのが好ましい。湿式粉砕に先立ち乾式粉砕を行う場合、乾式粉砕により、好ましくは40mm以下、より好ましくは平均粒径を2mm〜2μm程度に粉砕しておくのがよい。
【0007】
湿式粉砕は、テーブル式アトライター型媒体攪拌機、アトリッションミル等公知の装置を使用し、当業者に公知の条件で行うことができる。バッチ式でも連続式でもよい。具体的には、無機フィラー/水性媒体(好ましくは水)との重量比が好ましくは70/30〜30/70、より好ましくは60/40〜40/60の範囲となるように無機フィラーに水性媒体を加え、常法により湿式粉砕する。このように湿式粉砕することにより、平均粒径が好ましくは2μm 以下、より好ましくは平均粒径0.1〜5.0μm、さらに好ましくは平均粒径0.3〜1μmの無機フィラースラリーが得られる。レーザー回折散乱法に従い測定した粒度分布がモノモーダルのシャープな分布であり、トップカット10μm、好ましくは5μmであり、10μm以上の粒子の含有量が50ppm以下、好ましくは0ppmであるのが特に好ましい。粒度分布は、例えばマイクロトラック(日機装製)を使用して測定することができる。
【0008】
無機フィラーの表面処理方法としては、乾式処理法と湿式処理法のどちらでも使用可能である。
乾式処理法で表面処理を行う場合、乾式粉砕して所定の粒子径とした無機フィラー粉体を例えばヘンシェルミキサーなどの攪拌機を用いて、通常110℃において5〜10分間、周速20m/secで加熱攪拌し、次いで12−ヒドロキシステアリン酸又はその塩を該撹拌機に添加し、12−ヒドロキシステアリン酸又はその塩の融点以上で、通常3〜5分間、周速20m/secで攪拌することにより表面処理した無機フィラー粉末を得ることが出来る。
ここで、12−ヒドロキシステアリン酸塩を構成する塩基としては、アンモニア、カルシウム、亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、バリウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、銀等を好適に使用することができる。特にアンモニアが好ましい。
【0009】
湿式処理法で表面処理を行う場合、湿式粉砕により得られた水系スラリーに、12−ヒドロキシステアリン酸又はその塩のエマルションを添加し、通常室温において、バッチ式の場合1〜3分間、周速20m/secで、連続式の場合1〜60秒間、周速20m/secで撹拌することにより表面処理した無機フィラー粉末を得ることが出来る。ここで、12−ヒドロキシステアリン酸又はその塩のエマルションは、例えば12−ヒドロキシステアリン酸又はその塩とアンモニアとを、モル比1:1で水に添加し、12−ヒドロキシステアリン酸又はその塩が溶解するまで90℃において加熱し、溶解後、水で希釈して5重量%以下、好ましくは2〜4重量%の濃度に調整することにより得ることができる。撹拌は、バッチ式で例えばハンドミキサー(プロペラミキサー)を用いて均一撹拌することにより行うこともできるし、連続式で例えばインラインミキサーを用いて行うこともできる。
乾式処理法、湿式処理法のいずれの処理法を用いた場合でも、12−ヒドロキシステアリン酸又はその塩は、無機フィラー乾燥重量に対し、固形分で0.1〜5.0重量%の量を使用するのが好ましく、0.5〜2重量%の量を使用するのがより好ましい。また、表面処理後の無機フィラーの粒径が0.5〜1.5μmとするのが、トビ粉と呼ばれる粗粒子が極めて少なく、機械的物性に優れた表面処理無機フィラーが得られるため好ましい。
【0010】
本発明において、12−ヒドロキシステアリン酸又はその塩で無機フィラーを表面するのに先立ち、カチオンポリマーを無機フィラーに施すのが好ましい。ここで使用できるカチオンポリマーとしては、ジアリルアミン塩及び/又はアルキルジアリルアミン塩10〜99モル%と非イオン性ビニルモノマー1〜90モル%とを構成単位とするカチオンポリマー、分子内にアミン塩となりえるアミノ基や第4級アンモニウム基を有するモノマーと、非イオン性ビニルモノマーとのコポリマーが好ましく、ジアリルアミン及びアルキルジアリルアミンの塩としては、塩酸、硫酸などの無機酸や、酢酸などの有機酸との塩があげられる。このうち、ジアリルアミン塩及び/又はアルキルジアリルアミン塩10〜99モル%と非イオン性ビニルモノマー1〜90モル%とを構成単位とするカチオンポリマーを使用するのが好ましい。
【0011】
ここで、アルキルジアリルアミン塩を構成するアルキル基としては、炭素数1〜8、好ましくは1〜4の直鎖、分岐鎖又は環状アルキル基があげられる。ジアリルアミン塩及びアルキルジアリルアミン塩を構成する酸としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸及び酢酸等の有機酸があげられる。非イオン性ビニルモノマーとしては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ビニルピロリドン、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等があげられる。このうち、アクリルアミド及び/又はメタクリルアミドジアリルアミン塩及び/又はアルキルジアリルアミン塩と非イオン性ビニルモノマーとの構成比率は通常10〜99モル%/1〜90モル%、好ましくは50〜99モル%/1〜50モル%、80〜98モル%/2〜20モル%である。該重合体の極限粘度(25℃)は通常0.05〜3.00(dl/g)、好ましくは0.10〜1.80(dl/g)、特に好ましくは0.15〜0.70(dl/g)である。該重合体は、特開平5−263010号及び特開平7−300568号公報に記載の方法により容易に製造することができる。
【0012】
カチオンポリマーは、乾式粉砕した無機フィラーに対しては、例えばヘンシェルミキサーなどの攪拌機により施すことができる。湿式粉砕した無機フィラーに対しては、カチオンポリマーを、水系スラリーに、無機フィラー乾燥重量を基準として0.01〜1重量%の量で添加することにより施すことが出来る。
カチオンポリマーを無機フィラーに予め施すと、12−ヒドロキシステアリン酸又はその塩で構成された表面処理剤のカルボキシル基と強固に反応するため、脱離によるブリードアウト及びブルームなどの汚染が低減するので好ましい。
【0013】
湿式法により表面処理を行った場合、表面処理した無機フィラースラリーを乾燥してもよい。乾燥は、熱風乾燥、粉噴乾燥など公知の方法により行うことができるが、媒体流動乾燥により行なうのが好ましい。媒体流動乾燥は、乾燥塔内で熱風により流動化状態にある媒体粒子群(流動層)にスラリー状物質を供給し、供給されたスラリー状物質は、活発に流動化している媒体粒子の表面に膜状に付着しながら流動層内に分散され、熱風による乾燥作用を受けることにより各種物質を乾燥する方法である。このような媒体流動乾燥は、例えば、株式会社 奈良機械製作所製の媒体流動乾燥装置、メディア スラリー ドライヤーなどを用いて容易に行うことができる。この媒体流動乾燥を用いると乾燥と凝集粒子の一次粒子化が同時に行われるので好ましい。上記方法により得られた湿式粉砕スラリーを媒体流動乾燥すると、粗粒子が極めて少ない無機微粉体が得られる。
【0014】
本発明の無機フィラーは、塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等に添加して樹脂組成物とすることができる。本発明の樹脂組成物は、本発明の無機フィラーを、組成物の全重量を基準として好ましくは0.5〜75%、より好ましくは5〜30%含有する。本発明の樹脂組成物は、本発明の無機フィラーに加えて、アクリル系、MBS系等の強化剤、Ca-Zn系、鉛系、スズ系、Ba/Zn系等の安定剤、顔料、滑剤、紫外線吸収剤、可塑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、防カビ剤、抗菌剤等の、樹脂組成物に通常配合される成分を含むことができる。
【発明の効果】
本発明の無機フィラーは、例えばパイプや継手、窓枠、波板、平板、フィルム、シートなどに使用される塩化ビニル系樹脂、及び家電ハウジングや雑貨などの各種成型品やフィルムなどに使用されるポリオレフィン系樹脂に添加することにより、これらの樹脂の機械的物性を向上し、チョーキングによる白化現象等の劣化を抑制し耐候性を向上することができる。
【0015】
【実施例】
実施例1
天然石灰石をテーブル式アトライター型媒体攪拌機を用いて90℃において40分間、1500rpmで湿式粉砕し、平均粒子径1μm程度の濃度40wt%の水系炭酸カルシウムスラリーを得た。このスラリーに、炭酸カルシウムの乾燥重量を基準として、カチオンポリマー(モノマーとしてジアリルアミン塩酸塩(60%)500部とアクリルアミド(40%)200部を用い、特開平7−300568号公報の参考例1に記載の方法で合成したカチオンポリマー(商品名F−2X:サンノプコ社製))を0.07%添加して更に湿式粉砕した。
780mLの水に、156g(約0.5モル)の12−ヒドロキシステアリン酸と32mLのアンモニア水(28%濃度)(アンモニア約0.5モル)を加え、90℃で加熱して、12−ヒドロキシステアリン酸を溶解させた。次いで、得られた溶液を水に添加し、4重量%の12−ヒドロキシステアリン酸エマルションを得た。
【0016】
得られた12−ヒドロキシステアリン酸アンモニウム塩エマルションを、炭酸カルシウム乾燥重量を基準として固形分で1.2wt%加えて、ハンドミキサーを用い、室温において3分間、2000rpmで攪拌し、表面処理した無機フィラースラリーを得た。
得られた表面処理無機フィラースラリーを流動媒体乾燥機にて、乾燥させ、平均粒子径1.0μmの12−ヒドロキシステアリン酸で処理した炭酸カルシウム粉末を得た。
【0017】
比較例1
樹脂酸で表面処理した以外は実施例1と同様にして調製した炭酸カルシウムを使用した。
比較例2
12−ヒドロキシステアリン酸アンモニウム塩エマルションを使用する表面処理を行わないこと以外は実施例1と同様にして調製した炭酸カルシウムを使用した。
実施例2〜3及び比較例3〜5
実施例1及び比較例1及び2の表面処理無機フィラーをPVC樹脂に添加して樹脂組成物を得た。
【0018】
【表1】
表.1 単位:重量部
Figure 0004235049
PVC:商品名 ZEST1000Z、新第一塩ビ製
アクリル系強化剤:商品名 KM357P、ローム アンド ハース製
Ca−Zn系安定剤:商品名 LHR105、堺化学製
【0019】
試験例
実施例2及び比較例3の樹脂組成物を使用して、機械的物性、耐候性を評価した。
1. 機械的物性
(1)試験片の調製:表1に示す実施例2及び比較例3の樹脂組成物を6インチオープンロールで混練した後、約20cm長さ×15cm幅×1mm厚の金型に約200℃×5分加圧成型してシートを作成した。
引っ張り試験に用いた試験片は、1mm厚のJIS K7113の2号型試験片に準拠して作成した。
IZOD試験に用いた試験片は、2mm厚のJIS K7110の2号A型試験片に1/8Vノッチを入れて作成した。
(2)試験方法:インストロン社製テンシロンを用い、引張速度50mm/minで引張り試験を行った。IZOD衝撃値は安田精機製作所製の衝撃試験機でIZOD試験を行った。結果を表.2−1、2−2に示す。
【0020】
(3)結果
【表2】
表.2−1 実施例2の樹脂組成物の機械的物性
Figure 0004235049
表.2−2 比較例3の樹脂組成物の機械的物性
Figure 0004235049
【0021】
降伏点応力、破断応力などの引張り強度は本発明の無機フィラー含有樹脂組成物の方が、比較例の無機フィラーを含有する樹脂組成物と比較して優れている結果となった。IZOD衝撃値は特に無機フィラーの低配合時に顕著な差が見られ、本発明の無機フィラー含有樹脂組成物の方が優れている結果となった。
2.耐候性試験
(1)試験片の調製:表.1に示す実施例3及び比較例4及び5の樹脂組成物を6インチオープンロールで混練した後、約20cm長さ×15cm幅×2mm厚の金型に約200℃×5分加圧成型してシートを作成し、試験片とした。
【0022】
(2)試験方法
耐候性試験は、ダイプラ・ウインテス(株)製 型式KU−R5 メタルハライドランプ方式超促進耐候性試験機で行い、試験条件は、a)Light 45℃−50%−4hr−70mW/cm2、b)Dew 30℃−90%−4hr、c)Rest 45℃−60%−4hrのKF−2フィルター、ソーダガラスの12hrを1サイクルとして行った。
(3)結果
結果を表.3に示す。評価は表面の白化やヒビを目視で観察し、以下の基準で判定した。
○:良好
△:やや不良
×:不良
【0023】
【表3】
表.3
Figure 0004235049
【0024】
耐候性促進試験は実施例1の無機フィラーを含有する実施例3の樹脂組成物が一番結果が優れていた。
耐候性促進試験による白化評価でも、比較例に比べ本発明品の方が優れていた。12−ヒドロキシステアリン酸は側鎖に水酸基を有しており、チョーキング性に有利と考えられ、それが耐候性に寄与していると考えられる。
また、本発明の無機フィラーは樹脂中での分散性が良いと考えられ、機械的物性のバランスが良く、特にIZOD衝撃の向上に優れている。

Claims (10)

  1. カチオンポリマー、次いで12−ヒドロキシステアリン酸又はその塩で表面処理したことを特徴とする無機フィラー。
  2. 12−ヒドロキシステアリン酸塩で表面処理したことを特徴とする請求項1記載の無機フィラー。
  3. 12−ヒドロキシステアリン酸塩が、12−ヒドロキシステアリン酸アンモニウム塩であることを特徴とする請求項2記載の無機フィラー。
  4. 無機フィラーが炭酸カルシウムである請求項1〜3のいずれか1項記載の無機フィラー。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項記載の無機フィラーを含有することを特徴とする樹脂組成物。
  6. 樹脂100部に対して請求項1〜3のいずれか1項記載の無機フィラーを1〜300部含有する請求項5記載の樹脂組成物。
  7. 下記工程を含むことを特徴とする無機フィラーの製造方法:
    a)無機フィラーを湿式粉砕して水系スラリーを得る工程;
    b)a)工程で得られた水系スラリーに、カチオンポリマーを添加する工程;
    )12−ヒドロキシステアリン酸又はその塩を、アンモニア水中で加熱溶解する工程;及び
    )工程で得られた水系スラリーと、)工程で得られた溶液とを撹拌混合する工程。
  8. 下記工程を含むことを特徴とする無機フィラーの製造方法:
    A)無機フィラーを乾式粉砕する工程;
    B)A)工程で得られた無機フィラーを攪拌機中でカチオンポリマーを用いて処理する工程;及び
    C)B)工程で得られた無機フィラー粉末を、12−ヒドロキシステアリン酸又はその塩の存在下、12−ヒドロキシステアリン酸又はその塩の融点又はそれより高い温度で加熱撹拌する工程。
  9. 粉砕後に得られる無機フィラーの平均粒子径が0.1〜5.0μmであることを特徴とする、請求項7又は8記載の無機フィラーの製造方法。
  10. 12−ヒドロキシステアリン酸あるいは12−ヒドロキシステアリン酸塩を、無機フィラー乾燥重量を基準として、固形分で0.1〜5.0重量%の量で無機フィラーと撹拌することを特徴とする、請求項9記載の無機フィラーの製造方法。
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