JP4234922B2 - 自動二輪車用の空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トレッド曲率半径が小な自動二輪車用のタイヤの製造方法であり、ジョイントレスバンドを、巻き崩れることなくかつカーカスプライとの間にエア溜まりを生じさせることなく精度良く形成でき、タイヤのユニフォミティーを向上しうる空気入りタイヤの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車用のタイヤでは、高速安定性を実現させるために、カーカスプライの外側かつトレッドゴムの内方に、バンドコードをタイヤ周方向に連続的に螺旋巻きしたジョイントレスバンドを配した構造のものが提案されており、後輪用タイヤにおいてその実施が図られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前輪用タイヤの場合、トレッド曲率半径が非常に小さいことが原因し、従来的な製造方法では、ジョイントレスバンドが巻き崩れして形成できなかったり、或いは形成できた場合にも、カーカスプライとの間にエア溜まりが発生したり又カーカスプライとセンターズレが起こるなどの不都合によって、その実施が困難なものとなっていた。
【0004】
詳しく説明すると、従来的な製造方法では、図7に概念的に示すように、バンドコードを引き揃えた巾狭のバンド用テープa1を用い、このバンド用テープa1をベルト成形ドラムb上で、一端側から他端側に向かって螺旋巻きすることによってジョイントレスバンドaを形成している。又このジョイントレスバンドa上には、さらにトレッドゴムcが巻き重ねられ、一体の環状トレッドリングdとして形成される。
【0005】
次ぎに、このトレッドリングdを、前記ベルト成形ドラムbから取外して、2ndフォーマeに移送する。この2ndフォーマeには、予め円筒状に形成された本体カバーfが、そのビードコアf1をクランプされて保持される。しかる後、この本体カバーfは、高圧空気の充填によってビードコアf1、f1間でトロイド状に膨出していき、半径方向外側で待機する前記トレッドリングdと圧接することにより、トレッドリングdと本体カバーfとが一体化した生タイヤが形成される。
【0006】
この時、前記ベルト成形ドラムbは、仕上がりタイヤにおけるトレッド輪郭形状に合ったプロファイル、即ち曲率半径Rの小さな凸円弧状曲面で形成されている。従って、図8(A)に示すように、特に曲率半径Rが小さい前輪用タイヤの場合には、バンド用テープa1が、その巻初め及び巻終わりにおいて、垂直に近い状態となる。そのため巻き崩れしやすくなり、ジョイントレスバンドa自体の形成を困難としたり、あるいは形成できてもコード配列に乱れを有するものとなる。
【0007】
さらに、2ndフォーマeにおいては、本体カバーfの膨出が高圧空気によって行われるため、膨出部分は比較的大きな円弧状となる。従って、図8(B)に示すように、前輪用タイヤの場合には、本体カバーfは、膨出過程でまず最初にトレッドリングdの両端と接触することとなる。そのため、本体カバーfのカーカスプライf2とジョイントレスバンドaとの間にエア溜まりが発生したり、又カーカスプライf2と中心位置がズレるなど、品質やユニフォミティーの著しい低下を招くこととなる。なお、このような問題は、後輪タイヤにおいても、曲率半径Rが非常に小さな場合には、同様に発生する。
【0008】
そこで本発明は、本体カバーの膨出を、高圧空気に代えてプロファイルデッキの拡径によって行い、最終形状に近い形状に膨出した本体カバーの外周面上で、直接にバンド用テープを螺旋巻きしたりトレッドゴムを巻き重ねることを基本として、前輪用タイヤの如くトレッド曲率半径が非常に小なタイヤであっても、ジョイントレスバンドを巻き崩れることなく精度良く形成でき、しかもジョイントレスバンドとカーカスプライとの間のエア溜まりの発生、及びセンターズレの発生を防止し、品質やユニフォミティーを向上しうる空気入りタイヤの製造方法の提供を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、自動二輪車用の空気入りタイヤの製造方法であって、
一対のビードコアで両側が係止されかつ両端部分が折り返されたカーカスプライを含む円筒状の本体カバーを成形するとともに、
この本体カバーを移送し、該本体カバーの前記ビードコアを軸方向に近づき可能なクランプリングによってクランプし、
かつ前記クランプリングの間で、拡縮径可能なプロファイルデッキの拡径により前記本体カバーをビードコア間でその最終形状に近い形状に、前記クランプリングの近づき移動に伴い膨出させ、
しかもその膨出形状の本体カバーの外周面に、前記プロファイルデッキによる膨出保持状態において、ジョイントレスバンド、トレッドゴムを含むトレッド構成部材を添設するとともに、
プロファイルデッキは、タイヤ軸を含む断面における輪郭形状が、自動二輪車用の空気入りタイヤの前記最終形状に近い形状であって前記添設されるジョイントレスバンドの小曲率半径の輪郭を有し、
前記ジョイントレスバンドは、膨出形状の本体カバーの外周面に、直接、バンド用テープを螺旋状に巻回することにより形成することを特徴としている。
【0010】
さらに請求項1に係る発明は、前記本体カバーが、前記クランプリングの移動によりビードコアが該本体カバーの膨出位置に到着するまでの間、内圧を付与され膨出することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の空気入りタイヤの製造方法の実施の一形態を、それに用いる製造装置とともに図面を用いて説明する。図1は、本発明の製造方法によって形成された空気入りタイヤの子午断面図、図2はその製造方法を概念的に示す略図である。
【0012】
図1において、空気入りタイヤTは、本例では自動二輪車の前輪用タイヤであって、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、トレッド部2の内方かつカーカス6の半径方向外側に重置されるバンド層7と具えて形成される。
【0013】
なお前記トレッド部2は、タイヤ赤道Cからトレッド端Eに向かって凸円弧状に湾曲してのび、かつトレッド端E、E間の距離であるトレッド巾Twが、タイヤ最大巾となるよう構成されている。このとき、トレッド曲率半径Trは、前記トレッド巾Twの0.5〜0.66倍以下と非常に小さく、これにより大きなバンク角での旋回走行を可能としている。
【0014】
又前記カーカス6は、カーカスコードをタイヤ周方向に対して75〜90°の角度で配列した1枚以上、本例では1枚のカーカスプライ6Aからなり、このカーカスプライ6Aは、その両端が前記ビードコア5の周りで内から外に折り返されて係止される。又前記バンド層7は、バンドコードをタイヤ周方向に対して5°以下の角度で連続的に螺旋巻きした1枚以上、本例では1枚のジョイントレスバンド7Aからなり、バンドコードを引き揃えた巾狭のバンド用テープa1を、螺旋巻きすることによって形成される。なおカーカスコード、及びバンドコードには、例えばナイロン、ポリエステル、レーヨン等の有機繊維コードが好適に使用される。
【0015】
次ぎに、このタイヤTの製造方法は、図2に概念的に示すように、
(1) 一対のビードコア5で両側が係止されたカーカスプライ6Aを含む筒状の本体カバー9(図3に示す)を成形する本体カバー形成工程S1(S1a,S1b,S1c)と;
(2) 本体カバー9の前記ビードコア5をクランプリング20によってクランプするクランプ工程S2と;
(3) 拡縮径可能なプロファイルデッキ21の拡径により、本体カバー9を、ビードコア5、5間でその最終形状に近い形状に膨出させる膨出工程S3と;
(4) 膨出形状の本体カバー9の外周面上に、ジョイントレスバンド7A、トレッドゴム2Gを含むトレッド構成部材を添設するトレッド形成工程S4と:
を含んで構成される。
【0016】
ここで、前記本体カバー形成工程S1は、図3に略示するように、周知構造のフォーマ10を用い、従来と実質的に同様の方法で実施される。なお前記フォーマ10は、拡径可能な円筒状の成形ドラム11を有し、以下のステップ順序で前記本体カバー9が形成される。即ち、
(a) 前記成形ドラム11の外周面に、カーカスプライ6Aを含む本体カバー構成部材を巻回し、直円筒状の巻回体12を形成するステップS1aと、
(b) この巻回体12の軸方向両外端よりビードコア5を挿入し、巻回体12の半径方向外側でビードコア5をセットするステップS1bと、
(c) 前記巻回体12の前記ビードコア5からタイヤ軸方向外にはみ出す両端部分9aをビードコア5の廻りで折り返し、これによってカーカスプライ6Aの両端を係止するステップS1cとを含む。
【0017】
なお前記本体カバー構成部材は、一般に、前記カーカスプライ6Aとその半径方向内側に配されるインナーライナゴムとからなるが、要求により、さらにサイドウォールゴム、クリンチゴムなどを含ませることもできる。
【0018】
そして、前記本体カバー形成工程S1によって形成された本体カバー9は、前記成形ドラム11の縮径によってフォーマ10から取外された後、製造装置1である2ndフォーマ13に移送され、この2ndフォーマ13を用いて前記クランプ工程S2および膨出工程S3が行われる。
【0019】
前記2ndフォーマ13は、図4に示すように、移送された前記本体カバー9のビードコア5、5を軸方向に近づき可能にクランプするクランプリング20と、前記本体カバー9をビードコア5、5間でその最終形状に近い形状に膨出させるプロファイルデッキ21とを有する膨出成形手段22を具えている。
【0020】
なお前記クランプリング20は、本例では、図5に示すように、カーカスプライ6A等を介して、ビードコア5の底面を着座して受ける着座部23Aと、この着座部23Aの軸方向内端から小高さで立上がることによりビードコア5の軸方向内側面を係止・位置決めする係止部23Bと、前記着座部23Aの軸方向外端から下傾斜でコーン状にのびるビードコア案内用の傾斜部23Cとを具えて形成される。
【0021】
そして、一方(図4では右側)のクランプリング20Aは、本例では、第1の取付け金具24を用いて、ドラム軸26の例えば先端部に、このドラム軸26とは一体回転可能に固定される。又他方(図4では左側))のクランプリング20Bは、第2の取付け金具25を用い、ドラム軸26に外挿されるスリーブ管27を介して、前記ドラム軸26とは一体回転可能にかつ軸方向にはスライド移動可能に保持される。
【0022】
なお前記第1の取付け金具24は、前記ドラム軸26に固定される固着部から半径方向外方に立上がる円板状の側壁部24Aを有し、その半径方向外縁部分で前記クランプリング20Aをボルト連結している。
【0023】
又第2の取付け金具25は、前記スリーブ管27に外挿される摺動自在なスライド筒29と、該スライド筒29の軸方向内端側に固定される取付け金具本体30とからなる。この取付け金具本体30は、スライド筒29よりも大径をなすことにより前記スリーブ管27との間にピストン室Hを形成する筒状の胴部30Aを具えるとともに、該胴部30Aの軸方向外端には、前記スライド筒29にボルト連結される第1の側壁部30Bが、又軸方向内端には、クランプリング20Bにボルト連結される第2の側壁部30Cがそれぞれ一体に形成される。
【0024】
なお、前記スライド筒29の軸方向外端側には、ボールベアリング等の軸受け片31を介してケース部32が回転自在に取付くとともに、このケース部32には、例えばボールネジ機構等を用いたスライド移動手段33が連係する。
【0025】
従って、前記スライド移動手段33によるケース部32の平行移動によって、クランプリング20A、20Bは相対的に近離移動しうるとともに、近離移動の各位置で、取付け金具24、25及びクランプリング20A、20Bは、ドラム軸23に伴って一体回転を行いうる。
【0026】
次ぎに、前記プロファイルデッキ21は、本例では、軸方向と直角な向きの断面において、図6に示すように、周方向の両側面saが半径方向内方に向かって漸近する先細状の第1のセグメント21Aと、その逆に両側面sbが半径方向外方に向かって漸近する第2のセグメント21Bとを交互に組み合わせて形成される。
【0027】
この第1、第2のセグメント21A、21Bは、後述する拡縮径手段34によって半径方向外方に移動でき、隣り合う側面sa、sbが略当接する拡径状態Y1において、その外周面21Sは略真円状に形成される。又縮径に際しては、第2のセグメント21Bの半径方向内方への移動距離を、第1のセグメント21Aの移動距離に比して大きくなるように構成することにより前記プロファイルデッキ21は縮径できる。
【0028】
ここで、重要なことは、前記拡径状態Y1のプロファイルデッキ21が、図7に示すように、ドラム軸26を含む子午断面(本明細書においてタイヤ軸を含む断面ともいう)においては、加硫済みの仕上がりタイヤT(図1に示す)におけるジョイントレスバンド7Aの輪郭形状に近い形状を有することである。即ち前記のようにトレッド曲率半径が小な自動二輪車用タイヤにおいては、前記タイヤ軸を含む断面におけるタイヤプロフアイルの曲率半径は小となる。詳しくは、プロファイルデッキ21が、加硫金型内でのストレッチを考慮して設定されるジョイントレスバンド7Aの半径方向内面の輪郭形状(これは、従来的なベルト成形ドラムbの輪郭形状に実質的に一致する。)から、前記本体カバー9の厚さを減じた輪郭形状を有することである。
【0029】
従って、このような輪郭形状のプロファイルデッキ21を拡径状態Y1まで拡径させることにより、前記本体カバー9を、ビードコア5、5間でその最終形状に近い形状に、前記クランプリング20A、20Bの近づき移動に伴い膨出させることができる。なお「最終形状」とは、仕上がりタイヤにおける形状、或いは生タイヤにおける形状を意味する。
【0030】
又前記拡縮径手段34は、各セグメント21A、21Bを半径方向内外に案内する案内手段34Aと、前記セグメント21A、21Bを案内手段34Aに沿って移動させる移動手段34Bとを具える。
【0031】
前記案内手段34Aは、前記ドラム軸26から半径方向外方に向かって放射状にのびる複数の案内軸36からなり、この案内軸36は、各セグメント21A、21Bに設けるガイド孔と填り合うことにより、各セグメント21A、21Bを半径方向内外に案内できる。
【0032】
又前記移動手段34Bは、前記ピストン室H内に配されかつ前記スリーブ管27上を軸方向にスライド移動しうる筒状の往復動部材39、該往復動部材39と前記第1のセグメント21Aとの間を連結する第1のリンク体40、及び往復動部材39と前記第2のセグメント21Aとの間を連結する第2のリンク体41を含む。ここで、前記第2のリンク体41のリンク長さは、第1のリンク体40のリンク長さよりも大であり、これによって、拡径状態Y1からの第2のセグメント21Bの縮径量を第1のセグメント21Aの縮径量よりも小に設定できる。
【0033】
又前記往復動部材39は、本例では、フレームFに固定されるエアシリンダである直線作動機42によって軸方向の内外にスライド移動しうる。この直線作動機42は、前記第1の側壁部30Bを貫通して軸方向にのびる継ぎ軸43Aを含むロッド部材43を介して往復動部材39と連結される。
【0034】
然して、図2の如く、2ndフォーマ13に移し換えられた筒状の本体カバー9を、そのビードコア5をクランプリング20に着座させて保持する。
【0035】
その後、スライド移動手段33を作動し、所定のビード間距離が得られる所定位置Jまでビードコア5を、互いに近接する向きにスライド移動させるとともに、ビードコア5、5間において本体カバー9を膨出させる。
【0036】
そして本発明では、この本体カバー9の膨出を、プロファイルデッキ21の拡径による押圧によって行う。この時、プロファイルデッキ21は、タイヤ軸を含む断面において、仕上がりタイヤTにおけるジョイントレスバンド7Aの輪郭形状に近い形状をなすため、本体カバー9をビードコア5、5間でその最終形状に近い形状に膨出できる。なお、前記プロファイルデッキ21は、ビードコア5の前記所定位置Jへの到着と同時に、或いは到着後に拡径することが、膨出形状の精度(例えば対称性)を高める上で好ましく、ビードコア5が所定位置Jに到着するまでの間、例えば100kPa程度の低内圧で前記本体カバー9を膨出させる。
【0037】
さらに本発明では、前記膨出形状の本体カバー9の外周面に、前記プロファイルデッキ21による膨出保持状態において、ジョイントレスバンド7A、トレッドゴム2Gを含むトレッド構成部材を、トレッド部材取付け手段(図示しない)を用いて添設する。これによって生タイヤを形成する。
【0038】
なお、ジョイントレスバンド7Aは、前記膨出形状の本体カバー9の外周面に、直接、バンド用テープa1を一端から他端に向かって螺旋状に巻回することにより形成する。又トレッドゴム2Gは、前記ジョイントレスバンド7A上に、帯状のトレッドゴム2Gaを周方向に一周させることにより形成する。このようなジョイントレスバンド7A等を形成するトレッド部材取付け手段としては、従来のベルト成形ドラムbにおいて、ジョイントレスバンドa等を形成する従来的なトレッド部材取付け手段がそのまま使用できる。
【0039】
このように、本発明では、前記膨出形状の本体カバー9の外周面に、バンド用テープa1を直接螺旋巻きするものであるため、バンド用テープa1は、強い粘着力を有して本体カバー9に貼着される。従って、前輪用タイヤの如くトレッド曲率半径が非常に小なタイヤであっても、バンド用テープa1の巻き崩れやコード乱れ等を招くことなくジョイントレスバンド7Aを高精度で形成できる。
【0040】
さらに、ジョイントレスバンド7Aとカーカスプライ6Aとが密着するため、エア溜まりの発生がなく、しかもジョイントレスバンド7Aとカーカスプライ6Aとの間のセンターズレも同時に抑制しうるなど、品質やユニフォミティーに優れる高性能の空気入りタイヤを能率良く提供できる。
【0041】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本願の発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【0042】
【発明の効果】
本発明は叙上の如く構成しているため、前輪用タイヤの如くトレッド曲率半径が非常に小なタイヤであっても、ジョイントレスバンドを巻き崩れることなく精度良く形成でき、しかもジョイントレスバンドとカーカスプライとの間のエア溜まりの発生、及びセンターズレの発生を防止し、品質やユニフォミティーを向上しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のタイヤ製造方法によって形成された空気入りタイヤ一実施例を示す断面図である。
【図2】 本発明の製造方法の一実施例を概念的に示す線図である。
【図3】 本体カバー形成工程を説明する線図である。
【図4】 2ndフォーマの構造の一例を説明する断面図である。
【図5】 クランプリングを拡大して示す断面図である。
【図6】 プロファイルデッキの拡径状態及び縮径状態を説明する軸方向と直角な断面図である。
【図7】 ジョイントレスバンドを有するタイヤの従来の製造方法を概念的に説明する線図である。
【図8】 (A)、(B)は、その問題点を説明する線図である。
【符号の説明】
2G トレッドゴム
5 ビードコア
6A カーカスプライ
7A ジョイントレスバンド
9 本体カバー
10 フォーマ
20 クランプリング
21 プロファイルデッキ
22 膨出成形手段
Claims (1)
- 自動二輪車用の空気入りタイヤの製造方法であって、
一対のビードコアで両側が係止されかつ両端部分が折り返されたカーカスプライを含む円筒状の本体カバーを成形するとともに、
この本体カバーを移送し、該本体カバーの前記ビードコアを軸方向に近づき可能なクランプリングによってクランプし、
かつ前記クランプリングの間で、拡縮径可能なプロファイルデッキの拡径により前記本体カバーをビードコア間でその最終形状に近い形状に、前記クランプリングの近づき移動に伴い膨出させ、
しかもその膨出形状の本体カバーの外周面に、前記プロファイルデッキによる膨出保持状態において、ジョイントレスバンド、トレッドゴムを含むトレッド構成部材を添設するとともに、
プロファイルデッキは、タイヤ軸を含む断面における輪郭形状が、自動二輪車用の空気入りタイヤの前記最終形状に近い形状であって前記添設されるジョイントレスバンドの小曲率半径の輪郭を有し、
前記ジョイントレスバンドは、膨出形状の本体カバーの外周面に、直接、バンド用テープを螺旋状に巻回することにより形成するとともに、
前記本体カバーは、前記クランプリングの移動によりビードコアが該本体カバーの膨出位置に到着するまでの間、内圧を付与され膨出することを特徴とする自動二輪車用の空気入りタイヤの製造方法。
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