JP4234312B2 - 回転圧入式杭、回転圧入式杭の埋設方法並びに回転圧入式杭の根固め方法 - Google Patents

回転圧入式杭、回転圧入式杭の埋設方法並びに回転圧入式杭の根固め方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4234312B2
JP4234312B2 JP2000291664A JP2000291664A JP4234312B2 JP 4234312 B2 JP4234312 B2 JP 4234312B2 JP 2000291664 A JP2000291664 A JP 2000291664A JP 2000291664 A JP2000291664 A JP 2000291664A JP 4234312 B2 JP4234312 B2 JP 4234312B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pile
blade
fluid
rotary press
tip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000291664A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001342624A (ja
Inventor
英一郎 佐伯
栄 丸山
博道 飯澤
仁 大木
浩一 境
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Engineering Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp, Nippon Steel Engineering Co Ltd filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2000291664A priority Critical patent/JP4234312B2/ja
Publication of JP2001342624A publication Critical patent/JP2001342624A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4234312B2 publication Critical patent/JP4234312B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Placing Or Removing Of Piles Or Sheet Piles, Or Accessories Thereof (AREA)
  • Piles And Underground Anchors (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水などの流体物を掘削部分に噴出させることにより掘削抵抗を少なくして鋼管杭を回転圧入して行く、あるいはグラウト材などの硬化性流体物を掘削した地中に噴出して根固めなどの地盤の強化を行う回転圧入式杭、回転圧入式杭の埋設方法並びに回転圧入式杭の根固め方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来技術として次のようなものがあった。
(1)特願昭61−246421号(基礎工事法)においては、先行してたて孔を築造した上で、螺旋状つばをつけた杭を回転圧入するものである。
(2)特公平4−58850号(発明の名称:鋼管杭の埋設方法)においては、閉端鋼管杭本体の下部側部に略一巻きからなる螺旋羽根(翼)を設け、底板に下向きの掘削刃を複数設けると共に該底板にグラウト材を噴出させるための噴出口を設けた回転圧入杭が開示されている。
(3)特開平10−219687号(発明の名称:鋼管杭埋設装置とそれらに用いられる鋼管杭)においては、開端鋼管杭本体の下部側部に略一巻きからなる螺旋状羽根を設け、該螺旋羽根の先端部位と後端部位の根本上部位(杭側部)に発泡剤を吐出するための吐出口が設けられ、この吐出口には杭本体内に立ち下げられた発泡剤を供給するための供給管が配設されてなる回転圧入杭が開示されている。
(4)特開平7−189249号(逆円錐状多翼鋼管杭の埋設工法)は、ほぼ特公平4−58850号と同じ構成をしているが、上部に行くに従い一定比率で拡径していく羽根を多段に設けている。
(5)特開平11−222854号(発明の名称:ねじ込み式鋼管杭の施工方法)においては、鋼管杭本体の下方側部や端に2枚の鋼板をずらすようにして取り付けて形成した掘削羽根を設けて開端杭あるいは閉端杭を形成し、杭本体側部や底部中央からグラウト材を噴出させるようにしてなる回転圧入杭が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術は次の述べるような問題を持つものであった。
(1)特願昭61−246421号に開示されている技術は、たて孔を掘削するときに残土が発生する。この残土の処分に手間及び費用が掛かる。またエヤーモルタル等を注入する前段取りとして、杭の上部にパイプを通した上で鉄筋コンクリートや鋼板で塞ぐ必要があり、作業が煩雑であり、作業性が悪い。ゴムチューブを使用しない場合、注入したエヤーモルタルが地盤中に拡散しており、環境に悪影響を与えている。
【0004】
(2)特公平4−58850号に開示されている技術は、底板からグラウト材などの流体物を噴出可能とするものであるが、杭の先端が底板で塞がれており、このため地中に貫入するときのトルクが開端杭に比べて大きくなり、施工性が悪い。また、底板とは別に外周面に杭本体外径のほぼ2倍強の螺旋翼をつけており、杭材料として加工度が高くなっている。
また、螺旋羽根が噴出口の上方の外側に設けてなる構成であるので、底板の掘削刃により掘削された土砂と流体物が攪拌混合され、混合流体物となって螺旋羽根に行くもので、螺旋羽根の全域には行き届かず、螺旋羽根の地盤の掘削抵抗の低減効果を期待できるものではない。
この従来技術は、根固めを目的としているが、その根固めも、回動させながら上下動させて行なうものであるため、逆転で上昇、正転で貫入する動きとなり(正転のまま、あるいは逆転のまま上下動させることは、施工機械への負荷が非常に大きくなるため不可能である)、周辺土とのミキシングは十分でなく、ソイルセメントの品質は良くならない。
【0005】
(3)特開平10−219687号に開示されている技術は、杭本体の側部に設けられた螺旋状羽根の掘削刃の杭側根元に吐出口を設けてなるものであり、これは、吐出口から噴出された発泡剤は、掘削刃に掘削された土砂と共に回転する杭本体の側壁に沿うように、掘削刃の全体に行き届く前(殆ど行き届かない)に該掘削刃の後方へと追いやられて行き、螺旋羽根の地盤の掘削抵抗の低減効果が低いものである。発泡液を使用する場合は、水やエアー等に比べれば、特殊な材料であり、中途の側壁地盤や杭先端地盤に硬化剤を注入し、地盤を強化することができない。
【0006】
(4)特開平7−189249号(逆円錐状多翼鋼管杭の埋設工法)は、ほぼ特公平4−58850号と同じ問題点を持つものであるが、多段に羽根を設けることが、非常にコスト高になる。
(5)特開平11−222854号に開示されている技術は、杭底部中央に噴出口を設け真下に向けて流体物を噴出するというものであり、これは、前述した(2)の従来技術と同じような問題を持つものである。
また、羽根が平板状であるため、羽根の先端部から後端部に至るまで、地盤から受ける反力方向が杭の貫入方向に対して角度を持つことになる。これは貫入効率の低下を示すものである。また平板であるため、貫入の際に羽根が同一軌道を通ることが不可能であり、その分周辺土を損傷していることになり、その損傷度合いは螺旋羽根に比べて大きいものとなる。
【0007】
上記の従来技術以外にも、杭の埋設方法は存在するが、それらの埋設および根固め方法に共通する問題点として、
1.杭体となる硬化材と、地盤との置き換え分の残土(廃土)が発生する、
2.支持地盤面をオーガーで掘削破壊するので、硬化体の強度は確保できたとしても、掘削土を残土として取り除いてしまうので杭及び硬化体を支持する支持地盤そのものを緩めてしまう、
3.掘削土を取り除いてしまうものであり、中途の側壁地盤に硬化材と土を混合し、中途の側壁地盤を強化することができない、
4.掘削土を取り除くために、硬化体を形成するために大量の硬化材を必要とする、
【0008】
5.硬化速度の早い硬化材の使用は、二種類の部材を混合して硬化材を地上から供給していたのでは、地上のものの硬化が進行するので使用し難いものであった。このため、硬化時間の長い硬化材の使用に限定され、施工期間が長くなる、
6.供給管やノズルの詰まりの解消などのために洗浄する場合、供給管から洗浄水などの洗浄剤を掘削地盤に放出されるので、洗浄を行うことが大変に難しい。7.底板と該底板に掘削刃と噴出口を設けてなるものであるので、底板及び掘削刃とその取付コストがかかり、また、杭本体側部に螺旋羽根を設けているので、非常に加工精度が高いものとなり、製造コストが嵩む。
等の諸問題を持つものであった。
【0009】
本発明は以上のような従来技術の持つ問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、掘削トルク(杭の回転トルク)を大幅に低減することができ、且つ、硬化材と掘削土砂と良質な混合を得ることができる回転圧入式杭、回転圧入式杭の埋設方法並びに回転圧入式杭の根固め方法を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は次に述べるようになっている。
<請求項1記載の回転圧入式杭の発明>
中空の杭本体と、この杭本体の先端に当接されて、該杭本体の内側に突設する内側羽根部と外側に突設する外側羽根部とが一体に形成され、かつ該杭本体を開端杭とするように設けられた、ほぼ一巻きの螺旋形状の掘削羽根と、この掘削羽根の先端に設けられた掘削刃と、噴出される流体物が杭先端部に行き届くように、前記掘削羽根の底部に設けられた流体物噴出口と、この噴出口から噴出させるエアー、液体、粉体、グラウト材などの前記流体物を地上等から供給するための、前記杭本体内に設けられた供給管とを備え、前記噴出口が前記掘削羽根の先端側又は後端側、あるいは先端側と後端側に設けられてなることを特徴とする。
<請求項2記載の回転圧入式杭の発明>
中空の杭本体と、この杭本体の先端に当接されて、該杭本体の内側に突設する内側羽根部と外側に突設する外側羽根部とが一体に形成され、かつ該杭本体を開端杭とするように設けられた、ほぼ一巻きの螺旋形状の掘削羽根と、この掘削羽根の先端に設けられた掘削刃と、噴出される流体物が杭先端部に行き届くように、前記掘削羽根の底部に設けられた流体物噴出口と、この噴出口から噴出させるエアー、液体、粉体、グラウト材などの前記流体物を地上等から供給するための、前記杭本体内に設けられた供給管とを備え、前記噴出口が、流体物が掘削地盤と均一に混合・攪拌出来るように、複数のノズルを放射状に設けてなることを特徴とする。
「噴出」とは噴射、注出なども含む概念であり、エアー、液体等を噴出させることによって、回転トルクを小さくでき、グラウト材等を噴出させることによって、地盤を強固にすることができる。
「噴出口」は噴出ノズルを含む概念である。
「杭先端部」とは、掘削刃を含む先端部であり、杭本体の先端に当接された螺旋羽根の近傍であり、羽根の下端からほぼ羽根ピッチ分上方への部分を指す。したがって流体物は、掘削刃および掘削直前の地盤に直接的に噴出される。
「羽根」とは、杭先端部に取り付けられて、螺旋状の鋼板からなり、回転しながら地盤を掘削していくものであって、鋼管径の1.2倍〜3.0倍程度の直径を有する。鋼管杭先端開口部に下から当接したものであり、杭側面部に接合したものとは異なるものである。
「杭本体を開端杭とするように設けられた」とは、羽根によって先端開口部の殆ど全てを覆うような構成ではなく、開端杭としての掘削性能を維持し得る程度に覆う構成であることをいう。
【0011】
<請求項記載の回転圧入式杭の発明>
請求項1又は2記載の掘削刃が、その一部分を、多角形状に屈折して形成されることを特徴とする。
螺旋羽根の先端につける掘削刃は、一般的にはストレートに形成されているが、本請求項においては特に掘削刃の一部分を、三角形状や四角形状等に、内側から外側に角度をつけて屈折させて形成することにより、掘削された土砂の排出を容易にするものである。
【0015】
<請求項記載の回転圧入式杭の発明>
請求項1〜3の何れか1項記載の発明の構成において、前記噴出口側部あるいは前記供給管下方側部に開口部を設け、該開口部にエアー抜きや噴出口の洗浄などをするための補助管を接合してなることを特徴とする。
【0016】
<請求項記載の回転圧入式杭の発明>
請求項1〜4の何れか1項記載の発明の構成の噴出口が、内側羽根部に設けられてなることを特徴とする。
【0017】
<請求項記載の回転圧入式杭の埋設方法の発明>
中空の杭本体と、この杭本体の先端に当接されて、該杭本体の内側に突設する内側羽根部と外側に突設する外側羽根部とが一体に形成され、かつ該杭本体を開端杭とするように設けられた、ほぼ一巻きの螺旋形状の掘削羽根と、この掘削羽根の先端に設けられた掘削刃と、噴出される流体物が、この掘削刃を含む杭先端部全域に行き届くように、前記掘削羽根の底部に設けられた流体物噴出口と、この噴出口から噴出させるエアー、液体、粉体、グラウト材などの流体物を地上等から供給するための前記杭本体内に設けられた供給管とを備え、前記噴出口が前記掘削羽の先端側又は後端側、あるいは先端側と後端側に設けられてなる回転圧入式杭を、地中に回転圧入中に適宜、流体物を前記噴出口から噴出させながら、圧入埋設するようにしてなることを特徴とする。
<請求項7記載の回転圧入式杭の埋設方法の発明>
中空の杭本体と、この杭本体の先端に当接されて、該杭本体の内側に突設する内側羽根部と外側に突設する外側羽根部とが一体に形成され、かつ該杭本体を開端杭とするように設けられた、ほぼ一巻きの螺旋形状の掘削羽根と、この掘削羽根の先端に設けられた掘削刃と、噴出される流体物が、この掘削刃を含む杭先端部全域に行き届くように、前記掘削羽根の底部に設けられた流体物噴出口と、この噴出口から噴出させるエアー、液体、粉体、グラウト材などの流体物を地上等から供給するための前記杭本体内に設けられた供給管とを備え、前記噴出口が、流体物が掘削地盤と均一に混合・攪拌出来るように、複数のノズルを放射状に設けられてなる回転圧入式杭を、地中に回転圧入中に適宜、流体物を前記噴出口から噴出させながら、圧入埋設するようにしてなることを特徴とする。
【0018】
<請求項記載の回転圧入式杭の埋設方法の発明>
請求項6又は7記載の発明において、グラウト材などの硬化材からなる流体物を、噴出口から噴出しながら回転圧入埋設して行くことにより、地盤を強化するようにしてなることを特徴とする。
【0019】
<請求項記載の回転圧入式杭の根固め方法の発明>
請求項1〜5の何れか1項記載の回転圧入式杭を回転圧入埋設する場合に、回転圧入埋設中適宜に流体物を前記噴出口から噴出して掘削し、最終埋設段階では硬化性グラウト材などからなる硬化性流体物を噴出して、掘削羽根下方地盤に固化体を造成することにより、杭先端地盤の強化を行うことを特徴とする。
「最終埋設段階」とは、1.杭を打止めて硬化材を噴出する、2.貫入後、逆回転してある程度引き上げ硬化材を噴出する、3.打止め少し前から硬化材を噴出させながら杭を回転圧入していく、4.杭を止めて硬化材を噴出して杭下方の地盤を硬化材で充満させて硬化剤と土砂の混合部を形成し、混合部位を攪拌しながら中途まで杭を回転圧入する、5.杭貫入は止め、回転はさせたまま硬化剤を噴出する、などの多様な状態を含むものである。
「回転圧入埋設中適宜に前記流体物を前記噴出口から噴出」の「適宜に」とは、(1)最初から最後まで噴出しながら行う場合、(2) 中間層の圧入時に水を噴出する場合、(3) 支持基盤層(根入れ)の圧入時に水を噴出する場合、(4) 弱地盤層の掘削時は流体物の噴出は行わない場合、(5) あるいは弱地盤層の掘削時にはエアーを噴出しながら掘削する、(6) グラウト材も噴出する場合等を含む意味である。
【0020】
<請求項10記載の回転圧入式杭の施工方法の発明>
請求項記載の回転圧入式杭を回転埋設し、所定の地層に打ち止めた後に、前記補助管よりエアーまたは洗浄水を圧送し、前記供給管及び補助管内部を洗浄し、前記供給管及び補助管を前記噴出口より外して地上へ回収することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1の回転圧入埋設装置の概略図、図2は同じ実施の形態1の噴出口を示す断面図、図3は同じ実施の形態1の供給支持ヘッド部を示す正面図、図4は同じ実施の形態1の供給支持ヘッド部の固定ブラケット部の平面図、図5は同じ実施の形態1の杭の埋設工程図である。
【0022】
回転圧入式杭1は次のようになっている。
中空鋼管からなる杭本体2、この杭本体2の下端部に当接するように設けられた、回転しながら地盤に圧入埋設していくことを可能とする、杭本体2の底部に底部開口5(杭を開端杭とする)をある程度残すように該杭本体2の内側に位置する内側羽根部18と該内側羽根部18と一体で該杭本体2の外側に外側羽根部19とからなるほぼ一巻きの螺旋羽根からなる掘削羽根3が設けられている。
内側羽根部18の先端側(掘削刃4側で下方に位置する)底部には流体物14を噴出するための噴出口6aが設けられ、内側羽根部18の後端側(掘削刃4の上方に位置する)底部には流体物14を噴出するための噴出口6bが設けられ、該噴出口6a、6bには杭本体2内に地上から配管された流体物を送るための供給管7、7が接続されている。
供給管7、7は、該供給管7、7を杭本体2の上部で支持し且つ供給管7、7に流体物を供給するための供給分配元管8を有する供給支持ヘッド部9とからなっている。
【0023】
図2において、噴出口6は、内側羽根部18にあけられた噴出孔10と、この噴出孔10の内側に該噴出孔10の縁を内側に残るように固定された噴出口本体11と、この噴出口本体11内に収納された圧縮コイルバネ12と、この圧縮コイルバネ12により噴出孔10を塞ぐように設けられた、流体物を通す通し孔15を有するヘッド部16と弁部分17の間に挟んでなる弁体13とから構成され、弁13は通常は圧縮コイルバネ12により常時持ち上げられて下方から噴出孔10を塞いでいて、供給管7から圧入供給される流体物14の圧力により下方に押し下げられ噴出孔10が開かれ、流体物14が地盤に噴出されるようになっている。
【0024】
図3及び図4において、供給支持ヘッド部9は、供給支持ヘッド部9を杭本体2頭部に固定するための十字形状の固定ブラケット部20と、この固定ブラケット部20の中央下方に該固定ブラケット部20に固定されて二股配管に分岐された供給管7、7に流体物を配分供給するための供給分配元管8と、固定ブラケット部20の中央上部に流体物供給管8と連絡して回転連結部21を有する本管連結部22と、本管連結部22に連結される本管23とからなっている。
固定ブラケット部20は十字上に配置された4本のアーム24、24、24、24と、このアーム24の上部に長穴状にあけられたスタンド25の取付位置を調節して該スタンド25を固定ボルト28で吊固定するためのスタンド調節固定部26と、スタンド25に立ち下げられた杭取付固定部27と、この杭取付固定部を杭本体2の頭部縁に固定するための固定ボルト28からなっている。
供給管7は後述する実施の形態2で示すように、杭埋設後に全部あるいは一部を回収管として切り離して回収し再利用できるようになっている。
【0025】
図5において、
STEP1
杭打設位置地面に全旋回ケーシングジャッキ30を置く。
STEP2
補助クレーン34で、本管23に連結した供給ホース31を垂れ下げた回転圧入埋設装置1を吊り上げて杭の建て込み、チャッキング、杭の立ち調整を行う。
STEP3
全旋回ケーシングジャッキ30を作動させ杭本体2を地盤に回転圧入して行く。
適宜な部位(中間層に到達など)まで埋設したら、供給ホース31に流体物供給装置32を連結する。
STEP4
流体物供給装置32から流体物(一般的にはエアーか水)を供給、地盤に噴出(噴射)させながら回転トルクを小さくして杭本体2を地盤に回転圧入して行く。
STEP5
所定の支持基盤に達したら、流体供給装置32を流体供給装置33に変えセメントペーストからなる流動体を支持基盤に圧注入し先端根固めを行う。
この施行工程は一例であって、地盤の状態、施行目標などによりいろいろな態様が行える。
以下の実施の形態の説明において、前述した実施の形態の構成と同じ構成には同じ符号を付与し説明を省略する。
【0026】
<実施の形態2>
図6は本発明の実施の形態2の回転圧入式杭の下部部分を示す断面概略図及び平面図、図7は同じ実施の形態2の噴出口と供給管を示す断面図である。
回転圧入式杭40は、回転圧入式杭1の構成に加えて、供給管42の弁体43の横に当たる部位にエアー抜き孔44を設けて、エアー抜き管41を該エアー抜き孔44に接合する。該エア抜き管41は、グラウト材など粘性の高い流動物のエアー抜きを行い、造成される固化体に気泡部分が形成されるのを防止する。また、噴出口や供給管に付着した流体物や土を洗浄して使用効率のよい装置を実現する。さらに回収に際して、供給管を洗浄する。
また、供給管42の上方の適宜な部位に回収管45を連結するソケット46を設け、エアー抜き管41の上方の適宜な部位に同じく回収用のソケット47を設けている。掘削及び根固めが完了した後に、ソケット46,47により、回収管45及びエア抜き管41を下部から外して回収し、再利用を図るものである。
【0027】
噴射ノズルである噴出口48は、ヘッド部49が略円錐形状をし、その下に胴部50を有し該胴部50の下部に平板状の弁部分51を有する弁体43と、弁体43の胴部50に挿嵌された圧縮コイルバネ12と、噴出孔55を有する供給管底部塞板53とからなり、噴出孔55に圧縮コイルバネ12を内側に弁部分51を外側にして胴部50を通して取り付け、供給管底部塞板53を供給管42の底部に該底部を塞ぐように固定し、供給管42の下端を掘削羽根3の噴出孔10上に固定してなっている。
【0028】
<実施の形態3>
図8は本発明の実施の形態3の噴出口を示す断面図である。
回転圧入式杭60は、回転圧入式杭40の弁体43に変えて弁体を板ゴム製部材などからなる弾性弁体61としたもので、噴出口63を形成している。
弁体43は根本をボルト62で固定し、自らの弾性力で噴出孔を10を閉鎖している。
【0029】
<実施の形態4>
図9は本発明の実施の形態4の回転圧入式杭を示す正面図、図10は同じ実施の形態4の回転圧入式杭の底面図、図11は同じ実施の形態4の噴出口の構造を示す中央縦断面図、図12は同じ実施の形態4の水噴出用ノズルキャップを示す平面図、図13は同じ実施の形態4のエアー噴出用ノズルキャップの平面図である。
回転圧入式杭70は噴出口71を内側羽根部18の先端側で掘削刃4後方に設け、内側羽根部18の後端側には噴出口を設けない構成としたものであり、他の構成は回転圧入式杭1と同じ構成のものである。100は地盤である。
噴出口71は、内側羽根部18を貫通するように設けられた雌ネジ82と、この雌ネジ82に雄ネジ72で螺合させ、該下方を内側羽根部18底部側に突出させるように固定するようになっていて、適宜な数のノズル74を有するキャップノズル75と、弁部73の上部外側に設けられたテーパーネジ部76に螺合固定されて、上部の雌ネジ77に供給管7を螺合連結させるレジューサー78(左ネジ)と、供給管7とレジューサー78を固定状態とするための六角ナット79とからなっている。
【0030】
弁部73の内部には、適宜な間隔を上下にあけて開口部を有する上リング部80と下リング部81が設けられ、該上リング部80と下リング部81の間には上下に移動可能に弁体43が圧縮コイルバネ12の反発力により上方に押し上げられるように設けられ、この状態において上リング部80と下部リング部81の開口部は弁体43により塞がれた状態となっている。
供給管7から流体物が下方に向けて圧入されると、その圧力により弁体43は下方に移動し、上リング部80と下部リング部81の開口部に隙間ができ該隙間から流体物が流入してノズル74から杭の回転方向に噴射される。
本噴出口70は、底部開口部5からの取付(取外もできる)も行え、且つ、供給管を回してネジによる螺合を解除し、供給管を回収できるものである。
【0031】
図12において、キャップノズル75aは、キャップ本体84の内側に雌ネジ83を螺刻してあり、側部に液体を噴射させるためのノズル74、74がやや下向きで約20度の角度を付けて設けられた構成となっている。
ノズル74は、地盤や施工内容によりその数やノズル径が適宜なものを使用することはいうまでもない。
また、弁部も回収可能とできるものもある。
【0032】
図13において、キャップノズル75bは、キャップ本体84の内側に雌ネジ83を螺刻してあり、側部にエアーを噴射させるためのノズル85、85、85が下向きで約20度の角度を付けて設けられた構成となっている。
【0033】
<実施の形態5>
図14は本発明の実施の形態5の回転圧入式杭を示す正面図、図15は同じ実施の形態5の回転圧入式杭の底面図である。
回転圧入式杭88は、回転圧入式杭70の構成に加えて、内側羽根18の後端側(掘削刃4の前方上方)にも噴出口89(噴出口71と同じ構成)を設け、それぞれのノズルからの流体物が掘削刃4に向けて噴射され、掘削刃4の全体に行くようにされている。
【0034】
各実施例において、杭本体の内側と外側に掘削刃を有する構成であるので、従来例にある杭本体の外側にのみ掘削刃を取り付けた構成に比べて、内側の掘削刃による杭内側の土砂の掘削も行うことができるので、掘削性能大きくが向上する。
また、螺旋羽根の先端部の掘削刃は、鋼管杭外周部近傍で、内側から外側に向けて逃げ角度をつけて折れ曲がって形成されている。このように構成することによって、掘削刃の内側に流体物が行っても、掘削された土砂の一部は逃げ構成の掘削刃に沿って外側に流動して行くので、流体物の一部も外側に土砂と共に流動して行き、掘削刃全体に流動物が行き渡るとう効果を奏する。
また掘削前の固い地盤が噴出された流体物がによって軟化され、そこに掘削刃が食い込んでいくことにより、容易に地盤の掘削が進行し、掘削された土砂が容易に排出されるようになる。
【0035】
【発明の効果】
本発明は以上述べたようになっているので、次に述べるような効果を奏する。<請求項1記載の回転圧入式杭の発明の効果>
本発明は、杭本体の先端に当接された掘削羽根を含む杭先端部全体に噴出される流体物が行くように掘削羽根の底部(掘削刃より上方後方)に噴出口を設けてなるものであるので次に述べるような効果を奏する。
螺旋状の掘削羽根が杭本体の底部に当接された構成となっているため、掘削刃に向けて流体物を噴出することにより、掘削土砂と流体物を混合・攪拌することが可能となり、よって流体物を杭先端部全体に行き届くようにすることができる。
【0036】
これにより、杭先端部全体に流体物を行き届かせることになり、掘削抵抗(杭の回転抵抗)を大幅に低減できると共に、掘削刃に掘削されて行く土砂全体に満遍なく流体物を混ぜ合わせることができるので、一回の埋設推進で良質な混合地盤を形成することができ、施工効率を高めることができるものである。
また、杭本体の内側と外側に掘削刃を有する構成であるので、内側の掘削刃による杭内側の土砂の掘削も行うものとなり、閉端杭や単なる開端杭に比べてこの点でも杭の回転抵抗を少なくでき、より回転抵抗の小さい回転圧入杭を実現するものである。
また、杭本体の底部に螺旋掘削羽根を当接する構成であるので、底板の必要がなく、また杭の側部に螺旋羽根を取り付けるような高度の精密加工性を要しないので、杭の製造コストを小さくできるものである。
【0037】
<請求項2記載の回転圧入式杭の発明の効果>
請求項1記載の発明の効果に加えて、構成の掘削刃の構成が、掘削刃の一部分が、該掘削刃により掘削された掘削土砂を内側から外側に逃がすように角度をつけてなるものであるので、掘削刃の内側に流体物が行っても、掘削された土砂の一部は掘削刃に沿って外側に流動して行くので、流体物の一部も外側に土砂と共に流動して行き、杭先端部全体に流動物が行き渡るという効果を奏する。
【0038】
<請求項3、4記載の回転圧入式杭の発明の効果>
請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、噴出口が掘削羽根の上方に位置する後端側に設けたものであるので、掘削刃上方の掘削土砂と噴出された流体物を混合・攪拌することになり、掘削抵抗の低減と、流体物と掘削土砂の均一な混合を実現するという効果を奏する。この場合の噴射方向は、前方、後方どちらでもよいが、後方に向けて噴出したほうが空間が広がるので、流体物の均一な広がりを得ることがし易くなり、また噴出口に土砂が当たらないか当たっても弱いものであるので、噴出口の損傷を起こさせ難いものとなるので好ましい。
また、噴出口を掘削羽根の先端側と後端側の2箇所に設けたものは、流体物が浸透し流動し易くなった土砂に、更に後端側の噴出口から流動物を当てながら掘削刃で掘削するということが可能となり、より杭の回転抵抗を低減すると共にさらなる均一な混合状態を実現するという効果を奏する。
【0039】
流体物が放射状に広域に渡って噴出されるように複数のノズルを放射状に設けた噴出口とすることにより、流体物を掘削刃の全体を含むより広い範囲に浸透させたり混合・攪拌させることができるので、掘削刃全体が流体物が行き渡った状態となり、より杭の回転抵抗の少なくでき、より良質な土砂と流動物の混合を実現するという効果を奏する。
【0040】
<請求項5記載の回転圧入式杭の発明の効果>
杭本体下方に噴出口を設け、該噴出口からエアー、液体、粉体、グラウト材などの流体物を地上から供給するための構成要素であって、地上から杭先端部に流体物を送り込むことが出来るという効果を奏する。
【0041】
<請求項6記載の回転圧入式杭の発明の効果>
供給管下方側部あるいは噴出口側部に開口部を設け、該開口部にエアー抜きや噴出口の洗浄などをするための補助管を接合してなるものであるので、流体物を噴出後、補助管から洗浄液を送り供給管から回収するので(供給管から洗浄液を送り、補助管から回収することもある)、掘削地盤や杭内に洗浄液を放出することなく洗浄することが出来るという効果を奏する。
また、二種類の部剤を混合することにより硬化速度の早い硬化剤となるものを、混合割合を維持しながら補助管と供給管から別々に送り噴出直前と直後で混合させるのて硬化材を形成することを可能とするもので、早硬化材の採用で施工期間を短くできるという効果を奏する。
【0042】
<請求項7記載の回転圧入式杭の発明の効果>
請求項1、2、3、4、5、6記載の発明の効果に加えて、噴出口が内側羽根部に設けられてなるものであるので、供給管をストレートに杭本体内で噴出口に接続できるので、製造が容易となり製造コストを安くできるという効果を奏する。
【0043】
<請求項8、9記載の回転圧入式杭の埋設方法の発明の効果>
上記請求項1、2、3、4、5、6、7記載の発明の回転圧入式杭を使用することにより、以下のような効果を奏する。
(1)地盤中間層あるいは全埋設工程において、必要時に水等を噴出しながら杭の回転トルクを小さくして圧入埋設を進めることができる。また、掘削攪拌された土は杭の側方に押し込まれて行くので、地盤を緩めることなく、むしろ杭の側壁地盤が強化され且つ残土(廃土)が発生することがない工法を実現する。
(2)軟弱地盤などにおいては、グラウト材などの硬化材からなる流体物を、地盤中に強制的に噴出させて圧入埋設を進めることにより、土と硬化材の混合物を杭側壁側に押し込み、軟弱地盤を締め固め強化する工法を実現する。
(3)埋設最終段階において、杭を打止めて硬化材を噴出する、杭を止めてある程度引き上げ硬化材を噴出する、打止め少し前から硬化材を噴出させながら杭を回転圧入して行く、杭を止めて硬化材を噴出して杭下方の地盤を硬化材で埋めておいて根固め球根杭を形成し、該根固め球根の中途まで杭を回転圧入するなど、地盤を緩めず残土を出さない多様な固化体(支持体)を造成する方法、支持基盤強化方法を実現する。
また杭の下に形成される支持基盤(固化体)は、羽根と同等またはそれ以上の太さとなり杭本体の太さより遥かに太い支持基盤により安定した支持力を実現する。
【0044】
(4)廃土が発生させず杭本体の分だけ地盤を押し固めるものであるので、硬化材の使用も少なくて済み経済的である。
(5)流体物を地盤に噴出しながらの杭の埋設であるので、地盤を流体物で緩めながら圧入するので回転圧入トルクを大幅に小さくでき、杭本体を回転圧入する全旋回ケーシングジャッキを地面に置いた使用が可能となり且つ小型にできる。(6)全体として極めて優れた杭を築造できコストダウンを実現する。
【0045】
<請求項10記載の回転圧入式杭の根固め方法の発明の効果>
上記の効果に加えて、回転圧入杭の先端部分を中心として、全体を覆うように地盤全体が固形化され、極めて堅固な地盤を形成するという効果を奏する。これは、軟弱地盤が多いところなどで大変有効な地盤強化方法である。
【0046】
<請求項11記載の回転圧入式杭の施工方法の発明の効果>
補助管を用いて供給管及び補助管を洗浄することにより、先端部に余分な流体物が侵入することを制限し先端根固め部の品質を確保することが出来、また供給管及び補助管を回収することで、何度も転用することが可能となり、回転圧入式杭のコストが低く抑えられるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の回転圧入埋設装置の概略図。
【図2】本発明の実施の形態1の噴出口を示す断面図。
【図3】本発明の実施の形態1の供給支持ヘッド部を示す正面図。
【図4】本発明の実施の形態1の供給支持ヘッド部の固定ブラケット部の平面図。
【図5】本発明の実施の形態1の杭の埋設工程図。
【図6】本発明の実施の形態2の回転圧入式杭の下部部分を示す断面概略図及び平面図。
【図7】本発明の実施の形態2の噴出口と供給管を示す断面図。
【図8】本発明の実施の形態3の噴出口を示す断面図。
【図9】本発明の実施の形態4の回転圧入式杭を示す正面図。
【図10】本発明の実施の形態4の回転圧入式杭の底面図。
【図11】本発明の噴出口の構造を示す中央縦断面図。
【図12】本発明の水噴出用ノズルキャップを示す平面図。
【図13】本発明のエアー噴出用ノズルキャップの平面図。
【図14】本発明の実施の形態5の回転圧入式杭を示す正面図。
【図15】本発明の実施の形態5の回転圧入式杭の底面図。
【符号の説明】
1・・・・・回転圧入式杭
2・・・・・杭本体
3・・・・・掘削羽根
4・・・・・掘削刃
5・・・・・底部開口
6a・・・・噴出口
6b・・・・噴出口
7・・・・・供給管
8・・・・・供給分配元管
9・・・・・供給支持ヘッド部
10・・・・・噴出孔
11・・・・・噴出口本体
12・・・・・圧縮コイルバネ
13・・・・・弁
14・・・・・流体物
15・・・・・通し孔
16・・・・・ヘッド部
17・・・・・弁部分
18・・・・・内側羽根部
19・・・・・外側羽根部
20・・・・・固定ブラケット部
21・・・・・回転連結部
22・・・・・本管連結部
23・・・・・本管
24・・・・・アーム
25・・・・・スタンド
26・・・・・スタンド調節固定部
27・・・・・杭取付固定部
28・・・・・固定ボルト
30・・・・・全旋回ケーシングジャッキ
31・・・・・供給ホース
32・・・・・流体物供給装置
33・・・・・流体物供給装置
34・・・・・補助クレーン
40・・・・・回転圧入式杭
41・・・・・エアー抜き管
42・・・・・供給管
43・・・・・弁体
44・・・・・エアー抜き孔
45・・・・・回収管
46・・・・・ソケット
47・・・・・ソケット
48・・・・・噴出口
49・・・・・ヘッド部
50・・・・・胴部
51・・・・・弁部分
52・・・・・回収管
53・・・・・供給管底部塞板
55・・・・・噴出孔
60・・・・・回転圧入式杭
61・・・・・弾性弁体
62・・・・・ボルト
63・・・・・噴出口
70・・・・・回転圧入式杭
71・・・・・噴出口
72・・・・・雄ネジ
73・・・・・弁部
74・・・・・ノズル
75・・・・・キャップノズル
75a・・・・キャップノズル
75b・・・・キャップノズル
76・・・・・テーパーネジ部
77・・・・・雌ネジ
78・・・・・レジューサー
79・・・・・六角ナット
80・・・・・上リング部
81・・・・・下リング部
82・・・・・雄ネジ
83・・・・・雌ネジ
84・・・・・キャップ本体
85・・・・・ノズル
88・・・・・回転圧入試記杭
89・・・・・噴出口
100・・・・・地盤

Claims (10)

  1. 中空の杭本体と、
    この杭本体の先端に当接されて、該杭本体の内側に突設される内側羽根部と外側に突設される外側羽根部とが一体に形成され、かつ杭本体を開端杭とするように設けられた、ほぼ一巻きの螺旋形状の掘削羽根と、
    この掘削羽根の先端に設けられた掘削刃と、
    噴出される流体物が杭先端部に行き届くように、前記掘削羽根の底部に設けられた流体物噴出口と、
    この噴出口から噴出させるエアー、液体、粉体、グラウト材などの前記流体物を地上等から供給するための、前記杭本体内に設けられた供給管とを備え、
    前記噴出口が前記掘削羽根の先端側又は後端側、あるいは先端側と後端側に設けられてなることを特徴とする回転圧入式杭。
  2. 中空の杭本体と、
    この杭本体の先端に当接されて、該杭本体の内側に突設される内側羽根部と外側に突設される外側羽根部とが一体に形成され、かつ杭本体を開端杭とするように設けられた、ほぼ一巻きの螺旋形状の掘削羽根と、
    この掘削羽根の先端に設けられた掘削刃と、
    噴出される流体物が杭先端部に行き届くように、前記掘削羽根の底部に設けられた流体物噴出口と、
    この噴出口から噴出させるエアー、液体、粉体、グラウト材などの前記流体物を地上等から供給するための、前記杭本体内に設けられた供給管とを備え、
    前記噴出口が、流体物が掘削地盤と均一に混合・攪拌出来るように、複数のノズルを放射状に設けてなることを特徴とする回転圧入式杭。
  3. 前記掘削刃が、多角形状に屈折して形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転圧入式杭。
  4. 前記噴出口側部あるいは前記供給管下方側部に開口部を設け、該開口部にエアー抜きや噴出口の洗浄などをするための補助管を接合してなることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の回転圧入式杭。
  5. 噴出口が内側羽根部に設けられてなることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の回転圧入式杭。
  6. 中空の杭本体と、この杭本体の先端に当接されて、該杭本体の内側に突設する内側羽根部と外側に突設する外側羽根部とが一体に形成され、かつ該杭本体を開端杭とするように設けられた、ほぼ一巻きの螺旋形状の掘削羽根と、この掘削羽根の先端に設けられた掘削刃と、この掘削刃及び杭先端部に向けて、噴出される流体物が先端部全域に行き届くように、前記掘削羽根の底部に設けられた流体物噴出口と、この噴出口から噴出させるエアー、液体、粉体、グラウト材などの流体物を地上等から供給するための前記杭本体内に設けられた供給管とを備え、前記噴出口が前記掘削羽根の先端側又は後端側、あるいは先端側と後端側に設けられてなる回転圧入式杭を、地中に回転圧入中に適宜、流体物を前記噴出口から噴出させながら、圧入埋設するようにしてなることを特徴とする回転圧入式杭の埋設方法。
  7. 中空の杭本体と、この杭本体の先端に当接されて、該杭本体の内側に突設する内側羽根部と外側に突設する外側羽根部とが一体に形成され、かつ該杭本体を開端杭とするように設けられた、ほぼ一巻きの螺旋形状の掘削羽根と、この掘削羽根の先端に設けられた掘削 刃と、この掘削刃及び杭先端部に向けて、噴出される流体物が先端部全域に行き届くように、前記掘削羽根の底部に設けられた流体物噴出口と、この噴出口から噴出させるエアー、液体、粉体、グラウト材などの流体物を地上等から供給するための前記杭本体内に設けられた供給管とを備え、前記噴出口が、流体物が掘削地盤と均一に混合・攪拌出来るように、複数のノズルを放射状に設けてなる回転圧入式杭を、地中に回転圧入中に適宜、流体物を前記噴出口から噴出させながら、圧入埋設するようにしてなることを特徴とする回転圧入式杭の埋設方法。
  8. グラウト材などの硬化材からなる流体物を、噴出口から噴出しながら回転圧入埋設して行くことにより、地盤を強化するようにしてなることを特徴とする請求項6又は7記載の回転圧入式杭の埋設方法。
  9. 請求項1〜5の何れか1項記載の回転圧入式杭を回転圧入埋設する場合に、回転圧入埋設中適宜に流体物を前記噴出口から噴出して掘削し、最終埋設段階では硬化性グラウト材などからなる硬化性流体物を噴出して、掘削羽根下方地盤に固化体を造成することにより、杭先端地盤の強化を行うことを特徴とする回転圧入式杭の根固め方法。
  10. 請求項に記載の回転圧入杭を回転埋設し、所定の地層に打ち止めた後、前記補助管よりエアーまたは洗浄水を圧送し、前記供給管及び補助管内部を洗浄し、前記供給管及び補助管を前記噴出口より外して地上へ回収することを特徴とする回転圧入式杭の施工方法。
JP2000291664A 2000-03-29 2000-09-26 回転圧入式杭、回転圧入式杭の埋設方法並びに回転圧入式杭の根固め方法 Expired - Fee Related JP4234312B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000291664A JP4234312B2 (ja) 2000-03-29 2000-09-26 回転圧入式杭、回転圧入式杭の埋設方法並びに回転圧入式杭の根固め方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000090028 2000-03-29
JP2000-90028 2000-03-29
JP2000291664A JP4234312B2 (ja) 2000-03-29 2000-09-26 回転圧入式杭、回転圧入式杭の埋設方法並びに回転圧入式杭の根固め方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001342624A JP2001342624A (ja) 2001-12-14
JP4234312B2 true JP4234312B2 (ja) 2009-03-04

Family

ID=26588637

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000291664A Expired - Fee Related JP4234312B2 (ja) 2000-03-29 2000-09-26 回転圧入式杭、回転圧入式杭の埋設方法並びに回転圧入式杭の根固め方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4234312B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6759721B2 (ja) * 2015-09-30 2020-09-23 株式会社大林組 エアブロー撹拌装置、エア噴出管および液状体のエアブロー撹拌方法
JP7017423B2 (ja) * 2017-02-01 2022-02-08 株式会社技研製作所 回転圧入鋼管杭の流体噴射装置及び鋼管杭の回転圧入工法
JP7302585B2 (ja) * 2020-12-18 2023-07-04 Jfeスチール株式会社 鋼管杭及び該鋼管杭の施工方法、該鋼管杭の設計方法、該鋼管杭の製造方法
CN113699989A (zh) * 2021-08-04 2021-11-26 贵州建工集团第一建筑工程有限责任公司 一种静压预应力管桩施工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001342624A (ja) 2001-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008175039A (ja) 鋼管杭とソイルセメント杭の併用打設工法
JPH05141168A (ja) ソイルセメント合成杭用オーガ
JPH07238532A (ja) 地盤改良装置及び地盤改良方法
JP3389527B2 (ja) 地盤の混合処理工法
JP4234312B2 (ja) 回転圧入式杭、回転圧入式杭の埋設方法並びに回転圧入式杭の根固め方法
JP2002097629A (ja) 機械撹拌エアーセメントミルク混合圧送工法及び装置
JP4684142B2 (ja) 噴射混合処理工法
JP4072968B2 (ja) 柱状杭造成装置および柱状杭造成方法
JP2007077739A (ja) ジェットグラウト式地盤改良工法
JP5305573B2 (ja) 地中固結体造成装置および地中固結体造成工法
JP5875849B2 (ja) 噴射攪拌地盤改良工法
JP2001140251A (ja) 合成杭とその施工方法
JP3731181B2 (ja) 翼付き杭の施工方法
JP3547096B2 (ja) フォアパイルの造成工法とこれに用いる削孔装置
JP4615841B2 (ja) 合成杭の施工方法及び合成杭
JP3003538B2 (ja) 泥水固化壁の構築方法
JP2001073369A (ja) 杭類の圧入施工方法
JP2001172960A (ja) 地盤の改良または強化工法
JP3911121B2 (ja) 杭頭処理装置および杭頭処理方法
KR100623058B1 (ko) 지반강화제 주입 장치
JP2006336256A (ja) 噴射攪拌工法および噴射攪拌装置
JP3524074B2 (ja) 杭の施工方法
JP2727153B2 (ja) 地盤改良装置及び工法
JP2645322B2 (ja) ソイルセメント合成杭の造成方法
JP7102044B1 (ja) 地盤改良工法及び地盤改良装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061020

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061108

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20061214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080425

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080826

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081010

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081211

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4234312

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219

Year of fee payment: 4

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131219

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees