JP7302585B2 - 鋼管杭及び該鋼管杭の施工方法、該鋼管杭の設計方法、該鋼管杭の製造方法 - Google Patents
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Description
そして、第2の流体供給用パイプのそれぞれに設けられた流体吐出用のノズルから鋼管の内壁に沿って周方向に流体を吐出することで、鋼管の内壁と土砂との間に流体を介在させ、鋼管内での閉塞が発生するのを防止している。
各構成について、以下に詳しく説明する。
鋼管3は、鋼管杭1を構成するものであり、その先端に螺旋状に切り欠かれた切欠き部3aを有している。本実施の形態において鋼管3に切欠き部3aを設けた理由は後述する。
螺旋状保持部材5は、流体吐出用パイプ9を保持するための部材であり、鋼管3の先端内面側に突出すると共に切欠き部3aに沿って螺旋状に設けられている。
螺旋状保持部材5が通った部分は、図2(c)の二点鎖線で示すように、鋼管3の内径よりも内径が小さいドーナツ状に地盤がほぐされる。
掘削部5aによって掘削効率を向上させることで、流体の吐出圧力を低減することができる(例えば0.02MPa~1MPa程度)。
上述したように、掘削部5aは水平に対して上方に傾斜する傾斜面を有しているので、回転圧入時において掘削部5aによって掘削された土は掘削部5aの傾斜面によってすくいあげられ、鋼管内部の上方に移動する。一方、鋼管杭1の内側の土は、鋼管内壁との摩擦によって鋼管杭1と共に下方に移動する。そのため、鋼管杭1の内側先端部では、掘削部5aによってすくいあげられて上方に移動する土と鋼管杭1と共に下方に移動する土が衝突することで土の締め固まりが発生し、当該部位で土による閉塞が生ずる。
流体供給用パイプ7は、流体吐出用パイプ9に流体を供給するものであり鋼管3の上端から、鋼管3の内壁に沿って下方に向かって配設される。
前述したように、鋼管3の内面側に突出した螺旋状保持部材5によって鋼管3の内壁近傍の地盤がほぐされているので(図2(c)の二点鎖線参照)、鋼管3の内壁に沿って配設された流体供給用パイプ7は地盤から強い反作用力を受けることがない。従って、従来例と比べて流体供給用パイプ7やその取り付け部(配管バンドや溶接部等)の補強を低減することができる。
流体吐出用パイプ9は、螺旋状保持部材5の上面に沿って配設されて流体供給用パイプ7から供給される流体を鋼管3の内側に吐出するものである。流体吐出用パイプ9の周面には流体を吐出するための流体吐出口9aが形成され、先端には流体を吐出する流体吐出口を有する吐出ノズル11が設けられている。
流体吐出口9aは、例えば2mm程度の穴を流体吐出用パイプ9に設けたものであり、流体吐出用パイプ9に通流する流体の一部が流体吐出口9aから吐出する。
また、流体吐出用パイプ9の先端に設けられた吐出ノズル11の流体吐出口からは、螺旋状保持部材5の先端部に設けられた掘削部5aの近傍に向けて流体が吐出される。
その際、図1の白抜き矢印に示すように、流体吐出用パイプ9の上面に設けられた流体吐出口9aからは上方に向かって流体が吐出されるので、鋼管杭1の端部より上方の土砂と流体を混合することができ、従来例に比べて鋼管内奥の土砂詰まりを解消することができる。
前述したように鋼管内壁との摩擦によって下方に移動した土と掘削されて鋼管内部に移動した土が衝突することで生じる土の締め固まりによって土閉塞が生じる。この点、流体吐出口9aを流体吐出用パイプ9の上面または下面に設けて流体を吐出することで、流体が鋼管内壁と土との境界面に浸入して鋼管内壁と土の摩擦力を低減し、鋼管内部の土の移動をし易くでき、鋼管内部での土の締め固まりが生じにくくなる。
これに対して、例えば鋼管径の中心側に流体吐出口9aを設けた場合には、鋼管径の中心側の土砂に向かって流体を吐出することになるので上記鋼管内壁と土の摩擦を低減する作用を十分に発揮できず、土の閉塞防止の効果が低い。
したがって、流体吐出用パイプ9の上面または下面、またはその両方に流体吐出口9aを設けると図1で説明したように土砂詰まり防止の効果が高く得られるので好ましい。
上記のようにすることで、全ての流体吐出口9aよりも上方の位置から流体が供給されるので、流体を供給するための圧力に加えて重力も作用し、効率的に流体吐出口9aに流体を供給することができる。
さらに、従来例よりも設置が簡易であり、流体吐出用パイプ9が回転圧入中にも地盤から直接反作用力を受けることはないので、破壊の危険性も少ない。
なお、図3は流体供給用パイプ7を2本設けているが、例えば1本の流体供給用パイプ7を途中で分岐させて、分岐した一方を流体吐出用パイプ9、他方を吐出ノズル11に接続するようにしても良い。
この場合、各螺旋状保持部材5の下側先端は鉛直方向の高さが揃っているのが好ましい。これによって、掘削時に螺旋状保持部材5の先端に作用する荷重が分散され、螺旋状保持部材5に対する負荷が小さくなり、螺旋状保持部材5の板厚等を薄くできるからである。
地盤に回転圧入する鋼管杭を設計する設計方法であって、
前記鋼管杭を構成する鋼管の先端に、該鋼管の内面側に突出すると共に連続的又は断続的な螺旋状の螺旋状保持部材を設定し、
流体を供給する1本又は複数本の流体供給用パイプを、前記鋼管の上端から該鋼管の内壁に沿って下方に向かうよう設定し、
周面に前記流体を吐出する流体吐出口が設定された流体吐出用パイプを、前記流体供給用パイプの下端部から供給される流体を通流可能かつ前記螺旋状保持部材の上面に沿うように設定する。
なお、本発明における鋼管杭の設計方法の各構成要件の順序は、上記の記載の順序に限定されるものではない。
地盤に回転圧入する鋼管杭を製造する製造方法であって、
前記鋼管杭を構成する鋼管の先端に、該鋼管の内面側に突出すると共に連続的又は断続的な螺旋状の螺旋状保持部材を形成し、
流体を供給する1本又は複数本の流体供給用パイプを、前記鋼管の上端から該鋼管の内壁に沿って下方に向かうように取り付け、
周面に前記流体を吐出する流体吐出口を形成した流体吐出用パイプを、前記流体供給用パイプの下端部から供給される流体を通流可能かつ前記螺旋状保持部材の上面に沿うように取り付ける。
なお、本発明における鋼管杭の製造方法の各構成要件の順序は、上記の記載の順序に限定されるものではない。
3 鋼管
3a 切欠き部
5 螺旋状保持部材
5a 掘削部
5b 単尺材
7 流体供給用パイプ
9 流体吐出用パイプ
9a 流体吐出口
10 開口部
11 吐出ノズル
Claims (7)
- 地盤に回転圧入する鋼管杭であって、
前記鋼管杭を構成する鋼管の先端内面側に突出すると共に連続的又は断続的な螺旋状に設けられた螺旋状保持部材と、
前記鋼管の上端から、該鋼管の内壁に沿って下方に向かって配設されて流体を供給する1本又は複数本の流体供給用パイプと、
該流体供給用パイプの下端部から供給される流体を通流可能に設けられ、前記螺旋状保持部材の上面に沿って配設されるとともに周面に前記流体を吐出する流体吐出口が形成された流体吐出用パイプと、を備えたことを特徴とする鋼管杭。 - 前記鋼管は、その先端に螺旋状に切り欠かれた切欠き部を有し、
前記螺旋状保持部材は前記切欠き部に沿って設けられると共にその先端部に地盤を掘削する掘削部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の鋼管杭。 - 流体を吐出する流体吐出口を有する吐出ノズルを前記流体吐出用パイプの先端に設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼管杭。
- 流体を吐出する流体吐出口を有する吐出ノズルを前記螺旋状保持部材の先端近傍に有し、該吐出ノズルに流体を供給する流体供給用パイプを前記流体吐出用パイプに流体を供給するものとは別に設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼管杭。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の鋼管杭を地盤に回転圧入する鋼管杭の施工方法であって、
鋼管杭を回転圧入する際に、前記流体供給用パイプに流体を供給し、前記流体吐出口から前記流体を吐出することを特徴とする鋼管杭の施工方法。 - 地盤に回転圧入する鋼管杭を設計する設計方法であって、
前記鋼管杭を構成する鋼管の先端に、該鋼管の内面側に突出すると共に連続的又は断続的な螺旋状の螺旋状保持部材を設定し、
流体を供給する1本又は複数本の流体供給用パイプを、前記鋼管の上端から該鋼管の内壁に沿って下方に向かうよう設定し、
周面に前記流体を吐出する流体吐出口が設定された流体吐出用パイプを、前記流体供給用パイプの下端部から供給される流体を通流可能かつ前記螺旋状保持部材の上面に沿うように設定する、ことを特徴とする鋼管杭の設計方法。 - 地盤に回転圧入する鋼管杭を製造する製造方法であって、
前記鋼管杭を構成する鋼管の先端に、該鋼管の内面側に突出すると共に連続的又は断続的な螺旋状の螺旋状保持部材を形成し、
流体を供給する1本又は複数本の流体供給用パイプを、前記鋼管の上端から該鋼管の内壁に沿って下方に向かうように取り付け、
周面に前記流体を吐出する流体吐出口を形成した流体吐出用パイプを、前記流体供給用パイプの下端部から供給される流体を通流可能かつ前記螺旋状保持部材の上面に沿うように取り付ける、ことを特徴とする鋼管杭の製造方法。
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