JP2013213365A - 切削ビットおよびこの切削ビットを用いたシールド掘進機 - Google Patents

切削ビットおよびこの切削ビットを用いたシールド掘進機 Download PDF

Info

Publication number
JP2013213365A
JP2013213365A JP2012084765A JP2012084765A JP2013213365A JP 2013213365 A JP2013213365 A JP 2013213365A JP 2012084765 A JP2012084765 A JP 2012084765A JP 2012084765 A JP2012084765 A JP 2012084765A JP 2013213365 A JP2013213365 A JP 2013213365A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting bit
cutting
gas
injection
bit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012084765A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideyuki Takeuchi
秀行 武内
Tetsuo Uchida
哲男 内田
Tsunehiko Iki
恒彦 壹岐
Motoharu Sato
元治 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiho Construction Co Ltd
Original Assignee
Daiho Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiho Construction Co Ltd filed Critical Daiho Construction Co Ltd
Priority to JP2012084765A priority Critical patent/JP2013213365A/ja
Publication of JP2013213365A publication Critical patent/JP2013213365A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

【課題】切削抵抗を和らげて摩耗を低減させることで切削ビットの長寿命化を図る。
【解決手段】被掘削物を掘削する切削ビットにおいて、切削ビット1の内部に貫通孔4a、4b、4c、4を設け、切削ビット1の先端部に少なくとも一つ以上の噴射口5a、5b、3aを形成し、この噴射口5a、5b、3aから空気、或いは水、或いは添加材溶液、或いは空気と水或いは添加材溶液を混合した気液混合物、気液混合物の気泡を含む噴射物を噴射することを特徴とする。切削ビットが被掘削物へ切り込む際に、切削ビットと被掘削物の間に、噴射物が介在して、切削ビットに加わる掘削土砂からの抵抗力を和らげることができる。また、噴射物が切削ズリの中に混入することで切削ズリの再固結化を防止することができ、切削ズリの容易な移動を促進することで良好な切削機能を持続できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、地山などの被掘削物を掘削する切削ビット、およびこの切削ビットを用いたシールド掘進機に関するものである。
近年では、掘削延長2Km、3Kmを超えるシールド工事が珍しくなくなってきている。このような長距離のシールド掘進では、切削ビットの摩耗が進行して切削能率の低下を引き起こすため、工事の進捗に影響を及ぼしている。摩耗が進行すれば切削効率が悪化してゆき、最終的には切削困難に至りシールド掘進ができなくなる。
摩耗が進行して切削ビットの先端部(チップ部)の切削機能が失われると、続いてビット本体にまでも摩耗の影響が及ぶ。そして、最終的には切削ビットが装着されているカッタ本体にまでも摩耗が進行することになる。
切削ビットで掘削が不能となれば高価な切削ビットを数多く交換しなければならない。地下水が豊富な地盤条件などでは切削ビットの交換が困難な場合があり、掘削作業を停止して地盤改良などの補助工法を施すなどの作業が必要になり、切削ビットの交換復旧に多くの時間と費用を費やすことになる。
このような背景から、切削ビットに耐摩耗性の高い材質を用いる摩耗対策、切削ビットの高さを段差状に変えて配置する段数効果による延命化、或いは切削ビットを容易に交換できるようにする交換方法などが検討されてきている。段数を増やせば高価な切削ビットが段数に比例して多く必要となる。
一般に、上記切削ビットには、耐摩耗性の硬質な鋼材を切削可能な形状に成型したビットや切削面に、さらに硬度の高い超硬部材(チップ)を差し込んだものが使用されている。この切削ビットのチップには硬度の高い超硬部材としてタングステンカーバイト鋼が広く利用されている。タングステンカーバイト鋼は、炭素の合有量によってその強度・靭性などの特性が変化し、用途・形状に応じて適所に異なる特性のものが選択的に使用されている。
多くの切削ビットを装備している代表的なものに、トンネル掘進機(シールド掘進機)がある(例えば特許文献1参照)。この特許文献1の技術においては、チャンバ部およびカッタ部に気体および液体を噴射することで掘削土砂の固結防止が図られている。
特許第4037420号明細書
上述したように、シールド掘進機に使用する切削ビットは高価であり、その交換作業が容易ではなく、工費の増大、工期の遅れが発生する。その対策として切削ビットの形状、材質、記置、交換方法などを検討して様々な摩耗対策が行われている。
しかし、シールド掘進による掘削距離はますます長距離化の度合いが高まってきている。そのためにさらなる切削ビットの長寿命化が必要になってきている。
本発明は、上記のことに鑑み提案されたもので、その目的とするところは、切削抵抗を和らげて摩耗を低減させることで長寿命化を図れる切削ビットを提供することにある。
また、切削ビットの長寿命化を図ることで、切削ビットの交換復旧に要する時間と費用を低減できるシールド掘進機を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る本発明の切削ビットは、被掘削物を掘削する切削ビットにおいて、切削ビット1の内部に貫通孔4a、4b、4c、4を設け、切削ビット1の先端部に少なくとも一つ以上の噴射口5a、5b、3aを形成し、この噴射口5a、5b、3aから空気、或いは水、或いは添加材溶液、或いは空気と水或いは添加材溶液を混合した気液混合物、気液混合物の気泡を含む噴射物を噴射することを特徴とする。
請求項2に係る本発明の切削ビットは、被掘削物を掘削する切削ビットにおいて、切削ビット1の表面に配管を設け、切削ビット1の先端部に少なくとも一つ以上の噴射口5a、5b、3aを形成し、この噴射口5a、5b、3aから空気、或いは水、或いは添加材溶液、或いは空気と水或いは添加材溶液を混合した気液混合物、気液混合物の気泡を含む噴射物を噴射することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の切削ビットにおいて、前記噴射口5a、5b、3aの近傍に噴射物による外側からの圧力で閉口する逆止弁をさらに設けることを特徴とする。
請求項4に係る本発明のシールド掘進機は、シールド掘進機10のカッタの切削ビット12−1〜12−16、13−1〜13−4、14−1〜14−3の少なくとも一つ以上に、内部に貫通孔4a、4b、4c、4または表面に配管を設け、切削ビット12−1〜12−16、13−1〜13−4、14−1〜14−3の先端部に少なくとも一つ以上の噴射口5a、5b、3aを形成し、前記切削ビットの噴射口5a、5b、3aから空気、或いは水、或いは添加材溶液、或いは空気と水或いは添加材溶液を混合した気液混合物、気液混合物の気泡を含む噴出物を噴射するための配管26或いは貫通孔をシールド坑内50、シールド駆動部、カッタ部に設け、前記配管26或いは貫通孔を通して前記噴射物を前記噴射口5a、5b、3aへ供給する噴射物供給設備21を設け、前記噴射物を前記噴射口5a、5b、3aから噴射しつつ掘削することを特徴とする。
請求項1および2記載の本発明では、切削ビットが被掘削物へ切り込む際に、切削ビットと被掘削物の間に、噴射物(気体の空気或いは液体の水・添加材、或いは気体・液体の両者の気液混合物、気液混合物の気泡)が介在して、切削ビットに加わる掘削土砂からの抵抗力を和らげることができる。また、噴射物が切削ズリの中に混入することで切削ズリの再固結化を防止することができ、切削ズリの容易な移動を促進することで良好な切削機能を持続できる。
請求項3記載の本発明では、噴出物を噴射していない場合に、逆止弁によって切羽からの土砂や泥水の逆流を防止することができる。
請求項4記載の本発明では、シールド掘進機の回転カッタに装備される切削ビットの噴射口から噴出物を噴射しつつ掘削することで、切削ビットに加わる土砂などの掘削物からの抵抗力を和らげ、噴射物が切削ズリの中に混入することで切削ズリの再固結化を防止して切削ズリの容易な移動を促進することができる。これによって、ビット交換を少なくしてシールド掘進の長距離掘進に貢献できる。また、噴射圧力を上げることによって、強度の弱い対象地盤では噴射力によって地山を掘り崩す効果が発揮でき、ビットの摩耗低減に加えて切削効果の向上も期待できる。
本発明の実施例に係る切削ビットの構成例を示す図である。 本発明の実施例に係る切削ビットの他の構成例を示す図である。 本発明の実施例に係る切削ビットのさらに他の構成例を示す図である。 本発明の実施例に係るシールド掘進機における要部の構成例を示す図である。 図4に示したシールド掘進機における切削ビットとその取付部の近傍を示す図である。 図4に示したシールド掘進機における切削ビットとその取付部の近傍を示す図である。 図4に示したシールド掘進機における切削ビットとその取付部の近傍を示す図である。
本発明の実施形態に係る切削ビットは、切削抵抗それ自体を和らげて摩耗を抵減させることで長寿命化を図るものである。すなわち、切削ビットの先端部に噴射口を設け、切削ビット内部に噴射口に通ずる貫通孔、或いは切削ビットの表面に噴射口に通ずる配管を設ける。そして、この貫通孔或いは配管を介して切削ビットの先端部の噴射口から気体〈空気)或いは液体(水・添加材)或いは気体・液体の両者の気液混合物を切削面に圧力を加えて噴射する。
切削ビット先端部が被掘削物、例えば地山を削り取る切削面に噴射物(気体の空気或いは液体(水・添加材)、或いは気体・液体の両者の気液混合物)が介在して切削抵抗を軽減するとともに、噴射物が掘削土砂に混入することで、切削ビットの先端部に装着されている超硬度鋼チップの摩耗の進行を軽減することができる。超硬度鋼チップの摩耗が軽減されることで切削ビット本体の摩耗の進行も軽減される。これによってカッタ本体への影響も当然のように軽微となる。
また、上記切削ビットをシールド掘進機の回転カッタに装備し、噴射口から噴出物を噴射しつつ掘削することで、切削ビットに加わる土砂などの被掘削物からの抵抗力を和らげ、噴射物が切削ズリの中に混入することで切削ズリの再固結化を防止して切削ズリの容易な移動を促進することができる。これによって、ビット交換を少なくしてシールド掘進の長距離掘進に貢献できる。また、噴射圧力を上げることによって、強度の弱い対象地盤では噴射力によって地山を掘り崩す効果が発揮でき、ビットの摩耗低減に加えて切削効果の向上も期待できる。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施例に係る切削ビットの構成例を示しており、(a)図は正面図、(b)図は背面図、(c)図は(a)図および(b)図のA−A’線矢示断面図、(d)図は(a)図および(b)図のB−B’線矢示断面図である。この切削ビットは、例えばシールド掘進機のカッタスポークに装着されるものである。本実施例では、溶接取付型の切削ビットを例に取って説明するが、他のタイプの切削ビットに適用しても良いのはもちろんである。
切削ビット1は、貝状の鋼材で形成されている。この切削ビット1のカッタスポークへの取付部1aは、カッタスポークの形状に対応する所定のアールを持った円弧状である。耐摩耗性の硬質な鋼材を成型したシャンク(母材)2の切削面は櫛歯状になっており、各歯間に硬質刃体としてさらに硬度の高い超硬部材(チップ)3−1、3−2、3−3、…、3−n、…が差し込まれて(銀)ロウ付などにより固着されている。
上記シャンク2の内部には、V字形の貫通孔4a、4bが設けられている。この貫通孔4a、4bの一端はそれぞれ、シャンク2の先端部付近に設けた噴射口5a、5bに連通し、他端は共通の貫通孔4cに連通している。そして、切削時に、この貫通孔4cから空気、或いは水、或いは添加材溶液、或いは空気と水或いは添加材溶液を混合した気液混合物、気液混合物の気泡などを導入し、噴射口5a、5bから噴射するようになっている。この切削ビット1は、例えば溶接やボルト結合でカッタスポーク表面に設置される。
具体例を挙げると、上記切削ビット1の幅W1が100mm〜400mm、高さH1が100mm〜400mm、厚さT1が30mm〜120mmのとき、上記噴射口5a、5bの直径は1〜20mm程度、貫通孔4a、4bの直径は5〜30mm程度、貫通孔4cの直径は10〜50mm程度である。但し、切削ビットのサイズはシールド規模、本切削ビットの装備数、設置場所によって、上記数値範囲を上下することがあり平均的な目安である。以降の説明で例示するサイズについても同様である。また、後述する逆止弁の形状によっても影響を受ける。
図2(a)〜(c)はそれぞれ、本発明の実施例に係る切削ビットの他の構成例を示しており、(a)図は平面図、(b)図は(a)図のC−C’線矢示断面図、(c)図は右側面図である。この切削ビット1は、ほぼ台形状のシャンク2と、このシャンク2の切削面に形成された溝内に挿入され、(銀)ロウ付などで固着された超硬部材(チップ)3−1、3−2とを備えている。これらのチップ3−1、3−2は、シャンク2よりさらに硬度の高い硬質刃体として働くもので、所定の間隔を持って併設される。
上記シャンク2における上端部付近のチップ3−1、3−2間には、噴射口3aが設けられており、シャンク2に設けた貫通孔4の一端に連通している。そして、切削時に、この貫通孔4の他端から空気、或いは水、或いは添加材溶液、或いは空気と水或いは添加材溶液を混合した気液混合物、気液混合物の気泡などを導入し、噴射口3aから噴射するようになっている。この切削ビット1は、例えばカッタスポークの表面に台座を設け、この台座を介して設置する。
本例の場合、上記切削ビットの長さL2が50mm〜200mm、幅W2が50mm〜200mm、高さH2が30mm〜100mmのとき、上記噴射口3aの直径は1〜20mm程度、貫通孔4の直径は5〜30mm程度である。
図3(a)、(b)はそれぞれ、本発明の実施例に係る切削ビットのさらに他の構成例を示しており、(a)図は正面図、(b)図は(a)図のD−D’線矢示断面図である。この切削ビット1は、上部が楔形の所定の角度を有し、下部がカッタスポークへの取付部1aに対応する所定のアールを持った円弧状のシャンク2と、このシャンク2の上部に嵌合されて(銀)ロウ付などにより固着された超硬部材(チップ)3−1、3−2とを備えている。
上記シャンク2における上端部付近の上記チップ3−1、3−2間には、噴射口3aが設けられており、このシャンク2のほぼ中央部に設けた貫通孔4の一端に連通している。そして、切削時に、この貫通孔4の他端(カッタスポークへの取付部1a側)から空気、或いは水、或いは添加材溶液、或いは空気と水或いは添加材溶液を混合した気液混合物、気液混合物の気泡などを導入し、噴射口3aから噴射するようになっている。この切削ビット1は、例えば溶接やボルト結合でカッタスポーク表面に設置される。
本例の場合、上記切削ビット1の幅W3が50mm〜300mm、高さH3が50mm〜300mm、厚さT3が50mm〜300mmのとき、上記噴射口3aの直径は1〜20mm、貫通孔4の直径は5〜30mm程度である。
上記のような構成によれば、切削ビット1が地山へ切り込む際に、切削ビット1と地山の間に、噴射物(気体の空気或いは液体の水・添加材、或いは気体・液体の両者の気液混合物、気液混合物の気泡)が介在して、切削ビット(超硬度鋼チップ)に加わる掘削土砂からの抵抗力を和らげることができる。また、細かい砂などの介在物が排除されて掘りやすくなる。
さらに、噴射物が切削ズリ(掘削土)の中に混入することで切削ズリの再固結化を防止することができ、切削ズリの容易な移動を促進することで良好な切削機能を持続できる。
加えて、噴射物の液体(水)にミク口バブルやマイクロバブルを混入させることでより切削抵抗を減らすことができる。ミク口バブルやマイクロバブルは切削くずの排除効果が高く、切削ビットの摩耗を減らすことができる。
従って、本発明によれば、切削ビットの切削抵抗を和らげて摩耗を低減させることで長寿命化を図れる。
なお、図1に示した切削ビット1では、二つの噴射口5a、5bを設ける例を示したが、必要とする特性や複数の切削ビットを設ける際の配置などに応じて一つでも良く、三つ以上設けても良い。同様に、図2および図3に示した切削ビットでは、一つの噴射口3aを設ける場合を示したが、二つ以上の噴射口を設けても良いのはもちろんである。
また、切削力を高めるためには切削したズリが容易にその部位から排除されることが望ましく、噴射口の位置は先端部の他にズリの移動を助けるために切削ビットの切削前面などに設けることも好適である。さらに、先端部と切削部前面などの位置的な違いは数センチ程度であるので、切削したズリの排除効果を低減させなければ、噴射口の位置は切削ビットの形状に合わせて比較的自由に選択できる。
上述した構成に加えて、貫通孔4a、4b、4c、或いは4の内部に圧力によって閉口する逆止弁(逆流防止弁)を設けても良い。逆止弁を設けることによって切羽からの土砂や泥水の逆流を防止することができる。この逆止弁は、例えばゴム製などの板状部材に十字型の切り込みを入れることで形成できる。
また、切削ビット1の内部に貫通孔4a、4b、4c、4が設けられない場合には、超硬度鋼チップ近傍のシャンク周面に配管してビット先端部に噴射口を設けることもできる。この際、シャンクの表面に配管を埋め込む溝を設けることで破損を防止できる。さらに、この配管の内部に逆止弁を設けることで切羽からの土砂や泥水の逆流を防止することができる。
図4は、上述した切削ビットを用いる例としてシールド掘進機の要部を示しており、(a)図は正面図、(b)図は側断面図である。ここでは、泥土加圧シールド機を例として表記するが、他のほぼ同様な泥土圧式シールド機、或いは泥水式シールド機にも当然適用できる。図4において、10はシールド掘進機の本体、11−1〜11−4はカッタスポーク、12−1〜12−16、13−1〜13−4、14−1〜14−3はそれぞれ切削ビット、15−1、15−2、15−3は作泥土材噴出口、16はマンホール、17は土圧計、18はカッタ回転伝達軸、19はチャンバ、20−1、20−2、20−3は撹拌翼、30はフィッシュテール、31は排土口、32は排土装置(スクリューコンベヤ)である。
本例では、例えば切削ビット12−1〜12−16として図1に示した構成のものを装着し、切削ビット13−1〜13−4として図2に示した構成のものを装着し、切削ビット14−1〜14−3として図3に示した構成のものを装着する。対象土質やシールド機の規模によって、切削ビット12だけの場合、切削ビット13だけの場合、切削ビット14だけの場合など1種類で使用することもある。当然、必要に応じて形状・機能の異なる切削ビットを適宜組み合わせて装備することもできる。
また、このシールド掘進機10は、噴射物を上記切削ビット12−1〜12−16、13−1〜13−4、14−1〜14−3の貫通孔4cおよび4へ供給する噴射物供給設備21を備えている。この噴射物供給設備21は、噴射物を加圧して切削ビット先端部に噴射させる気液供給装置22の気体用のコンプレッサ23、および液体用の注入ポンプ24をシールド掘進機近傍の台車積載設備25などとともに装備する。この噴射物供給設備21は、噴射物の圧力と流量を制御できるようになっており、圧力計・流量計34で噴射圧・量を管理する。
上記気液供給装置22からシールド掘進機のカッタ回転伝達軸18までの配管として、気液圧送管(或いは耐圧ホース)26が設置されている。カッタ回転伝達軸18と気液圧送管26間の接合方法は、スイベルジョイント(ロータリージョイント)33と呼ばれる方法で気液を気液圧送管26からカッタ回転伝達軸18へ供給できる。図示しないが、カッタ回転伝達軸18の内部には貫通孔或いは配管が設置され、このカッタ回転伝達軸18から旋回するカッタ全体の内部、或いは旋回するカッタ表面に、切削ビットまでの貫通孔および気液圧送管26が設置される。直径が5〜6mを超えるような大口径のシールド機においては、カッタ回転伝達軸18およびカッタ本体は比較的多くの気液圧送管26を設置できる形状体となる。
図5は、上記図4に示したシールド掘進機における切削ビットとその取付部の近傍を示している。カッタスポーク11−1の表面には、図1に示した切削ビットが溶接やボルト結合で表面に設置されている。もちろん、カッタスポーク11−1の表面に台座を設け、この台座を介して設置することもできる。上記カッタスポーク11−1内には、気液圧送管26に連通する配管(または削孔、配管と削孔との組み合わせなどを含むが以後は単に配管と称する)27が設けられており、この配管27は貫通孔28を介して外周の切削ビットの取付部に連通し、さらに切削ビット13−1の貫通孔4cに連通している。
図6は、上記図4に示したシールド掘進機における切削ビットとその取付部の近傍を示している。カッタスポーク11−1の表面には、図2に示した切削ビットが二つ、台座29−1、29−2をそれぞれ介して互いに逆向きに装着されている。このカッタスポーク11内には、配管(または削孔)27a、27bが設けられており、これらの配管27a、27bはそれぞれ貫通孔28a、28bを介して外周の切削ビット12−1、12−3の取付部に連通し、これら切削ビット12−1、12−3の貫通孔4に連通している。
図7は、上記図4に示したシールド掘進機における切削ビットとその取付部の近傍を示している。カッタスポーク11−1には、図3に示した切削ビットが溶接やボルト結合でカッタ本体表面に設置されている。カッタ本体表面に台座を設けて台座を介して切削ビットを設置することもできる。このカッタスポーク11−1内には、配管(または削孔)27が設けられており、この配管(または削孔)27は貫通孔28を介して外周の切削ビットの取付部の貫通孔4に連通している。
図5乃至図7において、矢印AAはシールド掘進機10の掘進方向を示し、矢印ABはカッタスポーク11−1の回転方向(但し、カッタスポーク11−1は逆方向への回転も可能)を示している。
上記のような構成のシールド掘進機10において、噴射物供給設備21から気液圧送管(或いは耐圧ホース)26および貫通孔、カッタスポーク11−1〜11−4内の配管(または削孔)27、27a、27bおよび貫通孔28、28a、28bを経由して、空気、或いは水、或いは添加材溶液、或いは空気と水或いは添加材溶液を混合した気液混合物、気液混合物の気泡などを注入し、切削ビット12−1〜12−16の貫通孔4a、4b、4cを介して噴射口5a、5bから噴射、或いは切削ビット13−1〜13−4、14−1〜14−3の貫通孔4を介して噴射口3aから噴射しつつ地山Gの掘削を行う。
ここで、気体、液体はそれぞれ単独で噴射できると共に切削ビット直前で気液混合して噴射するように気液圧送管26などを接続することもできる。
気体・液体を噴射する切削ビットの設置個数、設置場所はシールド機の規模、掘削する対象土質を考慮して決定する。主に、掘削環境が厳しいカッタ外周部、および相対的な回転速度が遅くなるカッタ中央部に設置することが好適である。この際、噴射物の種類と組み合わせ、注入圧力と注入量、連続・断続、噴射方向などを工夫することで掘削土砂の泥土化と固結防止を行いつつ掘削を行うことができる。
次に、上記シールド掘進機10による掘削動作を説明する。カッタを起動させてシールド掘進を開始する。これとほぼ同時に気液供給装置22を稼働させ、切削ビット12−1〜12−16、13−1〜13−4、14−1〜14−3から気液物(気体或いは液体、或いは気体・液体の両者の気液混合物)を噴射する。気体としては例えば空気、液体としては例えば水や添加材溶液を用いる。これらの水や添加材溶液などは気液供給装置22に近接して設置された貯蔵タンク35から供給する。
そして、対象とする土質に好適な添加材溶液を選定して、空気と併用・混合、或いはそれぞれ単独で切削ビット12−1〜12−16、13−1〜13−4、14−1〜14−3の先端から噴射する。噴射する量・圧力は、気体および液体それぞれの圧力計・流量計34によって管理し、調節できる。
また、シールド掘進機10のチャンバ19内にエアーを吹き込むことで泥状の良い状態を生成できる。シールド掘進機のチャンバ19内の圧力は、一般的に0.1〜0.3MPa程度であることが多い。例えば、土被り20m、地下水位がGL−5.0mのような条件にトンネル掘削断面がある場合、チャンバ内の(泥土)圧力は土圧と水圧によって0.15MPa前後となることが一般的である。よって、噴射物はこれ以上の圧力で噴射する。
差圧が0.15MPa以上で大きければ噴射効果がより強くなり、切削ビットが掘ろうとする力に匹敵し、地山をも掘り崩す効果を発揮できる。これによって、切削ビットの摩耗はより小さくなる。
噴射方法は、掘進中に連続的に噴射することも間断に噴射することもできる。どのように噴射するかは、地盤条件、土圧の値、カッタトルク値、排土状況などによって好適に適宜選択する。
上述したように、シールド掘進機10の回転カッタに装備される切削ビット12−1〜12−16、13−1〜13−4、14−1〜14−3に図1乃至図3に示した構成の切削ビットを使用することで、切削ビットの長寿命化を図ることができ、切削ビットの交換復旧に要する時間と費用を低減できる。また、ビット交換の回数が少なくて済むのでシールド掘進の長距離掘進に貢献できる。
また、噴射圧力を上げることによって、強度の弱い対象地盤では噴射力によって地山を掘り崩す効果が発揮できる。よって、ビットの摩耗低減に加えて切削効果も期待できる。
さらに、上記特許文献1の技術においては、チャンバ部およびカッタ部に気体および液体を噴射することで掘削土砂の固結防止が図られている。これに加えて本発明の切削ビットを使用することで当該シールド掘進機の掘削能力の向上も図れる。
なお、上記実施例では、3種類の切削ビットを例に取って説明したが、同様にして他の様々な形状或いは構成の切削ビットに適用できる。どのような種類の切削ビットを何個用い、どのように配置するかはシールド掘進機のサイズや切削する地山などに応じて適宜選択すれば良い。
1 切削ビット
1a 取付部
2 シャンク(母材)
3−1、3−2、3−3、…、3−n、… 超硬部材(チップ)
3a、5a、5b 噴射口
4、4a、4b、4c 貫通孔
G 地山
10 シールド掘進機
11−1〜11−4 カッタスポーク
12−1〜12−16、13−1〜13−4、14−1〜14−3 切削ビット
15−1、15−2、15−3 作泥土材噴出口
16 マンホール
17 土圧計
18 カッタ回転伝達軸
19 チャンバ
20−1、20−2、20−3 撹拌翼
21 噴射物供給設備
22 気液供給装置
23 コンプレッサ
24 注入ポンプ
25 台車積載設備
26 気液圧送管(配管)
27、27a、27b 配管
28、28a、28b 貫通孔
29−1、29−2 台座
30 フィッシュテール
31 排土口
32 排土装置(スクリューコンベヤ)
33 スイベルジョイント(ロータリージョイント)
34 圧力計・流量計
35 貯蔵タンク
50 シールド坑内

Claims (4)

  1. 被掘削物を掘削する切削ビットにおいて、
    切削ビット(1)の内部に貫通孔(4a、4b、4c、4)を設け、切削ビット(1)の先端部に少なくとも一つ以上の噴射口(5a、5b、3a)を形成し、この噴射口(5a、5b、3a)から空気、或いは水、或いは添加材溶液、或いは空気と水或いは添加材溶液を混合した気液混合物、気液混合物の気泡を含む噴射物を噴射することを特徴とする切削ビット。
  2. 被掘削物を掘削する切削ビットにおいて、
    切削ビット(1)の表面に配管を設け、切削ビット(1)の先端部に少なくとも一つ以上の噴射口(5a、5b、3a)を形成し、この噴射口(5a、5b、3a)から空気、或いは水、或いは添加材溶液、或いは空気と水或いは添加材溶液を混合した気液混合物、気液混合物の気泡を含む噴射物を噴射することを特徴とする切削ビット。
  3. 前記噴射口(5a、5b、3a)の近傍に噴射物による外側からの圧力で閉口する逆止弁をさらに設けることを特徴とする請求項1または2に記載の切削ビット。
  4. シールド掘進機(10)のカッタの切削ビット(12−1〜12−16、13−1〜13−4、14−1〜14−3)の少なくとも一つ以上に、内部に貫通孔(4a、4b、4c、4)または表面に配管を設け、切削ビット(12−1〜12−16、13−1〜13−4、14−1〜14−3)の先端部に少なくとも一つ以上の噴射口(5a、5b、3a)を形成し、
    前記切削ビットの噴射口(5a、5b、3a)から空気、或いは水、或いは添加材溶液、或いは空気と水或いは添加材溶液を混合した気液混合物、気液混合物の気泡を含む噴出物を噴射するための配管(26)或いは貫通孔をシールド坑内(50)、シールド駆動部、カッタ部に設け、
    前記配管(26)或いは貫通孔を通して前記噴射物を前記噴射口(5a、5b、3a)へ供給する噴射物供給設備(21)を設け、
    前記噴射物を前記噴射口(5a、5b、3a)から噴射しつつ掘削することを特徴とするシールド掘進機。

JP2012084765A 2012-04-03 2012-04-03 切削ビットおよびこの切削ビットを用いたシールド掘進機 Pending JP2013213365A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012084765A JP2013213365A (ja) 2012-04-03 2012-04-03 切削ビットおよびこの切削ビットを用いたシールド掘進機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012084765A JP2013213365A (ja) 2012-04-03 2012-04-03 切削ビットおよびこの切削ビットを用いたシールド掘進機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013213365A true JP2013213365A (ja) 2013-10-17

Family

ID=49586878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012084765A Pending JP2013213365A (ja) 2012-04-03 2012-04-03 切削ビットおよびこの切削ビットを用いたシールド掘進機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013213365A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015044171A (ja) * 2013-08-29 2015-03-12 鹿島建設株式会社 建設汚泥の処理方法及び処理装置
CN107165646A (zh) * 2017-05-25 2017-09-15 中国铁建重工集团有限公司 一种破岩刀具、盾构机刀盘及盾构机
KR102230972B1 (ko) * 2020-05-25 2021-03-22 박종진 친환경 세미실드 굴착장치
JP2022073602A (ja) * 2020-11-02 2022-05-17 Jimテクノロジー株式会社 トンネル掘削機

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63141288U (ja) * 1987-03-09 1988-09-16
JPH0762981A (ja) * 1993-08-20 1995-03-07 Okumura Corp シールド掘削機のカッタービット
JP2001115778A (ja) * 1999-10-14 2001-04-24 Kidoh Construction Co Ltd シールド掘進機のカッタ面板閉塞防止方法
JP2006097458A (ja) * 2004-09-01 2006-04-13 Daiho Constr Co Ltd 掘進機
JP2007331088A (ja) * 2006-06-15 2007-12-27 Kazumasa Onishi マイクロバブルを用いた機械加工装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63141288U (ja) * 1987-03-09 1988-09-16
JPH0762981A (ja) * 1993-08-20 1995-03-07 Okumura Corp シールド掘削機のカッタービット
JP2001115778A (ja) * 1999-10-14 2001-04-24 Kidoh Construction Co Ltd シールド掘進機のカッタ面板閉塞防止方法
JP2006097458A (ja) * 2004-09-01 2006-04-13 Daiho Constr Co Ltd 掘進機
JP2007331088A (ja) * 2006-06-15 2007-12-27 Kazumasa Onishi マイクロバブルを用いた機械加工装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015044171A (ja) * 2013-08-29 2015-03-12 鹿島建設株式会社 建設汚泥の処理方法及び処理装置
CN107165646A (zh) * 2017-05-25 2017-09-15 中国铁建重工集团有限公司 一种破岩刀具、盾构机刀盘及盾构机
KR102230972B1 (ko) * 2020-05-25 2021-03-22 박종진 친환경 세미실드 굴착장치
JP2022073602A (ja) * 2020-11-02 2022-05-17 Jimテクノロジー株式会社 トンネル掘削機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102071942B (zh) 一种防止盾构机开挖处结泥饼的处理方法
US4673312A (en) Method and apparatus for the underground installation of pipelines
JP2013213365A (ja) 切削ビットおよびこの切削ビットを用いたシールド掘進機
CA1218680A (en) Bucketwheel excavator
KR101666141B1 (ko) 오거축 보호용 천공교반기
JP4674186B2 (ja) 地盤改良工法及び地盤改良機
JP2008121186A (ja) 鋼管ソイルセメント杭の施工方法および合成杭のの施工方法
JP2005320851A (ja) 多機能型噴射装置の噴射ノズルの取付構造
JP2010043404A (ja) 削孔方法、削孔機及び削孔装置
KR20010040957A (ko) 준설기나 굴착기로 지반과 암반층을 통해 작업하는 방법및 이 방법에 따라 작동하는 장치
JP7085505B2 (ja) シールド掘削機およびシールド工法
CN208918541U (zh) 一种破除刀盘泥饼的装置
JPH09328992A (ja) 多機能型噴射装置を備えた掘削機および噴射ノズルの取付構造
JP4242251B2 (ja) 回転圧入用の開端鋼管杭及び開端鋼管杭の回転圧入方法
JP4115091B2 (ja) 回転圧入鋼管杭の施工方法
CN113266348A (zh) 一种集成水射流系统的掘锚一体机及施工方法
JPH1161799A (ja) 複数噴射ノズルによる高圧噴射攪拌杭工法
JP2018080513A (ja) 超高圧噴射ノズル、掘進機、障害物切断システム、および、超高圧噴射ノズルの使用方法
JP2945871B2 (ja) ジェットグラウト工法
KR102288380B1 (ko) 직천공 장치
JPS594029B2 (ja) 地盤の圧密強化を同時に行う貫通配管工法および装置
JP7302585B2 (ja) 鋼管杭及び該鋼管杭の施工方法、該鋼管杭の設計方法、該鋼管杭の製造方法
CN217941344U (zh) 一种用于深层污染土壤原位修复的挖掘搅拌注药设备
KR20110007199U (ko) 크러쉬 헤드에 형성된 워터 젯을 구비한 터널 굴진기
JP6216526B2 (ja) 鋼管類頭部アタッチメント

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151125

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160328