JP4233052B2 - 垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、垂直磁気記録方式によって記録媒体に情報を記録するために用いられる垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法に関する。
磁気記録再生装置における記録方式には、信号磁化の向きを記録媒体の面内方向(長手方向)とする長手磁気記録方式と、信号磁化の向きを記録媒体の面に対して垂直な方向とする垂直磁気記録方式とがある。垂直磁気記録方式は、長手磁気記録方式に比べて、記録媒体の熱揺らぎの影響を受けにくく、高い線記録密度を実現することが可能であると言われている。
一般的に、垂直磁気記録用の磁気ヘッドとしては、長手磁気記録用の磁気ヘッドと同様に、読み出し用の磁気抵抗効果素子(以下、MR(Magnetoresistive)素子とも記す。)を有する再生ヘッドと、書き込み用の誘導型電磁変換素子を有する記録ヘッドとを、基板上に積層した構造のものが用いられる。記録ヘッドは、記録媒体の面に対して垂直な方向の磁界を発生する磁極層を備えている。磁極層は、例えば、一端部が記録媒体に対向する媒体対向面に配置されたトラック幅規定部と、このトラック幅規定部の他端部に連結され、トラック幅規定部よりも大きな幅を有する幅広部とを有している。トラック幅規定部は、ほぼ一定の幅を有している。
垂直磁気記録方式において、記録密度の向上に寄与するのは、主に、記録媒体の改良と記録ヘッドの改良である。高記録密度化のために記録ヘッドに要求されることは、特に、トラック幅の縮小と、記録特性の向上である。一方、トラック幅が小さくなると、記録特性、例えば重ね書きの性能を表わすオーバーライト特性は低下する。従って、トラック幅が小さくなるほど、記録特性の一層の向上が必要となる。ここで、媒体対向面に垂直な方向についてのトラック幅規定部の長さをネックハイトと呼ぶ。このネックハイトが小さいほど、オーバーライト特性が向上する。
ところで、ハードディスク装置等の磁気ディスク装置に用いられる磁気ヘッドは、一般的に、スライダに設けられる。スライダは、上記媒体対向面を有している。この媒体対向面は、空気流入側の端部と空気流出側の端部とを有している。そして、空気流入側の端部から媒体対向面と記録媒体との間に流入する空気流によって、スライダは記録媒体の表面からわずかに浮上するようになっている。このスライダにおいて、一般的に、磁気ヘッドは媒体対向面における空気流出側の端部近傍に配置される。磁気ディスク装置において、磁気ヘッドの位置決めは、例えばロータリーアクチュエータによって行なわれる。この場合、磁気ヘッドは、ロータリーアクチュエータの回転中心を中心とした円軌道に沿って記録媒体上を移動する。このような磁気ディスク装置では、磁気ヘッドのトラック横断方向の位置に応じて、スキューと呼ばれる、円形のトラックの接線に対する磁気ヘッドの傾きが生じる。
特に、長手磁気記録方式に比べて記録媒体への書き込み能力が高い垂直磁気記録方式の磁気ディスク装置では、上述のスキューが生じると、あるトラックへの情報の書き込み時に隣接トラックの情報が消去される現象(以下、隣接トラック消去と言う。)が生じたり、隣り合う2つのトラックの間において不要な書き込みが行なわれたりするという問題が生じる。高記録密度化のためには、隣接トラック消去を抑制する必要がある。また、隣り合う2つのトラックの間における不要な書き込みは、磁気ヘッドの位置決め用のサーボ信号の検出や再生信号の信号対雑音比に悪影響を及ぼす。
上述のようなスキューに起因した問題の発生を防止する技術としては、例えば特許文献1、2に記載されているように、媒体対向面におけるトラック幅規定部の端面の形状を、記録媒体の進行方向の後側(スライダにおける空気流入端側)に配置される辺が反対側の辺よりも短い形状とする技術が知られている。磁気ヘッドでは、通常、媒体対向面において、基板から遠い端部が記録媒体の進行方向の前側(スライダにおける空気流出端側)に配置される。従って、上述の媒体対向面におけるトラック幅規定部の端面の形状は、基板に近い辺が基板から遠い辺よりも短い形状となる。
また、垂直磁気記録用の磁気ヘッドとしては、例えば特許文献3に記載されているように、磁極層とシールドとを備えた磁気ヘッドも知られている。この磁気ヘッドでは、媒体対向面において、シールドの端面は、磁極層の端面に対して、所定の小さな間隔を開けて記録媒体の進行方向の前側に配置されている。以下、このような磁気ヘッドをシールド型ヘッドと呼ぶ。このシールド型ヘッドにおいて、シールドは、磁極層の端面より発生されて記録媒体の面に垂直な方向以外の方向に広がる磁束が記録媒体に達することを阻止することができる。このシールド型ヘッドによれば、線記録密度のより一層の向上が可能になる。
また、特許文献4には、磁極層(主磁極)のうちの媒体対向面の近傍の一部における厚みを、磁極層の他の部分の厚みよりも小さくする技術が記載されている。
また、特許文献5には、媒体対向面の近傍における磁極層(主磁極)の厚みを、媒体対向面に近づくに従って小さくする技術が記載されている。
また、特許文献6には、主磁極層に対して、主磁極層よりも厚いヨーク層を磁気的に接続する技術が記載されている。ヨーク層の媒体対向面側の端面は媒体対向面から離れた位置に配置されている。
ここで便宜上、特許文献6における主磁極層とヨーク層とを合わせたものを磁極層と呼ぶ。特許文献4〜6に記載された技術は、いずれも、磁極層のうちの媒体対向面の近傍における一部の厚みを、磁極層の他の部分の厚みよりも小さくする技術と言える。
特開2003−242607号公報 米国特許第6,504,675B1号明細書 米国特許第4,656,546号明細書 特開平7−161019号公報 特開2002−133610号公報 特開2002−197615号公報
ここで、上述のように媒体対向面におけるトラック幅規定部の端面の形状が、基板に近い辺が基板から遠い辺よりも短い形状となる磁極層の形成方法について考える。従来、このような磁極層の形成方法としては、フレームめっき法が多く用いられていた。フレームめっき法による磁極層の形成方法では、まず、磁極層の下地の上に、電極膜を形成する。次に、電極膜の上にフォトレジスト層を形成する。次に、フォトレジスト層をパターニングして、磁極層に対応した形状の溝部を有するフレームを形成する。次に、電極膜に電流を流してめっきを行い、溝部内に磁極層を形成する。次に、フレームを除去する。次に、電極膜のうち、磁極層の下に存在している部分以外の部分を除去する。次に、磁極層を覆うように、例えばアルミナよりなる絶縁層を形成する。次に、例えば化学機械研磨(以下、CMPと記す。)によって、絶縁層および磁極層を研磨する。この研磨により、磁極層の上面が平坦化されると共に、磁極層の厚みが所望の値になるように調整される。
上記の磁極層の形成方法では、研磨の停止位置を精度よく制御することが難しい。研磨の停止位置が所望の位置からずれると、磁極層の厚みが所望の値からずれ、その結果、上記基板から遠い辺の長さによって規定されるトラック幅が所望の値からずれてしまう。従って、上記の磁極層の形成方法では、トラック幅を精度よく制御することが難しいという問題点があった。
なお、特許文献1には、媒体対向面におけるトラック幅規定部の端面の形状を、第1の部分と第2の部分とを有する形状とする技術が記載されている。第1の部分では、空気流入端側の端部から空気流出端側の端部にかけて幅が連続的に増加する。第2の部分は、第1の部分の空気流出端側に配置され、第1の部分の空気流出端側の端部の幅と等しい一定の幅を有している。この技術によれば、トラック幅のばらつきを小さくすることができる。
一方、スキューに起因した問題の発生を防止するためには、媒体対向面におけるトラック幅規定部の厚みを小さくすることも効果的である。しかしながら、磁極層全体を薄くすると、磁束の流れる方向に対して垂直な磁極層の断面積が小さくなる。その結果、磁極層は、多くの磁束を媒体対向面まで導くことができなくなり、オーバーライト特性が低下してしまう。
特許文献4〜6に記載されているように、磁極層のうちの媒体対向面の近傍における一部の厚みを、磁極層の他の部分の厚みよりも小さくすることにより、媒体対向面におけるトラック幅規定部の厚みを小さくし、且つ磁極層によって多くの磁束を媒体対向面まで導くことが可能になる。しかしながら、この場合、以下のような問題が発生する。すなわち、上記の技術では、磁極層において、必ず、厚みが変化する部分が存在する。この厚みが変化する部分では、磁極層からの磁束の漏れが発生しやすい。そのため、この厚みが変化する部分が媒体対向面に近い場合には、この部分から漏れた磁束が媒体対向面に達し、更に媒体対向面から外部に漏れる。その結果、実効的なトラック幅が大きくなったり、前述のスキューに起因した問題が発生したりする。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、媒体対向面における磁極層の厚みを精度よく制御でき、且つ磁極層によって多くの磁束を媒体対向面まで導くことができるようにした垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法を提供することにある。
本発明の第2の目的は、上記第1の目的に加え、磁極層の途中から漏れた磁束が媒体対向面から外部に漏れることを防止できるようにした垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法を提供することにある。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドは、
記録媒体に対向する媒体対向面と、
記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、
媒体対向面に配置された端面を有し、コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する磁極層と、
媒体対向面に配置された端面を有し、媒体対向面から離れた位置において磁極層に連結されたシールド層と、
非磁性材料よりなり、磁極層とシールド層との間に設けられたギャップ層と、
磁極層、ギャップ層、コイルおよびシールド層が積層される基板とを備えている。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドでは、媒体対向面において、シールド層の端面は、磁極層の端面に対して、ギャップ層の厚みによる所定の間隔を開けて記録媒体の進行方向の前側に配置されている。磁極層は、媒体対向面に配置された端面を有する第1の部分と、第1の部分よりも媒体対向面から遠い位置に配置され、第1の部分よりも大きな厚みを有する第2の部分とを有している。第1の部分における基板から遠い面は、第2の部分における基板から遠い面よりも基板に近い位置に配置されている。第2の部分は、第1の部分における基板から遠い面と第2の部分における基板から遠い面とを結ぶ前端面を有している。媒体対向面に配置された磁極層の端面は、基板に近い第1の辺と、第1の辺とは反対側の第2の辺とを有し、第2の辺はトラック幅を規定している。シールド層は、磁極層の第2の部分における基板から遠い面よりも基板に近い位置において前端面と媒体対向面との間に配置された部分を有している。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドにおいて、媒体対向面に配置された磁極層の端面の幅は、第1の辺に近づくに従って小さくなっていてもよい。また、第1の部分は、媒体対向面からの距離に応じて変化しない幅を有する部分を含んでいてもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドにおいて、ギャップ層は、第1の部分における基板から遠い面、前端面および第2の部分における基板から遠い面に接していてもよい。この場合、シールド層は、ギャップ層に隣接するように配置された第1層と、第1層におけるギャップ層とは反対側に配置された第2層とを有していてもよい。第1層は、第2の部分の上方に配置された部分を有し、且つ第1層の下面は、ギャップ層を介して、第1の部分における基板から遠い面、前端面および第2の部分における基板から遠い面に対向するように屈曲していてもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドにおいて、シールド層は、ギャップ層に隣接するように配置された第1層と、第1層におけるギャップ層とは反対側に配置された第2層とを有し、第1層は、磁極層のうちの第1の部分の上方にのみ配置されていてもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、第2の部分における基板から遠い面の上に配置された非磁性膜を備え、シールド層は、ギャップ層に隣接するように配置された第1層と、第1層におけるギャップ層とは反対側に配置された第2層とを有し、第1層は、非磁性膜の上方に配置された部分を有していてもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドにおいて、磁極層は、積層された下層および上層を有し、上層の飽和磁束密度は下層の飽和磁束密度よりも大きくてもよい。この場合、第2の部分の前端面は、上層から下層にかけて形成されていてもよい。また、磁極層が下層および上層を有する場合、垂直磁気記録用磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、第2の部分における基板から遠い面の上に配置された非磁性膜を備え、シールド層は、ギャップ層に隣接するように配置された第1層と、第1層におけるギャップ層とは反対側に配置された第2層とを有し、第1層は、非磁性膜の上方に配置された部分を有していてもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、上面で開口する溝部を有する収容層と、非磁性金属材料よりなり、溝部に連続する貫通した開口部を有し、収容層の上面の上に配置された非磁性金属層とを備え、磁極層の少なくとも一部は、収容層の溝部内および非磁性金属層の開口部内に収容されていてもよい。この場合、媒体対向面に配置された磁極層の端面は、第1の領域と、この第1の領域よりも基板から遠い位置に配置され、且つ第1の領域に接続された第2の領域とを有し、第1の領域は、基板に近づくに従って小さくなる幅を有し、第2の領域は、トラック幅を規定する一定の幅を有し、媒体対向面において、第2の領域のトラック幅方向の両側に、非磁性金属層が存在していてもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドは、更に、第2の部分における基板から遠い面に接するヨーク層を備え、ヨーク層の媒体対向面に近い端部は、前端面と第2の部分における基板から遠い面の境界位置よりも、媒体対向面から遠い位置に配置されていてもよい。
本発明の第1の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法は、
磁極層を形成する工程と、
磁極層の上にギャップ層を形成する工程と、
ギャップ層の上にシールド層を形成する工程と、
コイルを形成する工程とを備えている。
本発明の第1の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法において、磁極層を形成する工程は、後に研磨およびエッチングされることにより磁極層となる磁性層を形成する工程と、磁性層の上面を研磨する工程と、第1の部分と第2の部分が形成されることによって磁性層が磁極層になるように、磁性層の一部をエッチングする工程とを含んでいてもよい。この場合、研磨する工程は、化学機械研磨を用いてもよい。また、エッチングする工程は、イオンビームエッチングを用いてもよい。
また、本発明の第1の製造方法によって製造される磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、上面で開口する溝部を有し、磁極層の一部を収容する収容層を備えていてもよい。この場合、本発明の第1の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法は、更に、収容層を形成する工程と、溝部の周囲において、収容層の上面よりも上方の位置に、研磨する工程における研磨の停止位置を示す研磨停止層を形成する工程とを備えていてもよい。磁性層を形成する工程は、収容層の溝部内を埋め、且つ磁性層の上面が研磨停止層の上面よりも上方に配置されるように、磁性層を形成してもよい。研磨する工程は、磁性層のうち、研磨停止層の上面よりも上方に配置された部分が除去されるまで、磁性層の上面を研磨してもよい。
収容層を形成する工程は、後に溝部が形成されることにより収容層となる非磁性層を形成する工程と、非磁性金属材料よりなり、磁極層の平面形状に対応した形状の貫通する開口部を有する非磁性金属層を、非磁性層の上面の上に形成する工程と、非磁性層が収容層になるように、非磁性層のうち非磁性金属層の開口部から露出する部分を選択的にエッチングすることによって、非磁性層に溝部を形成する工程とを含んでいてもよい。研磨停止層を形成する工程は、非磁性金属層の上面よりも上方の位置に研磨停止層を形成し、磁性層を形成する工程は、収容層の溝部内および非磁性金属層の開口部内を埋め、且つ磁性層の上面が研磨停止層の上面よりも上方に配置されるように、磁性層を形成してもよい。磁性層の一部をエッチングする工程は、第2の辺が、形成当初の非磁性金属層の上面の高さと下面の高さとの間の範囲内の高さの位置に配置されるようにエッチングしてもよい。
また、本発明の第1の製造方法によって製造される磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、上面で開口する溝部を有し、磁極層の一部を収容する収容層を備え、媒体対向面に配置された磁極層の端面は、第1の領域と、この第1の領域よりも基板から遠い位置に配置され、且つ第1の領域に接続された第2の領域とを有し、第1の領域は、基板に近づくに従って小さくなる幅を有し、第2の領域は、トラック幅を規定する一定の幅を有していてもよい。この場合、本発明の第1の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法は、更に、後に溝部が形成されることにより収容層となる非磁性層を形成する工程と、非磁性金属材料よりなり、磁極層の平面形状に対応した形状の貫通する開口部を有する非磁性金属層を、非磁性層の上面の上に形成する工程と、非磁性層が収容層になるように、非磁性層のうち非磁性金属層の開口部から露出する部分を選択的にエッチングすることによって、非磁性層に溝部を形成する工程とを備えていてもよい。磁性層を形成する工程は、収容層の溝部内および非磁性金属層の開口部内を埋め、且つ磁性層の上面が非磁性金属層の上面よりも上方に配置されるように、磁性層を形成してもよい。磁性層の一部をエッチングする工程は、第2の辺が、形成当初の非磁性金属層の上面の高さと下面の高さとの間の範囲内の高さの位置に配置されるようにエッチングしてもよい。
また、本発明の第1の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法において、磁極層は、積層された下層および上層を有していてもよい。この場合、磁極層を形成する工程は、後に研磨およびエッチングされることにより下層となる下層用磁性層を形成する工程と、下層用磁性層の上面を研磨する工程と、研磨後の下層用磁性層の上に、後に上層となる上層用磁性層を形成する工程と、下層用磁性層が下層となり、上層用磁性層が上層となるように、上層用磁性層をマスクとして下層用磁性層の一部をエッチングする工程とを含んでいてもよい。この場合、研磨する工程は、化学機械研磨を用いてもよい。また、上層用磁性層は、フレームめっき法を用いて形成されてもよい。また、エッチングする工程は、イオンビームエッチングを用いてもよい。
また、本発明の第1の製造方法によって製造される磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、上面で開口する溝部を有し、磁極層の一部を収容する収容層を備えていてもよい。この場合、本発明の第1の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法は、更に、収容層を形成する工程と、溝部の周囲において、収容層の上面よりも上方の位置に、研磨する工程における研磨の停止位置を示す研磨停止層を形成する工程とを備えていてもよい。下層用磁性層を形成する工程は、収容層の溝部内を埋め、且つ下層用磁性層の上面が研磨停止層の上面よりも上方に配置されるように、下層用磁性層を形成してもよい。研磨する工程は、下層用磁性層のうち、研磨停止層の上面よりも上方に配置された部分が除去されるまで、下層用磁性層の上面を研磨してもよい。
収容層を形成する工程は、後に溝部が形成されることにより収容層となる非磁性層を形成する工程と、非磁性金属材料よりなり、磁極層の平面形状に対応した形状の貫通する開口部を有する非磁性金属層を、非磁性層の上面の上に形成する工程と、非磁性層が収容層になるように、非磁性層のうち非磁性金属層の開口部から露出する部分を選択的にエッチングすることによって、非磁性層に溝部を形成する工程とを含んでいてもよい。研磨停止層を形成する工程は、非磁性金属層の上面よりも上方の位置に研磨停止層を形成し、下層用磁性層を形成する工程は、収容層の溝部内および非磁性金属層の開口部内を埋め、且つ下層用磁性層の上面が研磨停止層の上面よりも上方に配置されるように、下層用磁性層を形成してもよい。下層用磁性層の一部をエッチングする工程は、第2の辺が、形成当初の非磁性金属層の上面の高さと下面の高さとの間の範囲内の高さの位置に配置されるようにエッチングしてもよい。
また、本発明の第1の製造方法によって製造される磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、上面で開口する溝部を有し、磁極層の一部を収容する収容層を備え、媒体対向面に配置された磁極層の端面は、第1の領域と、この第1の領域よりも基板から遠い位置に配置され、且つ第1の領域に接続された第2の領域とを有し、第1の領域は、基板に近づくに従って小さくなる幅を有し、第2の領域は、トラック幅を規定する一定の幅を有していてもよい。この場合、本発明の第1の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法は、更に、後に溝部が形成されることにより収容層となる非磁性層を形成する工程と、非磁性金属材料よりなり、磁極層の平面形状に対応した形状の貫通する開口部を有する非磁性金属層を、非磁性層の上面の上に形成する工程と、非磁性層が収容層になるように、非磁性層のうち非磁性金属層の開口部から露出する部分を選択的にエッチングすることによって、非磁性層に溝部を形成する工程とを備えていてもよい。下層用磁性層を形成する工程は、収容層の溝部内および非磁性金属層の開口部内を埋め、且つ下層用磁性層の上面が非磁性金属層の上面よりも上方に配置されるように、下層用磁性層を形成してもよい。下層用磁性層の一部をエッチングする工程は、第2の辺が、形成当初の非磁性金属層の上面の高さと下面の高さとの間の範囲内の高さの位置に配置されるようにエッチングしてもよい。
また、本発明の第1の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法は、更に、非磁性材料よりなり、第2の部分における基板から遠い面の上に配置される非磁性膜を形成する工程を備えていてもよい。この場合、シールド層は、ギャップ層に隣接するように配置された第1層と、第1層におけるギャップ層とは反対側に配置された第2層とを有し、第1層は、非磁性膜の上方に配置された部分を有していてもよい。
また、本発明の第1の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法は、更に、第2の部分における基板から遠い面に接するヨーク層を形成する工程を備えていてもよい。この場合、ヨーク層の媒体対向面に近い端部は、第2の部分の前端面と第2の部分における基板から遠い面の境界位置よりも、媒体対向面から遠い位置に配置されていてもよい。
また、本発明の第1の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法において、ギャップ層は、1原子層毎の成膜を繰り返す化学的気相成長法を用いて形成されてもよい。
本発明の第2の製造方法によって製造される垂直磁気記録用磁気ヘッドは、記録媒体に対向する媒体対向面と、記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、媒体対向面に配置された端面を有し、コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する磁極層と、非磁性材料よりなり、上面で開口する溝部を有し、磁極層の一部を収容する収容層と、収容層、磁極層およびコイルが積層される基板とを備えている。
磁極層は、媒体対向面に配置された端面を有する第1の部分と、第1の部分よりも媒体対向面から遠い位置に配置され、第1の部分よりも大きな厚みを有する第2の部分とを有している。第1の部分における基板から遠い面は、第2の部分における基板から遠い面よりも基板に近い位置に配置されている。媒体対向面に配置された磁極層の端面は、基板に近い第1の辺と、第1の辺とは反対側の第2の辺とを有し、第2の辺はトラック幅を規定している。
本発明の第2の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法は、
収容層を形成する工程と、
溝部の周囲において、収容層の上面よりも上方の位置に、後に行われる研磨する工程における研磨の停止位置を示す研磨停止層を形成する工程と、
収容層の溝部内を埋め、且つ磁性層の上面が研磨停止層の上面よりも上方に配置されるように、後に研磨およびエッチングされることにより磁極層となる磁性層を形成する工程と、
磁性層のうち、研磨停止層の上面よりも上方に配置された部分が除去されるまで、磁性層の上面を研磨する工程と、
第1の部分と第2の部分が形成されることによって磁性層が磁極層になるように、磁性層の一部をエッチングする工程と、
コイルを形成する工程とを備えている。
本発明の第2の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法において、収容層を形成する工程は、後に溝部が形成されることにより収容層となる非磁性層を形成する工程と、非磁性金属材料よりなり、磁極層の平面形状に対応した形状の貫通する開口部を有する非磁性金属層を、非磁性層の上面の上に形成する工程と、非磁性層が収容層になるように、非磁性層のうち非磁性金属層の開口部から露出する部分を選択的にエッチングすることによって、非磁性層に溝部を形成する工程とを含んでいてもよい。研磨停止層を形成する工程は、非磁性金属層の上面よりも上方の位置に研磨停止層を形成し、磁性層を形成する工程は、収容層の溝部内および非磁性金属層の開口部内を埋め、且つ磁性層の上面が研磨停止層の上面よりも上方に配置されるように、磁性層を形成してもよい。磁性層の一部をエッチングする工程は、第2の辺が、形成当初の非磁性金属層の上面の高さと下面の高さとの間の範囲内の高さの位置に配置されるようにエッチングしてもよい。
また、本発明の第2の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法において、媒体対向面に配置された磁極層の端面は、第1の領域と、この第1の領域よりも基板から遠い位置に配置され、且つ第1の領域に接続された第2の領域とを有し、第1の領域は、基板に近づくに従って小さくなる幅を有し、第2の領域は、トラック幅を規定する一定の幅を有していてもよい。
また、本発明の第2の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法において、研磨する工程は、化学機械研磨を用いてもよい。また、エッチングする工程は、イオンビームエッチングを用いてもよい。
本発明の第3の製造方法によって製造される垂直磁気記録用磁気ヘッドは、記録媒体に対向する媒体対向面と、記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、媒体対向面に配置された端面を有し、コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する磁極層と、非磁性材料よりなり、上面で開口する溝部を有し、磁極層の一部を収容する収容層と、収容層、磁極層およびコイルが積層される基板とを備えている。
磁極層は、積層された下層および上層を有すると共に、媒体対向面に配置された端面を有する第1の部分と、第1の部分よりも媒体対向面から遠い位置に配置され、第1の部分よりも大きな厚みを有する第2の部分とを有している。第1の部分における基板から遠い面は、第2の部分における基板から遠い面よりも基板に近い位置に配置されている。媒体対向面に配置された磁極層の端面は、基板に近い第1の辺と、第1の辺とは反対側の第2の辺とを有し、第2の辺はトラック幅を規定している。
本発明の第3の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法は、
収容層を形成する工程と、
溝部の周囲において、収容層の上面よりも上方の位置に、後に行われる研磨する工程における研磨の停止位置を示す研磨停止層を形成する工程と、
収容層の溝部内を埋め、且つ磁性層の上面が研磨停止層の上面よりも上方に配置されるように、後に研磨およびエッチングされることにより下層となる下層用磁性層を形成する工程と、
下層用磁性層のうち、研磨停止層の上面よりも上方に配置された部分が除去されるまで、下層用磁性層の上面を研磨する工程と、
研磨後の下層用磁性層の上に、後に上層となる上層用磁性層を形成する工程と、
下層用磁性層が下層となり、上層用磁性層が上層となるように、上層用磁性層をマスクとして下層用磁性層の一部をエッチングする工程と、
コイルを形成する工程とを備えている。
本発明の第3の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法において、収容層を形成する工程は、後に溝部が形成されることにより収容層となる非磁性層を形成する工程と、非磁性金属材料よりなり、磁極層の平面形状に対応した形状の貫通する開口部を有する非磁性金属層を、非磁性層の上面の上に形成する工程と、非磁性層が収容層になるように、非磁性層のうち非磁性金属層の開口部から露出する部分を選択的にエッチングすることによって、非磁性層に溝部を形成する工程とを含んでいてもよい。研磨停止層を形成する工程は、非磁性金属層の上面よりも上方の位置に研磨停止層を形成し、下層用磁性層を形成する工程は、収容層の溝部内および非磁性金属層の開口部内を埋め、且つ下層用磁性層の上面が研磨停止層の上面よりも上方に配置されるように、下層用磁性層を形成してもよい。下層用磁性層の一部をエッチングする工程は、第2の辺が、形成当初の非磁性金属層の上面の高さと下面の高さとの間の範囲内の高さの位置に配置されるようにエッチングしてもよい。
また、本発明の第3の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法において、媒体対向面に配置された磁極層の端面は、第1の領域と、この第1の領域よりも基板から遠い位置に配置され、且つ第1の領域に接続された第2の領域とを有し、第1の領域は、基板に近づくに従って小さくなる幅を有し、第2の領域は、トラック幅を規定する一定の幅を有していてもよい。
また、本発明の第3の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法において、研磨する工程は、化学機械研磨を用いてもよい。また、上層用磁性層は、フレームめっき法を用いて形成されてもよい。また、エッチングする工程は、イオンビームエッチングを用いてもよい。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドあるいは本発明の第1ないし第3の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法によれば、磁極層が、第1の部分と第2の部分とを有することにより、媒体対向面における磁極層の厚みを精度よく制御でき、且つ磁極層によって多くの磁束を媒体対向面まで導くことが可能になるという効果を奏する。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドまたは本発明の第1の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法によれば、シールド層が、第2の部分における基板から遠い面よりも基板に近い位置において第2の部分の前端面と媒体対向面との間に配置された部分を有することにより、磁極層の途中から漏れた磁束が媒体対向面から外部に漏れることを防止することができるという効果を奏する。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。始めに、図2および図3を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッドの構成について説明する。図2は、本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。図3は本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッドの構成を示す断面図である。なお、図3は媒体対向面および基板の面に垂直な断面を示している。また、図3において記号Tで示す矢印は、記録媒体の進行方向を表している。
図2および図3に示したように、本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッド(以下、単に磁気ヘッドと記す。)は、アルミニウムオキサイド・チタニウムカーバイド(Al23・TiC)等のセラミック材料よりなる基板1と、この基板1の上に配置されたアルミナ(Al23)等の絶縁材料よりなる絶縁層2と、この絶縁層2の上に配置された磁性材料よりなる下部シールド層3と、この下部シールド層3の上に配置された絶縁膜である下部シールドギャップ膜4と、この下部シールドギャップ膜4の上に配置された再生素子としてのMR(磁気抵抗効果)素子5と、このMR素子5の上に配置された絶縁膜である上部シールドギャップ膜6と、この上部シールドギャップ膜6の上に配置された磁性材料よりなる第1の上部シールド層7とを備えている。
MR素子5の一端部は、記録媒体に対向する媒体対向面30に配置されている。MR素子5には、AMR(異方性磁気抵抗効果)素子、GMR(巨大磁気抵抗効果)素子あるいはTMR(トンネル磁気抵抗効果)素子等の磁気抵抗効果を示す感磁膜を用いた素子を用いることができる。GMR素子としては、磁気的信号検出用の電流を、GMR素子を構成する各層の面に対してほぼ平行な方向に流すCIP(Current In Plane)タイプでもよいし、磁気的信号検出用の電流を、GMR素子を構成する各層の面に対してほぼ垂直な方向に流すCPP(Current Perpendicular to Plane)タイプでもよい。
磁気ヘッドは、更に、第1の上部シールド層7の上に順に配置された非磁性層81および第2の上部シールド層82を備えている。非磁性層81は、アルミナ等の非磁性材料によって形成されている。第2の上部シールド層82は、磁性材料によって形成されている。下部シールド層3から第2の上部シールド層82までの部分は、再生ヘッドを構成する。
磁気ヘッドは、更に、第2の上部シールド層82の上に配置された絶縁材料よりなる絶縁層83と、この絶縁層83の上に配置されたコイル9と、コイル9の巻線間および周囲に配置された絶縁材料よりなる絶縁層10と、絶縁層10の周囲に配置された絶縁材料よりなる絶縁層11とを備えている。コイル9は、平面渦巻き形状をなしている。コイル9および絶縁層10,11の上面は平坦化されている。絶縁層83,11は、例えばアルミナによって形成されている。絶縁層10は、例えばフォトレジストによって形成されている。コイル9は、銅等の導電材料によって形成されている。
磁気ヘッドは、更に、平坦化されたコイル9および絶縁層10,11の上面の上に配置された非磁性材料よりなる収容層12を備えている。収容層12は、上面で開口し、後述する磁極層を収容する溝部12aを有している。収容層12の材料としては、例えば、アルミナ、シリコン酸化物(SiO)、シリコン酸窒化物(SiON)等の絶縁材料でもよいし、Ru、Ta、Mo、Ti、W、NiCu、NiB、NiPd等の非磁性金属材料でもよい。
磁気ヘッドは、更に、非磁性金属材料よりなり、収容層12の上面の上に配置された非磁性金属層13を備えている。非磁性金属層13は、貫通する開口部13aを有し、この開口部13aの縁は、収容層12の上面における溝部12aの縁の真上に配置されている。非磁性金属層13の材料としては、例えば、Ta、Mo、W、Ti、Ru、Rh、Re、Pt、Pd、Ir、NiCr、NiP、NiPd、NiB、WSi、TaSi、TiSi、TiN、TiWのいずれかを用いることができる。
磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、収容層12の溝部12a内および非磁性金属層13の開口部13a内に配置された非磁性膜14、研磨停止層15および磁極層16を備えている。非磁性膜14は、溝部12aの表面に接するように配置されている。磁極層16は、溝部12aの表面から離れるように配置されている。研磨停止層15は、非磁性膜14と磁極層16の間に配置されている。研磨停止層15は、磁極層16をめっき法で形成する際に用いられるシード層を兼ねている。磁極層16は、溝部12aの表面に近い位置に配置された第1層161と、溝部12aの表面から遠い位置に配置された第2層162とを有している。なお、第1層161は省略してもよい。
非磁性膜14の材料としては、例えば絶縁材料または半導体材料を用いることができる。非磁性膜14の材料としての絶縁材料としては、例えばアルミナ、シリコン酸化物(SiO)、シリコン酸窒化物(SiON)のいずれかを用いることができる。非磁性膜14の材料としての半導体材料としては、例えば多結晶シリコンまたはアモルファスシリコンを用いることができる。
研磨停止層15は、非磁性導電材料によって形成されている。研磨停止層15の材料としては、例えば、非磁性金属層13と同じものを用いることができる。
第1層161と第2層162は、いずれも金属磁性材料によって形成されている。第1層161の材料としては、例えば、CoFeN、CoNiFe、NiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。第2層162の材料としては、例えば、NiFe、CoNiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。
磁気ヘッドは、更に、非磁性金属層13、非磁性膜14、研磨停止層15および磁極層16の上面の上に配置されたギャップ層18を備えている。ギャップ層18には、媒体対向面30から離れた位置において、開口部が形成されている。ギャップ層18の材料は、アルミナ等の絶縁材料でもよいし、Ru、NiCu、Ta、W、NiB、NiPd等の非磁性金属材料でもよい。
磁気ヘッドは、更に、シールド層20を備えている。シールド層20は、ギャップ層18の上に配置された第1層20Aと、この第1層20Aの上に配置された第2層20Cと、ギャップ層18の開口部が形成された位置において磁極層16の上に配置されたヨーク層20Bと、このヨーク層20Bの上に配置された連結層20Dと、第2層20Cと連結層20Dを連結するように配置された第3層20Eとを有している。第1層20A、ヨーク層20B、第2層20C、連結層20Dおよび第3層20Eは、いずれも磁性材料によって形成されている。これらの層20A〜20Eの材料としては、例えばCoFeN、CoNiFe、NiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。
磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、ヨーク層20Bの周囲に配置された非磁性層21を備えている。非磁性層21の一部は、第1層20Aの側方に配置されている。非磁性層21は、例えば、アルミナや塗布ガラス等の無機絶縁材料によって形成されている。あるいは、非磁性層21は、非磁性金属材料よりなる層とその上に配置された絶縁材料よりなる層とで構成されていてもよい。この場合、非磁性金属材料としては、例えば、Ta、Mo、Nb、W、Cr、Ru、Cu等の高融点金属が用いられる。
磁気ヘッドは、更に、ヨーク層20Bおよび非磁性層21の上面のうち、後述するコイル22が配置される領域の上に配置された絶縁層53と、この絶縁層53の上に配置されたコイル22と、このコイル22の巻線間およびコイル22の周囲に配置された絶縁層23と、絶縁層23の周囲に配置された絶縁層24と、コイル22および絶縁層23,24の上に配置された絶縁層25を備えている。コイル22は、平面渦巻き形状をなしている。コイル22の一部は、第2層20Cと連結層20Dの間を通過している。コイル22は、銅等の導電材料によって形成されている。第2層20C、連結層20Dおよび絶縁層23,24の上面は平坦化されている。絶縁層23は、例えばフォトレジストによって形成されている。絶縁層53,24,25は、例えばアルミナによって形成されている。
コイル9からシールド層20の第3層20Eまでの部分は、記録ヘッドを構成する。図示しないが、磁気ヘッドは、更に、シールド層20を覆うように形成された保護層を備えている。
以上説明したように、本実施の形態に係る磁気ヘッドは、記録媒体に対向する媒体対向面30と再生ヘッドと記録ヘッドとを備えている。再生ヘッドと記録ヘッドは、基板1の上に積層されている。再生ヘッドは記録媒体の進行方向Tの後側(スライダにおける空気流入端側)に配置され、記録ヘッドは記録媒体の進行方向Tの前側(スライダにおける空気流出端側)に配置されている。
再生ヘッドは、再生素子としてのMR素子5と、媒体対向面30側の一部がMR素子5を挟んで対向するように配置された、MR素子5をシールドするための下部シールド層3および上部シールド層7と、MR素子5と下部シールド層3との間に配置された下部シールドギャップ膜4と、MR素子5と上部シールド層7との間に配置された上部シールドギャップ膜6とを備えている。
記録ヘッドは、コイル9、収容層12、非磁性金属層13、非磁性膜14、研磨停止層15、磁極層16、ギャップ層18、シールド層20およびコイル22を備えている。コイル9,22は、記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生する。なお、コイル9は、記録ヘッドにおける必須の構成要素ではなく、設けられていなくてもよい。また、非磁性膜14は省略してもよい。
磁極層16は、媒体対向面30に配置された端面を有し、コイル22によって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する。
シールド層20は、媒体対向面30に配置された端面を有し、媒体対向面30から離れた位置において磁極層16に連結されている。ギャップ層18は、非磁性材料よりなり、磁極層16とシールド層20との間に設けられている。
媒体対向面30において、シールド層20の端面は、磁極層16の端面に対して、ギャップ層18の厚みによる所定の間隔を開けて記録媒体の進行方向Tの前側に配置されている。ギャップ層18の厚みは、例えば、30〜60nmの範囲内である。コイル22の少なくとも一部は、磁極層16とシールド層20との間に、磁極層16およびシールド層20に対して絶縁された状態で配置されている。
磁極層16は、収容層12の溝部12a内および非磁性金属層13の開口部13a内に、非磁性膜14および研磨停止層15を介して配置されている。非磁性膜14の厚みは、例えば10〜40nmの範囲内である。しかし、この範囲内に限らず、非磁性膜14の厚みは、トラック幅に応じて任意に設定することができる。研磨停止層15の厚みは、例えば30〜100nmの範囲内である。
磁極層16は、溝部12aの表面に近い位置に配置された第1層161と、溝部12aの表面から遠い位置に配置された第2層162とを有している。第1層161の厚みは、例えば0〜100nmの範囲内である。第1層161の厚みが0というのは、第1層161がない場合である。
シールド層20は、ギャップ層18に隣接するように配置された第1層20Aと、第1層20Aにおけるギャップ層18とは反対側に配置された第2層20Cと、ギャップ層18の開口部が形成された位置において磁極層16の上に配置されたヨーク層20Bと、このヨーク層20Bの上に配置された連結層20Dと、第2層20Cと連結層20Dを連結するように配置された第3層20Eとを有している。第2層20Cは、媒体対向面30とコイル22の少なくとも一部との間に配置されている。
第1層20Aは、媒体対向面30に配置された第1の端部とその反対側の第2の端部とを有している。第2層20Cも、媒体対向面30に配置された第1の端部とその反対側の第2の端部とを有している。スロートハイトTHは、媒体対向面30から見て磁極層16とシールド層20との間隔が大きくなり始める位置と、媒体対向面30から見て最初にギャップ層18が屈曲する位置とのうちの媒体対向面30に近い方から媒体対向面30までの距離となる。本実施の形態では、後で詳しく説明するように、スロートハイトTHは、媒体対向面30から見て最初にギャップ層18が屈曲する位置から媒体対向面30までの距離となる。スロートハイトTHは、例えば0.05〜0.3μmの範囲内である。また、第2層20Cのうち、ギャップ層18および第1層20Aを介して磁極層16と対向する部分における第1の端部と第2の端部との間の最短距離は、例えば0.3〜0.8μmの範囲内である。また、第1層20Aおよびヨーク層20Bの厚みは、例えば0.3〜0.8μmの範囲内である。第2層20Cおよび連結層20Dの厚みは、例えば1.5〜3.0μmの範囲内である。第3層20Eの厚みは、例えば、2.0〜3.0μmの範囲内である。コイル22の厚みは、第2層20Cの厚み以下であり、例えば、1.5〜3.0μmの範囲内である。
ここで、図1および図4を参照して、磁極層16の形状について詳しく説明する。図1は、磁極層16のうちの媒体対向面30の近傍における部分を示す斜視図である。図4は、磁極層16を示す平面図である。図1および図4に示したように、磁極層16は、媒体対向面30に配置された端面を有するトラック幅規定部16Aと、このトラック幅規定部16Aよりも媒体対向面30から遠い位置に配置され、トラック幅規定部16Aよりも大きな幅を有する幅広部16Bとを有している。トラック幅規定部16Aは、媒体対向面30からの距離に応じて変化しない幅を有している。幅広部16Bの幅は、例えば、トラック幅規定部16Aとの境界位置ではトラック幅規定部16Aの幅と等しく、媒体対向面30から離れるに従って、徐々に大きくなった後、一定の大きさになっている。本実施の形態では、磁極層16のうち、媒体対向面30に配置された端面から、磁極層16の幅が大きくなり始める位置までの部分を、トラック幅規定部16Aとする。ここで、媒体対向面30に垂直な方向についてのトラック幅規定部16Aの長さをネックハイトNHと呼ぶ。ネックハイトNHは、例えば0.1〜0.3μmの範囲内である。
また、磁極層16は、媒体対向面30に配置された端面を有する第1の部分16Cと、この第1の部分16Cよりも媒体対向面30から遠い位置に配置され、第1の部分16Cよりも大きな厚みを有する第2の部分16Dとを有している。第1の部分16Cは、媒体対向面30からの距離に応じて変化しない厚みを有している。
なお、図1には、第1の部分16Cと第2の部分16Dとの境界の位置が、トラック幅規定部16Aと幅広部16Bとの境界の位置と一致する例を示している。この場合、第1の部分16Cとトラック幅規定部16Aは一致し、第2の部分16Dと幅広部16Bは一致する。しかし、第1の部分16Cと第2の部分16Dとの境界の位置は、トラック幅規定部16Aと幅広部16Bとの境界の位置よりも媒体対向面30に近い位置、あるいはトラック幅規定部16Aと幅広部16Bとの境界の位置よりも媒体対向面30から遠い位置であってもよい。第1の部分16Cと第2の部分16Dとの境界の位置と媒体対向面30との間の距離は、例えば0.1〜0.5μmの範囲内である。以下、磁極層16における第1の部分16Cと第2の部分16Dとの境界の位置が、トラック幅規定部16Aと幅広部16Bとの境界の位置と一致する場合を例にとって説明する。
第1の部分16Cにおける基板1から遠い面(上面)16Caは、第2の部分16Dにおける基板1から遠い面(上面)16Daよりも基板1に近い位置に配置されている。また、第2の部分16Dは、第1の部分16Cにおける基板1から遠い面16Caと第2の部分16Dにおける基板1から遠い面16Daとを結ぶ前端面16Dbを有している。前端面16Dbは、基板1の上面に対してほぼ垂直になっていてもよい。ここで、前端面16Dbが基板1の上面に対してほぼ垂直というのは、前端面16Dbが基板1の上面に対してなす角度が80°〜90°の範囲内であることを言う。なお、前端面16Dbが基板1の上面に対してなす角度が80°以上、90°未満のとき、面16Caと面16Dbがなす角度および面16Daと面16Dbがなす角度は、いずれも鈍角である。あるいは、前端面16Dbは、前端面16Dbが配置された領域において媒体対向面30から離れるに従って磁極層16の厚みが徐々に大きくなるように、基板1の上面に垂直な方向に対して傾いていてもよい。この場合、前端面16Dbが基板1の上面に対してなす角度は、30°以上、80°未満であることが好ましい。図1には、前端面16Dbが基板1の上面に対してほぼ垂直になっている例を示している。面16Caと面16Daとの間の段差は、例えば0.1〜0.3μmの範囲内である。
シールド層20は、第2の部分16Dにおける基板1から遠い面16Daよりも基板1に近い位置において前端面16Dbと媒体対向面30との間に配置された部分を有している。この部分とは、具体的には、第1層20Aのうち、面16Daよりも基板1に近い位置に配置された部分である。
なお、図1および図3には、第1層20Aが、磁極層16のうちの第1の部分16Cの上方のみならず、第2の部分16Dの一部の上方にも配置されている例を示している。しかし、後で変形例として示すように、第1層20Aは、磁極層16のうちの第1の部分16Cの上方にのみ配置されていてもよい。図1および図3に示した例では、磁極層16の上面は、面16Caと面16Dbとの境界の位置と、面16Dbと面16Daとの境界の位置において屈曲している。第1層20Aの下面は、ギャップ層18を介して磁極層16の面16Ca,16Db,16Daに対向するように、磁極層16の上面の形状に対応して屈曲している。磁極層16の上面と第1層20Aの下面との間に配置されたギャップ層18も、磁極層16の上面の形状に対応して屈曲している。本実施の形態では、スロートハイトTHは、媒体対向面30から見て最初にギャップ層18が屈曲する位置、すなわち媒体対向面30から見て最初に第1層20Aの下面が屈曲する位置から媒体対向面30までの距離となる。その理由は、以下の通りである。媒体対向面30から見て最初にギャップ層18が屈曲する位置から媒体対向面30までの領域における磁極層16とシールド層20との間における磁束の漏れは、他の領域における磁極層16とシールド層20との間における磁束の漏れに比べて大きい。そして、媒体対向面30から見て最初にギャップ層18が屈曲する位置から媒体対向面30までの領域における磁極層16とシールド層20との間における磁束の漏れが、情報の記録に寄与する。従って、媒体対向面30から見て最初にギャップ層18が屈曲する位置から媒体対向面30までの距離をスロートハイトTHとするのが適当である。
また、シールド層20のヨーク層20Bの媒体対向面30に近い端部は、磁極層16の面16Daと面16Dbの境界位置よりも、媒体対向面30から遠い位置に配置されている。
媒体対向面30に配置された磁極層16の端面は、基板1に近い第1の辺A1と、第1の辺A1とは反対側の第2の辺A2と、第1の辺A1の一端と第2の辺A2の一端とを結ぶ第3の辺A3と、第1の辺A1の他端と第2の辺A2の他端とを結ぶ第4の辺A4とを有している。第2の辺A2は、トラック幅を規定する。媒体対向面30に配置された磁極層16の端面の幅は、第1の辺A1に近づくに従って小さくなっている。また、第3の辺A3と第4の辺A4がそれぞれ基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度は、例えば、5°〜15°の範囲内とする。
第2の辺A2の長さ、すなわちトラック幅は、例えば0.05〜0.20μmの範囲内である。第2の部分16Dの厚みは、例えば0.3〜0.5μmの範囲内である。第1の部分16Cの厚みは、例えば0.05〜0.3μmの範囲内である。
ギャップ層18は、第1の部分16Cにおける基板1から遠い面16Caと、前端面16Dbと、第2の部分16Dにおける基板1から遠い面16Daとに接している。
次に、図5ないし図11を参照して、本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法について説明する。図5ないし図11において、(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、積層体の、媒体対向面の近傍における媒体対向面に平行な断面を示している。なお、図5ないし図11では、収容層12よりも基板1側の部分を省略している。
本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法では、まず、図3に示したように、基板1の上に、絶縁層2、下部シールド層3、下部シールドギャップ膜4を順に形成する。次に、下部シールドギャップ膜4の上にMR素子5と、このMR素子5に接続される図示しないリードとを形成する。次に、MR素子5およびリードを、上部シールドギャップ膜6で覆う。次に、上部シールドギャップ膜6の上に、上部シールド層7、非磁性層81、第2の上部シールド層82および絶縁層83を順に形成する。次に、絶縁層83の上に、コイル9および絶縁層10,11を形成する。次に、コイル9および絶縁層10,11の上面を、例えばCMPによって平坦化する。
図5は、次の工程を示す。この工程では、まず、平坦化されたコイル9および絶縁層10,11の上面の上に、後に溝部12aが形成されることにより収容層12となる非磁性層12Pを形成する。次に、例えばスパッタ法によって、非磁性層12Pの上に、非磁性金属材料よりなる非磁性金属層13を形成する。非磁性金属層13の厚みは、例えば20〜100nmの範囲内である。
次に、非磁性金属層13の上に、例えば1.0μmの厚みのフォトレジスト層を形成する。次に、このフォトレジスト層をパターニングして、収容層12に溝部12aを形成するためのマスク31を形成する。このマスク31は、溝部12aに対応した形状の開口部を有している。
次に、マスク31を用いて、非磁性金属層13を選択的にエッチングする。これにより、非磁性金属層13に、貫通した開口部13aが形成される。この開口部13aは、後に形成される磁極層16の平面形状に対応した形状をなしている。更に、非磁性層12Pのうち非磁性金属層13の開口部13aから露出する部分を選択的にエッチングすることによって、非磁性層12Pに溝部12aを形成する。次に、マスク31を除去する。溝部12aが形成されることにより、非磁性層12Pは収容層12となる。非磁性金属層13は、後に磁極層16の面16Ca,16Da,16Dbの形成のために行われるエッチングの停止位置の基準となる。非磁性金属層13の開口部13aの縁は、収容層12の上面における溝部12aの縁の真上に配置されている。
非磁性金属層13と非磁性層12Pのエッチングは、例えば、反応性イオンエッチングまたはイオンビームエッチングを用いて行われる。非磁性層12Pに溝部12aを形成するためのエッチングの際には、磁極層16のトラック幅規定部16Aの両側部に対応する溝部12aの壁面と基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度が、例えば5°〜15°の範囲内になるようにする。
図6は、次の工程を示す。この工程では、まず、積層体の上面全体の上に、非磁性膜14を形成する。非磁性膜14は、収容層12の溝部12a内にも形成される。非磁性膜14は、例えば、スパッタ法または化学的気相成長法(以下、CVDと記す。)によって形成される。非磁性膜14の厚みは、精度よく制御することができる。CVDを用いて非磁性膜14を形成する場合には、特に、1原子層毎の成膜を繰り返すCVD、いわゆるアトミックレイヤーCVD(以下、ALCVDと記す。)を用いることが好ましい。この場合には、非磁性膜14の厚みの制御をより精度よく行うことができる。また、ALCVDを用いて非磁性膜14を形成する場合には、非磁性膜14の材料としては、特にアルミナが好ましい。半導体材料を用いて非磁性膜14を形成する場合には、特に、低温(200℃程度)でのALCVDまたは低温での低圧CVDを用いて非磁性膜14を形成することが好ましい。また、非磁性膜14の材料としての半導体材料は、不純物をドープしない多結晶シリコンまたはアモルファスシリコンであることが好ましい。
次に、例えばスパッタ法またはALCVDによって、積層体の上面全体の上に研磨停止層15を形成する。研磨停止層15は、収容層12の溝部12a内にも形成される。研磨停止層15は、後に行われる研磨工程における研磨の停止位置を示す。
次に、積層体の上面全体の上に、磁極層16の第1層161となる第1の磁性層161Pを形成する。この第1の磁性層161Pは、例えば、スパッタ法またはイオンビームデポジション法(以下、IBDと記す。)によって形成される。スパッタ法によって第1の磁性層161Pを形成する場合には、コリメーションスパッタやロングスロースパッタを用いることが好ましい。なお、前述のように第1層161は省略してもよいので、第1の磁性層161Pは形成しなくてもよい。
図7は、次の工程を示す。この工程では、まず、第1の磁性層161Pの上に、磁極層16の第2層162となる第2の磁性層162Pを形成する。第2の磁性層162Pは、その上面が非磁性金属層13、非磁性膜14および研磨停止層15の各上面よりも上方に配置されるように形成される。この第2の磁性層162Pは、例えばフレームめっき法によって形成される。その際、第1の磁性層161Pは、めっき用の電極として用いられる。研磨停止層15が導電性の材料によって形成されている場合には、研磨停止層15も、めっき用の電極として用いられる。なお、第2の磁性層162Pは、パターニングしていないめっき層を形成した後、このめっき層をエッチングによってパターニングして形成してもよい。
次に、積層体の上面全体の上に、例えばアルミナよりなる、図示しない被覆層を、例えば0.5〜1.2μmの厚みに形成する。次に、例えばCMPによって、研磨停止層15が露出するまで被覆層、第2の磁性層162Pおよび第1の磁性層161Pを研磨して、研磨停止層15、第1の磁性層161Pおよび第2の磁性層162Pの上面を平坦化する。CMPによって被覆層、第2の磁性層162Pおよび第1の磁性層161Pを研磨する場合には、研磨停止層15が露出した時点で研磨が停止するようなスラリー、例えばアルミナ系のスラリーを用いる。
図8は、次の工程を示す。この工程では、まず、積層体の上面全体の上に、例えば1.0μmの厚みのフォトレジスト層を形成する。次に、このフォトレジスト層をパターニングして、磁性層161P,162Pの一部をエッチングするためのマスク32を形成する。マスク32は、磁性層161P,162Pの上面のうち、面16Caおよび前端面16Dbが形成される領域以外の領域を覆っている。マスク32の媒体対向面30に近い端部と媒体対向面30との間の距離は、例えば0.1〜0.5μmの範囲内である。次に、マスク32を用いて、例えばイオンビームエッチングによって磁性層161P,162Pの一部をエッチングする。これにより、磁性層161P,162Pの上面に、面16Ca,16Daおよび前端面16Dbが形成されて、磁性層161P,162Pがそれぞれ第1層161、第2層162となる。イオンビームエッチングによって磁性層161P,162Pの一部をエッチングする際には、イオンビームの進行方向が基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度を例えば40〜55°の範囲内とする。これにより、前端面16Dbが基板1の上面に対してなす角度を80°〜90°の範囲内とすることができる。また、このエッチングは、媒体対向面30に配置される磁極層16の端面における第2の辺A2が、形成当初の非磁性金属層13の上面の高さと下面の高さとの間の範囲内の高さの位置に配置されるように行う。従って、非磁性金属層13は、このエッチングの停止位置の基準となる。このように磁性層161P,162Pの一部のエッチングを行うことにより、媒体対向面30における磁極層16の厚みおよびトラック幅を、ほぼ一定になるように制御することができる。これにより、磁極層16の厚みおよびトラック幅を精度よく制御することができる。また、特に、非磁性金属層13の厚みが前述の範囲内における比較的大きい値である場合には、開口部13aの内壁が基板1の上面に対して垂直になっていることが好ましい。このような例は、後で変形例として示す。次に、マスク32を除去する。
図9は、次の工程を示す。この工程では、まず、積層体の上面全体の上に、ギャップ層18を形成する。ギャップ層18は、例えば、スパッタ法またはCVDによって形成される。CVDを用いてギャップ層18を形成する場合には、特にALCVDを用いることが好ましい。また、ALCVDを用いてギャップ層18を形成する場合には、ギャップ層18の材料としては、特にアルミナが好ましい。ALCVDを用いて形成されるギャップ層18は、ステップカバレージがよい。従って、ALCVDを用いてギャップ層18を形成することにより、平坦ではない磁極層16の上に均質なギャップ層18を形成することができる。
次に、媒体対向面30から離れた位置において、ギャップ層18を選択的にエッチングして、ギャップ層18に開口部を形成する。次に、ギャップ層18の上に第1層20Aを形成すると共に、ギャップ層18の開口部が形成された位置において磁極層16の上にヨーク層20Bを形成する。第1層20Aとヨーク層20Bは、フレームめっき法によって形成してもよいし、スパッタ法によって磁性層を形成した後、この磁性層を選択的にエッチングすることによって形成してもよい。磁性層を選択的にエッチングする方法としては、例えば、磁性層の上にアルミナ層を形成し、このアルミナ層の上にフレームめっき法によってマスクを形成し、このマスクを用いて、アルミナ層および磁性層をエッチングする方法を用いることができる。次に、積層体の上面全体の上に、非磁性層21を形成する。次に、例えばCMPによって、第1層20Aおよびヨーク層20Bが露出するまで非磁性層21を研磨して、第1層20A、ヨーク層20Bおよび非磁性層21の上面を平坦化する。
図10は、次の工程を示す。この工程では、まず、ヨーク層20Bおよび非磁性層21の上面のうち、コイル22が配置される領域の上に絶縁層53を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、コイル22の少なくとも一部が絶縁層53の上に配置されるように、コイル22を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、第2層20Cおよび連結層20Dを形成する。なお、第2層20Cおよび連結層20Dを形成した後に、コイル22を形成してもよい。
次に、コイル22の巻線間およびコイル22の周囲に、例えばフォトレジストよりなる絶縁層23を選択的に形成する。次に、積層体の上面全体の上に、絶縁層24を例えば4〜4.5μmの厚みで形成する。次に、例えばCMPによって、第2層20C、連結層20Dおよびコイル22が露出するまで絶縁層24を研磨して、第2層20C、連結層20D、コイル22および絶縁層23,24の上面を平坦化する。
図11は、次の工程を示す。この工程では、まず、コイル22および絶縁層23,24の上に絶縁層25を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、第3層20Eを形成して、シールド層20を完成させる。
次に、図示しないが、積層体の上面全体を覆うように保護層を形成する。次に、保護層の上に配線や端子等を形成し、スライダ単位で基板を切断し、媒体対向面30の研磨、浮上用レールの作製等を行って、磁気ヘッドが完成する。
次に、本実施の形態に係る磁気ヘッドの作用および効果について説明する。この磁気ヘッドでは、記録ヘッドによって記録媒体に情報を記録し、再生ヘッドによって、記録媒体に記録されている情報を再生する。記録ヘッドにおいて、コイル22は、記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生する。磁極層16およびシールド層20は、コイル22が発生する磁界に対応した磁束を通過させる磁路を形成する。磁極層16は、コイル22によって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する。シールド層20は、磁気ヘッドの外部から磁気ヘッドに印加された外乱磁界を取り込む。これにより、外乱磁界が磁極層16に集中して取り込まれることによって記録媒体に対して誤った記録が行なわれることを防止することができる。
また、本実施の形態では、媒体対向面30において、シールド層20の端面は、磁極層16の端面に対して、ギャップ層18による所定の小さな間隔を開けて記録媒体の進行方向Tの前側(スライダにおける空気流出端側)に配置されている。記録媒体に記録されるビットパターンの端部の位置は、媒体対向面30における磁極層16のギャップ層18側の端部の位置によって決まる。シールド層20は、磁極層16の媒体対向面30側の端面より発生されて記録媒体の面に垂直な方向以外の方向に広がる磁束を取り込むことにより、この磁束が記録媒体に達することを阻止する。これにより、記録媒体に既に記録されているビットパターンにおける磁化の方向が上記磁束の影響によって変化することを防止することができる。これにより、本実施の形態によれば、線記録密度を向上させることができる。
また、本実施の形態では、図1に示したように、媒体対向面30に配置された磁極層16の端面の幅は、第1の辺A1に近づくに従って小さくなっている。これにより、本実施の形態によれば、スキューに起因した問題の発生を防止することができる。
また、本実施の形態では、磁極層16は、媒体対向面30に配置された端面を有すると共に媒体対向面30からの距離に応じて変化しない厚みを有する第1の部分16Cと、第1の部分16Cよりも媒体対向面30から遠い位置に配置され、第1の部分16Cよりも大きな厚みを有する第2の部分16Dとを有している。第1の部分16Cにおける基板1から遠い面16Caは、第2の部分16Dにおける基板1から遠い面16Daよりも基板1に近い位置に配置されている。また、第2の部分16Dは、第1の部分16Cにおける基板1から遠い面16Caと第2の部分16Dにおける基板1から遠い面16Daとを結ぶ前端面16Dbを有している。媒体対向面30に配置された磁極層16の端面は、基板1に近い第1の辺A1と、第1の辺A1とは反対側の第2の辺A2とを有し、第2の辺A2はトラック幅を規定している。第2の部分16Dにおける基板1から遠い面16Daは、研磨、例えばCMPによって形成される。第1の部分16Cにおける基板1から遠い面16Caは、エッチング、例えばイオンビームエッチングによって形成される。面16Caを形成するためのエッチングは、例えばCMPによって磁性層161P,162Pの上面を平坦化した後、磁性層161P,162Pのうちの媒体対向面30に近い一部に対してのみ行われる。そのため、このエッチングは精度よく行うことができる。従って、本実施の形態によれば、第1の部分16Cの厚み、すなわち媒体対向面30における磁極層16の厚みを精度よく制御することができる。更に、これにより、トラック幅を精度よく制御することができる。
特に、本実施の形態では、磁性層161P,162Pの一部のエッチングは、媒体対向面30に配置される磁極層16の端面における第2の辺A2が、形成当初の非磁性金属層13の上面の高さと下面の高さとの間の範囲内の高さの位置に配置されるように行う。これにより、本実施の形態によれば、媒体対向面30における磁極層16の厚みおよびトラック幅を精度よく制御することができる。
また、本実施の形態では、磁極層16の第2の部分16Dは、第1の部分16Cよりも大きな厚みを有している。従って、本実施の形態によれば、媒体対向面30における磁極層16の厚みを小さくしながら、磁極層16によって多くの磁束を媒体対向面30まで導くことができる。これにより、本実施の形態によれば、十分なオーバーライト特性を実現することができる。
また、本実施の形態では、スロートハイトTHは、第1層20Aの媒体対向面30から遠い端部ではなく、媒体対向面30から見て最初にギャップ層18が屈曲する位置、すなわち媒体対向面30から見て最初に第1層20Aの下面が屈曲する位置によって規定される。従って、第1層20Aの体積を十分に大きくしながら、スロートハイトTHを小さくすることができる。これにより、オーバーライト特性を向上させることができる。
ところで、磁極層16において、厚みが変化する部分すなわち前端面16Dbの近傍では、磁極層16からの磁束の漏れが発生しやすい。この厚みが変化する部分から漏れた磁束が媒体対向面30に達し、更に媒体対向面30から外部に漏れると、実効的なトラック幅が大きくなったり、スキューに起因した問題が発生したりする。本実施の形態では、シールド層20は、磁極層16の第2の部分16Dにおける基板1から遠い面16Daよりも基板1に近い位置において前端面16Dbと媒体対向面30との間に配置された部分を有している。従って、本実施の形態では、磁極層16において厚みが変化する部分から漏れた磁束は、シールド層20によって取り込まれる。従って、本実施の形態によれば、磁極層16の途中から漏れた磁束が媒体対向面30から外部に漏れることを防止することができる。
また、本実施の形態では、磁極層16の第2の部分16Dにおける基板1から遠い面に接するヨーク層20Bを備えている。このヨーク層20Bの媒体対向面30に近い端部は、磁極層16の面16Daと面16Dbの境界位置よりも、媒体対向面30から遠い位置に配置されている。従って、磁極層16とヨーク層20Bとを合わせた磁性層を考えると、この磁性層の厚みは、媒体対向面30に近づくに従って2段階で小さくなる。これにより、磁性層の途中における磁束の飽和を防止しながら、多くの磁束を媒体対向面30まで導くことが可能になる。
また、本実施の形態では、媒体対向面30の近傍において、磁極層16の上面が屈曲している。これにより、本実施の形態によれば、記録動作後において、磁極層16の媒体対向面30の近傍の部分において、媒体対向面30に垂直な方向の残留磁化が生成されることを抑制することが可能になる。その結果、本実施の形態によれば、記録動作後における磁極層16の残留磁化に起因して記録媒体に記録されている情報が消去される現象の発生を抑制することが可能になる。
また、本実施の形態では、非磁性材料よりなる収容層12の溝部12a内に、非磁性膜14および研磨停止層15を介して磁極層16が配置される。そのため、磁極層16の幅は溝部12aの幅よりも小さくなる。これにより、溝部12aを容易に形成することが可能になると共に、磁極層16の幅、特にトラック幅を規定するトラック幅規定部16Aの上面の幅を容易に小さくすることが可能になる。従って、本実施の形態によれば、フォトリソグラフィによって形成可能なトラック幅の下限値よりも小さなトラック幅を、容易に実現でき、且つ正確に制御することができる。
[変形例]
以下、本実施の形態における第1ないし第7の変形例について説明する。図12は、第1の変形例の磁気ヘッドにおける磁極層16のうちの媒体対向面30の近傍における部分を示す斜視図である。第1の変形例では、磁極層16の第2の部分16Dの前端面16Dbは、前端面16Dbが配置された領域において媒体対向面30から離れるに従って磁極層16の厚みが徐々に大きくなるように、基板1の上面に垂直な方向に対して傾いている。前端面16Dbが基板1の上面に対してなす角度は、30°以上、80°未満であることが好ましい。第1の変形例では、面16Ca,16Dbを形成するためにイオンビームエッチングによって磁性層161P,162Pの一部をエッチングする際に、イオンビームの進行方向が基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度を例えば75°とする。この場合には、前端面16Dbが基板1の上面に対してなす角度が約45°となる。第1の変形例におけるその他の構成、作用および効果は、図1ないし図4に示した磁気ヘッドと同様である。
図13は、第2の変形例の磁気ヘッドにおける磁極層16のうちの媒体対向面30の近傍における部分を示す斜視図である。第2の変形例の磁気ヘッドでは、非磁性金属層13の開口部13aの内壁が基板1の上面に対して垂直になっている。第2の変形例において、媒体対向面30に配置された磁極層16の端面は、第1の領域41と、この第1の領域41よりも基板1から遠い位置に配置され、且つ第1の領域41に接続された第2の領域42とを有している。第1の領域41は、基板1に近づくに従って小さくなる幅を有している。第2の領域42は、トラック幅を規定する一定の幅を有している。媒体対向面30において、第2の領域42のトラック幅方向の両側には、非磁性金属層13が存在している。
第2の変形例では、面16Ca,16Dbを形成するために磁性層161P,162Pをエッチングする工程において、媒体対向面30に配置された磁極層16の端面における第2の辺A2が、形成当初の非磁性金属層13の上面の高さと下面の高さとの間の範囲内の高さの位置に配置されるようにエッチングする。第2の変形例では、媒体対向面30において、第2の辺A2の位置が、形成当初の非磁性金属層13の上面の高さと下面の高さとの間の範囲内のどの高さの位置にあっても、第2の辺A2の長さは、第2の領域42の幅と等しく一定である。従って、第2の変形例によれば、トラック幅を精度よく制御することが可能になる。
また、金属磁性材料よりなる磁性層161P,162Pと非磁性金属材料よりなる非磁性金属層13のエッチング速度は、ほぼ等しい。そのため、第2の変形例によれば、磁性層161P,162Pおよび非磁性金属層13の上面を精度よくエッチングすることができる。従って、第2の変形例によれば、媒体対向面30における磁極層16の厚みを精度よく制御することが可能になる。第2の変形例におけるその他の構成、作用および効果は、図1ないし図4に示した磁気ヘッドと同様である。
図14は、第3の変形例を示している。図14において、(a)は、磁気ヘッドの主要部の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、磁気ヘッドの主要部の、媒体対向面の近傍における媒体対向面に平行な断面を示している。なお、図14では、収容層12よりも基板1側の部分を省略している。
第3の変形例では、第1層20Aは、磁極層16のうちの第1の部分16Cの上方にのみ配置されている。第3の変形例では、スロートハイトTHは、第1層20Aの媒体対向面30から遠い端部によって規定される。すなわち、スロートハイトTHは、第1層20Aの媒体対向面30から遠い端部から媒体対向面30までの距離となる。第3の変形例の磁気ヘッドにおけるその他の構成、作用および効果は、図1ないし図4に示した磁気ヘッドと同様である。
図15は、第4の変形例を示している。図15において、(a)は、磁気ヘッドの主要部の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、磁気ヘッドの主要部の、媒体対向面の近傍における媒体対向面に平行な断面を示している。なお、図15では、収容層12よりも基板1側の部分を省略している。
第4の変形例では、図3に示したヨーク層20Bの代わりに連結層20Fが設けられている。連結層20Fの材料は、ヨーク層20Bと同様である。連結層20Fの下面は磁極層16の上面に接し、連結層20Fの上面は連結層20Dの下面に接している。連結層20Fは、連結層20Dの下方にのみ配置されている。連結層20Fの周囲には、非磁性層21が配置されている。第4の変形例では、絶縁層53は設けられておらず、コイル22は、非磁性層21の上に配置されている。第4の変形例の磁気ヘッドにおけるその他の構成、作用および効果は、図1ないし図4に示した磁気ヘッドと同様である。
図16は、第5の変形例を示している。図16において、(a)は、磁気ヘッドの主要部の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、磁気ヘッドの主要部の、媒体対向面の近傍における媒体対向面に平行な断面を示している。なお、図16では、収容層12よりも基板1側の部分を省略している。
第5の変形例では、第4の変形例における第1層20Aが、磁極層16のうちの第1の部分16Cの上方にのみ配置されている。第5の変形例では、スロートハイトTHは、第1層20Aの媒体対向面30から遠い端部によって規定される。すなわちスロートハイトTHは、第1層20Aの媒体対向面30から遠い端部から媒体対向面30までの距離となる。第5の変形例の磁気ヘッドにおけるその他の構成、作用および効果は、第4の変形例と同様である。
図17は、第6の変形例を示している。図17において、(a)は、磁気ヘッドの主要部の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、磁気ヘッドの主要部の、媒体対向面の近傍における媒体対向面に平行な断面を示している。なお、図17では、コイル9および絶縁層10,11よりも上の部分のみを示している。
第6の変形例では、コイル9および絶縁層10,11を覆う絶縁層51が設けられ、この絶縁層51の上に、磁性材料よりなる下部ヨーク層52が設けられている。下部ヨーク層52の媒体対向面30側の端部は、媒体対向面30から離れた位置に配置されている。第6の変形例では、下部ヨーク層52を覆うように収容層12が設けられている。収容層12の溝部12aの一部は、下部ヨーク層52の上面の位置まで達している。また、下部ヨーク層52の上面上では、溝部12a内に配置された非磁性膜14および研磨停止層15がエッチングによって選択的に除去されている。そして、溝部12a内に配置された磁極層16の下面は、下部ヨーク層52の上面に接している。第6の変形例の磁気ヘッドにおけるその他の構成、作用および効果は、第4の変形例と同様である。
図18は、第7の変形例を示している。図18において、(a)は、磁気ヘッドの主要部の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、磁気ヘッドの主要部の、媒体対向面の近傍における媒体対向面に平行な断面を示している。なお、図18では、収容層12よりも基板1側の部分を省略している。
第7の変形例では、第4の変形例における絶縁層23,25の代わりに、コイル22の少なくとも一部を覆う絶縁層26を備えている。また、第7の変形例において、シールド層20は、第4の変形例における第2層20C、連結層20Dおよび第3層20Eの代わりに、第2層20Gを有している。第2層20Gは、媒体対向面30に配置された端部を有し、第1層20Aと連結層20Fとを連結するように配置されている。第2層20Gは、絶縁層26によって覆われたコイル22の少なくとも一部における磁極層16とは反対側に配置された部分を含んでいる。第2層20Gのうち、媒体対向面30とコイル22との間に配置された部分における媒体対向面30側の端部とその反対側の端部との距離は、第1層20Aから離れるに従って大きくなっている。第2層20Gの材料としては、例えばCoFeN、CoNiFe、NiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。
また、第7の変形例では、第4の変形例における絶縁層24の代わりに絶縁層27を備えている。絶縁層27は、第2層20Gの周囲に配置されている。絶縁層27は、例えばアルミナによって形成されている。第7の変形例の磁気ヘッドにおけるその他の構成、作用および効果は、第4の変形例と同様である。
なお、図14ないし図18には、磁極層16における前端面16Dbが、前端面16Dbが配置された領域において媒体対向面30から離れるに従って磁極層16の厚みが徐々に大きくなるように、基板1の上面に垂直な方向に対して傾いていている例を示している。しかし、第3ないし第7の変形例において、前端面16Dbは、基板1の上面に対してほぼ垂直になっていてもよい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る磁気ヘッドおよびその製造方法について説明する。まず、図19ないし図22を参照して、本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法について説明する。図19ないし図22において、(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、積層体の、媒体対向面の近傍における媒体対向面に平行な断面を示している。なお、図19ないし図22では、収容層12よりも基板1側の部分を省略している。
本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法では、図7に示したように、研磨停止層15、第1の磁性層161Pおよび第2の磁性層162Pの上面を平坦化する工程までは、第1の実施の形態と同様である。図19は、次の工程を示す。この工程では、まず、例えばスパッタ法によって、積層体の上面全体の上に、アルミナ等の非磁性材料よりなる非磁性膜61を形成する。非磁性膜61の厚みは、例えば0.1〜0.2μmである。
図20は、次の工程を示す。この工程では、まず、積層体の上面全体の上に、例えば1.0μmの厚みのフォトレジスト層を形成する。次に、このフォトレジスト層をパターニングして、磁性層161P,162Pおよび非磁性膜61の一部をエッチングするためのマスク32を形成する。マスク32は、磁性層161P,162Pの上面のうち、面16Caおよび前端面16Dbが形成される領域以外の領域の上方に配置されている。次に、マスク32を用いて、例えば反応性イオンエッチングによって非磁性膜61の一部をエッチングする。次に、マスク32を用いて、例えばイオンビームエッチングによって磁性層161P,162Pの一部をエッチングする。これにより、磁性層161P,162Pの上面に、面16Ca,16Daおよび前端面16Dbが形成されて、磁性層161P,162Pがそれぞれ第1層161、第2層162となる。エッチングの停止位置は、第1の実施の形態と同様である。次に、マスク32を除去する。
図21は、次の工程を示す。この工程では、まず、積層体の上面全体の上に、ギャップ層18を形成する。ギャップ層18の材料および形成方法は、第1の実施の形態と同様である。
次に、媒体対向面30から離れた位置において、ギャップ層18を選択的にエッチングして、ギャップ層18に開口部を形成する。次に、ギャップ層18の上に、シールド層20の第1層20Hを形成すると共に、ギャップ層18の開口部が形成された位置において磁極層16の上に、シールド層20の連結層20Iを形成する。第1層20Hは、磁極層16のうちの第1の部分16Cの上方のみならず、第2の部分16Dの一部および非磁性膜61の一部の上方にも配置されている。第1層20Hと連結層20Iの厚みは、例えば、1.5〜3.0μmの範囲内である。第1層20Hと連結層20Iの形成方法は、第1の実施の形態における第1層20Aとヨーク層20Bの形成方法と同様である。
本実施の形態では、シールド20は、第1層20Hと連結層20Iと後述する第2層20Jとによって構成される。第1層20H、連結層20Iおよび第2層20Jは、いずれも磁性材料によって形成されている。これらの層20H〜20Jの材料としては、例えばCoFeN、CoNiFe、NiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。
図22は、次の工程を示す。この工程では、まず、例えばフレームめっき法によって、コイル22の少なくとも一部が非磁性膜61の上方に配置されるように、コイル22を形成する。なお、コイル22を形成した後に、第1層20Hおよび連結層20Iを形成してもよい。
次に、コイル22の巻線間およびコイル22の周囲に、例えばフォトレジストよりなる絶縁層23を選択的に形成する。次に、積層体の上面全体の上に、絶縁層24を例えば4〜4.5μmの厚みで形成する。次に、例えばCMPによって、第1層20H、連結層20Iおよびコイル22が露出するまで絶縁層24を研磨して、第1層20H、連結層20I、コイル22および絶縁層23,24の上面を平坦化する。次に、コイル22および絶縁層23,24の上に絶縁層25を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、第2層20Jを形成して、シールド層20を完成させる。
次に、図示しないが、積層体の上面全体を覆うように保護層を形成する。次に、保護層の上に配線や端子等を形成し、スライダ単位で基板を切断し、媒体対向面30の研磨、浮上用レールの作製等を行って、磁気ヘッドが完成する。
本実施の形態に係る磁気ヘッドは、磁極層16の第2の部分16Dにおける基板1から遠い面16Daの上に配置された非磁性膜61を備えている。また、本実施の形態では、シールド層20は、ギャップ層18に隣接するように配置された第1層20Hと、第1層20Hにおけるギャップ層18とは反対側に配置された第2層20Jと、媒体対向面30から離れた位置で第2層20Jと磁極層16とを連結する連結層20Iとを有している。シールド層20は、磁極層16の第2の部分16Dにおける基板1から遠い面16Daよりも基板1に近い位置において前端面16Dbと媒体対向面30との間に配置された部分を有している。また、第1層20Hは非磁性膜61の上方に配置された部分を有している。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、スロートハイトTHは、媒体対向面30から見て最初にギャップ層18が屈曲する位置、すなわち媒体対向面30から見て最初に第1層20Hの下面が屈曲する位置から媒体対向面30までの距離となる。本実施の形態では、媒体対向面30から見て最初にギャップ層18が屈曲する位置よりも、媒体対向面から遠い領域において、磁極層16と第1層20Hと間にギャップ層18および非磁性膜61が配置されている。従って、この領域における磁極層16とシールド層20との間における磁束の漏れは、非磁性膜61がない場合に比べて少なくなる。これにより、本実施の形態によれば、より多くの磁束を媒体対向面30まで導くことができ、その結果、オーバーライト特性を向上させることができる。本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
[変形例]
以下、本実施の形態における第1および第2の変形例について説明する。図23は、第1の変形例を示している。図23において、(a)は、磁気ヘッドの主要部の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、磁気ヘッドの主要部の、媒体対向面の近傍における媒体対向面に平行な断面を示している。なお、図23では、収容層12よりも基板1側の部分を省略している。
第1の変形例では、シールド層20は、第1の実施の形態の第5の変形例と同様に、第1層20A、第2層20C、連結層20F,20Dおよび第3層20Eによって構成されている。第1層20Aは、磁極層16のうちの第1の部分16Cの上方にのみ配置されている。また、第1の変形例では、連結層20Fの周囲に配置された非磁性層21が設けられている。この第1の変形例では、スロートハイトTHは、第1層20Aの媒体対向面30から遠い端部によって規定される。すなわち、スロートハイトTHは、第1層20Aの媒体対向面30から遠い端部から媒体対向面30までの距離となる。第1の変形例におけるその他の構成、作用および効果は、図22に示した磁気ヘッドと同様である。
図24は、第2の変形例を示している。図24において、(a)は、磁気ヘッドの主要部の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、磁気ヘッドの主要部の、媒体対向面の近傍における媒体対向面に平行な断面を示している。なお、図24では、収容層12よりも基板1側の部分を省略している。
第2の変形例では、第1の変形例と同様に、シールド層20は、第1層20A、第2層20C、連結層20F,20Dおよび第3層20Eによって構成されている。また、第2の変形例では、連結層20Fの周囲に配置された非磁性層21が設けられている。第2の変形例では、第1層20Aは、磁極層16のうちの第1の部分16Cの上方のみならず、第2の部分16Dの一部の上方にも配置されている。第2の変形例では、スロートハイトTHは、第1層20Aの媒体対向面30から遠い端部ではなく、媒体対向面30から見て最初にギャップ層18が屈曲する位置、すなわち媒体対向面30から見て最初に第1層20Hの下面が屈曲する位置によって規定される。すなわち、スロートハイトTHは、媒体対向面30から見て最初にギャップ層18が屈曲する位置から媒体対向面30までの距離となる。第2の変形例におけるその他の構成、作用および効果は、図22に示した磁気ヘッドと同様である。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態における第1、第2、第6、第7の各変形例と同様の変形も可能である。
[第3の実施の形態]
次に、図25ないし図28を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る磁気ヘッドおよびその製造方法について説明する。図25ないし図28において、(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、積層体の、媒体対向面の近傍における媒体対向面に平行な断面を示している。なお、図25ないし図28では、収容層12よりも基板1側の部分を省略している。
始めに、図28を参照して、本実施の形態に係る磁気ヘッドの構成について説明する。本実施の形態に係る磁気ヘッドは、第1の実施の形態における磁極層16の代わりに磁極層70を備えている。磁極層70は、積層された下層71および上層72を有している。上層72の飽和磁束密度は、下層71の飽和磁束密度よりも大きい。下層71は、第1の実施の形態における第1層161および第2層162によって構成されている。下層71の材料としては、例えばCoFe、FeNi、CoNiFeが用いられる。上層72の材料としては、例えばCoFe、CoFeZrOまたはCoFeNが用いられる。下層71および上層72の飽和磁束密度は、いずれも、例えば2.0〜2.4Tである。ただし、下層71および上層72の飽和磁束密度としては、前述のように、上層72の飽和磁束密度の方が大きくなるような組み合わせが選択される。
磁極層70は、第1の実施の形態における磁極層16と同様に、トラック幅規定部と幅広部とを有している。また、磁極層70は、媒体対向面30に配置された端面を有する第1の部分70Cと、この第1の部分70Cよりも媒体対向面30から遠い位置に配置され、第1の部分70Cよりも大きな厚みを有する第2の部分70Dとを有している。第1の部分70Cは、媒体対向面30からの距離に応じて変化しない厚みを有している。
第1の部分70Cにおける基板1から遠い面(上面)70Caは、第2の部分70Dにおける基板1から遠い面(上面)70Daよりも基板1に近い位置に配置されている。また、第2の部分70Dは、第1の部分70Cにおける基板1から遠い面70Caと第2の部分70Dにおける基板1から遠い面70Daとを結ぶ前端面70Dbを有している。前端面70Dbは、基板1の上面に対してほぼ垂直になっていてもよい。第1の実施の形態と同様に、前端面70Dbが基板1の上面に対してほぼ垂直というのは、前端面70Dbが基板1の上面に対してなす角度が80°〜90°の範囲内であることを言う。あるいは、前端面70Dbは、前端面70Dbが配置された領域において媒体対向面30から離れるに従って磁極層70の厚みが徐々に大きくなるように、基板1の上面に垂直な方向に対して傾いていてもよい。この場合、前端面70Dbが基板1の上面に対してなす角度は、30°以上、80°未満であることが好ましい。図28には、前端面70Dbが基板1の上面に対してほぼ垂直になっている例を示している。
なお、図28には、面70Caが、下層71と上層72との界面よりも基板1に近い位置に配置された例を示している。この場合、前端面70Dbは、上層72から下層71にかけて形成される。しかし、面70Caは、下層71と上層72との界面と同じ高さの位置に配置されていてもよいし、下層71と上層72との界面よりも基板1から遠い位置に配置されていてもよい。これらの場合には、前端面70Dbは、上層72にのみ形成される。
本実施の形態におけるシールド層20は、第1の実施の形態と同様に、第1層20A、第2層20C、ヨーク層20B、連結層20Dおよび第3層20Eによって構成されている。ヨーク層20Bの下面は磁極層70の上面に接し、ヨーク層20Bの上面は連結層20Dの下面に接している。ヨーク層20Bの媒体対向面30に近い端部は、磁極層70の面70Daと面70Dbの境界位置よりも、媒体対向面30から遠い位置に配置されている。ヨーク層20Bの周囲には、非磁性層21が配置されている。ヨーク層20Bおよび非磁性層21の上面のうち、コイル22が配置される領域の上には、絶縁層53が配置されている。そして、この絶縁層53の上にコイル22が配置されている。
シールド層20は、磁極層70の第2の部分70Dにおける基板1から遠い面70Daよりも基板1に近い位置において前端面70Dbと媒体対向面30との間に配置された部分を有している。この部分とは、具体的には、第1層20Aのうち、面70Daよりも基板1に近い位置に配置された部分である。第1層20Aは、磁極層70のうちの第1の部分70Cの上方のみならず、第2の部分70Dの一部の上方にも配置されている。第1の実施の形態と同様に、スロートハイトTHは、媒体対向面30から見て最初にギャップ層18が屈曲する位置、すなわち媒体対向面30から見て最初に第1層20Aの下面が屈曲する位置から媒体対向面30までの距離となる。
なお、第1層20Aは、磁極層70のうちの第1の部分70Cの上方にのみ配置されていてもよい。この場合には、スロートハイトTHは、第1層20Aの媒体対向面30から遠い端部から媒体対向面30までの距離となる。
次に、本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法について説明する。本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法では、図7に示したように、研磨停止層15、第1の磁性層161Pおよび第2の磁性層162Pの上面を平坦化する工程までは、第1の実施の形態と同様である。図25は、次の工程を示す。この工程では、まず、例えばスパッタ法またはめっき法によって、積層体の上面全体の上に、磁性材料よりなる磁性層72Pを形成する。磁性層72Pの厚みは、例えば0.1〜0.3μmである。磁性層72Pは、後にパターニングされて、磁極層70の上層72となる。
図26は、次の工程を示す。この工程では、積層体の上面全体の上に、例えば1.0μmの厚みのフォトレジスト層を形成する。次に、このフォトレジスト層をパターニングして、磁性層72Pをパターニングすると共に磁性層161P,162Pの一部をエッチングするためのマスク32を形成する。マスク32は、面70Daに対応した平面形状を有している。次に、マスク32を用いて、例えばイオンビームエッチングによって、磁性層72Pの一部をエッチングして、磁性層72Pをパターニングすると共に、磁性層161P,162Pの一部をエッチングする。これにより、磁性層161P,162Pは、第1層161および第2層162からなる下層71となり、磁性層72Pは上層72となる。下層71および上層72よりなる磁極層70には、面70Ca,70Daおよび前端面70Dbが形成されている。エッチングの停止位置は、第1の実施の形態と同様である。次に、マスク32を除去する。なお、マスク32を用いたエッチングの前に、磁性層72Pをパターニングしておいてもよい。
図27は、次の工程を示す。この工程では、まず、積層体の上面全体の上に、ギャップ層18を形成する。ギャップ層18の材料および形成方法は、第1の実施の形態と同様である。次に、ヨーク層20Bを形成すべき位置において、ギャップ層18を選択的にエッチングして、ギャップ層18に開口部を形成する。次に、ギャップ層18の上に、シールド層20の第1層20Aを形成すると共に、ギャップ層18の開口部が形成された位置において磁極層70の上に、ヨーク層20Bを形成する。第1層20Aとヨーク層20Bの形成方法は、第1の実施の形態と同様である。
次に、積層体の上面全体の上に、非磁性層21を形成する。次に、例えばCMPによって、第1層20Aおよびヨーク層20Bが露出するまで非磁性層21を研磨して、第1層20A、ヨーク層20Bおよび非磁性層21の上面を平坦化する。
図28は、次の工程を示す。この工程では、まず、例えばフレームめっき法によって、コイル22の少なくとも一部が非磁性層21の上に配置されるように、コイル22を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、第2層20Cおよび連結層20Dを形成する。なお、第2層20Cおよび連結層20Dを形成した後に、コイル22を形成してもよい。
次に、コイル22の巻線間およびコイル22の周囲に、例えばフォトレジストよりなる絶縁層23を選択的に形成する。次に、積層体の上面全体の上に、絶縁層24を例えば4〜4.5μmの厚みで形成する。次に、例えばCMPによって、第2層20C、連結層20Dおよびコイル22が露出するまで絶縁層24を研磨して、第2層20C、連結層20D、コイル22および絶縁層23,24の上面を平坦化する。次に、コイル22および絶縁層23,24の上に絶縁層25を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、第3層20Eを形成して、シールド層20を完成させる。
次に、図示しないが、積層体の上面全体を覆うように保護層を形成する。次に、保護層の上に配線や端子等を形成し、スライダ単位で基板を切断し、媒体対向面30の研磨、浮上用レールの作製等を行って、磁気ヘッドが完成する。
本実施の形態では、磁極層70は、積層された下層71および上層72を有し、上層72の飽和磁束密度は下層71の飽和磁束密度よりも大きい。本実施の形態によれば、第1の実施の形態に比べて、磁極層70によって、より多くの磁束を媒体対向面30まで導くことができる。これにより、本実施の形態によれば、オーバーライト特性を向上させることができる。本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態における第1ないし第7の各変形例と同様の変形も可能である。また、本実施の形態において、シールド層20は、第2の実施の形態におけるシールド層20のように、第1層20H、連結層20Iおよび第2層20Jによって構成されていてもよい。
[第4の実施の形態]
次に、図29ないし図31を参照して、本発明の第4の実施の形態に係る磁気ヘッドおよびその製造方法について説明する。図29ないし図31において、(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、積層体の、媒体対向面の近傍における媒体対向面に平行な断面を示している。なお、図29ないし図31では、収容層12よりも基板1側の部分を省略している。
本実施の形態では、磁極層70の形成方法が、第3の実施の形態と異なっている。本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法では、図7に示したように、研磨停止層15、第1の磁性層161Pおよび第2の磁性層162Pの上面を平坦化する工程までは、第1の実施の形態と同様である。第1の磁性層161Pおよび第2の磁性層162Pは、本発明における下層用磁性層に対応する。図29は、次の工程を示す。この工程では、まず、例えばスパッタ法によって、積層体の上面全体の上に、磁性材料よりなるシード層721Pを形成する。シード層721Pの材料としては、例えば、CoFeN、CoNiFe、NiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。シード層721Pの厚みは、例えば50〜80nmの範囲内である。
次に、フレームめっき法によって、シード層721Pの上に磁性層722Pを形成する。磁性層722Pは、磁極層70の面70Daに対応した平面形状を有している。磁性層722Pの材料としては、例えばNiFe、CoNiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。磁性層722Pの厚みは、例えば0.1〜0.3μmである。シード層721Pおよび磁性層722Pは、本発明における上層用磁性層に対応する。
図30は、次の工程を示す。この工程では、磁性層722Pをマスクとして、例えばイオンビームエッチングによって、シード層721Pの一部をエッチングして、シード層721Pをパターニングする。更に、磁性層722Pおよびパターニングされたシード層721Pをマスクとして、例えばイオンビームエッチングによって、磁性層161P,162Pの一部をエッチングする。これにより、磁性層161P,162Pは、第1層161および第2層162からなる下層71となる。また、エッチング後のシード層721P、磁性層722Pは、それぞれ第1層721、第2層722となる。上層72は、この第1層721および第2層722によって構成される。下層71および上層72よりなる磁極層70には、面70Ca,70Daおよび前端面70Dbが形成されている。エッチングの停止位置は、第1の実施の形態と同様である。
図31は、次の工程を示す。この工程は、図28に示した工程と同様であるので、説明を省略する。本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第3の実施の形態と同様である。なお、本実施の形態において、第1の実施の形態における第1ないし第7の各変形例と同様の変形も可能である。また、本実施の形態において、シールド層20は、第2の実施の形態におけるシールド層20のように、第1層20H、連結層20Iおよび第2層20Jによって構成されていてもよい。
[第5の実施の形態]
次に、図32ないし図34を参照して、本発明の第5の実施の形態に係る磁気ヘッドおよびその製造方法について説明する。図32ないし図34において、(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、積層体の媒体対向面の近傍における媒体対向面に平行な断面を示している。なお、図32ないし図34では、収容層12よりも基板1側の部分を省略している。
始めに、図34を参照して、本実施の形態に係る磁気ヘッドの構成について説明する。本実施の形態に係る磁気ヘッドは、第1の実施の形態における磁極層16の代わりに磁極層70を備えている。磁極層70の構成は、第3の実施の形態と同様である。なお、図31には、前端面70Dbが基板1の上面に対してほぼ垂直になっている例を示している。しかし、前端面70Dbは、前端面70Dbが配置された領域において媒体対向面30から離れるに従って磁極層70の厚みが徐々に大きくなるように、基板1の上面に垂直な方向に対して傾いていてもよい。
また、図34には、面70Caが、下層71と上層72との界面よりも基板1に近い位置に配置された例を示している。この場合、前端面70Dbは、上層72から下層71にかけて形成される。しかし、面70Caは、下層71と上層72との界面と同じ高さの位置に配置されていてもよいし、下層71と上層72との界面よりも基板1から遠い位置に配置されていてもよい。これらの場合には、前端面70Dbは、上層72にのみ形成される。
また、本実施の形態に係る磁気ヘッドは、磁極層70の第2の部分70Dにおける基板1から遠い面70Daの上に配置された非磁性膜73を備えている。非磁性膜73の材料、厚みおよび形成方法は、第2の実施の形態における非磁性膜61と同様である。
また、本実施の形態におけるシールド層20は、第2の実施の形態と同様に、第1層20H、連結層20Iおよび第2層20Jによって構成されている。第1層20Hは非磁性膜73の上方に配置された部分を有している。また、シールド層20は、磁極層70の第2の部分70Dにおける基板1から遠い面70Daよりも基板1に近い位置において前端面70Dbと媒体対向面30との間に配置された部分を有している。この部分とは、具体的には、第1層20Hのうち、面70Daよりも基板1に近い位置に配置された部分である。本実施の形態では、スロートハイトTHは、媒体対向面30から見て最初にギャップ層18が屈曲する位置、すなわち媒体対向面30から見て最初に第1層20Hの下面が屈曲する位置から媒体対向面30までの距離となる。
次に、本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法について説明する。本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法では、図25に示したように、磁性層72Pを形成する工程までは、第3の実施の形態と同様である。図32は、次の工程を示す。この工程では、例えばスパッタ法によって、積層体の上面全体の上に非磁性膜73を形成する。
図33は、次の工程を示す。この工程では、積層体の上面全体の上に、例えば1.0μmの厚みのフォトレジスト層を形成する。次に、このフォトレジスト層をパターニングして、非磁性膜73および磁性層72Pをパターニングすると共に磁性層161P,162Pの一部をエッチングするためのマスク32を形成する。マスク32は、磁極層70の面70Daに対応した平面形状を有している。次に、マスク32を用いて、例えば反応性イオンエッチングによって非磁性膜73の一部をエッチングする。次に、マスク32を用いて、例えばイオンビームエッチングによって、磁性層72Pの一部をエッチングして、磁性層72Pをパターニングすると共に、磁性層161P,162Pの一部をエッチングする。これにより、磁性層161P,162Pは、第1層161および第2層162からなる下層71となり、磁性層72Pは上層72となる。下層71および上層72よりなる磁極層70には、面70Ca,70Daおよび前端面70Dbが形成されている。エッチングの停止位置は、第1の実施の形態と同様である。次に、マスク32を除去する。なお、マスク32を用いたエッチングの前に、磁性層72Pをパターニングしておいてもよい。
図34は、次の工程を示す。この工程では、まず、積層体の上面全体の上に、ギャップ層18を形成する。ギャップ層18の材料および形成方法は、第1の実施の形態と同様である。次に、媒体対向面30から離れた位置において、ギャップ層18を選択的にエッチングして、ギャップ層18に開口部を形成する。次に、ギャップ層18の上に、シールド層20の第1層20Hを形成すると共に、ギャップ層18の開口部が形成された位置において磁極層70の上に、シールド層20の連結層20Iを形成する。第1層20Hは、磁極層70のうちの第1の部分70Cの上方のみならず、第2の部分70Dの一部および非磁性膜73の一部の上方にも配置されている。次に、例えばフレームめっき法によって、コイル22の少なくとも一部が非磁性膜73の上方に配置されるように、コイル22を形成する。なお、コイル22を形成した後に、第1層20Hおよび連結層20Iを形成してもよい。
次に、コイル22の巻線間およびコイル22の周囲に、例えばフォトレジストよりなる絶縁層23を選択的に形成する。次に、積層体の上面全体の上に、絶縁層24を例えば4〜4.5μmの厚みで形成する。次に、例えばCMPによって、第1層20H、連結層20Iおよびコイル22が露出するまで絶縁層24を研磨して、第1層20H、連結層20I、コイル22および絶縁層23,24の上面を平坦化する。次に、コイル22および絶縁層23,24の上に絶縁層25を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、第2層20Jを形成して、シールド層20を完成させる。
次に、図示しないが、積層体の上面全体を覆うように保護層を形成する。次に、保護層の上に配線や端子等を形成し、スライダ単位で基板を切断し、媒体対向面30の研磨、浮上用レールの作製等を行って、磁気ヘッドが完成する。
本実施の形態では、媒体対向面30から見て最初にギャップ層18が屈曲する位置よりも、媒体対向面から遠い領域において、磁極層16と第1層20Hと間にギャップ層18および非磁性膜73が配置されている。従って、この領域における磁極層16とシールド層20との間における磁束の漏れは、非磁性膜73がない場合に比べて少なくなる。これにより、本実施の形態によれば、第2の実施の形態と同様に、より多くの磁束を媒体対向面30まで導くことができ、その結果、オーバーライト特性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、第3の実施の形態と同様に、磁極層70は、積層された下層71および上層72を有し、上層72の飽和磁束密度は下層71の飽和磁束密度よりも大きい。本実施の形態によれば、第1の実施の形態に比べて、磁極層70によって、より多くの磁束を媒体対向面30まで導くことができる。これにより、本実施の形態によれば、オーバーライト特性を向上させることができる。本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
なお、本実施の形態において、第2の実施の形態における第1、第2の変形例や、第1の実施の形態における第1、第2、第6、第7の各変形例と同様の変形も可能である。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、各実施の形態において、平面渦巻き形状のコイル9,22の代わりに、磁極層16または磁極層70を中心にして螺旋状に配置されたコイルを設けてもよい。
また、各実施の形態では、磁極層の少なくとも一部を、収容層12の溝部12a内に形成している。しかし、本発明における磁極層は、このような方法で形成されたものに限らず、他の方法で形成されたものであってもよい。例えば、磁性層をエッチングによってパターニングして磁極層を形成してもよいし、フレームめっき法によって磁極層を形成してもよい。
また、実施の形態では、基体側に再生ヘッドを形成し、その上に、記録ヘッドを積層した構造の磁気ヘッドについて説明したが、この積層順序を逆にしてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける磁極層のうちの媒体対向面の近傍における部分を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける磁極層を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法における一工程を示す説明図である。 図5に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図6に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図7に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図8に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図9に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図10に示した工程に続く工程を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの第1の変形例を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの第2の変形例を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの第3の変形例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの第4の変形例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの第5の変形例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの第6の変形例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの第7の変形例を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法における一工程を示す説明図である。 図19に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図20に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図21に示した工程に続く工程を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る磁気ヘッドの第1の変形例を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る磁気ヘッドの第2の変形例を示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法における一工程を示す説明図である。 図25に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図26に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図27に示した工程に続く工程を示す説明図である。 本発明の第4の実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法における一工程を示す説明図である。 図29に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図30に示した工程に続く工程を示す説明図である。 本発明の第5の実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法における一工程を示す説明図である。 図32に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図33に示した工程に続く工程を示す説明図である。
符号の説明
12…収容層、12a…溝部、13…非磁性金属層、14…非磁性膜、15…研磨停止層、16…磁極層、16C…第1の部分、16D…第2の部分、18…ギャップ層、20…シールド層、22…コイル。

Claims (25)

  1. 記録媒体に対向する媒体対向面と、
    前記記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、
    前記媒体対向面に配置された端面を有し、前記コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって前記情報を前記記録媒体に記録するための記録磁界を発生する磁極層と、
    前記媒体対向面に配置された端面を有し、前記媒体対向面から離れた位置において前記磁極層に連結されたシールド層と、
    非磁性材料よりなり、前記磁極層とシールド層との間に設けられたギャップ層と、
    前記磁極層、ギャップ層、コイルおよびシールド層が積層される基板とを備え、
    前記媒体対向面において、前記シールド層の前記端面は、前記磁極層の前記端面に対して、前記ギャップ層の厚みによる所定の間隔を開けて記録媒体の進行方向の前側に配置され、
    前記磁極層は、前記媒体対向面に配置された前記端面を有する第1の部分と、前記第1の部分よりも媒体対向面から遠い位置に配置され、前記第1の部分よりも大きな厚みを有する第2の部分とを有し、
    前記第1の部分における基板から遠い面は、前記第2の部分における基板から遠い面よりも基板に近い位置に配置され、
    前記第2の部分は、前記第1の部分における基板から遠い面と前記第2の部分における基板から遠い面とを結ぶ前端面を有し、
    前記媒体対向面に配置された前記磁極層の端面は、前記基板に近い第1の辺と、第1の辺とは反対側の第2の辺とを有し、前記第2の辺はトラック幅を規定し、
    前記媒体対向面に配置された前記磁極層の端面の幅は、前記第1の辺に近づくに従って小さくなり、
    前記シールド層は、前記第2の部分における基板から遠い面よりも基板に近い位置において前記前端面と前記媒体対向面との間に配置された部分を有する垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法であって、
    前記磁極層を形成する工程と、
    前記磁極層の上に前記ギャップ層を形成する工程と、
    前記ギャップ層の上に前記シールド層を形成する工程と、
    前記コイルを形成する工程とを備え、
    前記磁極層を形成する工程は、後に研磨およびエッチングされることにより前記磁極層となる、金属磁性材料よりなる磁性層を形成する工程と、前記磁性層の上面を研磨する工程と、前記第1の部分と第2の部分が形成されることによって前記磁性層が前記磁極層になるように、前記磁性層の一部をエッチングする工程とを含み、
    前記垂直磁気記録用磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、上面で開口する溝部を有し、前記磁極層の一部を収容する収容層を備え、
    垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法は、更に、
    後に前記溝部が形成されることにより前記収容層となる非磁性層を形成する工程と、
    非磁性金属材料よりなり、前記磁極層の平面形状に対応した形状の貫通する開口部を有する非磁性金属層を、前記非磁性層の上面の上に形成する工程と、
    前記非磁性層が前記収容層になるように、前記非磁性層のうち前記非磁性金属層の開口部から露出する部分を選択的にエッチングすることによって、前記非磁性層に前記溝部を形成する工程とを備え、
    前記開口部の内壁は前記基板の上面に対して垂直であり、
    前記磁性層を形成する工程は、前記収容層の溝部内および前記非磁性金属層の開口部内を埋め、且つ磁性層の上面が前記非磁性金属層の上面よりも上方に配置されるように、前記磁性層を形成し、
    前記磁性層の一部をエッチングする工程は、前記第2の辺が、形成当初の前記非磁性金属層の上面の高さと下面の高さとの間の範囲内の高さの位置に配置されるように、前記磁性層と前記非磁性金属層の上面をエッチングすることを特徴とする垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  2. 前記研磨する工程は、化学機械研磨を用いることを特徴とする請求項記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  3. 前記エッチングする工程は、イオンビームエッチングを用いることを特徴とする請求項または記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  4. 垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法は、更に、前記溝部の周囲において、前記非磁性金属層の上面よりも上方の位置に、前記研磨する工程における研磨の停止位置を示す研磨停止層を形成する工程を備え、
    前記磁性層を形成する工程は、前記磁性層の上面が前記研磨停止層の上面よりも上方に配置されるように、前記磁性層を形成し、
    前記研磨する工程は、前記磁性層のうち、前記研磨停止層の上面よりも上方に配置された部分が除去されるまで、前記磁性層の上面を研磨することを特徴とする請求項ないしのいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  5. 前記媒体対向面に配置された前記磁極層の端面は、第1の領域と、この第1の領域よりも前記基板から遠い位置に配置され、且つ第1の領域に接続された第2の領域とを有し、前記第1の領域は、前記基板に近づくに従って小さくなる幅を有し、前記第2の領域は、トラック幅を規定する一定の幅を有することを特徴とする請求項ないしのいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  6. 更に、非磁性材料よりなり、前記第2の部分における基板から遠い面の上に配置される非磁性膜を形成する工程を備え、
    前記シールド層は、前記ギャップ層に隣接するように配置された第1層と、前記第1層におけるギャップ層とは反対側に配置された第2層とを有し、
    前記第1層は、前記非磁性膜の上方に配置された部分を有することを特徴とする請求項記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  7. 更に、前記第2の部分における基板から遠い面に接するヨーク層を形成する工程を備え、
    前記ヨーク層の媒体対向面に近い端部は、前記前端面と前記第2の部分における基板から遠い面の境界位置よりも、媒体対向面から遠い位置に配置されていることを特徴とする請求項記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  8. 前記ギャップ層は、1原子層毎の成膜を繰り返す化学的気相成長法を用いて形成されることを特徴とする請求項ないしのいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  9. 記録媒体に対向する媒体対向面と、
    前記記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、
    前記媒体対向面に配置された端面を有し、前記コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって前記情報を前記記録媒体に記録するための記録磁界を発生する磁極層と、
    前記媒体対向面に配置された端面を有し、前記媒体対向面から離れた位置において前記磁極層に連結されたシールド層と、
    非磁性材料よりなり、前記磁極層とシールド層との間に設けられたギャップ層と、
    前記磁極層、ギャップ層、コイルおよびシールド層が積層される基板とを備え、
    前記媒体対向面において、前記シールド層の前記端面は、前記磁極層の前記端面に対して、前記ギャップ層の厚みによる所定の間隔を開けて記録媒体の進行方向の前側に配置され、
    前記磁極層は、前記媒体対向面に配置された前記端面を有する第1の部分と、前記第1の部分よりも媒体対向面から遠い位置に配置され、前記第1の部分よりも大きな厚みを有する第2の部分とを有し、
    前記第1の部分における基板から遠い面は、前記第2の部分における基板から遠い面よりも基板に近い位置に配置され、
    前記第2の部分は、前記第1の部分における基板から遠い面と前記第2の部分における基板から遠い面とを結ぶ前端面を有し、
    前記媒体対向面に配置された前記磁極層の端面は、前記基板に近い第1の辺と、第1の辺とは反対側の第2の辺とを有し、前記第2の辺はトラック幅を規定し、
    前記媒体対向面に配置された前記磁極層の端面の幅は、前記第1の辺に近づくに従って小さくなり、
    前記シールド層は、前記第2の部分における基板から遠い面よりも基板に近い位置において前記前端面と前記媒体対向面との間に配置された部分を有する垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法であって、
    前記磁極層を形成する工程と、
    前記磁極層の上に前記ギャップ層を形成する工程と、
    前記ギャップ層の上に前記シールド層を形成する工程と、
    前記コイルを形成する工程とを備え、
    前記磁極層は、積層された下層および上層を有し、
    前記磁極層を形成する工程は、
    後に研磨およびエッチングされることにより前記下層となる、金属磁性材料よりなる下層用磁性層を形成する工程と、
    前記下層用磁性層の上面を研磨する工程と、
    前記研磨後の前記下層用磁性層の上に、後に前記上層となる上層用磁性層を形成する工程と、
    前記下層用磁性層が前記下層となり、前記上層用磁性層が前記上層となるように、前記上層用磁性層をマスクとして前記下層用磁性層の一部をエッチングする工程とを含み、
    前記垂直磁気記録用磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、上面で開口する溝部を有し、前記磁極層の一部を収容する収容層を備え、
    垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法は、更に、
    後に前記溝部が形成されることにより前記収容層となる非磁性層を形成する工程と、
    非磁性金属材料よりなり、前記磁極層の平面形状に対応した形状の貫通する開口部を有する非磁性金属層を、前記非磁性層の上面の上に形成する工程と、
    前記非磁性層が前記収容層になるように、前記非磁性層のうち前記非磁性金属層の開口部から露出する部分を選択的にエッチングすることによって、前記非磁性層に前記溝部を形成する工程とを備え、
    前記開口部の内壁は前記基板の上面に対して垂直であり、
    前記下層用磁性層を形成する工程は、前記収容層の溝部内および前記非磁性金属層の開口部内を埋め、且つ下層用磁性層の上面が前記非磁性金属層の上面よりも上方に配置されるように、前記下層用磁性層を形成し、
    前記下層用磁性層の一部をエッチングする工程は、前記第2の辺が、形成当初の前記非磁性金属層の上面の高さと下面の高さとの間の範囲内の高さの位置に配置されるように、前記下層用磁性層と前記非磁性金属層の上面をエッチングすることを特徴とする垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  10. 前記研磨する工程は、化学機械研磨を用いることを特徴とする請求項記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  11. 前記上層用磁性層は、フレームめっき法を用いて形成されることを特徴とする請求項または10記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  12. 前記エッチングする工程は、イオンビームエッチングを用いることを特徴とする請求項ないし11のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  13. 垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法は、更に、前記溝部の周囲において、前記非磁性金属層の上面よりも上方の位置に、前記研磨する工程における研磨の停止位置を示す研磨停止層を形成する工程とを備え、
    前記下層用磁性層を形成する工程は、前記下層用磁性層の上面が前記研磨停止層の上面よりも上方に配置されるように、前記下層用磁性層を形成し、
    前記研磨する工程は、前記下層用磁性層のうち、前記研磨停止層の上面よりも上方に配置された部分が除去されるまで、前記下層用磁性層の上面を研磨することを特徴とする請求項ないし12のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  14. 前記媒体対向面に配置された前記磁極層の端面は、第1の領域と、この第1の領域よりも前記基板から遠い位置に配置され、且つ第1の領域に接続された第2の領域とを有し、前記第1の領域は、前記基板に近づくに従って小さくなる幅を有し、前記第2の領域は、トラック幅を規定する一定の幅を有することを特徴とする請求項ないし12のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  15. 更に、前記第2の部分における基板から遠い面に接するヨーク層を形成する工程を備え、
    前記ヨーク層の媒体対向面に近い端部は、前記前端面と前記第2の部分における基板から遠い面の境界位置よりも、媒体対向面から遠い位置に配置されていることを特徴とする請求項記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  16. 前記ギャップ層は、1原子層毎の成膜を繰り返す化学的気相成長法を用いて形成されることを特徴とする請求項ないし15のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  17. 記録媒体に対向する媒体対向面と、
    前記記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、
    前記媒体対向面に配置された端面を有し、前記コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって前記情報を前記記録媒体に記録するための記録磁界を発生する磁極層と、
    非磁性材料よりなり、上面で開口する溝部を有し、前記磁極層の一部を収容する収容層と、
    前記収容層、磁極層およびコイルが積層される基板とを備え、
    前記磁極層は、前記媒体対向面に配置された前記端面を有する第1の部分と、前記第1の部分よりも媒体対向面から遠い位置に配置され、前記第1の部分よりも大きな厚みを有する第2の部分とを有し、
    前記第1の部分における基板から遠い面は、前記第2の部分における基板から遠い面よりも基板に近い位置に配置され、
    前記媒体対向面に配置された前記磁極層の端面は、前記基板に近い第1の辺と、第1の辺とは反対側の第2の辺とを有し、前記第2の辺はトラック幅を規定し、
    前記媒体対向面に配置された前記磁極層の端面の幅は、前記第1の辺に近づくに従って小さくなる垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法であって、
    後に前記溝部が形成されることにより前記収容層となる非磁性層を形成する工程と、
    非磁性金属材料よりなり、前記磁極層の平面形状に対応した形状の貫通する開口部を有する非磁性金属層を、前記非磁性層の上面の上に形成する工程と、
    前記非磁性層が前記収容層になるように、前記非磁性層のうち前記非磁性金属層の開口部から露出する部分を選択的にエッチングすることによって、前記非磁性層に前記溝部を形成する工程とを備え、
    前記開口部の内壁は前記基板の上面に対して垂直であり、
    前記溝部の周囲において、前記非磁性金属層の上面よりも上方の位置に、後に行われる研磨する工程における研磨の停止位置を示す研磨停止層を形成する工程と、
    前記収容層の溝部内を埋め、且つ磁性層の上面が前記研磨停止層の上面よりも上方に配置されるように、後に研磨およびエッチングされることにより前記磁極層となる、金属磁性材料よりなる磁性層を形成する工程と、
    前記磁性層のうち、前記研磨停止層の上面よりも上方に配置された部分が除去されるまで、前記磁性層の上面を研磨する工程と、
    前記第1の部分と第2の部分が形成されることによって前記磁性層が前記磁極層になるように、前記磁性層の一部をエッチングする工程と、
    前記コイルを形成する工程とを備え、
    前記磁性層の一部をエッチングする工程は、前記第2の辺が、形成当初の前記非磁性金属層の上面の高さと下面の高さとの間の範囲内の高さの位置に配置されるように、前記磁性層と前記非磁性金属層の上面をエッチングすることを特徴とする垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  18. 前記媒体対向面に配置された前記磁極層の端面は、第1の領域と、この第1の領域よりも前記基板から遠い位置に配置され、且つ第1の領域に接続された第2の領域とを有し、前記第1の領域は、前記基板に近づくに従って小さくなる幅を有し、前記第2の領域は、トラック幅を規定する一定の幅を有することを特徴とする請求項17記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  19. 前記研磨する工程は、化学機械研磨を用いることを特徴とする請求項17または18記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  20. 前記エッチングする工程は、イオンビームエッチングを用いることを特徴とする請求項17ないし19のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  21. 記録媒体に対向する媒体対向面と、
    前記記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、
    前記媒体対向面に配置された端面を有し、前記コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって前記情報を前記記録媒体に記録するための記録磁界を発生する磁極層と、
    非磁性材料よりなり、上面で開口する溝部を有し、前記磁極層の一部を収容する収容層と、
    前記収容層、磁極層およびコイルが積層される基板とを備え、
    前記磁極層は、積層された下層および上層を有すると共に、前記媒体対向面に配置された前記端面を有する第1の部分と、前記第1の部分よりも媒体対向面から遠い位置に配置され、前記第1の部分よりも大きな厚みを有する第2の部分とを有し、
    前記第1の部分における基板から遠い面は、前記第2の部分における基板から遠い面よりも基板に近い位置に配置され、
    前記媒体対向面に配置された前記磁極層の端面は、前記基板に近い第1の辺と、第1の辺とは反対側の第2の辺とを有し、前記第2の辺はトラック幅を規定し、
    前記媒体対向面に配置された前記磁極層の端面の幅は、前記第1の辺に近づくに従って小さくなる垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法であって、
    後に前記溝部が形成されることにより前記収容層となる非磁性層を形成する工程と、
    非磁性金属材料よりなり、前記磁極層の平面形状に対応した形状の貫通する開口部を有する非磁性金属層を、前記非磁性層の上面の上に形成する工程と、
    前記非磁性層が前記収容層になるように、前記非磁性層のうち前記非磁性金属層の開口部から露出する部分を選択的にエッチングすることによって、前記非磁性層に前記溝部を形成する工程とを備え、
    前記開口部の内壁は前記基板の上面に対して垂直であり、
    前記溝部の周囲において、前記非磁性金属層の上面よりも上方の位置に、後に行われる研磨する工程における研磨の停止位置を示す研磨停止層を形成する工程と、
    前記収容層の溝部内を埋め、且つ磁性層の上面が前記研磨停止層の上面よりも上方に配置されるように、後に研磨およびエッチングされることにより前記下層となる、金属磁性材料よりなる下層用磁性層を形成する工程と、
    前記下層用磁性層のうち、前記研磨停止層の上面よりも上方に配置された部分が除去されるまで、前記下層用磁性層の上面を研磨する工程と、
    前記研磨後の前記下層用磁性層の上に、後に前記上層となる上層用磁性層を形成する工程と、
    前記下層用磁性層が前記下層となり、前記上層用磁性層が前記上層となるように、前記上層用磁性層をマスクとして前記下層用磁性層の一部をエッチングする工程と、
    前記コイルを形成する工程とを備え、
    前記下層用磁性層の一部をエッチングする工程は、前記第2の辺が、形成当初の前記非磁性金属層の上面の高さと下面の高さとの間の範囲内の高さの位置に配置されるように、前記下層用磁性層と前記非磁性金属層の上面をエッチングすることを特徴とする垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  22. 前記媒体対向面に配置された前記磁極層の端面は、第1の領域と、この第1の領域よりも前記基板から遠い位置に配置され、且つ第1の領域に接続された第2の領域とを有し、前記第1の領域は、前記基板に近づくに従って小さくなる幅を有し、前記第2の領域は、トラック幅を規定する一定の幅を有することを特徴とする請求項21記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  23. 前記研磨する工程は、化学機械研磨を用いることを特徴とする請求項21または22記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  24. 前記上層用磁性層は、フレームめっき法を用いて形成されることを特徴とする請求項21ないし23のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  25. 前記エッチングする工程は、イオンビームエッチングを用いることを特徴とする請求項21ないし24のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
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