JP4232900B2 - 管路の補修構造 - Google Patents

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Description

本発明は、暗渠等の管路内面を保護し及び地震等の損傷による水等の逸走を防止する管路の補修構造に関するものである。
従来、この種の管路の補修構造の第1の例としては特開平10−54494号公開特許公報に開示した技術がある。これについて説明すれば、1はライニング用筒状シートであり、ライニング用筒状シート1は、高密度ポリエチレン等の合成樹脂材により柔軟に形成され、図6(a)に示すように、該ライニング用筒状シート1の外周面に多数の突起(アンカー)1aが千鳥配置に固設された凹凸状部分1bと、該ライニング用筒状シート1の外周面に突起1aが設けられていない平らな平面状部分1cとをもって構成されており、凹凸状部分1bの範囲は管路2の内周面表層の劣化部分2aの範囲に対応している。なお、図6(a)に示すライニング用筒状シート1は、平面状部分1cと凹凸状部分1bとを一体的に成形しているが、平面状シートと凹凸状シートとを筒形に繋ぎ合わせて成形してもよく、この場合、平面状部分と凹凸状部分の割合を容易に調整する。
このようなライニング用筒状シート1により、コンクリート製の円筒形の管路2の内周面側にライニングを形成するには、まず、図6(a)に示すように、管路2の内周面表層の劣化部分2bを破砕して除去する。そして、図6(a)に示すように、ライニング用筒状シート1を折り畳んだ状態で管路2の内周側へ挿入する。なお、ライニング用筒状シート1の挿入は、管路2の一端側のマンホール等から送り込みつつ、他端側のマンホール等からワイヤー等を介して引っ張るようにして行う。
次に、図6(b)に示すように、ライニング用筒状シート1の内周側に水等の加圧液体3(5m水柱程度)を充填して、ライニング用筒状シート1を円筒形に膨らませて管路2の内周面に押し付ける。この際、ライニング用筒状シート1の凹凸状部分1bを管路2の内周側の劣化除去部分(ハツリ面)2bに対向させる。すると、管路2の劣化除去部分とライニング用筒状シート1との間には、多数の突起1aにより隙間が形成され、管路2の非劣化部分2cとライニング用筒状シート1とは密着する。
そして、加圧液体3によりライニング用筒状シート1を管路2の内周面に押し付けた状態で、ライニング用筒状シート1の凹凸状部分1bの外周側の管路2との隙間に、突起1aを埋め込むようにして、セメントミルク、モルタル等のセメント質物質組成物からなる充填材(図示せず)を注入する。この充填材が固化すると、ライニング用筒状シート1が管路2の内周面に強固に付着するので、ライニング用筒状シート1の内周側から加圧液体3を排出する。
尚、ライニング用筒状シート1の平面状部分1cを凹凸状部分1bから切り離して管路2内から除去し、管路2の内周面に付着したライニング用筒状シート1の凹凸状部分1bの両側縁を、縦長の側縁固定部材(図示せず)により固定する。なお、該側縁固定部材は、アンカーボルト等を介して管路2の内周面に固定される。
次に、この種の管路の補修構造の第2の例としては、特公平8−32427号特許公報に開示した技術がある。これについて説明すれば、図7(a)に示すように、管ライニング材5の管状不織布6内への反転挿入が管路4の所定長さ(或いは全長)に亘って終了すると、管ライニング材5内の流体8の圧力がそのまま保持され、管状不織布6と管ライニング材5は管路4の内周面に押圧された状態に保たれる。そして、この状態を保たまま、管ライニング材5の樹脂吸収材に含浸された硬化性樹脂を任意の方法によって例えば、硬化性樹脂が熱硬化性樹脂である場合加湿等して硬化させれば、図7(a)に示すように、管路4の内周面は硬化した管ライニング材5及び該管ライニング材5と当該管路4間に介在する管状不織布6によってライニングされて補修される。
上記管状不織布6は、例えば厚さ1m/m〜9m/mのポリエステル、ポリプロピレン、レーヨン、アクリル等をパンチング加工、スパンボンド加工等によって管状に成形して得られ、その外周面は、図7(b)に示すように、ポリエチレン、ポリウレタン、塩化ビニール、ポリエチレン/ナイロン共重合体、エチレンビニールアルコール等から成る厚さ0.1m/m〜0.3m/mの気密性の高いプラスチックフィルム7で被覆されている。
而して、上記管状不織布6が管路4の所定長さ(或いは全長)に亘って反転挿入されると、図7(a)に示すように、管路4内に既に反転挿入された管状不織布2内に管ライニング材5が同じく流体8の圧力によって反転挿入される。尚、管ライニング材5を牽引によって管状不織布6内に挿入することもある。
そして、上記管ライニング材5は、図7(c)に示すように例えば、厚さ3m/m〜60m/mの管状の不織布6から成る樹脂吸収材5aの外周面を例えば、厚さ0.1m/m〜0.5m/mの気密性の高いプラスチックフィルム5bで被覆して構成され、樹脂吸収材5aには硬化性樹脂が含浸されている。尚、管ライニング材5における樹脂吸収材5aやプラスチックフィルム5bの材質は上記管状不織布6、プラスチックフィルム7のそれと同じである。
また、更に、この種の管路すなわち、暗渠の補修構造の第3の例としては、特開平8−135006号公開特許公報に開示した技術がある。これについて説明すれば、9は図8(a)に示すように底壁9a、頂壁9b及び左右の側壁9c、9cが形成された断面略正方形状のコンクリート製カルバートよりなる下水道暗渠である。そして、隅角部9dと頂壁9b、側壁9c、9cとにわたって隣り合う取付けボルト10a、10bに、レール材11を固定する。このレール材11は、耐腐食性に優れた樹脂製で、ある程度の長さを有するもので、トンネル長手方向に沿って配し、同方向に並ぶ複数の上記取付けボルト10a、10bに固定する。レール材11は断面略く字状の板状部材であり、上記レール材11は、隅角部9dと頂壁9bおよび側壁9c、9cとにわたって隣り合う一対の取付けボルト10a、10bをレール材11の各取付け孔(図示せず)に通し、ナットでねじ込んで固定し、図8(b)に示すようにライニング材12を嵌め込む。
ライニング材12は、耐腐食性に優れた樹脂製の板材で、この場合長方形状に成形されている。ライニング材12は、内面(フレッシュ面)が平滑に形成され、また外面は格子状にリブが形成されている。側壁9c、9cを覆うライニング材12の場合は、ライニング材12の上端部を上側の溝11aに嵌め込んでから下端部を下側の溝11bに落とし込んで嵌め込む。また頂壁9bを覆うライニング材12の場合は、上記レール材11の一端側の溝11cに一端部を嵌め込んだ後、他端部を他端側の溝11dに嵌め込む。また、上方の左右の隅角部9dのレール材11の間にも、同様にして短いライニング材12a、12aを装着する。
特開平10−54494号公開特許公報 特公平8−32427号特許公報 特開平8−135006号公開特許公報
従来の技術は、背景技術で述べたような構成、作用であるので次の課題が存在した。
すなわち、上記第1の例としての特開平10−54494号公開特許公報に開示した技術によれば、管路の内面に固定するライニング用筒状シート1が凹凸状部分1bと平面状部分1cで構成され、その構造が複雑なうえに該凹凸状部分1bと管路2の内面との隙間に各種の充填材を注入することが要請され、当該管路2の補修が全面補修であり、しかも、補修工期が比較的長期に渉るという問題点があった。更に、上記ライニング用筒状シート1を管路2内に流入した加圧液体3の圧力で固着するので手間を必要とする大規模の補修作業であるという点で実用化としては隘路があった。
また、第2の例としての特公平8−32427号特許公報に開示した技術によれば、管路4の内面に管状不織布6及び管ライニング材5を重設して固定する構成であり、該管路4の補修のために該管路4の管厚が実質的に厚くなるうえに上記第1の例の場合と同様に、当該管路4の補修が全面補修であるうえに、該管状不織布6及び管ライニング材5を管路4内に流入された液体8の圧力で固着するので手間を必要とする大規模の補修作業であって補修工期も比較的長くなるという問題点があった。
更に、第3の例としての特開平8−135006号公開特許公報に開示した技術によれば、管路としての下水道暗渠9の内面にレール材11を固定し、このレール11の両端部にライニング材12を嵌込み固定することにより上記下水道暗渠9の内面を該ライニング材12との間に隙間を存在させて被覆する構成であり、しかも、該下水道暗渠9の底壁9a、頂壁9b及び左右の側壁9c、9c又は隅角部9dにレール材11を固定するという複雑かつ部品数を増大させた構造を備えるうえに地震等による下水道暗渠9の壁面の損傷による水等の逸走に対してもこれを完全に防止することができないという問題点があった。
また、一般的に従来の技術は、ライニング補修工法として塗膜型は現場条件により不均質な物性を有しており、硬化後、必要な機能を満たせないことが多く、長期の機能保持も劣り、管路や暗渠等に地震などにより亀裂等が発生した場合、水等の逸走を防げないものであった。
また、管路更生工法として従来の暗渠補強等の更生工法は部分的な施工が不可能で、コスト高の過設計となるものであった。
本発明が解決しようとする課題は背景技術で述べた問題点を解決することにある。
本発明に係る管路の補修構造は、管路の内周面の保護や地震等による損傷に基づく水の逸走を防止するために、例えば、円筒に形成したルーズライニングシートを管路の内周面から金属、プラスチック材料から成る管路の断面形状に応じた円形又は矩形のシート固定リングにて管路の長さ方向の所望位置に取付け、更に、該管路の内周面に於ける損傷が著しい部位にはルーズライニングシートを貼着した後、管路の内周面側から金属又はプラスチック材料等から成る円形状又は矩形状の補強リングを取付け又は管路の内周面に於ける損傷が広域に渉るときは、管路の長さ方向に該補強リングと同材質でなる補強板を設置し、管路の断面形状に左右されることなく上記ルーズライニングシートを該管路の内周面に均質に貼着し、その品質確保を図り、管路の底部に水等が残留していても良好な品質が得られるように処理し、地震等が管路に発生した際に生じる亀裂等に基づく水の逸走を防止すると共に管路の補強効果を向上させ併せて管路の劣化分の防水効果も完全なものとすることを目的としたものであって、次の構成、手段から成立する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、管路の内周面に接着部材によって貼着したルーズライニングシートと、上記管路の長さ方向の所望位置に於ける該ルーズライニングシートの表面に固定リング継手手段により押圧配備した複数のシート固定リングとで成る構成としたことを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、管路の内周面に接着部材によって貼着したルーズライニングシートと、上記管路の長さ方向の所望位置に於ける該ルーズライニングシートの表面に固定リング継手手段により押圧配備した複数のシート固定リングであって、シート固定リングが複数のリング片を連結したシート固定リングとで成る構成としたことを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、管路の内周面に接着部材によって貼着したルーズライニングシートと、上記管路の長さ方向の所望位置に於ける該ルーズライニングシートの表面に固定ボルト、該固定ボルトに連結した左右翼片及び該左右翼片の下部に形成した押突起でなる固定継手手段により押圧配備した複数のシート固定リングであって、シート固定リングが上記押突起で複数のリング片端面を押込みかつ連結されたシート固定リングとで成る構成としたことを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、管路の内周面に接着部材によって貼着したルーズライニングシートと、上記管路の長さ方向の所望位置に於ける該ルーズライニングシートの表面に固定リング継手手段により押圧配備した複数のシート固定リングと、上記管路の長さ方向に於ける部分補強部位に於ける上記ルーズライニングシートの表面に取付け固定した補強板及び/又は補強リングとで成る構成としたことを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、管路の内周面に接着部材によって貼着したルーズライニングシートと、上記管路の長さ方向の所望位置に於ける該ルーズライニングシートの表面に固定リング継手手段により押圧配備した複数のシート固定リングであって、のシート固定リングが複数のリング片を連結したシート固定リングと、上記管路の長さ方向に於ける部分補強部位に於ける上記ルーズライニングシートの表面に取付け固定した補強板及び/又は補強リングとで成る構成としたことを特徴とする。
請求項6記載の発明によれば、管路の内周面に接着部材によって貼着したルーズライニングシートと、上記管路の長さ方向の所望位置に於ける該ルーズライニングシートの表面に固定ボルト、該固定ボルトに連結した左右翼片及び該左右翼片の下部に形成した押突起でなる固定継手手段により押圧配備した複数のシート固定リングであって、シート固定リングが上記押突起で複数のリング片端面を押込みかつ連結されたシート固定リングと、上記管路の長さ方向に於ける部分補強部位に於ける上記ルーズライニングシートの表面に取付け固定した補強板及び/又は補強リングとで成る構成としたことを特徴とする。
請求項7記載の発明によれば、請求項1、2、3、4、5又は6記載の発明に於いて、前記管路が円形又は矩形の暗渠でなる構成としたことを特徴とする。
請求項8記載の発明によれば、請求項1、2、3、4、5又は6記載の発明に於いて、前記ルーズライニングシートの表面に樹脂封入型ゴムチューブを介在させてシート固定リングを押圧配備した構成としたことを特徴とする。
請求項9記載の発明によれば、請求項1、2、3、4、5又は6記載の発明に於いて、前記管路の底部に集配水手段を配置した構成としたことを特徴とする。
本発明に係る管路の補修構造は、叙上の構成、作用を有するので次の効果がある。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、管路の内周面に接着部材によって貼着したルーズライニングシートと、上記管路の長さ方向の所望位置に於ける該ルーズライニングシートの表面に固定リング継手手段により押圧配備した複数のシート固定リングとで成ることを特徴とする管路の補修構造を提供する。
このような構成としたので、管路の形状に限定されることなく、簡単な構成でもって、補修工数を大幅に削減しかつ実施化容易に管路の補修を行なうことができる効果がある。
請求項2記載の発明によれば、管路の内周面に接着部材によって貼着したルーズライニングシートと、上記管路の長さ方向の所望位置に於ける該ルーズライニングシートの表面に固定リング継手手段により押圧配備した複数のシート固定リングであって、シート固定リングが複数のリング片を連結したシート固定リングとで成ることを特徴とする管路の補修構造を提供する。
このような構成としたので、例えば、金属、プラスチック材料等から成る管路の形状に応じたシート固定リングであって、該シート固定リングが2個ないし3個の複数のリング片を一組として固定リング継手手段によりその相互を連結すると共にルーズライニングシートの表面上に押圧固定されるので、管路の内周面へのルーズライニングシートの密着度を高めて保護機能を向上させ、地震等による損傷に基づく水の逸走を防止する効果がある。
請求項3記載の発明によれば、管路の内周面に接着部材によって貼着したルーズライニングシートと、上記管路の長さ方向の所望位置に於ける該ルーズライニングシートの表面に固定ボルト、該固定ボルトに連結した左右翼片及び該左右翼片の下部に形成した押突起でなる固定継手手段により押圧配備した複数のシート固定リングであって、シート固定リングが上記押突起で複数のリング片端面を押込みかつ連結されたシート固定リングとで成ることを特徴とする管路の補修構造を提供する。
このような構成としたので、請求項2記載の発明の効果に加えて特に、ルーズライニングシートを管路の内周面に押圧固定する固定継手手段がその押突起により上記シート固定リングの各複数のリング片の端面を押込み作用させることで、シート固定リングを上記ルーズライニングシートの表面上に固定配置させ、更なるルーズライニングシートと管路の内周面の密着性を高めると共に管路の補強を行なう効果がある。
請求項4記載の発明によれば、管路の内周面に接着部材によって貼着したルーズライニングシートと、上記管路の長さ方向の所望位置に於ける該ルーズライニングシートの表面に固定リング継手手段により押圧配備した複数のシート固定リングと、上記管路の長さ方向に於ける部分補強部位に於ける上記ルーズライニングシートの表面に取付け固定した補強板及び/又は補強リングとで成ることを特徴とする管路の補修構造を提供する。
このような構成としたので、請求項2記載の発明の効果に加えて特に、該管路の内周面に於ける損傷が著しい部位にはルーズライニングシートを貼着した後、管路の内周面側から金属又はプラスチック材料等から成る円形状又は矩形状の補強リングを取付け又は管路の内周面に於ける損傷が広域に渉るときは、管路の長さ方向に該補強リングと同材質でなる補強板を設置し、管路の断面形状に左右されることなく上記ルーズライニングシートを該管路の内周面に均質に貼着し、その品質確保を図る効果がある。
請求項5記載の発明によれば、管路の内周面に接着部材によって貼着したルーズライニングシートと、上記管路の長さ方向の所望位置に於ける該ルーズライニングシートの表面に固定リング継手手段により押圧配備した複数のシート固定リングであって、シート固定リングが複数のリング片を連結したシート固定リングと、上記管路の長さ方向に於ける部分補強部位に於ける上記ルーズライニングシートの表面に取付け固定した補強板及び/又は補強リングとで成ることを特徴とする管路の補修構造を提供する。
このような構成としたので、例えば、金属、プラスチック材料等から成る管路の形状に応じたシート固定リングであって、該シート固定リングが2個ないし3個の複数のリング片を一組として固定リング継手手段によりその相互を連結すると共にルーズライニングシートの表面上に押圧固定されるので、管路の内周面へのルーズライニングシートの密着度を高めて保護機能を向上させ、地震等による損傷に基づく水の逸走を防止すること及び該管路の内周面に於ける損傷が著しい部位にはルーズライニングシートを貼着した後、管路の内周面側から金属又はプラスチック材料等から成る円形状又は矩形状の補強リングを取付け又は管路の内周面に於ける損傷が広域に渉るときは、管路の長さ方向に該補強リングと同材質でなる補強板を設置し、管路の断面形状に左右されることなく上記ルーズライニングシートを該管路の内周面に均質に貼着し、その品質確保を図る効果がある。
請求項6記載の発明によれば、管路の内周面に接着部材によって貼着したルーズライニングシートと、上記管路の長さ方向の所望位置に於ける該ルーズライニングシートの表面に固定ボルト、該固定ボルトに連結した左右翼片及び該左右翼片の下部に形成した押突起でなる固定継手手段により押圧配備した複数のシート固定リングであって、シート固定リングが上記押突起で複数のリング片の端面を押込みかつ連結されたシート固定リングと、上記管路の長さ方向に於ける部分補強部位に於ける上記ルーズライニングシートの表面に取付け固定した補強板及び/又は補強リングとで成ることを特徴とする管路の補修構造を提供する。
このような構成としたので、特に、ルーズライニングシートを管路の内周面に押圧固定する固定継手手段がその押突起により上記シート固定リングの各複数のリング片の端面を押込み作用させることで、シート固定リングを上記ルーズライニングシートの表面上に固定配置させ、更なるルーズライニングシートと管路の内周面の密着性を高めると共に管路の補強を行なうこと及び該管路の内周面に於ける損傷が著しい部位にはルーズライニングシートを貼着した後、管路の内周面側から金属又はプラスチック材料等から成る円形状又は矩形状の補強リングを取付け又は管路の内周面に於ける損傷が広域に渉るときは、管路の長さ方向に該補強リングと同材質でなる補強板を設置し、管路の断面形状に左右されることなく上記ルーズライニングシートを該管路の内周面に均質に貼着し、その品質確保を図る効果がある。
請求項7記載の発明によれば、前記管路が円形又は矩形の暗渠でなることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の管路の補修構造を提供する。
このような構成としたので、管路の断面形状に左右されることなく上記ルーズライニングシートを該管路の内周面に均質に貼着し、その品質確保を図る効果がある。
請求項8記載の発明によれば、前記ルーズライニングシートの表面に樹脂封入型ゴムチューブを介在させてシート固定リングを押圧配備したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の管路の補修構造を提供する。
このような構成としたので、例えば、金属、プラスチック材料等から成る管路の形状に応じたシート固定リングであって、該シート固定リングが2個ないし3個の複数のリング片を一組として固定リング継手手段によりその相互を連結すると共にルーズライニングシートの表面上に押圧固定されるので、管路の内周面へのルーズライニングシートの密着度を高めて保護機能を向上させ、地震等による損傷に基づく水の逸走を防止すること及び上記管路の内周面が粗面状である場合にも上記ルーズライニングシートを管路の内周面に密着状態で完全に固定することができる効果がある。
請求項9記載の発明によれば、前記管路の底部に集配水手段を配置したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の管路の補修構造を提供する。
このような構成としたので、上記請求項1ないし6記載の発明の効果に加えて、管路の底部に水等が残留していても良好な品質が得られるように処理し、地震等が管路に発生した際に生じる亀裂等に基づく水の逸走を防止すると共に管路の補強効果を向上させ併せて管路の劣化分の防水効果も完全なものとする効果がある。
以下、本発明に係る管路の補修構造に於ける実施の形態について添付図面に基づき詳細に説明する。
図1(a)、(b)は、本発明に係る管路の補修構造に於ける実施の形態を示す図面の概要図であって、(a)は管路の断面を示す断面図、(b)は(a)に図示するA部を拡大した部分断面図である。
13は、地中に埋設された下水道管や腐食性排ガス、高温排ガス及び酸性流体の流路として用いられる鉄筋コンクリート造り等の暗渠でなる管路である。該管路13は図示するように、ルーズライニングシート14をその内周面13a上に長さ方向(軸方向)に張設しかつ固定している。この場合、図示していないが、該管路13の長さ方向の内面上又は内周面13a上の適宜部位と上記ルーズライニングシート14の外表面との間に接着剤又は粘着剤等でなる接着材料を介在させて該ルーズライニングシート14が上記管路13の内周面13aから剥離しないように構成している。
尚、上記管路13の断面形状が円形状であるとき、上記ルーズライニングシート14もこれに相応して円筒状に形成されたものを使用するものとし、該管路13の断面形状が矩形であるときは、平面体で構成された各ルーズライニングシート14を該管路13の矩形を構成する各面又は内周面13aに適合させて張設し又は貼着した構成とする。従って、該ルーズライニングシート14は複数枚又は多数枚を備え、これの左右端を接合し管路13の内周面13aの全域に渉り密着させるものとする。
上記ルーズライニングシート14は、例えば、合成樹脂製シート、FRP(繊維補強プラスチック)シート、止水機能を有する水膨張ゴムシート、熱収縮製ポリエチレンシート、耐食性を有すると共に軽量であるチタン板等各種のシートで構成される。
また、上記ルーズライニングシート14はいわゆる射水シートであって、例えば、管路13の形状が円形である場合、略円筒形又は円形に加工され、管路13内の現場に於いて該管路13の長さ方向、すなわち、軸方向に貼着施工することもできる。
そして、上述したルーズライニングシート14は、図3に示すように、その外表面及び/又は内表面を蛇腹状面に構成し、該管路13内に搬入して施工する際、該管路13の長さ方向、すなわち軸方向に押し拡げ該管路13の内周面13aに貼着け固定する。
15は、上記ルーズライニングシート14の内表面に後述する固定リング継手手段16により押圧配備するシート固定リングである。該シート固定リング15は管路13の長さ方向、すなわち、軸方向の所望位置に於ける上記ルーズライニングシート14の表面、殊に内表面に適宜間隔を有して複数個を配備してあり、そして、その複数個のシート固定リング15の単一のものが図1(b)に示すように複数のリング片15a、15b、15cで構成される。このシート固定リング15の各リング片15a、15b、15cは、上記管路13の径長や幅長又は高さ等により全内周面に張設又は貼着できるように所望数個を配備するものとする。
尚、上記複数のリング片15a、15b、15cはリング片15bを省略して二つのリング片15a、15cで構成してもよい。
ここで、該シート固定リング15は、上記固定リング継手手段16でもって図1(b)で示すように上記シート固定リング15を構成するリング片15a及び15cを左右に押へ込むと共にリング片15bをルーズライニングシート14に圧接する。これにより、単一のシート固定リング15が、該ルーズライニングシート14に固定する。また、該単一のシート固定リング15を管路13の長さ方向、すなわち軸方向の所望位置であって、適宜間隔を置いて上記ルーズライニングシート14の内表面に複数個を設置される。
また、本発明に係る管路の補修構造に於ける他の実施の形態は図2に示す構造のものがある。該図2は、前記図1(b)と同様に管路の断面の一部を拡大した部分断面図である。
図2について説明し、本発明に係る管路の補修構造に於ける他の実施の形態を明らかにする。
15は、ルーズライニングシート(図示せず)の内表面に後述する固定リング継手手段16’により押圧配備するシート固定リングである。該シート固定リング15は管路13の長さ方向、すなわち、軸方向の所望位置に於ける上記ルーズライニングシートの表面、殊に内表面に適宜間隔を有して複数個を配備してあり、そして、その複数個のシート固定リング15の単一のものが図2に示すように複数のリング片15a、15b、15cで構成される。このシート固定リング15の各リング片15a、15b、15cは、上記管路13の径長や幅長又は高さ等により全内周面に張設又は貼着できるように所望数個を配備するものとする。
尚、上記複数のリング片15a、15b、15cはリング片15bを省略して二つのリング片15a、15cで構成してもよい。
ここで、該シート固定リング15は、上記固定リング継手手段16’でもって図2で示すように上記シート固定リング15を構成するリング片15a及び15cを左右に押へ込むと共にリング片15bをルーズライニングシートに圧接する。これにより、単一のシート固定リング15が、該ルーズライニングシートに固定する。また、該単一のシート固定リング15を管路13の長さ方向、すなわち軸方向の所望位置であって、適宜間隔を置いて上記ルーズライニングシートの内表面に複数個を設置される。
而して、該固定リング継手手段16’は、固定ボルト16aと、該固定ボルト16aの先端及び基端に連結配備された平ワッシャ又はボルト頭16b及び16cと、該固定ボルト16aの頭部に螺合したナット16d、該固定ボルト16aの軸長部16eに押込み変形かつ可動自在に連結配備した伸縮部材16Bとで構成している。該伸縮部材16Bは上記軸長部16eに挿通され略V字形状を有する板バネ体で構成され、一方の翼片16B1と他方の翼片16B2を備え、この翼片16B1及び16B2の先端部分に略双股状又は断面L字形状の把持部16B3及び16B4を備えている。また、該把持部16B3及び16B4はリング片15a及び15cの一方端15a1、15c1に挾着している。また、該一方端15a1及び15c1は前記固定ボルト16aの軸長部16eに支持された断面形状略コ字状の筺体16kに保持されている。そして、上記平ワッシャ又はボルト頭16bは上記管路13の内周面13aに貼着した上記ルーズライニングシートの内面と、上記シート固定リング15との間に介装され上記固定リング継手手段16’のナット16dを各種の緊締手段により締め付けかつ回動操作をすることにより該シート固定リング15を該ルーズライニングシートの所望部位に於ける内面上に押付けて取付ける。
ここで、各種の作業工具でなる緊締手段によりナット16dを締付けかつ回動させて平ワッシャ16cを固定ボルト16aの軸長部16eの奥側に押込む。これにより、伸縮部材16Bは圧縮され、一方の翼片16B1及び他方の翼片16B2が矢印D、F方向に変形移動する。そして、上記リング片15a及び15cの一方端15a1及び15c1が管路13の内周面13aに沿って矢印G及びH方向に移動し、リング片15a及び15cの一方端15a1及び15c1の端面と上記リング片15bの左右端15b1、15b2の端面とが面一状態に接合する。また、上記リング片15bの左右端15b1、15b2の端面の表面にリング片15a及び15cの一方端15a1及び15c1の端面を重設してもよい。そして、該シート固定リング15がルーズライニングシートの内表面上に押圧状態で固定される。
作用
次に、本発明に係る管路の補修構造に於ける実施の形態について作用を説明する。
本発明に係る管路の補修構造によれば、断面形状が円形を有する円筒状又は断面形状が四角形等矩形状の管路13の内周面13aに点在させた接着部材により、例えば、円筒状又は平板状等に形成したルーズライニングシート14を該管路13の内周面13aに一体的に該管路13の長さ方向、すなわち軸方向に貼着固定する。そして、該ルーズライニングシート14の所望位置若しくは適宜位置であって、上記管路13の形状に相応する形状を有するシート固定リング15を該ルーズライニングシート14を押圧作用して、該ルーズライニングシート14の内面又は内周面に固定する。而して、管路13の内周面13aの保護や地震による損傷に基づく水の逸走現象を防止する作用を司る。更に、上記管路13の内周面13aに於ける損傷が著しいものと判断した際、上記ルーズライニングシート14を管路13の内周面13aに張設又は貼着した後に加えて上記シート固定リング15と例えば、同形状かつ同材質でなる補強リング及び/又は補強板を上記ルーズライニングシート14の内面又は内周面に設置し、該管路13の断面形状に左右されることなく上記ルーズライニングシート14を管路13の内周面13aに均質に貼着作用させ、該ルーズライニングシート14の耐久性及び品質向上を図り、併せて管路13に地震等が発生した際に生じる亀裂に基づく突発的な水の逸走現象を防止し、管路13の補強作用を行なう。
以下、本発明に係る管路の補修構造の実施例1を説明する。
管路13は上述したように図1(a)に示してあり、ルーズライニングシート14をその内周面13a上に長さ方向(軸方向)に張設しかつ固定している。この場合、図示していないが、該管路13の長さ方向の内面上又は内周面13a上の適宜部位と上記ルーズライニングシート14の外表面との間に接着剤又は粘着剤等でなる接着材料を介在させて該ルーズライニングシート14が上記管路13の内周面13aから剥離しないように構成している。15は、上記ルーズライニングシート14の内表面に後述する固定リング継手手段16により押圧配備するシート固定リングである。
上記固定リング継手手段16は、例えば、図1(b)に示す構成を備えている。該固定リング継手手段16は、固定ボルト16aと、該固定ボルト16aの先端及び基端に連結配備された平ワッシャ16b及び16cと、該固定ボルト16aの頭部に螺合したナット16d、該固定ボルト16aの軸長部16eに押込み可動自在に左右に連結配備した翼片16f、16gと、該左右の翼片16f、16gの内表面すなわち、下部に形成し又は溶接手段等により固定した押圧突起16h、16iとで構成している。そして、上記平ワッシャ16bは上記管路13の内周面13aに貼着した上記ルーズライニングシート14の内面と、上記シート固定リング15との間に介装され上記固定リング継手手段16のナット16dを各種の緊締手段により締め付けかつ回動操作をすることにより該シート固定リング15を該ルーズライニングシート14の所望部位に於ける内面上に押付けて取付ける。
次に、本発明に係る管路の構造の実施例1に基づく補修工法又は各構成部材の組立手順、作用等について説明する。
本発明に係る管路の補修構造によれば、断面形状が円形を有する円筒状又は断面形状が四角形等矩形状の管路13の内周面13aに点在させた接着部材により、例えば、円筒状又は平板状等に形成したルーズライニングシート14を該管路13の内周面13aに一体的に該管路13の長さ方向、すなわち軸方向に貼着固定する。そして、該ルーズライニングシート14の所望位置若しくは適宜位置であって、上記管路13の形状に相応する形状を有するシート固定リング15を該ルーズライニングシート14を押圧作用して、該ルーズライニングシート14の内面又は内周面に固定する。而して、管路13の内周面13aの保護や地震による損傷に基づく水の逸走現象を防止する作用を司る。
ここで、上記の説明から明らかな如く、上記固定リング継手手段16は上記管路13の内周面に沿って複数ヶ所、例えば、図1(a)に示すように管路13を所定の断面から見れば、3ヶ所を設置する。そして、例えば、管路13が300(m)である場合、該管路13の全長に於いては長さ方向、すなわち軸方向に於ける所望位置つまり10(m)間隔長毎に設置するときは管路13を30列に分測設定し上記固定リング継手手段16を全体で90ヶ所を該管路13の内面に設置することとなる。
そこで、図1(b)に基づき、上記固定リング継手手段16の一つの作用を詳しく説明し、上記シート固定リング15、すなわち単一の該シート固定リング15を構成する複数のリング片15a、15b及び15cを上記ルーズライニングシート14の内表面上に押圧し固定する作用を明らかにする。
該リング片15bは上記ルーズライニングシート14の内面上に予め固定されると共に上記固定リング継手手段16の固定ボルト16aの軸長部16eに結合している。
一方、上記リング片15bの左右端15b1及び15b2の内面は、それに隣接配備されている左右のリング片15a、リング片15cのそれぞれの一方端15a1、15c1の外面、つまり、リング片15bの外面に当接状態に配置され、該リング片15bと、リング片15aと、リング片15cの各端部は重設されている。そして、上記リング片15a及び15cの一方端15a1及び15c1の端面は、上記翼片16f、16gの下部に形成された押圧突起16h、16iの外側面16h1、16i1に当接している。
ここで、各種の作業工具でなる緊締手段によりナット16dを締付けかつ回動させて平ワッシャ16cを固定ボルト16aの軸長部16eの奥側に押込む。これにより、翼片16f、16gの位置が一点鎖線B位置から一点鎖線C位置まで変形移動され、押圧突起16h、16iがそれぞれ矢印D、F方向に移動する。そして、上記リング片15a及び15cの一方端15a1及び15c1が該押圧突起16h、16iの移動作用により管路13の内周面13aに沿って矢印G及びH方向に移動し、リング片15a及び15cの一方端15a1及び15c1の端面と上記リング片15bの左右端15b1、15b2の端面とが面一状態に接合する。また、上記リング片15bの左右端15b1、15b2の端面の表面にリング片15a及び15cの一方端15a1及び15c1の端面を重設してもよい。そして、該シート固定リング15がルーズライニングシート14の内表面上に押圧状態で固定される。
更に、上記ナット16dを管路13の内周面側に進出させると、上記左右の押圧突起16h、16iが上記リング片15a及び15cの一方端15a1及び15c1の内表面上つまり、上記接合面上に乗上げ、該リング片15a及び15cがルーズライニングシート14から剥離することがなくまた、リング片15a及び15cの一方端15a1及び15b1の端面とリング片15bの左端15b1及び右端15b2の各端面との接合状態が常に保持されルーズライニングシート14の内表面への水の逸走を高品質に防止する。
尚、上記複数のリング片15a、15b、15cはリング片15bを省略して二つのリング片15a、15cで構成してもよい。
このように上述した一つの固定リング継手手段16を管路13の内周面13aに沿って適宜間隔を置いて図1(a)に示す如く複数個、例えば3個を周設し、更に、管路13の長さ方向に例えば、30列を設置し、合計90個を設置して、管路13の内周面13aに貼着かつ固定したルーズライニングシート14の内面に適切に押圧し、かつ固定する。上記管路13の内周面13aの全体に於ける当該固定リング継手手段16の設置数は該管路13の径長や管路長の設計仕様から管路13の補修度合を勘案して好適な設置数が決定される。また、該管路13は断面が円形状以外の形状、例えば矩形であるときや上記ルーズライニングシート14の管路13内周面13aの施工処理等によりその設置部位や設置数が決定される。
尚、図1(a)に於いて、17は集配水手段であって、管路13の内周面13a又は内壁等の底部13bに配備されている。該集配水手段17はヘチマロン又は透水フィルタ等で構成され、該管路13の底部13bに滞留した漏水や該管路13内から流入した水分等を集配する機能を備えている。
次に、本発明に係る管路の補修構造の実施例2について図3(a)、(b)及び(c)に基づき説明する。
当該実施例2は、大概すれば前述した実施例1の構成に加えて上記ルーズライニングシート14の内面と該ルーズライニングシート14に押圧しかつ固定するシート固定リング15との間に樹脂封入型ゴムチューブ18を介在設置している。また、上記シート固定リング15を上記ルーズライニングシート14に押圧しかつ固定するための固定リング継手手段16Aは前述した固定リング継手手段16に比し、簡易型として更に実用性の高いものを適用する。
管路13は図3(a)に示してあり、該管路13の内周面13a上にその長さ方向、すなわち、軸方向に張設しかつ固定されたルーズライニングシート14を有している。そして、図示していないが、上記管路13の長さ方向の内面上又は内周面13a上の適宜部位と、上記ルーズライニングシート14の外表面との間には、上述した接着材料を介在させて該ルーズライニングシート14が管路13の内周面13aに接着し、剥離しないように構成している。15は、上記ルーズライニングシート14の内表面を樹脂封入型ゴムチューブ18を介して押圧しかつ固定されたシート固定リングである。そして、該シート固定リング15は、図3(a)の矢視I−I方向からみた拡大断面図である図3(b)に示すように管路13の長さ方向、つまり軸方向の所望位置に於ける内周面13aに配備した場合、例えば、距離Lの幅長を有しており、該管路13の内周面13aに貼着固定した上記ルーズライニングシート14の内表面を同幅長を有する樹脂封入型ゴムチューブ18と共に押圧し固定する。
尚、該樹脂封入型ゴムチューブ18の底部とルーズライニングシート14との間には、図3(b)に示すように適宜に膨潤ゴム19を介置し、該ルーズライニングシート14への密着性を向上させるように構成している。
固定リング継手手段16Aは図3(a)のE部の拡大図である図3(c)に示すように、上記ルーズライニングシート14の内表面に上記樹脂封入型ゴムチューブ18及び上記シート固定リング15を押圧しかつ固定するために上記管路13の壁面に備えられ、これの働きにより行なう。
すなわち、該固定リング継手手段16Aは前述した実施例1に示す固定リング継手手段16と同一構成のものでもよいが、これの簡易型として補修施工の実施容易化を実現する。該固定リング継手手段16Aは図3(c)に示すような構成であって、固定ボルト16aと、該固定ボルト16aの先端及び基端に連結配備された平ワッシャ16b及び16cと、該固定ボルト16aの頭部に螺合したナット16dと、該固定ボルト16aの軸長部16eに螺合したスペーサ16jとで構成している。そして、上記平ワッシャ16bは上記管路13の内周面13a又は壁面部13bに固定されている。
而して、上記固定リング継手手段16Aのナット16dを各種の緊締手段により締め付けかつ回動操作をすることにより樹脂封入型ゴムチューブ18及び上記シート固定リング15を該ルーズライニングシート14の所望部位に於ける内面上に押付ける。
次に、本発明に係る管路の構造の実施例2に基づく補修工法又は各構成部材の組立手順、作用等について説明する。
本発明に係る管路の補修構造によれば、断面形状が円形を有する円筒状又は断面形状が四角形等矩形状の管路13の内周面13aに点在させた接着部材により、例えば、円筒状又は平板状等に形成したルーズライニングシート14を該管路13の内周面13aに一体的に該管路13の長さ方向、すなわち軸方向に貼着固定する。そして、該ルーズライニングシート14の所望位置若しくは適宜位置であって、上記管路13の形状に相応する形状を有するシート固定リング15を上記樹脂封入型ゴムチューブ18を介して該ルーズライニングシート14を押圧作用して、該樹脂封入型ゴムチューブ18の内面又は内周面に固定する。而して、管路13の内周面13aの保護や地震による損傷に基づく水の逸走現象を防止する作用を司る。
ところで、図3(a)、(b)及び(c)に基づき、上記固定リング継手手段16Aの一つの作用を説明し、併せて、一組のシート固定リング15を構成する一方、他方のリング片15a及び15cが一組の樹脂封入型ゴムチューブ18、18及び上記ルーズライニングシート14の内表面上に固定する作用を明らかにする。
上記樹脂封入型ゴムチューブ18は、所定部位に単一又は複数個の樹脂封入バルブ20を配備し、該樹脂封入型ゴムチューブ18内に所定量の各種樹脂、例えば、熱硬化樹脂、不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂等を注入する。当該樹脂の注入量は、管径又は補修工法の設計仕様によって適宜調整する。
上記一方のリング片15aの一方端15a1と他方のリング片15cの一方端15c1はそれぞれ隣接かつ対向配備されている。そして、各種の作業工具でなる緊締手段によりナット16dを締付けかつ回動させて平ワッシャ16cをスペーサ16jを押付けると共に該一方のリング片15aの一方軸15a1を他方のリング片15cの一方端15c1に接合させる。これにより、該一方のリング片15aと他方のリング片15cの端部が面一状態になる。また、上記リング片15cの一方端15c1の表面にリング片15aの一方端15a1を重設してもよい。このように、管路13の内周面13aに配備した上記ルーズライニングシート14の内面を最初に樹脂封入型ゴムチューブ18で、次いで、シート固定リング15で押圧固定することができる。
尚、上記固定リング継手手段16Aは上記管路13の内周面13aに沿って複数ヶ所、例えば、図3(a)に示すように管路13を所定の断面から見れば、4ヶ所を設置する。そして、例えば、管路13が300(m)である場合、該管路13の全長に於いては長さ方向、すなわち軸方向に於ける所望位置つまり10(m)間隔長毎に設置するときは管路13を30列に分測設定し上記固定リング継手手段16Aを全体で90ヶ所を該管路13の内面に設置することとなる。
また、上記本発明に係る管路の補修構造の実施例2に基づく他の構成及び作用は上記実施例1と略同一であり、その説明を省略する。
次に、本発明に係る管路の構造の実施例3について図4及び図5に基づき説明する。
当該実施例3は大概すれば、前述した実施例1及び2の構成に加えて又は該実施例1及び2の構成部品に代替する構成部品を採用し、更に、管路13の内周面13aに於ける損傷が著しい場合に対処すべく管路補修を行なうための実施例である。
殊に、当該実施例3は図4に示すように、例えば、管路13の内周面13aの著しい損傷面Jの所定位置に上記シート固定リング15と略同一材質例えば、金属、プラスチック材料等でなる補強リング21を単一又は複数個を該内周面13aに沿って周設する。
これにより、上記管路13の内周面13aに貼着固定された上記ルーズライニングシート14の内面を更に強固に押圧しかつ固定することとなる。この場合、上記シート固定リング15に加えて当該補強リング21を配備することや上記シート固定リング15に代えて補強リング21のみを配備すること等選択的に実施の形態が考えられる。また、図4に示すように、上記補強リング21を著しい損傷面Jの前後端部位に於ける管路13の内周面13aに対向して固定配置し、その補強リング21、21間に金属又はプラスチック材料等でなる例えば、平板状の補強板22を管路13の軸方向に設置する。このようにすれば管路13の断面形状に左右されることなく上記ルーズライニングシート14を該管路13の内周面13aに均質に貼着し、及び管路13の内周面13aや内壁面の補強効果を向上させる。
尚、上記ルーズライニングシート14は図4に示すように、その外表面及び/又は内表面を蛇腹状面に構成し、該管路13内に搬入して施工する際、該管路13の長さ方向、すなわち軸方向に押し拡げ該管路13の内周面13aに貼着け固定する。
而して、当該実施例3の構成によれば、図5の遠方透視図に示すような管路13内の構造となる。そして、本発明に係る管路の補修構造の実施例3の他の構成、補修工法又は組立手段等は前述した実施例1及び2と略同一であり、その説明を省略する。
本発明に係る管路の補修構造の実施の形態の具体的な実施例1を示す図面であって、(a)は管路の断面を示す断面図、(b)は(a)に示すA部を拡大した部分断面図である。 本発明に係る管路の補修構造に於ける他の実施の形態を示すものであって、管路の断面の一部を拡大した断面図である。 本発明に係る管路の補修構造の実施例2を示す図面であって、(a)は管路の断面を示す断面図、(b)は(a)の矢視I−I方向拡大断面図、(c)は(a)に示すE部を拡大した部分断面図である。 本発明に係る管路の補修構造の実施例3を示すものであって要部を破断した斜視図である。 本発明に係る管路の補修構造の実施例3の管路内の構造を示す遠方透視図である。 従来の技術に於ける管路の補修構造の第1の例を示す図面であって、(a)はライニング用筒状シートの構造を明示した断面図、(b)は加圧液体を管路に流入した状態を示す断面図である。 従来の技術に於ける管路の補修構造の第2の例を示す図面であって、(a)は流体が流入された状態に於ける管路内の構造を示す断面図、(b)は管状不織布の構成を示す斜視図、(c)は管ライニング材の構成を示す斜視図である。 従来の技術に於ける管路の補修構造の第3の例を示す図面であって、(a)は矩形状の暗渠の構造を示す断面図、(b)はライニング材を備えた暗渠の構造を示す断面図である。
符号の説明
13 管路
13a 管路の内周面
13b 管路の底部
14 ルーズライニングシート
15 シート固定リング
15a リング片
15a1 リング片の一方端
15b リング片
15b1 リング片の左端
15b2 リング片の右端
15c リング片
15c1 リング片の一方端
16 固定リング継手手段
16A 固定リング継手手段
16’ 固定リング継手手段
16B 伸縮部材
16B1 一方の翼片
16B2 他方の翼片
16B3 一方の翼片の把持部
16B4 他方の翼片の把持部
16a 固定ボルト
16b 平ワッシャ(ボルト頭)
16c 平ワッシャ
16d ナット
16e 固定ボルトの軸長部
16f 翼片
16g 翼片
16h 押圧突起
16h1 押圧突起の外側面
16i 押圧突起
16i1 押圧突起の外側面
16j スペーサ
16k 固定リング継手手段の筐体
17 集配水手段
18 樹脂封入型ゴムチューブ
19 膨潤ゴム
20 樹脂注入バルブ
21 補強リング
22 補強板

Claims (9)

  1. 管路の内周面に接着部材によって貼着したルーズライニングシートと、上記管路の長さ方向の所望位置に於ける該ルーズライニングシートの表面に固定リング継手手段により押圧配備した複数のシート固定リングとで成ることを特徴とする管路の補修構造。
  2. 管路の内周面に接着部材によって貼着したルーズライニングシートと、上記管路の長さ方向の所望位置に於ける該ルーズライニングシートの表面に固定リング継手手段により押圧配備した複数のシート固定リングであって、シート固定リングが複数のリング片を連結したシート固定リングとで成ることを特徴とする管路の補修構造。
  3. 管路の内周面に接着部材によって貼着したルーズライニングシートと、上記管路の長さ方向の所望位置に於ける該ルーズライニングシートの表面に固定ボルト、該固定ボルトに連結した左右翼片及び該左右翼片の下部に形成した押突起でなる固定継手手段により押圧配備した複数のシート固定リングであって、シート固定リングが上記押突起で複数のリング片端面を押込みかつ連結されたシート固定リングとで成ることを特徴とする管路の補修構造。
  4. 管路の内周面に接着部材によって貼着したルーズライニングシートと、上記管路の長さ方向の所望位置に於ける該ルーズライニングシートの表面に固定リング継手手段により押圧配備した複数のシート固定リングと、上記管路の長さ方向に於ける部分補強部位に於ける上記ルーズライニングシートの表面に取付け固定した補強板及び/又は補強リングとで成ることを特徴とする管路の補修構造。
  5. 管路の内周面に接着部材によって貼着したルーズライニングシートと、上記管路の長さ方向の所望位置に於ける該ルーズライニングシートの表面に固定リング継手手段により押圧配備した複数のシート固定リングであって、シート固定リングが複数のリング片を連結したシート固定リングと、上記管路の長さ方向に於ける部分補強部位に於ける上記ルーズライニングシートの表面に取付け固定した補強板及び/又は補強リングとで成ることを特徴とする管路の補修構造。
  6. 管路の内周面に接着部材によって貼着したルーズライニングシートと、上記管路の長さ方向の所望位置に於ける該ルーズライニングシートの表面に固定ボルト、該固定ボルトに連結した左右翼片及び該左右翼片の下部に形成した押突起でなる固定継手手段により押圧配備した複数のシート固定リングであって、シート固定リングが上記押突起で複数のリング片端面を押込みかつ連結されたシート固定リングと、上記管路の長さ方向に於ける部分補強部位に於ける上記ルーズライニングシートの表面に取付け固定した補強板及び/又は補強リングとで成ることを特徴とする管路の補修構造。
  7. 前記管路が円形又は矩形の暗渠でなることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の管路の補修構造。
  8. 前記ルーズライニングシートの表面に樹脂封入型ゴムチューブを介在させてシート固定リングを押圧配備したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の管路の補修構造。
  9. 前記管路の底部に集配水手段を配置したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の管路の補修構造。
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KR102422920B1 (ko) * 2022-02-11 2022-07-20 (주)삼명이엔씨 보강부재가 구비된 각관 보수용 라이닝재 및 이의 제조방법

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