JP4232622B2 - テンパーねじの製造方法、およびテンパーねじを備えた装飾品 - Google Patents

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Description

本発明は、テンパーねじ、その製造方法、製造装置、およびこのテンパーねじを備えた装飾品に関する。詳しくは、熱処理によってねじ頭表面に着色皮膜(酸化皮膜)が形成されたテンパーねじの製造方法、この製造方法によって製造されたテンパーねじ、これを備えた時計や携帯機器、ブレスレット等の装飾品、およびこのようなテンパーねじの製造装置に関する。
従来より、金属製の被処理物に熱処理(焼入れ、焼戻し、焼鈍し等のうち、特に焼鈍し)を施し、被処理物の表面に着色皮膜を形成する着色処理方法がある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された着色処理方法は、時計用の外装部品であるケースや文字板、バンド等の、金属(ステンレスや銅、金、銀、鉄等)製の部品を熱処理することで、黄金色や紫、青、緑等の着色被膜を部品表面に形成できるようになっている。
また、熱処理を施す際に被処理物を搭載して加熱室や冷却室間を搬送するための熱処理用容器が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に記載された熱処理用容器は、メッシュ金属で形成され上方が開口した箱状に形成され、底面のメッシュ金属上に被処理物を載置できるようになっている。
特開昭52−88236号公報 特開平4−276012号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載された熱処理方法では、いずれも被処理物の表面全体に熱処理を施すことはできても、微小なねじのねじ頭表面に着色皮膜を形成するという処理には適さず、高品質かつ高効率にテンパーねじを製造することができないという問題がある。
すなわち、従来の製造方法によってテンパーねじを製造する場合に、ねじを1本ずつ熱処理すると、各処理ごとの温度、時間の条件によって着色被膜の色が微妙に相違したり、多数のねじを処理するために膨大な時間を要してしまう。また、引用文献2のような熱処理用容器に複数本のねじを入れて熱処理する場合にも、複数のねじ各々の容器内での設置状態によって、着色被膜の色がねじごとに均質にならず、品質が不安定になってしまう。
一方、ねじ頭表面のみに着色皮膜を形成するためには、予め全体にメッキが施されたねじを用意し、このねじ頭表面を研磨してメッキを剥がしてから、熱処理を施す方法がある。この方法によれば、メッキ部分には着色皮膜が形成されず、メッキが剥がされたねじ頭表面のみに着色皮膜を形成することができる。このように熱処理の前にねじ頭表面を研磨する場合には、さらに製造効率が低下してしまう。すなわち、従来では、研磨用の治具等に複数のねじを接着剤で固定しておき、ねじ頭表面を研磨した後に、接着剤を剥がしてねじを外し、このねじから接着剤を洗浄により除去した後、上記熱処理用容器等にねじを並べてから熱処理を施す方法が考えられる。しかし、この方法では、熱処理時の品質に影響を与える接着剤の除去、洗浄に、多大な時間を要するために製造効率が著しく低下し、例えば、1本のねじの研磨から熱処理までに2日間程度掛かってしまうことがある。
従って、処理に時間と手間を要せずに効率よく製造でき、かつ安定した品質が得られるテンパーねじの製造方法や製造装置が望まれていた。
本発明の目的は、効率よく製造でき、均質かつ良好な着色皮膜を形成することができるテンパーねじの製造方法およびテンパーねじを備えた装飾品を提供することにある。
本発明のテンパーねじの製造方法は、熱処理によってねじ頭表面に着色皮膜が形成されたテンパーねじの製造方法であって、前記ねじが螺合可能な複数のねじ孔が一方の表面に設けられた盤状の治具を用い、前記複数のねじ孔の各々鋼材からなるねじを螺合して固定するねじ固定工程と、固定された前記ねじのねじ頭表面を鏡面状態に研磨する研磨工程と、研磨されたねじ頭表面を洗浄する洗浄工程と、洗浄された前記ねじ頭を上方に向けて前記治具を加熱しながら、前記ねじ頭表面に着色皮膜を形成する熱処理工程と、熱処理されたねじ頭表面の着色皮膜の色変化を防止するために前記治具を金属製の定盤上に載置して冷却する冷却工程とを備え、前記ねじを前記治具に複数個固定した状態で、前記研磨工程、洗浄工程、熱処理工程、および冷却工程をこの順に実行することを特徴とする。
このような本発明によれば、ねじを治具に固定した状態で、ねじ頭表面の研磨から、洗浄、熱処理、冷却までの各工程を実行することで、各工程間においてねじを取り外したり、取り外したねじを再度固定したりする必要がなく、時間や手間を低減して、効率よくテンパーねじを製造することができる。
さらに、治具に固定した複数のねじを同時に処理できるので、一度に複数のテンパーねじを製造することができ、製造効率を向上させることができるとともに、同一の加熱、冷却条件下で処理するため、ねじごとの着色皮膜の色が均質になり、テンパーねじの品質を安定化させて良好にすることができる。
また、微小なために取り扱いが面倒なねじであっても、治具に固定した状態のままで各工程を実行したり、各工程間において移動させたりすることができ、容易に取り扱うことができる。
また、治具のねじ孔に螺合することによってねじを固定することで、接着剤等を用いて固定する場合と比較して、固定および取り外しが速やかにできるとともに、接着剤の除去や洗浄が不要になるため、より一層効率よく製造することができる。
この際、本発明のテンパーねじの製造方法では、前記研磨工程の前に前記ねじ全体に予めメッキが施され、前記研磨工程では、前記ねじ頭表面のメッキのみが除去されることが好ましい。
さらに、本発明のテンパーねじの製造方法では、前記研磨工程は、前記ねじ頭表面を平面状に研磨する平面研磨工程、または前記ねじ頭表面を曲面状に研磨する曲面研磨工程を有することが好ましい。
このような構成によれば、研磨工程において平面研磨工程を実行すれば、ねじ頭表面が平面(平頭)状に形成されたテンパーねじを得ることができ、曲面研磨工程を実行すれば、ねじ頭表面が曲面(丸頭、丸平頭)状に形成されたテンパーねじを得ることができる。
この際、本発明のテンパーねじの製造方法では、前記平面研磨工程により前記ねじ頭表面を平面状に研磨する場合には、前記ねじ固定工程において、前記複数のねじ孔のうち、互いに隣接するねじ孔に前記ねじを固定することが好ましい。
このような構成によれば、治具上にねじが隣接して配置され、ねじ頭同士の間隔が狭くなっているので、ねじ頭表面を研磨するための研磨材(紙やすりや、ラッピングフィルム等)が隣接するねじ頭同士の間隔部分に入り込みにくくでき、曲面状にならずに良好な平面状にねじ頭を研磨することができる。
また、本発明のテンパーねじの製造方法では、前記曲面研磨工程により前記ねじ頭表面を曲面状に研磨する場合には、前記ねじ固定工程において、前記複数のねじ孔のうち、互いに隣接しないねじ孔に前記ねじを固定し、前記曲面研磨工程において、前記ねじ頭表面を研磨する研磨材の表面が弾性を有し、前記ねじ頭に沿って当該研磨材の表面を凹ませて当該ねじ頭表面を研磨することが好ましい。
このような構成によれば、治具上にねじ同士が互いに間隔を有して配置され、かつ研磨材がねじ頭同士の間隔部分に入り込むので、ねじ頭の周縁部分が研磨され、ねじ頭を曲面状に研磨することができる。従って、曲面研磨用の特殊な装置や工具を用いなくても、ねじ頭を良好な曲面状に研磨することができ、製造コストを節約できる。
さらに、以上のような平面研磨工程および曲面研磨工程のいずれにおいても、ねじの配置を変更するだけでよく、共通の治具を用いて研磨を実行できるので、製造効率の向上および製造コストの低減をより一層促進できる。また、この曲面研磨工程を備えることで、加工前には平面状のねじ頭を有するねじのねじ頭を曲面状に研磨できるので、平面研磨工程および曲面研磨工程のいずれにおいても、材料となるねじを共通化することができ、さらに製造コストを低減させることができる。
さらに、本発明のテンパーねじの製造方法では、前記曲面研磨工程により前記ねじ頭表面を曲面状に研磨した場合には、研磨したねじを前記ねじ孔に対して緩め、前記ねじ頭を前記治具から離隔させた状態で前記熱処理工程を実行することが好ましい。
このような構成によれば、曲面状に研磨されたねじ頭が治具から離隔された状態でねじを熱処理することにより、治具からねじ頭に直接的に熱が伝達されず、ねじの軸を介してねじ頭に熱が伝達されるので、曲面状のねじ頭表面に均一に熱を伝えることができ、着色皮膜の色を均質に仕上げることができる。
この際、本発明のテンパーねじの製造方法では、前記ねじ頭の下面と前記治具との間に隙間が設けられた状態で熱処理されることが好ましい。
このような構成によれば、たとえば、ねじを1〜2回転だけ回転させて緩めるだけの簡単な操作によりねじ頭を治具から離隔させることができる。
また、本発明のテンパーねじの製造方法では、前記治具には、当該治具と別体の洗浄用治具を係止する係止部を設け、前記洗浄工程では、超音波洗浄機を用いるとともに、前記治具の係止部に前記洗浄用治具を係止し、当該洗浄用治具を保持した状態で、前記治具およびねじを前記超音波洗浄機中の洗浄液に浸すことが好ましい。
このような構成によれば、研磨したねじを超音波洗浄機で洗浄する際に、ねじ固定用の治具の係止部に洗浄用治具を係止させ、この洗浄用治具を保持してねじ固定用の治具ごとねじを超音波洗浄機中の洗浄液に浸すことで、容易に洗浄を実行でき、研磨によってねじ頭に付着した切り粉や埃等を除去することができる。また、洗浄工程においてもねじを治具から取り外す必要がないので、製造効率を低下させずに洗浄することができる。
また、本発明のテンパーねじの製造方法では、前記熱処理工程では、電熱器を用いるとともに、当該電熱器の上に金属板を載置し、この金属板の上に、前記ねじを上方に向けて前記治具を載置した状態で加熱することが好ましい。
このような構成によれば、電熱器上の金属板、およびねじ固定用の治具を介して、ねじが加熱されることになるので、電熱器からの熱をねじ頭表面に均一に伝達させることができ、着色皮膜の色を均質に仕上げることができる。また、熱処理工程においてもねじを治具から取り外す必要がないので、製造効率を低下させずに熱処理を実行できる。
一方、本発明のテンパーねじは、前記いずれかの製造方法によって製造されるテンパーねじであって、予めメッキされていることを特徴とする。
このような構成によれば、前述と同様の作用効果を有したテンパーねじが製造できる。また、前記各工程による加工前のねじには、予めメッキが施されているので、研磨工程によって研磨されるねじ頭表面以外の部分(ねじ頭側面や裏面、ねじ頭のすり割り溝内側、ねじ軸等)にはメッキが残っており、これらの部分に着色皮膜が形成されない。従って、加工後のねじを用いて機器や装飾品等に螺合する際に、工具や機器等のねじ孔に接触する部分は、着色皮膜ではなく強度の高いメッキで覆われているので、ねじ表面に傷が付かず、さび等の腐食を防止することができる。
また、本発明の装飾品は、前記いずれかの製造方法によって製造されるテンパーねじを備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、前述と同様の作用効果を有し、良好な着色皮膜がねじ頭表面に形成されたテンパーねじにより、外観意匠性に優れた装飾品を得ることができる。
この際、本発明の装飾品は、駆動装置、および時刻表示部を備えた時計であることが好ましい。
このような構成によれば、外観意匠性に優れた時計を構成することができる。
一方、本発明のテンパーねじの製造装置は、熱処理によってねじ頭表面に着色皮膜が形成されたテンパーねじの製造装置であって、前記ねじが螺合可能な複数のねじ孔を有した治具を備え、加工前のねじを前記ねじ孔に螺合して前記治具に固定した状態で、当該ねじ頭表面を研磨し、研磨されたねじを洗浄し、洗浄されたねじを熱処理し、熱処理されたねじを冷却可能に構成されたことを特徴とする。
このような構成によれば、前述と同様の作用効果を有したテンパーねじの製造装置を構成することができる。
さらに、本発明のテンパーねじの製造装置では、前記治具は、金属製であることが好ましい。
このような構成によれば、真鍮、銅、鉄、またはアルミニウム等の金属製の治具に固定した状態のねじを熱処理することで、ねじ頭に伝達される熱が均一になり、着色皮膜の色を均質に仕上げることができる。さらに、治具を真鍮製とすれば、熱伝達特性に優れた治具によって製造効率を向上させることができるとともに、安価な製造装置を構成できる。
以上の本発明によれば、効率よく製造でき、均質かつ良好な着色皮膜を形成することができるテンパーねじの製造方法およびテンパーねじを備えた装飾品を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の各図において、説明を分かりやすくするために、ねじの形態を適宜変形、特にねじ頭の厚さ寸法を大きくして図示した。
図1は、本発明に係るテンパーねじを備えた装飾品としての時計1を示す裏側から見た平面図である。図2(A),(B)は、テンパーねじを示す斜視図である。
時計1は、ケース2と、このケース2の裏側を覆う裏蓋3と、図示しない表側の時刻表示部と、ケース2に内蔵された駆動装置としてのムーブメント4とを備えた腕時計(ウォッチ)である。
裏蓋3は、金属製で環状の枠材3aと、この枠材3aの内部に嵌め込まれた透明なサファイアガラス3bとを有して構成され、外側からケース2の内部が見える(シースルー)ようになっている。
ムーブメント4は、ぜんまいを内蔵した香箱車4aや、この香箱車4aに接続された輪列(不図示)、輪列に接続された発電機(不図示)、これらの香箱車4aや輪列を軸支する地板や輪列受け4b等を備えて構成されている。
そして、本実施形態の時計1は、ぜんまいが解ける時に出力される機械エネルギを発電機で電気エネルギに変換し、その電気エネルギで回転制御手段を作動させて発電機の回転周期を制御することにより調速される電子制御式機械時計である。
香箱車4a、輪列および輪列受け4bは、ねじ(テンパーねじ)10によって軸支または固定されている。これらのねじ10のねじ頭11表面には、シースルーの裏蓋3を通してケース2の外側から見た時の意匠性や高級感を向上させるために、青色や濃紺色、青紫色の着色皮膜11aが熱処理によって形成されている。ねじ10の材質は、鋼を用いるのが好ましく、たとえば、ステンレス鋼や機械構造用炭素鋼等から形成されている。そして、ねじ10は、地板や香箱車4a、輪列等に螺合する雄ねじである軸部12と、ねじ10を螺合する際にスクリュドライバを係合させるすり割13とを有している。また、軸部12の直径(呼び径)は0.3〜1.4mmである精密小ねじ(ミニチュアねじ)で、1条ねじである。そのピッチは、0.05mm〜0.2mmである。ねじ10が機械構造用炭素鋼等のさびやすい鋼(ニッケルやクロム等の耐食性の金属を含まない鋼)からできている場合、軸部12や、すり割13内側、ねじ頭11の側面には、クロムや金、銀、ニッケル等のメッキが施されていることが望ましい。これらメッキは、乾式メッキでも湿式メッキでもよい。メッキ厚さは、0.1μm以上3μm以下であることが望ましい。メッキ厚さは、0.1μm以下になると、耐食性の面で劣る。また、メッキ厚さは、3μm以上になると作業性が悪くなる。
なお、ねじ10は、図2(A)に示すように、平面状に形成されたねじ頭を有する平頭ねじ10aであってもよく、図2(B)に示すように、曲面状に形成されたねじ頭を有する丸頭(丸平頭)ねじ10bであってもよい。
次に、本発明のテンパーねじ10の製造方法、および製造装置について、図3〜8に基づいて説明する。
図3は、ねじ10の製造に用いる治具20を示す斜視図であり、図4(A),(B)は、それぞれねじ10を固定した状態の治具20を示す正面図である。図5(A),(B)は、ねじ頭11表面を研磨する研磨工程を説明する断面図である。図6は、ねじ10を洗浄する洗浄工程を説明する斜視図である。図7は、ねじ10に熱処理を施す熱処理工程を説明する一部を断面した斜視図であり、図8(A),(B)は、熱処理工程を説明する断面図である。
ねじ10の製造に用いる治具20は、全体略円盤状の真鍮製であって、一方の表面に複数のねじ孔21が設けられている。ねじ孔21は、30個以上(本実施形態では、約90個)設けられており、ねじ10の軸部12が螺合可能な雌ねじになっている。そして、複数のねじ孔21は、互いに所定の間隔、例えば、ねじ頭11の直径に対して2倍程度の間隔を介して、縦横に略格子状に並設されている。また、治具20の略中央には、後述する洗浄用治具40を係止できる係止部としての貫通孔22が設けられている。この貫通孔22の内周には、雌ねじが形成されており、洗浄用治具40を貫通孔22に螺合して係止できるようになっている。
なお、治具20は、真鍮製に限らず、銅製、鉄製、アルミニウム製、またはこれらの合金から形成されていてもよい。また、ねじ孔21の数は、特に限定されるものではなく、少なくとも一つの時計1に用いるのに必要な数(例えば、10〜20個)のねじ10を製造するために十分な数だけ設けられていればよい。
ねじ10の製造は、治具20のねじ孔21に加工前のねじを螺合して固定するねじ固定工程と、固定されたねじ頭11表面を研磨する研磨工程と、研磨されたねじ10を洗浄する洗浄工程と、洗浄されたねじ10を熱処理する熱処理工程と、熱処理されたねじ10を冷却する冷却工程とを備える。そして、ねじ固定工程で治具20にねじ10を固定してから、冷却工程が終了して製造が完了するまでの間、ねじ10は、治具20から取り外されることなく、治具20に固定したままの状態で、各工程が順次実行される。
ねじ固定工程において、治具20に固定される加工前のねじ10は、その表面全体に予め前述のメッキが施された平頭ねじであり、加工前のねじ頭11の厚さ寸法は、約0.28mmである。
そして、前記平頭ねじ10aを製造する場合には、図4(A)に示すように、治具20のねじ孔21のうち、互いに隣接するねじ孔21に加工前のねじ10を固定する。また、前記丸頭ねじ10bを製造する場合には、図4(B)に示すように、治具20のねじ孔21のうち、互いに隣接しないねじ孔21に、ねじ10同士が互いに間隔を有して配置されるように加工前のねじ10を固定する。
研磨工程において、図5に示すように、定盤30の上面に研磨材31をセットし、定盤30対して治具20のねじ10が固定された面を平行に対向させ、治具20を水平に移動させて、ねじ頭21表面を研磨する。研磨工程は乾式・湿式どちらでも良いが、作業性を考慮すると乾式であることが好ましく、一次研磨から三次研磨の三工程に分かれている。一次研磨では、研磨材31として、たとえば酸化アルミニウムを使用し、粒度♯800〜♯1500の紙やすりを用いて約1分間研磨する。二次研磨では、研磨材31として、たとえば酸化アルミニウムを使用し、粒度♯1500〜♯5000のサンドペーパーやラッピングフィルムを用いて約5分間研磨する。
三次研磨では、研磨材31として、たとえば酸化アルミニウムや酸化クロム等を使用し、粒度♯5000〜♯15000のラッピングフィルムを用いて約5分間研磨する。この際、治具20を研磨材31に向かって押圧する押圧力としては、一次および二次研磨では、800g±350g程度となるように、また三次研磨では、300g±200g程度となるようにして研磨する。また、研磨中においては、ゴム状の粘着材を用いて、研磨によって発生した切り粉を除去する。なお、求められる外観品質によっては、二次研磨または三次研磨を省略してもよい。
なお、研磨工程は、定盤30と、この定盤30に対向した平面内で移動可能な移動部等を有したラッピング(研磨)装置を用いて実行されてもよく、手動により治具を移動させて実行されてもよい。ラッピング装置を用いる場合には、その移動部に治具20の貫通孔22を螺合する雄ねじ部が設けられていることが好ましい。
研磨工程を終了すると、ねじ頭11の表面は、鏡面状態となる。
上述のように、研磨工程でサンドペーパーを用いると、バフ研磨を行なう場合に比べて、ねじ頭11表面の外周輪郭をシャープ感をもった線で表現できるため、外観品質を向上させることができる。このようなねじを、時計等に組み込むと、精巧にできあがった印象を与えることができる。しかし、第3研磨工程でバフ研磨を行なうと、ねじ頭11表面の外周輪郭が、バフ表面にならって研磨されるために丸みを帯びてしまい、シャープ感を出しにくい。
また、研磨工程は、ねじ頭11表面を平面状に研磨する平面研磨工程、またはねじ頭11表面を曲面状に研磨する曲面研磨工程を有する。すなわち、前記平頭ねじ10aを製造する場合には、前記ねじ固定工程でねじ10を互いに隣接させて固定した治具20(図4(A))を用い、図5(A)に示すような平面研磨工程を採用し、前記丸頭ねじ10bを製造する場合には、前記ねじ固定工程でねじ10を互いに隣接しないように固定した治具20(図4(B))を用い、図5(B)に示すような曲面研磨工程を採用する。
平面研磨工程において、定盤30の上面に厚さ0.2mmのケント紙をひき、このケント紙の上に前記研磨材(紙やすり、ラッピングフィルム)31をセットする。そして、前記一次研磨工程では、8の字を描くように治具20を水平に移動させ、また二次および三次研磨工程では、同一方向に往復させるように治具20を移動させてねじ頭11表面を研磨する。
このような平面研磨工程によれば、ねじ10が隣接して配置され、ねじ頭11同士の間隔が狭くなっているとともに、研磨材31の表面がねじ頭11からの押圧力によって変形しにくいため、隣接するねじ頭11同士の間隔部分に研磨材31が入り込まず、ねじ頭11表面が平面状に研磨されるようになっている。
そして、研磨終了後に、顕微鏡を用い、その光軸に対して治具20を傾けてねじ頭11表面が光って見えるような状態で、治具20を回転させてねじ頭11表面の傷の有無を確認する。傷が1箇所の小傷程度であれば、研磨工程を完了し、複数箇所に傷が確認されれば、再度三次研磨によりねじ頭11表面を研磨する。
曲面研磨工程において、定盤30の上面に厚さ0.2mmのケント紙をひき、このケント紙の上に2枚のセーム皮32(図5(B))をひいた上に、前記研磨材(紙やすり、ラッピングフィルム)31をセットする。そして、前記一次から三次研磨工程のいずれにおいても、8の字を描くように治具20を水平に移動させてねじ頭11表面を研磨する。
このような曲面研磨工程によれば、ねじ10同士が互いに間隔を有して配置されるとともに、2枚のセーム皮32によって表面に弾性を有した研磨材31がねじ頭11同士の間隔部分に入り込むので、ねじ頭11の周縁部分が研磨され、ねじ頭11表面が曲面状に研磨されるようになっている。
そして、研磨終了後に、蛍光灯や電球、太陽の光の下で目視によって、ねじ頭11表面の傷の有無や、ねじ頭11の曲面形状を確認する。この際、ねじ頭11の先端側に平面部分が残っていれば、再度三次研磨を実行してねじ頭11全体がきれいな曲面になるように研磨する。
以上の研磨工程により、ねじ頭21表面のメッキが除去されるとともに、傷や凹凸のない滑らかなねじ頭11表面が形成される。なお、研磨工程終了後において、強度を確保するために、ねじ頭11の厚さ寸法を計測して0.25mm以上確保されていることを確認する。また、研磨工程により除去されるメッキは、ねじ頭21表面のメッキのみであり、軸部12や、すり割13内側、ねじ頭11の側面、裏面のメッキは、研磨されることなく加工後も残っている。また、治具20における最外周に固定された、少なくとも4本のねじ10は、ねじ頭11が外側に向かって傾斜して研磨されることがあるため、最終製品としては使用しない場合がある。
洗浄工程において、図6に示すように、超音波洗浄機41を用い、治具20の貫通孔22に洗浄用治具40を螺合して取り付け、洗浄用治具40を保持した状態で、治具20およびねじ10を超音波洗浄機41中の洗浄液42に浸す。
洗浄用治具40は、全体棒状の部材であって、その一端側に貫通孔22の雌ねじに螺合可能な雄ねじが形成されている。そして、洗浄用治具40の一端側を、治具20のねじ10が固定された側から貫通孔22に挿入して、洗浄用治具40を治具20に螺合して固定する。洗浄用治具40の一端側を保持し、ねじ10が下に向くようにして治具20を洗浄液42に浸す。
洗浄液42は、複合系洗浄剤(EE−4210)の溶液であって、ねじ頭11表面の切り粉の除去や脱脂に適している。そして、荒洗浄用の洗浄液42と、仕上げ洗浄用の洗浄液42と、この洗浄液42を溶解させるためのエタノールを用意し、これらに順に治具20およびねじ10を浸してねじ頭11表面を洗浄する。
以上の洗浄工程の終了後直ちに、熱風乾燥機(約80℃)を用いてエタノールを揮発させ、ねじ10を乾燥させる(乾燥工程)。
ねじ10を乾燥させた後に、顕微鏡を用いてねじ頭11表面を確認し、乾燥ムラや、付着した埃、汚れ等を、エタノールを含浸させた綿棒で拭き取る(拭上工程)。
このようにして、研磨したねじ頭11表面に汚れ等がないことを確認した後に、次の熱処理工程を実行する。
熱処理工程において、図7に示すように、電熱器50を用い、この電熱器50の加熱部(ニクロム線)51の上に直接または間接的に金属板である真鍮板52を載置し、この真鍮板52の上に、ねじ頭11を上方に向けて治具20を載置してねじ10を加熱する。
電熱器50としては、例えば600Wの市販品を用いることができ、治具20を載置する前に、予め温度が安定するまで約15分間加熱しておく。そして、300〜400℃の加熱温度で、20〜30秒間ねじ10を加熱するが、加熱温度や加熱時間は、ねじ頭11表面の着色皮膜の色の変化に応じて、適宜変更可能である。すなわち、加熱温度が100〜200℃程度と低い場合には、加熱時間を3〜4分としてもよい。
このようにねじ10を加熱することで、電熱器50の加熱部51からの熱は、図8に示すように、治具20を介してねじ頭11に伝達され、ねじ頭11表面に着色皮膜11aが形成される。
ここで、平頭ねじ10aを製造する場合は、図8(A)に矢印で示すように、ねじ頭11下面を治具20に接触させておくことで、治具20からの熱がねじ頭11表面まで均等に伝達されるようになっている。
一方、丸頭ねじ10bを製造する場合は、図8(B)に矢印で示すように、ねじ10を1.5回転だけ緩めて、ねじ頭11下面と治具20との間に、微小な隙間Sを設けておくことで、治具20からの熱が軸部12を介して、ねじ頭11に伝達され、ねじ頭11表面に均等に熱が伝達されるようになっている。
そして、ねじ頭11表面における着色皮膜11aの色が、濃紫色から濃紺色、青色、水色へと変化する状態を確認しながら、所望する着色皮膜11aの色に応じたタイミングで、治具20およびねじ10を電熱器50上から外して、直ちに次の冷却工程に移行する。
冷却工程において、電熱器50から外した治具20を、図示しない金属(鉄、銅、アルミニウム)製の定盤上に載置し、治具20の熱を定盤に伝達させて、治具20およびねじ10を冷却する。このように治具20およびねじ10を冷却することで、熱処理工程終了後において、治具20に残った熱の影響で着色皮膜11aの色変化を防止することができるようになっている。
そして、冷却工程の終了後に、ねじ10を治具20から取り外す。
以上のようにして、ねじ頭11表面に着色皮膜11aが形成されたねじ10(平頭ねじ10a、丸頭ねじ10b)の製造が完了する。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1) すなわち、ねじ10を治具20に固定した状態で、ねじ頭11表面の研磨から、洗浄、熱処理、冷却までの各工程が実行されるので、各工程間においてねじ10を取り外したり、取り外したねじを再度固定したりする必要がなく、時間や手間を低減して、効率よくテンパーねじ10を製造することができる。
(2) さらに、治具20に固定した複数のねじ10を同時に処理できるので、一度に複数のテンパーねじ10を製造することができ、製造効率を向上させることができるとともに、同一の加熱、冷却条件下で処理するため、ねじ10ごとの着色皮膜11aの色が均質になり、テンパーねじ10の品質を安定化させて良好にすることができる。
(3) また、微小なために取り扱いが面倒な精密小ねじであっても、治具20に固定した状態のままで各工程を実行したり、各工程間において移動させたりすることができ、容易に取り扱うことができる。
(4) さらに、治具20のねじ孔21に螺合することによってねじ10が固定されるので、接着剤等を用いて固定する場合と比較して、固定および取り外しが速やかにできるとともに、接着剤の除去や洗浄が不要になるため、より一層効率よく製造することができる。
(5) また、治具20には、多数(約3〜200個)のねじ孔21が設けられているので、必要な数のねじ10を螺合して各工程を実行することができ、均質な着色皮膜の色を有したテンパーねじ10を所望の数だけ得ることができる。
(6) さらに、複数のねじ孔21は、互いに所定の間隔(ねじ頭11の直径に対して1.5〜3倍程度の間隔で、ねじ孔は1条ねじ)を介して並設されているので、適度な間隔でねじ10を並べて治具20に配置することができ、熱処理工程または冷却工程において各々のねじ10を均一に加熱し、または冷却することができる。
(7) また、平面研磨工程または曲面研磨工程を有して研磨工程が構成されているので、平面研磨工程を実行することで、ねじ頭11表面が平面状に形成された平頭ねじ10aを得ることができ、曲面研磨工程を実行することで、ねじ頭11表面が曲面状に形成された丸頭ねじ10bを得ることができる。
(8) さらに、平面研磨工程および曲面研磨工程のいずれにおいても、ねじ10の配置を変更するだけで、共通の治具20を用いて研磨を実行できるので、製造効率の向上および製造コストの低減をより一層促進できる。また、曲面研磨工程によって、加工前には平面状のねじ頭11を有するねじ10から丸頭ねじ10bを製造できるので、平面研磨工程および曲面研磨工程のいずれにおいても、材料となるねじ10を共通化することができ、さらに製造コストを低減させることができる。
(9) また、曲面研磨工程において、ねじ10を互いに隣接しないように固定した治具20を用い、研磨材31の下にセーム皮32をひくだけで、曲面研磨用の特殊な装置や工具を用いなくても、ねじ頭11を良好な曲面状に研磨することができ、製造コストを節約できる。
(10) また、洗浄工程において、治具20の貫通孔22に洗浄用治具40が固定され、この洗浄用治具40を保持して治具20およびねじ10を超音波洗浄機41中の洗浄液42に浸すことで、容易に洗浄を実行できるとともに、洗浄工程においてもねじ10を治具20から取り外す必要がないので、製造効率を低下させずに洗浄することができる。
(11) また、熱処理工程において、真鍮板52および治具20を介して、ねじ10が加熱されることで、電熱器50からの熱をねじ頭11表面に均一に伝達させることができ、着色皮膜11aの色を均質に仕上げることができるとともに、熱処理工程においてもねじ10を治具20から取り外す必要がないので、製造効率を維持させることができる。
(12) さらに、熱伝達特性に優れた真鍮製の治具20に固定した状態のねじ10を熱処理することで、ねじ頭11に伝達される熱が均一になり、着色皮膜11aの色を均質に仕上げることができ、製造効率を向上させることができるとともに、安価に製造装置を構成できる。
(13) また、熱処理工程において、曲面研磨工程で曲面状に研磨されたねじ頭11が治具20から離隔された状態で加熱されるので、治具20からねじ10の軸部12を介してねじ頭11に熱が伝達されるので、曲面状のねじ頭11表面に均一に熱を伝えることができ、着色皮膜11aの色を均質に仕上げることができる。
(14) また、加工前のねじ10の全面に予めメッキが施され、研磨工程によって研磨されるねじ頭11表面以外の部分が強度の高いメッキで覆われているので、ねじ10の表面に傷が付かず、さび等の腐食を防止することができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
本発明の装飾品は、腕時計1に限らず、置き時計や掛け時計でもよく、またブレスレット等であってもよい。
また、前記実施形態の研磨工程、洗浄工程、および熱処理において用いられる定盤30や、超音波洗浄機41、電熱器50等は、各々別体の装置から構成されていてもよく、また、これらの各装置が一体の製造装置に組み込まれていてもよい。また、本発明の製造装置が、各工程間に渡ってねじ10が固定された治具20を搬送する搬送装置を備えて構成されていてもよい。
また、前記実施形態では、治具20が真鍮製の円盤状に形成されていたが、これに限らず、治具を矩形状や、楕円状に形成してもよく、また、手で掴みやすい任意の形状に形成してもよい。
また、治具20に設ける係止部は、雌ねじを有した貫通孔に限らず、チャック等を有して洗浄用治具に係合するように構成してもよい。
本発明の一実施形態に係る装飾品としての時計を示す裏側から見た平面図である。 (A),(B)は、前記時計に用いられるテンパーねじを示す斜視図である。 前記テンパーねじの製造に用いる治具を示す斜視図である。 (A),(B)は、ねじを固定した状態の前記治具を示す正面図である。 (A),(B)は、前記実施形態の研磨工程を説明する断面図である。 前記実施形態の洗浄工程を説明する斜視図である。 前記実施形態の熱処理工程を説明する一部を断面した斜視図である。 (A),(B)は、前記熱処理工程を説明する断面図である。
符号の説明
1…装飾品としての時計、4…駆動装置としてのムーブメント、10…テンパーねじ、11…ねじ頭、11a…着色被膜、20…治具、21…ねじ孔、22…係止部としての貫通孔、31…研磨材(紙やすり、ラッピングフィルム)、40…洗浄用治具、41…超音波洗浄機、42…洗浄液、50…電熱器、52…金属板としての真鍮板。

Claims (10)

  1. 熱処理によってねじ頭表面に着色皮膜が形成されたテンパーねじの製造方法であって、
    前記ねじが螺合可能な複数のねじ孔が一方の表面に設けられた盤状の治具を用い、
    前記複数のねじ孔の各々鋼材からなるねじを螺合して固定するねじ固定工程と、
    固定された前記ねじのねじ頭表面を鏡面状態に研磨する研磨工程と、
    研磨されたねじ頭表面を洗浄する洗浄工程と、
    洗浄された前記ねじ頭を上方に向けて前記治具を加熱しながら、前記ねじ頭表面に着色皮膜を形成する熱処理工程と、
    熱処理されたねじ頭表面の着色皮膜の色変化を防止するために前記治具を金属製の定盤上に載置して冷却する冷却工程とを備え、
    前記ねじを前記治具に複数個固定した状態で、前記研磨工程、洗浄工程、熱処理工程、および冷却工程をこの順に実行することを特徴とするテンパーねじの製造方法。
  2. 請求項1に記載のテンパーねじの製造方法において、
    前記研磨工程の前に前記ねじ全体に予めメッキが施され、前記研磨工程では、前記ねじ頭表面のメッキのみが除去されることを特徴とするテンパーねじの製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のテンパーねじの製造方法において、
    前記研磨工程は、前記ねじ頭表面を平面状に研磨する平面研磨工程、または前記ねじ頭表面を曲面状に研磨する曲面研磨工程を有することを特徴とするテンパーねじの製造方法。
  4. 請求項3に記載のテンパーねじの製造方法において、
    前記平面研磨工程により前記ねじ頭表面を平面状に研磨する場合には、
    前記ねじ固定工程において、前記複数のねじ孔のうち、互いに隣接するねじ孔に前記ねじを固定することを特徴とするテンパーねじの製造方法。
  5. 請求項3に記載のテンパーねじの製造方法において、
    前記曲面研磨工程により前記ねじ頭表面を曲面状に研磨する場合には、
    前記ねじ固定工程において、前記複数のねじ孔のうち、互いに隣接しないねじ孔に前記ねじを固定し、
    前記曲面研磨工程において、前記ねじ頭表面を研磨する研磨材の表面が弾性を有し、前
    記ねじ頭に沿って当該研磨材の表面を凹ませて当該ねじ頭表面を研磨することを特徴とするテンパーねじの製造方法。
  6. 請求項3に記載のテンパーねじの製造方法において、
    前記曲面研磨工程により前記ねじ頭表面を曲面状に研磨した場合には、
    研磨したねじを前記ねじ孔に対して緩め、前記ねじ頭を前記治具から離隔させた状態で前記熱処理工程を実行することを特徴とするテンパーねじの製造方法。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のテンパーねじの製造方法において、
    前記治具には、当該治具と別体の洗浄用治具を係止する係止部を設け、
    前記洗浄工程では、超音波洗浄機を用いるとともに、前記治具の係止部に前記洗浄用治具を係止し、当該洗浄用治具を保持した状態で、前記治具およびねじを前記超音波洗浄機中の洗浄液に浸すことを特徴とするテンパーねじの製造方法。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載のテンパーねじの製造方法において、
    前記熱処理工程では、電熱器を用いるとともに、当該電熱器の上に金属板を載置し、この金属板の上に、前記ねじを上方に向けて前記治具を載置した状態で加熱することを特徴とするテンパーねじの製造方法。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の製造方法によって製造されるテンパーねじを備えたことを特徴とする装飾品。
  10. 請求項9に記載の装飾品において、
    駆動装置、および時刻表示部を備えた時計であることを特徴とする装飾品。
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