JP4232259B2 - 新規アミノ化合物とその製造方法、および用途 - Google Patents

新規アミノ化合物とその製造方法、および用途 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なアミノ化合物とその製造方法、およびその用途に関する。本発明のアミノ化合物は発光材料、有機光導電材料等に使用することができ、より具体的には、面光源や表示に使用される有機エレクトロルミネッセンス素子や電子写真感光体に有用である。
【0002】
【従来の技術】
感光体や電荷輸送材料として開発されている有機光導電性材料は、低コスト、加工性が多様であり、無公害性などの多くの利点があり、多くの化合物が提案されている。
【0003】
例えば、オキサジアゾール化合物、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合物、アリールアミン化合物、ベンジジン化合物、スチルベン化合物、ブタジエン化合物などの有機光導電材料が提案されている。
【0004】
電荷輸送材料を利用した技術の一つとして、電子写真感光体が挙げられる。電子写真方式は、カールソンにより発明された画像形成法の一つである。
この方式は、コロナ放電により感光体を帯電した後、像露光して感光体上に静電潜像を形成させ、該静電潜像上にトナーを付着させて現像し、得られたトナー像を紙に転写することからなる。
【0005】
このような電子写真方式における感光体に要求される基本的な特性としては、暗所において適当な電位が保持されること、暗所における電荷の散逸が少ないこと、光照射により速やかに電荷を散逸することなどが挙げられる。
従来の電子写真感光体は、セレン、セレン合金、酸化亜鉛、硫化カドミウムなどの無機光導電体が使用されてきた。これら無機光導電体は、耐久性が高く、耐刷枚数が多いなどの利点を有しているが、製造コストが高い、加工性に劣る、毒性を有するなどの問題点が指摘されている。
【0006】
これらの欠点を克服するため、有機光導電体の開発が行われているが、従来までの有機光導電体を電荷輸送材料に用いた電子写真感光体は、帯電性、感度、および残留電位などの電子写真特性が必ずしも満足されているものとは言えないのが現状であり、優れた電荷輸送能力を有し、耐久性のある電荷輸送材料の開発が望まれていた。
【0007】
電荷輸送材料を利用した技術として、有機エレクトロルミネッセンス素子が挙げられる。有機化合物を使用したエレクトロルミネッセンス素子は、固体発光型の安価な大画面フルカラー表示素子としての用途が有望視され、数多くの研究が行われている。
【0008】
一般に有機エレクトロルミネッセンス素子は、発光層及び、該発光層を挟んだ一対の対向電極から構成されている。発光は、両電極間に電界が印加されると、陰極から電子が注入され、陽極から正孔が注入される。さらに、この電子と正孔が発光層において再結合し、エネルギー準位が伝導帯から価電子帯に戻る際にエネルギーを光として放出する現象である。
【0009】
従来の有機エレクトロルミネッセンス素子は、無機エレクトロルミネッセンス素子に比べて駆動電圧が高く、発光輝度や発光効率も低かった。また、特性劣化も著しく実用化には至らなかった。
近年、10V以下の低電圧で発光する高い蛍光量子効率を持った有機化合物を含有した薄膜を積層した有機エレクトロルミネッセンス素子が報告され、関心を集めている(アプライド・フィジックス・レターズ、51巻、913頁、1987年参照)。
【0010】
この方法は、金属キレート錯体を発光体層、アミン系化合物を正孔注入層に使用して、高輝度の緑色発光を得ており、6〜7Vの直流電圧で輝度は数100cd/m、最大発光効率は1.5lm/Wを達成して、実用領域に近い性能を持っている。
【0011】
しかしながら、現在までの有機エレクトロルミネッセンス素子は、構成の改善により発光効率は改良されてきてはいるが、未だ充分な発光輝度を有していない。また、繰り返し使用時での安定性に劣るという大きな問題点を持っている。
従って、より大きな発光輝度を持ち、繰り返し使用時での安定性に優れた有機エレクトロルミネッセンス素子の開発のために、優れた電荷輸送能を有し、耐久性のある電荷輸送材料の開発が望まれている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、耐久性のある電荷輸送材料や発光材料として有用な、新規アミノ化合物、その製造法、およびその用途を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、下記一般式(I)で表わされる新規なアミノ化合物を提供するものである。
【化4】
Figure 0004232259
【0014】
上記一般式(I)中、Aは下記一般式(II);
【化5】
Figure 0004232259
で表される基を示す。一般式(II)中、Ar、Arは、それぞれ独立して、置換もしくは無置換のアリール基を表わす。アリール基としてはフェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基等を表わし、好ましくはフェニル基、ビフェニル基などである。置換基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのアルコキシ基、ベンジル基などのアラルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基などのアリール基、チエニル基、フリル基、ピリジル基などの複素環基を有していてもよい。好ましい置換基はアルキル基またはアルコキシ基である。特にメチル基、メトキシ基が好ましい。
【0015】
一般式(I)中、Arは置換もしくは無置換のアリーレン基を表わす。アリーレン基としては、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、ナフチレン基等である。好ましくはフェニレン基、ビフェニレン基などである。置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのアルコキシ基、ベンジル基などのアラルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基などのアリール基、チエニル基、フリル基、ピリジル基などである。好ましくは無置換のアリーレン基である。
【0016】
一般式(I)中、nは1または2の整数を表す。すなわち一般式(II)中のベンゼン環に結合するアリレーン基Ar1の結合位置は、ベンゼン環の3位、または3,5位である。nが2の場合、一般式(II)中のベンゼン環に結合する基は同一であっても異なっていてもよい。
【0017】
一般式(I)中、R、Rはそれぞれ独立して、アルキル基、アラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基を表わし、RとRは一体となって環を形成してもよい。アルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等、アラルキル基としてはベンジル基等、アリール基としてはフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等、芳香族複素環基としてはチエニル基、フリル基、ピリジル基等が例示できる。RとRが一体となって環を形成する場合、RとRが結合する窒素原子と共に環、例えば;
【化6】
Figure 0004232259
を形成してもよい。好ましくはフェニル、ビフェニル、ナフチル等、またはRとRが一体となって形成した環;
【化7】
Figure 0004232259
である。
【0018】
とRが置換基を有して良い場合は、その置換基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのアルコキシ基が例示できる。
【0019】
特に、RとRが置換基を有するアリールの場合、RとRのいずれか一方、あるいは両方が下記一般式(III);
【化8】
Figure 0004232259
で表されるアミノ置換アリールであることが好ましい。
【0020】
一般式(III)中、Arはフェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基を表し、好ましくはフェニレン基、ビフェニレン基などである。これらの基はメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのアルコキシ基、ベンジル基などのアラルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基などのアリール基、チエニル基、フリル基、ピリジル基などの複素環基を置換基として有していてもよいが、無置換の方が好ましい。
【0021】
一般式(III)中、RおよびRはそれぞれ独立して、アルキル基、アラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基を表わし、RとRは一体となって環を形成してもよい。アルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等、アラルキル基としてはベンジル基等、アリール基としてはフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等、芳香族複素環基としてはチエニル基、フリル基、ピリジル基等が例示できる。RとRが一体となって環を形成する場合、RとRが結合する窒素原子と共に環、例えば;
【化9】
Figure 0004232259
を形成してもよい。好ましくは、フェニル、ビフェニル、ナフチル等、またはRとRが一体となって形成した環;
【化10】
Figure 0004232259
である。
【0022】
とRが置換基を有して良い場合は、その置換基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのアルコキシ基が例示できる。
【0023】
一般式(I)で表されるアミノ化合物は、特定の原料物質を用い公知の化学反応を利用して製造することが可能である。例えば、下記一般式(IV)で表わされるハロゲン化合物;
【化11】
Figure 0004232259
(式中、A、Ar、nは上記と同意義;Xはハロゲン原子を表わす)
と下記一般式(V)で表されるアミノ化合物;
【化12】
Figure 0004232259
(式中、R、Rは前記と同意義)
を反応させることによって製造することができる。
【0024】
上記一般式(IV)で表されるハロゲン化化合物の製造例としては、下記スキームで示されるように;
【化13】
Figure 0004232259
下記一般式(VI)で表わされるホルミル化アリール化合物;
【化14】
Figure 0004232259
(式中、Arは置換もしくは無置換のアリーレン基を表わし、Xはハロゲン原子を表わす)
と下記一般式(IX)で表わされるアセチル化アリール化合物;
【化15】
Figure 0004232259
(式中、Arは置換もしくは無置換のアリール基を表わす)
を反応させて下記一般式(X)で表されるピリリウム塩;
【化16】
Figure 0004232259
を得た後、前記ピリリウム塩を無水酢酸中、酢酸ナトリウム存在下に加熱処理し、下記一般式(XI)で表わされるハロゲン化1,3,5−トリアリールベンゼン化合物;
【化17】
Figure 0004232259
(式中、Ar、Arは前記と同意義)
に転化させて得ることができる。
【0025】
なお、前記Arは、一般式(I)中のArと同様の置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、Arは、一般式(II)中のArと同様の置換もしくは無置換のアリール基を表す。
【0026】
また、同様な方法で、下記一般式(VII)で表わされるホルミル化アリール化合物;
【化18】
Figure 0004232259
(式中、Arは置換もしくは無置換のアリール基を表わす)
と下記一般式(VIII)で表わされるアセチル化アリール化合物;
【化19】
Figure 0004232259
(式中、Arは置換もしくは無置換のアリーレン基を表わし、Xはハロゲン原子を表わす)
を反応させて下記一般式(XII)ピリリウム塩;
【化20】
Figure 0004232259
を得、前記ピリリウム塩を無水酢酸中、酢酸ナトリウム存在下に加熱処理し、下記一般式(XIII)で表わされるハロゲン化1,3,5トリアリールベンゼン化合物;
【化21】
Figure 0004232259
(式中、Ar、Arは上記と同意儀)
に転化させることによって得ることもできる。
【0027】
なお、前記Arは、一般式(II)中のArと同様の置換もしくは無置換のアリール基を表し、Arは、一般式(I)中のArと同様の置換もしくは無置換のアリーレン基を表す。
【0028】
上記一般式(XI)または(XIII)で表されるハロゲン化1,3,5−トリアリールベンゼン化合物と下記一般式(V)で表されるアミノ化合物;
【化22】
Figure 0004232259
(式中、R、Rは一般式(I)中と同意義)
を反応させることによって下記一般式(XIV)および(XV)
【化23】
Figure 0004232259
(Ar〜ArおよびR〜Rは上記と同意義)で表される化合物、すなわち一般式(I)で表されるアミノ化合物を製造することができる。
【0029】
上記アミノ化合物の合成は、塩基性化合物または遷移金属化合物触媒と、溶媒との存在下、Ullmann反応により行うことができる。
【0030】
上記アミノ化合物の合成に用いられる塩基性化合物としては、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、アルコラートなどが一般的であるが、第4級アンモニウム化合物や脂肪族アミンや芳香族アミンのような有機塩基を用いることも可能である。この中で、アルカリ金属や第4級アンモニウムの炭酸塩や炭酸水素塩が好ましいものとして用いられる。更に、反応速度、および熱安定性という観点から、アルカリ金属の炭酸塩や炭酸水素塩やアルコラートが最も好ましい。
【0031】
合成に用いられる遷移金属、または遷移金属化合物触媒としては、例えば、Cu、Fe、Ni、Cr、V、Pd、Pt、Ag等の金属、およびそれらの化合物が用いられるが、収率の点から、銅、パラジウム、またはそれらの化合物が好ましい。銅化合物としては特に限定はなく、ほとんどの銅化合物が用いられるが、ヨウ化第一銅、塩化第一銅、酸化第一銅、臭化第一銅、シアン化第一銅、硫酸第一銅、硫酸第二銅、塩化第二銅、水酸化第二銅、酸化第二銅、臭化第二銅、リン酸第二銅、硝酸第一銅、硝酸第二銅、炭酸銅、酢酸第一銅、酢酸第二銅等が好ましい。その中でも、ヨウ化第一銅、塩化第一銅、酸化第一銅、臭化第一銅、硫酸第一銅、硫酸第二銅、塩化第二銅、酸化第二銅、臭化第二銅、酢酸第一銅、酢酸第二銅は容易に入手可能である点で好適である。パラジウム化合物としても、ハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、有機酸塩などを用いることができる。遷移金属、およびその化合物の使用量は、反応させるハロゲン化合物の0.5〜500モル%である。
【0032】
合成で用いられる溶媒は、一般的に用いられ溶媒であればよいが、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒が好ましく用いられる。
【0033】
反応は、一般的には、常圧下100℃〜250℃の温度範囲内で行われるが、加圧下で行っても差し支えない。反応終了後、反応液中の固形分を除去した後、溶媒を減圧留去して目的物を得ることができる。
【0034】
上記アミノ化合物の具体例として、以下のものが挙げられる。なお、これらの例示は、本発明のアミノ化合物を制限的に提示しているものでも、またこれらに限定する意図で開示しているものでもない。
【0035】
【化24】
Figure 0004232259
【0036】
【化25】
Figure 0004232259
【0037】
【化26】
Figure 0004232259
【0038】
【化27】
Figure 0004232259
【0039】
【化28】
Figure 0004232259
【0040】
【化29】
Figure 0004232259
【0041】
【化30】
Figure 0004232259
【0042】
【化31】
Figure 0004232259
【0043】
【化32】
Figure 0004232259
【0044】
【化33】
Figure 0004232259
【0045】
【化34】
Figure 0004232259
【0046】
【化35】
Figure 0004232259
【0047】
【化36】
Figure 0004232259
【0048】
【化37】
Figure 0004232259
【0049】
【化38】
Figure 0004232259
【0050】
【化39】
Figure 0004232259
【0051】
一般式(I)で表わされるアミノ化合物は、電荷輸送機能、特に正孔輸送機能に優れており、かつ、耐久性、耐熱性に優れている。そのため、本発明の一般式(I)で表わされるアミノ化合物は電荷輸送材料としての用途に優れており、そのような機能を利用して種々の応用が考えられ、例えば感光体または有機エレクトロルミネッセンス素子の電荷輸送材料として、好適に使用することができる。
【0052】
まず、一般式(I)で示されるアミノ化合物を電子写真感光体として用いる場合について説明する。
【0053】
一般式(I)で示されるアミノ化合物は、電子写真感光体のいずれの層においても使用できるが、高い電荷輸送特性を有することから電荷輸送材料として使用することが望ましい。
【0054】
上記アミノ化合物は電荷輸送物質として作用し、光吸収により発生した、もしくは電極より注入した電荷を極めて効率よく輸送できるので、感度、高速応答性に優れた感光体を得ることが可能である。また、該化合物は、耐オゾン性、光安定性に優れているので、耐久性に優れた感光体を得ることができる。
【0055】
電子写真感光体としては、例えば、導電性支持体上に電荷発生材料と電荷輸送材料とを適当なバインダー樹脂に分散してなる単層型の感光層を形成してなる感光体、支持体上に感光層として電荷発生層と電荷輸送層とを積層してなる感光体、支持体上に下引層や導電層とを形成し、その上に感光層を形成してなる感光体、あるいは支持体上に下引層、感光層および表面保護層を順次積層してなる感光体が挙げられる。
【0056】
支持体としては、銅、アルミニウム、鉄、ニッケル、ステンレス等の箔、あるいは板やドラム形状にしたものが使用される。また、これらの金属を紙やプラスチックドラム等に真空蒸着、無電解メッキしたもの、あるいは導電性ポリマー、酸化インジウム、酸化スズ等の導電性化合物の層を紙あるいはプラスチックドラム上に塗布もしくは蒸着によって設けたものも使用可能である。一般的にはアルミニウムが使用され、例えば押し出し加工後、引き抜き加工を施したアルミニウムパイプを切断し、その外表面をダイヤモンドバイト等の切削工具を用いて、約0.2〜0.3mmに切削し仕上げたの(切削管)や、アルミニウム円板を深絞り加工してカップ状とした後、外表面をしごき加工によって仕上げたもの(DI管)、アルミニウム円板をインパクト加工してカップ状とした後、外表面をしごき加工によって仕上げたもの(EI管)、押し出し加工後、冷間引き抜き加工したもの(ED管)等が挙げられる。また、これらの表面をさらに切削したものを使用してもよい。
【0057】
支持体上に下引層を形成する場合、支持体表面を陽極酸化させて得られる酸化皮膜を下引層として用いることがよく行われる。支持体がアルミ合金の場合、アルマイト層を下引層として用いることが効果的である。また、適当な樹脂を溶解させた溶液や、その中に低抵抗化合物を分散させ、この溶液や分散液を上記導電性支持体上に塗布し、乾燥させることによっても形成される。この場合、下引層に用いられる材料としては、ポリイミド、ポリアミド、ニトロセルロース、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール等が適当で、これらの樹脂に低抵抗化合物を分散させてもよい。低抵抗化合物としては、酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、フッ化マグネシウム等の金属化合物や有機顔料、電子吸引性有機化合物、有機金属錯体等の有機化合物が好適に用いられる。下引層の膜厚は、0.1〜5μm、好ましくは0.2〜3μm程度が望ましい。
【0058】
上記支持体上または下引層上に感光層が形成されるが、以下、感光層として電荷発生層と電荷輸送層とを積層する場合について説明する。
電荷発生層を形成するにあたっては、電荷発生材料を真空蒸着するか、あるいは適当な溶媒に溶解せしめて塗布するか、顔料を適当な溶剤もしくは必要があれば結着樹脂を溶解させた溶液中に分散させて作製した塗布液を塗布乾燥して形成する。接着性の点から見て、樹脂中に分散させたものが良好である。電荷発生層の膜厚は0.01〜2μm、好ましくは0.05〜1μm程度が望ましい。電荷発生層を形成するために使用されるバインダー樹脂は、電荷発生材料に対して100重量%以下が好ましいが、この限りではない。樹脂は2種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0059】
電荷発生層に用いる電荷発生材料としては、例えば、アゾ系顔料(ビスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔料を含む)、トリアリールメタン系染料、チアジン系染料、オキサジン系染料、キサンテン系染料、シアニン系色素、スチリル系色素、ピリリウム系染料、キナクリドン系顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔料、多環キノン系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料、インダスロン系顔料、スクアリウム系顔料、フタロシアニン系顔料等の有機系顔料、および染料等が挙げられる。これ以外でも、光を吸収し極めて高い確率で電荷担体を発生する材料であれば、いずれの材料であっても使用することができるが、特にアゾ系(ビス系、トリス系)顔料やフタロシアニン顔料が好ましい。
【0060】
また、この電荷発生材料と共に使用する樹脂としては、例えば、飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、ポリアリレート、ポリカーボネート、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロースエステル、ポリイミド、スチロール樹脂、ポリアセタール樹脂、フェノキシ樹脂等の熱可塑性結着剤、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、熱硬化性アクリル樹脂等の熱硬化結着剤、光硬化性樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン等の光導電性樹脂を使用することができる。
【0061】
上記の電荷発生材料をこれらの樹脂と共に、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素類、あるいはベンゼン、トルエン、キシレン、リグロイン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族類等の有機溶剤に分散、あるいは溶解させて調製した感光塗液を、上記導電性支持体上に塗布し、乾燥させて電荷発生層を設けるようにする。
上記のようにして形成された電荷発生層の上に電荷輸送材料とバインダー樹脂を含有する電荷輸送層を設ける。
【0062】
バインダー樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)、スチレンブタジエンブロック共重合体、ポリアリレート、ポリカーボネート、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロースエステル、ポリイミド、スチロール樹脂、ポリアセタール樹脂、フェノキシ樹脂等の熱可塑性結着剤、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、熱硬化性アクリル樹脂等の熱硬化結着剤、光硬化性樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン等の光導電性樹脂を使用することができる。
【0063】
感光体の電荷輸送層を形成するにあたっては、電荷輸送材料とバインダー樹脂とを適当な溶剤に溶解させて得られる塗布溶液を、上記の電荷発生層の上に塗布し、乾燥させる。電荷輸送層の膜厚は、5〜60μm、好ましくは10〜50μm程度が望ましい。
【0064】
また、電荷輸送層中の電荷輸送材料の含有量は、その種類により一概には規定できないが、バインダー樹脂1重量部に対して概ね0.02〜2重量部、好ましくは0.5〜1.2重量部添加することが望ましい。
感光体に使用される電荷輸送材料は、一般式(I)で表わされる化合物を2種以上使用してもよいし、他の電荷輸送材料と組み合わせて使用することもできる。
【0065】
使用される他の電荷輸送材料としては、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン化合物、スチリル化合物、トリフェニルメタン化合物、オキサジアゾール化合物、カルバゾール化合物、スチルベン化合物、エナミン化合物、オキサゾール化合物、トリフェニルアミン化合物、テトラフェニルベンジジン化合物、アジン化合物等の正孔輸送材料や、フルオレノン化合物、アントラキノジメタン化合物、ジフェノキノン化合物、スチルベンキノン化合物、チオピランジオキシド化合物、オキサジアゾール化合物、ペルレンテトラカルボン酸化合物、フルオレニリデンメタン化合物、アントラキノン化合物、アントロン化合物、シアノビニル化合物等の電子輸送材料等、様々な化合物を使用することができる。
【0066】
電荷輸送層の形成の際に使用する前記溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等のケトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール、酢酸エチル、エチルセロソルブ等のエステル、四塩化炭素、四臭化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチルホルムアミド等を挙げることができる。これらの溶媒は、1種単独で使用してもよく、あるいは、2種以上を混合溶媒として併用してもよい。
【0067】
上述したような積層型の感光層を形成する場合、電荷輸送層、および電荷発生層の塗布は公知の方法で各種の塗布装置を用いて行うことができる。具体的には、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピナーコーティング法、ブレードコーティング法、ローラーコーティング法、ワイヤーバーコーティング法等の色々なコーティング法を用いることができる。
また、上述したような積層型の感光層の場合には、特に電荷輸送層中に、成膜性あるいは可撓性を向上させるための添加剤、残留電位の蓄積を抑制するための添加剤等、周知の添加剤を含有させてもよい。
【0068】
これらの具体的な化合物としては、ハロゲン化パラフィン、ポリ塩化ビフェニル、ジメチルナフタレン、o−ターフェニル、m−ターフェニル、p−ターフェニル、ジエチルビフェニル、水素化ターフェニル、ジイソプロピルビフェニル、ベンジルビフェニル、ジイソプロピルナフタレン、ジベンゾフラン、9,10−ジヒドロキシフェナントレン等の可塑剤やクロラニル、テトラシアノキノジメタン、テトラシアノエチレン、トリニトロフルオレノン、ジシアノベンゾキノン、テトラクロロ無水フタル酸、3,5−ジニトロ安息香酸、シアノビニル化合物等の電子吸引性増感剤、メチルバイオレット、ローダミンB、シアニン染料、ピリリウム塩、チアピリリウム塩等の増感剤が使用可能である。
【0069】
可塑剤の添加量が多いほど、その層の内部応力が低減されるため、感光層が電荷輸送層と電荷発生層との積層により構成される場合には、電荷輸送層と電荷発生層との間の接着性が、また、単層型の場合には感光層と支持体間の接着性が改善される。しかし、多すぎると、機械的強度の低下や感度の低下等の問題が発生するため、電荷輸送材料100重量部に対して1〜100重量部、好ましくは5〜80重量部、より好ましくは10〜50重量部程度添加することが望ましい。増感剤の添加量は、電荷輸送材料100重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜8重量部程度添加することが望ましい。
【0070】
さらに、感光体の感光層、特に電荷輸送層には、オゾン劣化防止の目的で酸化防止剤を添加してもよい。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノン、ヒドロキノリンおよびこれらの誘導体や、有機燐化合物、有機硫黄化合物等が挙げられる。
【0071】
酸化防止剤の添加量は、多いほど接着性は向上するものの、多すぎると機械的強度の低下や感度の低下等の問題が発生し、少なすぎると酸化防止の充分な効果が得られない。
従って、電荷輸送材料100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは1〜30重量部、より好ましくは3〜20重量部程度添加することが望ましい。酸化防止剤と前記可塑剤とを併用する場合は、添加量の総量が1〜120重量部、好ましくは5〜100重量部、より好ましくは10〜80重量部程度添加することが望ましい。可塑剤や酸化防止剤の溶解度が低い場合や融点が高い場合は、結晶析出を招いたり、それほど接着性が向上しなかったりするため、可塑剤や酸化防止剤の融点が100℃以下の化合物を用いることが好ましい。
【0072】
感光体を構成する支持体と下引層の間に導電層を設けてもよい。導電層としては、アルミニウム、鉄、ニッケル等の金属物を樹脂中に分散させたものや、導電性の酸化スズ、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、ITO(インジウム、スズ酸化物固溶体)等の金属酸化物を樹脂中に分散させたものが好適に用いられる。
【0073】
さらに、感光層上に表面保護層を設けてもよい。表面保護層の膜厚は、5μm以下が望ましい。表面保護層に用いられる材料としては、アクリル樹脂、ポリアリール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ウレタン樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などのポリマーをそのまま、または酸化スズ、酸化インジウム、などの低抵抗物質を分散させたものなどが使用可能である。また、表面保護層として、有機プラズマ重合膜を使用してもよい。有機プラズマ重合膜は必要に応じて適宜酸素、窒素、ハロゲン、周期律表の第3族、第5族原子を含んでもよい。
【0074】
なお、単層型の感光層を形成する場合は、電荷発生材料と電荷輸送材料とを、バインダー樹脂とともに適当な樹脂に溶解した液を用いてディップコートやスピンコートすることにより形成すればよい。
【0075】
次に、一般式(I)で示される化合物を有機エレクトロルミネッセンス素子の材料として用いた場合について説明する。
【0076】
図1〜図4に有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態を模式的に示した。図1中、(1)は陽極であり、その上に、有機正孔注入輸送層(2)と有機発光層(3)、および陰極(4)が順次積層された構成をとっており、該有機正孔注入輸送層には上記一般式(I)で表わされるアミノ化合物を含有する。
【0077】
図2おいて、(1)は陽極であり、その上に、有機正孔注入輸送層(2)と有機発光層(3)、電子注入輸送層(5)および陰極(4)が順次積層された構成をとっており、該有機正孔注入輸送層または/および有機発光層に上記一般式(I)で表わされるアミノ化合物を含有する。
【0078】
図3において、(1)は陽極であり、その上に、有機発光層(3)、有機電子注入輸送層(5)および陰極(4)が順次積層された構成をとっており、該有機発光層に上記一般式(I)で表わされるアミノ化合物を含有する。
【0079】
図4おいて、(1)は陽極であり、その上に、有機発光層(3)および陰極(4)が順次積層された構成をとっており、該有機発光層に有機発光材料(6)と電荷輸送材料(7)が含まれており、該電荷輸送材料に上記一般式(I)で表わされるアミノ化合物を使用する。
【0080】
上記構成の有機エレクトロルミネッセンス素子は、陽極(1)と陰極(4)がリード線(8)により接続され、陽極(1)と陰極(4)に電圧を印加することにより有機発光層(3)が発光する。
【0081】
有機発光層、有機正孔注入輸送層、電子注入輸送層には、必要があれば公知の発光材料、発光補助材料、キャリア輸送を行う電荷輸送材料を使用することもできる。
【0082】
一般式(I)で表わされる特定のアミノ化合物は、イオン化ポテンシャルが小さく、正孔輸送能が大きいため、有機エレクトロルミネッセンス素子を発光させるために必要な発光開始電圧は低くてよく、そのため安定して長時間の発光を可能ならしめていると考えられる。また、アミノ化合物を有機発光体として用いた場合にはアミノ化合物自体の発光材料としての機能と熱安定性が寄与しているものと考えられる。
【0083】
有機エレクトロルミネッセンス素子の陽極(1)として使用される導電性物質としては4eVよりも大きい仕事関数をもつものがよく、炭素、アルミニウム、バナジウム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、タングステン、銀、金、白金、およびそれらの合金や、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムなどの導電性金属化合物、さらにはポリチオフェンやポリピロール等の有機導電性樹脂が用いられる。
【0084】
陰極(4)を形成する金属としては、4eVよりも小さい仕事関数を持つものが好ましく、マグネシウム、カルシウム、錫、鉛、チタニウム、イットリウム、リチウム、ガドリニウム、イッテルビウム、ルテニウム、マンガン、およびそれらの合金が用いられる。
陽極および陰極は、必要があれば2層以上の層構成により形成されてもよい。
【0085】
有機エレクトロルミネッセンス素子においては、発光が見られるように、少なくとも陽極(1)あるいは陰極(4)のいずれか一方は透明電極にする必要がある。この際、陰極に透明電極を使用すると、透明性が損なわれやすいので、陽極を透明電極にすることが好ましい。
【0086】
透明電極を形成する場合、透明基板上に前述しような導電性物質を用い、真空蒸着、スパッタリング等の手段や、ゾル−ゲル法あるいは樹脂等に分散させて塗布する等の手段を用いて所望の透光性と導電性が確保されるように形成すればよい。
【0087】
透明基板としては、適度の強度を有し、有機エレクトロルミネッセンス素子作製時、蒸着等による熱による悪影響を受けず透明なものであれば特に限定されないが、係るものを例示すると、ガラス基板や透明な樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエステル等を使用することも可能である。ガラス基板上に透明電極が形成されたものとしては、ITO、NESA等の市販品が知られているが、これらを使用してもよい。
【0088】
有機エレクトロルミネッセンス素子の作製例として、アミノ化合物を有機正孔注入輸送層に用いた場合の構成(図1)を用いて説明する。
まず、上述した陽極(1)上に有機正孔注入輸送層(2)を形成する。有機正孔注入輸送層(2)は、前記した一般式(I)で表わされるアミノ化合物を蒸着して形成してもよいし、該アミノ化合物を溶解した溶液や、適当な樹脂と共に溶解した溶液をディップコートやスピンコートといった塗布法により形成してもよい。
【0089】
蒸着法で形成する場合、その膜厚は、通常1〜500nm程度であり、塗布法で形成する場合は5〜1000nm程度に形成すればよい。形成する膜厚が厚いほど、発光させるための印加電圧を高くする必要があり、発光効率が悪く、有機エレクトロルミネッセンス素子の劣化を招きやすい。また、膜厚が薄くなると、発光効率はよくなるがブレイクダウンしやすなり、素子の寿命が短くなる。
【0090】
一般式(I)の化合物は、他の電荷輸送材料と併せて使用することができる。具体的には、フタロシアニン化合物、ナフタロシアニン化合物、ポルフィリン化合物、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾールチオン、ピラゾリン、ピラゾロン、テトラヒドロイミダゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ヒドラゾン、アシルヒドラゾン、ポリアリールアルカン、スチルベン、ブタジエン、ベンジジン型トリアリールアミン、ジアミン型トリアリールアミン等とそれらの誘導体、およびポリビニルカルバゾール、ポリシラン、導電性高分子等の高分子材料等が挙げられるが、その他にも、発光物質に対して優れた正孔注入効果を有し、発光層で生成した励起子の電子注入層または電子輸送材料への移動を防止し、かつ薄膜形成能の優れた化合物等であれば使用できる。
【0091】
上記有機正孔注入輸送層(2)上に、有機発光層を形成する。有機発光層に用いられる有機発光材料、発光補助材料としては、公知のものが使用可能で、例えば、エピドリジン、2,5−ビス(5,7−ジ−t−ペンチル−2−ベンゾオキサゾリル)チオフェン、2,2−(1,4−フェニレンジビニレン)ビスベンゾチアゾール、2,2−(4,4−ビフェニレン)ビスベンゾチアゾール、5−メチル−2−{2−〔4−(5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル)フェニル〕ビニル}ベンゾオキサゾール、2,5−ビス(5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル)チオフェン、アントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、クリセン、ペリレン、ペリノン、1,4−ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、アクリジン、スチルベン、2−(4−ビフェニル)−6−フェニルベンゾオキサゾール、アルミニウムトリスオキシン、マグネシウムビスオキシン、ビス(ベンゾ−8−キノリノール)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)アルミニウムオキサイド、インジウムトリスオキシン、アルミニウムトリス(5−メチルオキシン)、リチウムオキシン、ガリウムトリスオキシン、カルシウムビス(5−クロロオキシン)、ポリ亜鉛−ビス(8−ヒドロキシ−5−キノリノリル)メタン、ジリチウムエピンドリジオン、亜鉛ビスオキシン、1,2−フタロペリノン、1,2−ナフタロペリノン、トリス(8−ヒドキシキノリン)アルミニウム錯体などを挙げることができる。
【0092】
また、一般的な蛍光染料、例えばクマリン染料、ペリレン染料、ピラン染料、チオピラン染料、ポリメチン染料、メロシアニン染料、イミダゾール染料等も使用できる。これらのうち、特に好ましい材料としては、キレート化オキシノイド化合物が挙げられる。
有機発光層は、前記した発光物質の単層構成でもよいし、発光色、発光強度等の特性を調整するために、多層構成としてもよい。また、2種以上の発光物質を混合したり、発光層にドープしてもよい。
【0093】
有機発光層(3)は、上記のような発光物質を蒸着して形成してもよいし、該発光物質を溶解した溶液や適当な樹脂と共に溶解した液を、ディップコートやスピンコートといった塗布法にて形成してもよい。また、一般式(I)で表わされるアミノ化合物を発光物質として用いてもよい。
【0094】
蒸着法で形成する場合、その膜厚は、通常1〜500nm程度、塗布法で形成する場合は、5〜1000nm程度に形成すればよい。形成する膜厚が厚いほど発光させるための印加電圧を高くする必要があり、発光効率が悪く、有機エレクトロルミネッセンス素子の劣化を招きやすい。また、膜厚が薄くなると、発光効率はよくなるがブレイクダウンしやすくなり、素子の寿命が短くなる。
【0095】
次に有機発光層(3)の上に、前記した陰極(4)を形成して有機エレクトロルミネッセンス素子とする。
【0096】
図2に示したように、正孔注入輸送層(2)、有機発光層(3)、および電子注入輸送層(5)を積層する場合、正孔注入輸送層と有機発光層のいずれか一方、または両者にアミノ化合物を用いることができる。この場合、正孔注入輸送層はアミノ化合物を用いてあるいはアミノ化合物を用いずに上述したのと同様の手順で形成することができる。有機発光層も上述したのと同様の手順で形成することができ、アミノ化合物を発光物質として用いてもよい。アミノ化合物を発光物質として使用する場合は、他の発光物質を混合したり有機発光層にドープすることが好ましい。
【0097】
電子注入輸送層は、電子輸送材料を用いて、正孔注入輸送層や有機発光層と同様に、蒸着法や塗布法等の従来公知の方法により形成することができる。
【0098】
電子輸送材料としては、例えば、フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、スチルベンキノン、チオピランジオキシド、オキサジアゾール、ペリレンテトラカルボン酸、フルオレニリデンメタン、アントラキノン、アントロン等とそれらの誘導体があるが、電子を輸送する能力を持ち、発光層または発光物質に対して優れた電子注入効果を有し、発光層で生成した励起子の正孔注入層または正孔輸送材料への移動を防止し、かつ薄膜形成能の優れた化合物であればこれらに限定されるものではない。また、電荷輸送材料に電子受容物質や電子供与性物質を添加することにより増感させることもできる。
【0099】
図3に示したように、陽極(1)上に有機発光層(3)と電子注入輸送層(5)とを積層する場合、上述したのと同様の手順でアミノ化合物を用いて有機発光層を形成することができる。また、上述したのと同様にして電子注入輸送層を形成することができる。
【0100】
また、上記各構成において、正孔注入輸送層は、正孔注入機能と正孔輸送機能を分離して、正孔注入層と正孔輸送層の2層構成としてもよい。この場合、正孔注入層に一般式(I)で表わされる本発明のアミノ化合物を使用することが好ましい。
【0101】
正孔輸送層としては公知の正孔輸送材を使用することができ、例えば、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(4−メチルフェニル)−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(1−ナフチル)−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(2−ナフチル)−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−テトラ(4−メチルフェニル)−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−テトラ(4−メチルフェニル)−1,1’−ビス(3−メチルフェニル)−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビス(3−メチルフェニル)−4,4’−ジアミン、N,N’−ビス(N−カルバゾリル)−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン、4,4’,4”−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン、N,N’,N”−トリフェニル−N,N’,N”−トリス(3−メチルフェニル)−1,3,5−トリ(4−アミノフェニル)ベンゼン、4,4’,4”−トリス〔N,N’,N”−トリフェニル−N,N’,N”−トリス(3−メチルフェニル)〕トリフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(4−メチルフェニル)−1,1’−ビス(3−メチルフェニル)−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミンなどを挙げることができる。これらを2種以上混合して使用してもよい。
【0102】
電子注入輸送層も、電子注入機能と電子輸送機能を分離して、電子注入層と電子輸送層の2層構成としてもよい。
【0103】
図4に示したような単層構成の有機発光層を形成するためには、有機発光材料と電荷輸送材料とを共蒸着法により混合形成してもよいし、有機発光材料と電荷輸送材料とを溶解した溶液や適当な樹脂とともに溶解した液を用いてディップコートやスピンコートすることにより形成してもよい。電荷輸送材料としては上述した電子輸送材料または正孔輸送材料が用いられ、これらは混合して用いてもよいし、同じ輸送性の材料を2種以上混合して用いてもよい。蒸着法で有機発光層を形成する場合、その厚さは通常5〜200nmであり、塗布法で形成する場合、10〜500nm程度に形成すればよい。塗布法の場合、混合して使用する樹脂としては、ポリビニルカルバゾールやポリビニルアセチレンのような光導電性樹脂を用いると特に良好な特性を得ることができる。
以上、陽極(1)上に各層を形成する場合を例にとって説明したが、陰極(4)上に上述したのと同様の手順で各層を形成しても構わない。
【0104】
陰極と陽極とにニクロム線、金線、銅線、白金線等の適当なリード線(8)を接続し、両電極に適当な電圧(Vs)を印加することにより、有機エレクトロルミネッセンス素子は発光する。
【0105】
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、各種の表示装置、あるいはディスプレイ装置等に適用可能である。
以下に実施例を記載し、本発明を説明する。実施例中、「部」とあるは、特に断らない限り、「重量部」を表わす。
【0106】
合成例1 (化合物(58)の合成)
水冷冷却管を設けた200mlの三つ口フラスコに、p−トルアルデヒド5.0g(0.042mol)と4’−ブロモアセトフェノン16.6g(0.083mol)を入れ、これにトルエン20mlを加えて溶解させた。次に、三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体17.7g(0.125mol)をトルエン10mlに溶解し、この溶液を室温中攪拌しながら加えた後、8時間、加熱環流させた。反応液を室温まで冷却し、これに1,4−ジオキサン200mlを加えて析出した結晶をろ過、減圧乾燥し、下記のピリリウム塩、13.7g(収率58%)を黄色結晶として得た。
【化40】
Figure 0004232259
【0107】
次に、100mlの三つ口フラスコに、上記ピリリウム塩8.0g(0.014mol)、酢酸ナトリウム2.3g(0.028mol)を入れ、これに無水酢酸25mlを加えた後、10時間加熱還流させた。反応液を室温まで冷却し、これに水およびジクロロメタンを加えて生成物を有機層に抽出後、溶媒を減圧留去し、得られた反応混合物について、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/トルエン=1/1(vol/vol))により精製し、下記ブロモ化トリフェニルベンゼン誘導体3.2g(収率48%)を薄茶色針状結晶として得た。
【化41】
Figure 0004232259
【0108】
続いて、100mlの三つ口フラスコに、上記ブロモ化トリフェニルベンゼン誘導体1.5g(0.003mol)、下記ベンジジン誘導体;
【化42】
Figure 0004232259
2.7g(0.006mol)、ナトリウム−t−ブトキシド0.75g(0.0078mol)、酢酸パラジウム0.04g(0.00017mol)、トリ−t−ブチルホスフィン0.14g(0.00067mol)を入れ、これに溶媒としてo−キシレン15mlを加えた後、窒素雰囲気下、120℃で3時間攪拌した。溶液を室温まで冷却し、ジクロロメタン100mlを加えて内容物を溶解させ、不溶物をろ別した後、残渣の溶媒を減圧留去した。得られた反応混合物について、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/トルエン=1/1(vol/vol))により精製し、目的化合物(58)3.1g(収率83%)を淡黄色結晶として得た。
【0109】
得られた化合物の融点は167〜169℃であった。また、分子式の分析を行ったところ、以下の結果を得た。なお、分子式の分析はCHN分析装置を用いて行った。以下の合成例についても同様である。
分子式:C8768
計算値(%) C:89.35% H:5.86% N:4.79%
分析値(%) C:89.29% H:5.90% N:4.81%
【0110】
合成例2 (化合物(57)の合成)
合成例1において、4’−ブロモアセトフェノンの替わりに4’−ヨードアセトフェノンを用い、同様の操作にて目的化合物(57)を合成した。
水冷冷却管を設けた200mlの三つ口フラスコに、p−トルアルデヒド5.0g(0.042mol)と4’−ヨードアセトフェノン20.4g(0.083mol)を入れ、これにトルエン20mlを加えて溶解させた。次に、三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体17.7g(0.125mol)をトルエン10mlに溶解し、この溶液を室温中攪拌しながら加えた後、8時間、加熱環流させた。反応液を室温まで冷却し、これに1,4−ジオキサン200mlを加えて析出した結晶をろ過、減圧乾燥し、下記のピリリウム塩、14.5g(収率52%)を黄色結晶として得た。
【化43】
Figure 0004232259
【0111】
次に、100mlの三つ口フラスコに、上記ピリリウム塩9.3g(0.014mol)、酢酸ナトリウム2.3g(0.028mol)を入れ、これに無水酢酸25mlを加えた後、10時間加熱還流させた。反応液を室温まで冷却し、これに水およびジクロロメタンを加えて生成物を有機層に抽出後、溶媒を減圧留去し、得られた反応混合物について、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/トルエン=1/1(vol/vol))により精製し、下記ヨード化トリフェニルベンゼン誘導体3.7g(収率49%)を薄茶色針状結晶として得た。
【化44】
Figure 0004232259
【0112】
続いて、100mlの三つ口フラスコに、上記ヨード化トリフェニルベンゼン誘導体1.7g(0.003mol)、下記ベンジジン誘導体;
【化45】
Figure 0004232259
2.7g(0.006mol)、ナトリウム−t−ブトキシド0.75g(0.0078mol)、酢酸パラジウム0.04g(0.00017mol)、トリ−t−ブチルホスフィン0.14g(0.00067mol)を入れ、これに溶媒としてo−キシレン15mlを加えた後、窒素雰囲気下、120℃で3時間攪拌した。溶液を室温まで冷却し、ジクロロメタン100mlを加えて内容物を溶解させ、不溶物をろ別した後、残渣の溶媒を減圧留去した。得られた反応混合物について、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/トルエン=1/1(vol/vol))により精製し、目的化合物(57)3.1g(収率83%)を淡黄色結晶として得た。
【0113】
得られた化合物についての分析結果は、合成例1と同様であった。
【0114】
電子写真感光体の電荷輸送材料への応用
参考例
下記構造式で表わされるトリスアゾ化合物
【化46】
Figure 0004232259
0.45部、ポリエステル樹脂(バイロン200;東洋紡績社製)0.45部をシクロヘキサノン50部とともにサンドミルにより分散させた。得られたトリスアゾ化合物の分散物を80φのアルミドラム上に浸漬塗布法により、乾燥膜厚が0.3g/mとなるように塗布した後、これを乾燥させた。
このようにして得られた電荷発生層の上にアミノ化合物(2)50部およびポリカーボネート樹脂(パンライトK−1300;帝人化成社製)50部を1,4−ジオキサン400部に溶解した溶液を、乾燥膜厚が20μmになるように塗布し、乾燥させて電荷輸送層を形成した。
このようにして、2層からなる感光層を有する電子写真感光体が得られた。
【0115】
こうして得られた感光体を市販の電子写真複写機(ミノルタ社製;EP−540)を用い、−6KVでコロナ帯電させ、初期表面電位V(V)、初期電位を1/2にするために要した露光量E1/2(lux・sec)、1秒間暗所中に放置したときの初期電位の減衰率DDR(%)を測定した。
【0116】
参考例2〜4
参考例1と同様の方法、同一の構成で、参考例1で用いたアミノ化合物(2)の代わりにアミノ化合物(6)、(7)、(8)を用いた感光体を作製した。
こうして得られた感光体について、参考例1と同様の方法で、V、E1/2、DDRを測定した。
【0117】
参考例
下記構造式で表わされるビスアゾ化合物
【化47】
Figure 0004232259
0.45部、ポリスチレン樹脂(分子量40,000)0.45部をシクロヘキサノン50部とともにサンドミルにより分散させた。得られたビスアゾ化合物の分散物を80φのアルミドラム上に浸漬塗布法により、乾燥膜厚が0.3g/mとなるように塗布した後、これを乾燥させた。
【0118】
このようにして得られた電荷発生層の上にアミノ化合物(13)50部および、ポリアリレート樹脂(U−100;ユニチカ社製)50部を1,4−ジオキサン400部に溶解した溶液を、乾燥膜厚が25μmになるように塗布し、乾燥させて電荷輸送層を形成した。
このようにして、2層からなる感光層を有する電子写真感光体が得られた。
【0119】
参考例6〜8
参考例5と同様の方法、同一の構成で、参考例5で用いたアミノ化合物(13)の代わりにアミノ化合物(14)、(17)、(20)を用いた感光体を作製した。
こうして得られた感光体について、参考例1と同様の方法で、V、E1/2、DDRを測定した。
【0120】
参考例
下記構造式で表わされる多環キノン系顔料
【化48】
Figure 0004232259
0.45部、ポリカーボネート樹脂(パンライトK−13000:帝人化成社製)0.45部をジクロロエタン50部とともにサンドミルにより分散させ、得られた多環キノン系顔料の分散物を80φのアルミドラム上に、乾燥膜厚が0.4g/mとなるように塗布した後、乾燥させた。
このようにして得られた電荷発生層の上にアミノ化合物(25)60部、およびポリアリレート樹脂(U−100:ユニチカ社製)50部を1,4−ジオキサン400部に溶解した溶液乾燥膜厚が18μmになるように塗布し、乾燥させて電荷輸送層を形成した。
このようにして、2層からなる感光層を有する電子写真感光体を作製した。
【0121】
参考例10〜11
参考例9と同様の方法で同一の構成のもの、但し参考例9で用いたアミノ化合物(25)の代わりに、アミノ化合物(26)、(33)を各々用いる感光体を作製した。
こうして得られた感光体について、参考例1と同様の方法で、V、E1/2、DDRを測定した。
【0122】
参考例12
チタニルフタロシアニン0.45部、ブチラール樹脂(BX−1:積水化学工業社製)0.45部をジクロロエタン50部とともにサンドミルにより分散させ、得られたフタロシアニン顔料の分散物を80φのアルミドラム上に、乾燥膜厚が0.3μmとなるように塗布した後、乾燥させた。
このようにして得られた電荷発生層の上に、アミノ化合物(35)50部、およびポリカーボネート樹脂(PC−Z:三菱ガス化学社製)50部を1,4−ジオキサン400部に溶解した溶液を乾燥膜厚が18μmになるように塗布し、乾燥させて電荷輸送層を形成した。
このようにして、2層からなる感光層を有する電子写真感光体を作製した。
こうして得られた感光体について、参考例1と同様の方法で、V、E1/2、DRRを測定した。
【0123】
参考例13
銅フタロシアニン50部とテトラニトロ銅フタロシアニン0.2部を98%濃硫酸500部に充分攪拌しながら溶解させ、これを水5000部にあけ、銅フタロシアニンとテトラニトロ銅フタロシアニンの光導電性材料組成物を析出させた後、ろ過、水洗し、減圧下120℃で乾燥した。
こうして得られた光導電性組成物10部を熱硬化性アクリル樹脂(アクリデュクA405:大日本インク社製)22.5部、メラミン樹脂(スーパーベッカミンJ820:大日本インク社製)7.5部、アミノ化合物(43)15部をメチメエチルケトンとキシレンを同量混合した混合溶剤100部とともにボールミルポットに入れて48時間分散して感光性塗液を調製し、この塗液を80φのアルミドラム上にスプレー塗布し、乾燥して約15μmの感光層を形成させた。
このようにして、単層型感光体を作製した。
こうして得られた感光体について、参考例1と同様の方法、但しコロナ帯電を+6KVで行い、V、E1/2、DDRを測定した。
【0124】
参考例14〜15
参考例13と同様の方法で同一の構成のもの、但し参考例13で用いたアミノ化合物(43)の代わりにアミノ化合物(44)、(49)を各々用いる感光体を作製した。
こうして得られた感光体について、参考例13と同様の方法で、V、E1/2、DDRを測定した。
参考例1〜15で得られた感光体のV、E1/2、DDRの測定結果を表1にまとめて示す。
【0125】
【表1】
Figure 0004232259
【0126】
表1からわかるように、本参考例の感光体は積層型でも単層型でも電荷保持能が充分あり、暗減衰率も感光体としては充分使用可能な程度に小さく、また、感度においても優れている。
さらに、市販の電子写真複写機(ミノルタ社製;EP−350Z)による正帯電時の繰り返し実写テストを参考例15の感光体において行ったが、1,000枚のコピーを行っても、初期と最終画像において階調性が優れ、感度変化がなく、鮮明な画像が得られた。このことから、本発明の感光体は繰り返し特性も安定していることがわかる。
【0127】
有機エレクトロルミネッセンス素子への応用
参考例16
インジウム−スズ酸化物被覆ガラスの基板上に、有機正孔注入輸送層としてアミノ化合物(10)を蒸着により厚さ50nmの薄膜を形成した。次に、有機発光層として、アルミニウムトリスオキシンを蒸着により50nmの厚さになるように薄膜を形成した。さらに、陰極として、マグネシウムを蒸着により200nmの厚さになるように薄膜を形成した。
以上のようにして、有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。
【0128】
参考例17〜19
参考例16において、アミノ化合物(10)を使用する代わりに、アミノ化合物(13)、(18)、(20)に代えること以外は参考例16と全く同様にして、有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。
【0129】
参考例20
インジウム−スズ酸化物被覆ガラスの基板上に有機正孔注入輸送層としてアミノ化合物(25)を蒸着により70nmの厚さになるように薄膜を形成した。次に、有機発光層としてアルミニウムトリスオキシンを100nmの厚さになるように薄膜を形成した。次に、有機電子注入輸送層として、下記のオキサジアゾール化合物;
【化49】
Figure 0004232259
を蒸着により50nmの厚さになるように薄膜を形成した。
さらに、陰極として、マグネシウムを蒸着により200nmの厚さになるように薄膜を形成した。
以上のようにして、有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。
【0130】
参考例21〜実施例1〜2
参考例20において、化合物(25)を使用する代わりに、アミノ化合物(30)、(38)、(46)を使用すること以外は参考例20と全く同様にして有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。
【0131】
実施例
インジウム−スズ酸化物被覆ガラスの基板上に、有機発光層としてアミノ化合物(48)を蒸着により50nmの厚さで薄膜を形成した。次に、有機電子注入輸送層として下記のオキサジアゾール化合物;
【化50】
Figure 0004232259
を蒸着により20nmの厚さになるように薄膜を形成した。さらに、陰極として10:1の原子比でMgおよびAgを蒸着により20nmになるように薄膜を形成した。
以上のようにして、有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。
【0132】
実施例
インジウム−スズ酸化物被覆ガラス基板上に、化合物(50)を真空蒸着して膜厚20nmの正孔注入層を形成した。次に、N,N’−ジフェニル−N,N’−(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミンを真空蒸着して、膜厚40nmの正孔輸送層を形成した。次に、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム錯体を蒸着により50nmの厚さになるように薄膜を形成した。さらに、陰極として10:1の原子比でMgおよびAgを蒸着により200nmの厚さになるように薄膜を形成した。
以上のようにして、有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。
【0133】
実施例
インジウム−スズ酸化被覆ガラス基板上に、N,N’−ジフェニル−N,N’−(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミンを真空蒸着して、膜厚60nmの正孔注入輸送層を形成した。次に、トリス(8−ヒドロキシキリン)アルミニウム錯体とアミノ化合物(53)を3:1の割合で真空蒸着により60nmの厚さになるように発光層を形成した。さらに、陰極として10:1の原子比でMgおよびAgを蒸着により200nmの厚さになるように薄膜を形成した。
以上のようにして、有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。
【0134】
実施例
インジウム−スズ酸化物被覆ガラス基板上に化合物(55)をジクロロメタンに溶解させ、スピンコーティングにより膜厚50nmの正孔注入輸送層を得た。さらに、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム錯体を蒸着により20nmの厚さになるように発光層を形成した後、下記オキサジアゾール化合物;
【化51】
Figure 0004232259
を蒸着により膜厚20nmの電子注入輸送層を形成した。さらに、陰極として10:1の原子比でMgおよびAgを蒸着により200nmの厚さになるように薄膜を形成した。
以上のようにして、有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。
【0135】
実施例7〜8
実施例において、化合物(55)を使用する代わりに、アミノ化合物(57)、(58)を使用すること以外は実施例と全く同様にして、有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。
【0136】
実施例
インジウム−スズ酸化物被覆ガラス基板上に、化合物(62)、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム錯体、ポリメチルメタクリレートを3:2:5の重量比率でテトラヒドロフランに溶解させ、スピンコーティング法により膜厚100nmの発光層を形成した。次に、陰極として10:1の原子比でMgおよびAgを蒸着により200nmの厚さなるように薄膜を形成した。
以上のようにして、有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。
【0137】
比較例1
インジウム−スズ酸化物被覆ガラス基板上に有機正孔注入輸送層として下記アミノ化合物;
【化52】
Figure 0004232259
を真空蒸着により、厚さ50nmの薄膜を形成した。次に、有機発光層として、アルミニウムトリスオキシンを真空蒸着により厚さ50nmになるように薄膜を形成した。
以上のようにして、有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。
【0138】
評価
参考例16〜21、実施例1〜9および比較例1で得られた有機エレクトロルミネッセンス素子について、そのガラス電極を陽極として直流電圧をかけた時の発光開始電圧、および最高発光輝度とその時の発光開始電圧を測定した。
測定結果を表2にまとめて示す。
【0139】
【表2】
Figure 0004232259
【0140】
表2からわかるように、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は低電圧でも高い発光輝度を示した。
また、本発明の参考例21の有機エレクトロルミネッセンス素子について、電流密度1mA/cmで連続発光させたところ、1000時間以上安定な発光を観測することができた。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、発光効率、発光輝度の向上と素子の長寿命化を達成すものであり、併せて使用される発光材料、発光補助材料、電荷輸送材料、増感剤、樹脂、電極材料等の素子構成材料、および素子作製方法に限定されるものではない。
【0141】
【発明の効果】
本発明は、優れた電荷輸送能力を有する新規なアミノ化合物を提供する。該アミノ化合物を使用することにより、感度、電荷輸送特性、初期表面電位、暗減衰率等の初期電子写真特性に優れ、繰り返し使用に対する疲労も少ない電子写真感光体、および発光強度が大きく発光開始電圧が低い、耐久性に優れた有機エレクトロルミネッセンス素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 有機エレクトロルミネッセンス素子の一構成例の概略断面図。
【図2】 有機エレクトロルミネッセンス素子の一構成例の概略断面図。
【図3】 有機エレクトロルミネッセンス素子の一構成例の概略断面図。
【図4】 有機エレクトロルミネッセンス素子の一構成例の概略断面図。
【符号の説明】
1:陽極 2:正孔注入輸送層
3:有機発光層、 4:陰極
5:電子注入輸送層 6:有機発光材料
7:電荷輸送材料 8:リード線

Claims (1)

  1. 一対の電極間に発光層または発光層を含む複数の有機化合物薄膜を備えた有機エレクトロルミネッセンス素子において、少なくとも一層が、下記一般式(I)で表されるアミノ化合物を含有する層であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子
    Figure 0004232259
    (式中、Aは下記一般式(II)で表される基を表わし;Arは置換もしくは無置換のアリーレン基を表わし、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、アラルキル基、アリール基、チエニル基、フリル基、またはピリジル基である;nは1または2の整数を表わす;R、Rはそれぞれ独立して、アルキル基、アラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基を表わし、少なくとも一方は下記一般式(III)で表される基であり、とRは一体となって環を形成してもよく、置換基としてはアルキル基またはアルコキシ基である);
    Figure 0004232259
    (Ar、Arは置換もしくは無置換のフェニル基またはビフェニル基を表し、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、アラルキル基、アリール基または複素環基である);
    Figure 0004232259
    (式中、Arは置換もしくは無置換のアリーレン基を表わし、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、アラルキル基、アリール基または複素環基である;R、Rはそれぞれ独立して、アルキル基、アラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の芳香族複素環基を表わし、RとRは一体となって環を形成してもよく、置換基としてはアルキル基またはアルコキシ基である)。
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