JP4231598B2 - Vcパス無瞬断切替方法とその装置 - Google Patents

Vcパス無瞬断切替方法とその装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、伝送網において伝送データを中断・欠落させることなく、無瞬断でVC(Virtual Container)パスが切替えされるようにしたVCパス無瞬断切替方法とその装置に係わり、特にITU(International Telecommunications Union:国際電気通信連合)−Tで標準化されたSDH(Synchronous Digital Hierarchy)、米国のSONET(Synchronous Optical Network:同期光通信網)などの伝送方式による伝送網上で、運用系伝送路が非運用系伝送路に無瞬断で切替えされるようにしたVCパス無瞬断切替方法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
SDHの基本となるSTM(Synchronous Transport Module)−1フレームは、図9に示すように、9行270列の2次元バイト行列として表現されるが、このうち、先頭部分としての9行9列は、その第4行目がAU(Administrative Unit)ポインタAU PTRとされたセクションオーバーヘッドSOH(Section Overhead)と称され、これに続く9行261列は多重化情報が収容されるペイロード(payload)と称されたものとなっている。セクションオーバーヘッドSOHにはフレーム同期信号、保守情報、状態モニタ等、運用上の諸機能が具備され、また、ペイロードにはVCのVC3が3個多重化収容されるものとなっている。この図9において、多重化されるVC3がペイロードからずらされた状態として表現されているのは、これは、STM−1のフレーム時間位相と3個のVC3のフレーム時間位相がAUポインタの値によって独立に変化することを意味している。これら3個のVC3はそれぞれ別の伝送ルート、別装置を経由して伝送される場合があり、上記1フレーム内の位相差(ポインタ値)が独立であるだけでなく、各VC3はフレーム単位での遅延量差が生じる場合があることから、各VC3は完全に独立に扱われる必要があるものとなっている。
【0003】
ここで、簡単乍ら、1個のVC3に着目の上、図10によりAUポインタ処理について説明すれば、図10(A)に示すように、STM−1フレーム位相とVC3フレーム位相(先頭位置)が一致している場合には、AUポインタ値は“0”に設定される。そのVC3の先頭位置はAUポインタの最後のバイト(H3)直後のバイトとされているものである。これに対し、図10(B)に示すように、STM−1のフレーム位相とVC3フレーム位相にαμsのずれがある場合には、AUポインタ値はαμs遅れ相当の“p”に設定された上、VC3の先頭位置はAUポインタの最後のバイト(H3)直後のバイトから数えてp+1バイト目とされているものである。このAUポインタによりフレーム位相同期をとるための処理遅延時間の短縮化が図られているものである。
【0004】
以上のAUポインタの説明では、説明の簡単化上、1個のVC3について説明されているが、実際には3個のVC3が多重されており、その場合でのマッピングの様子を図11に示す。図11に示すように、3個のVC3(A,B,C)とそれに対応するポインタがSTM−1フレーム上、1バイトずつ順番にマッピングされていることが判る。STM−1フレームは9行270列の2次元バイト行列として表現されているわけであるが、光ケーブルの伝送路上では、図12に示すように。シリアル伝送されるものとなっている。第1行目から第9行目に向って順次シリアル伝送されているわけであるが、行各々がシリアル伝送されるに際しては、セクションオーバーヘッドSOH部分を先頭としてシリアル伝送されているものである。
【0005】
ところで、近年、SDHが適用された基幹系伝送路上での回線品質の向上を目的として、基幹系伝送路は冗長系が具備されたものとして構成された上、必要に応じて系切替えが実行されるものとなっているが、その系切替えに際しては、無瞬断でのVCパス切替えが要求されているのが実情である。VCパスが無瞬断で切替えされるためには、運用系(現用系、あるいはACT系、または0系に同一)と非運用系(予備系、あるいはSBY系、または1系に同一)のVC3位相を合せ、1ビット以内に系切替えが行われる必要があるものとなっている。この運用系と非運用系の位相合せ方法としては、これまでに、送信側でJ1バイトにマルチフレームの固定パターンを挿入し、受信側で運用系、非運用系のマルチフレーム位相をJ1バイトに同期させることで、VCパスを位相合せする方法が提案されたものとなっている。
【0006】
そのJ1バイトについて説明すれば、図9に示すように、J1バイトはITU−T G.707,708,709にて勧告されたSDHに適合したSTMフレーム内のパスオーバーヘッドPOH(Path Overhead)の先頭に存在するが、このJ1バイトに64マルチフレーム構成で、63,64フレーム目に予め固有のデータを挿入の上、受信側でこれを検出することにより運用系と非運用系の異経路通過によるパスの遅延時間差、即ち、位相差が求められるものである。64マルチフレーム構成の場合には、8ms(=125μs×64)までの遅延が吸収され得るものである。この際での経路長差としては、光速度を3×108 m/s、光ファイバ屈折率を1.45とすれば、約1600km(≒8ms×(3×108 m/s)÷1.45)が得られるものとなっている。
【0007】
図13は無瞬断切替方法が採用されてなるディジタル伝送システムの概略構成を示したものである。図13に示すように、A局、C局間では、0系伝送路はA局からC局に直接接続されているも、1系伝送路はB局を経由の上、C局に接続されたものとなっている。A局における系対応インタフェース送信部にはマルチフレーム(MF)パターン挿入部が具備された上、系対応インタフェース送信部各々からは、伝送信号がA局から0系伝送路、1系伝送路各々を介し、並行してC局に伝送されているものである。C局では、系対応インタフェース受信部各々ではマルチフレームが検出された上、0系、1系間での位相差が調整された後、スイッチ(SW)部で系切替えが行われているものである。
【0008】
図14に従来技術に係るインタフェース受信部のブロック構成を示す。図示のように、系対応入力データにもとづき系対応セクション終端部では、SOH終端処理や、伝送路8kフレームから装置内8kフレームへの乗せ替え(8k位相整合)処理の他、伝送路位相のポインタから装置内位相のポインタへの変換処理が行われており、更に、0系、1系間での位相差検出が行われるべく、両系VCパスの先頭位置が装置内基準フレームに合せられるものとなっている。更にまた、0系入力データに対してはパスデータ遅延メモリにより遅延が付加されているものである。一方、位相差検出部では、パスデータ遅延メモリ、1系対応セクション終端部各々からの主情報を受信の上、先ずマルチフレーム同期回路(図示せず)によりJ1バイトの第63,64フレームに挿入されている固定パターンデータから、64マルチフレームタイミング情報としてマルチフレーム番号(1〜64)が内部で生成されるものとなっている。その後、0系、1系パスのマルチフレーム番号の比較により位相差情報が得られた上、遅延制御部に出力されているものである。遅延制御部には1系対応セクション終端部からのVCパスデータがメモリに保持されているが、そのVCパスデータのメモリからの読出しタイミングは位相差検出部からの位相差情報によるものとなっている。フレーム位相差分だけ遅延が加えられた状態として、そのメモリから1系VCパスデータが読み出されているものである。このように、想定される系間位相差の分だけ、0系パスデータには予め遅延を与えておき、1系側で0系位相に合せるよう、遅延制御が行われることによって、位相合せが実現された状態で無瞬断切替えが行われ得るものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来技術による場合、運用系受信部には挿入遅延量として予めパスデータ遅延メモリが接続された上、非運用系受信部では運用系との位相差が解消されるべく、パスデータの遅延制御が行われることで、両系パスの位相合せが行われたものとなっている。しかしながら、一般的には、伝送に伴う遅延量は最小限に抑えられることが望ましいにも拘らず、従来技術では、運用上起こり得る最大位相差に相当する挿入遅延量が運用系に固定的に設定されていることから、必然的に遅延量が大きくなることは否めないものとなっている。極端な例として、運用系、非運用系各々の線路長がほぼ等しい場合には、両系間には位相差が殆ど存在しないにも拘らず、遅延メモリ分の遅延が両系の主信号に付加されてしまうといった不具合があったものである。また、このような不具合に加え、従来技術では、非運用系伝送路が支障移転等によりその線路長が変化する場合には特に問題は生じないとしても、運用系伝送路の線路長に変更が発生し位相が変化する場合には対応不可となっている。更に、遅延メモリ上で設定され得る挿入遅延量以上の位相差が運用系−非運用系間に生じる場合には、もはや、無瞬断切替が不可能とされていたものである。
【0010】
一方、以上の従来技術とは別に、運用系、非運用系両方のパス位相を監視の上、位相合せを行い無瞬断切替を実現するものが、特開平5−183469号公報で提案されているが、これによる場合でも、無瞬断切替時での位相制御に伴って生じる遅延量を小さく抑えることや、支障移転に伴う線路長の変化については何等考慮されていないものとなっている。
【0011】
本発明の第1の目的は、両系パスの位相が揃えられるに際し、パスデータの遅延量が最小に抑制された状態でVCパスが無瞬断で切替され得るVCパス無瞬断切替方法を供するにある。
本発明の第2の目的は、両系パスの位相が揃えられるに際し、パスデータの遅延量が最小に抑制された状態でVCパスが無瞬断で切替され得るVCパス無瞬断切替装置を供するにある。
本発明の第3の目的は、運用系、非運用系各々での支障移転等による線路長変更が許容されつつ、両系パスの位相が揃えられるに際し、パスデータの遅延量が最小に抑制された状態でVCパスが無瞬断で切替され得るVCパス無瞬断切替装置を供するにある。
本発明の第4の目的は、外部から任意な初期遅延量が設定された状態で、両系パスの位相が揃えられるに際し、パスデータの遅延量が抑制された状態でVCパスが無瞬断で切替され得るVCパス無瞬断切替装置を供するにある。
本発明の第5の目的は、各VC毎の系間位相差と総遅延量が読取り可とされた状態で、両系パスの位相が揃えられるに際し、パスデータの遅延量が抑制された状態でVCパスが無瞬断で切替され得るVCパス無瞬断切替装置を供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記各種目的のうち、主たる第1の目的は、ITU−T G.707,708,709にて勧告された同期ディジタルハイアラーキに適合し、異なる経路を含む2つの伝送路各々を介し伝送されてくるフレーム信号を受信処理する第1,第2の受信手段各々では、VCパス情報は順次保持されつつ、VCパスのオーバーヘッド情報からは各VC毎にマルチフレーム同期がとられた上、各VC毎に自系、他系間での位相差が求められ、該位相差と自系、他系にそれぞれ事前挿入されている初期遅延量とからは各VC毎に総遅延量が決定された上、該総遅延量分だけ、保持されているパス情報が遅延された状態として読み出されるようにして、該第1,第2の受信手段間でVCパスが位相合せされた状態で、該第1,第2の受信手段の切替が行われることで達成される。
【0013】
同じく、主たる第2の目的は、VCパス情報を保持するVCパス情報保持メモリと、VCパス情報保持メモリへの書込みアドレスを出力する書込みアドレス指示手段と、VCパスのオーバーヘッド情報からマルチフレームパターンを検出した上、マルチフレーム同期をとるVCパスマルチフレーム同期手段と、VCパス情報保持メモリへの読出しアドレスを出力する読出しアドレス指示手段とからなる第1,第2の受信手段を有するものとして構成されている場合に、読出しアドレス指示手段各々では、VCパスマルチフレーム同期状態にもとづき、各VC毎に自系、他系間での位相差t1が求められた上、支障移転等による経路長増加による位相変動を吸収すべく、前以て自系に挿入される初期遅延量をd1、他系に挿入される初期遅延量をd2として、(1)自系位相が進んでいる場合には、d1と(d2+|t1|)とを比較の上、大きい値を自系での総遅延量とする一方、(2)自系位相が遅れている場合は、d1と(d2−|t1|)とを比較の上、大きい値を自系での総遅延量として、総遅延量の分だけパス情報が遅延された状態として読出されるべく、読出しアドレスが制御されることによって、上記第1,第2の受信手段間でVCパスが位相合せされた状態で、該第1,第2の受信手段の切替が行われるべく構成されることで達成される。
【0014】
同じく、主たる第3の目的は、上記読出しアドレス指示手段各々では、上記伝送路の線路長変更時に、自系が非運用系であることを条件として、他系の受信手段内で設定されている、各VCについての総遅延量値Tmを使用の上、(1)自系位相が進んでいる場合には、Tm+|t1|が、(2)自系位相が遅れている場合は、Tm−|t1|が、それぞれ総遅延量として決定されるべく構成されることで達成される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1から図8により説明する。
先ず本発明に係るインタフェース受信部について説明すれば、図1はその一例での構成を示したものである。図示のように、0系入力データ11処理用としてのインタフェース受信部1は、大別してセクション終端部3と無瞬断切替部4とから構成されており、その無瞬断切替部4はまた、バッファメモリライトアドレスカウンタ部41と、J1マルチフレーム同期部43と、バッファメモリ部44と、バッファメモリリードアドレス設定部45とから構成されたものとなっている。これと同様にして、1系入力データ21処理用としてのインタフェース受信部2も、大別してセクション終端部5と無瞬断切替部6とから構成されており、その無瞬断切替部6はまた、バッファメモリライトアドレスカウンタ部63と、J1マルチフレーム同期部61と、バッファメモリ部65と、バッファメモリリードアドレス設定部64とから構成されたものとなっている。
【0016】
ここで、説明の簡単化上、0系について主に説明すれば、0系入力データ11が入力されるセクション終端部3では、SOH終端処理や伝送路8kフレームから装置内8kフレームへの乗せ替え(8k位相整合)処理、伝送路位相ポインタから装置内位相ポインタへの変換処理が行われており、更に、0系、1系間での位相差検出が行われるべく、両系VCパスの先頭位置が装置内基準フレームに合せられるものとなっている。また、バッファメモリライトアドレスカウンタ部41では、セクション終端部3からの出力データ(セクション終端後の主情報12)がバッファメモリ44に書込まれる際でのライトアドレス13が所定に生成されるものとなっている。そのライトアドレス13は0からスタートされ、バッファメモリ部44に出力データが書込まれる度に、そのライトアドレス13はインクリメント(+1)されるべく更新されているものであり、そのライトアドレス13がバッファメモリ部44上の最終アドレスまで更新された場合には、そのライトアドレス13は再び0に戻されるといった具合に、ライトアドレス13はその値がサイクリックに更新生成されているものである。
【0017】
一方、J1マルチフレーム同期部43では、3つのVC3パスそれぞれに対応した同期回路により、受信J1バイトの第63,64フレーム目に挿入されている64マルチフレームパターンが検出された上、マルチフレーム番号がバッファメモリリードアドレス設定部45に対し生成されたものとなっている。そのバッファメモリリードアドレス設定部45では、自系のJ1マルチフレーム同期部43、他系のJ1マルチフレーム同期部61各々からのVC3各々についてのマルチフレーム番号を受信の上、系間位相比較によりVC3各々についての位相差が求められるものとなっている。また、バッファメモリリードアドレス設定部45には運用開始後の支障移転用に設定されている初期遅延量の値が保持された上、後述のように、VCパスの系間位相差とその初期遅延量設定値とからは総遅延量が決定されるものとなっている。ライトアドレス13からは総遅延量に相当するアドレスが減じられることで、バッファメモリ部44へのリードアドレス17が生成されているものである。
【0018】
VCパス情報が保持されるバッファメモリ部44ではまた、図2に示す様なフォーマットで、64フレーム分の情報が保持されるものとなっている。図示のように、3つのVC3パス情報が1アドレス毎に順番に格納されていることが判る。ライトアドレス13に対しリードアドレス17がずらされることで、0〜64フレーム分の遅延を生じさせることが可能とされているものである。具体的には、バッファメモリリードアドレス設定部45で決定された総遅延量にもとづき、ライトアドレス13に対するリードアドレス17が生成されることで、VCパスが遅延されているものである。両系で同様な動作が行われることで、位相合せが実現されているものである。この位相合せが実現されている状態では、セレクタ部7から出力データ20として選択出力されている、無瞬断切替部4からの遅延制御後の0系データ18は、無瞬断切替部6からの遅延制御後の1系データ19に無瞬断で切替えされ得るものである。
【0019】
ここで、バッファメモリリードアドレス設定部45での処理について図3により詳細に説明すれば、位相比較部452では、両系のVC3(1)各々についてのマルチフレーム番号が比較されることで、そのフレーム差が得られるものとなっている。これと同様にして、位相比較部453,454各々でも、両系のVC3(2),(3)各々についてのフレーム差が得られているものである。これらフレーム差は位相比較結果として、そのうちの何れか1つが選択的にセレクタを介し遅延量算出処理部458に出力されているが、何れが選択出力されるかは、VC3切替信号送出部451からセレクタへの選択制御信号によるものとなっている。図2に示すように、バッファメモリ部44上には3つのVC3のデータが順番に書込まれるが、リードアドレス17送出処理はライトアドレス13に同期して行われることから、ライトアドレス13のその値からVC3(1)〜(3)の何れのパスが処理されるべきかがVC3切替信号送出部451で認識された上、フレーム差としての位相比較結果が所望に選択出力される必要があるものである。
【0020】
その遅延量算出処理部458であるが、これに関連して、その近傍には初期遅延量設定値保持部455やACT状態フラグ456、初期設定/変更フラグ457が設けられたものとなっている。このうち、初期遅延量設定値保持部455は、運用開始後の支障移転による線路長増加に備えて、外部から任意に事前設定される初期遅延量を保持する複数ビットレジスタとして構成されており、0系、1系それぞれで任意な初期遅延量が設定され得るものとなっている。また、ACT状態フラグ456は、自系が現にACT状態にあるのか、SBY状態にあるのか、その状態を示す識別フラグとされ、1ビットレジスタとして構成されたものとなっている。更に、初期設定/変更フラグ457は、遅延量算出処理モードを切り替える1ビットレジスタとしての識別フラグとされ、両系の無瞬断切替部4,6で遅延量設定処理が行われる場合には“初期設定”に、また、運用開始後の支障移転でSBY系でのみACT系への位相合せ処理が行われる場合には“変更”に設定されるものとなっている。遅延量算出処理部458では、位相比較部452〜454や初期遅延量設定値保持部455、ACT状態フラグ456、初期設定/変更フラグ457からの情報にもとづき、遅延量算出処理が行われているものであるが、この遅延量算出処理を図4(A),(B)に示す。
【0021】
先ず図4(A)に示す初期設定時での遅延量算出処理を、図5を参照しつつ説明すれば、図5に示す例では、1系データに比し0系データの位相が進んでおり、1系との位相差τ1 は、τ1 =4フレームである。ここで、例えば0系初期遅延設定値が5フレームとして、また、1系初期遅延設定値が3フレームとして設定された場合での遅延量をフレーム単位に求めれば、0系については、自系初期遅延設定値“5”と他系初期遅延設定値(=“3”)+|位相差|(=“4”)=“7”とが比較された上、大きい値である“7”が遅延量として求められるものである。一方、1系に対しての遅延量は、自系初期遅延設定値“3”と他系初期遅延設定値(=“5”)−|位相差|(=“4”)=“1”とが比較された上、大きい値である“3”が遅延量として求められるものである。
【0022】
次に、線路長変更時での遅延量算出処理について説明する。遅延量算出処理部458には他系の無瞬断切替部内で設定されている遅延量が入力されているが、この遅延量と位相差情報を用いて線路長変更時での遅延量が算出され得るものである。但し、この処理は、ACT状態フラグ456が“SBY”で、かつ初期設定/変更フラグ457が“変更”の条件下でのみ実施されるものとなっている。
【0023】
さて、先ず1系線路長変更時での遅延量算出処理についてより具体的に説明すれば、図6(A)に示すように、1系が位相遅れ状態にあって、1系での遅延が1フレーム分、更に増加した場合を想定すれば、図4(B)に示す遅延量算出処理に従い、0系遅延量(=“7”)−|位相差|(=“5”)=“2”として、1系での遅延量が求められるものとなっている。また、図6(B)に示すように、1系での遅延が5フレーム分、減少した場合には、0系遅延量(=“7”)+|位相差|(=“1”)=“8”として、1系での遅延量が求められるものである。
【0024】
次に、0系線路長変更時での遅延量算出処理についてより具体的に説明すれば、それまでの0系、1系はその線路長変更に先立って、それぞれ新たな1系、0系に系切替えされた状態で、図7(A)に示すように、0系(新たな1系)での遅延が3フレーム分、増加した場合には、図4(B)に示す遅延量算出処理に従い、1系(新たな0系)遅延量(=“3”)+|位相差|(=“1”)=“4”として遅延量が求められるものとなっている。また、0系(新たな1系)での遅延が1フレーム分、減少した場合、1系(新たな0系)遅延量(=“3”)+|位相差|(=“5”)=“8”として遅延量が求められているものである。
【0025】
最後に、図3におけるアドレス設定部460について説明すれば、アドレス設定部460では、ライトアドレス13と遅延量算出処理部458からの遅延量とにもとづき、バッファメモリ部44へのリードアドレス17が生成されるものとなっている。図5においては、0系での遅延量は7フレームであり、VC3の1フレーム当りのバイト数:87バイトから、7フレームは609バイト(=87バイト×7)に相当するが、更に、図2に示すように、メモリ上では3つのVC3パスデータが順番に並んでいるので、そのバイト数を3倍すれば、1827バイト(=609バイト×3)が得られるものとなっている。したがって、メモリへのライトアドレス13から1824を減じた番地がリードされることで、7フレーム分の遅延が与えられるものである。図8(A)に示す例では、ライトアドレス13が2348であるから、リードアドレス17は2087−1827=521番地となる。同様に、1系については遅延量が3フレームであるから、遅延量は3×87×3=783バイト分であり、ライトアドレス13が2087である場合でのリードアドレス17は、2348−783=1565番地となる。図8(A)において、“0系、1系の初期状態”を見ると、上記リードアドレス17のメモリ内容が両系ともに4F−4(マルチフレーム番号4の4バイト目)であり、位相が揃うことが判る。なお、このアドレス設定部460では、ライトアドレス13から遅延量相当アドレスを引いた結果が負の値になる場合でも、正しいリードアドレス17が求められるよう、処理が行われるものとなっている。
【0026】
同様に、図8(B)に示す線路長変更の場合でのリードアドレスは、1系線路長変更(1)では2348−(2×87×3)=1826番地、1系線路長変更(2)では2348−(8×87×3)=260番地となる。図7に示す線路長変更の場合でのリードアドレスは、0系線路長変更(1)では2348−(4×87×3)=1304番地、0系線路長変更(2)では2348−(8×87×3)=260番地となる。これら線路長変更時でのリードアドレスのメモリ内容は何れも線路長変更前と同じであり、位相が揃っていることが判る。
【0027】
因みに、バッファメモリリードアドレス設定部45内の位相比較部452〜454各々には位相差を保持するレジスタが、また、遅延量算出処理部458には挿入遅延量を保持するレジスタが設けられた上、それら位相差や挿入遅延量は外部から随時読取り可能となっている。
【0028】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1による場合は、両系パスの位相が揃えられるに際し、パスデータの遅延量が最小に抑制された状態でVCパスが無瞬断で切替され得るVCパス無瞬断切替方法が、また、請求項2による場合には、両系パスの位相が揃えられるに際し、パスデータの遅延量が最小に抑制された状態でVCパスが無瞬断で切替され得るVCパス無瞬断切替装置が、更に、請求項3による場合にはまた、運用系、非運用系各々での支障移転等による線路長変更が許容されつつ、両系パスの位相が揃えられるに際し、パスデータの遅延量が最小に抑制された状態でVCパスが無瞬断で切替され得るVCパス無瞬断切替装置がそれぞれ得られるものとなっている。この他、請求項4による場合には、外部から任意な初期遅延量が設定された状態で、両系パスの位相が揃えられるに際し、パスデータの遅延量が抑制された状態でVCパスが無瞬断で切替され得るVCパス無瞬断切替装置が、また、請求項5による場合は、各VC毎の系間位相差と総遅延量が読取り可とされた状態で、両系パスの位相が揃えられるに際し、パスデータの遅延量が抑制された状態でVCパスが無瞬断で切替され得るVCパス無瞬断切替装置がそれぞれ得られたものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るインタフェース受信部の一例での構成を示す図
【図2】図2は、その一構成要件としてのバッファメモリ部上での情報保持フォーマットを示す図
【図3】図3は、同じくその一構成要件としてのバッファメモリリードアドレス設定部の構成を示す図
【図4】図4(A),(B)は、そのバッファメモリリードアドレス設定部での遅延量算出処理を、それぞれ初期設定時、線路長変更時でのものとして示す図
【図5】図5は、初期設定時での遅延量算出処理例を説明するための図
【図6】図6(A),(B)は、1系線路長変更時での遅延量算出処理例を説明するための図
【図7】図7(A),(B)は、0系線路長変更時での遅延量算出処理例を説明するための図
【図8】図8(A),(B)は、ライトアドレスと遅延量とから、リードアドレスが求められることを説明するための図
【図9】図9は、ITU−Tにて勧告されているSTM−1フレームを示す図
【図10】図10(A),(B)は、SDHにおけるAUポインタ処理を説明するための図
【図11】図11は、VC3パスのSTM−1フレームへの多重方法を示す図
【図12】図12は、伝送路上のSTM−1フレームフォーマットを示す図
【図13】図13は、無瞬断切替方法が採用されてなるディジタル伝送システムの概略構成を示す図
【図14】図14は、従来技術に係るインタフェース受信部のブロック構成を示す図
【符号の説明】
1,2…インタフェース受信部、3,5…セクション終端部、4,6…無瞬断切替部、7…セレクタ部、13…ライトアドレス、15…マルチフレーム番号、16…設定遅延量、17…リードアドレス、20…出力データ、41,63…バッファメモリライトアドレスカウンタ部、43,61…J1マルチフレーム同期部、44,65…バッファメモリ部、45,64…バッファメモリリードアドレス設定部、451…VC3切替信号送出部、452〜454…位相比較部VC3、455…初期遅延量設定値保持部、456…ACT状態フラグ、457…初期設定/変更フラグ、458…遅延量算出処理部、460…アドレス設定部

Claims (4)

  1. VCパス情報を保持するVCパス情報保持メモリと、VCパス情報保持メモリへの書込みアドレスを出力する書込みアドレス指示手段と、VCパスのオーバーヘッド情報からマルチフレームパターンを検出した上、マルチフレーム同期をとるVCパスマルチフレーム同期手段と、VCパス情報保持メモリへの読出しアドレスを出力する読出しアドレス指示手段とからなる第1,第2の受信手段を有するものとして構成された上、ITU−T G.707,708,709にて勧告された同期ディジタルハイアラーキに適合し、異なる経路を含む2つの伝送路各々を介し伝送されてくるフレーム信号を上記第1,第2の受信手段で所定に受信処理することによって、該第1,第2の受信手段間でVCパスが位相合せされた状態で、該第1,第2の受信手段の切替が行われるようにしたVCパス無瞬断切替装置であって、
    上記読出しアドレス指示手段各々では、VCパスマルチフレーム同期状態にもとづき、各VC毎に自系、他系間での位相差t1が求められた上、支障移転等による経路長増加による位相変動を吸収すべく、前以て自系に挿入される初期遅延量をd1、他系に挿入される初期遅延量をd2として、(1)自系位相が進んでいる場合には、d1と(d2+|t1|)とを比較の上、大きい値を自系での総遅延量とする一方、(2)自系位相が遅れている場合は、d1と(d2−|t1|)とを比較の上、大きい値を自系での総遅延量として、総遅延量の分だけパス情報が遅延された状態として読出されるべく、読出しアドレスが制御されることによって、上記第1,第2の受信手段間でVCパスが位相合せされた状態で、該第1,第2の受信手段の切替が行われるようにしたVCパス無瞬断切替装置。
  2. 上記読出しアドレス指示手段各々では、上記伝送路の線路長変更時に、自系が非運用系であることを条件として、他系の受信手段内で設定されている、各VCについての総遅延量値Tmを使用の上、(1)自系位相が進んでいる場合には、Tm+|t1|が、(2)自系位相が遅れている場合は、Tm−|t1|が、それぞれ総遅延量として決定されるようにした請求項1記載のVCパス無瞬断切替装置。
  3. 上記読出しアドレス指示手段のうち、一方には初期遅延量d1が、他方には初期遅延量d2がそれぞれ任意値として、外部から設定されるようにした請求項1,2の何れかに記載のVCパス無瞬断切替装置。
  4. 上記読出しアドレス指示手段各々からは、各VC毎の系間位相差と総遅延量が読取り可とされている請求項1〜3の何れかに記載のVCパス無瞬断切替装置。
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