JP4231390B2 - フッ素またはリン酸吸着剤の再生方法 - Google Patents

フッ素またはリン酸吸着剤の再生方法 Download PDF

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Description

本発明は、フッ素またはリン酸吸着剤の再生方法に関する。より詳細には、フッ素またはリン酸吸着剤の再生方法での洗浄工程において、洗浄水が反応槽に循環的に通液されるフッ素またはリン酸吸着剤の再生方法に関する。
フッ素は、アルミニウム電解精錬工程、リン酸肥料製造工程、半導体製造工程、ガラス製造工程および発電所などから排出される排水中に含まれる。これら排水からフッ素を除去する方法としては、従来より、カルシウムイオン添加によるフッ化カルシウム形成によって除去する方法や、アルミ系無機凝集剤を使った凝集方法、およびこれらの方法を組み合わせた処理方法、並びにフッ化カルシウム形成による晶析法、炭酸カルシウム充填塔に通液する方法(例えば、特許文献1参照)などが行われてきた。しかし、排水規制の強化により、これらの方法では目標とする処理水水質(フッ素の排水基準値(暫定基準値)は8mg/L以下)を満足させることは困難であることから、吸着剤による処理方法が提案されている。
また、リン酸は、河川水、湖沼水や海水などの天然水、工場排水や下水処理水などに含まれているが、これらからリン酸を除去する方法としては、カルシウムイオン添加によるリン酸カルシウム形成によって除去する方法や、アルミ系・鉄系無機凝集剤を使った共沈法、または吸着剤による処理方法が提案されている。
これらフッ素および/またはリン酸を吸着除去できる吸着剤としては、活性アルミナ、ジルコニウム系吸着剤、セリウム系吸着剤をはじめとするフッ素またはリン酸吸着剤が知られており、これらフッ素またはリン酸吸着剤を用いたフッ素および/またはリン酸の吸着除去処理は、フッ素および/またはリン酸を含む排水を吸着剤と接触させること、例えば、吸着剤が充填された反応槽にフッ素および/またはリン酸を含有する排水を通液することにより行われる(例えば、特許文献2および3を参照)。また、これら吸着剤が再使用される場合には、該吸着剤が吸着処理工程に供された後、アルカリによる再生処理工程、続いて洗浄水による洗浄工程、さらに酸による活性化処理工程が行われる。例えば、特許文献2には、フッ素吸着剤であるジルコニウム担持樹脂層に下向流で洗浄水を通液する再生方法が記載されており、該方法における洗浄水の通液態様は、樹脂層に通液した後の洗浄排水を系外に排出するワンパスの態様である。
特許第3227760号公報 特開平8−89949号公報 特開平10−296077号公報
しかし、本発明者らが、フッ素またはリン酸吸着剤(ジルコニウムをはじめとする金属元素を含む吸着剤)が充填された反応槽における当該吸着剤の再生方法において、アルカリによる再生処理工程の後に、ワンパスの通液態様で洗浄水を通液する洗浄工程を行ったところ、洗浄工程において当該吸着剤に吸着したフッ素およびリン酸をほぼ完全に脱離させるには洗浄水を吸着剤の約50倍量程度も使用しなければならず、この方法は実機においては現実的ではないことを見出した。また、再生処理工程のみでフッ素およびリン酸のほぼ完全な脱離を行うには、再生剤として多量のアルカリが必要であった。さらに、再生処理工程および洗浄工程において、当該吸着剤に吸着したフッ素の除去が不充分な場合には、酸による活性化処理工程において吸着剤に残存するフッ素がフッ酸となり、吸着剤の劣化を招くという問題があった。
本発明者らは、フッ素またはリン酸吸着剤が充填された反応槽における当該吸着剤の再生方法における洗浄処理工程において、洗浄水を当該反応槽に1回だけ通液させるというワンパスの態様ではなく、反応槽に通液した洗浄水を繰り返して反応槽に通液するという循環的な通液を行うことにより、当該吸着剤からのフッ素脱離量を増大させ得ることを見出し、これに基づいて本願発明を完成するに至った。なお、上述の特許文献2および3には、洗浄水を反応槽に循環的に通液することによるフッ素脱離量の増大については、何ら開示も示唆もなされていない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、フッ素またはリン酸吸着剤が充填された反応槽に洗浄水を通液する洗浄処理工程において、洗浄水を循環的に反応槽に通液することにより、当該吸着剤からのフッ素およびリン酸脱離量を増大させることが可能な、フッ素またはリン酸吸着剤の再生方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の吸着剤再生方法を提供する。
1.フッ素またはリン酸吸着剤が充填された反応槽に再生剤を通液する再生処理工程、前記再生処理工程後、前記反応槽から前記再生剤を排出する排出工程、前記排出工程後、前記反応槽に洗浄水を循環的に通液する洗浄工程とを有し前記フッ素またはリン酸吸着剤が、ハフニウム、ジルコニウム、チタン、鉄、アルミニウム、スズ、およびランタノイド類から選ばれる少なくとも一種の金属元素を含む吸着剤であり、前記再生剤が、アルカリ性を呈する水溶液からなることを特徴とするフッ素またはリン酸吸着剤の再生方法
2.前記再生処理工程において、前記反応槽に前記再生剤を循環的に通液することを特徴とする前記1記載のフッ素またはリン酸吸着剤の再生方法
3.前記フッ素またはリン酸吸着剤が、ジルコニウムを含む吸着剤であることを特徴とする前記1又は2記載のフッ素またはリン酸吸着剤の再生方法。
4.前記アルカリ性を呈する水溶液が、水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウム水溶液であることを特徴とする前記1から3記載のフッ素またはリン酸吸着剤の再生方法。
5.前記洗浄工程の前または後に、前記反応槽に活性化剤を通液する活性化処理工程を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1に記載のフッ素又はリン酸吸着剤の再生方法。
本発明は、フッ素またはリン酸吸着剤が充填された反応槽に洗浄水を通液する洗浄工程において、洗浄水を循環的に反応槽に通液することにより、当該吸着剤からのフッ素およびリン酸脱離量を増大させることができるという有利な効果を有する。
また、本発明は、フッ素またはリン酸吸着剤からのフッ素およびリン酸脱離量を増大させることができることにより、吸着剤に残存するフッ素およびリン酸による当該吸着剤の劣化を有効に防止できるという有利な効果を有する。
さらに、本発明は、再生方法全体として、必要となる再生剤の量を低減できるという有利な効果を有する。
本発明の方法に使用されるフッ素またはリン酸吸着剤は、フッ素および/またはリン酸含有排水中のフッ素および/またはリン酸を吸着することができ、特に、フッ素および/またはリン酸を特異的に吸着することができる吸着剤である。該フッ素またはリン酸吸着剤は、フッ素および/またはリン酸を吸着できるものであれば、任意の材質から構成されることができ、例えば、金属元素を金属として、および/または金属酸化物などの化合物として、母体上に吸着または担持した吸着剤(本明細書中では、金属元素含有フッ素またはリン酸吸着剤という)であっても良く、この場合に金属元素含有フッ素またはリン酸吸着剤に含まれる金属元素としては、フッ素および/またはリン酸を吸着できる金属元素であれば特に限定されるものではないが、好ましくは、ハフニウム、チタン、ジルコニウム、鉄、アルミニウム、スズ並びに、セリウム等のランタノイド類が挙げられるがこれらに限定されるものではない。また、金属元素含有フッ素またはリン酸吸着剤の母体としては、上記金属元素を担持、吸着等できるものであれば特に限定されるものではない。
理論に拘束されるのは望まないが、金属元素含有フッ素またはリン酸吸着剤においては、含まれる金属および/または金属化合物等が被処理水中のフッ素および/またはリン酸と錯化化合物を形成することにより、フッ素および/またはリン酸を吸着するものと考えられている。フッ素またはリン酸吸着剤としては、任意の、市販のフッ素またはリン酸吸着剤を使用することができ、例えば、ジルコニウム系吸着剤をはじめとするIV族元素系吸着剤、セリウム系吸着剤、活性アルミナなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
IV族元素系吸着剤としては、特に限定されるものではないが、ジルコニウム系吸着剤が挙げられる。また、例えば、チタン、ジルコニウムおよびスズの含水亜鉄酸塩の少なくとも一種と、分子中に塩化ビニリデン単量体に由来するジクロロエチレン構造を有する重合体を含有する組成物を硬化させて得られる吸着剤;チタン、ジルコニウムおよびスズの含水亜鉄酸塩の少なくとも一種と、チタン、ジルコニウム、スズおよび鉄の水和酸化物の少なくとも一種と、分子中に塩化ビニリデン単量体に由来するジクロロエチレン構造を有する重合体を含有する組成物を硬化させて得られる吸着剤等が挙げられる。前記例示された吸着剤は、以下のように製造することができる。
チタン、ジルコニウムおよびスズの少なくとも1種の金属塩を溶解して調製した金属イオンを含有する溶液に、この溶液中に含まれる金属イオンに対して、約0.2〜11倍モルに相当する第1鉄塩を加えた後、アルカリを加え、液のpHを約6以上、好ましくは約7〜12に保持する。この後、必要ならば溶液の温度を約30〜100℃にした後、たとえば空気、酸素ガスまたはオゾンなどの酸化性ガスを吹き込むか、あるいは過酸化水素水などの酸化剤を加え、含水亜鉄酸塩の沈澱を生成させる。
生じた沈澱を濾別し、水洗した後乾燥する。乾燥は風乾するかもしくは約150℃以下、好ましくは約90℃以下で約1〜20時間程度乾燥する。乾燥後の含水率は、約6〜30重量%の範囲内に入ることが好ましい。
このようにして、チタン、ジルコニウムおよびスズの含水亜鉄酸塩の少なくとも1種またはそれとチタン、ジルコニウム、スズおよび鉄の水和酸化物の少なくとも1種との混合物が得られる。
更に具体的に説明すると、チタン、ジルコニウムおよびスズの含水亜鉄酸塩の少なくとも1種またはそれと鉄の水和酸化物との混合物は、前述の方法においてチタン、ジルコニウムおよびスズの少なくとも1種の金属塩を溶解して調製した金属イオンを含有する溶液に、この溶液中に含まれる金属イオンに対して約2〜11倍モルに相当する第1鉄塩を加える以外は前述の方法と同様にして製造される。
ここで鉄の水和酸化物とは、たとえばFeO、Fe、Feなどの鉄の酸化物の水和物(一水塩、二水塩、三水塩、四水塩など)をいう。含水亜鉄酸塩と鉄の水和酸化物との割合は、含水亜鉄酸塩含量が24〜100重量%、好ましくは50〜99重量%となる量である。
チタン、ジルコニウムおよびスズの含水亜鉄酸塩の少なくとも1種とチタン、ジルコニウムおよびスズの水和酸化物の少なくとも1種との混合物は、前述の方法においてチタン、ジルコニウムおよびスズの少なくとも1種の金属塩を溶解して調製した金属イオンを含有する溶液に、この溶液に含まれる金属イオンに対して約0.2倍モル以上、約2倍モル未満の範囲で第1鉄塩を加える以外は前述の方法と同様にして製造される。この場合、含水亜鉄酸塩含量は、20〜100重量%、好ましくは50〜99重量%の範囲である。
ここで、チタンの水和酸化物とは、一般式:
TiO・nHO(式中、nは0.5〜2.0の数である。)
で表されるものである。
具体的には、例えば、
TiO・HO(TiO(OH))、
TiO・2HO(Ti(OH))、
TiO・nHO(式中、nは1.5〜2.0の数である。)
などがあげられる。
ジルコニウムの水和酸化物とは、一般式:
ZrO・nHO(式中、nは0.5〜2.0の数である。)
で表されるものである。
具体的には、例えば、
ZrO・HO(ZrO(OH))、
ZrO・2HO(Zr(OH))、
ZrO・nHO(式中、nは1.5〜2.0の数である。)
などがあげられる。
スズの水和酸化物とは、一般式:
SnO・nHO(式中、nは0.5〜2.0の数である。)
で表されるものである。
具体的には、例えば
SnO・HO(SnO(OH))、
SnO・2HO(Sn(OH))、
SnO・nHO(式中、nは1.5〜2.0の数である。)
などがあげられる。
当該製造法において用いられるチタン、ジルコニウムあるいはスズの金属塩としては、たとえば四塩化チタン(TiCl)、硫酸チタン(Ti(SO)、硫酸チタニル(TiO(SO))、オキシ塩化ジルコニウム(ZrOCl)、四塩化ジルコニウム(ZrCl)、硝酸ジルコニウム(Zr(NO)、硫酸ジルコニウム(Zr(SO)、酢酸ジルコニウム(Zr(CHCOO))、四塩化スズ(SnCl)、硝酸スズ(Sn(NO)、硫酸スズ(Sn(SO)などがあげられる。(これらは例えばZr(SO・4HOなどのように含水塩であってもよい。)これらの金属塩は通常、1リットル中に約0.05〜2.0モルの溶液状で用いられる。
第一鉄塩としては、たとえば硫酸第一鉄(FeSO)、硝酸第一鉄(Fe(NO)、塩化第一鉄(FeCl)などがあげられる。(これらもFeSO・7HOなどの含水塩であってもよい。)これらの第一鉄塩は通常、固形物で加えられるが、溶液状で加えてもよい。アルカリとしては、たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア、炭酸ナトリウムなどがあげられる。これらは、通常約5〜20重量%の水溶液で用いられる。
酸化性ガスを吹き込む場合、その時間は、酸化性ガスの種類などによって異なるが、通常約1〜3時間程度である。酸化剤としては、たとえば過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウムなどが用いられる。
含水亜鉄酸塩またはそれと水和酸化物との混合物の形状は如何なるものでもよいが、後述する樹脂との混合操作や吸着性能などの点で平均粒径が通常1〜500μm、好ましくは2〜250μm、さらに好ましくは3〜100μmのものが用いられる。
当該製造法において用いられる、分子中に塩化ビニリデン単量体に由来するジクロロエチレン構造を有する重合体としては、たとえば塩化ビニリデンの単独重合体や塩化ビニリデンと他の重合性単量体との共重合体などが挙げられる。本発明に用いられる塩化ビニリデンの単独重合体又は、塩化ビニリデン単量体を含む共重合体の平均重合度は、通常100〜100,000、好ましくは200〜50,000、さらに好ましくは500〜20,000である。
塩化ビニリデン共重合体における他の共重合性単量体としては、公知のものがいずれも使用できるが、たとえば、塩化ビニル、酢酸ビニル、アルキルビニルエーテルなどのビニル化合物、アクロニトリル、アクリル酸、アクリル酸ハライド、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステルなどのアクリル化合物、メタクリル化合物などが代表例として挙げられる。これらの共重合性単量体は、任意に組み合わせて用いることができる。
塩化ビニリデンの単独重合、共重合反応は自体公知の方法で実施することができる。塩化ビニリデン共重合体を構成する塩化ビニリデン由来のジクロロエチレン構造〔−C(Cl)−CH−〕の含量は通常30〜99重量%、好ましくは50〜98重量%、さらに好ましくは60〜95重量%である。
当該吸着剤におけるジクロロエチレン構造を有する重合体の配合割合は、吸着剤に対し5〜50重量%、好ましくは7〜45重量%、さらに好ましくは10〜30重量%である。用いられる重合体は熱や光による劣化防止のための安定剤や酸化防止剤、紫外線吸収剤、成形時の成形性を高めるための助剤、可塑剤、帯電防止剤などとしてこれまで公知のものを必要に応じ適宜混合したものでもよい。重合体の性状は、固状やエマルジョン、サスペンジョン、スラリーなど固体や液体が液体媒体中に分散した形のものを含む液状など、どのような形態でもよく、上述の塩化ビニリデンやその他の共重合成分の一部が重合せずに単量体の状態で残留していたり、また必要に応じてそれらを加えたようなものでもよい。
当該製造法に用いられる金属の含水亜鉄酸塩またはそれと金属の水和酸化物と分子中に塩化ビニリデン由来のジクロロエチレン構造を有する重合体を混合する方法としてはたとえばラテックスを撹拌機のついた容器内で高速撹拌して混合する方法、練合機により回分式あるいは連続的に混合する方法、あるいは固体と液体を混合する場合に用いられる装置を用いて回分式あるいは連続的に混合する方法などが挙げられる。
この混合物、すなわち組成物は次いで硬化させる。硬化操作は通常、25〜120℃、好ましくは40〜110℃、特に好ましくは50〜90℃で行われ、硬化時間は10分〜50時間程度である。硬化物は必要ならばたとえばハンマーミル,ロールクラッシャーなどによって破砕した後、造粒してもよい。その場合、粒径は約0.1〜15mm、好ましくは約0.2〜10mm、最も好ましくは約0.3〜5mmである。また、混合物をたとえばスチールベルトコンベアーなどの装置上に連続的に円柱状に押し出し、スチールベルトコンベアー上で混合物が硬化するまでの滞留時間を保持した後、硬化した円柱状吸着剤を適度の長さに切断してもよい。また、混合物の小粒子を核として回型転動造粒機や遠心流動被覆造粒機などの造粒機を用いて、含水亜鉄酸塩などとラテックスを同時に供給して被覆造粒をおこない球形の吸着剤を製造してもよい。
この被覆造粒の際、本発明に用いられる金属の含水亜鉄酸塩またはそれと金属の水和酸化物の小粒子や、他の適当な物質の小粒子を核に用いて、含水亜鉄酸塩、金属の水和酸化物とラテックス、水を同時に供給し、核の周りを被覆して造粒を行ってもよい。このような核に用いる物質としては、特に限定されないが、水不溶性のものが良く、粘度鉱物、シリカ、アルミナ、ゼオライト、各種金属の酸化物やケイ酸塩類、活性炭、黒煙やカーボンブラックなどの炭素材、各種の樹脂成形体などが挙げられる。特に繰り返し再生を行う場合には、耐薬品性のものが好ましく、アルミナ、酸化ジリコニウム、ケイ酸ジリコニウム、酸化鉄、活性炭が特に好ましい。
核に用いる物質の粒子径は、目的とする球状吸着剤の粒子径に対して通常0.1〜0.9倍、好ましくは0.2〜0.8倍、最も好ましくは0.3〜0.7倍である。核は必ずしも球状である必要はなく、円柱状、立方体、破砕状のものなどとくに形状には限定されない。核の粒度が揃っているほど、容易に粒度の揃った球状吸着剤が得られる。従って粒径の揃った適当な核を選定することにより、効率的な造粒ができる。粉末のものの場合には、あらかじめ成形機を用いてある程度の大きさに成形しておき、それを破砕、必要ならば整粒や分級して用いても良い。もちろん本方法で造粒した粒子を、そのままあるいは破砕して核に用いることも可能である。また核となる物質を適宜選択することにより、球状吸着剤の比重をある程度制御することも可能である。
球状吸着剤製造の一例を挙げて説明する。まず、すでに説明した方法で含水亜鉄酸塩またはそれと金属の水和酸化物の粉末を製造する。次に核を回転している遠心流動被覆造粒機に投入する。塩化ビニリデンラテックスはあらかじめ所定の濃度に水で希釈しておく。この希釈率を変えることにより、吸着剤中のラテックス含有量を調整することができる。造粒機の回転を続けながら、製造した粉末の吸着剤とラテックス溶液を所定の量で、同時に供給していく。ラテックス溶液は噴霧ノズル、二流体ノズルなどで霧状にして供給すると、より均一に分散させることができる。このようにして核物質の周りに粉末とラテックスが被覆していき、球状の粒子に成長する。所定の粒径になれば粉体とラテックス溶液の供給を停止し、球状粒子を取り出す。取り出した球状粒子を室温から80℃で10分から24時間程度乾燥と、塩化ビニリデンは結晶化し、球状吸着剤の強度が増した耐酸、耐アルカリの球状吸着剤が得られる。
このようにして作った球状吸着剤は、カラムなどへ充填しやすく、また目詰まりが起こりにくい。また水洗浄も容易となるなど、利点が多い。球状吸着剤の粒径は通常0.1〜15.0mm、好ましくは0.2〜10.0mm、最も好ましくは0.3〜5.0mmである。この球状吸着剤は粒度が揃い、またカラムなどに充填して使用する場合目詰まりが起こりにくいという利点を有している。
セリウム系吸着剤としては、特に限定されるものではないが、水酸化セリウム(CeO・nHO)がポリマーに担持された吸着剤が挙げられる。ここで水酸化セリウムを担持するポリマーとしては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレンビニルアルコール共重合体などが挙げられる。吸着剤におけるセリウム担持量は特に限定されるものではないが、通常、0.1〜1.0kg/L、好ましくは、0.2〜0.8kg/L、より好ましくは、0.55〜0.75kg/Lである。吸着剤の粒径は特に限定されるものではないが、通常0.1〜1.0mm、好ましくは0.2〜0.8mm、最も好ましくは0.3〜0.5mmである。
活性アルミナとしては、Alにて表わされる多形を有するアルミナのうち、α形以外の全てのアルミナの成形体である、遷移アルミナ成形体が挙げられる。活性アルミナ成形体としては、高充填密度で、かつ大きなマクロ細孔容積を有し、高強度であるものが好ましい。遷移アルミナ成形体は、アルミナ成形体内部への分子拡散速度を大きくするために、成形体の細孔容積、特に細孔半径が0.1μm以上、とりわけ細孔半径が0.3μm以上のマクロ細孔の細孔容積(マクロ細孔容積)を大きくするのが望ましい。
大きなマクロ細孔容積を有する活性アルミナ成形体の製造法としては、特公平2−1767号公報に開示されるような、アルミニウム塩の中和によりゲルを析出し、これを洗浄・乾燥・成形・焼成する方法において析出条件を制御する方法;特開昭49−6006号公報に開示されるような、再水和しうるアルミナに繊維状燃焼性有機起孔剤を混合し、成形し、再水和した後、450ないし650℃の温度条件下で焼成する方法;特開平8−245281号公報に開示されるような、有機起孔剤として、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、結晶性セルロース、カーボンブラック等を使用する方法、及び本発明者らが開発したポリメタクリル酸エステルを起孔剤として使用し、低温で起孔剤を除去する方法などが挙げられる。
また、低コストのアルミナ成形体を得る方法としては、特公昭63−24932号公報により開示されるような、中心粒径が約1ないし35μmで粒径分布の四分偏差値が約1.5以下のバイヤー法ギブサイトより得られる再水和性アルミナを成形し、再水和して焼成することによりマクロ細孔容積が大で、かつ耐磨耗強度が優れた低密度活性アルミナ成形体を製造する方法が挙げられる。
高充填密度でマクロ細孔を有する活性アルミナ成形体は、任意の公知の方法で製造することが可能であり、例えば、特開2003−63854号公報に開示されるような方法によって製造することが可能である。具体的には、アルミナ粉体を水と混合して成形し、成形体を得る成形工程、前記成形体を湿潤雰囲気中または水中に保持して再水和し、再水和成形体とする再水和工程、および前記再水和成形体を焼成して活性アルミナ成形体とする焼成工程とを有し、前記アルミナ粉体が10〜35μm、重装嵩密度が1.05〜1.30g/cmであるギブサイト結晶水酸化アルミニウムを仮焼して得られる、少なくとも部分的に再水和性を有する再水和性アルミナであることを特徴とする。当該方法によって、マクロ細孔を有し、充填密度が0.65g/cm以上であり、前記マクロ細孔は細孔半径が0.3μm以上、マクロ細孔容積が0.05cm/g以上であり、耐圧強度が100daN/cm以上、BET比表面積が100m/g以上となる活性アルミナ成形体を得ることができる。
前記製造方法において使用されるギブサイト結晶水酸化アルミニウムは、工業的にはバイヤー工程から得られる三水酸化アルミニウムである。ギブサイト結晶水酸化アルミニウムについては異物を含まないものであれば、その純度は特に限定されるものでははなく、通常、NaO含有量が0.02〜1%程度のものを使用する。
また原料ギブサイト結晶水酸化アルミニウムは、中心粒径が通常10μm以上、また35μm以下、好ましくは20μm以下、さらに好ましくは15μm以下であるものを使用する。なお中心粒径の調整は、粉砕、分級などにより行うことができる。
使用するギブサイト結晶水酸化アルミニウムの中心粒径が10μm未満の場合、マクロ細孔が十分に形成されず、得られる活性アルミナ成形体の細孔半径0.3μm以上のマクロ細孔の細孔容積が0.05cm/g未満となる。またギブサイト結晶水酸化アルミニウムの中心粒径が35μmより大きくなると、得られる活性アルミナ成形体の耐磨耗強度が低下して好ましくない。
使用するギブサイト結晶水酸化アルミニウムは、重装嵩密度1.05〜1.30g/cmのものを使用する。
ギブサイト結晶水酸化アルミニウムの重装嵩密度が1.05g/cm未満の場合には、得られる活性アルミナ成形体の充填密度が0.65g/cm以下となり、目標の活性アルミナ成形体が得られない。またギブサイト結晶水酸化アルミニウムの重装嵩密度が1.30g/cmを超える場合、マクロ細孔が形成されず、得られる活性アルミナ成形は、細孔半径0.3μm以上の細孔の細孔容積が0.05cm/g以下のものとなる。
なおギブサイト結晶水酸化アルミニウムの重装嵩密度は付着水分が1%以下で測定された値である。
少なくとも部分的に再水和性を有する再水和性アルミナは、ギブサイト結晶水酸化アルミニウムを公知の方法により瞬間仮焼することにより得られる。再水和性アルミナとは,水酸化アルミニウムを熱分解した遷移アルミナ中、例えばχ,ρ−アルミナ及び無定形アルミナ等,再水和可能なアルミナである。
再水和性アルミナを製造するための瞬間仮焼は、一般的には、焼成雰囲気温度約500℃〜1200℃、線速度約5m/秒〜約50m/秒の気流中に同伴させて、接触時間約0.1秒〜約10秒の条件で灼熱減量3〜10重量%まで焼成することにより行われる。
気流中で瞬間仮焼された原料粉末は通常サイクロン、バグフィルター、電気集塵機等公知の方法で気流より分離、回収される。分離、回収と同時に、あるいはその後に冷却することにより、再水和性アルミナが得られる。
このようにして得られた少なくとも部分的に再水和可能な再水和性アルミナは、通常、灼熱減量3〜10重量%、BET比表面積が100m/g以上であり、結晶形主成分はχ,ρ−アルミナである。
成形工程においては、上記の少なくとも部分的に再水和性アルミナを、水と混合して成形する。成形方法としては、公知の方法が限定なく使用可能である。具体的には,マルメライザーもしくは転動造粒機に再水和性アルミナを水とともに供給し造粒する方法、再水和性アルミナを水で湿らせた後に金型で圧縮成形する方法、水と混合後に押出機で成形する方法、再水和性アルミナを水と混合した後に水と混和しない溶媒中で撹拌して成形する方法等が例示される。水と共に、少量の親水性の有機溶剤を使用してもよい。これらの製造方法のなかでも、生産性が大きく、球状の製品が得られることから転動造粒機を使用した転動造粒法が最適である。
成形工程における再水和性アルミナと水との混合比率は特に限定されるものではないが、再水和性アルミナ100重量部に対して水を40〜60重量部使用することが好ましい。
成形品の形状は、活性アルミナ成形体の用途に応じて適宜設定される。例えば球状,円柱状,リング状,板状,ハニカム状,塊状等が例示される。
再水和工程においては、成形工程において得られた成形体の機械的強度を高めるために再水和を行い、再水和成形体を得る。再水和は、通常、室温〜200℃、好ましくは110〜200℃の水蒸気中または水蒸気含有ガス中において、再水和に足る時間保持することにより行う。再水和に足る時間は、一般に1分〜1週間である。再水和時間が長いほど,また温度が高いほど機械的強度が大きくなる。再水和の温度が200℃を超えると製品の表面積が低下することがある。上記の温度は水蒸気処理中の成形体の温度であり、再水和性アルミナが再水和するときの発熱を利用し、この熱の放散を防ぐようにすれば、成形体温度が所定温度に上昇するので、室温に置いた密閉容器中で再水和することも可能である。
再水和工程における再水和温度は110℃以上であることがより好ましい。理由は明らかではないが、再水和温度は110℃以上であり、かつ再水和物である擬ベ−マイト質結晶の生成割合(以下、「擬ベーマイト化率」という。)が10%以上のとき、マクロ細孔がより多く発現するからである。
焼成工程は、再水和工程において得られた再水和成形体を焼成し,成形体中の付着水分、結晶水を除いて活性アルミナ成形体を得る工程である。焼成工程における焼成温度は通常300〜1000℃であり,この範囲内において目的とする活性アルミナ成形体の目標結晶形、細孔径、あるいは表面積に応じて焼成温度が適宜選択される。焼成は、燃焼ガスによる加熱、電気ヒーターによる間接加熱、赤外線加熱等、公知の手段により行うことができる。焼成に先だって自然乾燥、熱風乾燥、真空乾燥等の方法で付着水分を除去して置くことも好適な態様である。
BET比表面積の多い活性アルミナ成形体を得ようとする場合には、焼成工程における成形体実温度を約300〜500℃に保持することが好ましい。
焼成を移動床にて行う場合、再水和成形体の移動方向は熱風と並行であってもよいし、垂直であってもよい。熱風の形成は、空気を電気ヒーター又は燃料燃焼にて加熱して形成する方法、燃焼ガスを直接使用する方法等、いずれによってもよい。熱風にて焼成する場合、その熱風温度は約300〜500℃であることが好ましい。
熱風温度が高すぎると、得られた活性アルミナ成形体のBET比表面積が低下する。熱風温度が低すぎると結晶水の脱水が不十分となり、やはり高いBET比表面積を有する活性アルミナ成形体が得られない。
より望ましくは、熱風温度は300〜450℃であり、かつ移動床により焼成を行う場合には、該熱風の線速度は標準状態換算にて0.05〜1.0m/secであることが好ましい。
線速度が小さすぎると、成形体実温度が高くなりすぎて得られた活性アルミナ成形体のBET比表面積が低下する。線速度が大きすぎると充填層を通過する熱風の圧力損失が増大し、大きな熱風排風機を必要とし、設備上好ましいものではない。
原料の再水和性アルミナ、もしくは成形工程において成形用の液体に、得られる活性アルミナの細孔構造、強度を損なわない範囲で他の無機化合物を添加することができる。そのような無機化合物の例としては、α−アルミナ等の再水和性のないアルミナ、アルミニウム塩、シリカ、粘土、タルク、ベントナイト、ゼオライト、コーディエライト、チタニア、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、希土類金属塩、ジルコニア、ムライト、シリカアルミナ等が例示される。酸化物以外の塩を添加した場合は、焼成工程において焼成温度を塩の分解温度以上にすることが必要となる。
再水和成形体、乾燥した再水和成形体あるいは焼成後の活性アルミナ成形体を酸性成分含有する水溶液と接触させることは好ましい態様であり、必要ならば酸性分と接触後の活性アルミナ成形体をさらに焼成することも可能である。この処理により活性アルミナ成形体中の不純物であるNaO等が除去でき、また表面を酸性にする効果が得られる。
また耐熱性向上のためLa等のランタノイドの塩、Ba等のアルカリ土類の塩、Si化合物を細孔構造や強度を損なわない範囲において再水和工程中、再水和成形体の乾燥時、あるいは焼成後の活性アルミナ成形体に添加することも可能である。
当該方法で得られた活性アルミナ成形体の代表的な物性は、BET比表面積として100〜400m/g、充填密度が0.65g/cm以上、マクロ細孔容積が0.05g/cm以上、耐圧強度が100daN/cm以上であり、磨耗率(JIS K 1464)は約2%以下である。また球状の活性アルミナ成形体では、その直径は通常1〜6mmである。
本発明における反応槽は、再生剤および洗浄水をはじめとする当該反応槽に通液されるべき液体と、フッ素またはリン酸吸着剤が接触し、フッ素またはリン酸吸着剤に吸着されたフッ素および/またはリン酸を脱離させ得るのであれば任意の公知の槽を使用することができ、その形状、大きさ、材質などは特に限定されるものではない。また、反応槽とは、その名称に限定されるものではなく、反応塔、反応容器、充填塔、充填槽なども包含する。
本発明においては、反応槽にはフッ素またはリン酸吸着剤が充填されるが、フッ素またはリン酸吸着剤の充填方法、充填量は特に限定されるものではない。
本発明の方法においては、フッ素またはリン酸吸着剤が充填された反応槽に再生剤を通液する再生処理工程が行われる。当該再生処理工程における再生剤の通液は、上向流および下向流のいずれであっても良いが、好ましくは上向流である。また、通液の態様は固定床および流動床のいずれであっても良いが、フッ素またはリン酸吸着剤を構成する金属元素の溶出を抑制し、当該吸着剤の劣化を防止するとの観点から流動床であるのが好ましい。反応槽内でフッ素またはリン酸吸着剤を流動させる態様としては、例えば、反応槽下部から再生剤を上向流で導入して当該吸着剤を流動状態にする態様、撹拌機、通気などにより反応槽内を撹拌して当該吸着剤を流動状態にする態様が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
再生処理工程においては、再生効率を高めるとの観点から、反応槽に再生剤を循環的に通液するのが好ましい。本発明において再生剤を循環的に通液するとは、再生剤を反応槽に通液し、該反応槽から排出された再生剤を、再度反応槽に通液するという操作を繰り返す通液態様をいう。反応槽への再生剤の循環的な通液方法としては、循環的に通液するのであれば任意の態様が可能である。
本発明において、使用される再生剤の量は特に限定されるものではないが、好ましくは、反応槽に充填されたフッ素またはリン酸吸着剤の体積あたり1.5グラム当量以上であり、より好ましくは、2.0グラム当量以上である。
また、再生剤の通液量は特に限定されるものではないが、上向流で流動床にて通液を行う場合には、好ましくは、LV30(m/hr)以上である。
また、再生処理が行われる時間に特に限定はないが、フッ素またはリン酸吸着剤からの金属元素の溶出等による当該吸着剤の劣化または破壊を防止するとの観点から、90分以下であるのが好ましく、20分以下であるのがより好ましい。
本発明の方法において使用される再生剤は、フッ素またはリン酸吸着剤に吸着しているフッ素、リン酸およびその他のイオンを当該吸着剤から溶出させることができる溶液であれば良く、例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などアルカリ性を呈する水溶液が挙げられる。再生剤における水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの化合物の濃度としては1.6〜3.0重量%程度でよいが、特に限定されるものではない。再生剤のpHが12未満の場合には、フッ素およびリン酸の再生効率が低下すること、また、pHが4〜11の場合には、排水由来で反応槽内に持ち込まれたカルシウムによるフッ化カルシウムの形成が促進され、形成されたフッ化カルシウムが吸着剤上に付着、晶析することによる吸着剤の劣化が生じるという観点から、好ましくは、再生剤のpHは11以上であり、より好ましくは、12以上である。
本発明の再生方法においては、前記再生処理工程後に、フッ素またはリン酸吸着剤が充填された反応槽から再生剤を排出する排出工程が行われる。
排出工程における反応槽からの再生剤の排出は、フッ素またはリン酸吸着剤が充填された反応槽から再生剤を排出できるのであれば任意の公知の方法で行うことができ、例えば、フッ素またはリン酸吸着剤が充填された反応槽の底部に接続されたブローラインから再生剤を排出する態様が挙げられるが、これに限定されるものではない。また、反応槽から再生剤を排出する場合には、重力のみで排出させる態様、反応槽を加圧して排出させる態様、およびポンプにより吸引して排出させる態様などを適用することができる。また、排出工程における反応槽からの再生剤の排出の程度は後の工程で問題を生じない程度で足りるが、反応槽内のほぼ全量の再生剤が排出される程度が好ましい。
本発明の再生方法においては、前記排出工程後に、フッ素またはリン酸吸着剤が充填された反応槽に洗浄水を循環的に通液する洗浄工程が行われる。
洗浄工程において反応槽に通液される洗浄水としては、反応槽内に残存する再生剤を除去すると共に、充填されたフッ素またはリン酸吸着剤に吸着しているフッ素および/またはリン酸、並びに他の不要な成分を洗浄除去できる水であれば良く、例えば、蒸留水、純水、超純水などの水が挙げられるがこれらに限定されるものではない。なお、ここでの除去、洗浄除去は完全な除去までは要しない。
洗浄工程においては、洗浄水が反応槽に循環的に通水される。本発明において洗浄水を循環的に通液するとは、洗浄水を反応槽に通液し、該反応槽から排出された洗浄水を、再度反応槽に通液するという操作を繰り返す通液態様をいう。洗浄工程における通液は、循環的に行われるのであれば、任意の公知の方法で行うことが可能であり、上向流および下向流のいずれであっても良いが、好ましくは上向流である。また、通液の態様は、固定床および流動床のいずれであっても良いが、洗浄の効率を高めることができるとの観点から流動床であるのが好ましい。反応槽内でフッ素またはリン酸吸着剤を流動させる態様としては、例えば、反応槽下部から洗浄水を上向流で導入して当該吸着剤を流動状態にする態様、撹拌機、通気などにより反応槽内を撹拌して当該吸着剤を流動状態にする態様が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明において、使用される洗浄水の量は特に限定されるものではないが、好ましくは、反応槽に充填されたフッ素またはリン酸吸着剤の体積の1〜10倍量であり、より好ましくは3〜5倍量である。
また、洗浄水の通液量は特に限定されるものではないが、上向流で流動床にて通液を行う場合には、好ましくは、LV30(m/hr)以上である。また、洗浄水の通液時間は特に限定されるものではないが、好ましくは15分以下である。
本発明の再生方法に使用可能な装置としては、フッ素またはリン酸吸着剤を充填可能な反応槽および当該反応槽に洗浄水、または洗浄水および再生剤を循環的に通液できる循環系を具備するものであれば良く、特に限定されるものではない。本発明の方法に使用可能な装置の1態様を図1に示す。図1においては、充填塔1は底部にネット2を有し、また充填塔1の底部にはフッ素および/またはリン酸含有排水、活性化剤などを充填塔1に供給するための供給ライン3、充填塔1の上部には処理水などを排出するための排出ライン4を有している。供給ライン3にはポンプ5が介装されており、該ポンプ5と充填塔1を連結する供給ライン3上にバルブ9を介してブローライン6が接続されている。また、供給ライン3はポンプ5の手前でバルブ10を介して循環ライン7と接続されており、ポンプ5の手前にバルブ11が介装されている。循環ライン7は、バルブ12を介して排出ライン4に接続されており、また循環ライン7には、洗浄水、および再生剤が循環される場合には再生剤を貯留できるタンク8が介装されている。また、排出ライン4には、バルブ13が介装されている。また、タンク8には、タンクから洗浄水または再生剤を排出できるブローライン15が接続されており、該ブローライン15にはバルブ16が介装されている。なお、当該装置の運転方法については、実施例に例示されている。
図1の装置は上向流で洗浄水を循環的に通液するものであるが、本発明の方法に使用可能な装置として、下向流で洗浄水を循環的に通液する装置が図2に示される。図2においては、充填塔1は底部にネット2を有し、また充填塔1の底部にはフッ素含有排水、活性化剤などを充填塔1に供給するための供給ライン3、充填塔1の上部には処理水などを排出するための排出ライン4を有している。供給ライン3にはポンプ5が介装されており、該ポンプ5と充填塔1を連結する供給ライン3上にバルブ9を介してブローライン6が接続されている。また、排出ライン4には、バルブ13が介装されている。循環ライン7は、バルブ12を介して充填塔1の上部に、バルブ10を介して充填塔1の底部に接続されており、該循環ライン7には洗浄水、および再生剤が循環される場合には再生剤を貯留できるタンク8が介装されている。また、循環ライン7には、タンク8の下流にポンプ14が介装されており、該タンク8とポンプ14を接続している循環ライン7にタンク8から洗浄水または再生剤を排出するためのブローライン15がバルブ16を介して接続されている。なお、当該装置の運転方法については、実施例に例示されている。
本発明の再生方法においては、フッ素またはリン酸吸着剤が再生されるのであれば、再生処理工程の前および洗浄工程の後に任意の公知の工程を含んでも良く、例えば、再生処理工程の前に、フッ素またはリン酸吸着剤が充填された反応槽に、フッ素および/またはリン酸を含有する排水を通液し、該反応槽内で前記排水を吸着処理して、フッ素および/またはリン酸が低減された処理水を生じさせる吸着処理工程が行われても良く、また、洗浄工程後に、活性化剤を通液する活性化処理工程が行われても良い。また、活性化処理工程後に反応槽を洗浄する洗浄工程が行われても良い。
吸着処理工程では、フッ素またはリン酸吸着剤が充填された反応槽に、フッ素および/またはリン酸を含有する排水を通液し、該反応槽内で前記排水を吸着処理して、フッ素および/またはリン酸が低減された処理水を生じさせる処理が行われる。吸着処理工程で反応槽に通液されるフッ素および/またはリン酸を含有する排水としては、フッ素および/またはリン酸を含んでいれば良く、また、フッ素以外の任意の他の成分を、任意の量で含んでいても良い。
フッ素および/またはリン酸を含有する排水に含まれるフッ素の量は、特に限定されるものではないが、好ましくは、50mg/L以下、より好ましくは、20mg/L以下である。また、当該排水に含まれるリン酸の量は、特に限定されるものではないが、好ましくは、50mg/L以下である。
また、フッ素および/またはリン酸を含有する排水とは、フッ素および/またはリン酸が含まれているのであれば任意の水であって良く、例えば、半導体関連産業をはじめとする電子産業、発電所、アルミニウム工業などから排出される排水、下水処理水など、如何なる由来の排水であっても良いし、また、本明細書においては、排水という用語は、下水処理場、工場などから排出される通常の意味での排水だけでなく、河川水、湖沼水や海水などの天然水も包含する。
吸着処理工程における通液は、フッ素またはリン酸吸着剤が充填された反応槽内で、フッ素および/またはリン酸を含有する排水中のフッ素および/またはリン酸が当該吸着剤に吸着されるのであれば、任意の公知の方法で行うことが可能であり、上向流および下向流のいずれであっても良いが、通液時の差圧の上昇を抑制でき、処理水中のフッ素およびリン酸濃度を低減できるという観点から、好ましくは上向流である。また、通液の態様は、固定床および流動床のいずれであっても良いが、吸着剤の劣化を防止でき、吸着効率を高めることができるとの観点から流動床であるのが好ましい。反応槽内でフッ素またはリン酸吸着剤を流動させる態様としては、例えば、反応槽下部からフッ素および/またはリン酸を含有する排水を上向流で導入して当該吸着剤を流動状態にする態様、撹拌機、通気などにより反応槽内を撹拌して当該吸着剤を流動状態にする態様が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、当該排水の通液量は特に限定されるものではないが、上向流で流動床にて通液を行う場合には、好ましくは、LV30(m/hr)以上である。
吸着処理工程においては、反応槽内でフッ素またはリン酸吸着剤と接触する、フッ素および/またはリン酸を含有する排水のpHが3より低い場合には、排水に含まれるフッ酸によって当該吸着剤が劣化することとなり、また排水のpHが5より高い場合には、フッ素およびリン酸の吸着効率が低下する。よって、好ましくは、当該排水のpHは3〜5、より好ましくは3〜4の範囲に調整される。pHの調整が容易であるとの観点から、通液前の当該排水のpHを3〜5、より好ましくは3〜4の範囲に調整するのがより望ましく、反応槽内においてpH3〜5の範囲をはずれる部分が生じるのを防止するとの観点から、フッ素またはリン酸吸着剤が充填された反応槽内のpHを3〜5、より好ましくは3〜4の範囲に調整するのがさらにより望ましい。
吸着処理工程を行うことにより、フッ素および/またはリン酸が低減された処理水が得られる。本発明の方法においては、処理水中のフッ素濃度は、好ましくは、8mgF/L以下、より好ましくは、3mgF/L以下、さらにより好ましくは、1mgF/L以下まで低減可能である。また、処理水中のリン酸濃度は、好ましくは、16mg/L以下、より好ましくは、1mg/L以下まで低減可能である。
活性化処理工程においては、洗浄工程後のフッ素またはリン酸吸着剤が充填された反応槽に、活性化剤を通液する処理が行われる。
本発明の方法において使用される活性化剤は、再生処理工程において、フッ素またはリン酸吸着剤に吸着しているOHイオンをClイオン、SO 2−イオンなど、当該吸着剤に対して吸着力の弱い陰イオンに置換できる、すなわち活性化できる溶液であれば良く、例えば、塩酸水溶液、硫酸水溶液など酸性を呈する水溶液が挙げられる。活性化剤における塩酸などの化合物の濃度としては0.2〜0.5重量%程度でよいが、特に限定されるものではない。活性化剤のpHが7より高い場合には、活性化の効率が低下すること、また、pHが1.5より低い場合には、酸による吸着剤の劣化が生じるという観点から、好ましくは、活性化剤のpHは1.5〜7であり、より好ましくは1.5〜4である。
活性化処理工程における通液は、フッ素またはリン酸吸着剤を活性化できるのであれば、任意の公知の方法で行うことが可能であり、上向流および下向流のいずれであっても良いが、吸着剤の劣化を防止するとの観点から、好ましくは上向流である。また、通液の態様は、固定床および流動床のいずれであっても良いが、吸着剤の劣化を防止でき、活性化の効率を高めることができるとの観点から流動床であるのが好ましい。反応槽内でフッ素またはリン酸吸着剤を流動させる態様としては、例えば、反応槽下部から活性化剤を上向流で導入して当該吸着剤を流動状態にする態様、撹拌機、通気などにより反応槽内を撹拌して当該吸着剤を流動状態にする態様が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、当該活性化剤の通液量は特に限定されるものではないが、上向流で流動床にて通液を行う場合には、好ましくは、LV30(m/hr)以上である。
以下、実施例で本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
本実施例1〜3並びに比較例1および2においては、フッ素含有排水として、フッ化ナトリウムを純水に溶解し、1Nの塩酸を用いてpH調整した模擬排水を使用した。使用されたフッ素含有排水中の成分は以下の通りである。
pH=4.0
F:20mgF/L
フッ素またはリン酸吸着剤としてジルコニウム系吸着剤(セブントールF:日本エンバイロケミカルズ株式会社製)を使用した。
実施例1(循環洗浄・上向流、流動床)
本実施例1においては、図1に示される装置を使用した。充填塔にフッ素またはリン酸吸着剤を0.5L充填したものを使用し、以下の操作を行い、再生処理工程において使用された水酸化ナトリウムの量(吸着剤の体積あたりの水酸化ナトリウム重量(gNaOH/L−吸着剤));再生処理工程において吸着剤から脱離したフッ素の量(mgF/L−吸着剤);再生処理工程において使用された水量(L/L−吸着剤);洗浄工程において吸着剤から脱離したフッ素の量(mgF/L−吸着剤);洗浄工程において使用された水量(L/L−吸着剤)が測定された。
なお、以下の実施例および比較例におけるフッ素量の測定は、ランタン−アリザリンコンプレキソン吸光光度法に基づいて行われた。
1)バルブ9、10および12を閉じ、バルブ11および13を開けて、ポンプ5を駆動して、フッ素含有排水を上向流、LV30(m/hr)で、20時間通液し吸着剤にフッ素を吸着させた。なお、この通液量では充填塔内は流動床の態様を呈した。20時間の通液後バルブ11を閉じ、バルブ9を開けて充填塔1に残存する液体をブローライン6から除去し、バルブ9を閉じた。
2)バルブ13、16を閉じ、バルブ10および12を開けてポンプ5を駆動して、再生剤(1.6重量%水酸化ナトリウム水溶液)を上向流、LV30で、20分間循環的に通液した。再生剤の使用量は、フッ素またはリン酸吸着剤の5倍量(体積比)であった。20分間の通液後、バルブ10および12を閉じ、バルブ9および13を開けて充填塔1内の再生剤をブローライン6から除去し、バルブ16を開けてタンク8内の再生剤を除去し、バルブ9、13およびバルブ16を閉じた。
3)バルブ10および12を開けてポンプ5を駆動して、洗浄水(純水)を上向流、LV30で、15分間循環的に通液した。洗浄水の使用量は、フッ素またはリン酸吸着剤の5倍量(体積比)であった。15分間の通液後、バルブ10および12を閉じ、バルブ9および13を開けて充填塔1内の洗浄水をブローライン6から除去し、バルブ16を開けてタンク8内の洗浄水を除去し、バルブ9およびバルブ16を閉じた。
実施例2(循環洗浄・下向流、固定床)
実施例2では、図2に示される装置が使用された。充填塔にフッ素またはリン酸吸着剤を0.5L充填したものを使用し、以下の操作を行い、実施例1と同じ項目を測定した。
1)バルブ9、10および12を閉じ、バルブ11および13を開けて、ポンプ5を駆動して、フッ素含有排水を上向流、LV30(m/hr)で、20時間通液し吸着剤にフッ素を吸着させた。なお、この通液量では充填塔内は流動床の態様を呈した。20時間の通液後バルブ11を閉じ、バルブ9を開けて充填塔1に残存する液体をブローライン6から除去し、バルブ9を閉じた。
2)バルブ9、11、13および16を閉じ、バルブ10および12を開けてポンプ14を駆動して、再生剤(1.6重量%水酸化ナトリウム水溶液)を下向流、LV30で、20分間循環的に通液した。再生剤の使用量は、フッ素またはリン酸吸着剤の5倍量(体積比)であった。20分間の通液後、バルブ10および12を閉じ、バルブ9および13を開けて充填塔1内の再生剤をブローライン6から除去し、バルブ16を開けてタンク8内の再生剤を除去し、バルブ9、13およびバルブ16を閉じた。
3)バルブ10および12を開けてポンプ14を駆動して、洗浄水(純水)を下向流、LV30で、15分間循環的に通液した。洗浄水の使用量は、フッ素またはリン酸吸着剤の5倍量(体積比)であった。15分間の通液後、バルブ10および12を閉じ、バルブ9および13を開けて充填塔1内の洗浄水をブローライン6から除去し、バルブ16を開けてタンク8内の洗浄水を除去し、バルブ9およびバルブ16を閉じた。
実施例3(循環洗浄・上向流、流動床)
実施例3は、再生処理工程で使用された再生剤が0.3重量%水酸化ナトリウムであり、通液が、上向流、LV30で、105分間、循環的な通液であり、再生剤の使用量がフッ素またはリン酸吸着剤の27倍量(体積比)であることを除いて、実施例1と同じ方法で行われた。
比較例1(洗浄水の代わりに再生剤を使用)
比較例1は、実施例1における3)の洗浄工程において、バルブ11および13を開けてポンプ5を駆動して、再生剤(1.6重量%水酸化ナトリウム水溶液)を上向流、LV30で、15分間ワンパスで通液し、再生剤使用量は、フッ素またはリン酸吸着剤の5倍量(体積比)であったことを除き、実施例1と同じ方法で行われた。
なお、比較例1においては、表1中の「使用されたNaOH量」は、工程2)と3)で使用された再生剤の合計量であり、「再生処理工程でのフッ素脱離量」は、工程2)でのフッ素脱離量であり、「再生処理工程での使用水量」は、工程2)での使用水量であり、「洗浄工程でのフッ素脱離量」は、工程3)でのフッ素脱離量であり、「洗浄工程での使用水量」は、工程3)での使用水量である。
比較例2(ワンパス洗浄・上向流、流動床)
比較例2においては、実施例1における3)の洗浄工程が、バルブ11および13を開けてポンプ5を駆動して、洗浄水(純水)を上向流、VL30で10分間ワンパスで通液したものであった以外は、実施例1と同じ方法で行われた。
実施例1〜3、並びに比較例1および2において測定された項目の結果は、表1に示される。
Figure 0004231390
実施例1と比較例1とを比較すると、洗浄水を循環的に通液する洗浄操作は、再生剤をワンパスで通液する再生操作に匹敵するフッ素脱離効果を有することが明らかとなった。これにより、洗浄水を循環的に通液することで、再生方法全体として必要とされる再生剤の量を低減できることが明らかとなった。
また、実施例1〜3と比較例2を比較すると、洗浄水をワンパスで通液する比較例2においては、洗浄工程におけるフッ素脱離量は2.0(gF/L−吸着剤)であったのに対し、洗浄水を循環的に通液する実施例1〜3においては、洗浄工程におけるフッ素脱離量は2.5(gF/L−吸着剤)と、フッ素脱離量が25%増加した。
さらに、実施例1および2の結果から、本発明の効果は、通液が上向流、下向流にかかわらず達成されることが明らかとなった。
本発明のフッ素またはリン酸吸着剤の再生方法に使用される装置の1態様を示す概略図である。 本発明のフッ素またはリン酸吸着剤の再生方法に使用される装置の1態様を示す概略図である。
符号の説明
1 充填塔
2 ネット
3 供給ライン
4 排出ライン
5、14 ポンプ
6、15 ブローライン
7 循環ライン
8 タンク
9、10、11、12、13、16 バルブ

Claims (5)

  1. フッ素またはリン酸吸着剤が充填された反応槽に再生剤を通液する再生処理工程
    前記再生処理工程後、前記反応槽から前記再生剤を排出する排出工程
    前記排出工程後、前記反応槽に洗浄水を循環的に通液する洗浄工程とを有し
    前記フッ素またはリン酸吸着剤が、ハフニウム、ジルコニウム、チタン、鉄、アルミニウム、スズ、およびランタノイド類から選ばれる少なくとも一種の金属元素を含む吸着剤であり、
    前記再生剤が、アルカリ性を呈する水溶液からなることを特徴とするフッ素またはリン酸吸着剤の再生方法。
  2. 前記再生処理工程において、前記反応槽に前記再生剤を循環的に通液することを特徴とする請求項1記載のフッ素またはリン酸吸着剤の再生方法。
  3. 前記フッ素またはリン酸吸着剤が、ジルコニウムを含む吸着剤であることを特徴とする請求項1又は2記載のフッ素またはリン酸吸着剤の再生方法。
  4. 前記アルカリ性を呈する水溶液が、水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウム水溶液であることを特徴とする請求項1から3記載のフッ素またはリン酸吸着剤の再生方法。
  5. 前記洗浄工程の前または後に、前記反応槽に活性化剤を通液する活性化処理工程を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1に記載のフッ素又はリン酸吸着剤の再生方法。
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