JP4231153B2 - スクリーンインキ洗浄機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、スクリーン印刷における刷版のスクリーンに付着したインキを除去するためのスクリーンインキ洗浄機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スクリーン印刷における刷版は、通常、四角形の枠材にスクリーンを所定の張力で張ったもので構成されている。スクリーンは、シルクやナイロン等の繊維を布状に織ったもので構成されており、印刷部以外の部分をソルダレジストで覆われたものとなっている。
【0003】
従って、スクリーン印刷においては、スクリーンの表面にインキを乗せ、このインキをスキージで適度な圧力を掛けながら移動することにより、ソルダレジスト以外の部分からインキを押し出して、印刷対象物に印刷している。
【0004】
また、スクリーン上のインキを取り除くには、まずスクリーン上から余分なインキをヘラ等で取り除いた後、残ったインキをシンナー等の有機溶剤からなる洗浄剤を用いてウエスで拭き取ることによって行っている。
【0005】
ただし、大きな刷版になると、人力によってインキを拭き取るのが困難になるという問題がある。このため、洗浄剤を吹き付けてスクリーンを洗浄するスクリーンインキ洗浄機や、洗浄剤を溜めたプール内に刷版を入れて超音波により洗浄するスクリーンインキ洗浄機等が開発されてきている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した洗浄剤を吹き付ける構造のスクリーンインキ洗浄機においては、有機溶剤の洗浄剤がミストとなって飛散するため、作業環境が悪化すると共に、火災の危険もあるという問題があった。
【0007】
また、洗浄剤を溜めたプールに刷版を入れて超音波により洗浄する構造のスクリーンインキ洗浄機においては、大きな刷版を入れるための平面的に大きな広がりを有するプールが必要であると共に、多くの洗浄剤が必要になるという問題があった。
【0008】
この発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、大きな刷版についても簡単にインキを取り除くことができ、かつ作業環境の向上、防火性の向上、設置面積の低減、洗浄剤の使用量の低減、洗浄作業の省力化を図ることのできるスクリーンインキ洗浄機を提供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、刷版(H)におけるスクリーン(S)に付着したインキを除去するためのスクリーンインキ洗浄機であって、前記スクリーン(S)に沿って移動可能に構成され、スクリーン(S)に対して凹状に形成された洗浄部(1a)を有する洗浄ヘッド(1)と、この洗浄ヘッド(1)の洗浄部(1a)に連通された容器(2)と、前記洗浄ヘッド(1)の洗浄部(1a)に連通され、前記容器(2)に蓄えられた洗浄剤(L)を洗浄部(1a)を介して吸引するポンプ(3)とを備え、前記洗浄ヘッド(1)は、インキを乗せるスクリーン(S)の表面(S1)側と、同スクリーン(S)の裏面(S2)側とに配置され、前記洗浄ヘッド(1)は、該洗浄ヘッド(1)を前記スクリーン(S)に接触させた状態で前記ポンプ(3)により洗浄部(1a)内を吸引して負圧を発生させることで、前記スクリーン(S)に吸着することを特徴としている。
【0010】
請求項2記載の発明は、刷版(H)におけるスクリーン(S)に付着したインキを除去するためのスクリーンインキ洗浄機であって、前記スクリーン(S)に沿って移動可能に構成され、スクリーン(S)に対して凹状に形成された洗浄部(1a)を有する洗浄ヘッド(1)と、この洗浄ヘッド(1)の洗浄部(1a)に連通された容器(2)と、前記洗浄ヘッド(1)の洗浄部(1a)に連通され、前記容器(2)に蓄えられた洗浄剤(L)を洗浄部(1a)を介して吸引するポンプ(3)とを備え、前記洗浄ヘッド(1)は、インキを乗せるスクリーン(S)の表面(S1)側と、同スクリーン(S)の裏面(S2)側とに配置され、前記スクリーン(S)の表面(S1)側の洗浄ヘッド(1)の吸引圧力を、同スクリーン(S)の裏面(S2)側の洗浄ヘッド(1)の吸引圧力より低く設定したことを特徴としている。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、容器(2)及びポンプ(3)は、スクリーン(S)の表面(S1)側及び裏面(S2)側の洗浄ヘッド(1)に対して個々に設けられていることを特徴としている。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、スクリーン(S)の表面(S1)側の容器(2)と、同スクリーン(S)の裏面(S2)側の容器(2)とを接続し、各容器(2)内の洗浄剤(L)の移動を可能にする流路(2a)を設けたことを特徴としている。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項1,3,4のいずれか1項に記載の発明において、スクリーン(S)の表面(S1)側の洗浄ヘッド(1)の吸引圧力を、同スクリーン(S)の裏面(S2)側の洗浄ヘッド(1)の吸引圧力より低く設定したことを特徴としている。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の発明において、スクリーン(S)の表面(S1)側及び裏面(S2)側の各洗浄ヘッド(1)は、同一の横方向移動手段(7)を介して横方向に移動し、かつ同一の縦方向移動手段(12d)を介して縦方向に移動するように構成されていることを特徴としている。
【0016】
そして、上記のように構成された請求項1記載の発明においては、スクリーン(S)上の余分なインキをヘラ等で取り除いた後、洗浄ヘッド(1)をスクリーン(S)に接触させる。この状態で、ポンプ(3)で吸引すると、洗浄部(1a)が負圧になるため、洗浄ヘッド(1)とスクリーン(S)とが吸着した状態になると共に、容器(2)に蓄えられた洗浄剤(L)が洗浄部(1a)に吸い上げられ、同洗浄部(1a)を通ってポンプ(3)へと流れる。このため、ポンプ(3)の稼働中に、洗浄ヘッド(1)をスクリーン(S)に沿って移動することにより、その移動した部分のインキを洗浄部(1a)に充満しながら流れ去る洗浄剤(L)できれいに洗い流すことができる。従って、大きな刷版(H)であっても、そのスクリーン(S)に付着したインキを簡単に、かつきれいに取り除くことができる。よって、洗浄作業の省力化を図ることができる。
【0017】
しかも、ポンプ(3)によって生じた負圧によって洗浄剤(L)を洗浄部(1a)に供給しているので、この洗浄剤(L)が洗浄部(1a)の位置で大気側に漏れるおそれが極めて少ない。従って、洗浄剤(L)によって、作業環境が悪化したり、火災の危険が生じたりするのを防止する能力が向上する。即ち、作業環境の向上及び防火性の向上を図ることができる。
【0018】
更に、スクリーン(S)の面を垂直に立てた状態で、同スクリーン(S)の面を洗浄することができるので、設置面積の低減を図ることができる。そして、スクリーン(S)の面を洗浄するのに必要十分な洗浄剤(L)を洗浄部(1a)に供給するだけでよいので、洗浄剤(L)の使用量の低減を図ることができる。
【0020】
また、洗浄ヘッド(1)がインキを乗せるスクリーン(S)の表面(S1)側と、同スクリーン(S)の裏面(S2)側とに配置されているので、スクリーン(S)の表面(S1)と裏面(S2)とを同時に洗浄することができる。従って、洗浄時間の短縮を図ることができる。しかも、洗浄時に、スクリーン(S)におけるインキの通過する部分から空気を吸い込むことがなくなるので、洗浄部(1a)の負圧を一定に保つことができ、洗浄ムラが生じるのを防止することができる。更に、洗浄ヘッド(1)からスクリーン(S)の表面(S1)及び裏面(S2)に作用する押圧力が釣り合うと共に、洗浄部(1a)からスクリーン(S)の表面(S1)及び裏面(S2)に作用する吸引圧力が釣り合うので、スクリーン(S)に無理な力が作用しなくなるという利点がある。
【0021】
請求項3記載の発明においては、容器(2)及びポンプ(3)がスクリーン(S)の表面(S1)側及び裏面(S2)側の洗浄ヘッド(1)に個々に設けられているので、スクリーン(S)の表面(S1)側における洗浄ヘッド(1)、容器(2)及びポンプ(3)の合計重量と、同スクリーン(S)の裏面(S2)側における洗浄ヘッド(1)、容器(2)及びポンプ(3)の合計重量とをバランスさせることができる。従って、表面(S1)側及び裏面(S2)側の各洗浄ヘッド(1)をスクリーン(S)に沿ってバランスよく移動させることができる。
【0022】
請求項4記載の発明においては、スクリーン(S)の表面(S1)側及び裏面(S2)側の各容器(2)内の洗浄剤(L)の移動を可能にする流路(2a)を設けているので、一方の容器(2)の洗浄剤(L)の使用量が多い場合でも、これらの容器(2)の洗浄剤(L)の液面を同じように保つことができる。従って、一方の容器(2)内の洗浄剤(L)がなくなることによって、洗浄が中断されてしまうような不具合を防止することができる。
【0023】
請求項2または5記載の発明においては、スクリーン(S)の表面(S1)側の洗浄ヘッド(1)の吸引圧力を裏面(S2)側の洗浄ヘッド(1)の吸引圧力より低く設定しているので、表面(S1)側の洗浄ヘッド(1)への洗浄剤(L)の供給量が多くなり、裏面(S2)側の洗浄ヘッド(1)への洗浄剤(L)の供給量が少なくなる。従って、インキの付着の多いスクリーン(S)の表面(S1)を多くの洗浄剤(L)により能率よく洗浄することができ、インキの付着の少ないスクリーン(S)の裏面(S2)を少ない洗浄剤(L)により無駄なく洗浄することができる。即ち、洗浄速度の向上及び洗浄コストの低減を図ることができる。
【0024】
更に、表面(S1)側の吸引圧力が低く設定されているので、汚れの少ない裏面(S2)側の洗浄剤(L)がインキの通過可能な部分を通って表面(S1)側に流入することになる。即ち、汚れの多い表面(S1)側の洗浄剤(L)がインキの通過可能な部分を通って裏面(S2)側に流れるのを防止することができる。従って、裏面(S2)側の洗浄剤(L)が汚れるのを防止することができると共に、この裏面(S2)側の汚れの少ない洗浄剤(L)によってスクリーン(S)における特に重要なインキ通過部分をきれいに洗浄することができる。
【0025】
請求項6記載の発明においては、スクリーン(S)の表面(S1)側及び裏面(S2)側の各洗浄ヘッド(1)を、同一の横方向移動手段(7)を介して横方向に移動し、かつ同一の縦方向移動手段(12d)を介して縦方向に移動することができるので、各洗浄ヘッド(1)を完全に同期させながら横方向(左右方向)及び縦方向(上下方向)に移動することができる。なお、横方向移動手段(7)及び縦方向移動手段(12d)を同時に作動させることによって、各洗浄ヘッド(1)を、斜めに移動させたり、曲線を描くように移動させたりすることもできる。即ち、スクリーン(S)における洗浄に必要な部分を効率良く洗浄することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を実施例に基づき図1〜図10を参照して説明する。
【0027】
まず、この発明の第1実施例について図1〜図5を参照して説明する。この実施例のスクリーンインキ洗浄機SWは、刷版HのスクリーンSに付着したインキを除去するためのものであって、スクリーンSに沿って移動可能に構成され、スクリーンSに対して凹状に形成された洗浄部1aを有する洗浄ヘッド1と、この洗浄ヘッド1の洗浄部1aに洗浄剤(有機溶剤)Lを供給するために、同洗浄部1aに連通された容器2と、洗浄ヘッド1の洗浄部1aに連通され、容器2に蓄えられた洗浄剤Lを洗浄部1aを介して吸引するポンプ3とを備えている。
【0028】
そして、洗浄ヘッド1は、インキを乗せるスクリーンSの表面S1側と、スクリーンSの裏面S2側とに配置されている。更に、容器2及びポンプ3は、スクリーンSの表面S1側及び裏面S2側の洗浄ヘッド1に個々に接続されている。また、スクリーンSの表面S1側の容器2と、スクリーンSの裏面S2側の容器2とを接続し、各容器2、2内の洗浄剤Lの移動を可能にする流路としての連結管2aを備えている。そして更に、スクリーンSの表面S1側の洗浄ヘッド1の吸引圧力を、スクリーンSの裏面S1側の洗浄ヘッド1の吸引圧力より低く設定した構成になっている。
【0029】
以下、上記構成について更に詳細に説明する。刷版Hは、図1、図2、図5に示すように、四角形状に形成された枠材Fと、この枠材Fの裏面に所定の張力で平面状に貼り付けたスクリーンSとを備えている。枠材Fは断面四角形状の棒材を四角形状に連結したものである。スクリーンSは、シルクやナイロン等の繊維を布状に織ったもので構成されており、印刷部分となるインキ通過部以外の部分をソルダレジストで覆ったもので構成されている。
【0030】
一方、スクリーンインキ洗浄機SWは、上記スクリーンSを垂直に立てた状態で刷版Hを保持するクランプ4を備えている。クランプ4は、図1に示すように、下側の枠材Fを保持する断面コ字状の保持レール4aと、枠材Fを保持レール4aの一方の内側面に押し付けて固定するための複数のネジ4bと、このネジ4bによって枠材Fに傷が付くのを防止するためのあて板4cを備えている。また、保持レール4aは、床板等に水平に設置される基礎板5に、脚部4dを介して水平に保持されている。そして、クランプ4は、枠材Fの裏面を保持レール4aの一方の内側面に押し付けることにより、スクリーンSの位置を決めるようになっている。
【0031】
基礎板5上には、図5に示すように、クランプ4の左右の位置に、保持レール4aと平行に配置された水平レール6が設けられている。各水平レール6は、断面がコ字状に形成されており、その溝の部分を互いに向き合わせるようにして基礎板5に固定されている。そして、左右の水平レール6には、その溝に移動自在に嵌められたローラ7aを介して下側水平移動板(同一の横方向移動手段)7が掛け渡されている。
【0032】
下側水平移動板7には、4本の垂直レール8が立設されており、これらの垂直レール8の上端部には上側水平移動板9が固定されている。垂直レール8は、クランプ4の一方の側及び他方の側にそれぞれ2本ずつ設けられている。なお、この実施例においては、クランプ4の一方の側にスクリーンSの表面S1を向けるようになっている。
【0033】
スクリーンSの表面S1側の2本の垂直レール8は、互いに平行に保持されていると共に、スクリーンSから等しい位置に配置されている。また、スクリーンSの裏面S2側の2本の垂直レール8も、互いに平行に保持されていると共に、スクリーンSから等しい位置に配置されている。そして、スクリーンSの表面S1側及び裏面S2側の垂直レール8には、それぞれ垂直移動板10が設けられている。各垂直移動板10は、各垂直レール8に沿って移動することにより、スクリーンSに対して上下方向に平行に移動するようになっている。また、各垂直移動板10は、下側水平移動板7が水平レール6に沿って移動することによって、スクリーンSに対して水平方向に平行に移動するようになっている。
【0034】
また、基礎板5には、下側水平移動板6を移動させるための水平移動機構11が設けられている。水平移動機構11は、一方の水平レール6の長手方向の両側に位置し、基礎板5上に固定されたブラケット11a、11aと、各ブラケット11aに回転自在に取り付けられたスプロケット11bと、これらのスプロケット11bに巻回され、かつ各端部が下側水平移動板7に連結された水平駆動チェーン11cと、一方のスプロケット11bの回転軸に取り付けられたクランクハンドル11dとを備えている。即ち、水平移動機構11は、クランクハンドル11dを手動で回すことによって、スプロケット11b及び水平駆動チェーン11cを介して、下側水平移動板7を移動することができるようになっている。
【0035】
一方、2つの垂直移動板10は、垂直移動機構12によって、同時に上下方向に移動することができるようになっている。垂直移動機構12は、下側水平移動板7上に設けられた2つのブラケット12a、12aと、各ブラケット12aに回転自在に取り付けられたスプロケット12bと、上側水平移動板9上に設けられた2つのブラケット12c、12cと、これらのブラケット12c、12cによって回転自在に保持された回転軸(同一の縦方向移動手段)12dと、この回転軸12dに同軸状に取り付けられ、上記各スプロケット12bの真上位置に配置されたスプロケット12e、12eと、表面S1側及び裏面S2側に位置する上下のスプロケット12b、12eにそれぞれ巻回され、かつ各端部が垂直移動板10の上端部及び下端部に連結された垂直駆動チェーン12fと、回転軸12dに取り付けられたクランクハンドル12gとを備えている。
【0036】
スクリーンSの表面S1側に位置する一方の組みのスプロケット12b、12eは、同表面S1側における2本の垂直レール8の間のほぼ中央部に配置されている。また、スクリーンSの裏面S2側に位置する他方の組みのスプロケット12b、12eは、同裏面S2側における2本の垂直レール8の間のほぼ中央部に配置されている。
【0037】
そして、上記垂直移動機構12は、クランクハンドル12gを手動で回すことによって、回転軸12dを介して上側のスプロケット12e、12eが同時に回転し、垂直駆動チェーン12fを介して、垂直移動板10を上下方向に移動することができるようになっている。
【0038】
また、垂直移動板10には、図1及び図2に示すように、その下端部に、容器2を載置するための棚部10aが形成されている。なお、容器2は、各垂直移動板10に2つずつ設けられている。そして、少なくとも一方の垂直移動板10に設けられた容器2同士も連結管2aによって連結されている。連結管2aは、フレキシブルホースによって構成されている。また、各容器2には、上部空間部を大気に開放するための空気抜き管2bが設けられている。
【0039】
一方、各垂直移動板10の上側の部分には、洗浄ヘッド1をスクリーンSに対して離接する方向に駆動する洗浄ヘッド駆動機構14が設けられている。洗浄ヘッド駆動機構14は、エアシリンダ14aと、ローラガイド14bと、洗浄ヘッド1を保持する保持棒14cとを備えている。
【0040】
保持棒14cは、ローラガイド14bによって移動自在に支持されていると共に、エアシリンダ14aによって駆動されるようになっている。即ち、保持棒14cは、エアシリンダ14aの駆動力によって、洗浄ヘッド1をスクリーンSに対して離接する方向に移動するようになっている。
【0041】
洗浄ヘッド1は、図3及び図4に示すように、四角形状の基板1bと、基板1bのスクリーンSを向く面の周囲に配置される四角形の枠状の薄板パッキン1cと、同薄板パッキン1cとほぼ同一の薄板形状のもので形成され、薄板パッキン1cを挟むようにして基板1bにネジ15で固定される摺動板1dを備えている。
【0042】
薄板パッキン1c及び摺動板1dの内側下辺は、その中央部1eが最も低くなるようにV字状に形成されている。また、薄板パッキン1cは、有機溶剤などの洗浄剤Lに対して耐久性のあるブチルゴム等の材料によって形成されていると共に、摺動板1dがスクリーンSに当接する際のクッション材となるような弾性を有する材料によって形成されている。一方、摺動板1dは、スクリーンSに当接する面が鏡面仕上げ等によって極めて滑らかに形成されている。また、ネジ15の頭部が摺動板1dからスクリーンS側に突出しないようになっている。
【0043】
上述した洗浄部1aは、薄板パッキン1c及び摺動板1dの内側の部分によって一定の深さに形成されている。この洗浄部1aは、洗浄剤Lが充満しやすくするため、できるだけ浅く形成(例えば1mm〜10mm程度に形成)することが好ましい。また、基板1bには、洗浄部1aの下端部(上記中央部1eの近傍位置)に連通する配管16が接続されていると共に、洗浄部1aの上端部に連通する配管17が接続されている。更に、基板1bは連結板1fを介してネジ15により保持棒14cに連結されている。
【0044】
配管16は、図1及び図2に示すように、2つの容器2に接続されており、これらの容器2内の洗浄剤Lを洗浄部1aに供給するための流路を構成するようになっている。また、配管17は、上述したポンプ3を介して各容器2に接続されており、洗浄部1aでスクリーンSの洗浄に使われた洗浄剤Lを各容器2に戻すための流路を構成するようになっている。ポンプ3は、いわゆる真空ポンプによって構成されており、エアーモータによって駆動されるようになっている。
【0045】
また、配管16の途中には、図1、図2、図5に示すように、切換弁18が設けられている。切換弁18は、外気ポート18aを有するもので構成されており、容器2内の洗浄液Lと洗浄部1aとを接続状態にしたり、外気ポート18aと洗浄部1aとを接続状態にしたりすることが可能になっている。
【0046】
一方、配管17には、ポンプ3と容器2との間に、フィルタ19が設けられている。フィルタ19は、インキで汚れた洗浄剤を濾過して各容器2に戻すようになっている。
【0047】
また、図1、図2、図5において、20は洗浄ヘッド1の左右に配置された乾燥用空気吹出管である。この乾燥用空気吹出管20は、図示しない配管及び制御弁に接続されており、例えばポンプ3の駆動と同時に空気をスクリーンSに吹き付けることによって、洗浄後にスクリーンSに付着した洗浄剤Lを乾燥させようになっている。更に、図5において、21は空圧操作箱、22はポンプ3を操作する(例えばポンプ3を駆動するエアーモータのON、OFFの切換を行う)ポンプ操作ハンドル、23はエアシリンダ14aの伸縮を操作するシリンダ操作ハンドルである。また、24は、ポンプ3を駆動するエアーモータや、エアシリンダ14aや、乾燥用空気吹出管20等に接続されるエアー配管類である。更に、25は、洗浄部透明カバーであり、26は換気用配管接続口である。
【0048】
次に、上記スクリーンインキ洗浄機SWの使用方法を説明する。まず、スクリーンS上のインキをヘラ等で取り除いた後、刷版Hをクランプ4に固定する。この際、スクリーンSの表面S1がクランプ4の一方の側(スクリーンインキ洗浄機SWの正面側)を向くようにする。これにより、スクリーンSはスクリーンインキ洗浄機SWにおける正規の位置に設置された状態になる。そこで、エアシリンダ14aを伸ばして、洗浄ヘッド1をスクリーンSに当接させる。そうすると、スクリーンSは、表面S1側及び裏面S2側から洗浄ヘッド1によって挟まれた状態になる。
【0049】
そこで、ポンプ3を駆動すると、洗浄部1aが負圧になるため、各洗浄ヘッド1の摺動板1dがスクリーンSに吸着した状態になると共に、各容器2内の洗浄剤Lが洗浄部1aに吸い上げられることになる。この際、洗浄剤Lは、洗浄部1aに充満した状態になってスクリーンSの表面S1又は裏面S2の洗浄に使われた後、ポンプ3及びフィルタ19を介して再び容器2に戻ることになる。
【0050】
そこで、ポンプ3の作動中に、クランクハンドル11dを用いて垂直移動板10を水平方向に移動したり、クランクハンドル12gを用いて垂直移動板10を垂直方向に移動したりすることにより、洗浄ヘッド1をスクリーンSの任意の位置に移動して、同スクリーンSの特にインキの付着した部分をきれいに洗浄する。また、洗浄ヘッド1の移動時に乾燥用空気吹出管20から空気を吹き付けることにより、洗浄剤Lで濡れたスクリーンSの面を乾燥させる。
【0051】
従って、上記スクリーンインキ洗浄機SWによれば、刷版Hが大きなものであっても、そのスクリーンSに付着したインキを簡単に、かつきれいに取り除くことができる。よって、洗浄作業の省力化を図ることができる。
【0052】
しかも、ポンプ3によって生じた負圧によって洗浄剤Lを洗浄部1aに供給しているので、洗浄剤Lが洗浄部1aから大気側に漏れるおそれが極めて少ない。従って、洗浄部1aから漏れる洗浄剤Lによって、作業環境が悪化したり、火災の危険が生じたりするのを防止する能力が向上する。ただし、スクリーンSに濡れた状態で残った洗浄剤Lが乾燥により外に流出することになる。しかし、洗浄部分が洗浄部透明カバー25で覆われており、この洗浄部透明カバー25には換気用配管接続口26が設けられているので、洗浄剤Lが乾燥によって外に流出しても、作業環境が悪化したり、火災の危険が生じたりするのを防止することができる。
【0053】
更に、スクリーンSの面を垂直に立てた状態で、同スクリーンSの面を洗浄することができるので、設置面積の低減を図ることができる。そして、スクリーンSの面を洗浄するのに必要十分な洗浄剤Lを洗浄部1aに供給するだけでよいので、洗浄剤Lの使用量の低減を図ることができる。
【0054】
また更に、洗浄ヘッド1がスクリーンSの表面S1側及び裏面S2側に配置されているので、スクリーンSの表面S1と裏面S2とを同時に洗浄することができる。従って、洗浄時間の短縮を図ることができる。しかも、洗浄時に、スクリーンSにおけるインキの通過する部分から空気を吸い込むことがなくなるので、洗浄部の負圧を一定に保つことができ、洗浄ムラが生じるのを防止することができる。更に、洗浄ヘッド1からスクリーンSの表面S1及び裏面S2に作用する押圧力が釣り合うと共に、洗浄部1aからスクリーンSの表面S1及び裏面S2に作用する吸引圧力が釣り合うので、スクリーンSに無理な力が作用するのを防止することができる。
【0055】
そして、容器2、ポンプ3、フィルタ19等がスクリーンSの表面S1側及び裏面S2側の洗浄ヘッド1に個々に設けられているので、スクリーンSの表面S1側の垂直移動板10に作用する洗浄ヘッド1、容器2、ポンプ3等の合計重量と、スクリーンSの裏面S2側の垂直移動板10に作用する洗浄ヘッド1、容器2、ポンプ3等の合計重量とが等しくなる。従って、表面S1側及び裏面S2側の各洗浄ヘッド1をスクリーンSに沿ってバランスよく移動させることができる。
【0056】
しかも、表面S1側及び裏面S2側の各垂直移動板10を、一つの下側水平移動板7を介して水平方向(横方向)に移動するように構成し、かつ一つの回転軸12dを介して垂直方向(縦方向)に移動するように構成しているので、各垂直移動板10に設けられた表面S1側及び裏面S2側の各洗浄ヘッド1を機械的に完全に同期させて移動することができる。なお、下側水平移動板7及び回転軸12dを同時に作動させることによって、各洗浄ヘッド1を、斜めに移動させたり、曲線を描くように移動させたりすることもできる。即ち、スクリーンSにおける洗浄に必要な部分を効率良く洗浄することができる。
【0057】
そして更に、スクリーンSの表面S1側及び裏面S2側の各容器2内及び隣接する容器2内の洗浄剤Lの移動を可能にする連結管2aを設けているので、特定の容器2の洗浄剤Lの使用量が多い場合でも、これらの容器2の洗浄剤Lの液面レベルを等しく保つことができる。従って、例えば特定の容器2内の洗浄剤Lがなくなることによって、洗浄が中断されてしまうような不具合を防止することができる。
【0058】
また、ポンプ3をスクリーンSの表面S1側及び裏面S2側に個々に設けているので、スクリーンSの表面S1側の洗浄ヘッド1の吸引圧力を裏面S2側の洗浄ヘッド1の吸引圧力より低く設定することができる。そして、この場合には、表面S1側の洗浄ヘッド1aへの洗浄剤Lの供給量が多くなり、裏面S2側の洗浄ヘッド1への洗浄剤Lの供給量が少なくなるので、インキの付着の多いスクリーンSの表面S1を多くの洗浄剤Lにより能率よく洗浄することができ、インキの付着の少ないスクリーンSの裏面S2を少ない洗浄剤Lにより無駄なく洗浄することができる。即ち、洗浄速度の向上及び洗浄コストの低減を図ることができる。
【0059】
更に、表面S1側の吸引圧力が低く設定されているので、汚れの少ない裏面S2側の洗浄剤Lがインキの通過可能な部分を通って表面S1側に流入することになる。即ち、汚れの多い表面S1側の洗浄剤Lがインキの通過可能な部分を通って裏面S2側に流れるのを防止することができる。従って、裏面S2側の洗浄剤が汚れるのを防止することができると共に、この裏面S2側の汚れの少ない洗浄剤LによってスクリーンSにおけるインキ通過部分をきれいに洗浄することができる。即ち、特に洗浄を要するスクリーンSのインキ通過部分をきれいに洗浄することができる点で優れている。
【0060】
また、外気ポート18aが切換弁18を介して洗浄ヘッド1に接続可能になっているので、洗浄が終わった時点で、外気ポート18aを洗浄ヘッド1に接続することにより、配管16、17や洗浄部1a、フィルタ19等に溜まった洗浄剤Lをすべて容器2に回収することができる。
【0061】
更に、洗浄ヘッド1の移動時に乾燥用空気吹出管20から空気を吹き付けることにより、洗浄剤Lで濡れたスクリーンSの面を即座に乾燥させることができる。従って、この点からも洗浄速度の向上を図ることができる。
【0062】
次に、この発明の第2実施例を図6を参照して説明する。ただし、第1実施例に示す構成要素と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。この第2実施例が第1実施例と異なる点は、配管17に圧力調整弁31、微少圧力調整弁32及びフロースイッチ33を設けている点である。
【0063】
即ち、配管17には、洗浄ヘッド1とポンプ3との間に、圧力調整弁31及び微少圧力調整弁32が設けられている。これらの圧力調整弁31、32は、大気を吸引する量を調整することによって、洗浄ヘッド1の吸引圧力(真空度)を調整するようになっている。ただし、微少圧力調整弁32は吸引圧力の微調整が可能になっている。
【0064】
一方、フロースイッチ33は、洗浄液Lが流れていることを確認するために設けられている。
【0065】
また、切換弁18の外気ポート18aは配管34を介して容器2の上部空間部に連通している。容器2は、スクリーンの表面側及び裏面側にそれぞれ一つずつ設けたもので構成されている。更に、洗浄ヘッド1は、円形状のもので構成されている。ただし、スクリーンを隅々まで洗浄する上では、洗浄ヘッド1を第1実施例で示したような四角形状のもので構成することが好ましい。
【0066】
上記のように構成されたスクリーンインキ洗浄機SWにおいては、スクリーンの表面側及び裏面側における配管17に圧力調整弁31、微少圧力調整弁32が設けられているので、表面側及び裏面側の各洗浄ヘッド1の洗浄部の吸引圧力を正確に調整することができる。
【0067】
次に、この発明の第3実施例を図7〜図10を参照して説明する。ただし、第1実施例に示す構成要素と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。この第3実施例が第1実施例と異なる点は、垂直移動板10の水平方向の移動及び垂直方向の移動等をすべて自動で行うようになっている点である。
【0068】
即ち、図7〜図10において、41は制御装置、42は操作ボックス、43は作動・警報表示灯群、44は第1実施例の手動式のクランクハンドル11dに代えて設けた水平方向移動用モータ、45は第1実施例の手動式のクランクハンドル12gに代えて設けた垂直方向移動用モータ、46は水平レール6に沿って移動する部分、例えば下側水平移動板7の水平方向の移動限界を検知するセンサであり、47は同下側水平移動板7の水平方向における洗浄開始位置を検知するセンサである。なお、図7〜図10においては、第1実施例で示した構成要素、例えばクランプ4等を適宜省略し、第3実施例で特に特徴のあるものを示した。
【0069】
上記のように構成されたスクリーンインキ洗浄機SWにおいては、刷版Hを設置後、操作ボックス42のボタンを押すだけで、スクリーンSの洗浄を全自動で行うことができる。従って、極めて簡単にスクリーンSを洗浄することができる。
【0071】
【発明の効果】
請求項1記載の発明においては、スクリーン(S)上の余分なインキをヘラ等で取り除いた後、洗浄ヘッド(1)をスクリーン(S)に接触させる。この状態で、ポンプ(3)で吸引すると、洗浄部(1a)が負圧になるため、洗浄ヘッド(1)とスクリーン(S)とが吸着した状態になると共に、容器(2)に蓄えられた洗浄剤(L)が洗浄部(1a)に吸い上げられ、同洗浄部(1a)を通ってポンプ(3)へと流れる。このため、ポンプ(3)の稼働中に、洗浄ヘッド(1)をスクリーン(S)に沿って移動することにより、その移動した部分のインキを洗浄部(1a)に充満しながら流れ去る洗浄剤(L)できれいに洗い流すことができる。従って、大きな刷版(H)であっても、そのスクリーン(S)に付着したインキを簡単に、かつきれいに取り除くことができる。よって、洗浄作業の省力化を図ることができる。
【0072】
しかも、ポンプ(3)によって生じた負圧によって洗浄剤(L)を洗浄部(1a)に供給しているので、この洗浄剤(L)が洗浄部(1a)の位置で大気側に漏れるおそれが極めて少ない。従って、洗浄剤(L)によって、作業環境が悪化したり、火災の危険が生じたりするのを防止する能力が向上する。即ち、作業環境の向上及び防火性の向上を図ることができる。
【0073】
更に、スクリーン(S)の面を垂直に立てた状態で、同スクリーン(S)の面を洗浄することができるので、設置面積の低減を図ることができる。そして、スクリーン(S)の面を洗浄するのに必要十分な洗浄剤(L)を洗浄部(1a)に供給するだけでよいので、洗浄剤(L)の使用量の低減を図ることができる。
【0075】
また、洗浄ヘッド(1)がインキを乗せるスクリーン(S)の表面(S1)側と、同スクリーン(S)の裏面(S2)側とに配置されているので、スクリーン(S)の表面(S1)と裏面(S2)とを同時に洗浄することができる。従って、洗浄時間の短縮を図ることができる。しかも、洗浄時に、スクリーン(S)におけるインキの通過する部分から空気を吸い込むことがなくなるので、洗浄部(1a)の負圧を一定に保つことができ、洗浄ムラが生じるのを防止することができる。更に、洗浄ヘッド(1)からスクリーン(S)の表面(S1)及び裏面(S2)に作用する押圧力が釣り合うと共に、洗浄部(1a)からスクリーン(S)の表面(S1)及び裏面(S2)に作用する吸引圧力が釣り合うので、スクリーン(S)に無理な力が作用しなくなるという利点がある。
【0076】
請求項3記載の発明においては、容器(2)及びポンプ(3)がスクリーン(S)の表面(S1)側及び裏面(S2)側の洗浄ヘッド(1)に個々に設けられているので、スクリーン(S)の表面(S1)側における洗浄ヘッド(1)、容器(2)及びポンプ(3)の合計重量と、同スクリーン(S)の裏面(S2)側における洗浄ヘッド(1)、容器(2)及びポンプ(3)の合計重量とをバランスさせることができる。従って、表面(S1)側及び裏面(S2)側の各洗浄ヘッド(1)をスクリーン(S)に沿ってバランスよく移動させることができる。
【0077】
請求項4記載の発明においては、スクリーン(S)の表面(S1)側及び裏面(S2)側の各容器(2)内の洗浄剤(L)の移動を可能にする流路(2a)を設けているので、一方の容器(2)の洗浄剤(L)の使用量が多い場合でも、これらの容器(2)の洗浄剤(L)の液面を同じように保つことができる。従って、一方の容器(2)内の洗浄剤(L)がなくなることによって、洗浄が中断されてしまうような不具合を防止することができる。
【0078】
請求項2または5記載の発明においては、スクリーン(S)の表面(S1)側の洗浄ヘッド(1)の吸引圧力を裏面(S2)側の洗浄ヘッド(1)の吸引圧力より低く設定しているので、表面(S1)側の洗浄ヘッド(1)への洗浄剤(L)の供給量が多くなり、裏面(S2)側の洗浄ヘッド(1)への洗浄剤(L)の供給量が少なくなる。従って、インキの付着の多いスクリーン(S)の表面(S1)を多くの洗浄剤(L)により能率よく洗浄することができ、インキの付着の少ないスクリーン(S)の裏面(S2)を少ない洗浄剤(L)により無駄なく洗浄することができる。即ち、洗浄速度の向上及び洗浄コストの低減を図ることができる。
【0079】
更に、表面(S1)側の吸引圧力が低く設定されているので、汚れの少ない裏面(S2)側の洗浄剤(L)がインキの通過可能な部分を通って表面(S1)側に流入することになる。即ち、汚れの多い表面(S1)側の洗浄剤(L)がインキの通過可能な部分を通って裏面(S2)側に流れるのを防止することができる。従って、裏面(S2)側の洗浄剤(L)が汚れるのを防止することができると共に、この裏面(S2)側の汚れの少ない洗浄剤(L)によってスクリーン(S)における特に重要なインキ通過部分をきれいに洗浄することができる。
【0080】
請求項6記載の発明においては、スクリーン(S)の表面(S1)側及び裏面(S2)側の各洗浄ヘッド(1)を、同一の横方向移動手段(7)を介して横方向に移動し、かつ同一の縦方向移動手段(12d)を介して縦方向に移動することができるので、各洗浄ヘッド(1)を完全に同期させながら横方向(左右方向)及び縦方向(上下方向)に移動することができる。なお、横方向移動手段(7)及び縦方向移動手段(12d)を同時に作動させることによって、各洗浄ヘッド(1)を、斜めに移動させたり、曲線を描くように移動させたりすることもできる。即ち、スクリーン(S)における洗浄に必要な部分を効率良く洗浄することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例として示したスクリーンインキ洗浄機の要部側面図である。
【図2】同スクリーンインキ洗浄機の要部正面図である。
【図3】同スクリーンインキ洗浄機における洗浄ヘッドを示す分解斜視図である。
【図4】同スクリーンインキ洗浄機における対向する2つの洗浄ヘッドを示す斜視図である。
【図5】同スクリーンインキ洗浄機の外観を示す斜視図である。
【図6】この発明の第2実施例として示したスクリーンインキ洗浄機の説明図である。
【図7】この発明の第3実施例として示したスクリーンインキ洗浄機の外観斜視図である。
【図8】同スクリーンインキ洗浄機の正面図である。
【図9】同スクリーンインキ洗浄機の側面図である。
【図10】同スクリーンインキ洗浄機の平面図である。
【符号の説明】
1 洗浄ヘッド
1a 洗浄部
2 容器
2a 流路(連結管)
3 ポンプ
7 下側水平移動板(横方向移動手段)
12d 回転軸(縦方向移動手段)
H 刷版
L 洗浄剤
S スクリーン
S1 表面
S2 裏面
SW スクリーンインキ洗浄機
Claims (6)
- 刷版(H)におけるスクリーン(S)に付着したインキを除去するためのスクリーンインキ洗浄機であって、
前記スクリーン(S)に沿って移動可能に構成され、スクリーン(S)に対して凹状に形成された洗浄部(1a)を有する洗浄ヘッド(1)と、
この洗浄ヘッド(1)の洗浄部(1a)に連通された容器(2)と、
前記洗浄ヘッド(1)の洗浄部(1a)に連通され、前記容器(2)に蓄えられた洗浄剤(L)を洗浄部(1a)を介して吸引するポンプ(3)とを備え、
前記洗浄ヘッド(1)は、インキを乗せるスクリーン(S)の表面(S1)側と、同スクリーン(S)の裏面(S2)側とに配置され、
前記洗浄ヘッド(1)は、該洗浄ヘッド(1)を前記スクリーン(S)に接触させた状態で前記ポンプ(3)により洗浄部(1a)内を吸引して負圧を発生させることで、前記スクリーン(S)に吸着することを特徴とするスクリーンインキ洗浄機。 - 刷版(H)におけるスクリーン(S)に付着したインキを除去するためのスクリーンインキ洗浄機であって、
前記スクリーン(S)に沿って移動可能に構成され、スクリーン(S)に対して凹状に形成された洗浄部(1a)を有する洗浄ヘッド(1)と、
この洗浄ヘッド(1)の洗浄部(1a)に連通された容器(2)と、
前記洗浄ヘッド(1)の洗浄部(1a)に連通され、前記容器(2)に蓄えられた洗浄剤(L)を洗浄部(1a)を介して吸引するポンプ(3)とを備え、
前記洗浄ヘッド(1)は、インキを乗せるスクリーン(S)の表面(S1)側と、同スクリーン(S)の裏面(S2)側とに配置され、
前記スクリーン(S)の表面(S1)側の洗浄ヘッド(1)の吸引圧力を、同スクリーン(S)の裏面(S2)側の洗浄ヘッド(1)の吸引圧力より低く設定したことを特徴とするスクリーンインキ洗浄機。 - 容器(2)及びポンプ(3)は、スクリーン(S)の表面(S1)側及び裏面(S2)側の洗浄ヘッド(1)に対して個々に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載のスクリーンインキ洗浄機。
- スクリーン(S)の表面(S1)側の容器(2)と、同スクリーン(S)の裏面(S2)側の容器(2)とを接続し、各容器(2)内の洗浄剤(L)の移動を可能にする流路(2a)を設けたことを特徴とする請求項3記載のスクリーンインキ洗浄機。
- スクリーン(S)の表面(S1)側の洗浄ヘッド(1)の吸引圧力を、同スクリーン(S)の裏面(S2)側の洗浄ヘッド(1)の吸引圧力より低く設定したことを特徴とする請求項1,3,4のいずれか1項に記載のスクリーンインキ洗浄機。
- スクリーン(S)の表面(S1)側及び裏面(S2)側の各洗浄ヘッド(1)は、同一の横方向移動手段(7)を介して横方向に移動し、かつ同一の縦方向移動手段(12d)を介して縦方向に移動するように構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のスクリーンインキ洗浄機。
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