JP4230945B2 - スライドレール装置 - Google Patents

スライドレール装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4230945B2
JP4230945B2 JP2004079473A JP2004079473A JP4230945B2 JP 4230945 B2 JP4230945 B2 JP 4230945B2 JP 2004079473 A JP2004079473 A JP 2004079473A JP 2004079473 A JP2004079473 A JP 2004079473A JP 4230945 B2 JP4230945 B2 JP 4230945B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rail
locking
section
lock member
slide rail
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004079473A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005263049A (ja
Inventor
光直 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Imasen Electric Industrial Co Ltd
Original Assignee
Imasen Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Imasen Electric Industrial Co Ltd filed Critical Imasen Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2004079473A priority Critical patent/JP4230945B2/ja
Publication of JP2005263049A publication Critical patent/JP2005263049A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4230945B2 publication Critical patent/JP4230945B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、車両用シートの位置を調整、固定するスライドレール装置に関するもので、特に、ロック機構がレール内部に配置されたスライドレール装置において、大型化、重量増加を伴うことなく強度向上を図ることができるスライドレール装置の構成に関するものである。
従来、アッパーレールとロアレールとが組み合わされた内部空間にロック機構が配置され、全体構成の小型化、軽量化が図られたスライドレール装置が提案、実用化されている。(例えば、特許文献1および特許文献2に記載された装置)
図7に示す特許文献1に記載されたスライドレール装置100は、金属板を折り曲げ加工して断面が略逆U字状に形成されたアッパーレール101と、金属板を折り曲げ加工して断面が略U字状に形成されたロアレール102とを備え、内部にロック部材103が配置された状態でアッパーレール101がロアレール102に摺嵌されている。アッパーレール101は、平面状の基部101aと、その両側に設けられた一対の縦壁101b、および、縦壁101bの下端から外側に向かって折り返された端面がく字状に膨らむ一対のフランジ部101cとを有し、縦壁101bとフランジ部101cの長手方向の略中央部にはロック用の係止部101dが形成されている。また、ロアレール102は、平面状の基部102aと、その両側に設けられた一対の縦壁102b、および、縦壁102bの上端から内側に向かって折り返えされたフランジ部102cを有し、縦壁102bとフランジ102cとの間に左右一対の溝部102dが形成されると共に、フランジ部102cには長手方向に連続した複数のロック歯102eが一体に形成されている。
ロアレール102の左右の溝部102dにアッパーレール101の左右のフランジ部101cが各々入り込むように組み合わされ、更に、スチールボールを備えたリテーナ105がフランジ部101cと縦壁102bとの間に介装され、アッパーレール101がロアレール102に対し円滑に摺動できる構成となっている。このため、スライドレール装置100は、アッパーレール101の基部101aと両縦壁101b、および、ロアレール102の基部102aと、両縦壁102b等により囲まれた断面係数が高い略箱断面形状となっており、小型軽量でも高強度を得ることができる合理的な形状、構成となっている。
また、アッパーレール101とロアレール102の摺嵌により形成された内部には、ばね鋼板等の弾性材から成るロック部材103が配設されており、ロック部材103の略中央部がリベット104によってアッパーレール101の基部101aに固定されている。ロック部材103の一方の端部にはロック爪部103aとそれと適宜の間隔をおいて、操作レバー106の端部が係止される切り起し部103bとが一体に形成されている。
そして、スライドレール装置100が調整されない状態においては、ロック部材103のロック爪部103aが前記ロック歯102eの適宜の部分と前記係止部101dとに同時に係合し、アッパーレール101とロアレール102との相対位置が固定されるようになっている。また、操作レバー106が操作されると、ロック部材103の切り起し部103bに操作力が伝わり、ロック部材103自体の弾性力に抗して切り起し部103bとロック爪部103aが形成された部位が一体的に変位される。すると、ロック爪部103aと前記係止部101d、ロック歯102eとの係合が解除され、アッパーレール101とロアレール102との相対位置が調整できるようになっている。
図8に示す特許文献2に記載されたスライドレール装置200は、上記の特許文献1のスライドレール装置100と略同一な構成のアッパーレール201とロアレール202を有している。アッパーレール201とロアレール202との間にはロックプレート203が配設され、リテーナ204が介装されている。ロックプレート203は折り曲げ加工された金属板で形成されており、その中央部にはアッパーレール201と同様な略逆U字状部203aが設けられ、その一方の端部には横板部203bとそれに連設された突片部203cが設けられ、他方の端部にはロック爪部203dが設けられている。
ロックプレート203の横板部203bは、ピン205によって板状のロックスプリング206を抱き合わせる形でアッパーレール201に回転可能に取り付けられている。操作レバー207をロックスプリング206の弾性力に抗して操作することにより、前記の特許文献1のスライドレール装置100と同様に、アッパーレール201とロアレール202との相対位置の固定、調整ができるようになっている。
また、各レールの外部にロック部材およびロック機構を配設するスライドレール装置において、レール断面そのものを高強度化するため、一方のレールの側壁間に適宜の縦壁を設けたものも公知である。(例えば、特許文献3の装置)
図9に示す特許文献3に記載されたスライドレール装置300は、前述の特許文献1および特許文献2に記載された装置とアッパーレールとロアレールとが上下反対の構成となっているが、両者は相対的な関係で、スライドレール装置としての基本構成および機能は同じである。アッパーレール301とロアレール302とがスチールボール303を介して摺動可能に組み合わされており、ロアレール302の基部302aの一部が切り起こされ、補強壁3Aが形成されている。縦壁3Aはロアレール302の基部302の両側に設けられた縦壁302bに接するように設定されており、補強壁3Aと左右の縦壁302bによってロアレール302、即ちスライドレール装置300の断面係数が向上し、高強度の装置が合理的に実現できるよう工夫されている。
特開2002−154355号公報 特開2001―158259号公報 特公昭57−55613号公報
上記の特許文献1および特許文献2に記載されたスライドレール装置は、ロック機構をレール部材の内部に配置でき、装置を小型化できると共に、アッパーレールとロアレールとの組み合わせによる略箱形の断面形状によって強度を向上させることができるものの、快適性および利便性をより向上させる目的で、従来は車体に取り付けられていたシートベルトをシートに組み込む場合等には、更なるスライドレール装置の高強度化が必要となり、略箱形の断面形状を大きくするか、或いは、各レール部材の板厚を増加する必要があり、装置の大型化および重量の増加を招く不都合があった。
また、車両の衝突時等には各レールの両端部の近傍あるいはロック機構部に大きな荷重が集中的に作用し、特定の部位の変形、剥離が生じやすいことが確認されている。このため、単に装置の大型化および各レール部材の板厚を増加させる方法は、スライドレール装置の全体の強度が向上できるものの、荷重の集中しない不必要な部分まで高強度化することとなり、設計的な合理性を欠く不都合があった。
また、上記の特許文献3に記載されたスライドレール装置は、簡単な構成で高強度の装置を実現できるものの、補強壁3Aが障害となってロック機構をレール内部に配置することが困難であり、装置全体を小型化、軽量化することができず、シートの他の機構部品(例えば、シートを昇降調整するハイト機構、2ドア車において後席への乗降を容易にするウオークイン機構)を組み合わせる自由度が低下する不都合があった。
そこで、本発明は略箱形の断面形状を採用したスライドレール装置の利点を生かし、更に、レール内部に配置されるロック機構の各部品の組み合わせを工夫することによって、荷重が集中的に作用しやすい特定の部位、つまりレール両端部の近傍の強度を部品点数の増加等を伴うことなく、合理的、かつ、効率的に向上させ、上記の不都合を解消した小型で軽量なスライドレール装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、アッパーレールとロアレールとが互いに摺動可能に組み合わされたスライドレール装置であって、平面状の基部とその両側に設けられた一対の縦壁とによって断面が略逆U字状に形成され、また、前記縦壁が外側に向かって折り返された一対のフランジ部が設けられた一方のレールと、平面状の基部とその両側に設けられた一対の縦壁とによって断面が略U字状に形成され、また、前記縦壁が内側に向かって折り返されて一対のフランジ部が形成されると共に、当該縦壁と当該フランジ部との間に左右一対の溝部が設けられた他方のレールとを備え、一方のレールの両フランジ部が他方のレールの両溝部に摺嵌されて、両レールの組み合わせにより各基部と各縦壁等によって略箱形断面が形成され、当該箱形断面の内部に両レールの係止部およびロック歯に係合、離脱されるロック部材を有するロック機構が配置されたスライドレール装置において、前記ロック部材は、断面が略U字状の取付部を備えており、前記ロック部材の一方の端部には、外形部が略板状で前記一方のレールの係止部に係合される係止部が形成されており、当該係止部には両側に前記他方のレールの係止歯に係合されるロック孔と、中央に各レールの長手方向に延び前記一方のレールの基部方向に突出する補強用のリブが設けられており、前記取付部と係止部の繋がり部において取付部の両縦壁と係止部のリブとが長さ方向で一部重複するように形成され、かつ、両側壁の形成に必要な左右の切り欠きが長さ方向に位置をずらして設けられ、ロック部材が前記一方のレールの略逆U字状の内部に配置され、ロック部材の略U字状断面と前記一方のレールの略逆U字状断面との組み合わせによって略箱形断面が形成され、更に、その周りが両レールの組み合わせによる略箱形断面で覆われる構成を特徴とする。
また、上記の目的を達成するため、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ロック部材が一方のレールの前方部分に配置され、当該ロック部材を係止方向に付勢するロックスプリングと、当該ロックスプリングを一方のレールの略逆U字状の内部に取り付けるブラケットとを有し、当該ブラケットが一方のレールの後方部分に配置されていると共に、当該ブラケットは一方のレール両縦壁の間隔と略同一の板幅を有する略帯状板材がクランク状に屈曲されて形成されており、当該ブラケットの板幅方向の両側の少なくとも一部分が一方のレール両縦壁の略高さ方向に沿って当接され、一方のレール後方部分の断面強度が向上されるよう構成されたことを特徴とする。
また、上記の目的を達成するため、請求項に記載の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記ロック部材は略円筒状のリベットによって一方のレールに取り付けられており、当該リベットの端部は前記一方のレールの基部に固定され、リベットの略円筒側面にロック部材の取付部がピン等の手段によって回動可能に軸止されており、当該リベットの側面がロック部材の取付部の両縦壁に当接され、ロック部材の略U字状断面と一方のレールの略逆U字状断面との組み合わせによる略箱形断面部が当該リベットにより更に高強度化された構成を特徴とする。
請求項1に記載の発明は、ロック部材が一方のレールの略逆U字状の内部に配置され、ロック部材の略U字状断面と前記一方のレールの略逆U字状断面との組み合わせによって略箱形断面が形成され、更に、その周りが両レールの組み合わせによる略箱形断面で覆われる構成となっており、両レールの組み合わせによる略箱形断面を大きくしたり、或いは、各レール部材の板厚を増加させることなく高強度化できる。
また、ロック部材の取付部と係止部の繋がり部において取付部の両縦壁と係止部のリブとが長さ方向で一部重複するように形成され、かつ、両側壁の形成に必要な左右の切り欠きが長さ方向に位置をずらして設けられ、取付部と係止部の繋がり部の剛性および曲げ強度が向上された構成となっているため、ロック部材の形状設定および強度確保が容易であり、合理的な設計が可能である。
請求項2に記載の発明は、前記ロック部材が一方のレールの前方部分に配置され、レールの前方部分の強度向上が図られ、また、ロックスプリングを取り付けるブラケットが一方のレールの後方部分に配置されていると共に、当該ブラケットの板幅方向の両側の少なくとも一部分が一方のレール両縦壁の略高さ方向に沿って当接され、一方のレール後方部分の断面強度が向上されるよう構成されているため、荷重が集中的に作用しやすい特定の部位、つまりレール両端部の近傍の強度を部品点数の増加等を伴うことなく、合理的、かつ、効率的に向上させることができる。
請求項に記載の発明は、ロック部材の略U字状断面と一方のレールの略逆U字状断面との組み合わせによる略箱形断面部がリベットにより更に高強度化された構成となっており、ロック機構部材を有効活用してより高強度化を図ることができる。
本発明の実施形態を、図1〜図6を参照して説明する。図1は、本発明のスライドレール装置10が取り付けられた車両用シート1の全体構成を示す側面図であり、車両用シート1はシートクッション2とシートバック3とを備えている。シートクッション2の下部には左右一対のスライドレール装置10が配置されており、図1においてはその一方のスライドレール装置10のみが図示されている。
スライドレール装置10のアッパーレール11の上面には公知なボルトおよびナット等の締結手段によってシートクッション2が固定され、ロアレール12は前後端に設けられたフット5,5を介して車両の床4に同様な締結手段によって固定されている。6はシートクッション2の前方下部に配置された操作レバーであり、スライドレール装置10を操作してシート1の前後位置を調整、固定できるようになっている。
続いて、図2〜図6を参照してスライドレール装置10の詳細構成を説明する。アッパーレール11は鉄等の金属板から成り、プレス、折り曲げ加工等によって断面が左右対称な略逆U字状に形成されており、平面状の基部11aと、その両側に設けられ下方向に延設された左右一対の縦壁11b、および、各縦壁11bの下端から外側上方に向かって折り返えされ端面がく字状に外方に膨らんだ一対のフランジ部11cから成っている。アッパーレール11の略中央部には、前記縦壁11bとフランジ部11cとを一体的に切り欠いた左右一対のロック用の係止部11dが設けられている。
ロアレール12は、鉄等の金属板から成り、プレス、折り曲げ加工等により断面が左右対称な略U字状に形成されており、平面状の基部12aと、その両側に設けられ上方に延設された左右一対の縦壁12b、および、各縦壁12bの上端部12cから内側下方に向かって折り返えされた一対のフランジ部12dから成っている。縦壁12bとフランジ部12dとはほぼ並行に形成されており、その間には溝部12eが設けられている。また、両側のフランジ部12dの下方先端部には、一定間隔の切り欠きを形成することによって、複数のロック歯12fが一体に設けられている。
図3および図4に示されるように、アッパーレール11の左右のフランジ部11cがスチールボール13a、13bを備えたリテーナ14を介在してロアレール12の左右の溝部12eに嵌装されている。また、一方のスチールボール13aはアッパーレール11のフランジ部11cの上端外側部と、ロアレール12の縦壁12bと上端部12cとのコーナー部分との間に転動可能に配置され、同様に、他方のスチールボール13bは、アッパーレール11のフランジ部11cの下端外側部と、ロアレール12の基部12aと縦壁12bとのコーナー部分との間に転動可能に配置され、各スチールボール13a、13bの働きによりアッパーレール11がロアレール12に対して長手方向に円滑に摺動できるようになっている。
従って、アッパーレール11の基部11aと左右一対の縦壁11b、ロアレール12の基部12aと左右一対の縦壁12b、および、各フランジ部11c、12d等によって、スライドレール装置10は全長に亘って略箱形の断面形状となっている。この箱形断面の組み合わせにより、アッパーレール11およびロアレール12の板厚を増加させることなく、スライドレール装置10の強度向上が図られている。
15は鉄等の金属板から成るロック部材であり、ロック部材15と前記アッパーレール11の係止部11d、ロアレール12のロック歯12f等の組み合わせによって、レール内部に配置されるロック機構の主要部が構成されており、ロック部材15の一方の端部には係止部15aが、また、他方の端部には取付部15bが一体に形成されている。係止部15aは略角板状で、その中央部にはアッパーレール11の基部11aの方向(上方向)に向かって突出しスライドレール装置の長手方向に延びる補強用のリブ15fが形成され、更に、リブ15fの両側部には複数(本実施例では3個)のロック孔15cが各々設けられている。取付部15bの端部には取付の寸法誤差を吸収し、操作性を向上させるためのスプリング21を介在して、前記操作レバー6の端部が挿通固定されている。
リブ15fは、基部11aの方向(上方向)に突出しているため、位置調整操作に伴って係止部15aが図4の仮想線で示す位置となっても、リブ15fがロアレール12の基部12aに当接して係止部15aの作動に支障を来すことがないよう設定されている。(リブ15fが基部11aと反対の方向(下方向)に突出していると、ロアレール12の基部12aに当接して係止部15aの作動に支障を来す。)
図5はロック部材15を示す斜視図である。係止部15aを除くロック部材15のほぼ全長が、平面状の基部15dとその両側に形成された縦壁15eとから成る略U字状断面の取付部15bとして形成されており、その略中央部の左右の縦壁15eには軸孔15hが穿設されている。また、係止部15aに近接した取付部15bの左右の縦壁15eには、基部11aの方向(上方向)に向かって突出する一対の突片部15iが一体に形成されている。
なお、上記の基部15dとその両側に形成された縦壁15eとから成る略U字状断面の取付部15bは、前記アッパーレール11の基部11aと左右の縦壁11bとから成る略逆U字状の内側面に僅かな間隙を持って向かい合わせに嵌る寸法に設定されている。このため、スライドレール装置10が組み付けられた状態においては、ロック部材15の縦壁15eが存在する部分、即ち、スライドレール装置10の前端の近傍部分は、図3に示されるように、アッパーレール11の基部11aと左右の縦壁11b、および、取付部15の基部15dと左右の縦壁15eとによって略箱形の断面形状が形成され、更にその外側にアッパーレール11とロアレール12によって従来と同様な略箱形の断面形状が形成されている。従って、上記の組み合わせ構成により、スライドレール装置10の前端の近傍部分には2重の略箱形の断面形状が形成され、断面係数が大幅に向上して高強度化が図られる。
また、図5に示される繋がり部分Yの横幅は、前記アッパーレール11の左右縦壁11bの間に収容できる狭い幅に形成する必要がある。ところが、上記のロック部材15は、係止部15aに形成されたリブ15fの突出方向と、取付部15bの縦壁15eが形成される向きの関係で、繋がり部分Yにおいてプレスの曲げ加工方向が切り替わり、強度低下を招きやすい形状となっている。このため、リブ15fの終端部分が取付部15bの縦壁15eが設けられた部分と一部重なるよう設定され、かつ、左右の縦壁15eの形成に必要な切り欠き部150a、150bがロック部材15の長さ方向にずらした位置に設けられている。従って、リブ15fと15bの縦壁15eとの部分的な重なりにより剛性が向上し、また、荷重が集中しやすい切り欠き部150a、150bが長さ方向にずれているため曲げ方向の強度も損なうことがなく、狭い横幅にも係わらず繋がり部分Yに十分な強度を確保することができるようになっている。
17は両側面が切り落とされ、中央部に貫通孔17aが設けられたリベットで、リベット17が前記ロック部材15に設けられた取付部15bのU字状の断面内部に配置されている。軸孔15hと貫通孔17aとを貫通する軸ピン18によって、ロック部材15が軸ピン18を支点として回転可能にリベット17に取り付けられ、更に、リベット17の端部はアッパーレール11の基部11aに穿設されたカシメ孔110aにカシメ固定されている。また、図3に示されるように、リベット17の両側面の幅は前記アッパーレール11に設けられた左右の縦壁11bの間隔と略同一に設定されており、リベット17によってもアッパーレール11の断面強度、即ち、スライドレール装置10の強度を向上させることができるようになっている。
16は金属棒を折り曲げて形成されたロックスプリングであり、略平行に配置された線状部16aと屈曲しアッパーレール11の基部11aの方向(上方向)に向かって突出する屈曲部16bとが一体に形成されている。ロックスプリング16の略中央部は、板材をクランク状に屈曲して形成されたブラケット20と、リベット19とによってアッパーレール11の基部11aに固定されている。ロックスプリング16の線状部の先端部分は、前記ロック部材15のリブ15fの裏面となる凹部15gに係止され、屈曲部16bはアッパーレール11の基部11aの内面に弾性的に当接されるように設定されており、ロックスプリング16によって、ロック部材15の係止部15aがアッパーレール11の係止部11dと係合する方向に常時付勢されるように設定されている。
ここで、前記ブラケット20の基体部20aの板幅は、前記アッパーレール11の基部11aと左右の縦壁11bとから成る略逆U字状の内側面とほぼ同一に設定されている。このため、スライドレール装置10が組み立てられた状態においては、図6に示されるようにアッパーレール11の左右の縦壁11bと基体部20aが当接し、これが補強壁となって強度向上が図られるようになっている。即ち、前記ブラケット20が固定されたスライドレール装置10の後方よりの部分が、別部材等を付加することなく合理的に強度向上が図られる。
なお、前記ロック部材15に設けられた一対の突片部15iは、本実施形態では採用されていないウオークイン機構を組み合わせるためのものである。突片部15iは、アッパーレール11の基部11aに設けられた一対の通孔11eから上方に突出するようになっており、前記の操作レバー6によらず、図示されないウオークイン機構の部材によって突片部15iを介してロック部材15を作動させることができるようになっている。
操作レバー6が操作されない状態においては、ロックスプリング16によってロック部材15の係止部15aが、アッパーレール11の基部11aの方向(上方向)に付勢されており、係止部15aの外形部がアッパーレール11の係止部11dに係合されると共に、係止部15aのロック孔15cがロアレール12の適宜のロック歯12fに係合され、アッパーレール11とロアレール12との相対位置が固定されている。即ち、この状態ではスライドレール装置10がロックされ、シートの前後位置が一定に保たれる。
上記の状態から図2に矢印Zで示される方向に操作レバー6が操作されると、ロック部材15が軸ピン18を支点として回転作動される。すると、ロック部材15の係止部15aが図4に実線で示される位置から仮想線で示される位置に移動し、係止部15aとアッパーレール11の係止部11dの係合が解除され、同時に、係止部15aのロック孔15cとロアレール12のロック歯12fとの係合も解除され、アッパーレール11とロアレール12との相対位置の調整が可能となる。即ち、スライドレール装置10のロックが解除され、シートの前後位置の調整が可能となる。また、上記の状態でシートの前後位置を適宜調整の後に操作レバー6の操作が解除されると、ロックスプリング16の弾性力によってロック部材15が軸ピン18を支点として反対方向に回転され、スライドレール装置10がロックされた初期の状態に復帰される。
本発明に係るスライドレール装置が取り付けられた車両用シートの全体構成を示す側面図である。 本発明に係るスライドレール装置の実施形態を示す分解斜視図である。 図2のX1−X1線断面図である。 図2のX2−X2線断面図である。 ロック部材15の詳細構成を示す斜視図である。 図2のX3−X3線断面図である 特許文献1に記載された従来のスライドレール装置を示す分解斜視図である。 特許文献2に記載された従来のスライドレール装置を示す分解斜視図である。 特許文献3に記載された従来のスライドレール装置を示す断面図である。
符号の説明
10 スライドレール装置
11 アッパーレール
12 ロアレール
14 リテーナ
15 ロック部材

Claims (3)

  1. アッパーレールとロアレールとが互いに摺動可能に組み合わされたスライドレール装置であって、平面状の基部とその両側に設けられた一対の縦壁とによって断面が略逆U字状に形成され、また、前記縦壁が外側に向かって折り返された一対のフランジ部が設けられた一方のレールと、平面状の基部とその両側に設けられた一対の縦壁とによって断面が略U字状に形成され、また、前記縦壁が内側に向かって折り返されて一対のフランジ部が形成されると共に、当該縦壁と当該フランジ部との間に左右一対の溝部が設けられた他方のレールとを備え、一方のレールの両フランジ部が他方のレールの両溝部に摺嵌されて、両レールの組み合わせにより各基部と各縦壁等によって略箱形断面が形成され、当該箱形断面の内部に両レールの係止部およびロック歯に係合、離脱されるロック部材を有するロック機構が配置されたスライドレール装置において、
    前記ロック部材は、断面が略U字状の取付部を備えており、前記ロック部材の一方の端部には、外形部が略板状で前記一方のレールの係止部に係合される係止部が形成されており、当該係止部には両側に前記他方のレールの係止歯に係合されるロック孔と、中央に各レールの長手方向に延び前記一方のレールの基部方向に突出する補強用のリブが設けられており、前記取付部と係止部の繋がり部において取付部の両縦壁と係止部のリブとが長さ方向で一部重複するように形成され、かつ、両側壁の形成に必要な左右の切り欠きが長さ方向に位置をずらして設けられ、ロック部材が前記一方のレールの略逆U字状の内部に配置され、ロック部材の略U字状断面と前記一方のレールの略逆U字状断面との組み合わせによって略箱形断面が形成され、更に、その周りが両レールの組み合わせによる略箱形断面で覆われる構成を特徴とする、スライドレール装置。
  2. 前記ロック部材が一方のレールの前方部分に配置され、当該ロック部材を係止方向に付勢するロックスプリングと、当該ロックスプリングを一方のレールの略逆U字状の内部に取り付けるブラケットとを有し、当該ブラケットが一方のレールの後方部分に配置されていると共に、当該ブラケットは一方のレール両縦壁の間隔と略同一の板幅を有する略帯状板材がクランク状に屈曲されて形成されており、当該ブラケットの板幅方向の両側の少なくとも一部分が一方のレール両縦壁の略高さ方向に沿って当接され、一方のレール後方部分の断面強度が向上されるよう構成されたことを特徴とする、請求項1に記載のスライドレール装置。
  3. 前記ロック部材は略円筒状のリベットによって一方のレールに取り付けられており、当該リベットの端部は前記一方のレールの基部に固定され、リベットの略円筒側面にロック部材の取付部がピン等の手段によって回動可能に軸止されており、当該リベットの側面がロック部材の取付部の両縦壁に当接され、ロック部材の略U字状断面と一方のレールの略逆U字状断面との組み合わせによる略箱形断面部が当該リベットにより更に高強度化された構成を特徴とする、請求項1または請求項2に記載のスライドレール装置。
JP2004079473A 2004-03-19 2004-03-19 スライドレール装置 Expired - Fee Related JP4230945B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004079473A JP4230945B2 (ja) 2004-03-19 2004-03-19 スライドレール装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004079473A JP4230945B2 (ja) 2004-03-19 2004-03-19 スライドレール装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005263049A JP2005263049A (ja) 2005-09-29
JP4230945B2 true JP4230945B2 (ja) 2009-02-25

Family

ID=35088050

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004079473A Expired - Fee Related JP4230945B2 (ja) 2004-03-19 2004-03-19 スライドレール装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4230945B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012081380A1 (ja) 2010-12-13 2012-06-21 シロキ工業株式会社 スライドレール装置
CN105365607A (zh) * 2014-08-11 2016-03-02 富士机工株式会社 车辆用座椅滑动装置

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008049891A (ja) 2006-08-25 2008-03-06 Aisin Seiki Co Ltd 車両用シートスライド装置
JP4355963B2 (ja) 2007-01-30 2009-11-04 株式会社今仙電機製作所 スライドレール装置
JP5292887B2 (ja) * 2008-03-28 2013-09-18 アイシン精機株式会社 車両用シートスライド装置
US8464993B2 (en) 2009-03-26 2013-06-18 Tachi-S Co., Ltd. Seat slide rail
KR101547699B1 (ko) * 2009-06-08 2015-08-26 주식회사다스 차량용 시트레일의 이탈방지 장치
JP2012016505A (ja) * 2010-07-09 2012-01-26 Nakano Refrigerators Co Ltd ショーケース用スライド棚
WO2013035536A1 (ja) * 2011-09-06 2013-03-14 アイシン精機 株式会社 車両用シートスライド装置
TW201321233A (zh) * 2011-11-24 2013-06-01 Gsk Corp 一體式滑軌改良構造與製作方法
US9038981B2 (en) 2012-10-19 2015-05-26 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Seat apparatus for vehicle
JP5983295B2 (ja) * 2012-10-19 2016-08-31 アイシン精機株式会社 車両用シートスライド装置
JP2015093548A (ja) * 2013-11-11 2015-05-18 テイ・エス テック株式会社 車両用レール機構
JP6594179B2 (ja) * 2015-11-25 2019-10-23 株式会社タチエス シートスライド装置及び車両用シート

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012081380A1 (ja) 2010-12-13 2012-06-21 シロキ工業株式会社 スライドレール装置
EP2549133A1 (en) 2010-12-13 2013-01-23 Shiroki Corporation Slide rail device for vehicle seat
EP2549134A1 (en) 2010-12-13 2013-01-23 Shiroki Corporation Slide rail device for vehicle seat
CN105365607A (zh) * 2014-08-11 2016-03-02 富士机工株式会社 车辆用座椅滑动装置
CN105365607B (zh) * 2014-08-11 2018-07-20 Tf金属株式会社 车辆用座椅滑动装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005263049A (ja) 2005-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4230945B2 (ja) スライドレール装置
US7314204B2 (en) Sliding rail system
JP4355963B2 (ja) スライドレール装置
US10279708B2 (en) Seat sliding device
US20170341535A1 (en) Seat sliding device
JP2006290131A (ja) 車両用パワーシートスライド装置
US20110095161A1 (en) Seat rail device
US10464447B2 (en) Slide rail device for vehicle
US8657380B2 (en) Seat assembly having a moveable headrest assembly
US20170341533A1 (en) Seat sliding device
US10369902B2 (en) Seat sliding device
JP4465301B2 (ja) 車両のシートスライド装置
WO2014065118A1 (ja) 車両用スライドレール装置
CN111483356B (zh) 滑动装置
JP6235328B2 (ja) 車両用シートのスライドレール装置
JP2005225262A (ja) シートスライド装置
JP5292887B2 (ja) 車両用シートスライド装置
JP6643705B2 (ja) シートスライド装置
JP2007030805A (ja) 車両のシートスライド装置
JP2007186143A (ja) スライドレールのロック機構
JP4484549B2 (ja) 自動車用シートスライド装置
JPH10250422A (ja) シートスライド装置のロック機構
JP2007223345A (ja) 自動車用シートスライド装置
JP2021160620A (ja) ロック部材、及びシートスライド装置
JP2010000887A (ja) シートスライド装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060602

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080701

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080902

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081028

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081204

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4230945

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111212

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111212

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121212

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131212

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees