JP4230638B2 - 原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置 - Google Patents

原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子炉で発生した蒸気の圧力に基づきタービンバイパス弁の開度を調整する調整用コントローラを備えた原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図22は、従来の原子力発電プラントの主蒸気系統及びタービンバイパス系統を説明するための系統図である。主蒸気系統01は、原子炉1で発生した蒸気を、主蒸気ヘッダ4、主蒸気止め弁5及び蒸気加減弁(CV)6を順次介して蒸気タービン8に供給されるように構成した配管系統である。
【0003】
具体的には、原子炉1で発生した蒸気は、原子炉格納容器3の外側に配置された主蒸気ヘッダ4に供給される。主蒸気ヘッダ4に供給された蒸気は、主蒸気止め弁5及び蒸気加減弁6を介して蒸気タービン8に供給される。主蒸気止め弁5は蒸気タービン8を停止する場合に蒸気タービン8への蒸気を遮断するものであり、蒸気加減弁6は、原子炉1で発生し蒸気タービン8に流入する蒸気流量を調整するものである。蒸気タービン8に流入した蒸気により蒸気タービン8は回転し、蒸気タービン8に直結された発電機9により電気出力が得られる。
【0004】
また、タービンバイパス系統02は、主蒸気系統01とは別に構成され、主蒸気ヘッダ4から分岐し、主蒸気ヘッダ4に供給された蒸気をタービンバイパス弁7を経由して復水器10に供給できるように構成した配管系統である。
【0005】
通常運転時には、原子炉1で発生した蒸気の圧力、具体的には主蒸気圧力検出器2で検出された主蒸気ヘッダ4の圧力、又は原子炉ドーム圧力検出器11で検出された圧力が、その圧力設定値になるように蒸気加減弁6によって調節され、このときタービンバイパス弁7は全閉に保持されている。一方、プラント起動停止時や送電系統に事故が発生した場合などには、蒸気加減弁6の開度が制限を受けることから、主蒸気ヘッダ4の主蒸気圧力2はタービンバイパス弁7により調節される。
【0006】
また、発電機9の負荷遮断あるいはタービントリップといった負荷の喪失時には、主蒸気止め弁5および蒸気加減弁6を急速に閉止し、蒸気タービン8への蒸気を遮断するため、原子炉1および主蒸気圧力が上昇する。これを緩和するためにタービンバイパス弁7を急速に開放し主蒸気は復水器10へバイパスされる。
【0007】
以下、図23を参照して原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置の従来例について説明する。蒸気加減弁6及びタービンバイパス弁7の開度は、次に述べる蒸気タービン制御装置12における調整制御用コントローラ13によって制御される。
【0008】
主蒸気ヘッダ4に設置された主蒸気圧力検出器2から出力される主蒸気圧力信号は、蒸気タービン制御装置12に入力され、主蒸気圧力設定器23の圧力設定値と比較されて第1の圧力偏差演算器24により圧力偏差が演算される。ここで得られた圧力偏差信号29は圧力制御演算器25に入力され、偏差に比例した信号が圧力制御信号30として第1の低値選択器18に入力される。
【0009】
第1の低値選択器18において圧力制御信号30は、速度/負荷制御演算器15からの速度/負荷制御信号、負荷制限器16の負荷制限信号、最大流量制限器17からの最大流量制限信号と比較される。そして、第1の低値選択器18は、これらの信号のうち最も低値の信号を選択して蒸気加減弁6の開度指令信号として出力する。
【0010】
また、圧力制御演算器25で演算された圧力制御信号30と蒸気加減弁開度指令信号との偏差信号を第1の偏差演算器20で求め、一方、最大流量制限器17で演算された最大流量制限信号と蒸気加減弁開度指令信号との偏差信号を第2の偏差演算器21で求める。
【0011】
そして、これら第1の偏差演算器20及び第2の偏差演算器21の信号は第2の低値選択器22に入力され、比較された後に、その低値がタービンバイパス弁7の開度指令信号31として出力される。
【0012】
調整制御用コントローラ13から出力されたタービンバイパス弁開度指令信号31は弁開度信号と指令信号31との偏差を求めアンプ器を有する弁位置制御部32を介し、サーボ弁33に入力される。サーボ弁33は、タービンバイパス弁7を駆動する油筒38の油量を調整し蒸気タービン制御装置12から要求された必要な弁開度にタービンバイパス弁7を調整する。
【0013】
このタービンバイパス弁7の油筒38には、タービンバイパス弁急開指令36により、緊急時に急速な弁開動作および動作確認試験を行うことが可能な様にタービンバイパス弁用急速作動電磁弁37が設けられている。通常は、タービンバイパス弁急開指令36が成立していないため、サーボ弁33による調整制御が行われているが、図23の例の様にパワーロードアンバランス(負荷遮断検出)信号によるタービンバイパス弁急開指令36が成立するとサーボ弁33の制御信号の如何に係わらずタービンバイパス弁7は全開する。タービンバイパス弁7は一般に複数設けられているが、この時全開する弁は、タービンバイパス弁急開指令36が成立した弁となる。
【0014】
なお、主蒸気圧力検出器2、調整制御用コントローラ12は信頼性向上のため一般的に多重化されているため、図23では三重化された主蒸気圧力検出器2の中間値を第1の中間値選択器27により選択し、三重化された調整制御用コントローラ12で圧力制御信号30および弁位置制御部32を制御に使用する構成を示す。
【0015】
また、一般的に原子力発電プラントの出力よりタービンバイパス弁7は複数設けられその数が異なるが、図23におけるタービンバイパス弁7とこれに接続する弁位置制御部32、サーボ弁33、急速作動電磁弁37および油筒38は、複数の弁毎に同様の構成をしているため1弁分の構成を示す。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の従来の調整制御用コントローラ13が一般的に多重化された原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置12においては、通常運転中に調整制御用コントローラ13に単一故障が発生した場合でも残りの正常系統により制御が継続され、故障個所が告知された場合は故障個所の復旧を行うことができるが、調整制御用コントローラ13のソフトウェアおよびハードウェアの共通要因による故障が発生した場合に、故障が検知できずに運転を継続する可能性がある。
【0017】
前記故障のうち2系統以上の多重故障が発生し調整制御用コントローラ13においてタービンバイパス弁7の開度調整器が喪失し、かつ、その故障を検出しきれないままの状態でタービントリップが発生した場合、主蒸気止め弁5が全閉した後本来開動作するはずのタービンバイパス弁7が不作動に至ることがある。この時、タービンバイパス弁7は全閉状態が継続するため、前記原子炉1の圧力が急激に上昇し原子炉1は機器保護上の観点からは熱的に厳しい状態に至る。
【0018】
本発明はかかる従来の事情に対処するためなされたものであり、その目的はタービントリップ発生時にタービンバイパス弁の調整制御機能が喪失していても、タービンバイパス弁が開路するため、原子炉の圧力が急激に上昇することを防止することができ、原子炉圧力を減圧することが可能となる原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に対応する発明は、原子炉で発生した蒸気が主蒸気系統を介して蒸気タービンに流入するように構成され、前記蒸気が前記蒸気タービンをバイパスし復水器に導かれるように構成したバイパス系統にタービンバイパス弁を備え、且つ該原子炉で発生した蒸気の圧力に基づき該タービンバイパス弁の開度を調整するものであって、1個または複数個の多重化された調整用コントローラを備えた原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置において、
前記蒸気タービンがトリップしたことを検出するタービントリップ検出手段と、
前記タービンバイパス弁が全閉状態であることを検出するタービンバイパス弁全閉検出手段と、
前記タービントリップ検出時に前記タービンバイパス弁が開不動作となることを条件に、前記調整制御用コントローラとは独立して、前記タービンバイパス弁を全開させるタービンバイパス弁全開指令信号を出力し、タービンバイパス弁制御を前記圧力制御信号による調整制御からオン−オフ制御により切替えるオン−オフ制御用コントローラと、
を具備したことを特徴とする原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置である。
【0022】
前記目的を達成するため、請求項に対応する発明は、前記オン−オフ制御用コントローラは、前記タービンバイパス弁全開指令信号により、前記タービンバイパス弁が開動作後一定時間経過した時、前記タービンバイパス弁全開指令信号を自動的に解除する解除手段を具備したことを特徴とする請求項に記載の原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置である。
【0023】
前記目的を達成するため、請求項に対応する発明は、前記解除手段を、複数のタービンバイパス弁にそれぞれ対応して設けたことを特徴とする請求項に記載の原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置である。
【0024】
前記目的を達成するため、請求項に対応する発明は、前記タービントリップ検出時にタービンバイパス弁の全閉を検出したタービンバイパス弁不動作検出信号が一定時間継続後、保持して出力されるタービンバイパス弁全開指令信号に、前記原子炉で発生した蒸気の圧力が所定値以下になったことを検出する信号判定手段と、前記信号判定手段からの信号により前記タービンバイパス弁全開指令保持信号を解除する全開指令保持信号解除手段とを更に具備したことを特徴とする請求項に記載の原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置である。
【0025】
前記目的を達成するため、請求項に対応する発明は、前記タービントリップ検出時にタービンバイパス弁の全閉を検出したタービンバイパス弁不動作検出信号が一定時間出力される弁不動作検出信号出力手段とを更に具備したことを特徴とする請求項に記載の原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置である。
【0026】
前記目的を達成するため、請求項に対応する発明は、前記タービントリップ検出時にタービンバイパス弁の全閉を検出したタービンバイパス弁不動作検出信号を保持した信号と、複数のタービンバイパス弁毎に前記原子炉で発生した蒸気の圧力が所定値以上になったことを検出する信号判定手段とを更に具備し、該信号判定手段からの信号により複数のタービンバイパス弁毎に全開指令信号を出力することを特徴とする請求項に記載の原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置である。
【0027】
前記目的を達成するため、請求項に対応する発明は、前記タービントリップ検出時にタービンバイパス弁の全閉を検出したタービンバイパス弁不動作検出信号を保持した信号と、複数のタービンバイパス弁毎に前記原子炉で発生した蒸気の圧力と蒸気圧力設定値との偏差が所定値以上になったことを検出する信号判定手段とを更に具備し、該信号判定手段からの信号により複数のタービンバイパス弁毎に全開指令信号を出力することを特徴とする請求項に記載の原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置である。
【0028】
前記目的を達成するため、請求項に対応する発明は、前記タービントリップ検出時にタービンバイパス弁の全閉を検出したタービンバイパス弁不動作検出信号を保持した信号と、複数のタービンバイパス弁毎に前記原子炉で発生した蒸気の圧力と蒸気圧力設定との偏差に圧力制御演算部を介し制御演算器出力が所定値以上になったことを検出する信号判定手段とを更に具備し、該信号判定手段からの信号により複数のタービンバイパス弁毎に全開指令信号を出力することを特徴とする請求項に記載の原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置である。
【0029】
前記目的を達成するため、請求項に対応する発明は、前記タービントリップ検出時にタービンバイパス弁の全閉を検出したタービンバイパス弁不動作検出信号およびこれを保持した信号により、サーボ弁の入力信号を強制的に全閉とする全閉手段とを更に具備したことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置である。
【0030】
前記目的を達成するため、請求項10に対応する発明は、前記タービンバイパス弁不動作検出信号を、原子炉出力が所定値以上になったことを検出する信号判定手段から出力が得られている場合に出力する出力手段とを更に具備したことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置である。
【0031】
請求項1乃至請求項10のいずれか一つに対応する発明によれば、タービントリップが発生したときに、タービンバイパス弁の調整制御コントローラ故障により開動作しなかった場合でも、オン−オフ制御コントローラによりタービンバイパス弁が開することで原子炉の急激な圧力上昇を抑制し機器保護を図ることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置の実施形態を説明する。
【0033】
図1は、本発明の第1の実施形態を説明するためのブロック構成図である。第1の実施形態は、概ね図22の原子炉1で発生した蒸気が主蒸気系統01を介して蒸気タービン8に流入するように構成され、前記蒸気が前記蒸気タービン8をバイパスし復水器10に導かれるように構成したバイパス系統02にタービンバイパス弁7を備え、且つ図23に示すように該タービンバイパス弁7の開度を調整するものであって、多重化された調整用コントローラ13を備えた原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置において、前記調整制御用コントローラ13が故障したときであっても前記タービンバイパス弁7を開閉制御可能な構成例えばオン−オフ制御用コントローラ14を新たに設けた原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置である。
【0034】
以下、この第1の実施形態について具体的に説明する。図23に示した従来例に対し、蒸気加減弁6およびタービンバイパス弁7の開度を制御する調整制御用コントローラ13とは独立して、タービンバイパス弁用急速作動電磁弁37を動作させて急速に弁開動作を行うことができるオン−オフ制御用コントローラ14を新たに追加したものである。その他の構成は、図23に示す従来例と同一であるので、同一の構成要素には同一符号を付しその説明は省略する。
【0035】
コントローラ14は、論理積41とオンディレイタイマ43を備えており、論理積41はタービンバイパス弁7が全閉状態であることを検出するタービンバイパス弁全閉検出器39並びに蒸気タービン8がトリップしたことを検出するタービントリップ検出器40の検出信号をそれぞれ入力して両検出信号が共に存在したときタービンバイパス弁不動作検出信号42を出力するものである。
【0036】
図2は、オン−オフ制御用コントローラ14の機能、すなわち図1の作用効果を説明するための図である。オンディレイタイマ43は、図2(b)に示すように論理積41からのタービンバイパス弁不動作検出信号42が一定時間(オンディレイ時間)例えば0.1秒継続したときタービンバイパス弁全開指令信号44を出力、すなわちオンディレイタイマ43を介して急速作動電磁弁37にタービンバイパス弁全開指令信号44を出力する様に構成したものである。
【0037】
このオンディレイタイマ43は、図2(a)に示すように調整制御用コントローラ13が正常な場合にタービントリップが発生すると、調整制御によりタービンバイパス弁7を開動作させるため、タービントリップ検出器40からの検出信号が発生してからタービンバイパス弁7が開くまで遅れが生じることから、誤ってタービンバイパス弁不動作検出信号42によるタービンバイパス弁全開指令信号44を出力しない様に設けている。
【0038】
以上述べた第1の実施形態によれば、調整制御用コントローラ13によるタービンバイバス弁制御を圧力制御信号による調整制御から、オン−オフ制御用コントローラ14でオン−オフ制御動作を継続する手段を備えたことにより、タービントリップが発生した時に調整制御コントローラ13の故障によりタービンバイパス弁7が開動作しなかった場合でも、オン−オフ制御コントローラ14で急速作動電磁弁37を動作させることにより、タービンバイパス弁7が開動作することで原子炉1の急激な圧力上昇を抑制でき機器保護を図ることができる。
【0039】
なお、図1の実施形態では、オン−オフ制御用コントローラ14は1重系で示しているが、オン−オフ制御用コントローラ14を多重化し、タービンバイパス弁全開信号44を出力するための信号選択機能を備えることでも実現することができる。
【0040】
図3は、本発明の第2の実施形態を説明するためのオン−オフ制御用コントローラ14のみを示すブロック構成図であり、図4はその作用効果を説明するためのタイムチャートである。第2の実施形態は、図1に示した実施形態のオン−オフ制御用コントローラ14において、オンディレイタイマ43の出力側にオフディレイタイマ44を設け、これによりタービンバイパス弁全開指令信号44が、タービンバイパス弁開動作後一定時間経過して自動的に解除するようにしたものである。これ以外の点は第1の実施形態と同一である。
【0041】
このように構成することにより、次のような作用効果が得られる。すなわち、図4に示すようにタービントリップ検出器40によりタービントリップを検出したときであって、タービンバイパス弁全閉検出器39によりタービンバイパス弁7の全閉状態を検出すると、論理積41からタービンバイパス弁不動作検出信号42が出力され、この信号42は一定時間継続した場合すなわちオンディレイタイマ43で設定されているオンディレイ時間経過後、オフディレイタイマ45に入力され、ここで設定されているオフディレイ時間経過後、オフディレイタイマ45からタービンバイパス弁全開指令信号44が出力される。この結果、タービンバイパス弁全開指令信号44が解除され、再度タービンバイパス弁不動作検出信号42を検出してタービンバイパス弁7が開閉を繰り返すことが抑制される。
【0042】
本実施形態によれば、図1に示した第1の実施形態におけるタービントリップ検出器40によりタービントリップ検出時であって、タービンバイパス弁全閉検出器39によりタービンバイパス弁全閉状態を検出したタービンバイパス弁不動作検出信号42がタービンバイパス弁7の開動作によりリセットされ、タービンバイパス弁7が閉動作後、再度タービンバイパス弁全閉検出器39により検出してタービンバイパス弁7が開閉動作を繰返すことを抑制し、初期のタービンバイパス弁7の開動作により原子炉1の圧力をより安全側へ下げることが可能である。
【0043】
図5は、本発明の第3の実施形態を説明するためのオン−オフ制御用コントローラ14のみを示すブロック構成図であり、図6はその作用効果を説明するためのタイムチャートである。
【0044】
第3の実施形態は、図22で示したタービンバイパス弁7が複数個(ここでは3個)存在する場合であって、各タービンバイパス弁7毎にオフディレイタイマ(オフディレイ時間がT1のタイマ)45a、オフディレイタイマ(オフディレイ時間がT2のタイマ)45b、オフディレイタイマ(オフディレイ時間がT3のタイマ)45cを設け、オフディレイタイマ45a、45b、45cの入力側に、図3と同様にオンディレイタイマ43を介して論理積41が接続され、論理積41にはタービンバイパス弁全閉検出器39及びタービントリップ検出器40で検出された信号が入力されるようになっている。これ以外の点は第1の実施形態と同一である。
【0045】
このような構成の実施形態において、タービントリップ検出器40によりタービントリップ検出時であって、タービンバイパス弁全閉検出器39でタービンバイパス弁全閉を検出した時に論理積41から出力されるタービンバイパス弁不動作検出信号42がオンディレイタイマ43を用いて一定時間継続した場合に出力されるタービンバイパス弁全開指令信号44に、オフディレイタイマ45a、45b、45cを複数のタービンバイパス弁毎に追加するようにしたものである。
【0046】
この結果、タービンバイパス弁全開指令信号44が成立後即タービンバイパス弁全開指令信号44が解除されて一旦タービンバイパス弁7が閉動作することにより、再度タービンバイパス弁不動作検出信号42を検出してタービンバイパス弁7が開閉動作を繰り返すことを抑制するように構成したものである。
【0047】
本実施形態によれば、タービンバイパス弁7が同時に開動作した後、タービンバイパス弁閉動作により原子炉1の圧力が再度上昇することを抑制すると共に、初期のタービンバイパス弁7の開動作により原子炉1の圧力をより安全側へ下げ圧力の低下に追従してタービンバイパス弁7を閉動作することが可能となる。
【0048】
これにより、タービンバイパス弁開動作後、タービンバイパス弁全開指令信号を予め定めた順番でタービンバイパス弁を全閉させるため、弁開閉による原子炉圧力の必要以上の低下および上昇を防止することができる。
【0049】
なお、図5に示した第3の実施形態に示すタービンバイパス弁全開指令信号44a、44b、44cはタービンバイパス弁7が3弁分で構成された例を示す。タービンバイパス弁7毎に追加したオフディレイタイマ45a、45b、45cの設定はタービンバイパス弁7の閉動作により原子炉1の圧力が回復傾向になるため、煽り返しによる圧力上昇を低減できるように複数のタービンバイパス弁毎に異なった設定が可能である。
【0050】
図7は、本発明の第4の実施形態を説明するためのオン−オフ制御用コントローラ14のみを示すブロック構成図であり、図8はその作用効果を説明するためのタイムチャートである。
【0051】
この第4の実施形態は、図1の実施形態に、自己保持回路51と信号判定器例えば圧力α以下検出器52を追加したものであり、自己保持回路51は論理和49と、図示しないが論理否定と論理積を有したワイプアウト回路50とから構成され、オンディレイタイマ43の出力側が接続されている。また、圧力α以下検出器52は、主蒸気圧力検出器2の検出信号のうちの中間値を選択する第2の中間値選択器64からの第2の主蒸気圧力信号65を入力し、圧力α以下検出器52の検出信号によりタービンバイパス弁全開指令保持信号を解除するものである。これ以外の点は第1の実施形態と同一である。
【0052】
このような構成のものにおいて、タービンバイパス弁全閉検出器39によりタービンバイパス弁全閉を検出したときであって、タービントリップ検出器40によりタービントリップを検出したとき、論理積41からタービンバイパス弁不動作検出信号42を出力する。タービンバイパス弁不動作検出信号42は、オンディレイタイマ43を介して自己保持回路51に入力され、自己保持回路51により保持して出力されるタービンバイパス弁全開指令信号44は、以下のように処理される。すなわち、主蒸気圧力信号65がある値(α)以下になったことを圧力α以下検出器52が検出したとき、圧力α以下検出器52からの解除信号によりタービンバイパス弁全開指令保持信号が解除される。圧力α以下検出器52はタービンバイパス弁7が開動作したことにより原子炉1の圧力が低下し機器保護上問題ない圧力に設定することを考慮したものである。
【0053】
第4の実施形態によれば、タービントリップによる主蒸気圧力上昇のピークが抑えられた後、主蒸気圧力信号65が一定値以下まで低下していれば、全開しているタービンバイパス弁7を自動で復帰することができる。
【0054】
尚、主蒸気圧力検出器2は信頼性向上のため一般的に多重化されているため、図7では三重化された主蒸気圧力検出器2をオン−オフ制御コントローラ14に入力し中間値を第2の中間値選択器64により選択し、第2の主蒸気圧力信号65を自己保持回路51の解除条件として用いた構成を示している。
【0055】
図9は、本発明の第5の実施形態を説明するためのオン−オフ制御用コントローラ14のみを示すブロック構成図であり、図10はその作用効果を説明するためのタイムチャートである。この第5の実施形態は、図7に示した実施形態において、タービンバイパス弁全閉検出器39の出力と論理積41の入力の間に、ワンショット回路55を接続したものである。ワンショット回路55は、図示しないが論理否定と論理積を有したワイプアウト回路54と、ワイプアウト回路54に対して並列にオンディレイタイマ53の出力側が接続されている。これ以外の点は第1の実施形態と同一である。
【0056】
このような構成のワンショット回路55を追加したことにより、図10に示すように主蒸気圧力信号65が低下してタービンバイパス弁全開指令信号44がリセットされタービンバイパス弁7が全閉したことにより、再度、タービンバイパス弁全開指令信号44が成立してタービンバイパス弁7の開閉動作を繰り返すことを抑制し、最初にタービンバイパス弁全閉検出信号42による動作のみにすることが可能となる。
【0057】
第5の実施形態によれば、タービンバイパス弁7全開後に圧力低下し、タービンバイパス弁全開指令信号44が解除されタービンバイパス弁7が全閉したことにより、再度、タービンバイパス弁全開指令信号44が出力される様な繰り返し動作を抑制することができる。
【0058】
図11は、本発明の第6の実施形態を説明するためのオン−オフ制御用コントローラ14のブロック構成図であり、図12は図11の信号判定器例えば圧力β以上検出器の詳細を説明するための図である。この第6の実施形態は、図22で示したタービンバイパス弁7が複数個(ここでは3個)存在する場合であって、オン−オフ制御用コントローラ14を以下に述べる構成としたものである。
【0059】
オン−オフ制御用コントローラ14は、例えば3個の主蒸気圧力検出器2からの検出信号を入力してこれらのうちの中間値を選択する第2の中間値選択器64と、中間値選択器64により選択された主蒸気圧力信号65がある値(β)以上になったことを検出する信号判定器例えば圧力β1以上検出器58、圧力β2以上検出器59、圧力β3以上検出器60と、各検出器58,59,60からの検出信号、すなわち圧力β1以上検出信号67、圧力β2以上検出信号68、圧力β3以上検出信号69と、タービンバイパス弁全閉検出器39で検出されたタービンバイパス弁全閉検出信号並びにタービントリップ検出器40で検出したタービントリップ検出信号を入力して両検出信号が共に存在したときタービンバイパス弁不動作検出信号42を出力する論理積41と、タービンバイパス弁不動作検出信号42を入力して所定時間(オンディレイ時間)後に信号を出力するオンディレイタイマ43と、論理和49と、図示しないが論理否定と論理積を有したワイプアウト回路50とからなる自己保持回路51と、自己保持回路51の出力信号と圧力β1以上検出信号67を入力し両者の信号が共に存在したときタービンバイパス弁全開指令信号44aを出力する論理積61aと、自己保持回路51の出力信号と圧力β2以上検出信号68を入力し両者の信号が共に存在したときタービンバイパス弁全開指令信号44bを出力する論理積61bと、自己保持回路51の出力信号と圧力β3以上検出信号67を入力し両者の信号が共に存在したときタービンバイパス弁全開指令信号44cを出力する論理積61cとから構成されている。これ以外の構成は、図1の実施形態と同一である。
【0060】
図12は圧力β1以上検出器58、圧力β2以上検出器59、圧力β3以上検出器60の詳細構成を説明するための図である。圧力β1以上検出器58は、タービンバイパス弁No.1圧力設定器70と、主蒸気圧力信号65とのタービンバイパス弁No.1圧力偏差信号76を演算するタービンバイパス弁No.1圧力偏差演算器73と、圧力偏差信号76を入力して圧力β1以上検出信号67を求めるタービンバイパス弁No.1圧力比較器79とからなっている。
【0061】
圧力β2以上検出器59は、タービンバイパス弁No.2圧力設定器71と、主蒸気圧力信号65とのタービンバイパス弁No.2圧力偏差信号77を演算するタービンバイパス弁No.2圧力偏差演算器74と、圧力偏差信号77を入力して圧力β2以上検出信号68を求めるタービンバイパス弁No.2圧力比較器80とからなっている。
【0062】
以上述べた第6の実施形態によれば、タービントリップ検出時にタービンバイパス弁の全閉を検出したタービンバイパス弁不動作検出信号を保持した信号と、複数のタービンバイパス弁毎に主蒸気圧力がある値(β)以上になったことを検出する信号判定機能を備え、信号判定機能からの信号により複数のタービンバイパス弁毎に全開指令信号を出力する機能を備えている。これにより、圧力上昇および低下の度合いにより必要な蒸気量分の弁数を開閉することで不要な圧力上昇および圧力低下を防止すると共に、圧力偏差信号による調整制御に酷似した弁の動作が可能となる。
【0063】
また、第6の実施形態において、タービンバイパス弁全開指令信号44の自己保持回路51は、オン−オフ制御コントローラ14に手動リセット操作器56を入力し、この手動リセット操作信号57を自己保持回路51のワイプアウト回路50に用いることにより、手動により解除することができる。
【0064】
図13は、本発明の第7の実施形態を説明するためのオン−オフ制御用コントローラ14のブロック構成図であり、図14は図12の信号判定器例えば圧力以上検出器の詳細を説明するための図である。
【0065】
第7の実施形態は、図11の論理積61a、61b、61cの入力側に設けられている圧力β1以上検出器58、圧力β2以上検出器59、圧力β3以上検出器60の代りに、圧力偏差γ1以上検出器86、圧力偏差γ2以上検出器87、圧力γ3以上検出器88をそれぞれ設け、また図11の主蒸気圧力検出器2と検出器58、59、60の間に配設されている第2の中間値選択器64の代りに、圧力α以下検出器52と、圧力α以下検出器52で検出された第2の主蒸気圧力信号65と主蒸気圧力設定器82で設定された設定値との主蒸気圧力偏差信号84を求める圧力偏差演算器83とからなり、圧力偏差演算器83で求められた圧力偏差信号84を前記検出器86、87,88に入力するように構成した点が、図11とは異なる。
【0066】
図14は、前記検出器86、87,88の詳細構成を説明するための図である。圧力γ1以上検出器86は、主蒸気圧力偏差信号84とタービンバイパス弁No.1圧力設定器120で設定された設定値とのタービンバイパス弁No.1圧力偏差信号126を演算するタービンバイパス弁No.1圧力偏差演算器123と、圧力偏差信号126を入力して圧力γ1以上検出信号89を求めるタービンバイパス弁No.1圧力比較器129とからなっている。
【0067】
圧力γ2以上検出器87は、タービンバイパス弁No.2圧力設定器121と、主蒸気圧力信号84とのタービンバイパス弁No.2圧力偏差信号127を演算するタービンバイパス弁No.2圧力偏差演算器124と、圧力偏差信号127を入力して圧力γ2以上検出信号90を求めるタービンバイパス弁No.2圧力比較器130とからなっている。
【0068】
圧力γ3以上検出器88は、タービンバイパス弁No.3圧力設定器122と、主蒸気圧力信号84とのタービンバイパス弁No.3圧力偏差信号128を演算するタービンバイパス弁No.3圧力偏差演算器125と、圧力偏差信号128を入力して圧力γ3以上検出信号91を求めるタービンバイパス弁No.3圧力比較器131とからなっている。
【0069】
圧力設定器120(γ1)、121(γ2)、122(γ3)の設定は、各弁毎に異なる設定とし予め決めておいた開順序(シーケンシャル)に開閉させることにより、通常の圧力制御による第1の圧力偏差器123および第2の圧力偏差器124から出力されるタービンバイパス弁調整制御と近似した設定を行うことにより、連続制御を行うことが可能となる。
【0070】
また、検出器86、87、88の復帰は設定値に対して切断差(設定値−X1〜X3)を設け設定値付近での繰返し動作を防止することも可能なようにしている。
【0071】
また、タービンバイパス弁全開指令信号44の自己保持回路51は、オン−オフ制御コントローラ14に手動リセット操作器56を入力し、この手動リセット操作信号57を自己保持回路51のワイプアウト回路50に用いることにより、手動により解除することができる。
【0072】
第7の実施形態によれば、圧力上昇および低下の度合いにより必要な蒸気量分の弁数を開閉することで不要な圧力上昇および圧力低下を防止すると共に、圧力偏差信号による調整制御に酷似した弁の動作が可能となる。また、運転員が原子炉圧力が安定している状態を確認してから、手動リセット器56を用いて容易に復旧することができる。
【0073】
図15は、本発明の第8の実施形態を説明するためのオン−オフ制御用コントローラ14のブロック構成図であり、図16は図15の作用効果を説明するための図である。
【0074】
この第8の実施形態は、図13に示した実施形態において、圧力偏差演算器83と論理積61a、61b、61cの間に配設されている検出器86、87、88の代りに、圧力制御演算器85と、圧力制御演算出力δ1以上検出器92、圧力制御演算出力δ2以上検出器93、圧力制御演算出力δ3以上検出器94を図のように設けたものである。
【0075】
オン−オフ制御コントローラ14に主蒸気圧力検出器2を入力し中間値選択器52を介した主蒸気圧力信号65と調節制御用コントローラ13の主蒸気圧力設定器23と同等の機能を有するオン−オフ用コントローラ14用主蒸気圧力設定器82との圧力偏差信号84を積分する機能を有する圧力制御演算器85を介し制御演算器出力84aがある値(δ)以上になったことを検出する検出器92(δ1)、93(δ2)、94(δ3)を設け、この検出器92〜94からの信号とタービントリップ検出時タービンバイパス弁全閉検出器39にタービンバイパス弁全閉タービントリップ検出器40を検出したタービンバイパス弁不動作検出信号42が一定時間経過した信号を論理和49とワイプアウト回路50から成る自己保持回路51により保持した信号とから論理積61を介して複数のタービンバイパス弁毎に全開指令信号44a、44b、44cを出力する。
【0076】
検出器92(δ1)、93(δ2)、94(δ3)の設定は各弁毎に異なる設定とし予め決めておいた開順序(シーケンシャル)に開閉させることにより、通常の圧力制御による第1の圧力偏差器20および第2の圧力偏差器21から出力されるタービンバイパス弁調整制御と近似した設定を行うことにより、連続制御を行うことが可能となる。また、検出器92(δ1例えば5%)、93(δ2例えば35%)、94(δ3例えば65%)の復帰は設定値に対して切断差(設定値−X1〜X3)を設け設定値付近での繰返し動作を防止することも可能なようにしている。
【0077】
図16はこれら制御演算器出力84aがδ1、δ2、δ3で全開動作し、δ1−X1、δ2−X2、δ3−X3で全閉する例を示したものである。
【0078】
また、タービンバイパス弁全開指令信号44の自己保持回路51は、オン−オフ制御コントローラ14に手動リセット操作器56を入力し、この手動リセット操作信号57を自己保持回路51のワイプアウト回路50に用いることにより、手動により解除することができる例を示す。
【0079】
本実施形態によれば、圧力設定値を変更した場合でも、圧力設定値に対して常に同じタイミングでタービンバイパス弁7を開閉させることが可能となる。また、運転員が原子炉圧力が安定している状態を確認してから、手動リセット器56を用いて容易に復旧することができる。
【0080】
図17は図15の変形例を説明するための図であり、図15の圧力偏差演算器83のみを省いても図15と同様な作用と効果が得られる。
【0081】
図18は本発明の第9の実施形態を説明するためのオン−オフ制御用コントローラ14のブロック構成図である。本実施形態は、図12に示した実施形態の検出器86、87、88の代りに、以下に述べる圧力ε以上検出器を設けたものである。具体的には、圧力設定器70、71、72を設けない代りに、圧力ε1以上検出器99、圧力ε2以上検出器100、圧力ε3以上検出器101を設けたものである。
【0082】
タービンバイパス弁No.1圧力設定加算器105に、主蒸気圧力設定信号98とタービンバイパス弁No.1圧力設定バイアス(ε1)108を入力して得られる信号を圧力偏差演算器73に入力させるように構成したものである。
【0083】
タービンバイパス弁No.2圧力設定加算器106に、主蒸気圧力設定信号98とタービンバイパス弁No.2圧力設定バイアス(ε21)109を入力して得られる信号を圧力偏差演算器74に入力させるように構成したものである。
【0084】
タービンバイパス弁No.3圧力設定加算器107に、主蒸気圧力設定信号98とタービンバイパス弁No.3圧力設定バイアス(ε3)110を入力して得られる信号を圧力偏差演算器75に入力させるように構成したものである。
【0085】
本実施形態によれば、圧力設定値を変更した場合でも、圧力設定値に対して常に同じタイミングでタービンバイパス弁7を開閉させることが可能となる。
【0086】
図19は本発明の第10の実施形態を説明するためのオン−オフ制御用コントローラ14を示すブロック構成図である。図1に示した実施形態に、サーボ弁33と弁位置制御部32の間に、弁開度指令信号切替器122に追加し、切替器122に手動リセット操作器56と、論理和124とワイプアウト回路125からなる自己保持回路126からの弁開度指令信号切替信号127を与えるように構成し、弁位置制御部32からのタービンバイパス弁弁開度指令信号121と全閉指令信号120のいずれかをサーボ弁33の入力であるサーボ弁入力信号123として与えるようにしたものである。
【0087】
このような構成とすることにより、オン−オフ制御コントローラ14にてタービントリップ検出時タービンバイパス弁全閉検出器39にタービンバイパス弁全閉タービントリップ検出器40を検出したタービンバイパス弁不動作検出信号42が一定時間経過した信号タービンバイパス弁全開信号44を論理和124とワイプアウト回路125により構成された自己保持回路126で保持し、弁開度信号切替信号1127を受けて、弁開度指令信号切替器122の接続状態がa−c間から、b−c間に切り替わり、サーボ弁入力信号123が通常制御コントローラ 13から出力されるタービンバイパス弁弁開度指令信号121から全閉指令信号120へ切替る。また、自己保持回路126は手動リセット操作器56からの手動リセット操作信号57により解除される。
【0088】
この結果、本実施形態によれば、オン−オフ制御コントローラ14にてタービンバイパス弁全開信号44の成立、不成立により急速作動電磁弁37を動作させても、調整制御用コントローラ13が異常信号を出力している状態で急速作動電磁弁37によりタービンバイパス弁7を全開または全閉にすることができなくなることを、サーボ弁入力信号122を強制的に全閉させることで可能にしたもの。
【0089】
図20は、本発明の第11の実施形態を説明するためのオン−オフ制御用コントローラ14を示すブロック構成図である。図1に示した第1の実施形態において、原子炉出力信号62をオン−オフ制御コントローラ14に入力し原子炉出力がある値(ζ)以上になったことを検出する信号判定器63を備え、原子炉出力がタービンバイパス弁7を開動作させなくてはならない出力ζ以上を検出した信号66を、タービントリップ信号タービンバイパス弁全閉検出器39とタービンバイパス弁全閉信号タービントリップ検出器40と論理積41をとりタービンバイパス弁不動作検出信号42として構成したものである。
【0090】
尚、原子炉出力信号62は、一般的に原子力発電プラントに有する原子炉出力調整装置出力、給水流量、主蒸気流量、発電機出力、高圧タービン第1段後蒸気室圧力などが用いられる。
【0091】
本実施形態によれば、原子炉出力が低くタービンバイパス弁開動作が不要な原子炉出力状態での開動作を制限することが可能となる。
【0092】
図21は本発明の第12の実施形態を説明するためのオン−オフ制御用コントローラ14を示すブロック構成図である。図1に示した実施形態において、調整制御用コントローラ13およびオン−オフ制御用コントローラ14に用いている主蒸気圧力信号2に代えて原子炉1の圧力を検出する原子炉ドーム圧力信号11を用いて調整制御用圧力信号28とオン−オフ制御用圧力信号65を構成したものである。
【0093】
本実施形態によれば、原子炉ドーム圧力制御器を有する原子力発電プラントにおいても主蒸気圧力制御を有する原子力発電プラントと同様に、タービントリップが発生したときにタービンバイパス弁の調整制御コントローラ故障13により開動作しなかった場合でも、オン−オフ制御コントローラ14によりタービンバイパス弁7が開することで原子炉1の急激な圧力上昇を抑制することができる。
【0094】
本発明は、以上述べた実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように実施することができる。すなわち、以上述べた実施形態の速度/負荷制御演算器15、負荷制限器16、最大流量制限器17、第1の低値選択器18、第1の偏差演算器20、第2の第2の偏差演算器21、第2の低値選択器22、主蒸気圧力設定器23、第1の圧力偏差演算器24、圧力制御演算器25、第1の中間値選択器27、論理積41、論理和49、ワイプアウト回路50、自己保持回路51、圧力α以下検出器52、ワイプアウト回路54、ワンショット回路55、手動リセット操作器56、圧力β1以上検出器58、圧力β2以上検出器59、圧力β3以上検出器60、論理積61、出力γ以上検出器63、第2の中間値選択器64、タービンバイパス弁No.1圧力設定器(β1)70、タービンバイパス弁No.2圧力設定器(β2)71、タービンバイパス弁No.3圧力設定器(β3)72、タービンバイパス弁No.1圧力偏差演算器73、タービンバイパス弁No.2圧力偏差演算器74、タービンバイパス弁No.3圧力偏差演算器75、タービンバイパス弁No.1圧力比較器79、タービンバイパス弁No.2圧力比較器80、タービンバイパス弁No.3圧力比較器81、主蒸気圧力設定器82、圧力偏差演算器83、圧力制御演算器85、圧力偏差γ1以上検出器86、圧力偏差γ2以上検出器87、圧力偏差γ3以上検出器88、圧力制御演算出力δ1以上検出器92、圧力制御演算出力δ2以上検出器93、圧力制御演算出力δ3以上検出器94、圧力ε1以上検出器99、圧力ε2以上検出器100、圧力ε3以上検出器101、タービンバイパス弁No.1圧力設定加算器105、タービンバイパス弁No.2圧力設定加算器106、タービンバイパス弁No.3圧力設定加算器107、タービンバイパス弁No.1圧力設定偏差演算器111、タービンバイパス弁No.2圧力設定偏差演算器112、タービンバイパス弁No.3圧力設定偏差演算器113、タービンバイパス弁No.1圧力比較器117、タービンバイパス弁No.2圧力比較器118、タービンバイパス弁No.3圧力比較器119、弁開度指令信号切替器122、論理和124、ワイプアウト回路125、自己保持回路126は、いずれもハードウェア構成に限らず、例えばプログラムが格納されたメモリ及びこのメモリ内容を読み出し演算出力可能なCPU(中央演算処理回路)からなる手段、あるいはこれらに類似した手段のいずれかで構成してもよい。
【0095】
また、前述した実施形態では、原子炉で発生した蒸気の圧力としては、具体的には原子炉格納容器3の外部に配設されている主蒸気圧力検出器2で検出した信号又は原子炉格納容器3の内部に配設されている原子炉ドーム圧力検出器11で検出した信号を使用したが、主蒸気圧力検出器2及び原子炉ドーム圧力検出器11で検出された信号を使用しても、前述の実施形態と同様な作用効果が得られる。
【0096】
更に、前述した実施形態では、調整制御用コントローラ13は主として複数個の構成で多重化されたものを例にあげて説明したが、調整制御用コントローラ13は1個であっても前述の実施形態と同様な作用効果が得られる。
【0097】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、タービントリップ発生時にタービンバイパス弁の調整制御機能が喪失していても、タービンバイパス弁が開路するため、原子炉の圧力が急激に上昇することを防止することができ、原子炉圧力を減圧することが可能となる原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すブロック構成図。
【図2】図1の作用効果を説明するためのタイムチャート。
【図3】本発明の第2の実施形態を示すブロック構成図。
【図4】図3の作用効果を説明するためのタイムチャート。
【図5】本発明の第3の実施形態を示すブロック構成図。
【図6】図5の作用効果を説明するためのタイムチャート。
【図7】本発明の第4の実施形態を示すブロック構成図。
【図8】図7の作用効果を説明するためのタイムチャート。
【図9】本発明の第5の実施形態を示すブロック構成図。
【図10】図9の作用効果を説明するためのタイムチャート。
【図11】本発明の第6の実施形態を示すブロック構成図。
【図12】図11の検出器を詳細に示す図。
【図13】本発明の第7の実施形態を示すブロック構成図。
【図14】図13の検出器を詳細に示す図。
【図15】本発明の第8の実施形態を示すブロック構成図。
【図16】図15の作用効果を説明するためのタイムチャート。
【図17】本発明の第9の実施形態を示すブロック構成図。
【図18】図17の検出器を詳細に示す図。
【図19】本発明の第10の実施形態を示すブロック構成図。
【図20】本発明の第11の実施形態を示すブロック構成図。
【図21】本発明の第12の実施形態を示すブロック構成図。
【図22】従来及び本発明の原子炉発電プラントの主蒸気系統及びタービンバイパス系統の系統図。
【図23】従来の原子炉発電プラントの蒸気タービン制御装置のブロック構成図。
【符号の説明】
01…主蒸気系統、02…タービンバイパス系統、1…原子炉、2…主蒸気圧力検出器、3…原子炉格納容器、4…主蒸気ヘッダ、5…主蒸気止め弁、6…蒸気加減弁、7…タービンバイパス弁、8…蒸気タービン、9…発電機、10…復水器、11…原子炉ドーム圧力検出器、12…蒸気タービン制御装置、13…調整制御用コントローラ、14…オン−オフ制御用コントローラ、15…速度/負荷制御演算器、16…負荷制限器、17…最大流量制限器、18…第1の低値選択器、20…第1の偏差演算器、21…第2の偏差演算器、22…第2の低値選択器、23…主蒸気圧力設定器、24…第1の圧力偏差演算器、25…圧力制御演算器、26…主蒸気圧力検出器、27…第1の中間値選択器、28…主蒸気圧力信号、29…圧力偏差信号、30…圧力制御信号、31…タービンバイパス弁開度指令、32…弁位置制御部、33…サーボ弁、36…タービンバイパス弁急開指令、37…急速作動電磁弁、38…タービンバイパス弁油筒、39…タービンバイパス弁全閉検出器、40…タービントリップ検出器、41…論理積、42…タービンバイパス弁不動作検出信号、43…オンディレイタイマ、44…タービンバイパス弁全開指令信号、44a…タービンバイパス弁No.1全開指令信号、44b…タービンバイパス弁No.2全開指令信号、44c…タービンバイパス弁No.3全開指令信号、45…オフディレイタイマ、45a…タービンバイパス弁No.1オフディレイタイマ(T1)、45b…タービンバイパス弁No.2オフディレイタイマ(T2)、45c…タービンバイパス弁No.3オフディレイタイマ(T3)、49…論理和、50…ワイプアウト回路、51…自己保持回路、52…圧力α以下検出器、53…オンディレイタイマ、54…ワイプアウト回路、55…ワンショット回路、56…手動リセット操作器、57…手動リセット操作信号、58…圧力β1以上検出器、59…圧力β2以上検出器、60…圧力β3以上検出器、61…論理積、62…原子炉出力信号、63…出力γ以上検出器、64…第2の中間値選択器、65…第2の主蒸気圧力信号、66…出力γ以上検出信号、67…圧力β1以上検出信号、68…圧力β2以上検出信号、69…圧力β3以上検出信号、70…タービンバイパス弁No.1圧力設定器(β1)、71…タービンバイパス弁No.2圧力設定器(β2)、72…タービンバイパス弁No.3圧力設定器(β3)、73…タービンバイパス弁No.1圧力偏差演算器、74…タービンバイパス弁No.2圧力偏差演算器、75…タービンバイパス弁No.3圧力偏差演算器、76…タービンバイパス弁No.1圧力偏差信号、77…タービンバイパス弁No.2圧力偏差信号、78…タービンバイパス弁No.3圧力偏差信号、79…タービンバイパス弁No.1圧力比較器、80…タービンバイパス弁No.2圧力比較器、81…タービンバイパス弁No.3圧力比較器、82…主蒸気圧力設定器、83…圧力偏差演算器、84…圧力偏差信号、85…圧力制御演算器、86…圧力偏差γ1以上検出器、87…圧力偏差γ2以上検出器、88…圧力偏差γ3以上検出器、89…圧力偏差γ1以上検出信号、90…圧力偏差γ2以上検出信号、91…圧力偏差γ3以上検出信号、92…圧力制御演算出力δ1以上検出器、93…圧力制御演算出力δ2以上検出器、94…圧力制御演算出力δ3以上検出器、95…圧力制御演算出力δ1以上検出信号、96…圧力制御演算出力δ2以上検出信号、97…圧力制御演算出力δ3以上検出信号、98…主蒸気圧力設定信号、99…圧力ε1以上検出器、100…圧力ε2以上検出器、101…圧力ε3以上検出器、102…圧力ε1以上検出信号、103…圧力ε2以上検出信号、104…圧力ε3以上検出信号、105…タービンバイパス弁No.1圧力設定加算器、106…タービンバイパス弁No.2圧力設定加算器、107…タービンバイパス弁No.3圧力設定加算器、108…タービンバイパス弁No.1圧力設定バイアス(ε1)、109…タービンバイパス弁No.2圧力設定バイアス(ε2)、110…タービンバイパス弁No.3圧力設定バイアス(ε3)、111…タービンバイパス弁No.1圧力設定偏差演算器、112…タービンバイパス弁No.2圧力設定偏差演算器、113…タービンバイパス弁No.3圧力設定偏差演算器、114…タービンバイパス弁No.1圧力設定偏差信号、115…タービンバイパス弁No.2圧力設定偏差信号、116…タービンバイパス弁No.3圧力設定偏差信号、117…タービンバイパス弁No.1圧力比較器、118…タービンバイパス弁No.2圧力比較器、119…タービンバイパス弁No.3圧力比較器、120…全閉指令信号、121…タービンバイパス弁弁開度指令信号、122…弁開度指令信号切替器、123…サーボ弁入力信号、124…論理和、125…ワイプアウト回路、126…自己保持回路、127…弁開度指令信号切替信号。

Claims (10)

  1. 原子炉で発生した蒸気が主蒸気系統を介して蒸気タービンに流入するように構成され、前記蒸気が前記蒸気タービンをバイパスし復水器に導かれるように構成したバイパス系統にタービンバイパス弁を備え、且つ該原子炉で発生した蒸気の圧力に基づき該タービンバイパス弁の開度を調整するものであって、1個または複数個の多重化された調整用コントローラを備えた原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置において、
    前記蒸気タービンがトリップしたことを検出するタービントリップ検出手段と、
    前記タービンバイパス弁が全閉状態であることを検出するタービンバイパス弁全閉検出手段と、
    前記タービントリップ検出時に前記タービンバイパス弁が開不動作となることを条件に、前記調整制御用コントローラとは独立して、前記タービンバイパス弁を全開させるタービンバイパス弁全開指令信号を出力し、タービンバイパス弁制御を前記圧力制御信号による調整制御からオン−オフ制御により切替えるオン−オフ制御用コントローラと、
    を具備したことを特徴とする原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置。
  2. 前記オン−オフ制御用コントローラは、前記タービンバイパス弁全開指令信号により、前記タービンバイパス弁が開動作後一定時間経過した時、前記タービンバイパス弁全開指令信号を自動的に解除する解除手段を具備したことを特徴とする請求項に記載の原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置。
  3. 前記解除手段を、複数のタービンバイパス弁にそれぞれ対応して設けたことを特徴とする請求項に記載の原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置。
  4. 前記タービントリップ検出時にタービンバイパス弁の全閉を検出したタービンバイパス弁不動作検出信号が一定時間継続後、保持して出力されるタービンバイパス弁全開指令信号に、前記原子炉で発生した蒸気の圧力が所定値以下になったことを検出する信号判定手段と、
    前記信号判定手段からの信号により前記タービンバイパス弁全開指令保持信号を解除する全開指令保持信号解除手段と、
    を更に具備したことを特徴とする請求項に記載の原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置。
  5. 前記タービントリップ検出時にタービンバイパス弁の全閉を検出したタービンバイパス弁不動作検出信号が一定時間出力される弁不動作検出信号出力手段と、
    を更に具備したことを特徴とする請求項に記載の原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置。
  6. 前記タービントリップ検出時にタービンバイパス弁の全閉を検出したタービンバイパス弁不動作検出信号を保持した信号と、複数のタービンバイパス弁毎に前記原子炉で発生した蒸気の圧力が所定値以上になったことを検出する信号判定手段と、
    を更に具備し、該信号判定手段からの信号により複数のタービンバイパス弁毎に全開指令信号を出力することを特徴とする請求項に記載の原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置。
  7. 前記タービントリップ検出時にタービンバイパス弁の全閉を検出したタービンバイパス弁不動作検出信号を保持した信号と、複数のタービンバイパス弁毎に前記原子炉で発生した蒸気の圧力と蒸気圧力設定値との偏差が所定値以上になったことを検出する信号判定手段と、
    を更に具備し、該信号判定手段からの信号により複数のタービンバイパス弁毎に全開指令信号を出力することを特徴とする請求項に記載の原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置。
  8. 前記タービントリップ検出時にタービンバイパス弁の全閉を検出したタービンバイパス弁不動作検出信号を保持した信号と、複数のタービンバイパス弁毎に前記原子炉で発生した蒸気の圧力と蒸気圧力設定との偏差に圧力制御演算部を介し制御演算器出力が所定値以上になったことを検出する信号判定手段と、
    を更に具備し、該信号判定手段からの信号により複数のタービンバイパス弁毎に全開指令信号を出力することを特徴とする請求項に記載の原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置。
  9. 前記タービントリップ検出時にタービンバイパス弁の全閉を検出したタービンバイパス弁不動作検出信号およびこれを保持した信号により、サーボ弁の入力信号を強制的に全閉とする全閉手段と、
    を更に具備したことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置。
  10. 前記タービンバイパス弁不動作検出信号を、原子炉出力が所定値以上になったことを検出する信号判定手段から出力が得られている場合に出力する出力手段と、
    を更に具備したことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の原子力発電プラントの蒸気タービン制御装置。
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