JP3048482B2 - タ−ビン制御装置 - Google Patents
タ−ビン制御装置Info
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- JP3048482B2 JP3048482B2 JP4351133A JP35113392A JP3048482B2 JP 3048482 B2 JP3048482 B2 JP 3048482B2 JP 4351133 A JP4351133 A JP 4351133A JP 35113392 A JP35113392 A JP 35113392A JP 3048482 B2 JP3048482 B2 JP 3048482B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発電プラントのタービ
ン制御装置に関する。
ン制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、原子力発電所におけるタービン
蒸気系統を図7に示す。図において、原子炉1で発生し
た蒸気は、主蒸気止め弁2および蒸気加減弁3を通って
タービン4を駆動させ、復水器5で復水となる。タービ
ン4は駆動によって発電機6を動作させ負荷を得る。ま
た、発生蒸気の一部は、主蒸気止め弁2の入口側からタ
ービンバイパス弁7を通ってタービン4をバイパスして
復水器5に流される。
蒸気系統を図7に示す。図において、原子炉1で発生し
た蒸気は、主蒸気止め弁2および蒸気加減弁3を通って
タービン4を駆動させ、復水器5で復水となる。タービ
ン4は駆動によって発電機6を動作させ負荷を得る。ま
た、発生蒸気の一部は、主蒸気止め弁2の入口側からタ
ービンバイパス弁7を通ってタービン4をバイパスして
復水器5に流される。
【0003】通常は、主蒸気止め弁2を全開とし、蒸気
加減弁3とタービンバイパス弁7の弁開度を調節してタ
ービン速度およびタービン入口蒸気圧力の制御が行われ
る。この場合、タービン入口蒸気圧力およびタービン速
度は、それぞれ主蒸気止め弁2の入口側に設けた圧力検
出器8およびタービン軸に取り付けた速度検出器9によ
って検出される。なお、新型炉では、タービン入口蒸気
圧力の代わりに原子炉ドーム圧力を検出し、蒸気加減弁
3とタービンバイパス弁7の弁開度を調節してタービン
速度および原子炉ドーム圧力の制御が行われる。
加減弁3とタービンバイパス弁7の弁開度を調節してタ
ービン速度およびタービン入口蒸気圧力の制御が行われ
る。この場合、タービン入口蒸気圧力およびタービン速
度は、それぞれ主蒸気止め弁2の入口側に設けた圧力検
出器8およびタービン軸に取り付けた速度検出器9によ
って検出される。なお、新型炉では、タービン入口蒸気
圧力の代わりに原子炉ドーム圧力を検出し、蒸気加減弁
3とタービンバイパス弁7の弁開度を調節してタービン
速度および原子炉ドーム圧力の制御が行われる。
【0004】次に、従来のタービン制御装置の制御系統
を図8に示す。図において、速度設定器10で設定され
た設定速度信号v1と速度検出器9で検出された実速度
検出信号v2とは、加算器11で減算処理がされ、速度
偏差信号v3(=v1−v2)に速度調定率12を乗じ
た信号が、速度制御指令信号v4として出力される。
を図8に示す。図において、速度設定器10で設定され
た設定速度信号v1と速度検出器9で検出された実速度
検出信号v2とは、加算器11で減算処理がされ、速度
偏差信号v3(=v1−v2)に速度調定率12を乗じ
た信号が、速度制御指令信号v4として出力される。
【0005】一方、圧力設定器13で設定された設定圧
力信号v5と圧力検出器8で検出された実圧力信号v6
は、加算器14で減算され、圧力偏差信号v7(=v6
−v5)が位相補償器15を介し、圧力調定率16が乗
じられた信号v8に、さらに最大流量制限器17を介し
て圧力制御指令信号v9として出力される。
力信号v5と圧力検出器8で検出された実圧力信号v6
は、加算器14で減算され、圧力偏差信号v7(=v6
−v5)が位相補償器15を介し、圧力調定率16が乗
じられた信号v8に、さらに最大流量制限器17を介し
て圧力制御指令信号v9として出力される。
【0006】上記速度制御指令信号v4と圧力制御指令
信号v9は、低値選択器18に入力され、低い方の指令
信号が選択され、蒸気加減弁開度指令信号v10として
出力される。この蒸気加減弁開度指令信号v10は、弁
位置変換器19によって検出された蒸気加減弁実開度信
号v11と加算器20で比較され、その偏差信号v12
(=v10−v11)が弁駆動器21を介して蒸気加減
弁3の弁開度を蒸気加減弁開度指令信号v10に対応し
て制御する。
信号v9は、低値選択器18に入力され、低い方の指令
信号が選択され、蒸気加減弁開度指令信号v10として
出力される。この蒸気加減弁開度指令信号v10は、弁
位置変換器19によって検出された蒸気加減弁実開度信
号v11と加算器20で比較され、その偏差信号v12
(=v10−v11)が弁駆動器21を介して蒸気加減
弁3の弁開度を蒸気加減弁開度指令信号v10に対応し
て制御する。
【0007】この場合に、蒸気加減弁3は、通常、複数
台設置され、全部の蒸気加減弁3に対して同一の蒸気加
減弁開度指令信号v10が出力され,蒸気加減弁3は、
全部同一の開度に制御するようになっている。
台設置され、全部の蒸気加減弁3に対して同一の蒸気加
減弁開度指令信号v10が出力され,蒸気加減弁3は、
全部同一の開度に制御するようになっている。
【0008】一方、圧力制御指令信号v9と蒸気加減弁
開度指令信号v10とは加算器22で減算され、その差
v9−v10がタービンバイパス弁開度偏差信号v13
として出力される。次に、タービンバイパス弁開度偏差
信号v13とバイパス弁オープニングジャッキ設定器2
3のタービンバイパス弁設定開度信号v14とが高値選
択器24に入力され、この内で高い信号がタービンバイ
パス弁開度指令信号v15として出力される。このター
ビンバイパス弁開度指令信号v15は、弁位置変換器2
5で検出されたタービンバイパス弁実開度信号v16と
加算器26で減算され、その偏差信号v17(=v15
−v16)が弁駆動器27を介してタービンバイパス弁
7の弁開度をタービンバイパス弁開度指令信号v15に
対応して制御する。
開度指令信号v10とは加算器22で減算され、その差
v9−v10がタービンバイパス弁開度偏差信号v13
として出力される。次に、タービンバイパス弁開度偏差
信号v13とバイパス弁オープニングジャッキ設定器2
3のタービンバイパス弁設定開度信号v14とが高値選
択器24に入力され、この内で高い信号がタービンバイ
パス弁開度指令信号v15として出力される。このター
ビンバイパス弁開度指令信号v15は、弁位置変換器2
5で検出されたタービンバイパス弁実開度信号v16と
加算器26で減算され、その偏差信号v17(=v15
−v16)が弁駆動器27を介してタービンバイパス弁
7の弁開度をタービンバイパス弁開度指令信号v15に
対応して制御する。
【0009】上記制御系統では、通常時に、下記のよう
な圧力制御運転が行われる。
な圧力制御運転が行われる。
【0010】まず、圧力制御運転では、設定速度信号v
1を最大流量制限器17の制限値より低くして、速度制
御指令信号v4が圧力制御指令信号v9より少し高くな
るようにする。これにより、低値の圧力制御指令信号v
9が低値選択されて蒸気加減弁開度指令信号v10とな
るようにしている。従って、圧力制御指令信号v9=蒸
気加減弁開度指令信号v10となるから、タービンバイ
パス弁開度偏差信号v13は零となる。このときに、バ
イパス弁オープニングジャッキ設定器23は、零に設定
されているから、高値選択器24によって零が高値選択
されて、零のタービンバイパス弁開度指令信号v15が
加算器26に出力される。これによって、タービンバイ
パス弁7は全閉となって蒸気加減弁3のみで圧力制御が
行われる。
1を最大流量制限器17の制限値より低くして、速度制
御指令信号v4が圧力制御指令信号v9より少し高くな
るようにする。これにより、低値の圧力制御指令信号v
9が低値選択されて蒸気加減弁開度指令信号v10とな
るようにしている。従って、圧力制御指令信号v9=蒸
気加減弁開度指令信号v10となるから、タービンバイ
パス弁開度偏差信号v13は零となる。このときに、バ
イパス弁オープニングジャッキ設定器23は、零に設定
されているから、高値選択器24によって零が高値選択
されて、零のタービンバイパス弁開度指令信号v15が
加算器26に出力される。これによって、タービンバイ
パス弁7は全閉となって蒸気加減弁3のみで圧力制御が
行われる。
【0011】上記した圧力制御運転中に実速度検出信号
v2が上昇すると、速度制御指令信号v4が減少し、こ
の速度制御指令信号v4が圧力制御指令信号v9より低
くなるから、蒸気加減弁開度指令信号v10は速度制御
指令信号v4となり、蒸気加減弁3の開度は閉方向に制
御される。このとき、圧力制御指令信号v9>蒸気加減
弁開度指令信号v10となるので、タービンバイパス弁
開度偏差信号v13>0となり、タービンバイパス弁7
は開方向に制御される。すなわち、蒸気加減弁3の閉動
作によってタービン4に流入する蒸気量が減少し、余剰
蒸気がタービンバイパス弁7に流れ、原子炉1から見た
蒸気流量は一定となり、タービン4の入口蒸気圧力も一
定となる。
v2が上昇すると、速度制御指令信号v4が減少し、こ
の速度制御指令信号v4が圧力制御指令信号v9より低
くなるから、蒸気加減弁開度指令信号v10は速度制御
指令信号v4となり、蒸気加減弁3の開度は閉方向に制
御される。このとき、圧力制御指令信号v9>蒸気加減
弁開度指令信号v10となるので、タービンバイパス弁
開度偏差信号v13>0となり、タービンバイパス弁7
は開方向に制御される。すなわち、蒸気加減弁3の閉動
作によってタービン4に流入する蒸気量が減少し、余剰
蒸気がタービンバイパス弁7に流れ、原子炉1から見た
蒸気流量は一定となり、タービン4の入口蒸気圧力も一
定となる。
【0012】このように通常の圧力制御運転時には、実
速度や実圧力が変動しても、蒸気加減弁3およびタービ
ンバイパス弁7の開度が制御されることによりタービン
入口圧力は一定に制御される。
速度や実圧力が変動しても、蒸気加減弁3およびタービ
ンバイパス弁7の開度が制御されることによりタービン
入口圧力は一定に制御される。
【0013】次に、タービン起動過程における速度制御
について説明する。
について説明する。
【0014】タービンの速度制御は、タービンに流入す
る蒸気流量を調整することで行っている。タービンを昇
速する起動過程では、タービン本体の構造的な異常を発
見するためのラブチェック速度および高温な蒸気により
発生する熱応力によるタービンの疲労を防ぐための低速
ヒートソーク速度および定格速度の3つの目標速度を選
択できるようになっている。この3つの目標速度の他
に、例えば、熱応力を監視して熱応力に基づき速度保持
が必要となったり、タービンの振動の状況によって速度
保持がされる場合がある。
る蒸気流量を調整することで行っている。タービンを昇
速する起動過程では、タービン本体の構造的な異常を発
見するためのラブチェック速度および高温な蒸気により
発生する熱応力によるタービンの疲労を防ぐための低速
ヒートソーク速度および定格速度の3つの目標速度を選
択できるようになっている。この3つの目標速度の他
に、例えば、熱応力を監視して熱応力に基づき速度保持
が必要となったり、タービンの振動の状況によって速度
保持がされる場合がある。
【0015】ここで、タービン速度制御中に、ラブチェ
ック速度、低速ヒートソーク速度および定格速度の3つ
の目標速度以外のタービン速度で速度を保持する場合
は、タービン昇降率を制御する昇降率設定回路の高速、
中速、低速、速度保持の中の速度保持を選択するように
なっている。ところが、一般に、タービン本体の共振点
のあるクリティカル速度領域では、タービン保護のため
速度の保持を禁止しており、そのクリティカル速度領域
においては速度保持は選択できないようにしている。
ック速度、低速ヒートソーク速度および定格速度の3つ
の目標速度以外のタービン速度で速度を保持する場合
は、タービン昇降率を制御する昇降率設定回路の高速、
中速、低速、速度保持の中の速度保持を選択するように
なっている。ところが、一般に、タービン本体の共振点
のあるクリティカル速度領域では、タービン保護のため
速度の保持を禁止しており、そのクリティカル速度領域
においては速度保持は選択できないようにしている。
【0016】図9に、従来のタービン制御装置のクリテ
ィカル速度検出回路、昇降率設定回路、目標速度設定回
路、速度制御回路の構成を示す。
ィカル速度検出回路、昇降率設定回路、目標速度設定回
路、速度制御回路の構成を示す。
【0017】図中、速度制御回路41では、目標速度設
定回路42から目標速度指令43を受ける一方、昇降率
設定回路44からは昇降率指令45を受け取っている。
目標速度設定回路42は、全弁閉選択信号46、ラブチ
ェック速度選択信号47、低速ヒートソーク速度選択信
号48、定格速度選択信号49の入力のいずれかを選択
して、選択された目標速度を目標速度指令43として出
力している。クリティカル速度検出回路50は、タービ
ン速度入力信号51がクリティカル速度領域内にあるな
らば、保持禁止信号52を出力する。保持選択信号53
は、保持禁止信号52のNOTとのANDを行った後、
昇降率設定回路44に入力される。昇降率設定回路44
は前記入力信号および高速選択信号54、中速選択信号
55、低速選択信号56の昇降率選択信号により選択さ
れた昇降率指令45を出力する。また、昇降率設定回路
44は、保持禁止信号52と昇降率設定回路44の出力
である速度保持中信号57とのAND条件の成立により
高速強制選択信号58によって高速の昇降率を強制選択
する。
定回路42から目標速度指令43を受ける一方、昇降率
設定回路44からは昇降率指令45を受け取っている。
目標速度設定回路42は、全弁閉選択信号46、ラブチ
ェック速度選択信号47、低速ヒートソーク速度選択信
号48、定格速度選択信号49の入力のいずれかを選択
して、選択された目標速度を目標速度指令43として出
力している。クリティカル速度検出回路50は、タービ
ン速度入力信号51がクリティカル速度領域内にあるな
らば、保持禁止信号52を出力する。保持選択信号53
は、保持禁止信号52のNOTとのANDを行った後、
昇降率設定回路44に入力される。昇降率設定回路44
は前記入力信号および高速選択信号54、中速選択信号
55、低速選択信号56の昇降率選択信号により選択さ
れた昇降率指令45を出力する。また、昇降率設定回路
44は、保持禁止信号52と昇降率設定回路44の出力
である速度保持中信号57とのAND条件の成立により
高速強制選択信号58によって高速の昇降率を強制選択
する。
【0018】上記回路構成で、タービン昇速時に速度保
持を選択して速度保持中に蒸気の変動やタービンの慣性
等によりタービン速度入力信号51がクリティカル速度
領域に入ったとき、速度保持を解除して、高速の昇降率
を選択して、選択されている目標速度に向かってタービ
ン速度制御をする。これにより、タービン速度がクリテ
ィカル速度領域に入ったとき操作員の判断によらずに自
動的にタービン速度制御がされる。
持を選択して速度保持中に蒸気の変動やタービンの慣性
等によりタービン速度入力信号51がクリティカル速度
領域に入ったとき、速度保持を解除して、高速の昇降率
を選択して、選択されている目標速度に向かってタービ
ン速度制御をする。これにより、タービン速度がクリテ
ィカル速度領域に入ったとき操作員の判断によらずに自
動的にタービン速度制御がされる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のタービン制御装置では、次のように種々の問題
がある。
た従来のタービン制御装置では、次のように種々の問題
がある。
【0020】まず、第一に、図8で説明したタービン制
御装置では、蒸気加減弁3が閉故障で実圧力信号v6が
上昇した場合には、次のような問題が発生する。すなわ
ち、ここでは、便宜上複数台設置された蒸気加減弁3の
内の1弁が閉故障した場合を想定する。蒸気加減弁3の
1弁閉故障によりタービン4への流入蒸気が減少し、実
圧力信号v6が増加することにより蒸気加減弁開度指令
信号v10は増加し、蒸気加減弁3の開度は開方向に制
御される。その後、実圧力信号v6がさらに増加する
と、圧力制御指令信号v8>速度制御指令信号v4とな
り、蒸気加減弁開度指令信号v10=速度制御指令信号
v4=一定となって、蒸気加減弁開度指令信号v10は
速度制御指令信号v4に抑えられ、蒸気加減弁3の開度
は一定に制御される。このとき、タービンバイパス弁開
度偏差信号v13=圧力制御指令信号v8−速度制御指
令信号v4>0となり、タービンバイパス弁7の開度は
開方向に制御される。
御装置では、蒸気加減弁3が閉故障で実圧力信号v6が
上昇した場合には、次のような問題が発生する。すなわ
ち、ここでは、便宜上複数台設置された蒸気加減弁3の
内の1弁が閉故障した場合を想定する。蒸気加減弁3の
1弁閉故障によりタービン4への流入蒸気が減少し、実
圧力信号v6が増加することにより蒸気加減弁開度指令
信号v10は増加し、蒸気加減弁3の開度は開方向に制
御される。その後、実圧力信号v6がさらに増加する
と、圧力制御指令信号v8>速度制御指令信号v4とな
り、蒸気加減弁開度指令信号v10=速度制御指令信号
v4=一定となって、蒸気加減弁開度指令信号v10は
速度制御指令信号v4に抑えられ、蒸気加減弁3の開度
は一定に制御される。このとき、タービンバイパス弁開
度偏差信号v13=圧力制御指令信号v8−速度制御指
令信号v4>0となり、タービンバイパス弁7の開度は
開方向に制御される。
【0021】蒸気加減弁3の開度およびタービンバイパ
ス弁7の開度が開方向に制御されても実圧力信号v6が
さらに増加すると、圧力制御指令信号v8=最大流量制
限値−速度制御指令信号v4=一定となり、タービンバ
イパス弁7の開度は一定に制御される。従って、蒸気加
減弁3の最大開度は速度制御指令信号v4、すなわち、
設定速度信号v1により抑えられる。また、タービンバ
イパス弁7の最大開度は、最大流量制限値−速度制御指
令信号v4、すなわち、最大流量制限値−設定速度信号
v1によって抑えられる。蒸気加減弁3およびタービン
バイパス弁7を流れる総蒸気流量は、蒸気加減弁3の閉
故障時の蒸気加減弁3の最大開度時蒸気流量+タービン
バイパス弁7の最大開度時蒸気流量に抑えられる。
ス弁7の開度が開方向に制御されても実圧力信号v6が
さらに増加すると、圧力制御指令信号v8=最大流量制
限値−速度制御指令信号v4=一定となり、タービンバ
イパス弁7の開度は一定に制御される。従って、蒸気加
減弁3の最大開度は速度制御指令信号v4、すなわち、
設定速度信号v1により抑えられる。また、タービンバ
イパス弁7の最大開度は、最大流量制限値−速度制御指
令信号v4、すなわち、最大流量制限値−設定速度信号
v1によって抑えられる。蒸気加減弁3およびタービン
バイパス弁7を流れる総蒸気流量は、蒸気加減弁3の閉
故障時の蒸気加減弁3の最大開度時蒸気流量+タービン
バイパス弁7の最大開度時蒸気流量に抑えられる。
【0022】複数台の蒸気加減弁3の全部が正常な場合
には、原子炉1の発生蒸気量<正常時の蒸気加減弁3の
最大開度時蒸気流量+タービンバイパス弁7の最大開度
時蒸気流量が成立するために問題はないが、蒸気加減弁
3の弁閉故障の場合には、蒸気加減弁3の最大開度時蒸
気流量が正常時より小さくなり原子炉1の発生蒸気量>
蒸気加減弁3閉故障時最大開度時蒸気流量+タービンバ
イパス弁7の最大開度時蒸気流量となる。このため、余
剰蒸気により原子炉圧力が上昇し原子炉保護インターロ
ックが作動して原子炉スクラムに至るおそれがある。
には、原子炉1の発生蒸気量<正常時の蒸気加減弁3の
最大開度時蒸気流量+タービンバイパス弁7の最大開度
時蒸気流量が成立するために問題はないが、蒸気加減弁
3の弁閉故障の場合には、蒸気加減弁3の最大開度時蒸
気流量が正常時より小さくなり原子炉1の発生蒸気量>
蒸気加減弁3閉故障時最大開度時蒸気流量+タービンバ
イパス弁7の最大開度時蒸気流量となる。このため、余
剰蒸気により原子炉圧力が上昇し原子炉保護インターロ
ックが作動して原子炉スクラムに至るおそれがある。
【0023】第二には、図8で説明したタービン制御装
置ではタービン負荷遮断時等が発生したとき次の問題が
ある。すなわち、負荷運転中のタービン4と発電機6の
ロータには、常に出力(負荷)の大きさに比例して捩じ
り力が加わるため、ロータの軸系はその捩じ力に応じて
捩じられた状態で回転しており、その捩じり量は発電機
6から遠い部位ほど大きくなっている。このような運転
状態で、負荷遮断により急激に負荷が開放されると、ロ
ータは自身の慣性による復元力で揺動する。このロータ
の揺動がタービン速度に重畳するから、速度検出器9
は、タービン速度信号に振動信号が重畳した信号を検出
する。
置ではタービン負荷遮断時等が発生したとき次の問題が
ある。すなわち、負荷運転中のタービン4と発電機6の
ロータには、常に出力(負荷)の大きさに比例して捩じ
り力が加わるため、ロータの軸系はその捩じ力に応じて
捩じられた状態で回転しており、その捩じり量は発電機
6から遠い部位ほど大きくなっている。このような運転
状態で、負荷遮断により急激に負荷が開放されると、ロ
ータは自身の慣性による復元力で揺動する。このロータ
の揺動がタービン速度に重畳するから、速度検出器9
は、タービン速度信号に振動信号が重畳した信号を検出
する。
【0024】負荷遮断により、圧力制御運転中に実速度
検出信号v2が設定速度信号v1に対して急上昇したと
すると、速度制御指令信号v4が低下し、速度制御指令
信号v4<圧力制御指令信号v9となり、蒸気加減弁開
度指令信号v10が減少して蒸気加減弁実開度信号v1
1も減少する。同時に、タービンバイパス弁開度指令信
号v15が上昇し、タービンバイパス弁実開度信号v1
6もタービンバイパス弁開度指令信号v15と共に増大
する。この場合、圧力制御指令信号v9を一定とする
と、蒸気加減弁開度指令信号v10とタービンバイパス
弁開度指令信号v15は、大きさが等しいからタービン
の実圧力信号v6の変動が生じない。ところが、負荷遮
断時の急激な負荷開放によるタービン軸の捩じり振動に
よる信号の変化速度は、蒸気加減弁3やタービンバイパ
ス弁7の圧力変化速度より速く、前記信号により蒸気加
減弁3やタービンバイパス弁7を不安定に動作させるか
ら、ときにはハンチング状態を発生させ、正常なタービ
ン速度制御を行うことが困難となる場合がある。
検出信号v2が設定速度信号v1に対して急上昇したと
すると、速度制御指令信号v4が低下し、速度制御指令
信号v4<圧力制御指令信号v9となり、蒸気加減弁開
度指令信号v10が減少して蒸気加減弁実開度信号v1
1も減少する。同時に、タービンバイパス弁開度指令信
号v15が上昇し、タービンバイパス弁実開度信号v1
6もタービンバイパス弁開度指令信号v15と共に増大
する。この場合、圧力制御指令信号v9を一定とする
と、蒸気加減弁開度指令信号v10とタービンバイパス
弁開度指令信号v15は、大きさが等しいからタービン
の実圧力信号v6の変動が生じない。ところが、負荷遮
断時の急激な負荷開放によるタービン軸の捩じり振動に
よる信号の変化速度は、蒸気加減弁3やタービンバイパ
ス弁7の圧力変化速度より速く、前記信号により蒸気加
減弁3やタービンバイパス弁7を不安定に動作させるか
ら、ときにはハンチング状態を発生させ、正常なタービ
ン速度制御を行うことが困難となる場合がある。
【0025】第三には、図9に示すタービン起動時のタ
ービン制御装置では、図10の起動曲線a1の如く、定
格速度を選択し、クリティカル速度の上限以上で速度保
持を行い、タービン速度が蒸気の変動等でクリティカル
速度領域に入ったとき速度上昇側にタービン速度が逃げ
るため問題がないが、起動曲線a2に示す如く、昇速時
にクリティカル速度領域の下限以下でタービン速度保持
を行わざるを得ない場合がある。このような場合に、蒸
気の変動やタービンの慣性などによりタービン速度がク
リティカル速度領域に入り、しかも、定格速度が選択さ
れていると、高速で定格速度に向かってクリティカル速
度領域を横断しようとする。ところが、タービン速度が
一旦速度保持されているから急に高速のタービン速度に
上昇させることは困難である。従って、クリティカル速
度領域を長時間をかけて横断することとなり、タービン
本体に疲労を与えるためこれを回避する必要がある。こ
のような状況となった場合に、従来のタービン制御装置
では操作員の判断により適切な方向へタービン速度を逃
がす作業が不可欠であった。
ービン制御装置では、図10の起動曲線a1の如く、定
格速度を選択し、クリティカル速度の上限以上で速度保
持を行い、タービン速度が蒸気の変動等でクリティカル
速度領域に入ったとき速度上昇側にタービン速度が逃げ
るため問題がないが、起動曲線a2に示す如く、昇速時
にクリティカル速度領域の下限以下でタービン速度保持
を行わざるを得ない場合がある。このような場合に、蒸
気の変動やタービンの慣性などによりタービン速度がク
リティカル速度領域に入り、しかも、定格速度が選択さ
れていると、高速で定格速度に向かってクリティカル速
度領域を横断しようとする。ところが、タービン速度が
一旦速度保持されているから急に高速のタービン速度に
上昇させることは困難である。従って、クリティカル速
度領域を長時間をかけて横断することとなり、タービン
本体に疲労を与えるためこれを回避する必要がある。こ
のような状況となった場合に、従来のタービン制御装置
では操作員の判断により適切な方向へタービン速度を逃
がす作業が不可欠であった。
【0026】そこで、本発明は蒸気加減弁の故障時にタ
ービン入口側の圧力上昇を制御すると共に、負荷遮断時
のタービン速度制御の安定を図り、さらに、起動時のタ
ービン速度制御の安全性を向上させるタービン制御装置
を提供することを目的とする。
ービン入口側の圧力上昇を制御すると共に、負荷遮断時
のタービン速度制御の安定を図り、さらに、起動時のタ
ービン速度制御の安全性を向上させるタービン制御装置
を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ター
ビン速度信号とタービン速度設定信号との偏差信号に基
づく速度制御指令信号とタービン入口圧力信号とタービ
ン入口圧力設定信号との偏差信号に基づく圧力制御指令
信号とを低値選択手段に入力して、この低値選択手段に
より選択された低値選択信号に基づく信号によって蒸気
加減弁およびタービンバイパス弁を開閉してタービン速
度制御およびタービン入口圧力制御をするタービン制御
装置において、タービンの第1段圧力あるいはこれに相
当するプロセス量に基づいて生成した蒸気加減弁実流量
信号と低値選択信号とから蒸気加減弁の閉故障等の異常
時に起因する蒸気加減弁の実流量の不足を補うための蒸
気加減弁開度補正信号を生成出力する手段と、この手段
により生成出力される蒸気加減弁開度補正信号と低値選
択信号とから生成される蒸気加減弁開度指令信号によっ
て蒸気加減弁を異常時に全開方向とさせる手段と、蒸気
加減弁開度指令信号が蒸気加減弁の最大開度を設定する
最大開度設定信号より大きくなったときのみ生成出力さ
れる両信号の偏差である蒸気加減弁開度指令偏差信号と
低値選択信号とから蒸気加減弁が最大開度になった後に
タービンバイパス弁を開動作とさせるタービンバイパス
弁制御補正指令信号を生成出力する手段と、圧力制御指
令信号とタービンバイパス弁制御補正指令信号とからタ
ービンバイパス弁を開閉動作させるタービンバイパス弁
開度指令信号を生成出力する手段とを設けるようにした
ものである。
ビン速度信号とタービン速度設定信号との偏差信号に基
づく速度制御指令信号とタービン入口圧力信号とタービ
ン入口圧力設定信号との偏差信号に基づく圧力制御指令
信号とを低値選択手段に入力して、この低値選択手段に
より選択された低値選択信号に基づく信号によって蒸気
加減弁およびタービンバイパス弁を開閉してタービン速
度制御およびタービン入口圧力制御をするタービン制御
装置において、タービンの第1段圧力あるいはこれに相
当するプロセス量に基づいて生成した蒸気加減弁実流量
信号と低値選択信号とから蒸気加減弁の閉故障等の異常
時に起因する蒸気加減弁の実流量の不足を補うための蒸
気加減弁開度補正信号を生成出力する手段と、この手段
により生成出力される蒸気加減弁開度補正信号と低値選
択信号とから生成される蒸気加減弁開度指令信号によっ
て蒸気加減弁を異常時に全開方向とさせる手段と、蒸気
加減弁開度指令信号が蒸気加減弁の最大開度を設定する
最大開度設定信号より大きくなったときのみ生成出力さ
れる両信号の偏差である蒸気加減弁開度指令偏差信号と
低値選択信号とから蒸気加減弁が最大開度になった後に
タービンバイパス弁を開動作とさせるタービンバイパス
弁制御補正指令信号を生成出力する手段と、圧力制御指
令信号とタービンバイパス弁制御補正指令信号とからタ
ービンバイパス弁を開閉動作させるタービンバイパス弁
開度指令信号を生成出力する手段とを設けるようにした
ものである。
【0028】請求項2の発明は、タービン速度信号とタ
ービン速度設定信号との偏差信号に基づく速度制御指令
信号とタービン入口圧力信号とタービン入口圧力設定信
号との偏差信号に基づく圧力制御指令信号とを低値選択
手段に入力して、この低値選択手段により選択された低
値選択信号に基づく信号によって蒸気加減弁およびター
ビンバイパス弁を開閉してタービン速度制御およびター
ビン入口圧力制御をするタービン制御装置において、解
列時にのみ動作する切替手段と、この切替手段による動
作時にタービンおよび発電機のロータに解列時に発生す
る特定の振動に起因する重畳した振動信号を速度制御指
令信号から除去するフィルターとを設けるようにしたも
のである。
ービン速度設定信号との偏差信号に基づく速度制御指令
信号とタービン入口圧力信号とタービン入口圧力設定信
号との偏差信号に基づく圧力制御指令信号とを低値選択
手段に入力して、この低値選択手段により選択された低
値選択信号に基づく信号によって蒸気加減弁およびター
ビンバイパス弁を開閉してタービン速度制御およびター
ビン入口圧力制御をするタービン制御装置において、解
列時にのみ動作する切替手段と、この切替手段による動
作時にタービンおよび発電機のロータに解列時に発生す
る特定の振動に起因する重畳した振動信号を速度制御指
令信号から除去するフィルターとを設けるようにしたも
のである。
【0029】
【0030】
【作用】請求項1の発明は、タービンの第1段圧力また
はこれに相当するプロセス量から蒸気加減弁実流量信号
が求められ、低値選択信号から蒸気加減弁実流量信号が
減算され、蒸気加減弁補正信号が算出される。そして、
低値選択信号と蒸気加減弁補正信号とが加算され、この
加算信号が蒸気加減弁開度指令信号として蒸気加減弁へ
出力される。一方、蒸気加減弁開度指令信号が最大開度
設定信号より大きいときのみ蒸気加減弁開度指令信号か
ら最大開度設定信号が減算された信号が蒸気加減弁開度
指令偏差信号として出力される。そして、低値選択信号
から蒸気加減弁開度指令偏差信号が減算され、この減算
信号がタービンバイパス弁制御補正指令信号として出力
される。さらに、圧力制御指令信号からタービンバイパ
ス弁制御補正指令信号が減算され、この減算信号がター
ビンバイパス弁開度指令信号としてタービンバイパス弁
へ出力される。これによって、蒸気加減弁が故障したと
きも残りの蒸気加減弁が最大開度に達するまで蒸気加減
弁による負荷制御がされる。さらに、蒸気加減弁が最大
開度に達した後、タービンバイパス弁を開動作としてタ
ービン入口蒸気圧力または原子炉ドーム圧力の上昇が防
止され、安定した圧力制御がされる。
はこれに相当するプロセス量から蒸気加減弁実流量信号
が求められ、低値選択信号から蒸気加減弁実流量信号が
減算され、蒸気加減弁補正信号が算出される。そして、
低値選択信号と蒸気加減弁補正信号とが加算され、この
加算信号が蒸気加減弁開度指令信号として蒸気加減弁へ
出力される。一方、蒸気加減弁開度指令信号が最大開度
設定信号より大きいときのみ蒸気加減弁開度指令信号か
ら最大開度設定信号が減算された信号が蒸気加減弁開度
指令偏差信号として出力される。そして、低値選択信号
から蒸気加減弁開度指令偏差信号が減算され、この減算
信号がタービンバイパス弁制御補正指令信号として出力
される。さらに、圧力制御指令信号からタービンバイパ
ス弁制御補正指令信号が減算され、この減算信号がター
ビンバイパス弁開度指令信号としてタービンバイパス弁
へ出力される。これによって、蒸気加減弁が故障したと
きも残りの蒸気加減弁が最大開度に達するまで蒸気加減
弁による負荷制御がされる。さらに、蒸気加減弁が最大
開度に達した後、タービンバイパス弁を開動作としてタ
ービン入口蒸気圧力または原子炉ドーム圧力の上昇が防
止され、安定した圧力制御がされる。
【0031】請求項2の発明は、タービン速度信号とタ
ービン速度設定信号との偏差信号に基づく信号から解列
時にタービンおよび発電機のロータに発生する特定の振
動に起因する重畳した振動信号がフィルターにより除去
される。従って、解列時にタービンおよび発電機のロー
タに発生する特定の振動に起因する重畳した振動信号に
よりタービン速度制御が不安定になることを防止する。
ービン速度設定信号との偏差信号に基づく信号から解列
時にタービンおよび発電機のロータに発生する特定の振
動に起因する重畳した振動信号がフィルターにより除去
される。従って、解列時にタービンおよび発電機のロー
タに発生する特定の振動に起因する重畳した振動信号に
よりタービン速度制御が不安定になることを防止する。
【0032】請求項3の発明は、タービン速度信号と保
持禁止信号と速度保持信号と予め設定されたクリティカ
ル速度領域の中心速度からタービン速度信号が中心速度
より高いか低いかを判定される。この判定で高い場合に
クリティカル速度領域より高速側の選択信号を目標速度
設定回路の目標速度指令として選択し、また、低い場合
にクリティカル速度領域より低速側の選択信号を選択
し、目標速度設定回路の目標速度指令とする。従って、
操作員の適切な判断を不要として、クリティカル速度領
域にタービンの速度が入ることを回避し、常に安全な速
度側に迅速に逃がすことができ、タービンの疲労を防ぐ
ことができる。
持禁止信号と速度保持信号と予め設定されたクリティカ
ル速度領域の中心速度からタービン速度信号が中心速度
より高いか低いかを判定される。この判定で高い場合に
クリティカル速度領域より高速側の選択信号を目標速度
設定回路の目標速度指令として選択し、また、低い場合
にクリティカル速度領域より低速側の選択信号を選択
し、目標速度設定回路の目標速度指令とする。従って、
操作員の適切な判断を不要として、クリティカル速度領
域にタービンの速度が入ることを回避し、常に安全な速
度側に迅速に逃がすことができ、タービンの疲労を防ぐ
ことができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【0034】図1は、本発明の第1実施例を示すタービ
ン制御装置の構成図である。図8に示す従来例と異なる
点は、圧力検出器28と圧力流量変換器29と加算器3
0と加算器31とCV最大開度設定器32と加算器33
と下限リミッタ34と加算器35とを追設したことであ
る。
ン制御装置の構成図である。図8に示す従来例と異なる
点は、圧力検出器28と圧力流量変換器29と加算器3
0と加算器31とCV最大開度設定器32と加算器33
と下限リミッタ34と加算器35とを追設したことであ
る。
【0035】ここで、圧力検出器28は、タービン4の
第1段の圧力を検出してタービン第1段圧力信号v18
を出力する。圧力流量変換器29は、タービン第1段圧
力信号v18に基づいて蒸気加減弁3の実流量に変換し
て蒸気加減弁実流量信号v19を出力する。
第1段の圧力を検出してタービン第1段圧力信号v18
を出力する。圧力流量変換器29は、タービン第1段圧
力信号v18に基づいて蒸気加減弁3の実流量に変換し
て蒸気加減弁実流量信号v19を出力する。
【0036】加算器30は、低値選択器18で低値選択
された低値選択信号v10から蒸気加減弁実流量信号v
19を減算して蒸気加減弁開度補正信号v20を出力す
る。加算器31は、低値選択信号v10と蒸気加減弁開
度補正信号v20を加算して蒸気加減弁開度指令信号v
21を出力する。CV最大開度設定器32は蒸気加減弁
3の最大開度設定信号v22を出力する。
された低値選択信号v10から蒸気加減弁実流量信号v
19を減算して蒸気加減弁開度補正信号v20を出力す
る。加算器31は、低値選択信号v10と蒸気加減弁開
度補正信号v20を加算して蒸気加減弁開度指令信号v
21を出力する。CV最大開度設定器32は蒸気加減弁
3の最大開度設定信号v22を出力する。
【0037】加算器33は、蒸気加減弁開度指令信号v
21から最大開度設定信号v22を減算して蒸気加減弁
開度指令偏差信号v23を出力する。下限リミッタ34
は、下限値を零に設定して正極性の信号のみを蒸気加減
弁開度指令偏差信号v24として出力する。加算器35
は、低値選択信号v10から蒸気加減弁開度指令偏差信
号v24を減算してタービンバイパス弁制御補正指令信
号v25を出力する。
21から最大開度設定信号v22を減算して蒸気加減弁
開度指令偏差信号v23を出力する。下限リミッタ34
は、下限値を零に設定して正極性の信号のみを蒸気加減
弁開度指令偏差信号v24として出力する。加算器35
は、低値選択信号v10から蒸気加減弁開度指令偏差信
号v24を減算してタービンバイパス弁制御補正指令信
号v25を出力する。
【0038】次に、上記構成のタービン制御装置の作用
について説明する。
について説明する。
【0039】通常の圧力制御運転時には、低値選択信号
v10と蒸気加減弁実流量信号v19は一致しているた
め加算器30から出力される蒸気加減弁開度補正信号v
20は、零となり加算器31から出力される蒸気加減弁
開度指令信号v21は低値選択信号v10と同一値とな
る。
v10と蒸気加減弁実流量信号v19は一致しているた
め加算器30から出力される蒸気加減弁開度補正信号v
20は、零となり加算器31から出力される蒸気加減弁
開度指令信号v21は低値選択信号v10と同一値とな
る。
【0040】このとき、低値選択信号v10は、蒸気加
減弁最大開度以下で制御されているため加算器33から
出力される蒸気加減弁開度指令偏差信号v23は負極性
の信号となっている。これによつて、下限リミッタ34
から出力される蒸気加減弁開度指令偏差信号v24は零
となり、加算器35から出力されるタービンバイパス弁
制御補正指令信号v25は、低値選択信号v10と同一
値となる。つまり、通常の圧力制御運転時には、従来例
に示す構成と同様な作用をする。
減弁最大開度以下で制御されているため加算器33から
出力される蒸気加減弁開度指令偏差信号v23は負極性
の信号となっている。これによつて、下限リミッタ34
から出力される蒸気加減弁開度指令偏差信号v24は零
となり、加算器35から出力されるタービンバイパス弁
制御補正指令信号v25は、低値選択信号v10と同一
値となる。つまり、通常の圧力制御運転時には、従来例
に示す構成と同様な作用をする。
【0041】次に、圧力制御運転時に蒸気加減弁3の閉
故障が発生した場合について説明する。
故障が発生した場合について説明する。
【0042】まず、蒸気加減弁3を流れる蒸気量は低値
選択信号v10に対して減少する。つまり、低値選択信
号v10に対してタービン第1段圧力信号v18が減少
し、これに比例して蒸気加減弁実流量信号v19も減少
する。そして、その減少した分の信号は加算器30から
出力され、蒸気加減弁開度補正信号v20として加算器
31で低値選択信号v10に加算される。これにより、
残りの正常な蒸気加減弁3による開補正制御により蒸気
加減弁3を流れる総蒸気量が変化しないため圧力制御や
負荷制御の変動が生じない。
選択信号v10に対して減少する。つまり、低値選択信
号v10に対してタービン第1段圧力信号v18が減少
し、これに比例して蒸気加減弁実流量信号v19も減少
する。そして、その減少した分の信号は加算器30から
出力され、蒸気加減弁開度補正信号v20として加算器
31で低値選択信号v10に加算される。これにより、
残りの正常な蒸気加減弁3による開補正制御により蒸気
加減弁3を流れる総蒸気量が変化しないため圧力制御や
負荷制御の変動が生じない。
【0043】さらに、正常な蒸気加減弁3による開補正
制御が増加し、低値選択信号v10と蒸気加減弁実流量
信号v19の差が増加し、蒸気加減弁開度指令信号v2
1が最大値になると、蒸気加減弁3はそれ以上開かない
ため、蒸気加減弁3による圧力制御は不可能となる。こ
の場合、蒸気加減弁3に流しきれない蒸気量は蒸気加減
弁開度指令信号v21とCV最大開度設定器32によっ
て設定されたCV最大開度設定信号v22との差とな
り、この信号が正極性になるので下限リミッタ34を通
過して蒸気加減弁開度指令偏差信号v24として出力さ
れる。そして、蒸気加減弁開度指令偏差信号v24は加
算器35により低値選択信号v10から差し引かれる。
これにより、タービンバイパス弁制御補正指令信号v2
5は蒸気加減弁3にて流しきれない蒸気量を流すような
値となるので、蒸気加減弁3およびタービンバイパス弁
7で全部の原子炉発生蒸気を流すことができタービン入
口蒸気圧力または原子炉ドーム圧力の変動を抑えられ
る。
制御が増加し、低値選択信号v10と蒸気加減弁実流量
信号v19の差が増加し、蒸気加減弁開度指令信号v2
1が最大値になると、蒸気加減弁3はそれ以上開かない
ため、蒸気加減弁3による圧力制御は不可能となる。こ
の場合、蒸気加減弁3に流しきれない蒸気量は蒸気加減
弁開度指令信号v21とCV最大開度設定器32によっ
て設定されたCV最大開度設定信号v22との差とな
り、この信号が正極性になるので下限リミッタ34を通
過して蒸気加減弁開度指令偏差信号v24として出力さ
れる。そして、蒸気加減弁開度指令偏差信号v24は加
算器35により低値選択信号v10から差し引かれる。
これにより、タービンバイパス弁制御補正指令信号v2
5は蒸気加減弁3にて流しきれない蒸気量を流すような
値となるので、蒸気加減弁3およびタービンバイパス弁
7で全部の原子炉発生蒸気を流すことができタービン入
口蒸気圧力または原子炉ドーム圧力の変動を抑えられ
る。
【0044】このようにして、蒸気加減弁3の閉故障が
発生した場合でもタービン入口蒸気圧力または原子炉ド
ーム圧力の上昇を防止することができ、タービン入口蒸
気圧力または原子炉ドーム圧力の安定な制御を行うこと
が可能である。また、本実施例の構成においては、蒸気
加減弁3の閉故障のみならず蒸気加減弁3の開故障にお
いても有効である。
発生した場合でもタービン入口蒸気圧力または原子炉ド
ーム圧力の上昇を防止することができ、タービン入口蒸
気圧力または原子炉ドーム圧力の安定な制御を行うこと
が可能である。また、本実施例の構成においては、蒸気
加減弁3の閉故障のみならず蒸気加減弁3の開故障にお
いても有効である。
【0045】なお、本実施例では、蒸気加減弁3を通過
する実蒸気量をタービン第1段圧力から求めているが、
複数の蒸気加減弁3の実開度から加算合計して求めても
同様の効果がある。
する実蒸気量をタービン第1段圧力から求めているが、
複数の蒸気加減弁3の実開度から加算合計して求めても
同様の効果がある。
【0046】図2は、本発明の第2実施例を示すタービ
ン制御装置の構成図である。図8に示す従来例と異なる
点は、フィルタ36と速度制御指令信号v4にフィルタ
36を通すか、あるいは、通常の速度制御回路とするか
を切替えるための切替器37を設けたことである。この
切替器37は、解列条件にて動作し、併入条件にて復帰
するように構成されている。
ン制御装置の構成図である。図8に示す従来例と異なる
点は、フィルタ36と速度制御指令信号v4にフィルタ
36を通すか、あるいは、通常の速度制御回路とするか
を切替えるための切替器37を設けたことである。この
切替器37は、解列条件にて動作し、併入条件にて復帰
するように構成されている。
【0047】次に、上記構成のタービン制御装置の作用
について説明する。
について説明する。
【0048】まず、通常運転中の併入時には、設定速度
信号v1と実速度検出信号v2との速度偏差信号v3に
速度調定率12を乗じた速度制御指令信号v4は、切替
器37を介して、速度制御指令信号v42として低値選
択器18に入力され、通常の速度制御回路として制御さ
れる。
信号v1と実速度検出信号v2との速度偏差信号v3に
速度調定率12を乗じた速度制御指令信号v4は、切替
器37を介して、速度制御指令信号v42として低値選
択器18に入力され、通常の速度制御回路として制御さ
れる。
【0049】一方、解列時には、切替器37が動作し、
速度制御指令信号v4は、フィルタ36を介し解列時速
度制御指令信号v41として切替器37を通って、速度
制御指令信号v42として低値選択器18に入力され
る。
速度制御指令信号v4は、フィルタ36を介し解列時速
度制御指令信号v41として切替器37を通って、速度
制御指令信号v42として低値選択器18に入力され
る。
【0050】この結果、負荷遮断時の早い周期の振動信
号を含む速度制御指令信号v4の内で前記速い周期の振
動信号のみがフィルタ36で遮断され、ゆっくり安定し
た速度制御指令信号v42として出力される。従って、
急激な負荷変化に起因するタービン、発電機ロータの軸
捩じり振動による早い周期の振動信号が発生しても安定
した圧力制御および速度制御が行われる。
号を含む速度制御指令信号v4の内で前記速い周期の振
動信号のみがフィルタ36で遮断され、ゆっくり安定し
た速度制御指令信号v42として出力される。従って、
急激な負荷変化に起因するタービン、発電機ロータの軸
捩じり振動による早い周期の振動信号が発生しても安定
した圧力制御および速度制御が行われる。
【0051】図3および図4に本発明のタービン制御装
置の速度制御部の他の実施例を示す。
置の速度制御部の他の実施例を示す。
【0052】本実施例は、併入時および解列時のいずれ
もフィルタ36を速度制御部に設けたもので、プラント
負荷運転時にフィルタ36を速度制御部に入れても問題
ないことを条件とするものである。図3は、実速度検出
信号v2をフィルタ36に入力するもので、図4は速度
制御指令信号v4をフィルタ36に入力するものであ
る。つまり、プラント負荷運転上問題ない場合は、実速
度検出信号v2に基づいく信号ラインで、かつ、速度制
御部の低値選択器18までの間であれば、どこにフィル
タ36を入れても図2に示す実施例と同様の効果を得る
ことが可能となる。
もフィルタ36を速度制御部に設けたもので、プラント
負荷運転時にフィルタ36を速度制御部に入れても問題
ないことを条件とするものである。図3は、実速度検出
信号v2をフィルタ36に入力するもので、図4は速度
制御指令信号v4をフィルタ36に入力するものであ
る。つまり、プラント負荷運転上問題ない場合は、実速
度検出信号v2に基づいく信号ラインで、かつ、速度制
御部の低値選択器18までの間であれば、どこにフィル
タ36を入れても図2に示す実施例と同様の効果を得る
ことが可能となる。
【0053】このように、負荷遮断などの急激な負荷変
化に起因するタービン、発電機ロータの軸捩じり振動に
よる早い周期の振動信号に対して、蒸気加減弁3やター
ビンバイパス弁7の開度制御が追従しないから、負荷遮
断後にタービン速度が安定する時間が短く、安定したタ
ービン速度制御および圧力制御が行われる。
化に起因するタービン、発電機ロータの軸捩じり振動に
よる早い周期の振動信号に対して、蒸気加減弁3やター
ビンバイパス弁7の開度制御が追従しないから、負荷遮
断後にタービン速度が安定する時間が短く、安定したタ
ービン速度制御および圧力制御が行われる。
【0054】なお、本実施例では原子力発電所向けター
ビン制御装置として説明しているが、火力発電所向けタ
ービン制御装置にも適用できることは言うまでもない。
ビン制御装置として説明しているが、火力発電所向けタ
ービン制御装置にも適用できることは言うまでもない。
【0055】図5は、本発明の第2実施例を示すタービ
ン制御装置の構成図である。
ン制御装置の構成図である。
【0056】図9の従来技術と異なる点は、目標速度自
動選択回路59を追設し、目標速度設定回路42へ定格
速度強制選択信号60と低速ヒートソーク速度強制選択
信号61とを入力するようにした点である。目標速度自
動選択回路59は、タービン速度入力信号51と保持禁
止信号52と速度保持信号57との入力により、速度保
持中で、かつ、タービン速度入力信号51がクリティカ
ル速度領域に入った場合、タービン速度入力信号51が
クリティカル速度領域の中心速度より高いか、低いかを
演算し、高い場合は、定格速度強制選択信号60を出力
し、また、低い場合は低速ヒートソーク速度強制選択信
号61を出力することにより目標速度指令43を自動的
に切替える。
動選択回路59を追設し、目標速度設定回路42へ定格
速度強制選択信号60と低速ヒートソーク速度強制選択
信号61とを入力するようにした点である。目標速度自
動選択回路59は、タービン速度入力信号51と保持禁
止信号52と速度保持信号57との入力により、速度保
持中で、かつ、タービン速度入力信号51がクリティカ
ル速度領域に入った場合、タービン速度入力信号51が
クリティカル速度領域の中心速度より高いか、低いかを
演算し、高い場合は、定格速度強制選択信号60を出力
し、また、低い場合は低速ヒートソーク速度強制選択信
号61を出力することにより目標速度指令43を自動的
に切替える。
【0057】上記構成で、図6の起動曲線b1に示すよ
うに、速度保持中にタービン速度入力信号51がクリテ
ィカル速度領域に入ったとき、目標速度自動選択回路5
9がその中心速度より高いと判定し、定格速度強制選択
信号60と高速強制選択信号58とを出力する。これに
よって、速度制御回路41へ目標速度指令43が出力さ
れる。従って、タービン速度入力信号51が定格速度に
向かって高速で上昇して、タービン速度を上昇側に逃が
す。
うに、速度保持中にタービン速度入力信号51がクリテ
ィカル速度領域に入ったとき、目標速度自動選択回路5
9がその中心速度より高いと判定し、定格速度強制選択
信号60と高速強制選択信号58とを出力する。これに
よって、速度制御回路41へ目標速度指令43が出力さ
れる。従って、タービン速度入力信号51が定格速度に
向かって高速で上昇して、タービン速度を上昇側に逃が
す。
【0058】一方、図6の起動曲線b2に示すように、
クリティカル速度領域の下限以下で速度保持を行い、蒸
気の変動やタービンの慣性等によりタービン速度入力信
号51がクリティカル速度領域に入った場合、目標速度
自動選択回路59がその中心速度より低いと判定する。
そして、低速ヒートソーク速度強制選択信号61と高速
強制選択信号58を出力する。これによって、目標速度
指令43が速度制御回路41へ出力され、速度保持が解
除され、タービン速度は低速ヒートソーク速度に向かっ
て高速で下降して安全側に逃がされる。
クリティカル速度領域の下限以下で速度保持を行い、蒸
気の変動やタービンの慣性等によりタービン速度入力信
号51がクリティカル速度領域に入った場合、目標速度
自動選択回路59がその中心速度より低いと判定する。
そして、低速ヒートソーク速度強制選択信号61と高速
強制選択信号58を出力する。これによって、目標速度
指令43が速度制御回路41へ出力され、速度保持が解
除され、タービン速度は低速ヒートソーク速度に向かっ
て高速で下降して安全側に逃がされる。
【0059】このように、タービン速度保持の状態によ
って、タービン速度がクリティカル速度領域に入った場
合に、タービン速度保持を解除し、その時のタービン速
度がクリティカル速度領域の下限に近い場合は、その時
のタービン速度より低速側の目標速度を演算・選択して
タービン速度を低速側へ逃がすことが可能になる。
って、タービン速度がクリティカル速度領域に入った場
合に、タービン速度保持を解除し、その時のタービン速
度がクリティカル速度領域の下限に近い場合は、その時
のタービン速度より低速側の目標速度を演算・選択して
タービン速度を低速側へ逃がすことが可能になる。
【0060】従って、タービン速度保持中のタービン速
度がクリティカル速度領域に入った場合に、自動的にタ
ービン速度を安全側に制御することができるため、操作
員の正確な判断を要することがなく、タービン本体の疲
労を未然に防ぎ、安全性の向上および経済性の向上を実
現することができる。
度がクリティカル速度領域に入った場合に、自動的にタ
ービン速度を安全側に制御することができるため、操作
員の正確な判断を要することがなく、タービン本体の疲
労を未然に防ぎ、安全性の向上および経済性の向上を実
現することができる。
【0061】なお、上記実施例では、予め決められた目
標速度を選択することで昇速制御を行なう場合について
説明したが、これに限ることなく任意に目標速度を設定
することができるタービン制御装置においても、予めク
リティカル速度領域の上下限の外側にクリティカル速度
領域から逃げる際の目標速度を設定しておけば本発明と
同様に実施できる。
標速度を選択することで昇速制御を行なう場合について
説明したが、これに限ることなく任意に目標速度を設定
することができるタービン制御装置においても、予めク
リティカル速度領域の上下限の外側にクリティカル速度
領域から逃げる際の目標速度を設定しておけば本発明と
同様に実施できる。
【0062】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、複数の蒸気加
減弁の一部が故障しても蒸気加減弁が最大開度となるま
で蒸気加減弁による負荷制御運転ができる。さらに、蒸
気加減弁が最大開度を超えても蒸気加減弁とタービンバ
イパス弁によりタービン入口蒸気圧力または原子炉ドー
ム圧力を制御できる。
減弁の一部が故障しても蒸気加減弁が最大開度となるま
で蒸気加減弁による負荷制御運転ができる。さらに、蒸
気加減弁が最大開度を超えても蒸気加減弁とタービンバ
イパス弁によりタービン入口蒸気圧力または原子炉ドー
ム圧力を制御できる。
【0063】請求項2の発明は、解列時にタービンおよ
び発電機のロータに発生する特定の振動に起因する重畳
した振動信号がフィルターにより除去される。従って、
解列時にタービンおよび発電機のロータに発生する特定
の振動に起因する重畳した振動信号によりタービン速度
制御が不安定になることを防止する。
び発電機のロータに発生する特定の振動に起因する重畳
した振動信号がフィルターにより除去される。従って、
解列時にタービンおよび発電機のロータに発生する特定
の振動に起因する重畳した振動信号によりタービン速度
制御が不安定になることを防止する。
【0064】請求項3の発明は、操作員の適切な判断を
待つことなく、クリティカル速度領域にタービン速度が
入ることがなく、常に安全な速度側に向かって迅速に逃
がすことができ、タービンの疲労を防ぐことができる。
待つことなく、クリティカル速度領域にタービン速度が
入ることがなく、常に安全な速度側に向かって迅速に逃
がすことができ、タービンの疲労を防ぐことができる。
【図1】本発明の第1実施例を示すタービン制御装置の
構成図である。
構成図である。
【図2】本発明の第2実施例を示すタービン制御装置の
構成図である。
構成図である。
【図3】図2に示す本発明の他の実施例を示す第1の速
度制御回路の部分構成図である。
度制御回路の部分構成図である。
【図4】図2に示す本発明の他の実施例を示す第2の速
度制御回路の部分構成図である。
度制御回路の部分構成図である。
【図5】本発明の第3実施例を示すタービン制御装置の
構成図である。
構成図である。
【図6】図5のタービン制御装置のタービン速度の挙動
を示す説明図である。
を示す説明図である。
【図7】タービン系統図である。
【図8】従来例を示すタービン制御装置の図1に対応す
る構成図である。
る構成図である。
【図9】従来例を示すタービン制御装置の図5に対応す
る構成図である。
る構成図である。
【図10】図9のタービン制御装置のタービン速度の挙
動を示す説明図である。
動を示す説明図である。
8 圧力検出器 9 速度検出器 10 速度設定器 11 加算器 12 速度調定率 13 圧力設定器 14 加算器 15 位相補償器 16 圧力調定率 17 最大流量制限器 18 低値選択器 19 弁位置変換器 20 加算器 21 弁駆動器 22 加算器 23 バイパス弁オープニングジャッキ設定器 24 高値選択器 25 弁位置変換器 26 加算器 27 弁駆動器 28 圧力検出器 29 圧力流量変換器 30 加算器 32 CV最大開度設定器 33 加算器 34 下限リミッタ 35 加算器 36 フィルタ 37 切替器 41 速度制御回路 42 目標速度設定回路 44 昇降率設定回路 50 クリティカル速度検出回路 59 目標速度自動選択回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−59202(JP,A) 特開 昭63−302107(JP,A) 特開 昭61−145305(JP,A) 特公 平3−38401(JP,B2) 特公 平1−56244(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01D 17/24 F01D 19/00 F01D 21/00 F01D 21/14
Claims (2)
- 【請求項1】 タービン速度信号とタービン速度設定信
号との偏差信号に基づく速度制御指令信号とタービン入
口圧力信号とタービン入口圧力設定信号との偏差信号に
基づく圧力制御指令信号とを低値選択手段に入力して、
この低値選択手段により選択された低値選択信号に基づ
く信号によって蒸気加減弁およびタービンバイパス弁を
開閉してタービン速度制御およびタービン入口圧力制御
をするタービン制御装置において、 タービンの第1段圧力あるいはこれに相当するプロセス
量に基づいて生成した蒸気加減弁実流量信号と前記低値
選択信号とから前記蒸気加減弁の閉故障等の異常時に起
因する前記蒸気加減弁の実流量の不足を補うための蒸気
加減弁開度補正信号を生成出力する手段と、 この手段により生成出力される前記蒸気加減弁開度補正
信号と前記低値選択信号とから生成される蒸気加減弁開
度指令信号によって前記蒸気加減弁を前記異常時に全開
方向とさせる手段と、 前記蒸気加減弁開度指令信号が前記蒸気加減弁の最大開
度を設定する最大開度設定信号より大きくなったときの
み生成出力される両信号の偏差である蒸気加減弁開度指
令偏差信号と前記低値選択信号とから前記蒸気加減弁が
最大開度になった後に前記タービンバイパス弁を開動作
とさせるタービンバイパス弁制御補正指令信号を生成出
力する手段と、 前記圧力制御指令信号と前記タービンバイパス弁制御補
正指令信号とから前記タービンバイパス弁を開閉動作さ
せるタービンバイパス弁開度指令信号を生成出力する手
段とを備えたことを特徴とするタービン制御装置。 - 【請求項2】 タービン速度信号とタービン速度設定信
号との偏差信号に基づく速度制御指令信号とタービン入
口圧力信号とタービン入口圧力設定信号との偏差信号に
基づく圧力制御指令信号とを低値選択手段に入力して、
この低値選択手段により選択された低値選択信号に基づ
く信号によって蒸気加減弁およびタービンバイパス弁を
開閉してタービン速度制御およびタービン入口圧力制御
をするタービン制御装置において、 解列時にのみ動作する切替手段と、 この切替手段による動作時にタービンおよび発電機のロ
ータに解列時に発生する特定の振動に起因する重畳した
振動信号を前記速度制御指令信号から除去するフィルタ
ーとを備えたことを特徴とするタービン制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4351133A JP3048482B2 (ja) | 1992-12-07 | 1992-12-07 | タ−ビン制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4351133A JP3048482B2 (ja) | 1992-12-07 | 1992-12-07 | タ−ビン制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06173613A JPH06173613A (ja) | 1994-06-21 |
JP3048482B2 true JP3048482B2 (ja) | 2000-06-05 |
Family
ID=18415274
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4351133A Expired - Fee Related JP3048482B2 (ja) | 1992-12-07 | 1992-12-07 | タ−ビン制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3048482B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4913079B2 (ja) * | 2008-02-14 | 2012-04-11 | 株式会社東芝 | タービン制御弁制御装置 |
FR2977915B1 (fr) * | 2011-07-12 | 2018-11-16 | Safran Helicopter Engines | Procede de demarrage d'une turbomachine reduisant le balourd thermique |
EP2644841A1 (en) * | 2012-03-29 | 2013-10-02 | Alstom Technology Ltd | Method of operating a turbine engine after flame off |
JP6139930B2 (ja) * | 2013-03-22 | 2017-05-31 | 株式会社東芝 | 蒸気弁制御装置、蒸気タービンシステム |
JP6114130B2 (ja) * | 2013-07-12 | 2017-04-12 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | タービン制御装置およびタービン制御方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT1191205B (it) * | 1982-07-16 | 1988-02-24 | Gevipi Ag | Rubinetto miscelatore con copia di piastrine in materiale duro |
JPS61145305A (ja) * | 1984-12-19 | 1986-07-03 | Toshiba Corp | 温水利用タ−ビンプラントの制御装置 |
JPS63302107A (ja) * | 1987-06-03 | 1988-12-09 | Toshiba Corp | 蒸気タ−ビン制御装置 |
JPS6456244A (en) * | 1987-08-27 | 1989-03-03 | Jidosha Denki Kogyo Kk | Passive seat belt device |
JPH023010A (ja) * | 1988-06-20 | 1990-01-08 | Mitsubishi Electric Corp | 光波長選択フィルタ |
JP2842893B2 (ja) * | 1989-07-06 | 1999-01-06 | トピー工業株式会社 | 自動車用ディスクホイール |
-
1992
- 1992-12-07 JP JP4351133A patent/JP3048482B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06173613A (ja) | 1994-06-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |