JP4230614B2 - 小型滑走艇 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗員が操舵ハンドルを把持して航走する小型滑走艇に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の小型滑走艇は、2サイクルエンジンを動力源とするものが多い。しかし、2サイクルエンジンは排ガス中に燃料の未燃焼成分が混入することがあるため、近年では、この種の小型滑走艇のエンジンとして4サイクルエンジンを搭載することが提案されている。
【0003】
4サイクルエンジンは2サイクルエンジンに較べて水や海水中の塩分によって腐食される部材が多いため、4サイクルエンジンを小型滑走艇に搭載するためには、艇体が転倒したときであってもエンジン室内に海水が浸入することがないようにしなければならない。
【0004】
転倒時に海水がエンジン室内に浸入するのを阻止する構造を採る小型滑走艇としては、例えば特開平8−49596号公報に開示されたものがある。この公報に示された小型滑走艇は、艇体が左右方向に傾斜することによって移動する重錘を用いた転倒スイッチによって転倒状態を検出し、転倒時にエンジンを停止する構成を採っている。前記転倒スイッチは、重錘が左右方向の移動範囲の一端または他端まで移動することによって閉成される回路を採っている。
【0005】
すなわち、転倒時にエンジンが停止するから、エンジン室内内で空気が消費されることがなくなり、エンジン室内に海水が負圧によって吸込まれることがなくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上述したように構成した小型滑走艇においては、艇体を大きく傾けて旋回することができないという問題があった。これは、旋回時に艇体が大きく傾くことによって転倒スイッチの回路が閉成され、エンジンが停止してしまうからである。
【0007】
本発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、艇体を大きく傾けて旋回できるようにしながら、転倒時にエンジンが艇体内の空気を消費して艇体内に水が吸い込まれるのを確実に阻止することができるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明に係る小型滑走艇は、艇体が転倒したことを検出する転倒検出用センサを艇体内に配設し、艇体が転倒していることを前記センサが予め定めた時間だけ継続して検出したときにエンジンを停止させる制御装置を装備するとともに、前記エンジンの吸気ポートに連通した気筒毎の吸気管と、前記エンジンのシリンダボディの側方に位置するように設けられて前記吸気管の上流側端部が接続された吸気チャンバーと、この吸気チャンバーの上流側端部に吸気ダクトを介して連通された吸気サイレンサーとを備え、前記吸気管は、前記エンジンのシリンダヘッドの側方で上流側が下方を指向するように屈曲するとともに、前記吸気チャンバーに上方から接続し、前記吸気ダクトは、上流側が下流側より上に位置するように屈曲し、この吸気ダクトの上流側端部は、前記吸気サイレンサーの上部に接続されているものである。
この発明によれば、旋回時などで艇体が大きく傾いたときにはエンジンが停止することはなく、艇体が転倒したときにエンジンが停止する。
【0009】
請求項2に記載した発明に係る小型滑走艇は、請求項1記載の小型滑走艇において、艇体内に外気を導入する外気導入用ダクトの上流端に開閉弁を設け、制御装置を、艇体が転倒してエンジンを停止させるときに前記開閉弁を閉動作させる構成としたものである。
この発明によれば、転倒時に外気導入用ダクトから艇体内に水が浸入するのを阻止することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に係る小型滑走艇の一実施の形態を図1ないし図12によって詳細に説明する。
図1は本発明に係る小型滑走艇の側面図で、同図は、艇体の一部を破断した状態で描いてある。図2はエンジンを艇体左側から見た状態を示す側面図で、同図においてはクランクケースの底部およびオイルポンプを破断した状態で描いてある。図3はエンジンの平面図で、同図においては吸気サイレンサーを破断した状態で描いてある。図4はエンジンの縦断面図で、同図においては、後述する図7の破断位置をVII−VII線によって示す。
【0011】
図5は吸気サイレンサーの縦断面図である。図5においては、図3に示した吸気サイレンサーの破断位置をIII−III線によって示している。図6はエンジンを艇体右側から見た状態を示す側面図で、同図においては、排気チャンバーの一部を破断した状態で描いてある。図7は副燃料タンクおよび吸気管の断面図である。
【0012】
図8はオイル回収用通路を説明するための図で、同図(a)はエンジンのクランク軸支持部分の縦断面図、同図(b)はクランクケース下半部の底面図である。図9はオイル回収用通路の他の例を示す図で、同図(a)はエンジンのクランク軸支持部分の断面図、同図(b)はクランクケースの下部カバーの平面図である。図10は転倒スイッチの構成図、図11は緊急停止装置の構成を示すブロック図である。図12は水位センサの構成を示す図である。
図2、図3、図6および図7においては、艇体の前方を矢印Fで示す。
【0013】
これらの図において、符号1で示すものは、この実施の形態による小型滑走艇である。この小型滑走艇1は、デッキ2とハル3とから艇体4を形成し、艇体4の上部にシート5と操舵ハンドル6を設けている。
【0014】
艇体4の内部は、図1中に符号7で示すバルクヘッドによってエンジン室8とポンプ室9とに画成している。エンジン室8には、後述するエンジン11および主燃料タンク12などを配置し、ポンプ室9には、エンジン11が駆動する従来周知のウォータージェット推進機13と後述する排気装置14のウォーターロック15などを配置している。なお、前記エンジン11は、電子制御によって燃料供給量や点火時期を制御するいわゆる電子制御式エンジンである。エンジン制御用の制御装置は前記バルクヘッド7に取付けている。この制御装置を図1中に符号16で示す。
【0015】
艇体前部と艇体後部には、空気を前記エンジン室8に導くための空気ダクト17,18を設けている。これらの空気ダクト17,18は、艇体上部からエンジン室8の底部まで上下方向に延びるように形成し、デッキ2に設けた防水構造(図示せず)を介して艇外の空気を上端部から吸込み、下端部からエンジン室8内に導く構造を採っている。
【0016】
この実施の形態による小型滑走艇1は、艇体4が転倒してデッキ2が水没したとしても前記空気ダクト17,18から水を吸込むことがないように、緊急停止装置21を装備している。
この緊急停止装置21の構成を図11に示す。緊急停止装置21は、前記空気ダクト17,18の上端部(図1参照)に介装した吸気遮断弁22,23と、艇体4が転倒したことを検出するための転倒スイッチ24と、電動式ビルジポンプ25と、制御装置16などから構成している。この制御装置16は、エンジン11の運転を制御する機能に加え、吸気遮断弁22,23や電動式ビルジポンプ25などのアクチュエータを制御する機能も備えている。前記転倒スイッチ24が本発明に係る転倒検出用センサを構成し、吸気遮断弁22,23が本発明に係る開閉弁を構成している。
【0017】
前記吸気遮断弁22,23は、空気ダクト17,18の上端部を開閉するバタフライ弁によって形成している。転倒スイッチ24は、図10に示すように、振り子24aを二つのストッパー24b,24cの間で揺動自在になるように設け、この振り子24aの揺動角度を検出する構造を採っている。この転倒スイッチ24がON状態になるのは、振り子24aがストッパー24b,24cによって揺動が規制される位置まで揺動したときであり、それ以外の場合にはOFF状態になる。
【0018】
この転倒スイッチ24は、図1に示すように、バルクヘッド7の上部であってポンプ室9側に振り子24aの揺動軸線が艇体4の前後方向と平行になるように取付けている。なお、図10は図1におけるA矢視図である。
【0019】
前記電動式ビルジポンプ25は、図1に示すように、エンジン室8内におけるバルクヘッド近傍の艇体底部に配設し、艇体4内に溜まった水を艇外に排出する構造を採っている。
【0020】
前記制御装置16は、前記転倒スイッチ24が予め定めた時間(例えば数秒間)だけ継続してON状態になっているときに艇体4が転倒していると判定し、前記吸気遮断弁22,23を閉動作させるとともに、エンジン11を停止させる回路を採っている。エンジン11を停止させるためには、点火系の給電を停止させたり、燃料供給を絶つことによって実施する。また、この制御装置16は、転倒時(あるいは転倒後に艇体4を元の正立状態に復帰させた時)に、転倒状態(あるいは復帰状態)が予め定めた時間だけ継続された時点で電動ビルジポンプ25を作動させる。なお、通常航走時にエンジン室8内に溜まった水は、ウォータージェット推進機13の負圧発生部に接続したビルジシステム(図示せず)によって艇外に排出する。
【0021】
この実施の形態による緊急停止装置21は、前記制御装置16に水位センサ26(図11参照)を接続し、エンジン室8内に所定量以上(例えば水位がウォータージェット推進機13のインペラ軸よりも高くなったとき)の水が溜まったことを水位センサ26が検出したときにもエンジン11を停止させるとともに電動式ビルジポンプ25を作動させる構造を採っている。水位センサ26の構造を図12に示す。
【0022】
水位センサ26は、艇体4の縦壁(例えばバルクヘッド7)に支持させて艇体底部に配置した筒体27と、この筒体27内に昇降自在に挿入した浮体28と、この浮体28を検出する位置検出センサ29とから構成している。位置検出センサ29は、例えば磁力センサや赤外線センサなどを用い、センサコントローラ30を介して前記制御装置16に接続している。すなわち、浮体28が位置検出センサ29と対応する位置に達するまで艇体底部に水が溜まると、位置検出センサ29が浮体28を検出してエンジン11が停止するとともに、電動式ビルジポンプ25が作動を開始して水が排出される。なお、制御装置16は、エンジン室8に溜まった水が所定の水位以下にならないとエンジン11を始動できないような回路を採っている。
【0023】
この小型滑走艇1に搭載する前記エンジン11は、水冷式4サイクルDOHC型の4気筒エンジンで、図1〜図4に示すように、クランク軸31を軸線方向が艇体4の前後方向を指向するように支架し、クランクケース32の上にシリンダ33が位置するように艇体4に搭載している。
【0024】
このエンジン11のクランクケース32は、図4に示すように、シリンダボディ34と一体に形成した上半部35と、このクランクケース上半部35の下方を閉塞する下半部36と、このクランクケース下半部36の下面に取付けた下部カバー37とから形成している。前記クランクケース上半部35とクランクケース下半部36とによってクランク軸31を回転自在に支持している。前記クランクケース下半部36を図4中に符号38で示すエンジンマウント部材によって艇体4に弾性支持させている。
【0025】
図4においては、コンロッドを符号39で示し、ピストンを符号40で示す。このエンジン11の点火プラグは図3中に符号41で示す。
前記シリンダボディ34は、図4に示すように、ピストン40を嵌挿させたシリンダボアより艇体右側に排気通路42を形成している。この排気通路42は、シリンダボディ34の艇体前側から艇体後側に延びるように形成し、艇体後側の端部に排気装置14を接続している。
【0026】
このエンジン11のシリンダヘッド43は、1気筒当たり2本ずつの吸気弁44と排気弁45を吸気カム軸46と排気カム軸47によって駆動する従来周知の動弁装置を備えている。各気筒の吸気ポート入口48はシリンダヘッド43における艇体左側の側面に斜め上方へ向けて開口し、排気ポート出口49は前記シリンダボディ34の排気通路42の上部に開口している。吸気ポート入口48に後述する吸気装置51を接続している。
【0027】
前記吸気カム軸46と排気カム軸48は、図2に示すように、エンジン11の艇体前側の端部に設けたタイミングベルト52を介してクランク軸31の前端部に接続している。クランク軸31の前端に設けた符号53で示すものはフライホイールマグネトウである。
【0028】
このエンジン11の前記吸気装置51は、図2〜図4に示すように、シリンダヘッド43に接続した気筒毎の吸気管54と、これらの吸気管54の上流側端部に接続した吸気チャンバー55と、この吸気チャンバー55の上流側端部に接続したスロットルボディ56と、このスロットルボディ56に吸気ダクト57を介して接続した吸気サイレンサー58とから構成している。
【0029】
前記吸気管54は、図4に示すように、シリンダヘッド43の側方で上流側が下方を指向するように屈曲させ、シリンダボディ34の側方に位置するように設けた吸気チャンバー55に上方から接続している。この実施の形態では、吸気管54は、下端を吸気チャンバー55内に上方から臨ませ、吸気管54の上流端の開口が吸気チャンバー55の内方に位置する構造を採っている。
この吸気管54の下流側端部に、燃料を吸気通路中に噴射するインジェクタ59を取付けている。
【0030】
前記吸気チャンバー55は、図2に示すように、シリンダボディ34の前端部と対応する位置からシリンダボディ34の後端部と対応する位置まで前後方向に延びるように形成し、前端部にスロットルボディ56を接続している。吸気チャンバー55の底壁は、前後方向の両端から前後方向の中央に向かうにしたがって次第に低くなるように形成し、最も低い部分に水抜き用の一方向弁60を取付けている。この一方向弁60は、吸気チャンバー55内に浸入した水が自重で吸気チャンバー55外に排出される構造を採っている。
【0031】
前記スロットルボディ56は、艇体4の幅方向に延びる弁軸56a(図3参照)に円板状の弁体56bを取付けることによって構成したバタフライ弁を収容しており、弁軸56aの艇体左側の端部を図示していないスロットルワイヤ機構によって操舵ハンドル6のスロットル操作子(図示せず)に接続している。前記弁軸56aの艇体右側の端部には、図3に示すように、スロットル弁開度を検出するためのスロットルポジションセンサ61を設けている。
【0032】
このようにスロットルポジションセンサ61をスロットルボディ56におけるエンジン11側の側面に設けることにより、スロットルポジションセンサ61に水がかかり難くなる。詳述すると、艇体4内に水が浸入したときには、この水は艇体4が左右に激しく揺動することによってハル3の内壁面を伝ってハル3の上側に流れ、エンジン11に向けて落下する。スロットルポジションセンサ61は、上述したように落下する水に対してスロットルボディ56の裏側に位置するから、スロットルボディ56に遮られて前記水がスロットルポジションセンサ61に直接かかるのを防ぐことができる。
この構造を採ることにより、スロットルポジションセンサ61の耐久性を向上させることができる。
【0033】
なお、ハル3の内面、すなわち艇体4の内側底部に、図1中に二点鎖線で示すように仕切板62,63を立設することによって、エンジン室8内に水が溜まった状態で艇体4が激しく揺れたとしても水が波立って飛散するようなことを抑えることができる。前記仕切板62は艇体4の一側部から他側部にわたって延びるように形成し、仕切板63は艇体4の前端部からバルクヘッド7まで前後方向に延びるように形成している。
【0034】
前記吸気サイレンサー58は、図3および図5に示すように、内部に上下方向に延びる隔壁64を設けることによって上流側気室65と下流側気室66とを並設している。前記上流側気室65の上部であって艇体後側を艇体4内(エンジン室8)に連通させ、下流側気室66の上部に吸気ダクト57を接続している。上流側気室65と下流側気室66は、前記隔壁64の下部を貫通する連通パイプ67によって互いに連通させている。
【0035】
この吸気サイレンサー58と吸気ダクト57との接続部は、吸気サイレンサー58の上部であって、下流側気室66を形成する縦壁58aの上下方向の途中に位置付けている。なお、吸気ダクト57は、図2に示すように、吸気サイレンサー58の側方で下方に延設し、下端部を艇体4の後方に向けて前記スロットルボディ56に接続している。
【0036】
また、前記上流側気室65および下流側気室66の底面は、図5の左右方向(艇体4の幅方向)の両端から中央に向かうにしたがって次第に低くなるように傾斜させて形成し、最も低くなる部分に水抜き用の一方向弁68を取付けている。この一方向弁68は、吸気チャンバー55に設けた一方向弁60と同等の構造のものを用い、吸気サイレンサー58内に浸入した水が自重で吸気サイレンサー58外に排出される構造を採っている。
【0037】
前記排気装置14は、図3、図4および図6に示すようにエンジン11より艇体4の右側に配設した排気チャンバー71と、この排気チャンバー71の下流側端部にゴムホース72を介して接続したウォーターロック15(図1参照)とから構成し、排ガスをウォータージェット推進機13のポンプ室に排出する構造を採っている。
【0038】
前記排気チャンバー71は、図6に示すように、シリンダボディ34の艇体後側の端部から艇体右側へ斜め下方に延びるとともに下流側が艇体4の前方を指向するように屈曲させた上流側屈曲部73と、この上流側屈曲部73からエンジン11の側方を艇体4の前方へ向けて側面視においてシリンダボディ34の前端部まで延びる水平延在部74と、この水平延在部74の下流端(前端)から上方へ延びるとともに下流側が艇体4の後方を指向するように屈曲させた下流側屈曲部75と、この下流側屈曲部75から後下がりに延びて下流端に前記ゴムホース72を接続した大径部76とから形成している。
【0039】
また、この排気チャンバー71は、従来のものと同様に二重管になるように形成して内部に冷却水通路77を形成している。冷却水通路77内を流れる冷却水の一部は前記大径部76の下流側に接続した排水管78を介して艇外に排出し、残部は排気通路S中に排出している。
【0040】
前記大径部76は、下流側屈曲部75を形成する管路を内部に突出させた構造を採っている。この突出部分を図6中に符号79で示す。この大径部76は、前記突出部分79の上方の部位を上方に膨出させて容積を増大させている。容積増大部分を符号80で示す。このように容積を増大させることによって、艇体4が転倒してウォーターロック15内の水が排気チャンバー71に逆流したときに、この水を容積増大部分80に貯留することができる。このため、転倒した艇体4を正立状態に復帰させたときに、容積増大部分80内の水がエンジン11側に流れるのを阻止することができ、この水の略全てをウォーターロック15に戻すことができる。
なお、図6において前記大径部76の近傍に設けた符号81で示すものは、オイルフィルターである。
【0041】
このエンジン11の燃料供給装置は、図3に示すように、主燃料タンク12から低圧燃料ポンプ82によって燃料が供給される副燃料タンク83をエンジン11の近傍に配設するとともに、この副燃料タンク83と前記インジェクタ59とを、副燃料タンク83内の電動式高圧燃料ポンプ84(図7参照)および燃料レール85(図3参照)を介装した循環通路で接続することによって構成している。前記燃料レール85に気筒毎のインジェクタ59を接続している。なお、インジェクタ59によって燃料を供給するためには、この実施の形態で示したように吸気管54内に燃料を噴射する構成を採る他に、燃料を燃焼室に直接供給したり、燃料を霧化させるための圧縮空気を燃料と共に直接供給する構成を採ることができる。
【0042】
前記低圧燃料ポンプ82は、シリンダヘッドカバー86に取付けてあり、排気カム軸47が駆動する構造を採っている。この低圧燃料ポンプ82と主燃料タンク12との燃料供給通路には、燃料中の水分を除去するための水分離フィルタ87を介装している。
【0043】
前記副燃料タンク83は、図7に示すように、内部にフロート88と、このフロート88の位置に対応して開閉する燃料止め弁89と、前記高圧燃料ポンプ84とを備え、配管類を上壁83aに接続する構造を採っており、図4に示すように、シリンダヘッド43、シリンダボディ34、吸気管54および吸気チャンバー55に囲まれた空間に配置している。
【0044】
前記燃料止め弁89は、副燃料タンク83内の燃料の貯留量が減少してフロート88の位置が下がることによって開き、フロート88の位置が上昇することによって閉じる構造を採っている。高圧燃料ポンプ84は、副燃料タンク83内の燃料を下端部から吸込んで上方に吐出する構造を採っている。
【0045】
副燃料タンク83に接続する配管類は、低圧燃料ポンプ82から燃料が供給される低圧燃料パイプ90と、高圧燃料ポンプ84から燃料が吐出される高圧燃料パイプ91と、インジェクタ59で噴射に供されずに残留した燃料が戻る燃料戻り用パイプ92と、副燃料タンク83内の気室と吸気通路とを接続するベーパ抜き用パイプ93である。また、副燃料タンク83の上壁83aには、高圧燃料ポンプ84の給電用の端子(図示せず)も取付けている。
【0046】
このように副燃料タンク83を吸気管54の下方に配置することによって、艇体4内(エンジン室8内)に水が浸入したときに副燃料タンク83には水がかかり難くなる。詳述すると、艇体4内に水が浸入したときには、この水は艇体4が左右に激しく揺動することによってハル3の内壁面を伝ってハル3の上側に流れ、エンジン11に向けて落下する。この小型滑走艇1においては、副燃料タンク83の上方に吸気管54が配設されており、上述したようにエンジン11に向けて落下する水のうち副燃料タンク83に降りかかろうとする水の一部が前記吸気管54によって遮られるから、副燃料タンク83に降りかかる水を低減することができる。
【0047】
このため、この小型滑走艇1を海上で使用して艇体4内に海水が浸入したとしても、副燃料タンク83や、この副燃料タンク83に接続する配管および高圧燃料ポンプ用端子などが海水中の塩分によって腐食されるのを可及的少なく抑えることができる。
【0048】
次に、このエンジン11の潤滑装置について説明する。
このエンジン11の潤滑装置は、艇体4内の低い位置にエンジン11を搭載できるように、オイルパンを用いないドライサンプ式となるように形成している。すなわち、クランケース32の底部に図2、図4および図8に示すようにオイル回収用通路101を形成し、クランク室102内のオイルをこのオイル回収用通路101によって回収する構造を採っている。
【0049】
前記オイル回収用通路101は、クランクケース下半部36と、このクランクケース下半部36の下面に取付けた下部カバー37とによって形成している。詳述すると、このオイル回収用通路101は、図8(b)に示すように、気筒毎のクランク室102の底にクランクケース下半部36の底壁を貫通するように穿設した貫通孔101a〜dと、これらの貫通孔から艇体4の後方にサクションポンプ103の吸込口103aまで延びる4本の横通路101e〜hとによって形成している。
【0050】
横通路101e〜hは、クランクケース下半部36の下面に凹溝を形成するとともに、下部カバー37の上面に凹溝を形成し、クランクケース下半部36に下部カバー37を締結させることによって形成している。
このように気筒毎にオイル回収用通路を形成することにより、艇体4の前後方向に並ぶ4つの気筒の何れにおいても均等にしかも確実にオイルを回収することができる。
【0051】
前記サクションポンプ103は、図2および図8に示すように、クランク軸31の艇体後側の端部に軸装した容積式のもので、クランク軸31が回転することによってオイル回収用通路101からオイルを吸込み、上方のオイルタンク104にエンジン11内のオイル通路105(図2参照)と第1のオイル管106とを介して圧送する。
【0052】
オイルタンク104は、上部に前記第1のオイル管106を接続するとともに、下端に第2のオイル管107を介して送油ポンプ108のオイル入口を接続している。オイルタンク104内の上部には、オイルタンク104に流入したオイルから気泡を除去するベーパーセパレータ109を設けている。オイルタンク104内に発生するガスは、オイルタンク104の上端部に接続したガスパイプ110によって吸気通路に排出されるようにしている。
【0053】
このガスパイプ110とともに吸気装置に接続した符号111で示すパイプは、シリンダヘッドカバー86の内側からブローバイガスを排出するためのものである。これら両パイプの上流側端部には、吸気負圧が作用することによって開く負圧弁112を介装している。すなわち、艇体4が転倒して前記緊急停止装置21によってエンジン11が停止したときには、前記両パイプ110,111の負圧弁112が閉じるから、転倒状態でオイルタンク104や動弁カム室からオイルが吸気系に流入するのを阻止することができる。
【0054】
オイルタンク104の下方に配設した前記送油ポンプ108は、前記サクションポンプ103とともにクランク軸31の軸端部に軸装した容積型のもので、クランク軸31が回転することによってオイルタンク104からオイルを吸込み、エンジン11の各被潤滑部に圧送する。この送油ポンプ108と被潤滑部との間に前記オイルフィルター81を介装している。
【0055】
送油ポンプ108とオイルタンク104とを接続する第2のオイルパイプ107と、オイルタンク104とエンジン11側のオイル通路105とを接続する第1のオイルパイプ106にも負圧弁113を介装している。すなわち、転倒時に緊急停止装置21によってエンジン11が停止したときに、送油ポンプ108からオイルタンク104へオイルが逆流することと、オイルタンク104からサクションポンプ103側へオイルが逆流するのを阻止することができる。この構成を採ることにより、エンジン停止時に送油ポンプ108内にオイルを貯留しておくことができるから、再始動時に速やかにオイルをエンジン11に圧送することができる。
【0056】
上述した負圧弁112,113は、艇体4が転倒したときに閉じる弁であれば、負圧を駆動源にするものである必要はなく、例えば電動弁であってもよい。また、負圧弁は、前記副燃料タンク83内のガスを吸気系に戻すためのベーパ抜き用パイプ93を有する管路の途中に介装することができる。この負圧弁も電動弁とすることができる。
【0057】
なお、クランク室102の底からサクションポンプ103にオイルを導くオイル回収用通路としては、図9に示すように形成することができる。
図9に示すオイル回収用通路121は、各クランク室102の艇体右側の端部と艇体左側の端部とを連通する気筒毎の連通路121a〜dと、これらの連通路を互いに連通するとともにサクションポンプ103の吸込口103aに連通する1本の横通路121eとから形成している。
このようにオイル回収用通路121を形成することによって、艇体4が左右方向に激しく揺動しても全てのクランク室102の底からオイルを確実に回収することができる。
【0058】
上述したように構成した小型滑走艇1は、海上で航走しているときに例えば急な角度で旋回させたりして艇体が左右方向に大きく傾斜すると、転倒スイッチ24がON状態になる。しかし、転倒スイッチ24がON状態になるほど艇体4が大きく傾斜するのは僅かな時間であり、制御装置16で設定した時間、すなわちエンジン11を緊急停止させるための設定時間より短くなり、エンジン11の運転は継続される。
【0059】
しかし、デッキ2が水没するとともにハル3が水上に露出するように艇体4が転倒したときには、転倒スイッチ24が継続してON状態になっている時間が前記設定時間を越えるから、制御装置16が転倒を検出してエンジン11が停止する。
【0060】
したがって、転倒時にエンジン11が停止し、エンジン室8内の空気がエンジン11によって消費されてエンジン室8内が負圧になることはないから、エンジン室8内に海水が浸入するのを確実に阻止することができる。
また、転倒時には制御装置16が空気ダクト17,18の吸気遮断弁22,23を閉じるから、空気ダクト17,18を通って海水がエンジン室8内に浸入することもない。
【0061】
一方、この小型滑走艇1が例えば海上で上下左右に激しく揺れながら航走すると、外気が導入される前記空気ダクト17,18や、デッキ2に設けた内部点検孔(図示せず)またはシート5の下方のメンテナンス用開口(図示せず)などからエンジン室8内に海水が浸入することがある。
【0062】
このように艇体4内に浸入した海水は、艇体4が激しく揺れることによってエンジン室8内で飛散し、飛沫となって吸気サイレンサー58の上流側気室65に空気とともに吸込まれる。
吸気サイレンサー58は、上流側気室65の上部がエンジン室8内に連通し、隔壁64の下部で上流側気室65と下流側気室66とを連通させるとともに、下流側気室66の上部に吸気ダクト57を接続しており、上下方向に反転する空気通路が内部に形成されているから、空気とともに吸込まれた霧状の海水の粒は、流れる方向が反転する部位の近傍で吸気サイレンサー58の内壁や隔壁64に付着する。
【0063】
このため、吸気サイレンサー58で霧状の海水を空気と分離して集めることができるから、上述したように艇体4内に海水が浸入したとしても、エンジン11内に海水が吸込まれることはない。
【0064】
吸気サイレンサー58内に溜まった海水は、上流側気室65および下流側気室66の底に設けた一方向弁68を通って吸気サイレンサー58外に排出される。なお、吸気サイレンサー58内の底部には、図5中に二点鎖線で示すように、透孔(図示せず)を多数穿設したパンチングメタルからなる仕切板131を設けることができる。このように仕切板131を設けることによって、万が一吸気サイレンサー58内に海水が溜まるようなことがあったとしても、この海水が波立つことを仕切板131によって阻止することができるから、吸気サイレンサー58内に貯留された海水が再び飛散して空気とともに吸気ダクト57を通ってエンジン11に吸込まれるのを確実に阻止することができる。
【0065】
また、吸気サイレンサー58と吸気ダクト57との接続部は、吸気サイレンサー58の上部であって、吸気サイレンサー58の縦壁58aの上下方向の途中に配設しているから、艇体4が転倒したときには、吸気ダクト接続部は吸気サイレンサー58の内側底面より上に位置するようになる。このため、吸気サイレンサー58内に海水が溜まっている状態で艇体4が転倒したとしても、吸気サイレンサー58内の海水が吸気ダクト57に流入することはない。
【0066】
吸気サイレンサー58から吸気ダクト57に流入した空気は、吸気ダクト57を通って吸気チャンバー55に流入し、この吸気チャンバー55から気筒毎の吸気管54に分配される。この小型滑走艇1においては、吸気管54をシリンダヘッド43から下方に延設し、この吸気管54の下端部に吸気チャンバー55を接続しているから、霧状になった海水の粒が仮に空気とともに吸気チャンバー55に流入したとしても、この海水の粒は吸気管54に流入することなく吸気チャンバー55内に溜まる。
【0067】
このため、この小型滑走艇1においては、エンジン室8内に海水が浸入したとしても、この海水が吸気装置51からエンジン11に吸込まれることはないから、水や海水中の塩分によって腐食される部材が2サイクルエンジンに較べて多い4サイクルエンジン11を艇体4内の低い位置に搭載することができ、艇体4の旋回性能を向上させることができる。
【0068】
なお、艇体4が転倒したことを検出するためには、振り子式の転倒スイッチ24の他に、潤滑装置の油圧を検出する圧力センサや、エンジン室8内の圧力を検出する圧力センサを用いることができる。
艇体4が転倒すると潤滑装置の送油ポンプ108の吐出量が殆どなくなり、オイル供給系の油圧が著しく低下するから、この圧力変動を圧力センサによって検出することによって、艇体4が転倒状態であることを検出することができる。また、艇体4が転倒した状態では、エンジン室8は空気入口(空気ダクト17,18の上流端)が閉塞されているから、運転を継続するエンジン11によって空気が消費されて室内の圧力が低下する。このエンジン室8内の圧力変動を圧力センサによって検出することによって、艇体4が転倒状態であることを検出することができる。
【0069】
また、上述したように構成した小型滑走艇1の吸気装置51および排気装置14は、図13ないし図15に示すように排水装置を接続することができる。
図13は排水装置を接続した吸気装置を示す図で、同図(a)は吸気チャンバー55に排水装置を接続した状態を示す側面図、同図(b)は吸気サイレンサーに排水装置を接続した状態を示す断面図である。図14は排水装置を接続した排気装置を示す側面図、図15は排水装置の構成を示す図である。これらの図において、前記図1ないし図12で説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
【0070】
図13に示した吸気チャンバー55と吸気サイレンサー58は、水を排出するために用いていた一方向弁の代わりに排水ホース141,142を接続している。
図14に示した排気チャンバー71は、最も低くなる部位に排水ホース143を接続している。
【0071】
これらの排水ホース141〜143は、図15に示すように、他端部を電動式ビルジポンプ25の上部吸込口25aに接続している。すなわち、この実施の形態によれば、排水ホース141〜143および電動ビルジポンプ25からなる排水装置を吸気系および排気系に接続している。
【0072】
前記電動式ビルジポンプ25は、艇体4の底に溜まった水を排出する機能の他に、前記上部吸込口25aからも水を排出する機能も有している。また、制御装置16は、転倒スイッチ24や水位センサ26に加えて水検知センサ144を接続している。この水検知センサ144は、吸気チャンバー55、吸気サイレンサー58および排気チャンバー71内に水が溜まったのを検出することができるように構成している。
【0073】
この実施の形態による前記制御装置16は、前記水検知センサ144によって吸気系や排気系に所定以上の水が溜まったことを検出したときや、転倒スイッチ24によって転倒状態を検出したときや、水位センサによってエンジン室8内に所定以上の水が溜まったことを検出したときに、電動式ビルジポンプ25を駆動する回路を採っている。
このように排水装置を吸気系および排気系に接続することによって、エンジン11に水が浸入するのを確実に阻止することができる。
【0074】
加えて、上述したように構成した小型滑走艇のエンジンは図16に示すように艇体に搭載することができる。
図16は艇体の横断面図である。同図において、図1ないし図15によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
【0075】
図16に示した小型滑走艇1のエンジン11は、シリンダ軸線が艇体左側(同図の左側)に傾斜するように艇体4に搭載している。このエンジン11の吸気装置51は、シリンダヘッド43にジョイント151を介して気化器152を接続し、この気化器152の上流側を吸気管54によって吸気チャンバー55に接続している。この吸気チャンバー55には、図1〜図5に示した形態を採るときと同等の構造の吸気サイレンサーを吸気ダクトによって接続している。
【0076】
前記気化器152は、吸気の流れる方向が斜め上方になるように図16において右上がりに傾斜させている。吸気管54は、気化器152から側方に延びて気化器152の下方で艇体右側を指向するように屈曲しており、上流側端部を吸気チャンバー55内に艇体左側から臨ませている。
【0077】
上述したようにシリンダ軸線を傾斜させてエンジン11を艇体4に搭載することによって、吸気チャンバー55内から空気とともに霧状の水(海水)が吸気管54を通って気化器152に流入したとしても、気化器152に付着した水は吸気管54の内壁面を伝って吸気チャンバー55側に流れ下りるから、エンジン11に水が吸込まれ難くなる。これに加えて、エンジン11より艇体右側に広い空間が形成されるから、この広い空間を利用して排気チャンバー71を太くかつ曲率が緩やかになるように屈曲させて形成することができる。
したがって、エンジン11に水(海水)が吸込まれ難くなるようにしながら、排気抵抗の低減を図ってエンジン11出力を向上させることができる。
【0078】
さらにまた、このエンジン11の潤滑装置は図17ないし図23に示すように構成することができる。
図17はポンプユニットとオイルタンクの側面図、図18はポンプユニットの縦断面図、図19はオイルタンクの縦断面図、図20はポンプユニットのオイル通路を示す断面図、図21はオイルタンクを船体の後方から見た状態を示す背面図で、同図はポンプユニットに接続する部分を破断した状態で描いてある。図22はオイルタンクの平面図、図23は図17におけるオイルタンクのXXIII-XXIII線断面図である。これらの図において、前記図1〜図16で説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
【0079】
図17〜図23に示す潤滑装置は、ポンプユニット201をクランクケース32の船体後側の端部に取付けるとともに、このポンプユニット201の上部にアルミ合金製のオイルタンク202を取付けている。
【0080】
前記ポンプユニット201は、図18に示すように、クランク軸31の船体後側の端部にスプライン嵌合によって接続したポンプ軸203に第1のサクションポンプ204、第2のサクションポンプ205および送油ポンプ206をこれらが軸線方向に並ぶ状態で軸装した構造を採っている。この実施の形態では、第1のサクションポンプ204が最も船体後側に位置し、送油ポンプ206が最も船体前側に位置するように構成している。
【0081】
第1および第2のサクションポンプ204,205は、クランク室102の底部に溜まったオイルをオイルタンク202に圧送するためのもので、送油ポンプ206は、オイルタンク202内のオイルをエンジン11の各被潤滑部に圧送するためのものである。
【0082】
前記ポンプ軸203は、船体前側の端部を上述したようにクランク軸31に接続し、船体後側の端部にカップリング207をスプライン嵌合によって接続している。このカップリング207を介してポンプ軸203にウォータージェット推進機13のドライブシャフトを接続している。
【0083】
前記3個のポンプ204〜206は、それぞれトロコイドポンプからなり、前記ポンプ軸203に一体的に回転するように固定したロータ208〜210と、軸線方向に分割形成されたポンプハウジング211とから構成している。
【0084】
前記ポンプハウジング211は、クランクケース32に固定してポンプユニット201の外周部分を構成するアウターハウジング212と、このアウターハウジング212の内部に固定したインナーハウジング213およびインナーカバー214と、前記アウターハウジング212の船体後側の端部に固定したポンプカバー215とから形成し、このポンプカバー215および前記インナーカバー214に軸受216,217を介してポンプ軸203を回転自在に支持させている。また、前記アウターハウジング212の上部にシール部材212aを介してオイルタンク202を取付けている。
【0085】
アウターハウジング212は、これを船体後側から貫通するボルト218によってクランクケース32に固定している。インナーハウジング213とインナーカバー214は、これらを船体前側から貫通するボルト219によってアウターハウジング212に固定している。インナーカバー214とクランクケース32との間には、シール部材214aを介装している。
また、アウターカバー215は、これを船体後側から貫通するボルト220によってアウターハウジング212に固定している。
【0086】
ポンプハウジング211には、図20に示すようにオイル通路を形成している。図20においては、第1のサクションポンプ204を通るオイルが流れる方向を実線の矢印で示し、第2のサクションポンプ205を通るオイルが流れる方向を一点鎖線の矢印で示し、送油ポンプ206を通るオイルが流れる方向を破線の矢印で示している。
【0087】
第1および第2のサクションポンプ204,205の吸込側は、ポンプハウジング211の下端部に形成したオイル入口通路221,222を介してクランクケース32下部のオイル回収用通路223に接続している。この実施の形態によるオイル回収用通路223は、クランクケース32下部の左右方向の両端部に前端部から後端部にわたって延びるように形成してあり、各気筒のクランク室102の底に流下したオイルが左右のオイル回収用通路223に流入する構造を採っている。
【0088】
クランクケース32下部の船体右側に形成したオイル回収用通路223を第1のサクションポンプ204にオイル入口通路221を介して接続し、船体左側に形成したオイル回収用通路223を第2のサクションポンプ205にオイル入口通路222を介して接続している。
前記両サクションポンプ204,205の吐出側は、ポンプハウジング211の上部に形成したオイル出口通路224,225を介してオイルタンク202の連通管226,227に接続している。
【0089】
前記送油ポンプ206の吸込側は、ポンプハウジング211の上部に形成したオイル入口通路228を介してオイルタンク202に接続し、送油ポンプ206の吐出側は、図18に示すようにポンプハウジング211に形成したオイル出口通路229を介してエンジン11のオイル通路230に接続している。このオイル通路230における送油ポンプ206に接続する部分には、スプリング付勢式のボールチェック弁231を介装している。この構造を採ることによって、エンジン停止時(ポンプ停止時)にオイルタンク202内のオイルが送油ポンプ206を通ってエンジン11側へ流出するのを阻止することができる。
【0090】
前記オイルタンク202は、図18、図19、図21〜図23に示すように、前記ポンプユニット201に固定したタンク本体232と、このタンク本体232の上部に固定用ボルト233によって固定した蓋体234と、前記タンク本体232の内部に設けたベーパーセパレータ235および前記連通管226,227などから構成している。
【0091】
前記タンク本体232は、上方に向けて開放する有底角筒状に形成し、底壁を取付用ボルト236によって前記ポンプユニット201のアウターハウジング212に固定している。
前記底壁は、前記両サクションポンプ204,205のオイル出口通路224,225と対応する部位に連通管226,227を貫通させるとともに、前記送油ポンプ206のオイル入口通路228と対応する部位にオイル出口孔237を穿設している。
【0092】
前記連通管226,227は、前記両サクションポンプ204,205が吐出したオイルをオイルタンク202の上部に導くために設けてあり、後述するベーパーセパレータ235を貫通してオイルタンク202の上部まで延設している。この実施の形態では、第1のサクションポンプ204用の連通管226を船体左側に配置し、第2のサクションポンプ205用の連通管227を船体右側に配置している。また、連通管226,227の下端部は、弾性体からなる環状体212bを介して前記アウターハウジング212に保持させている。
【0093】
また、前記タンク本体232は、上部に冷却水通路Wを形成している。この冷却水通路Wは、タンク本体232の上部を四方から囲むように形成し、タンク本体232の後壁に設けた冷却水ホース用接続部材239から冷却水が供給されるとともに、冷却水ホース用接続部材238から冷却水を排出する構造を採っている。冷却水の供給元は、シリンダヘッド43の冷却水通路であり、冷却水の排出先は船外である。なお、シリンダヘッド43には、ウォータージェット推進機13の正圧部から冷却水が供給される。
【0094】
さらに、タンク本体232は、左右方向の両側壁に一体に形成したブラケット232a(図21参照))をシリンダボディ34とシリンダヘッド43にクッションゴム240を介して取付けている。クッションゴム240は、左右両側部に2個ずつ配設している。このようにクッションゴム240を介してタンク本体232をエンジン11に接続することによって、タンク本体232の下端部をポンプユニット201に固定することに起因して生じる取付位置の誤差を解消することができる。
【0095】
前記蓋体234は、前記タンク本体232の上部開口を閉塞する構造を採り、上端部にベンチレーション用ホース接続部材241と、オイルレベルゲージ付きオイルキャップ242と、制振部材243と、ベーパーセパレータ235とを取付けている。
【0096】
前記ベンチレーション用ホース接続部材241は、オイルタンク202内のガスを吸気系に導くホース(図示せず)を接続するためのもので、蓋体234の上端部内側に図19に示すように形成した連通路244を介してオイルタンク202内に接続している。この実施の形態では、船体が転倒したときにオイルが前記ホースを介してオイルタンク202から吸気系に流出するのを阻止するために、ボールチェック弁245を前記連通路244に介装している。
【0097】
前記オイルレベルゲージ付きキャップ242は、蓋体234に形成した給油口234aに着脱可能に螺着している。給油やオイル量の点検は、このオイルレベルゲージ付きキャップ242を蓋体234から取外して行う。
【0098】
前記制振部材243は、蓋体234から船体の前方に突出させたアーム243aの先端に平板243bを上下方向に延びるように設けた構造を採っている。前記平板243bは、アーム243aに接続する基部から先端に向かうにしたがって左右方向の一方に偏在するように傾斜させ、この平板243bと平行になるようにシリンダヘッドカバー86に形成したストッパー面(図示せず)に対向させている。
【0099】
このように制振部材243をオイルタンク202の上端部に設けることによって、オイルタンク202がエンジン11に対して左右方向および前後方向に揺動したときに、この揺動を規制することができる。なお、この制振部材243は、上下方向の相対的な移動を規制することはない。
【0100】
前記ベーパーセパレータ235は、前記連通管226,227から流出したオイルに含まれる気泡を除去するためのもので、図19に示すように前記蓋体234の上端内壁面に固定用ボルト246によって固定した上蓋部材247と、この上蓋部材247から下方に延びる3枚の縦板248〜250(図23参照)と、これらの縦板248〜250の間に図19に示すように設けたオイル通路形成用の複数の板材251と、これらの板材251および中央の縦板249を上下方向に貫通するパイプ252などから形成している。前記パイプ252の内部に前記連通管226,227を挿通させている。
【0101】
前記上蓋部材247は、中央部に形成した貫通孔247aに前記連通管226,227を挿通させ、前記蓋体234との間に挾み込ませた押圧部材253とともに連通管226,227の上端部を保持する構造を採っている。また、連通管226,227を保持する部分の側方には、連通管226,227から流出したオイルを下方(ベーパーセパレータ235内)へ導くためのオイル流入口247bを形成している。
【0102】
前記オイル通路形成用の板材251は、流下するオイルの流れる方向が船体の前後方向に交互に変わるように設けている。
なお、図19においてベーパーセパレータ235の下方に設けた符号254で示すものは、オイルタンク202内に貯留されたオイルが航走時に波立つのを阻止するための仕切板である。この仕切板254は、図23に示すように、平面視ロ字状に形成し、タンク本体232に固定している。
【0103】
図17〜図23に示すように構成した潤滑装置によれば、エンジン11とウォータージェット推進機13との間に介装するカップリング207と、クランクケース32との間に形成されるデッドスペースにポンプユニット201を配置しているから、オイルポンプを複数有するポンプユニット201をエンジン11が大型化することなく設けることができる。
【0104】
また、前記ポンプユニット201の上端部にオイルタンク202を直接取付けているから、ポンプユニット201の上方に形成されるスペースを有効に利用して大容量のオイルタンク202を装備することができる。
さらに、ポンプユニット201からオイルタンク202にオイルを圧送するための連通管226,227をオイルタンク202に内蔵させているから、この連通管226,227をオイルタンク202の外側に配管する場合に較べて配管作業が簡単になり、しかも、オイルタンク202をコンパクトに形成することができる。
【0105】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、旋回時などで艇体が大きく傾いたときにはエンジンが停止することはなく、艇体が転倒したときにエンジンが停止する。
したがって、艇体を大きく傾けて旋回できるようにしながら、転倒時にエンジンが艇体内の空気を消費して艇体内に水が吸い込まれるのを確実に阻止することができる。
また、本発明によれば、艇体内に海水が浸入したとしても、この海水が吸気装置からエンジンに吸込まれることを防ぐことができる。
【0106】
請求項2記載の発明によれば、転倒時に外気導入用ダクトから艇体内に水が浸入するのを阻止することができるから、転倒しても水が艇体内に浸入することがない小型滑走艇を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る小型滑走艇の側面図である。
【図2】 エンジンを艇体左側から見た状態を示す側面図である。
【図3】 エンジンの平面図である。
【図4】 エンジンの縦断面図である。
【図5】 吸気サイレンサーの縦断面図である。
【図6】 エンジンを艇体右側から見た状態を示す側面図である。
【図7】 副燃料タンクおよび吸気管の断面図である。
【図8】 オイル回収用通路を説明するための図である。
【図9】 オイル回収用通路の他の例を示す図である。
【図10】 転倒スイッチの構成図である。
【図11】 緊急停止装置の構成を示すブロック図である。
【図12】 水位センサの構成を示す図である。
【図13】 排水装置を接続した吸気装置を示す図である。
【図14】 排水装置を接続した排気装置を示す側面図である。
【図15】 排水装置の構成を示す図である。
【図16】 艇体の横断面図である。
【図17】 ポンプユニットとオイルタンクの側面図である。
【図18】 ポンプユニットの縦断面図である。
【図19】 オイルタンクの縦断面図である。
【図20】 ポンプユニットのオイル通路を示す断面図である。
【図21】 オイルタンクを船体の後方から見た状態を示す背面図である。
【図22】 オイルタンクの平面図である。
【図23】 図17におけるオイルタンクのXXIII-XXIII線断面図である。
【符号の説明】
1…小型滑走艇、8…エンジン室、11…エンジン、16…制御装置、17,18…空気ダクト、22,23…吸気遮断弁、24…転倒スイッチ。

Claims (2)

  1. 艇体内に4サイクルエンジンを搭載した小型滑走艇において、艇体が転倒したことを検出する転倒検出用センサを艇体内に配設し、艇体が転倒していることを前記センサが予め定めた時間だけ継続して検出したときにエンジンを停止させる制御装置を装備するとともに、
    前記エンジンの吸気ポートに連通した気筒毎の吸気管と、
    前記エンジンのシリンダボディの側方に位置するように設けられて前記吸気管の上流側端部が接続された吸気チャンバーと、
    この吸気チャンバーの上流側端部に吸気ダクトを介して連通された吸気サイレンサーとを備え、
    前記吸気管は、前記エンジンのシリンダヘッドの側方で上流側が下方を指向するように屈曲するとともに、前記吸気チャンバーに上方から接続し、
    前記吸気ダクトは、上流側が下流側より上に位置するように屈曲し、この吸気ダクトの上流側端部は、前記吸気サイレンサーの上部に接続されていることを特徴とする小型滑走艇。
  2. 請求項1記載の小型滑走艇において、艇体内に外気を導入する外気導入用ダクトの上流端に開閉弁を設け、制御装置を、艇体が転倒してエンジンを停止させるときに前記開閉弁を閉動作させる構成としたことを特徴とする小型滑走艇。
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