本発明は、マニュアル出力装置、マニュアル提供装置、及びマニュアル出力システムに係り、特に、使用者の利用可能な所定機能に関するマニュアルを使用者へ出力するうえで好適なマニュアル出力装置、マニュアル提供装置、及びマニュアル出力システムに関する。
従来より、製品の利用方法や操作方法等が記載されたマニュアルを外部データベースからインターネットを経由して製品側へ伝送するようにしたシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。かかるシステムにおいては、伝送されたマニュアルが使用者に対して視認可能となるように画面上に表示出力されるため、製品側に紙媒体としての取扱説明書なるマニュアルを添付することが不要となり、これにより、資源の効率化等を図ることが可能となる。
特開2004−13458号公報
しかしながら、上記従来のシステムでは、製品の利用頻度や回数およびマニュアルの出力頻度や回数に関係なくマニュアルの表示出力がなされるため、製品の利用方法や操作方法を熟知している使用者に対してはかかる表示出力が煩わしさを与えるおそれがある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、使用者の利用可能な所定機能に関するマニュアルの使用者への出力を使用者に煩わしさを与えない範囲で効率的に行うことが可能なマニュアル出力装置、マニュアル提供装置、及びマニュアル出力システムを提供することを目的とする。
上記の目的は、使用者側からの要求に従って使用者の利用可能な所定機能に関するマニュアルを使用者側へダウンロードするマニュアルダウンロード制御手段を備えるセンタと、センタからダウンロードされた前記マニュアルを記録するマニュアルデータ記録手段と、前記所定機能が現に使用者により利用のために指定された際に、前記マニュアルを使用者へ出力するマニュアル出力制御手段と、を備える使用者側端末装置と、からなるマニュアル出力システムであって、前記使用者側端末装置は、前記マニュアルがセンタからダウンロードされたダウンロード頻度又は回数を記録するダウンロード頻度/回数記録手段と、前記ダウンロード頻度/回数記録手段に記録される前記ダウンロード頻度又は回数が所定値以下であるときに、前記マニュアルのダウンロードをセンタに要求するダウンロード要求制御手段と、を備え、かつ、前記マニュアル出力制御手段は、前記ダウンロード頻度/回数記録手段に記録される前記ダウンロード頻度又は回数が前記所定値を超えているときは、使用者へ出力する前記マニュアルとして前記マニュアルデータ記録手段に記録されている前記マニュアルを用いる一方で、該ダウンロード頻度又は回数が該所定値以下であるときは、使用者へ出力する前記マニュアルとして前記ダウンロード要求制御手段による要求に応答してセンタからダウンロードされる前記マニュアルを用いるマニュアル出力システムにより達成される。
本発明において、使用者の利用可能な所定機能が使用者により利用のために指定されると、過去にその機能に関するセンタからダウンロードされたマニュアルが使用者へ出力される。使用者側は、マニュアルがセンタからダウンロードされたダウンロード頻度又は回数が所定値を超えているときは、記録手段に記録されているマニュアルを使用者へ出力する一方で、ダウンロード頻度又は回数が所定値以下であるときは、そのマニュアルのダウンロードをセンタに要求して、その要求に応答してセンタからダウンロードされるマニュアルを使用者へ出力する。
尚、上記したマニュアル出力システムにおいて、前記使用者側端末装置は、前記ダウンロード頻度/回数記録手段に記録される前記ダウンロード頻度又は回数が前記所定値を超えているときに、使用者にセンタからの前記マニュアルのダウンロードの要否を問うダウンロード要否確認手段を備え、前記ダウンロード要求制御手段は、前記ダウンロード頻度/回数記録手段に記録される前記ダウンロード頻度又は回数が前記所定値以下であるとき、及び、該ダウンロード頻度又は回数が該所定値を超えているが前記ダウンロード要否確認手段による要否確認の結果として使用者によりセンタからの前記マニュアルのダウンロードが必要である旨の入力操作が行われたときに、前記マニュアルのダウンロードをセンタに要求し、かつ、前記マニュアル出力制御手段は、前記ダウンロード頻度/回数記録手段に記録される前記ダウンロード頻度又は回数が前記所定値を超えておりかつ前記ダウンロード要否確認手段による要否確認の結果として使用者によりセンタからの前記マニュアルのダウンロードが必要である旨の入力操作が行われなかったときは、使用者へ出力する前記マニュアルとして前記マニュアルデータ記録手段に記録されている前記マニュアルを用いる一方で、該ダウンロード頻度又は回数が該所定値以下であるとき、及び、該ダウンロード頻度又は回数が該所定値を超えているが前記ダウンロード要否確認手段による要否確認の結果として使用者によりセンタからの前記マニュアルのダウンロードが必要である旨の入力操作が行われたときは、使用者へ出力する前記マニュアルとして前記ダウンロード要求制御手段による要求に応答してセンタからダウンロードされる前記マニュアルを用いることとしてもよい。
また、上記の目的は、使用者側からの要求に従って使用者の利用可能な所定機能に関するマニュアルを使用者側へダウンロードするマニュアルダウンロード制御手段を備えるセンタと、センタからダウンロードされた前記マニュアルを記録するマニュアルデータ記録手段と、前記所定機能が現に使用者により利用のために指定された際に、前記マニュアルを使用者へ出力するマニュアル出力制御手段と、を備える使用者側端末装置と、からなるマニュアル出力システムであって、前記使用者側端末装置は、前記マニュアルデータ記録手段に前記マニュアルが記録されているときに、使用者にセンタからの前記マニュアルのダウンロードの要否を問うダウンロード要否確認手段と、前記マニュアルデータ記録手段に前記マニュアルが記録されていないとき、及び、前記マニュアルデータ記録手段に前記マニュアルが記録されているが前記ダウンロード要否確認手段による要否確認の結果として使用者によりセンタからの前記マニュアルのダウンロードが必要である旨の入力操作が行われたときに、前記マニュアルのダウンロードをセンタに要求するダウンロード要求制御手段と、を備え、かつ、前記マニュアル出力制御手段は、前記マニュアルデータ記録手段に前記マニュアルが記録されておりかつ前記ダウンロード要否確認手段による要否確認の結果として使用者によりセンタからの前記マニュアルのダウンロードが必要である旨の入力操作が行われなかったときは、使用者へ出力する前記マニュアルとして前記マニュアルデータ記録手段に記録されている前記マニュアルを用いる一方で、前記マニュアルデータ記録手段に前記マニュアルが記録されていないとき、及び、前記マニュアルデータ記録手段に前記マニュアルが記録されているが前記ダウンロード要否確認手段による要否確認の結果として使用者によりセンタからの前記マニュアルのダウンロードが必要である旨の入力操作が行われたときは、使用者へ出力する前記マニュアルとして前記ダウンロード要求制御手段による要求に応答してセンタからダウンロードされる前記マニュアルを用いるマニュアル出力システムにより達成される。
本発明において、使用者の利用可能な所定機能が使用者により利用のために指定されると、過去にその機能に関するセンタからダウンロードされたマニュアルが使用者へ出力される。使用者側は、マニュアルデータ記録手段にマニュアルが記録されておりかつ使用者によりセンタからの前記マニュアルのダウンロードが必要である旨の入力操作が行われなかったときは、記録手段に記録されているマニュアルを使用者へ出力する一方で、マニュアルデータ記録手段にマニュアルが記録されていないとき、及び、その記録はあるが使用者によりセンタからの前記マニュアルのダウンロードが必要である旨の入力操作が行われたときは、そのマニュアルのダウンロードをセンタに要求して、その要求に応答してセンタからダウンロードされるマニュアルを使用者へ出力する。
尚、上記したマニュアル出力システムにおいて、前記使用者側端末装置は、前記マニュアルがセンタからダウンロードされたダウンロード頻度又は回数を記録するダウンロード頻度/回数記録手段を備え、前記ダウンロード要否確認手段は、前記マニュアルデータ記録手段に前記マニュアルが記録されておりかつ前記ダウンロード頻度/回数記録手段に記録される前記ダウンロード頻度又は回数が所定値を超えているときに、使用者にセンタからの前記マニュアルのダウンロードの要否を問い、前記ダウンロード要求制御手段は、前記マニュアルデータ記録手段に前記マニュアルが記録されていないとき、並びに、前記マニュアルデータ記録手段に前記マニュアルが記録されているが、前記ダウンロード頻度/回数記録手段に記録される前記ダウンロード頻度又は回数が前記所定値以下であるとき、及び、該ダウンロード頻度又は回数が該所定値を超えているが前記ダウンロード要否確認手段による要否確認の結果として使用者によりセンタからの前記マニュアルのダウンロードが必要である旨の入力操作が行われたときに、前記マニュアルのダウンロードをセンタに要求し、かつ、前記マニュアル出力制御手段は、前記マニュアルデータ記録手段に前記マニュアルが記録されておりかつ前記ダウンロード頻度/回数記録手段に記録される前記ダウンロード頻度又は回数が前記所定値を超えているが前記ダウンロード要否確認手段による要否確認の結果として使用者によりセンタからの前記マニュアルのダウンロードが必要である旨の入力操作が行われなかったときは、使用者へ出力する前記マニュアルとして前記マニュアルデータ記録手段に記録されている前記マニュアルを用いる一方で、前記マニュアルデータ記録手段に前記マニュアルが記録されていないとき、並びに、前記マニュアルデータ記録手段に前記マニュアルが記録されているが、前記ダウンロード頻度/回数記録手段に記録される前記ダウンロード頻度又は回数が前記所定値以下であるとき、及び、該ダウンロード頻度又は回数が該所定値を超えているが前記ダウンロード要否確認手段による要否確認の結果として使用者によりセンタからの前記マニュアルのダウンロードが必要である旨の入力操作が行われたときは、使用者へ出力する前記マニュアルとして前記ダウンロード要求制御手段による要求に応答してセンタからダウンロードされる前記マニュアルを用いることとしてもよい。
尚、上記したマニュアル出力システムにおいて、前記使用者側端末装置は、センタからダウンロードされた前記マニュアルを使用者へ出力した出力頻度又は回数を記録する出力頻度/回数記録手段を備え、前記マニュアル出力制御手段は、前記所定機能が現に使用者により利用のために指定された際、前記出力頻度/回数記録手段に記録される前記出力頻度又は回数が所定値以下であるときは、前記マニュアルを使用者へ出力する一方、該出力頻度又は回数が該所定値を超えているときは、前記マニュアルの使用者への出力を規制することとしてもよい。
この場合、上記したマニュアル出力システムにおいて、前記使用者側端末装置は、前記マニュアル出力制御手段により前記マニュアルの使用者への出力が規制される場合に該マニュアルを前記マニュアルデータ記録手段から削除するマニュアル削除手段を備えることとすれば、使用者への出力が不要なマニュアルを記録手段から削除することができる。
尚、これらの発明において、「頻度」とは単位時間当たりの回数のこと又は前回行われてからの時間のことであり、また、「回数」とは積算回数のことである。
本発明によれば、使用者の利用可能な所定機能に関するマニュアルの使用者への出力を使用者に煩わしさを与えない範囲で効率的に行うことができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施例であるシステムの構成図を示す。図1に示す如く、本実施例のシステムは、車両に搭載される車載機10と、マニュアルデータを管理するセンタ12と、により構成されている。車載機10とセンタ12とは、インターネット等による通信ネットワーク14を介して通信接続することが可能となっている。本実施例のシステムは、車両に搭載された車両乗員が利用可能な各種の機能に関し利用方法や操作方法等の取り扱い説明に係るマニュアルを車両乗員に対して電子的に出力するマニュアル出力システムである。
車載機10は、コンピュータを主体に構成された電子制御ユニット(以下、ECUと称す)20を備えている。ECU20は、CPUや入出力インタフェース,ROM,RAM等を有しており、予め定められた所定のプログラムに従って処理を実行する。また、車載機10は、ECU20に接続する記憶装置22を備えている。記憶装置22には、自車両の識別情報及び上記したセンタ12の電話番号などの情報が格納されている。
車両は、車両乗員が利用可能な各種の機能24を有している。この機能24としては、例えば、車両の走行車速を一定に保持したり或いは先行車両との車間距離を車速に応じたものに保つクルーズコントロールシステム、車庫入れ駐車時や縦列駐車時における車両操作をアシストするバックガイドモニタシステムを始めとした駐車アシストシステム、ナビゲーションシステム等があり、その他乗員の操作により電気的に作動する機器が含まれることとしてもよい。
上記した記憶装置22には、また、後述の如くセンタ12からダウンロードされた上記車両機能24に関する利用方法や操作方法等の電子的なマニュアルデータが格納されると共に、センタ12から車両機能24に関する電子マニュアルデータがダウンロードされた頻度(単位時間当たりの回数又は前回行われてからの時間)又は積算回数が車両機能24ごとに格納され、更に、車両機能24ごとに乗員が利用した頻度若しくは積算回数又はその機能24に関する電子マニュアルが後述のマニュアル出力部28で出力された頻度若しくは回数が格納される。尚、車両機能24に関する電子マニュアルは、紙媒体による取扱説明書と同様に文字や静止画による説明であってもよく、また、動画による説明であってもよく、更に、音声出力が行われる場合には音声による説明であってもよい。
車載機10は、また、ECU20に接続する送受信機26を備えている。送受信機26は、例えば携帯電話や自動車電話,PDA等であり、通信ネットワーク14を通じてセンタ12と無線通信を行うことが可能となっている。送受信機26は、車載機10の情報を通信ネットワーク14を介してセンタ12へ送信する機能、及び、センタ12から通信ネットワーク14を介して車載機10に送信される情報を受信する機能を有している。ECU20は、送受信機26との間で送信データ及び受信データの授受を行う。
ECU20には、上記した車両機能24が車両乗員の操作により利用のために選択指定されたか否かを示す信号が車両機能24ごとに供給されている。ECU20は、車両機能24ごとに利用のために選択指定されたか否かを判別する。車載機10は、更に、ECU20に接続するマニュアル出力部28を備えている。マニュアル出力部28は、車両乗員(特に運転者)が視認可能な車室内位置に配設された表示ディスプレイにより構成されている。ECU20は、車両機能24が利用のために選択指定された場合において後述の如く必要なときに限り、その機能24に関する電子マニュアルが表示ディスプレイに表示出力されるようにマニュアル出力部28に対して指令信号を供給する。マニュアル出力部28は、ECU20から供給される指示に従って、選択指定された車両機能24に関する電子マニュアルを表示ディスプレイに表示出力する。尚、マニュアル出力部28は、視認可能な表示ディスプレイに代えて或いは表示ディスプレイと共に、音声出力可能なスピーカによることとしてもよい。
センタ12は、高速演算可能なホストコンピュータ30を備えている。ホストコンピュータ30は、ROMなどの記憶装置に予め格納されたソフトウェアプログラムに従って動作する。ホストコンピュータ30には、大容量のデータベース32が接続されている。データベース32には、センタ12を利用する利用者である車両の正規使用者の識別情報や車両の識別情報,電話番号などの顧客情報が格納されている。このデータベース32には、更に、車両に搭載される車両乗員が利用可能な機能24に関する電子的なマニュアルデータが格納されていると共に、車両ごと又は車両使用者ごと及び車両の有する機能24ごとに電子マニュアルデータを車載機10へダウンロードした頻度又は積算回数が格納される。この電子マニュアルデータは、車両機能24ごとにそれぞれ対応する情報であって、更に、一機能24の各部分ごとに細分化されたものであってもよい。
センタ12には、ホストコンピュータ30に接続する送受信機34が接続されている。送受信機34は、例えば固定電話等であり、通信ネットワーク14を通じて車載機10と無線通信を行うことが可能となっている。送受信機34は、センタ12の情報を通信ネットワーク14を介して車載機10へ送信する機能、並びに、車載機10から通信ネットワーク14を介してセンタ14へ送信される情報を受信する機能を有している。センタ12のホストコンピュータ30は、送受信機34との間で送信データ及び受信データの授受を行う。
以下、図2を参照して、本実施例のマニュアル出力システムの動作について説明する。図2は、本実施例のマニュアル出力システムにおいて実行されるルーチンの一例のフローチャートを示す。
本実施例において、車両に乗車した乗員は、車両機能24を利用しようとする場合、まず、その機能24を選択指定して起動させる。例えば、利用しようとする機能24がクルーズコントロールシステムである場合には、ステアリングコラムやインストルメントパネル,コンソールに取り付けられたクルーズコントロールスイッチ(レバー)のメインスイッチをオン操作し、また、利用しようとする機能24がバックガイドモニタシステムである場合には、変速シフトレバーを操作してシフトポジションを後退位置へ移行させる。かかる起動が行われると、車載機10において、利用しようとする機能24が選択指定される(ステップ100)。
車載機10のECU20は、ステップ100において機能指定を行った後、かかる機能24が過去において現実に車両乗員に利用された利用頻度Aを、記憶装置22から読み出す処理を実行する(ステップ102)。尚、機能24が利用された利用頻度Aは、その機能24が利用に供されるごと(例えば、クルーズコントロールシステムによって車両が現実に走行制御されるごと等)に若しくは利用後の時間経過と共に更新されて記憶装置22に機能24ごとに記録・格納される。そして、その読み出した利用しようとしている機能24の利用頻度Aが所定値A0を超えているか否か、具体的には、単位時間当たりの利用回数Aが所定値A0を超えている或いは前回利用が行われてからの時間Aが所定値A0を超えているか否かを判別する(ステップ104)。尚、この所定値A0は、車両乗員がその機能24を利用してその機能24の利用方法や操作方法等の取扱方法を熟知したとは判断できない利用頻度の最大値であり、例えば5回や10回等に設定されている。
ECU20は、機能24の利用頻度Aが所定値A0を超えておらず上記ステップ104において否定判定を行った場合には、その機能24に関する電子マニュアルデータが記憶装置22に既に格納されているか否かを判別する(ステップ106)。機能24に関する電子マニュアルデータは、センタ12からダウンロードされた場合に記憶装置22に記憶されるので、車両乗員が機能24を始めて利用する場合や一旦は記憶装置22に記憶されたがその後記憶装置22から削除された場合には、このステップ106において否定判定がなされることとなる。そして、ECU20は、ステップ106において否定判定を行った場合には、自車両において利用されようとしている機能24に関する電子マニュアルデータのダウンロードを送受信機26から通信ネットワーク14を介してセンタ12に対して要求する処理を実行する(ステップ108)。このダウンロード要求をセンタ20に対して行うに際しては、車載機10は、自車両の識別情報、利用しようとしている機能24の識別情報およびそのバージョン情報等をも送信する。
センタ12のホストコンピュータ30は、車両の有する車載機10からのダウンロード要求が送受信機34で受信された場合(ステップ150)、まず、その受信情報に含まれる機能24の識別情報等から、車両において利用されようとしている機能24を特定する(ステップ152)。そして、その特定した機能24に関する電子マニュアルデータを、データベース32から読み出す処理を実行する(ステップ154)。センタ12のデータベース32には、機能24ごとに常に最新の電子マニュアルデータが格納されるので、この読み出される電子マニュアルデータは、常に最新のものとなる。ホストコンピュータ30は、特定した機能24に関する電子マニュアルデータを読み出すと、その読み出した電子マニュアルデータを送受信機34から通信ネットワーク14を介してその電子マニュアルのダウンロードを要求した車両の車載機10に対してダウンロードする処理を実行する(ステップ156)。
車載機10のECU20は、センタ12に対して電子マニュアルデータのダウンロードを要求した後にセンタ12からダウンロードされた電子マニュアルデータを送受信機26で受信した場合(ステップ110)、そのダウンロードされた電子マニュアルデータを機能24と関連させて記憶装置22に記録・格納する処理を実行する(ステップ112)と共に、同時に、そのデータに基づく電子マニュアルをマニュアル出力部28の表示ディスプレイに表示出力させる処理を実行する(ステップ114)。
一方、センタ12ダウンロードされた電子マニュアルデータが機能24と関連して記憶装置22に記録・格納されると、以後、同じ機能24が利用されようとしているときは、上記ステップ106において肯定判定がなされることとなる。車載機10のECU20は、ステップ106において肯定判定を行った場合には、自車両において利用されようとしている機能24に関する電子マニュアルデータを記憶装置22から読み出す処理を実行し(ステップ116)、そして、そのデータに基づく電子マニュアルをマニュアル出力部28の表示ディスプレイに表示出力させる処理を実行する(ステップ114)。
このようにマニュアル出力部28の表示ディスプレイに車両乗員が利用しようとしている機能24に関する電子マニュアルが表示出力されれば、車両乗員は、その表示に従って機能24を利用することが可能となる。
また、ECU20は、機能24の利用頻度Aが所定値A0を超えており上記ステップ104において肯定判定を行った場合には、その機能24に関する電子マニュアルデータを記憶装置22から削除する処理を実行する(ステップ118)。かかる処理が行われると、以後、その機能24に関するマニュアルの表示出力が制限されることとなり、車両乗員はマニュアルの表示なしに機能24を利用することとなる。
このように本実施例のマニュアル出力システムにおいては、車両乗員の操作によって車両機能24が利用のために指定された際に、過去においてその機能24の利用が全くないときや利用はあったけれどもデータ削除のために記憶装置22にその機能24に関する電子マニュアルデータが存在しなくなりその後長期間利用されなかったときには、車載機10がセンタ12に対してその機能24に関する電子マニュアルデータのダウンロードを要求し、センタ12がそれに応答して車載機10へその機能24に関する電子マニュアルデータをダウンロードすることができる。車載機10は、センタ12から機能24に関する電子マニュアルデータがダウンロードされると、以後、そのデータに基づく電子マニュアルをマニュアル出力部28から車両乗員へ向けて表示出力する。
この点、本実施例においては、車両機能24に関する利用方法などのマニュアルを車両乗員に提示するうえで、紙媒体を用いる必要はなく、また、その電子マニュアルデータを車両側に予め記録させておくことは不要である。従って、資源の効率化を図ることができると共に、センタ12側で電子マニュアルデータを常に最新のものに更新することとすれば、車両乗員側に対して機能24に関する最新のより使い易いマニュアルを提供することが可能となる。
また、本実施例のマニュアル出力システムにおいては、車両乗員が車両機能24を利用のために選択指定して起動すると、過去におけるその機能24の利用頻度がある程度少ないときには、自動的にその機能24に関するマニュアルを、センタ12からダウンロードして或いは記憶装置22から読み出してマニュアル出力部28に表示出力することができる。機能24の利用頻度が少ないときは、その機能24の利用方法や操作方法等を車両乗員が知っている可能性は低いので、マニュアルを車両乗員に対して提供することとすれば、車両乗員が機能24を利用するうえで便宜である。従って、本実施例のシステムによれば、車両乗員が機能24の利用に未だ慣れていない状況において、自動的にその利用方法等を車両乗員に把握させることが可能となっており、機能24の利用を容易に行うことが可能となっている。
一方、本実施例のマニュアル出力システムにおいては、車両乗員が車両機能24を利用のために選択指定して起動しても、過去におけるその機能24の利用頻度がある程度多くなっているときには、自動的なマニュアルの表示出力が規制されて実行されないこととなる。機能24の利用頻度が多くなれば、その機能24の利用方法等を車両乗員が知っている可能性は高くなるので、車両乗員へのマニュアルの提供は不要である。従って、本実施例のシステムによれば、機能24の利用頻度が少ないときにマニュアル提供を行う一方で、機能24の利用頻度が多いときにマニュアル提供を制限することで、車両乗員へのマニュアル提供をその乗員に煩わしさを与えない範囲で効率的に行うことが可能となっている。
また、本実施例のマニュアル出力システムにおいては、一旦センタ12から車載機10へ機能24に関する電子マニュアルデータのダウンロードが行われると、そのデータが記憶装置22に記録・格納され、以後はそのデータが削除されない限り記憶装置22からその電子マニュアルが読み出されてマニュアル出力部28に表示出力されると共に、車載機10からセンタ12へのダウンロード要求が実行されず、また、センタ12から車載機10へのダウンロードが実行されない。このため、車載機10とセンタ12との間の通信の無駄を排除し通信費用の削減を図ることが可能となっている。
更に、本実施例のマニュアル出力システムにおいては、機能24の利用頻度が多くなると、以後の自動的なマニュアルの表示出力が規制されると同時に、記憶装置22に格納されていたその機能24に関する電子マニュアルデータがその記憶装置22から削除される。表示出力が行われなければ、その電子マニュアルデータを記憶装置22に記録・格納しておくことは不要である。従って、本実施例のシステムによれば、表示出力が行われることのなくなった不要な電子マニュアルが削除されることで、記憶装置22の容量をあまり大きくする必要はなく、記憶装置22の効率的な利用を図ることが可能となっている。
尚、上記の第1実施例においては、車載機10が特許請求の範囲に記載した「マニュアル出力装置」に、車両の有する機能24が特許請求の範囲に記載した「所定機能」に、記憶装置22が特許請求の範囲に記載した「利用頻度/回数記録手段」に、それぞれ相当していると共に、ECU20が図2に示すルーチン中ステップ100,104,114の処理を実行することにより特許請求の範囲の請求項1に記載した「マニュアル出力制御手段」が実現されている。
ところで、上記の第1実施例においては、機能24が利用された利用頻度Aに基づいてマニュアルの車両乗員への表示出力を制御することとするが、マニュアルの表示出力制御はこれに限定されるものではなく、その機能24が利用された積算回数に基づいて行うこととしてもよい。
上記した第1実施例では、マニュアルの車両乗員への表示出力を機能24が過去において利用された利用頻度Aに基づいて行うこととしている。これに対して、本発明の第2実施例においては、マニュアルの車両乗員への表示出力を、そのマニュアルが過去において表示出力された積算の出力回数Bに基づいて行うこととしている。本実施例のシステムは、車載機10及びセンタ12に上記図2に示すルーチンに代えて、図3に示すルーチンを実行させることにより実現される。
図3は、本実施例のマニュアル出力システムにおいて実行されるルーチンの一例のフローチャートを示す。尚、図3において、上記図2に示すルーチンと同一の処理を実行するステップについては、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。
すなわち、本実施例において、車両乗員が車両機能24を利用しようとしてその機能24を起動させる(ステップ100)と、車載機10のECU20は、かかる機能24に関するマニュアルが過去において現実にマニュアル出力部28の表示ディスプレイに表示出力された積算の出力回数Bを、記憶装置22から読み出す処理を実行する(ステップ200)。尚、機能24に関するマニュアルが表示出力された積算出力回数Bは、そのマニュアルがステップ114において表示出力されるごとに更新されて記憶装置22に機能24ごとに記録・格納される。そして、その読み出した利用しようとしている機能24に関するマニュアルの積算出力回数Bが所定値B0を超えているか否かを判別する(ステップ202)。尚、この所定値B0は、車両乗員がその機能24を利用してその機能24の利用方法や操作方法等の取扱方法を熟知したとは判断できないマニュアルの積算出力回数の最大値であり、例えば5回や10回等に設定されている。
ECU20は、機能24に関するマニュアルの積算出力回数Bが所定値B0を超えておらず上記ステップ202において否定判定を行った場合には、以後、ステップ106以降の処理を実行する。一方、機能24に関するマニュアルの積算出力回数Bが所定値B0を超えており上記ステップ202において肯定判定を行った場合には、次にステップ118においてその機能24に関する電子マニュアルデータを記憶装置22から削除する処理を実行する。
このように本実施例のマニュアル出力システムにおいては、車両乗員の操作によって車両機能24が利用のために指定された際に、過去においてその機能24に関するマニュアルの表示出力が全くなくかつ記憶装置22にその機能24に関する電子マニュアルデータが存在しないときには、車載機10がセンタ12に対してその機能24に関する電子マニュアルデータのダウンロードを要求することに応答して、センタ12が車載機10へその機能24に関する電子マニュアルデータをダウンロードすることができる。車載機10は、センタ12から機能24に関する電子マニュアルデータがダウンロードされると、以後、そのデータに基づく電子マニュアルをマニュアル出力部28から車両乗員へ向けて表示出力する。
この点、本実施例においては、車両機能24に関する利用方法などのマニュアルを車両乗員に提示するうえで、紙媒体を用いる必要はなく、また、その電子マニュアルデータを車両側に予め記録させておくことは不要である。従って、資源の効率化を図ることができると共に、センタ12側で電子マニュアルデータを常に最新のものに更新することとすれば、車両乗員側に対して機能24に関する最新のより使い易いマニュアルを提供することが可能となる。
また、本実施例のマニュアル出力システムにおいては、車両乗員が車両機能24を利用のために選択指定して起動すると、過去におけるその機能24に関するマニュアルの積算出力回数がある程度少ないときには、自動的にその機能24に関するマニュアルを、センタ12からダウンロードして或いは記憶装置22から読み出してマニュアル出力部28に表示出力することができる。マニュアルの積算出力回数が少ないときは、その機能24の利用方法や操作方法等を車両乗員が知っている可能性は低いので、マニュアルを車両乗員に対して提供することとすれば、車両乗員が機能24を利用するうえで便宜である。従って、本実施例のシステムによれば、車両乗員が機能24の利用に未だ慣れていない状況において、自動的にその利用方法等を車両乗員に把握させることが可能となっており、機能24の利用を容易に行うことが可能となっている。
一方、本実施例のマニュアル出力システムにおいては、車両乗員が車両機能24を利用のために選択指定して起動しても、過去におけるその機能24に関するマニュアルの積算出力回数がある程度多くなっているときには、自動的なマニュアルの表示出力が規制されて実行されないこととなる。マニュアルの積算出力回数が多くなれば、その機能24の利用方法等を車両乗員が知っている可能性は高くなるので、車両乗員へのマニュアルの提供は不要である。従って、本実施例のシステムによれば、機能24に関するマニュアルの積算出力回数が少ないときにマニュアル提供を行う一方で、その積算出力回数が多いときにマニュアル提供を制限することで、車両乗員へのマニュアル提供をその乗員に煩わしさを与えない範囲で効率的に行うことが可能となっている。
また、本実施例のマニュアル出力システムにおいては、一旦センタ12から車載機10へ機能24に関する電子マニュアルデータのダウンロードが行われると、そのデータが記憶装置22に記録・格納され、以後はそのデータが削除されない限り記憶装置22からその電子マニュアルが読み出されてマニュアル出力部28に表示出力される一方、車載機10からセンタ12へのダウンロード要求が実行されず、また、センタ12から車載機10へのダウンロードが実行されない。このため、車載機10とセンタ12との間の通信の無駄を排除し通信費用の削減を図ることが可能となっている。
更に、本実施例のマニュアル出力システムにおいては、機能24に関するマニュアルの積算出力回数が多くなると、以後の自動的なマニュアルの表示出力が規制されると同時に、記憶装置22に格納されていたその機能24に関する電子マニュアルデータがその記憶装置22から削除される。表示出力が行われなければ、その電子マニュアルデータを記憶装置22に記録・格納しておくことは不要である。従って、本実施例のシステムによれば、表示出力が行われることのなくなった不要な電子マニュアルが削除されることで、記憶装置22の容量をあまり大きくする必要はなく、記憶装置22の効率的な利用を図ることが可能となっている。
尚、上記の第2実施例においては、車載機10が特許請求の範囲に記載した「使用者側端末装置」に、記憶装置22が特許請求の範囲に記載した「出力頻度/回数記録手段」に、それぞれ相当していると共に、ECU20が、図3に示すルーチン中ステップ100,202,114の処理を実行することにより特許請求の範囲の請求項2及び5に記載した「マニュアル出力制御手段」が、ステップ118の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「マニュアル削除手段」が、それぞれ実現されている。また、センタ12のホストコンピュータ30がステップ150〜156の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「マニュアルダウンロード制御手段」が実現されている。
ところで、上記の第2実施例においては、機能24に関するマニュアルの積算出力回数Bに基づいてマニュアルの車両乗員への表示出力を制御することとするが、マニュアルの表示出力制御はこれに限定されるものではなく、その機能24に関するマニュアルが表示出力された出力頻度(単位時間当たりの回数又は前回出力されてからの時間)に基づいて行うこととしてもよい。
上記した第1及び第2実施例では、機能24が過去において利用された利用頻度A又は機能24に関するマニュアルの積算出力回数Bに基づいて、車載機10からセンタ12への機能24に関するマニュアルのダウンロード要求を行い、更に、マニュアルの車両乗員への表示出力を制御することとしている。これに対して、本発明の第3実施例においては、マニュアルのダウンロード要求およびマニュアルの表示出力を、センタ12から車載機10へのダウンロードが行われた積算回数Cに基づいて行うこととしている。本実施例のシステムは、車載機10及びセンタ12に上記図2に示すルーチンに代えて、図4に示すルーチンを実行させることにより実現される。
図4は、本実施例のマニュアル出力システムにおいて実行されるルーチンの一例のフローチャートを示す。尚、図4において、上記図2に示すルーチンと同一の処理を実行するステップについては、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。
すなわち、本実施例において、車両乗員が車両機能24を利用しようとしてその機能24を起動させる(ステップ100)と、車載機10のECU20は、センタ12からその機能24に関する電子マニュアルデータが過去において現実にダウンロードされた積算のダウンロード回数Cを、記憶装置22から読み出す処理を実行する(ステップ300)。尚、機能24に関する電子マニュアルデータがダウンロードされた積算回数Cは、そのマニュアルデータがステップ110において受信されるごとに更新されて記憶装置22に機能24ごとに記録・格納される。そして、その読み出した利用しようとしている機能24に関するマニュアルの積算ダウンロード回数Cが所定値C0を超えているか否かを判別する(ステップ302)。尚、この所定値C0は、車両乗員がその機能24を利用してその機能24の利用方法や操作方法等の取扱方法を熟知したとは判断できないセンタ12からのマニュアルの積算ダウンロード回数の最大値であり、例えば5回や10回等に設定されている。
ECU20は、機能24に関するマニュアルの積算ダウンロード回数Cが所定値C0を超えておらず上記ステップ302において否定判定を行った場合には、ステップ108において電子マニュアルデータのダウンロードをセンタ12に対して要求する処理を実行する。一方、機能24に関するマニュアルの積算ダウンロード回数Cが所定値C0を超えており上記ステップ302において肯定判定を行った場合には、次にセンタ12からのマニュアルのダウンロードが必要であるか否かを車両乗員に確認させる処理を実行する(ステップ304)。この際には、例えばマニュアル出力部28の表示ディスプレイにダウンロードの要否を問うメッセージ等を表示し或いはその旨の音声出力を行い、車両乗員による入力操作を要求する。
ECU20は、車両乗員によりダウンロードが必要である旨の入力操作が行われた場合には、ステップ108において電子マニュアルデータのダウンロードをセンタ12に対して要求する処理を実行する。一方、車両乗員によりマニュアルのダウンロードが不要である旨の入力操作が行われた場合又はダウンロードが必要である旨の入力操作が所定時間内に行われなかった場合には、以後、処理を終了する。この場合には、車両乗員が利用しようとしている機能24に関する電子マニュアルデータのセンタ12からのダウンロードは行われず、また、そのマニュアル表示出力は制限されることとなり、車両乗員はマニュアルの表示なしに機能24を利用することとなる。
このように本実施例のマニュアル出力システムにおいては、車両乗員の操作によって車両機能24が利用のために指定されることにより間接的にセンタ12からのその機能24に関するマニュアルのダウンロードが要求された際に、過去においてその機能24に関する電子マニュアルデータのセンタ12からのダウンロードの積算回数がある程度少ないときには、車載機10がセンタ12に対してその機能24に関する電子マニュアルデータのダウンロードを要求し、センタ12がそれに応答して車載機10へその機能24に関する電子マニュアルデータをダウンロードすることができる。車載機10は、センタ12から機能24に関する電子マニュアルデータがダウンロードされると、以後、そのデータに基づく電子マニュアルをマニュアル出力部28から車両乗員へ向けて表示出力する。
この点、本実施例においては、車両機能24に関する利用方法などのマニュアルを車両乗員に提示するうえで、紙媒体を用いる必要はなく、また、その電子マニュアルデータを車両側に予め記録させておくことは不要である。従って、資源の効率化を図ることができると共に、センタ12側で電子マニュアルデータを常に最新のものに更新することとすれば、車両乗員側に対して機能24に関する最新のより使い易いマニュアルを提供することが可能となる。
また、機能24に関するマニュアルの積算ダウンロード回数が少ないときは、その機能24の利用方法や操作方法等を車両乗員が知っている可能性は低いので、マニュアルを車両乗員に対して提供することとすれば、車両乗員が機能24を利用するうえで便宜である。従って、本実施例のシステムによれば、車両乗員が機能24の利用に未だ慣れていない状況において、自動的にその利用方法等を車両乗員に把握させることが可能となっており、機能24の利用を容易に行うことが可能となっている。
また、本実施例のマニュアル出力システムにおいては、車両乗員が車両機能24を利用のために選択指定して起動しても、過去におけるその機能24に関するマニュアルの積算ダウンロード回数がある程度多くなっているときには、車載機10からセンタ12へのダウンロード要求が実行されず、また、車載機10における自動的なマニュアルの表示出力が規制されて実行されないこととなる。マニュアルの積算出力回数が多くなれば、その機能24の利用方法等を車両乗員が知っている可能性は高くなるので、車両乗員へのマニュアルの提供は不要である。従って、本実施例のシステムによれば、機能24に関するマニュアルの積算出力回数が少ないときにマニュアル提供を行う一方で、その積算出力回数が多いときにマニュアル提供を制限することで、車両乗員へのマニュアル提供をその乗員に煩わしさを与えない範囲で効率的に行うことが可能となっている。
但し、本実施例のシステムにおいては、過去におけるマニュアルの積算ダウンロード回数がある程度多くなっていても、車両乗員がそのダウンロードを要求する入力操作を別途行った場合には、車載機10がセンタ12に対してその機能24に関する電子マニュアルデータのダウンロードを要求し、センタ12がその要求に応答して車載機10へその機能24に関する電子マニュアルデータをダウンロードするため、車両乗員の意思を尊重して車載機10からセンタ12へのダウンロード要求及び車載機10におけるマニュアルの表示出力を実現することが可能となっている。
尚、上記の第3実施例においては、記憶装置22が特許請求の範囲の請求項3に記載した「ダウンロード頻度/回数記録手段」に相当していると共に、ECU20が図4に示すルーチン中ステップ100,302,108の処理を実行することにより特許請求の範囲の請求項3に記載した「ダウンロード要求制御手段」が実現されている。
ところで、上記の第3実施例においては、機能24に関するマニュアルのセンタ12からの積算ダウンロード回数Cに基づいて車載機10からセンタ12へのマニュアルのダウンロード要求を制御することとするが、マニュアルのダウンロード要求制御はこれに限定されるものではなく、その機能24に関するマニュアルがダウンロードされたダウンロード頻度(単位時間当たりの回数又は前回ダウンロードされてからの時間)に基づいて行うこととしてもよい。
上記した第2実施例では、車載機10からセンタ12へのマニュアルのダウンロード要求をマニュアルの出力頻度Dが少なくかつ記憶装置22にその電子マニュアルデータが格納されていないときにのみ行うこととしている。これに対して、本発明の第4実施例においては、マニュアルのダウンロード要求を、更に記憶装置22にその電子マニュアルデータが格納されている場合にもダウンロードの積算回数が少ないときや車両乗員が積極的にダウンロードを要求するときにも行うこととしている。本実施例のシステムは、車載機10及びセンタ12に上記図2に示すルーチンに代えて、図5に示すルーチンを実行させることにより実現される。
図5は、本実施例のマニュアル出力システムにおいて実行されるルーチンの一例のフローチャートを示す。尚、図5において、上記図2に示すルーチンと同一の処理を実行するステップについては、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。
すなわち、本実施例において、車両乗員が車両機能24を利用しようとしてその機能24を起動させる(ステップ100)と、車載機10のECU20は、かかる機能24に関するマニュアルが過去において現実にマニュアル出力部28の表示ディスプレイに表示出力された出力頻度D、及び、センタ12からその機能24に関する電子マニュアルデータが過去において現実にダウンロードされた積算のダウンロード回数Eを、記憶装置22から読み出す処理を実行する(ステップ400)。尚、機能24に関するマニュアルが表示出力された出力頻度Dは、そのマニュアルがステップ114において表示出力されるごとに若しくは出力後の時間経過と共に更新されて記憶装置22に機能24ごとに記録・格納される。また、機能24に関する電子マニュアルデータがダウンロードされた積算回数Eは、そのマニュアルデータがステップ110において受信されるごとに更新されて記憶装置22に機能24ごとに記録・格納される。
ECU20は、その読み出した利用しようとしている機能24に関するマニュアルの出力頻度Dが所定値D0を超えているか否かを判別する(ステップ402)。尚、この所定値D0は、車両乗員がその機能24を利用してその機能24の利用方法や操作方法等の取扱方法を熟知したとは判断できないマニュアルの出力頻度の最大値であり、例えば5回や10回等に設定されている。
ECU20は、機能に関するマニュアルの出力頻度Dが所定値D0を超えておらず上記ステップ402において否定判定を行った場合には、その機能24に関する電子マニュアルデータが記憶装置22に既に格納されているか否かを判別する(ステップ106)。そして、ステップ106において否定判定を行った場合には、通常どおりステップ108において電子マニュアルデータのダウンロードをセンタ12に対して要求する処理を実行する。一方、ステップ106において肯定判定を行った場合には、ステップ400で読み出した利用しようとしている機能24に関するマニュアルの積算ダウンロード回数Eが所定値E0を超えているか否かを判別する(ステップ404)。尚、この所定値E0は、車両乗員がその機能24を利用してその機能24の利用方法や操作方法等の取扱方法を熟知したとは判断できないセンタ12からのマニュアルの積算ダウンロード回数の最大値であり、例えば5回や10回等に設定されている。
ECU20は、機能24に関するマニュアルの積算ダウンロード回数Eが所定値E0を超えていない場合(ステップ404における否定判定の場合)には、ステップ108において電子マニュアルデータのダウンロードをセンタ12に対して要求する処理を実行する。一方、マニュアルの積算ダウンロード回数Eが所定値E0を超えている場合(ステップ404における肯定判定の場合)には、センタ12からのマニュアルのダウンロードが必要であるか否かを車両乗員に確認させる処理を実行する(ステップ406)。この際には、例えばマニュアル出力部28の表示ディスプレイにダウンロードの要否を問うメッセージ等を表示し或いはその旨の音声出力を行い、車両乗員による入力操作を要求する。
ECU20は、車両乗員によりマニュアルのダウンロードが必要である旨の入力操作が行われた場合には、ステップ108において電子マニュアルデータのダウンロードをセンタ12に対して要求する処理を実行する。一方、車両乗員によりマニュアルのダウンロードが不要である旨の入力操作が行われた場合又はダウンロードが必要である旨の入力操作が所定時間内に行われなかった場合には、自車両において利用されようとしている機能24に関する電子マニュアルデータを記憶装置22から読み出し、電子マニュアルをマニュアル出力部28の表示ディスプレイに表示出力させる処理を実行する。尚、ECU20は、ステップ108の処理を実行すると、以後、センタ12から機能24に関する電子マニュアルデータのダウンロードを受けて、その電子マニュアルをマニュアル出力部28の表示ディスプレイに表示出力させる処理を実行する。
また、ECU20は、機能に関するマニュアルの出力頻度Dが所定値D0を超えておりステップ402において肯定判定を行った場合には、その機能24に関する電子マニュアルデータを記憶装置22から削除する処理を実行する(ステップ118)。かかる処理が行われると、以後、その機能24に関するマニュアルの表示出力が制限されることとなり、車両乗員はマニュアルの表示なしに機能24を利用することとなる。
このように本実施例のマニュアル出力システムにおいては、車両乗員の操作によって車両機能24が利用のために指定された際に、過去においてその機能24に関するマニュアルの表示出力が全くないときや表示出力はあったけれどもデータ削除のために記憶装置22にその機能24に関する電子マニュアルデータが存在しなくなりその後長期間表示出力されなかったとき,記憶装置22にその機能24に関する電子マニュアルデータが存在するけれどもその機能24に関する電子マニュアルデータのセンタからの積算ダウンロード回数がある程度少ないとき,積算ダウンロード回数は多いけれども車両乗員が積極的にそのダウンロードを要求するときには、車載機10がセンタ12に対してその機能24に関する電子マニュアルデータのダウンロードを要求し、センタ12がそれに応答して車載機10へその機能24に関する電子マニュアルデータをダウンロードすることができる。車載機10は、センタ12から機能24に関する電子マニュアルデータがダウンロードされると、以後、そのデータに基づく電子マニュアルをマニュアル出力部28から車両乗員へ向けて表示出力する。
この点、本実施例においても、車両機能24に関する利用方法などのマニュアルを車両乗員に提示するうえで、紙媒体を用いる必要はなく、また、その電子マニュアルデータを車両側に予め記録させておくことは不要である。従って、資源の効率化を図ることができると共に、センタ12側で電子マニュアルデータを常に最新のものに更新することとすれば、車両乗員側に対して機能24に関する最新のより使い易いマニュアルを提供することが可能となる。
また、本実施例のマニュアル出力システムにおいては、車両乗員が車両機能24を利用のために選択指定して起動すると、過去におけるその機能24に関するマニュアルの表示出力頻度がある程度少ないときには、自動的にその機能24に関するマニュアルを、センタ12からダウンロードして或いは記憶装置22から読み出してマニュアル出力部28に表示出力することができる。マニュアルの出力頻度が少ないときは、その機能24の利用方法や操作方法等を車両乗員が知っている可能性は低いので、マニュアルを車両乗員に対して提供することとすれば、車両乗員が機能24を利用するうえで便宜である。従って、本実施例のシステムによれば、車両乗員が機能24の利用に未だ慣れていない状況において、自動的にその利用方法等を車両乗員に把握させることが可能となっており、機能24の利用を容易に行うことが可能となっている。
一方、本実施例のマニュアル出力システムにおいては、車両乗員が車両機能24を利用のために選択指定して起動しても、過去におけるその機能24に関するマニュアルの表示出力頻度がある程度多くなっているときには、自動的なマニュアルの表示出力が規制されて実行されないこととなる。マニュアルの出力頻度が多くなれば、その機能24の利用方法等を車両乗員が知っている可能性は高くなるので、車両乗員へのマニュアルの提供は不要である。従って、本実施例のシステムによれば、マニュアルの出力頻度が少ないときにマニュアル提供を行う一方で、マニュアルの出力頻度が多いときにマニュアル提供を制限することで、車両乗員へのマニュアル提供をその乗員に煩わしさを与えない範囲で効率的に行うことが可能となっている。
また、本実施例のマニュアル出力システムにおいては、一旦センタ12から車載機10へ機能24に関する電子マニュアルデータのダウンロードが行われると、そのデータが記憶装置22に記録・格納され、以後はその機能24に関する電子マニュアルデータの積算ダウンロード回数が少ないとき或いは多くても車両乗員が積極的に要求するとき,そのデータが記憶装置22から削除されたときを除いて、記憶装置22からその電子マニュアルが読み出されてマニュアル出力部28に表示出力されると共に、車載機10からセンタ12へのダウンロード要求が実行されず、また、センタ12から車載機10へのダウンロードが実行されない。このため、車載機10とセンタ12との間の通信の無駄を排除し通信費用の削減を図ることが可能となっている。
更に、本実施例のマニュアル出力システムにおいては、マニュアルの出力頻度が多くなると、以後の自動的なマニュアルの表示出力が規制されると同時に、記憶装置22に格納されていたその機能24に関する電子マニュアルデータがその記憶装置22から削除される。表示出力が行われなければ、その電子マニュアルデータを記憶装置22に記録・格納しておくことは不要である。従って、本実施例のシステムによれば、表示出力が行われることのなくなった不要な電子マニュアルが削除されることで、記憶装置22の容量をあまり大きくする必要はなく、記憶装置22の効率的な利用を図ることが可能となっている。
尚、上記の第4実施例においては、ECU20が、図5に示すルーチン中ステップ100,402,114の処理を実行することにより特許請求の範囲の請求項2及び5に記載した「マニュアル出力制御手段」が、ステップ100,404,108の処理を実行することにより特許請求の範囲の請求項7に記載した「ダウンロード要求制御手段」が、それぞれ実現されている。
ところで、上記の第4実施例においては、機能24に関するマニュアルの出力頻度Dに基づいてマニュアルの車両乗員への表示出力を制御することとするが、マニュアルの表示出力制御はこれに限定されるものではなく、その機能24に関するマニュアルが表示出力された積算回数に基づいて行うこととしてもよい。
上記した第4実施例では、車載機10側においてマニュアルのダウンロード要求を制御することによりセンタ12からのマニュアルのダウンロードを制御することとしている。これに対して、本発明の第5実施例においては、センタ12からのマニュアルのダウンロードをセンタ12自身が制御することとしている。本実施例のシステムは、車載機10及びセンタ12に上記図2に示すルーチンに代えて、図6に示すルーチンを実行させることにより実現される。
図6は、本実施例のマニュアル出力システムにおいて実行されるルーチンの一例のフローチャートを示す。尚、図6において、上記図2に示すルーチンと同一の処理を実行するステップについては、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。
すなわち、本実施例において、乗員が車両機能24を利用しようとしてその機能24を起動させる(ステップ100)と、車載機10のECU20は、かかる機能24に関するマニュアルが過去において現実にマニュアル出力部28の表示ディスプレイに表示出力された出力頻度Fを記憶装置22から読み出す処理を実行する(ステップ500)。尚、機能24に関するマニュアルが表示出力された出力頻度Fは、そのマニュアルがステップ114において表示出力されるごとに若しくは出力後の時間経過と共に更新されて記憶装置22に機能24ごとに記録・格納される。
ECU20は、その読み出した利用しようとしている機能24に関するマニュアルの出力頻度Fが所定値F0を超えているか否かを判別する(ステップ502)。尚、この所定値F0は、車両乗員がその機能24を利用してその機能24の利用方法や操作方法等の取扱方法を熟知したとは判断できないマニュアルの出力頻度の最大値であり、例えば5回や10回等に設定されている。そして、機能24に関するマニュアルの出力頻度Fが所定値F0を超えておらず上記ステップ502において否定判定を行った場合には、以後、ステップ106以降の処理を実行する。一方、機能24に関するマニュアルの出力頻度Fが所定値F0を超えており上記ステップ502において肯定判定を行った場合には、次にステップ118においてその機能24に関する電子マニュアルデータを記憶装置22から削除する処理を実行する。
センタ12のホストコンピュータ30は、車両の有する車載機10からのダウンロード要求が受信された場合(ステップ150)には、ステップ152においてその受信情報に含まれる機能24の識別情報等からその機能24を特定しかつその車両又は使用者の識別情報等から車両又は使用者を特定した後、かかる機能24に関する電子マニュアルデータをその車載機10へ向けてダウンロードした積算回数Gを、データベース32から読み出す処理を実行する(ステップ550)。尚、電子マニュアルデータをダウンロードした積算回数Gは、そのデータがステップ156でダウンロードされるごとに更新されてデータベース32に記録・格納される。そして、その読み出したダウンロード要求された機能24に関する電子マニュアルデータの積算ダウンロード回数Gが所定値G0を超えているか否かを判別する(ステップ552)。尚、この所定値G0は、車両乗員がその機能24を利用してその機能24の利用方法や操作方法等の取扱方法を熟知したとは判断できない車載機10への電子マニュアルデータの積算ダウンロード回数の最大値であり、例えば5回や10回等に設定されている。
ホストコンピュータ30は、電子マニュアルデータの積算ダウンロード回数Gが所定値G0を超えておらず上記ステップ552において否定判定を行った場合には、ステップ152で特定した機能24に関する電子マニュアルデータを、データベース32から読み出す処理を実行し(ステップ154)、車載機10へ向けてダウンロードする処理を実行する(ステップ156)。一方、電子マニュアルデータの積算ダウンロード回数Gが所定値G0を超えており上記ステップ552において肯定判定を行った場合には、マニュアルのダウンロードを行わない旨を送受信機34から通信ネットワーク14を介してその電子マニュアルのダウンロードを要求した車両の車載機10に対して通知する処理を実行する(ステップ554)。
車載機10のECU20は、センタ12からダウンロードされた機能24に関する電子マニュアルデータを受信すると、その電子マニュアルをマニュアル出力部28の表示ディスプレイに表示出力させる(ステップ114)。一方、センタ12から電子マニュアルデータのダウンロードを行わない旨の通知を受ける(ステップ504)と、以後、処理を終了する。
このように本実施例のマニュアル出力システムにおいては、車両乗員の操作によって車両機能24が利用のために指定された際に、過去においてその機能24に関するマニュアルの表示出力が全くないときや表示出力はあったけれどもデータ削除のために記憶装置22にその機能24に関する電子マニュアルデータが存在しなくなりその後長期間表示出力されなかったときには、車載機10がセンタ12に対してその機能24に関する電子マニュアルデータのダウンロードを要求し、センタ12がそれに応答して車載機10へその機能24に関する電子マニュアルデータをダウンロードすることができる。車載機10は、センタ12から機能24に関する電子マニュアルデータがダウンロードされると、以後、そのデータに基づく電子マニュアルをマニュアル出力部28から車両乗員へ向けて表示出力する。
従って、本実施例のシステムにおいても、上記第2実施例のシステムと同様の効果を得ること、具体的には、資源の効率化と車両乗員側に対する最新のよりよいマニュアルの提供とを実現できると共に、車両乗員へのマニュアル提供をその乗員に煩わしさを与えない範囲で効率的に行うことが可能となっており、更に、記憶装置22の効率的な利用を図ることが可能となっている。
また、本実施例のマニュアル出力システムにおいては、センタ12が車載機10から電子マニュアルデータのダウンロードの要求を受けても、その機能に関するマニュアルの積算ダウンロード回数がある程度少ないときには、センタ12が車載機10へその機能24に関する電子マニュアルデータをダウンロードする一方、その機能に関するマニュアルの積算ダウンロード回数がある程度多いときには、センタ12が車載機10へのダウンロードを制限する。
機能24に関するマニュアルの積算ダウンロード回数が少ないときは、その機能24の利用方法や操作方法等を車両乗員が知っている可能性は低いので、電子マニュアルデータをセンタ12から車載機10へダウンロードし、そのマニュアルを車両乗員に対して提供することとすれば、車両乗員が機能24を利用するうえで便宜である。一方、マニュアルの積算ダウンロード回数が多くなると、車両乗員がその機能の利用方法等を知っている可能性は高くなるので、センタ12から車載機10へのダウンロード及び車両乗員へのマニュアルの提供は共に不要である。
従って、本実施例のシステムによれば、車両乗員の操作によって車両機能24が利用のために指定されることにより間接的にセンタ12からのその機能24に関するマニュアルのダウンロードが要求された際に、センタ12から車載機10への機能24に関するマニュアルの積算ダウンロード回数が少ないときにはそのダウンロードを実行する一方で、その積算ダウンロード回数が多いときにはそのダウンロードを制限することで、車両乗員へのマニュアル提供をその乗員に煩わしさを与えない範囲で効率的に行うことが可能となっていると共に、車載機10とセンタ12との間の通信の無駄を排除し通信費用の削減を図ることが可能となっている。
尚、上記の第5実施例においては、センタ12が特許請求の範囲に記載した「マニュアル提供装置」に、データベース32が特許請求の範囲に記載した「ダウンロード頻度/回数記録手段」に、それぞれ相当していると共に、センタ12のホストコンピュータ30が図6に示すルーチン中ステップ150〜156の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「マニュアルダウンロード制御手段」が実現されている。
ところで、上記の第5実施例においては、機能24に関するマニュアルの車載機10への積算ダウンロード回数Gに基づいてセンタ12から車載機10へのマニュアルのダウンロードを制御することとするが、マニュアルのダウンロード制御はこれに限定されるものではなく、センタ12がその機能24に関するマニュアルをダウンロードしたダウンロード頻度(単位時間当たりの回数又は前回ダウンロードしてからの時間)に基づいて行うこととしてもよい。
尚、上記の第1及び第2実施例は、車載機10とセンタ12とからなるマニュアル出力システムであるが、マニュアルデータを管理するセンタ12を有さない車載機10のみからなるシステムに適用することとしてもよい。この場合には、車載機10が各種の機能24に関する電子マニュアルデータを始めから記録・格納しておき、適宜読み出してマニュアル出力部28に表示出力することとなる。
また、上記の第1〜第5実施例においては、各種の頻度や回数が所定値を超えているか否かに従ってマニュアルの表示出力やダウンロード要求等を行うこととしているが、この場合において、それらの所定値は、予め定められた一定値に限らず、車両乗員の設定操作等により変更可能なものであってもよい。かかる構成によれば、車両乗員の好みに合わせてマニュアル表示出力等を行うことが可能となる。
更に、上記の第1〜第5実施例は、車両に搭載された車両乗員の利用可能な機能24に関するマニュアルを車両の有するマニュアル出力部28に表示出力するシステムであるが、本発明は車両に限定されるものではなく、各種の電化製品や機器類に適用するものであってもよい。
本発明の一実施例であるマニュアル出力システムの構成図である。
本実施例のマニュアル出力システムにおいて実行される制御ルーチンのフローチャートである。
本発明の第2実施例のマニュアル出力システムにおいて実行される制御ルーチンのフローチャートである。
本発明の第3実施例のマニュアル出力システムにおいて実行される制御ルーチンのフローチャートである。
本発明の第4実施例のマニュアル出力システムにおいて実行される制御ルーチンのフローチャートである。
本発明の第5実施例のマニュアル出力システムにおいて実行される制御ルーチンのフローチャートである。
符号の説明
10 車載機
12 センタ
20 電子制御ユニット(ECU)
22 記憶装置
24 機能
28 マニュアル出力部
30 ホストコンピュータ
32 データベース