JP4228784B2 - 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、またはこれらの複合機等の画像処理装置、特に情報流出防止処理の効率化を図る手法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、原稿等の画像データを読み書き、その画像データをハードディスク等の不揮発性メモリに一旦記憶し、その不揮発性メモリから画像データを書き出して印刷等の処理を実行するデジタル複写機が知られている。このようなデジタル複写機では、次に原稿が読み取られ上書きされるまでは、印刷が終了した後でも読み取った原稿の画像データがハードディスクに残っていることになる。従って、ハードディスクに残されている画像データが不正に読み出されることにより情報が流出してしまうおそれがあった。
【0003】
このような情報流出を未然に防止するために、印刷終了後にハードディスクに記憶された画像データを明示的又は自動的に消去する機能を設けた技術が開示されている(例えば特許文献1,2)。
【0004】
ただ、上記技術では、画像データの消去実行中に印刷等の他の処理の実行要求が発生してもその処理を開始することができない。つまり、画像データの消去処理の実行タイミングと消去処理に要する時間長によっては次の処理を即座に開始できず、結果として処理効率を低下させてしまうおそれがある。そこで、画像処理装置の使用状態(待機中等)を考慮し都合の良いタイミングで画像データを消去できるようにすることで、情報流出防止と処理効率とのバランスをとれるようにした技術が開示されている(例えば特許文献3)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−223061号公報
【特許文献2】
特開平9−284572号公報
【特許文献3】
特開2003−37719号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献3においても、消去処理の実行を好適なタイミングで実施できるように調整することはできても、いったん画像データの消去処理が開始してしまえば、その消去処理が終了しない限り要求された他の処理を開始することができない。
【0007】
また、明示的な画像データの消去処理を実行しないときには上記各特許文献においても読み取った画像データをハードディスクの先頭から順に書き込み、次に読み取った画像データも同様にハードディスクの先頭から順に書き込む。このように、同じ領域に画像データを書き込むと前に読み取った画像データを上書き消去することができるが、これ以上に処理効率を向上させることについては考えられていない。
【0008】
本発明は以上のような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、画像情報の流出防止と共に処理効率の低下をより効果的に防止することのできる画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的を達成するために、本発明に係る画像処理装置は、画像情報が記憶される記憶手段と、取込要求に応じて画像情報を前記記憶手段に取り込む取込手段と、前記記憶手段に取り込まれた消去対象の画像情報を消去する消去手段と、を有し、前記取込手段は、前記消去手段によって消去すべき消去対象の画像情報(A)が前記記憶手段に残っているときに画像情報(B)の取込要求を受信した場合、前記記憶手段に記憶された前記消去対象の画像情報(A)の画像情報未消去部分の領域を画像情報(B)で上書きすることを特徴とする。
【0010】
また、前記取込手段は前記消去手段による画像情報(A)の消去中に取込要求を受信した場合、前記画像情報(A)の画像情報未消去部分の領域を画像情報(B)で上書きすることを特徴とする。
【0011】
更に、前記消去手段は、前記取込手段により画像情報(B)が取り込まれた後に前記画像情報未消去部分の領域が残っているときにはその画像情報未消去部分の領域の画像情報を消去することを特徴とする。
【0012】
また、前記画像情報未消去部分の領域を特定するための未消去領域情報が記憶される領域情報記憶手段を有し、前記消去手段は、前記取込手段に取込要求が受信されたことに伴い画像情報(A)の消去処理を一時中断すると共に、その中断したときの未消去領域情報を前記領域情報記憶手段に書き込み、前記取込手段は、前記消去手段による画像情報(A)の消去処理中断後、前記領域情報記憶手段に記憶されている未消去領域情報に基づいて前記画像情報未消去部分の領域を画像情報(B)で上書きすることを特徴とする。
【0013】
また、前記記憶手段上における前記取込手段及び前記消去手段の処理単位をページ単位、各ページへの転送データ単位であるブロック単位又はブロックに含まれ画像の1ラインを形成するライン単位のいずれかとすることを特徴とする。
【0014】
更に、前記未消去領域情報記憶手段として、画像情報が蓄積される不揮発性記憶手段を用いることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る画像処理方法は、取込要求に応じて処理対象とする画像情報を記憶手段に取り込み処理を実行する画像処理方法において、取込要求を受信する要求受信ステップと、画像情報(B)の取込要求が受信されたときに消去すべき消去対象の画像情報(A)が前記記憶手段に残っていた場合、前記記憶手段に記憶された前記消去対象の画像情報(A)の画像情報未消去部分の領域を画像情報(B)で上書きする取込ステップと、を含むことを特徴とする。
【0017】
また、画像情報(B)の取込要求が受信されたときに画像情報(A)の消去処理が実行中であった場合、画像情報(A)の消去処理を一時中断すると共に、前記画像情報未消去部分の領域を特定するための未消去領域情報を保持する中断ステップを含み、前記取込ステップは、前記中断ステップによる画像情報(A)の消去処理中断後、保持された未消去領域情報に基づいて前記画像情報未消去部分の領域を画像情報(B)で上書きすることを特徴とする。
【0018】
更に、前記取込ステップにより画像情報(B)が取り込まれた後に前記画像情報未消去部分の領域が残っているときにはその画像情報未消去部分の領域の画像情報を消去する消去ステップを含むことを特徴とする。
【0019】
本発明に係る画像処理プログラムは、取込要求に応じて処理対象とする画像情報を記憶手段に取り込み処理を実行する画像処理装置において実行され、画像情報(B)の取込要求を受信する要求受信ステップと、取込要求が受信されたときに消去すべき消去対象の画像情報(A)が前記記憶手段に残っていた場合、前記記憶手段に記憶された前記消去対象の画像情報(A)の画像情報未消去部分の領域を画像情報(B)で上書きする取込ステップと、を実行することを特徴とする。
【0021】
また、画像情報(B)の取込要求が受信されたときに画像情報(A)の消去処理が実行中であった場合、画像情報(A)の消去処理を一時中断すると共に、前記画像情報未消去部分の領域を特定するための未消去領域情報を保持する中断ステップを含み、前記取込ステップは、前記中断ステップによる画像情報(A)の消去処理中断後、保持された未消去領域情報に基づいて前記画像情報未消去部分の領域を画像情報(B)で上書きすることを特徴とする。
【0022】
更に、前記取込ステップにより画像情報(B)が取り込まれた後に前記画像情報未消去部分の領域が残っているときにはその画像情報未消去部分の領域の画像情報を消去する消去ステップを含むことを特徴とする。
【0023】
また、前記画像情報記憶手段における画像情報の記憶・消去状態を保持する状態記憶手段を有し、前記取込手段は、前記状態記憶手段を参照することにより画像情報(B)の書込位置を決定し、前記消去手段は、前記状態記憶手段を参照することにより画像情報(A)の消去位置を決定することを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0025】
図1は、本発明に係る画像処理装置の一実施の形態であるデジタル複合機2のブロック構成図である。図1には、画像を読み取るための画像読取部6、読み取られた画像情報の記憶用メモリとして用いられるハードディスク8及び画像情報のハードディスク8への書込処理、ハードディスク8からの消去処理等のディスク制御を行う制御基板10が示されている。制御基板10は、取込対象とする画像情報をハードディスク8へ書き込む書込部11と消去要求に応じてハードディスク8に記憶されている画像情報を消去する消去部12とを有する制御部14と、制御部14が処理するために画像読取部6に読み取られた画像データ及びハードディスク8から読み出した画像情報を一時記憶する内部メモリ16と、ハードディスク8における画像情報の記憶・消去状態を記憶・消去単位に保持する状態記憶部18と、ハードディスク8に記憶された画像情報を処理する画像処理部19とを有している。本実施の形態における制御部14は、制御基板10に組み込まれた図示しないメモリに記憶されたソフトウェアを図示しないプロセッサで実行することで実現される。本実施の形態では、書込部11と消去部12を制御部14に組み込んだ例を示したが、各部11,12の処理機能を制御部14と別個のソフトウェアで実現することは可能であり、この場合は、各部11,12を制御部14と別個に構成することになる。また、状態記憶部18は、不揮発性メモリにより実現する。本実施の形態では、状態記憶部18を制御基板10に組み込んだが、同じ不揮発性メモリであるハードディスク8に設けるようにしてもよい。詳細は後述するが、本実施の形態においては、状態記憶部18を設け、これを参照することにより画像情報の書込位置及び消去位置を決定することに特徴を有するが、デジタル複合機2としての基本動作は、従来と同様である。
【0026】
すなわち、デジタル複合機2は、原稿等の画像データを画像読取部6により読み取ると、内部メモリ16に一時記憶する。そして、制御部14は、ユーザ入力指示等必要に応じて内部メモリ16上の画像データに対して画像回転等の処理を実施した後、書込部11によりハードディスク8に画像情報として書き込む。その後、制御部14は、画像処理要求に応じて処理を施す。例えば、要求内容が印刷指示であれば、画像情報をハードディスク8から読み出して用紙上へ出力する。図示しないファクシミリ受信画像、パソコンからの画像も同様にハードディスク8に記憶され制御部14により処理される。印刷処理終了後、制御部14は、消去要求に応じて情報流出防止のためにハードディスク8に残された画像情報を消去部12により消去する。
【0027】
図2は、本実施の形態における状態記憶部18のデータ構造を示した図である。なお、書込部11によるハードディスク8への画像情報の書込単位(記憶単位)及び消去部12による画像情報の消去単位としては、ハードディスク8における情報記憶単位であるページ単位、書込及び消去時における各ページへのデータ転送単位であるブロック単位、画像の1ラインを形成するライン単位のいずれでもよい。各単位の大小関係は、一般にページ>ブロック>ラインである。以降の説明では、ブロック単位で行うものとする。これに伴い、図2には、ブロック単位のときの状態記憶部18のデータ構造が例示されており、図2から明らかなように、状態記憶部18にはブロック毎に画像情報が記憶されている状態であるのか、あるいは消去されている状態にあるのかという状態が保持される。本実施の形態では、各ブロックの状態をフラグ情報で表す。
【0028】
以下に、本実施の形態における動作について説明するが、まず最初に、本実施の形態における画像情報の消去処理時における基本動作について説明する。なお、詳細は後述するが、本実施の形態においては、画像情報の消去処理実行中に他の処理要求が発生すると消去処理を一時中断するので、他の処理の実行を意識することなく所望のタイミングで消去処理を実施することができる。
【0029】
ハードディスク8に残された画像情報の消去要求を受け取ると、制御部14は、状態記憶部18を参照して状態フラグが1、すなわち画像情報が消去されていない領域の先頭ブロックを特定する。そして、その先頭ブロックから順に状態フラグが1である全てのブロックに記憶されている画像情報を消去部12により消去する。このとき、制御部14は、記憶用メモリ(ハードディスク8)上の画像情報の消去に伴い消去したブロックに対応する状態フラグを0、すなわち消去済に更新する。この状態記憶部18で保持管理された状態フラグの更新は、消去の都度ブロック単位に行ってもよいし、画像情報全体を消去した時点でまとめて行ってもよい。本実施の形態では、処理効率を考慮して後者を採用している。
【0030】
続いて、本実施の形態における画像情報の書込処理時における基本動作について説明する。
【0031】
ハードディスク8への書込対象とする画像情報が送られてくると、制御部14は、状態記憶部18を参照して状態フラグが1、すなわち画像情報が消去されていない領域の先頭ブロックを特定する。そして、その先頭ブロックから順に画像情報を書込部11により書き込む。このように、消去されていなかった画像情報を上書きにより消去することになるので効率的である。このとき、制御部14は、画像情報が書き込まれたブロックに対応する状態フラグを1、すなわち記憶(未消去)に更新する。なお、上書きするブロックに対応する状態フラグは、1を1で更新することになる。新たに書き込む画像情報より前に書き込まれている画像情報が大きい場合は、状態フラグが1であるブロックが残ることになるので、この場合は、該当するブロックを消去部12により消去させると共に、状態記憶部18の該当するブロックの状態フラグを0に更新する。
【0032】
なお、本実施の形態では、状態記憶部18を設けて各ブロックの記憶・消去の状態を管理しているので、書込対象の画像情報で既存の画像情報を必ずしも上書きする必要はない。画像情報をハードディスク8に書き込むと共に、状態記憶部18の当該画像情報の書込位置に対応するブロックの状態フラグを1に更新し、それ以外の状態フラグを0に更新すればよい。
【0033】
以上のように、画像情報のハードディスク8への書込みは、原則連続したブロックに対して行われるので、これに応じて画像情報のハードディスク8からの消去も連続したブロックに対して行われる。このため、前述した書込処理及び消去処理においては、状態フラグが1である先頭ブロックを検索すればよい。仮に、初期化直後等により状態フラグが全て消去済の場合、ハードディスク8の先頭ブロックから画像情報を書き込めばよい。
【0034】
次に、画像情報を消去しているときにハードディスク8への書込対象とする画像情報が制御部14に送られてきたときの本実施の形態の動作について図3に示したフローチャート及びハードディスク8の状態を示した図4を用いて説明する。
【0035】
例えば、図4(a)に例示したように、前の画像書込処理により7ページの大きさの画像情報Aがハードディスク8の領域82に書き込まれていたとする。本実施の形態では、この領域82の内容が消去対象となることから画像情報Aの書き込まれた領域82を消去対象領域と称することにする。そして、消去部12が画像情報Aの消去処理を開始したとする。
【0036】
ここで、制御部14が画像読取部6により画像が読み取られるなどして取込要求が送られてきたとき(ステップ101)、消去部12により画像情報の消去処理実行中であったとする(ステップ102)。なお、消去処理中でなかったとき、書込部11は、前述したように通常処理として取込要求に応じて処理対象となる画像情報(この例の場合は画像情報B)を、ハードディスク8に書き込めばよい(ステップ108)。もちろん、この際に状態記憶部18の状態フラグを更新することになる。
【0037】
制御部14は、画像情報の消去処理実行中に取込要求を受信したことに伴い画像情報の消去部12における消去処理を一時中断する(ステップ103)。このときのハードディスク8の状態を図4(b)に示す。図4(b)は、画像情報Aの第4ページ目の途中で中断された場合を例示しているが、本実施の形態では、ブロック単位に画像情報を消去していくのでこのようなことが起こりうる。
【0038】
中断された時点では、領域84の画像情報は消去されていないことになるが、本実施の形態では、画像情報が消去されていない領域84を未消去部分領域と称することにする。制御部14は、消去処理を中断したときの未消去部分領域84を特定可能とするために、画像情報Aが記憶されていた消去対象領域82のうち中断されるまでの間に消去した領域89に含まれる各ブロックに対応する状態フラグを0に更新する(ステップ104)。これにより、未消去部分領域84に含まれるブロックに対応する状態フラグのみが1となり、ハードディスク8においてどの範囲が未消去部分領域84であるかを示す未消去領域情報となる。
【0039】
制御部14は、消去部12による消去処理中断後、取込要求により指定された画像情報Bを書込部11によりハードディスク8に書き込む(ステップ105)。このとき、本実施の形態における制御部14は、前述した書込処理の基本動作と同様にして状態記憶部18を参照して状態フラグが1、すなわち画像情報Aが消去されていない領域の先頭ブロックを特定する。そして、その先頭ブロックから順に画像情報Bを書込部11により書き込む。そして、書き込んだブロックに対応する状態フラグを1(記憶)に更新する。すなわち、ここでの書込処理は、消去対象領域82ではなく未消去部分領域84の先頭ブロックから順に書き込むことになる。このときのハードディスク8の状態を図4(c)に示す。
【0040】
画像情報Bの未消去部分領域84への書込処理を実行した後に、未消去部分の領域が残っている場合、制御部14は、消去処理を再開させ、その画像情報未消去部分の領域86の画像情報を消去部12により消去する(ステップ106,107)。図4(c)の例によると、2ページ分の画像情報Bを書き込んだ後には、画像情報Aの第6ページを構成するブロックの一部と第7ページが残るので、消去部12は、この未消去部分の領域86の画像情報を消去する。このときのハードディスク8の状態を図4(d)に示す。なお、このとき、領域86に含まれる各ブロックに対応する状態フラグを0に更新する。
【0041】
消去処理実行中に画像情報の取込要求が発生した場合、従来においては、消去処理の実行を中断することはせずに消去処理の終了を待ってハードディスク8の先頭から書き込むようにしていた。これに対し、本実施の形態では、実行中の消去処理を一時中断して書込処理に移行できるようにしたので、処理効率を向上させることが可能になる。
【0042】
また、仮に消去処理の実行を中断することができたとしても、従来においては、状態記憶部18を有していないので消去対象領域82の先頭ブロックから取込対象の画像情報Bを書き込むように処理すると考えられる。これに対して、本実施の形態においては、状態記憶部18を設けたことにより画像情報Aの未消去部分を特定することができるので、画像情報Aを上書きにより効率的に消去することができる。取込対象の画像情報Bが未消去部分領域84より大きければ、画像情報書込後には消去処理を一切行う必要がない。従来では、2ページの画像情報Bを7ページの消去対象領域82の先頭ブロックから書き込むことになるので、書込処理後に5ページ分の消去処理を行わなくてはならなくなる。仮に、図4(c)に例示したように、取込対象の画像情報Bが未消去部分領域84より小さくても残りの領域86のみに対して消去処理を行えばよい。
【0043】
以上のように、本実施の形態によれば、画像情報の消去処理実行中に取込要求が別途発生した場合でも、画像情報の流出防止と共に処理効率の低下をより効果的に防止することができる。この本実施の形態における効果を概念的に示すと図5のようになる。
【0044】
図5(a)は、従来における画像情報消去中に書込要求が発生した場合の処理であり、画像情報Bの書込要求が画像情報Aの消去中に発生しても、画像情報Bの書込処理を画像情報Aの消去が終了するまで待たせている。これに対し、本実施の形態においては、図5(b)に示したように、画像情報Bの書込処理を待たせずに画像情報Aの消去すべき領域を画像情報Bによって上書きすることで画像情報Aを消去する。この結果、図5から明らかなように、画像情報消去中に書込要求が発生した場合でも、その要求発生から情報書込の終了までに要する時間を短縮することができるので、処理効率を向上させることができる。上記例では、ブロック単位で画像情報の消去、書込を行う場合で説明したが、ページ単位、ライン単位でも同様の処理を行うことで同様の効果を奏することができる。
【0045】
なお、本実施の形態では、取込対象の画像情報Bをハードディスク8に書き込む際に、消去対象領域82のうち未消去部分の領域に書き込むことで、消去処理の実行量を削減し、これにより処理効率の向上という効果を奏することができる。従って、上記説明では、未消去部分領域84の先頭ブロックから画像情報Bを書き込むようにしたが、必ずしも先頭ブロックである必要はなく未消去部分領域84の間であれば上記効果を奏することができる。ページ管理を容易にすることを考慮すると2ページ分の画像情報Bを画像情報Aの第5,6ページに合わせて書き込むようにしてもよい。画像情報Bを画像情報Aの最終ページから逆方向に、すなわち画像情報Aの第7,6ページに合わせて書き込むようにすれば、未消去部分領域が分断されることなく、かつページ単位でのメモリ管理も容易になる。
【0046】
また、上記例では、消去対象の画像情報Aの未消去部分領域84のサイズを3ページと1以上のブロック、書込対象の画像情報Bの書込領域88を2ページとした。つまり、未消去部分領域84のサイズ>書込領域88のサイズ、という大小関係となるため、未消去領域が残り消去処理を再開する必要があった(ステップ106,107)。領域84と領域88の各サイズが同じであれば問題ないが、仮に、未消去部分領域84のサイズ<書込領域88のサイズという関係にあるときは、画像情報Bを消去対象領域82の消去済領域89に書き込むことで対処できる。また、消去対象領域82以降が空きページであれば、その空きページに続けて書き込むようにしてもよい。画像情報Bのサイズは、書込処理開始時には把握できるので、そのサイズを参照に画像情報Bの書込位置を決定することができる。
【0047】
また、本実施の形態では、図2に例示したように画像情報の記憶・消去の状態の管理単位であるブロック毎に状態フラグを割り振って画像情報の記憶・消去の状態を保持管理するようにしたが、画像情報の記憶・消去の状態はフラグ情報以外の方法で管理するようにしてもよい。例えば、図4に示した各領域82,84,86,88,89をアドレス等の情報(例えば、領域の先頭アドレスと最終アドレス、あるいは領域の先頭アドレスと領域の大きさ)によって管理するようにしてもよい。これにより、管理単位を意識することなく、画像情報の記憶・消去の状態を管理することができる。
【0048】
また、本実施の形態では、画像処理装置としてデジタル複合機を例示したが、これ以外の画像情報を扱う装置にも適用可能であり、更に画像以外の情報を扱う装置にも適用可能である。
【0049】
また、上記説明した消去部12及び書込部11における各機能処理は、前述したように画像処理装置にアプリケーションプログラムを搭載して実現することができるが、このアプリケーションプログラムは、例えば、磁気ディスク、光ディスク、CD‐ROM、コンピュータに内蔵されるメモリなどの記録媒体により記憶される。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、画像情報消去中に画像情報の書込要求が発生した場合でも、その書込要求発生から画像情報の書込終了までに要する時間を短縮することができる。これにより、機密情報の流出防止のために記憶した画像情報を消去する機能を有する画像処理装置において、ユーザー処理効率の低下をより効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像処理装置の一実施の形態であるデジタル複合機のブロック構成図である。
【図2】 本実施の形態における状態記憶部のデータ構造の例を示した図である。
【図3】 本実施の形態において、ハードディスクに残された画像情報を消去しているときに画像情報の取込要求が新たに送られてきたときの動作を示したフローチャートである。
【図4】 本実施の形態におけるハードディスクの状態を示した概念図である。
【図5】 本実施の形態における効果を示した概念図である。
【符号の説明】
2 デジタル複合機、6 画像読取部、8 ハードディスク、10 制御基板、11 書込部、12 消去部、14 制御部、16 内部メモリ、18 状態記憶部、19 画像処理部。
Claims (13)
- 画像情報が記憶される記憶手段と、
取込要求に応じて画像情報を前記記憶手段に取り込む取込手段と、
前記記憶手段に取り込まれた消去対象の画像情報を消去する消去手段と、
を有し、
前記取込手段は、前記消去手段によって消去すべき消去対象の画像情報(A)が前記記憶手段に残っているときに画像情報(B)の取込要求を受信した場合、前記記憶手段に記憶された前記消去対象の画像情報(A)の画像情報未消去部分の領域を画像情報(B)で上書きすることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1に記載の画像処理装置において、
前記取込手段は、前記消去手段による画像情報(A)の消去中に取込要求を受信した場合、前記画像情報(A)の画像情報未消去部分の領域を画像情報(B)で上書きすることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項2に記載の画像処理装置において、
前記消去手段は、前記取込手段により画像情報(B)が取り込まれた後に前記画像情報未消去部分の領域が残っているときにはその画像情報未消去部分の領域の画像情報を消去することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項2に記載の画像処理装置において、
前記画像情報未消去部分の領域を特定するための未消去領域情報が記憶される領域情報記憶手段を有し、
前記消去手段は、前記取込手段に取込要求が受信されたことに伴い画像情報(A)の消去処理を一時中断すると共に、その中断したときの未消去領域情報を前記領域情報記憶手段に書き込み、
前記取込手段は、前記消去手段による画像情報(A)の消去処理中断後、前記領域情報記憶手段に記憶されている未消去領域情報に基づいて前記画像情報未消去部分の領域を画像情報(B)で上書きすることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像処理装置において、
前記記憶手段上における前記取込手段及び前記消去手段の処理単位をページ単位、各ページへの転送データ単位であるブロック単位又はブロックに含まれ画像の1ラインを形成するライン単位のいずれかとすることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項4に記載の画像処理装置において、
前記未消去領域情報記憶手段として、画像情報が蓄積される不揮発性記憶手段を用いることを特徴とする画像処理装置。 - 取込要求に応じて処理対象とする画像情報を記憶手段に取り込み処理を実行する画像処理方法において、
取込要求を受信する要求受信ステップと、
画像情報(B)の取込要求が受信されたときに消去すべき消去対象の画像情報(A)が前記記憶手段に残っていた場合、前記記憶手段に記憶された前記消去対象の画像情報(A)の画像情報未消去部分の領域を画像情報(B)で上書きする取込ステップと、
を含むことを特徴とする画像処理方法。 - 請求項7に記載の画像処理方法において、
画像情報(B)の取込要求が受信されたときに画像情報(A)の消去処理が実行中であった場合、画像情報(A)の消去処理を一時中断すると共に、前記画像情報未消去部分の領域を特定するための未消去領域情報を保持する中断ステップを含み、
前記取込ステップは、前記中断ステップによる画像情報(A)の消去処理中断後、保持された未消去領域情報に基づいて前記画像情報未消去部分の領域を画像情報(B)で上書きすることを特徴とする画像処理方法。 - 請求項8に記載の画像処理方法において、
前記取込ステップにより画像情報(B)が取り込まれた後に前記画像情報未消去部分の領域が残っているときにはその画像情報未消去部分の領域の画像情報を消去する消去ステップを含むことを特徴とする画像処理方法。 - 取込要求に応じて処理対象とする画像情報を記憶手段に取り込み処理を実行する画像処理装置において実行され、
画像情報(B)の取込要求を受信する要求受信ステップと、
取込要求が受信されたときに消去すべき消去対象の画像情報(A)が前記記憶手段に残っていた場合、前記記憶手段に記憶された前記消去対象の画像情報(A)の画像情報未消去部分の領域を画像情報(B)で上書きする取込ステップと、
を実行することを特徴とする画像処理プログラム。 - 請求項10に記載の画像処理プログラムにおいて、
画像情報(B)の取込要求が受信されたときに画像情報(A)の消去処理が実行中であった場合、画像情報(A)の消去処理を一時中断すると共に、前記画像情報未消去部分の領域を特定するための未消去領域情報を保持する中断ステップを含み、
前記取込ステップは、前記中断ステップによる画像情報(A)の消去処理中断後、保持された未消去領域情報に基づいて前記画像情報未消去部分の領域を画像情報(B)で上書きすることを特徴とする画像処理プログラム。 - 請求項10に記載の画像処理プログラムにおいて、
前記取込ステップにより画像情報(B)が取り込まれた後に前記画像情報未消去部分の領域が残っているときにはその画像情報未消去部分の領域の画像情報を消去する消去ステップを含むことを特徴とする画像処理プログラム。 - 請求項1に記載の画像処理装置において、
前記画像情報記憶手段における画像情報の記憶・消去状態を保持する状態記憶手段を有し、
前記取込手段は、前記状態記憶手段を参照することにより画像情報(B)の書込位置を決定し、
前記消去手段は、前記状態記憶手段を参照することにより画像情報(A)の消去位置を決定することを特徴とする画像処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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